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産業連携・地域支援部会(第9期)地域科学技術イノベーション推進委員会(第7回) 議事録

1.日時

平成30年10月29日(月曜日) 13時00分から15時00分

2.場所

文部科学省 15F 特別会議室(東京都千代田区霞が関3-2-2)

3.議題

  1. 関係機関からのヒアリング
  2. 自由討議
  3. その他

4.議事録

【須藤主査】  それでは、定刻となりましたので、ただいまから科学技術・学術審議会産業連携・地域支援部会第9期地域科学技術イノベーション推進委員会を開催いたします。
 本日は、前回と同様に、議題1としまして、関係機関からのヒアリングを実施いたします。それから、その後、議題2としまして、そのヒアリングを受けまして、委員の皆様の御意見を頂戴するという順番で進めたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、まず配布資料の確認を事務局からお願いします。
【植原専門官】  本委員会はペーパーレス会議となっておりますことから、配布資料につきましては、皆様のお手元にございますタブレットのデスクトップに全てダウンロードされております。資料は、お手元の議事次第に記載のとおり、資料1-1から資料4、及び、参考資料1から参考資料2です。議事次第と照らし合わせながら資料を御確認くださいますようお願い申し上げます。
 なお、資料1-1、株式会社阿波銀行提出資料につきましては、事前にホームページに掲載されている資料から今回新しく追加になっている資料がございます。一般傍聴の方におかれましては、その部分につきましては目の前のスクリーンで御確認いただければと思います。
 以上、御不明な点等がございましたら事務局までお知らせください。
【須藤主査】  ありがとうございました。
 それでは、まず、議題1、関係機関からのヒアリングです。
 本委員会運営規則第3条第2項に基づきまして、本日は、株式会社阿波銀行より、営業推進部副部長の里様、それから、QBキャピタル合同会社より、代表社員の坂本様に御出席いただいております。
 最初に、議題1の進め方について、事務局から説明をお願いします。
【植原専門官】  議題1の関係機関からのヒアリングにつきましては、前回委員会と同様の進め方で実施いたします。
 まず、株式会社阿波銀行及びQBキャピタル合同会社から、それぞれ科学技術イノベーション活動に対して、金融界としてどのように取り組まれているかについて御発表いただきます。それから、資料2-2の中間とりまとめ概要に沿って、「Ⅰ地域の科学技術イノベーション活動の基本的方向性」の「地域の捉え方」、「地域が科学技術イノベーション活動を行う意義・目的」、そして、「地方創生の流れにおける地域科学技術イノベーションの位置付け」に加えて、「地域を構成する主体やそれらに期待される役割の具体事例」について、関係機関の考えを御発表いただきます。さらに、関係機関が科学技術イノベーション活動に関連した取組を行う際に感じる障壁や課題、また、それらを乗り越えるために期待する国の役割やサポート、具体的な支援等についても御発表いただきます。
 最初に、株式会社阿波銀行の里副部長から、次に、QBキャピタル合同会社の坂本様から、それぞれ20分程度で御発表いただきます。発表時間残り5分前にベルを一度、残り2分前にベルを2度鳴らしますので、まとめに入っていただきますようお願い申し上げます。
 それぞれの御発表の後で、10分程度質疑応答の時間を設けますので、委員の皆様からの御質問、御意見を頂戴したいと思います。
【須藤主査】  それでは、最初に、株式会社阿波銀行の里様から発表をお願いいたします。
【阿波銀行(里)】  よろしくお願いいたします。阿波銀行営業推進部の副部長、里でございます。ただいまから、阿波銀行の産学金の連携につきまして、御説明を申し上げます。
 まず、阿波銀行の概要ですが、中堅の地方銀行でございます。店舗数99店舗、うち徳島県内80というところで、徳島県内中心ではございますが、関西、関東等におきましても中小企業向けの御融資をしておりまして、得意先数でいうと徳島県外にも7,000ほどあるというふうなところが特徴になっております。
 私が今所属しておりますのが地方創生推進室と申します。こちら、地方創生の推進というところがまず一番にございまして、あとは、お客様へのコンサルティング業務、それから、企業戦略のサポート、資金調達のサポートとかをやっておりまして、産学官連携というのもここにございますし、あと、私の業務としては、企業誘致、サテライトオフィスの誘致であるとか、資金調達面であるとか、あと、創業ベンチャーであるとか、いろんなことをやっている中の一部として産学官連携があるというところで、産学官の専業といいますか、専任担当というわけではございません。
 課題解決型の産学連携をやっています。金を入れたり、入れなかったり、資料の中ではしておりますが、徳島大学と阿波銀行とで、地元の中小企業を対象とした産学連携の取組をずっとやってまいりました。
 こちら、字が小さくなりますが、金融庁を通じて、まち・ひと・しごと創生本部にお出しして、昨年、地方創生大臣の表彰を頂いております。課題解決型の産学金連携ということで、スタートは平成25年2月というところですが、徳島大学と連携協定を結びまして、地元企業のために活動していこうということになりました。
 ですが、リリースしても、お客様が全然乗ってこない、全く進まないというようなことかありまして、当初6か月はほとんど何もないという状況が続きました。これではいけないなというので、私どもの方から、ものづくり企業への訪問をしていこうと、来ないんだったらこっちから行きましょうと。平成25年10月に、産学官連携担当として、坂井教授が四国TLOの社長兼任で来られまして、11月から企業訪問の活動を開始いたしました。
 活動の流れなんですが、こちらの次ページになりまして、まず、企業を訪問します。企業を訪問するときに、どこに行くかというのはもう私どもに完全に任されておりまして、徳島大学さん、具体的に言うと四国TLOの坂井さんが徳島大学教授兼任でしたので、坂井さんはもう付いてくるというところです。
 ここで約1時間、企業のオーナーさんと、今どんなことをやっていらっしゃるのか、どんな問題点があるのか、どんなことがしたいのか、将来何になりたいのかみたいなところのお話をして、お客様と大学との間の距離を短くするというのが私どもの仕事です。
 ここから後は点線になっておりまして、銀行は関与しないところで、大学側で、課題抽出であるとか、担当の教員のマッチングとかというところはもう私どもは関与しない形で進みまして、その後、やっぱり進めるとなるとお金が要るよねというところからまた銀行が出てくると。ビジネスの在り方とかも考えて、事業化になって、新産業の創出、雇用の拡大に結び付けたいねというふうに進みました。最後はもう大学フェードアウトというところで、バトンタッチしながら、この阿波銀行と大学の二者だけで進めたというのがこの活動になります。
 どんなイメージで動いたかという点ですが、ここの一番端のところが連携協定の締結になります。ここで1件、1件、1件とあって、あとしばらく4か月間ゼロが続いて何もないので、これはまずというところで動き出したのがここの共同訪問開始というところになります。ここから後は、もう月によって違いますけど、月に10件以上行ったり、お休みの月があったりというところで、コンスタントというか、ならせばコンスタントに企業との面談を進めていきまして、最終的には130社の企業と大学とをお引き合わせをいたしました。
 この中から生まれた産学の共同、生まれたといいますか、進んだ共同研究というところが次ページになりまして、もう分野からすると本当にばらばらです。1次産業があれば、木工、金属加工、化学、医薬、印刷というふうなところで、1次もあれば、2次もあれば、3次、卸とかサービス業というのまであるというふうな形で、ですが、多いのはやはりものづくり系が3分の2は当然占めております。
 活動をやっている最中には必死でやっていたんですが、後から振り返ってみたら、結局こういうことだったのかなというところがここにまとめてあります。ここに並べてある7つ、地域でコンソーシアムを作らなくちゃいけないよね、ちゃんと企業ニーズを把握しなくちゃいけないよね、大学のシーズをちゃんと使いましょう、そのために研究データのデータベースとか大学の教員の研究内容の把握とか、銀行にも専門家を置いて、営業店、お店ですね、各支店にもインセンティブを置いて、どんどん進めましょうというのが何かノーマルなやり方らしいのですが、私どもはこれを全部やっておりません。地域コンソーシアムじゃなくて、二者、大学と銀行だけでやりました。
 大学と銀行とお客様のスケジュールを合わせるだけでも結構大変でしたので、ほかの方を入れる余地がなかった。それと、大学と銀行だけである程度一貫したサポートができたというところから、ほかのところは入ってきておりません。
 企業ニーズの把握の事前の把握というのもしておりません。当然、訪問したらこれはやるんですけれども、事前には全くない形。それよりは、企業の属性、例えば企業体力がある、研究開発の意欲がありそう、後継者がいて今後とも企業発展していきたいよねという、そういうふうな企業の属性の方を重視しました。
 大学のシーズに関しては、すみません、無視しています。
 研究情報データベースも、これを使わせようといろんな方が私に働き掛けはしてくださったんですが、結局分からないから使っていません。
 大学の先生の中身も知りません。結果的に仲良くなった先生はいますけど、事前には全く分かってないです。
 専任の担当者も置いていません。コンサルティングをやっている私が、マックスの時期でも、総時間の2割も使った月があったかなというぐらいのごく一部でやったんですが、逆にそっちの方が大事だったんだろうなと思っています。
 営業店評価も特にせず、これ、していらっしゃるところもあるんですが、恐らくノイズがいっぱい上がってきて、うまくいかないんだろうなというふうに思っています。
 ここが事前配布資料に入れていない資料ですけど、産学連携のパターンとして、こんな三つあるんだろうなというふうに、後から見て思っています。一つが、こっち側が地方大学で、個々の粒々が大学の先生です。左側も地元企業というくくりの中に個々の企業があるという形で、個々の企業と先生とが1対1で結び付くというのが産学連携のパターン1で、昔からあるのがこれなんだろうなと思っています。
 パターン2というのが、コーディネーターが現れる。例えば関西TLO時代の坂井先生なんかは、企業も大学の中も知っているという状況でした。私なんかも、地元企業を知っているんだから、地方大学の中のお勉強をしてここで結び付けなさいというふうに最初期待されていたと思っています。あと、銀行から出向をして大学の客員教授をやっていた人間とかもいますので、そういう人も恐らくこの立場。逆に、四国TLOさんなんかは、大学に近い立場から地元企業の勉強をして、こっちを知りなさいということだったんだろうと思っています。
 徳島で行われたのはこういう形だったと思っています。銀行はお客さんの方だけ向いて、お客さんと大学を結び付ける橋渡しの役割を果たします。四国TLOさん、これ、四国、大学の中で産学連携部署と一体になってやっていたんですが、大学の各教員がどんなことをして、研究開発に熱心かどうか、研究がうまくいっているのかどうか等々について、詳細な情報を従来から持っていました。ただし、それが成果には結び付いていなかった。
 そこにコーディネーターが現れました。この場合ですと坂井先生なんですが、25年10月に来られて、11月にはもうフルスロットルで活動ができたのは、まず、私の方から企業にお引き合わせをして、企業と直接コンスタントを取れるようになった、地銀経由で。
 じゃあ、こんな先生がきっといるはずだから、この先生って具体的には誰なんだというのは、四国TLOに何年も前から徳島大学担当だった辻本さんという方がおられまして、その辻本さんがそれまでに築いていた大学内のネットワークをもうそのまま使うことができた。
 ですので、坂井さんが10月、11月に来て、お客さんのところへ行って、行ったらその晩から辻本さんと、この企業やったらこういうことがいけるんちゃうんかとか、この先生だったらいけると思いますよみたいな話をして、すぐにお客様の方にコンスタントを取って提案に行ったというふうな形で、TLOの方はもう企業選択は全て地銀任せ、銀行サイドも先生を選ぶのは全部コーディネーター、TLOさん任せという形で、全くもうお互いの領分はもう関知しないというか、お任せっ切りで、自分たちの役割に終始したというのがうまくいった要因なんだろうなと思っています。
 地銀は既にネットワークを持っています。コンサルティングとかしていますので、どんな社長がいて、何をやっていてというのは分かっている。だったら、もうその情報をつなげばいいというのが我々の活動でした。ニーズ主導、シーズ主導というところなんですが、お客様のニーズから始まっていますので、ニーズ主導で完全にこの活動としては動いていたと認識しています。
 ただ、今後目指すものというふうに入れていますけれども、私どもがやった活動というのが大学と民間企業を引き合わせるという活動なので、徳島県内で130社、めぼしい企業をお引き合わせすると、もうそんなに残ってないよねというところで、この活動としてはやるところがなくなりまして、必要があれば、お客様から私とかの方に、こんなことやりたいんやけどと、大学の先生、こんなこと言っていたから、これもできるんちゃうか、みたいな形で、ある程度粒のそろった大学向きのテーマが向こうから飛び込んでくるというふうな状況になっていまして、やたらに今、最近はあまり何もしてないけどヒット率が高いという状況になっています。
 次に、今出てきているのが、徳島大学発ベンチャーをどう育てましょうかというところと、野地先生が以前のこの委員会でされたと聞いていますが、産業院を通じた連携と、これが今後の主題かなと思っています。
 大学発ベンチャーへの支援内容というところで、ここに20個タイルがありまして、これ、色ごとに種類分けています。このオレンジっぽいのがお金にまつわるお話、赤いのがコンテストとかそういうのですね。青いのがビジネスマッチング系、緑がその他というところなんですけれども、ここに時系列的にはこのファンド紹介から始まって、こう来て、こう来てという、左から右へ、上から下へというふうに時系列が流れて、これが約1年半ぐらいにやった活動です。
 ベンチャーさんに対して、銀行っていろんなことができるよね、本当にいろんなことをやってきたよねと。今もまだ新しいことが追加で動いていまして、来週、お引き合わせとかするようになっているんですが、これが、すみません、この次は事前の配布資料には入れてないんですが、こんな感じでいろいろと進んでいます。ある程度芽も出ているよねというか、やってよかったよねというふうな状況になっていまして、私どもも銀行も投資をさせていただくような状況に今なってきています。
 こんなふうな形で、地元にあるからこそできる支援というのをずっと継続をしてきましたし、あと、後に続く企業さんにもこれをしていこうというふうに考えております。
 大学の産業院との連携というのもこれからの課題ですが、やっていきます。私自身も、徳島大学の産業院の招聘教授として一緒にやらせていただくということに11月からなっていますので、それでしっかりやらなくちゃと思っているんですが、企業の課題解決という部分と、あと、大学の先生で既に研究に、研究の事業化に取り組まれている方を具体的にサポートするというのがこの産業院の仕事になってまいります。
 私どもの活動としては以上なんですが、次に、いろんなことを外部に求めることとか認識とかはどうなのかというところで御質問がありましたので、まず、一つ目の科学技術イノベーション振興における地域の捉え方というところなんですが、地域の範囲というのは主体ごとに異なるんだろうなと思っています。地方銀行だとどうしても地域の範囲は県ということになりますし、地方大学、徳島大学なんかも恐らく県で考えている。両方が県で考えているからうまくいったんだろうなと思っています。これが例えば四国のほかの例えば四経連さんとか、ほかの主体になってくると、地域が違うとやっぱりちょっとしっくりいかないなというのが正直あると思っています。
 基盤となる地理的な地域が共通する組織は、競合しない限り、連携するメリットは出やすいよねと。この競合というところがありまして、銀行だと他の金融機関さんとやっぱりお客様の取り合いというのはありますので、他の金融機関さんとは組みにくいところはあるよね、競合しない相手であれば喜んで組むよね、ただし、メリットがあればというところだと思っています。
 科学技術イノベーション活動を地域が行う意義というのは、徳島がまさに示しているのかなと思います。青色発光ダイオードは地域で生まれた巨大な科学技術イノベーションだと思っていますけど、巨大な雇用というのは、直接雇用だけでもう今、1万人規模になっています。私が20年前にこの会社を担当していた頃は、事業規模200人代の会社だったので、本当に青色発光ダイオードから巨大な雇用が地域にもたらされています。ですので、本当に中央・地方かかわらず、あまねくこれはこの活動には取り組むべきでしょうというふうに思っています。
 科学技術イノベーションの位置付けですが、地域のポテンシャルを最大限に発揮させるためのツールの一つだと考えます、青色ダイオードがあったように。それから、徳島はほかで言えば、大塚グループさんがいろんな薬でやってきたようなことがやっぱり地方で行われるから、地域に雇用が生まれているというのは本当に身にしみて認識をしています。
 それから、様々な主体に対して期待する役割というところなんですが、徳島大学さんと二人三脚で特にやってきたというところがあるので、この様々な主体に対して期待するというところが、正直、実務活動からはあんまりないんですが、あえて言うと、私が委員をしています工業技術センターなんですけど、例えばこういうお酒のための酵母を作るというのをやっています。これの年間予算が、これ、6年間、7年間にわたってやっているんですけど、県の予算が多いときで60万円、少ないときは25万円という結構ちっちゃい予算をずっとつなげて、各蔵元が使っているようなお酒ができました。
 こんなふうな地元で地道な活動をするという、こういうところに本当はもっとお金を付けてあげて、各部門の研究員さんがみんながテーマを持てるようになればいいんだろうなというふうなことは実感しています。
 あと、国に対してですが、POC資金、やっぱり事業化の一つ手前の資金というのを出す方法というのが物すごく少ないです。あと、「ものづくり補助金」というのも大変大きくて、我々の活動では中軸に使ったんですが、これが研究開発に今は使えない仕組みになっています。
 あと、金融機関としての隘路、これ、最後で、我々のふがいなさもあるんでしょうが、共同研究を進めても、なかなか資金需要には簡単につながらないと。事業化していても、結構いい企業さんを紹介していたら、自分のお金でやっちゃうとか、阿波銀行さんにはお世話になったけど、他行さんの方がレートが安いからとか、やっぱりこういうのは現実にありまして、ですので、種はまいているけど、直接の実がなかなかならないなと。地域が活性化すれば、結果的に地銀というのはシェアがあるので、結果的にはリターンは来るんですけど、目先のリターンとしてちょっと正直弱いなというのは現実としてございます。
 私の御説明は以上でございます。ありがとうございました。
【須藤主査】  どうもありがとうございました。
 ただいまの里様の御講演に対して、御質問、あるいは、御意見はございますか。どうぞ。
【串岡委員】  先ほどの御説明の中で、四国TLOに坂井様が御着任されたことが一つのきっかけになったというお話だったと思うんですが、多分、坂井さんは今、神戸大学にお替わりになられたと思うんですが、その方が着任されたのが一つのきっかけだと思うんですけれども、替わられた後、ちゃんと体制ができているというか、今のお話だと、ほぼ、ほほ130社の関係はできたので、次の展開というふうに伺ったんですが、その辺りの感想をお聞きしたいと思います。
【阿波銀行(里)】  坂井さんの着任がここで離任がここになります。ですので、出られてからも活動としてはこんな感じで続けておりました。ただ、3年間、チャレンジメッセという地元の見本市みたいなイベントがありまして、ここの機会でお客様をもう呼び込んで、そこで事前予約取って呼び込んで、そこで産学連携に関するお話をするという活動をやっていたんですけど、ここに来て、もう呼び込むところ残ってないなという、やり尽くした感が明確に出てしまいまして、もうこの形の活動はもういいよねというのになったのが去年の春というところでございます。
 そこからこの引き合わせ活動というのはストップして、お客様からの過去に接触したお客様からの案件、ないしは、大学内のベンチャーの支援という方に主軸が移っています。ただし、TLOの組織自体はしっかりと残って、やっぱり四国TLO、4大学ある中でも、徳島TLO、徳島における活動が一番しっかり活発に行われているというふうには思っております。
【須藤主査】  金子委員、お願いします。
【金子委員】  よろしいですか。最後の御発表のところで、資金需要にはなかなか簡単につながらないという、その目先のリターンとしては銀行さんとしてはなかなか得にくいものがある中で、こういう形で続けられ、また、今後も産業院へのサポートという形で阿波銀行さんがされている、何ていうんでしょうか、銀行としてのスタンスというかポリシーみたいなところをちょっと教えていただけますと有り難いです。
【阿波銀行(里)】  目先のリターンとしては確かにないんですが、お客様の役に立っているという実感はもう強くあります。そこはあります。新商品が生まれたり、新商品、商品という形よりは、生産プロセスの改善というふうな形で結実する形が、製造業さんの目先の課題というところで動きましたので、商品として出てこないもので実用化されているというものが結構あります。
 銀行として、すぐの資金需要には結び付かないんですが、私もこればっかりやっているわけでは、こればっかりやっているとその成果というのを強く求められるわけなんですけれども、私のやっている活動の中で、これはあくまでも一部、マックスでも2割しか使ってないというところで、ほかの活動のプラスになるならそれでいいやというぐらいの位置付けです。
 バトンタッチしながら、大学、銀行としての負荷がそんなにない活動になっていまして、ですから、例えばここにこの形にしましても、既にこのネットワークというのはあるものを単に紹介するだけの話なので、別に新たに面談時間1時間とか2時間とか以上の負荷が出るものではないので、ただし、それでお客さんが前向いて動いてくれるんなら、それはもう費用対効果としてはそれだけでもペイはするんだろうなと思っています。
 あと、これがいろんな形で、今日ここに来させていただいているように、いろんな形で取り上げられてもいますので、トータルとしては十分、直接のリターンはないけれども、間接、及び、将来のリターンまで考えたら、十分ある。ただし、定量化はできないなというふうに思っております。
 この形、活動自体はこれからも続けていきますし、逆にベンチャー支援の方が先に銀行業務としては動くんだなというふうな感じもございます。
【須藤主査】  ほかにございますか。どうぞ。
【林委員】  すみません、今までされてきた活動の中で、地方自治体の貢献はどういうところにあったでしょうか。また、もしもなかったという、おっしゃるんであれば、どこら辺を地方自治体に期待されたいですか。
【阿波銀行(里)】  ありがとうございます。地方自治体が全く何も、表には出てこないんですけど、地方自治体の商工部署とか等とも密接に、必要に応じて、密接にというか必要に応じて連携はしているんですが、例えばこのチャレンジメッセというのも、これも県が予算を出して場を提供していただいているというところはあるかと思いますし、あと、共同研究の中でも、この1次産業で農業関係のところというのは県がこの研究支援のための補助金を出してくれていまして、その補助金を使って共同研究が進んだというのもございました。
 ですので、自治体もお手伝い頂ける部分でお手伝いは頂いております。ただ、日常的な活動の中で自治体まで巻き込んでという形はやってないというところになります。ですので、自治体さんに今、直接求めるところというのは、先ほど申し上げた公設試のところというのが私の活動のところで日常的に見えているところですので、もうそこだけしか申し上げるところがなかったというのが正直なところでございます。
【林委員】  ありがとうございます。
【須藤主査】  西村委員、どうぞ。
【西村委員】  今のお話だと、大体やり尽くしたという御意見があったんですけれども、例えば徳島県、御融資先でも9,400件ぐらいあって、その中で100件ぐらいで大体もう紹介できるところは終わっちゃったねというのは、大学に対する地域の企業の皆さんの期待がもうそこで終わったのか、何かどういう理由でそこら辺がサチュレーションというか、飽和状態になったかというのを少し教えていただけると。
【阿波銀行(里)】  まず、基本的には製造業中心になってくるなというところがありまして、この卸というところも、配送の合理化とか、そういうところでの共同研究というお話であったりしまして、一定の企業規模がないと、この共同研究は前に進まないなというのが実感としてございます。
 製造に何らか絡んで、一定の企業規模があって、財務的にもきつくないというところは銀行は見えていますので、そこのところで網に掛けると、というか、リストを見てももう、ああ、ないなというのが現場の正直なところです。
【西村委員】  これは教えていただけるかどうか分からないんですけれども、ここで成約した共同研究の平均的な額とか、もっと分かると。
【阿波銀行(里)】  額というのはうちの方に来ないので、数百万レベルのお話だったと思います。
【西村委員】  今のお話、結構重要で、三重県でやっていても、大体100万円ぐらい出せる企業をカウントしていくと、大体これぐらいで落ちちゃうんですよ。ですから、地方における企業ができる力というか、地方大学に求める、地方大学に限らないと思いますけれども、何かそういうものが見えてくるのかなと思って、これ、拝見していたので、今の質問をさせていただきました。
【阿波銀行(里)】  はい。三重だともっとあると思うんですけれども、徳島だと本当に、最初にリストアップした企業というのが30社ぐらい、リストアップというよりは、企業情報を出せないので、別にあった公表されているリストから共同研究先を除いてもらって、リストダウンというか、リストから消して、残っているところからまず当たっていくというスタイルで始めましたので、それでいったのが20社、30社ぐらいですね、ものづくり企業のリストからでしたので。
 そのあとは、あそこがうまくいったんだったら、ここへ行くだろうなというところで、お取引のある企業、お取引のない企業もごく一部は行ったんですけど、やっぱりそういうところだと、なかなか私も円滑なつなぎができなくて。
 ですので、イノベーションを起こせる、取り組める企業だとそのぐらい。一番小さい企業だと、従業員6人という企業でやってもらった会社があるんですけれども、やっぱりそこは終わりまで行かなかったという印象を持っています。
【内島委員】  いいですか。
【須藤主査】  どうぞ。
【内島委員】  ありがとうございました。お取引先の108社で、初回の面談は一通り終えてという、その後のことについて、もし情報をお持ちでしたら、教えていただきたいのですが。企業さんと大学がお会いする機会を設け、そして共同研究などへ進んでいるところがありますが、その後、お会いした企業さんとは定期的な情報交換を継続するなど、永続的な関係づくりを進めているのでしょうか。また、永続的な関係づくり向けての金融機関さんとしての支援など、取組があるようでしたら、教えていただきたいのですが。
【阿波銀行(里)】  基本的にはもうここまでというラインがあり、そこから先はTLOさんにお任せというのがまず基本的なところで、もうここで駄目だったら、一旦は切れているというところが多いと思っています。
 ただ、大学側のシーズで、ここは、この企業さんがどういうことを考えているかというのはここの段階で、ある程度、大学側としてもつかむので、新たなシーズであったらここに行くんじゃないかというので打率は上がるでしょうし、あと、ここでのディスカッションというのが、別の課題が企業側に出てきたときに、こういう話をしたからこの案件も大丈夫じゃないかみたいなところに、企業さん側が気づきやすい状態にはなっていると思っていまして、ですので、個別のフォローというのはしてなくても、向こうからある程度は来てくれる。
 それから、イベント的なところで、これ、交流イベントをやったんですけど、このときには、企業さんが140社ぐらい来ているところで、坂井さんに講演していただきました。その前にも似たようなイベントをやっているんですけれども、こういうところで大学、こういうのをやっているよねというのを経営者の方にアピールする機会を作ることによって、企業さん側に思い出していただくというか、そういうふうな効果は持てるんだろうなというふうに思っております。
【内島委員】  つながりが切れないような取組は引き続き進めているという理解でよろしいでしょうか。
【阿波銀行(里)】  はい。こちらからは無理にとか、個別にはつないでないんですけれども、ある程度マスというか、そういう形でつなげる活動と、あと、大学側が個別につなぐ活動というのを継続しているというふうに思っています。
【内島委員】  ありがとうございます。
【須藤主査】  「やらなかったこと」から見えてくるものというところ、非常に面白いんですけれども、これ、どう解釈したらよろしいんでしょうか。
【阿波銀行(里)】  いろんな方から聞かれるんです。「これをどうやったんですか?」といって。皆さんからこれを聞かれて、「いえ、やってないです」という「やってないです集」だったりします。
 「これはどうしました?」「地域コンソーシアムをどうやって組んだんですか」とか、「企業ニーズの把握とか、大学シーズはどういうふうに持っていかれたんですか」というのを皆さんから聞かれて、このような席もありますし、あと、個別の大学からのヒアリングというのもあるんですけど、そのときに、いや、よそではこういうことをやっていますよというのをお聞きしていたので、これってうちはやらなかったよねというところで並べています。
 これを、私の限られた経験からこれを否定するというところじゃないんですけれども、これ、やっていたら、何か難しそうだなという、私にはできないなと全部思えるところでして、なので、こういうふうな形でまとめさせていただきました。
【須藤主査】  もしやれば、もう一段ステップアップできるんじゃないかとか、そういった声も出てくると思うんですけれども、その辺はいかがなんでしょうか。
【阿波銀行(里)】  そうですね、例えば企業ニーズが先に来るケースって当然いろいろとありまして、企業ニーズが先に来ると、大体、企業さんはそこに凝り固まっているというか、集中しているんですね。企業ニーズは大体いくつも持っていらっしゃる。大学が解決できる課題かどうかというのはそのニーズごとに異なるので、いくつかある企業ニーズの中から、解決できるものを一緒にやっていったというのがこの活動だと思っています。一つだけじゃなくて、いくつも課題が出てくるように、初回面談なり、2回目を盛り上げるという形で進みました。
 あと、大学シーズとかデータベースの活用というのは本当にこれはできるといいんだろうなと思いながらも、このコーディネーターの人間が、こっち側に、私、ベースがありますけど、大学の中の研究内容を把握していくという、この時間がものすごく恐らく掛かる。
 私より前に大学に客員教授として入った私どものOBなんかも、ここのところがなかなかできなくて、ここができる頃には、今度、こっちの方の縁が切れているみたいなところがありまして、この養成に掛ける時間があるんであれは、もうそこはもう分業して分けちゃって、ハブ・アンド・スポーク方式で、ですから、これが1個1個結ぶ企業をコーディネーターさんが1個1個結び付ける形で、こっちがハブ・アンド・スポークで、もうハブに全部集中して、そこから太いパイプで結んでおいて、また先のスポークの方に飛ばすという方が。
 現にこれが10月着任、11月スタート、11月スタートって、もうその11月スタートした日が坂井さんと会う2回目の日だったので、本当にもうほとんど打合せも何もなくスタートして、しょっぱな行った企業がまだ共同研究、それこそコンソーシアムになって共同研究が続いているなんていう事例になっていますので、ここは分業と考えた方が、人間を養成する膨大な時間が、無駄になるかもしれない膨大な時間を考えれば、大学の中を考える、大学の中を見るとか、データベースに行くとかいうふうなことは少なくとも銀行員にはさせない方がいいんだろうなというふうには経験的に思っています。これが正しいかどうかはともかく、私はそう思っています。
 あと、専任担当者も、これが専任担当者を置くと、先ほど御質問のあった成果が短期的にないともたないとか、あと、専任担当者というのはどっちかというと専任、新しく置くと、きっとこの立場になっちゃうんですね。地元企業とのネットワークもまだ持ってないし、大学側とも持ってない人が専任担当者として割り当てられたら、それこそ何もできないんだと思うんです。
 それまでにいろんなコンサルティング経験とかでお客様のことを分かっていると、少なくともこっち側は着実に結べる。あとは、ここから先は大学側にお任せという形にしないと、時間がきっともったいない。成果が出るまでに時間が掛かる。
 成果が出るまでに時間が掛かると、事業そのものが継続できないというか、担当者を替えられたりとか、もうこれ、うまくいかないからもうやめたいみたいなことにきっとなるんじゃないかなというふうに経験的に思っています。
 あと、営業店評価上のインセンティブというのは、四国TLOさんと坂井さんの組合せで、ほかの銀行でやってうまくいかなかったのは、営業店に、本部じゃなくて営業店が動いたというのがあって、営業店が動くと、どうしても短期的な、それこそお金借りてくれそうなところとか、ほかの銀行が攻めてきて点数稼がなくちゃとか、そういうふうな観点で訪問先を選んじゃうと、もう全く前に進まないと。
 そうじゃなくて、企業の属性をきちっとつかんでというか、大体つかんで、そことわいわい、がやがややった方が、はるかに結果に結び付いたんだろうなというふうに思っております。
【須藤主査】  どうもありがとうございました。
 それでは、ちょっと時間も過ぎていますので、里様、本当にありがとうございました。
 続きまして、QBキャピタル合同会社の坂本様、よろしくお願いします。
【QBキャピタル(坂本)】 皆さん、どうもこんにちは。今、御紹介いただきましたQBキャピタルの坂本と申します。本日は、私どもがやっている九州の大学、関連したベンチャー企業へ投資するファンド、QBファンドの取組について御説明させていただくのと、地域イノベーションについての私どもの現場の声を是非お聞きいただければと思います。
 まず、自己紹介ですけれども、今日、冒頭に金融系のセクターからとあったんですけど、私は全く金融系じゃございません。ガチのエンジニア系でございまして、地元の九州大学の、しかも、また、当時、多分クラスに女性はいなかったんですけれども、生産機械工学科というガチのところを卒業して、大手企業でエンジニアをやっていました。
 その後、いろんな経験をした後、2004年に大学が法人化した後に、九州大学の知的財産本部に移りまして、6年間、大学発ベンチャーの事業化の支援をさせていただいて、その後、4年間、九大が持っている産学連携機構九州という会社の社長を大学の理事からやってほしいということで4年間、やってまいりました。
 つまり、大学の立場と九大TLOの立場で10年間、大学の研究成果の事業化を支援したんですけれども、結論は、やっぱり大学発ベンチャー、いわゆるホッケースティックカーブを描くようなビジネスモデルのベンチャー企業は、リスクマネーがない限りは、会社をつくるのは簡単ですけれども、なかなか成長しないということです。
地域にいろんな形でファンドの話をしたんですけれども、誰もやらずに、最終的に自分がやる話になって、今、31億のファンドを組成しています。
 一方、私自身、そういう投資の経験がなかったので、私どもの会社は基本的にダブル代表制でございまして、本藤という、このベンチャーキャピタルの業界で20年ぐらい働いている者と一緒に、今、活動しているところでございます。
 私どもを視察に来られたときに、よく「坂本さんたちの強みは何ですか」と聞かれますが、大学の産学連携組織で事業化の経験があって、TLOの社長の経験があって、あと、大学発ベンチャーファンドを自ら組成して運営している経験が強み。
 例えば東大だと、各務先生という方がいらっしゃって、ここには東大TLOの山本社長という方がいらっしゃって、ユーテックの郷治社長がいらっしゃると思うんですけれども、私は一人一人には、この一つ一つには勝てないですけれども、この掛け合わせとして見た場合に、多分この経験を持っている人間は全国に誰がいるかというと、多分いなくて、私一人なんですよ。それを九州っぽくしたというところが私どもの強みでございます。
 私どもは、今、説明したとおりに、3年前にファンドを立ち上げまして、現在、ファンドマネジャーは私と本藤とアソシエイト2名、管理スタッフ1名、合計5名でこのファンドを運営させていただいています。
 このスライドは、ファンドを集めるときに使った資料のスライドのひとつなんですけれども、よくあるパターンが、研究シーズの中からいろんなグラントを取って、事業化のプロジェクトまでは結構行くんですけれども、ここからジャップアップする、ベンチャーをつくろうというときに、どうしても地方だとなかなかリスクマネーの供給ができずに、先生方、さっきのコンソーシアムの話がありましたけれども、じゃあ、来年もう一回グラントをとりに行こう、JSTのグラントに行こう、NEDOのグラントに行こうということで、この産学連携のエコシステムがこっちに行かなくて、大体ここでまた何かずっと研究シーズの事業化の補助金、助成金で研究成果がインキュベーションされて、なかなか社会に還元できないというのが課題だったとずっと思っていました。
 そこにやっぱり私どもはリスクマネーという形で橋を架けるというのが私どものファンドのコンセプトです。なので、QBファンドというのは、Qというのは「九州」をKじゃなくてQで表すんですけれども、Bはよくビジネスですかと言われるんですけれども、実は違いまして、ブリッジなんですよね。アカデミアの部分と産業化の部分をリスクマネーで橋を架けることによって、イノベーションを起こしていきたいと、イノベーションを起こせる可能性が九州地域にあるということで、私どもは活動させていただいているところでございます。
 これがファンドのフォーメーションですけれども、私ども、31億のファンドで、投資いただいているLPの方ですね、ここは基本的に中小機構さんが25%御出資いただいているんですけれども、75%は地元の西日本シティ銀行さんを筆頭に、11の事業会社、いわゆる地域の事業会社からの出資によって成り立っているファンドでございます。
 ここに今、「プレ投資(ギャップファンド)」というのがありますけれども、最近この産学連携では、ギャップファンドが必要だと、今、先ほど阿波銀行の方もおっしゃっていましたけれども、その部分を私どものファンドの一部を活用してやらせていただいています。これは、全国的に私どもしかやってないんじゃないかな。いわゆる創業前の段階で、事業化プロジェクトに大体100万から500万円の匿名組合出資を行いまして、半年から1年掛けてPOCを行って、その間に経営人材の探索や事業可能性を検証して、もしいけるようであれば、本格的に数千万、1億という形の大学発ベンチャーの出資につなげるというプログラムでございます。現在、熊本大学、九州工業大学、あと2件、3件ですかね、やらせていただいております。
 投資分野に関しましては、私ども、分野に特化していませんけれども、大学発の強みって主にバイオテックがありますので、大体半分ぐらいはバイオテック、それ以外でICT、あと、材料系、いわゆる大学発技術が強みを持つ事業分野を中心に投資をしています。
 大学の研究成果を事業目的に設立したベンチャーや、大学と共同研究をやっているベンチャー企業、あと、OBがやっているベンチャー企業ということで、比較的、官民ファンドに比べるとちょっと幅広な投資範囲に対して投資をしているところでございます。
 あと、これ、国に関しまして、ベンチャーに対するいろんな委員等をさせていただいておりまして、文部科学省系さんだと、START事業の事業プロモーターとか、SCOREの評価委員、経済産業省だとNEDOとかのいろんな委員をさせていただいています。
 あと、地域に関してもいろいろと。今、10月、11月、ビジネスプランコンテストとかが多くて、大体、土日は審査員をさせられて、妻からなかなかいつも怒られているんですけれども、こういうことをやることによって、地域では、大学発ベンチャー関係であれば、QBキャピタルに投資、あるいは、相談してみればどうかという形で、ある一定の認知をしていただいているところでございます。
 ということで、今現在、3年経ちまして、大体16社、金額ベースでいきますと、大体12、3億ですかね、投資させていただいておりまして、来年ぐらいに大体新規の組み込み完了で、来年からは、私ども、今度は2号ファンドを組成する動きをしたいというふうに思っております。
 あと、これは国の大学発ベンチャーを支援する事業、START事業に今現在、九州大学2件、大分大学1件、採択されているものと、NEDOのSTSという事業に1件、投資先が採択されるということで、大学発ベンチャーを支援するような国の政策も利用させていただいております。
 ここからが今回の本論に入ると思うんですけれども、私ども地域科学イノベーションにおける私どものファンドの役割というのは、実際、これ、お金を集めるときに趣意書を作ったときのペーパーから持ってきたんですけれども、読み上げると長くなりますので、何が言いたいかというと、今、冒頭申し上げたとおりに、地域だと圧倒的にエコシステムが機能していなくて、その中で一番少ない、足りてないのが私は個人的にはリスクマネーの供給だと思いました。
 ただ、その機能を地域のエコシステムの中に導入すると、東京以外の地域でも、いろんな技術シーズの事業化、大学発ベンチャーの成功事例は出てくるんじゃないか。その役割を、リスクマネーの供給という視点で、QBファンドが担えればというふうに思っております。
 あと、これは他主体と連携関係、自治体、国、大学ということでお題が出ていましたので、私どもの投資先、Kyuluxという有機ELのTADFという第3世代、第4世代の材料を開発するベンチャーの事例でございます。
 これも長く、2010年から、安達千波矢先生が内閣府のFIRSTプログラムに採択された後、普通だったらここで大体終わっちゃうんですけれども、その後にこの研究成果のTADFハイパーフローレッセンスというテクノロジーを、地域のふくおかISTさん、県の外郭団体なんですけれども、そういうところから御支援されたりとか、この会社は場所は福岡市さんが作っている産学交流連携センターに入っているんですけれども、福岡市さんから御支援いただいて、いろんな形で自治体、県から支援していただいたものを、私どもなど、民間が主に投資をして、今、大学発技術の事業化を進めているところでございます。
 ここは九州大学の中にも共同研究、やっているというのと、さっき言ったふくおかISTという県の行政機関がやっている施設ですね、有機光エレクトロニクスについて実用化拠点、ここには高価な世界最先端の有機EL関係の設備が整っておりまして、Kyulux社としては、ここの施設をきちんと、有償ですけれども、ちゃんと対価を払って、一から購入しようとしたら数十億掛かるものを、経費を支払うという形で使わせていただいているというのは、私ども投資サイドとしては非常に有り難い御支援でございました。
 この辺は、他主体に対することということで、私どものファンドとして活動していることと、あと、投資先の立場でちょっと発言をさせていただければと思います。
 まず、自治体なんですけれども、書いています、「では」の神はやめようと。これ、いつも僕、よく講演で言っているんですけれども、結構、福岡の行政の方はよくおっしゃるんですよね。何かシリコンバレーではこうだと、シリコンバレーではエンジェルがいてねと、東京ではこうだとか、いわゆる、では、では、ばっかりなんですよ。
 だけど、僕らはシリコンバレーに行ったり、東京とかもかなりネットワークがあるんですけれども、いまだに福岡をシリコンバレーという変なことを言う方がいらっしゃるんですけれども、シリコンバレーのいいところを学んで、それを福岡なりにちゃんと学んだものを咀嚼して、福岡なりのいろんな支援体制、エコシステムを作るのが重要、だから、基本的にやっぱり自分事として考えることが必要じゃないかなと。なかなかそこは実際のところ、御理解いただいてないところがございます。
 あと、一貫したベンチャー支援体制というものは、御存じのとおり、首長が替わると、突然、ベンチャー支援の施策がストップしたりすることで、スタートアップ、大学発ベンチャーを立ち上げる起業家は、人生のリスクを取ってやる中で、大体地方の人たちって、盛り上げるだけ盛り上げて、ちょっとでも失敗すると、さーっと引いちゃうんですよね。
 これ、東京はどうか分かりませんけど、少なくとも福岡は熱しやすく冷めやすくて、みんな山笠みたいに盛り上がるんですけれども、ちょっと祭りが終わった瞬間に、さーっと引いていくという中で、一番、どういう人種の方が多いかといったら、結構自治体の方が多いということで、是非そういうことをやめていただきたいなと。
 あと、大学・研究機関に関しては、これ、今日はここを中心に言いたかったんですけれども、今でもUNITTという大学の産学連携ネットワークのようなものはホットイシューですけれども、ライセンスに関する柔軟な対応を、いきなりベンチャー企業に対して、一時金数千万ということを言う大学がいまだにあると聞いていますけれども、そこを何かしら、やっぱり大学もリスクを取るという体制ですね。そこのやり方としては、金融の手法を使ったエクイティベース、生株でもいいですし、多分、新株予約権という形でやっていく。そこにはまだいろいろ、いろんな課題はあるんですけれども、是非、国立大学に関しては、そういう柔軟な対応ができるようなことを検討いただければなと思っています。
 あと、僕はここを言いたかった、ここですね。そもそも訴訟する覚悟が大学法人にあるのかというところです。基本的に日本の国立大学法人は、特許の譲渡ではなくて、基本的には独占的実施許諾というライセンスがベースだと思うんですけれども、当然、大学発ベンチャーを国として支援していく限り、当然ながら、大学発ベンチャーが成功する事例が今後増えてくると思うんですよね。
 となると、大学のテクノロジーをベースにしたいわゆる研究開発型大学発ベンチャーというのが成功すればするほど、当然ながら、一般企業との訴訟問題に巻き込まれる可能性が高くなるということです。要は、成功すれば高くなる。いや、儲かってないところからお金取らないんですよね、企業は。
 とした場合に、例えば大学の特許を使ったベンチャー企業が、その大学の特許を踏んでいるような特許を見つけた場合に、大学側がきちんと責任を持って、訴訟を起こすのか。または、逆に訴えられた場合に応訴するのか。アメリカで訴えられた場合に、アメリカで本当にそこでやって、総長名でちゃんと裁判が対応できるのかと。そこができなれば例えば譲渡することも必要ですし、是非考えていただきたいところでございます。
 あと、大学発研究機関発ベンチャーの先生、開発している先生方への理解ですね。先生方と会話していると、こうした先生から、当然、論文を書いたり、教育研究、当然必要な中で、産学連携も今やらなくちゃいけないという中でも、話を聞いてみると、特許主義だとなかなか評価が低いというふうに聞いていますので、ちゃんとした柔軟な教員の教育研究、産学連携に対する評価体制を国立大学の中でも築いていただけるといいかなというふうに思っています。
 あと、地域の企業に関しては、ちょっとあまりないですけど、リスクマネーの供給、さっき言ったみたいに、私どもみたいなファンドへのLP出資をしていただくことが最終的にはオープンイノベーションにもつながるんじゃないかな。
 あと、IPO以外のEXIT先ということで、いろいろ私どもも大学発ベンチャーの出口が当然、投資サイドとしては必要なんですけれども、これこそシリコンバレーに見習うべきで、IPO以外のいろんな選択肢ですね。地元企業の規模もありますけれども、数億円でも多分EXITできるような案件も時々ありますので、そういう形の受け手として逆に活躍していただけると、私どもは有り難いかなと。
 あと、金融機関、ちょっとここはもう割愛します。基本的にできれば、大学関係の技術系のベンチャー企業に興味があって支援したいけど、どうしようかなというときには、私どもみたいなベンチャーキャピタルにLPとして出資するということも多分役割として今後求められるんじゃないかなというふうに思っております。
 あと、住民に関しては、さっき言いましたとおりに、やっぱり盛り上がっているんだけれども、やっぱりチャレンジする人に対するリスペクトですね。あと、失敗を許容するってなかなか難しいんですけれども、日本の社会が変わるためには、本当に失敗を許容するような文化・マインドを醸成していただけると有り難いなというふうに思います。
 あと、国の支援で良かったこと、期待することですけれども、これは良かったこととしています。中小機構ファンドの出資事業から私どもファンドに7.5億円出資いただいていますし、JSTのこの出資事業ですね、私ども投資先5社、活用させていただいていますので、民間企業の民間からの投資の誘因にはなっているんじゃないかなと思っています。あと、START事業やNEDOの事業(STS)にも採択をされています。
 あと、今後期待することなんですけれども、ちょっとあえて書かせていただきました。官民ファンド、やっぱりベンチャーキャピタルという仕事は民間が中心にやるべきだと僕は思います。私どもファンドマネジャーもリスクを取ってやっているんですけれども、その責任の下、ファンドマネジャーがきちんと資金調達を行って投資を行う。これは大学発でも同様じゃないかなというふうに思っています。
 なので、できれば国の出資支援のメーンはFund of Funds、さっき言った私どもみたいな中小機構さんのファンド事業のように、私ども以外のでもいいんですけれども、そういうリスクを取ってやっている独立系のファンドに国がきちんとLP出資をしていただくと、非常に私どもは有り難いと思っております。
 あとは、ここら辺はもう一つ、多分、LP、ベンチャーキャピタルへ出資するための税制優遇措置も今あるんですけれども、なかなか手続関係が結構煩雑ということで、その認定手続も簡素化していただけるといいなというのと。
 あと、ここです、働き方の多様化支援。いきなり大手企業を辞めてベンチャーをやろうと思っても、それは誰もやりません。やっぱりある程度トランジションの期間が必要だと思うんですよね。なので、例えば、今日もちょっと午前中、投資先、検討先のところと打合せしたんですけれども、そこは大手企業の外資系で働きながら、今、大学発ベンチャーにコミットしていて、要は副業、兼業が認められているんですよね。そして、1年間ぐらいやって、これ、面白そうだな、本当に自分もやっていこうと思ったら、そのとき、フルコミットでやればいいし、0→1じゃなくて、こういう何か働き方の多様化支援というのは今後、地域イノベーションを起こす上で必要じゃないかなというふうに思っています。
 あとは、基礎研究への継続的な投資はもう当然のことだと思います。
 もう最後になりますけれども、私の考えを、今、まとめますと、基本的にやっぱりベンチャーキャピタルという仕事は、当然、民間がやっぱり中心にやるべきじゃないかなと思っています。
 あと、地域創生に科学技術イノベーションは不可欠。地域創生だと何かと、地方だと何か商店街の活性化も悪くはないんですけれども、やっぱり地域をよみがえらせるイノベーションを起こすためには、大学のテクノロジーが必要、それを事業化することが重要じゃないかな。
 大学テクノロジーは逃げない。福岡も結構、今、盛り上がっておりまして、ICT系のことだと、結構今、福岡で立ち上がっても、結果はやっぱりマーケットが東京なので、みんな東京に行っちゃうんですよね。
 だけど、今日説明させていただいたKyuluxであるとか、ひむかAMファーマというのは宮崎大学発の創薬ベンチャーなんですけれども、そこは、テクノロジーがそこにある。このひむかAMファーマって、今回、宮崎市内で、多分、創薬ベンチャーで初めて6億円ぐらい調達したんですけれども、彼らは出張ベースでは東京に行くんですけれども、治験はもうアメリカでやるんですよね。ということは、逆に、宮崎から東京へ出るんじゃなくて、宮崎からもういきなりグローバルに行く。それができるのが逆に地方、地域イノベーションの特徴であって、地域をよみがえらせるためには、このSTIという考え方は必要じゃないかなというふうに思います。
 あと、金融機関、大学、イノベーションというのはちょっと今日、阿波銀行さんもいらっしゃっているのであれなんですけれども、さっき言ったみたいに、もしかしたら、私たちみたいな、坂井さんみたいな人材が、ファンドであれば、任せていただけると、大学の間をつないで、いろんなイノベーションが起きるんじゃないかなというふうに思っています。
 あと、お金、お金と言いますけど、実は、お金が本質ではなくて、本当は人材なんですよね。九州は、正直言って、ジョブマーケットがないんです。もう金融系かインフラ系の会社しかなくて、メーカーが少ない。なので、九州の大学に入った学生の理系は、ほとんど東京へ出ていっちゃうんですね。ただ、その受け皿の一つとしては、大学発ベンチャーというのを私は思っていまして、そのためには、ホッケースティックカーブを描く大学発ベンチャーは当然リスクマネーが必要だ。なので、私はファンドを立ち上げたんですけれども、本来は、地域イノベーションを起こすためには、この優秀な人材が戻ってこられるようなジョブマーケットを作るのが私のミッションの一つだと思っております。
 最後、まとめになりますけれども、それを踏まえまして、今までは産業というのは地理的近接性ベースだったと思うんです。何とか工業地帯にがっと何千億みたいな。じゃなくて、今後、九州から地域イノベーションを創出するためには、大学の知を活用したもの。だから、分散型でもいいと思うんですよね。大学の知を活用した産業が、例えば東大発ベンチャーだと1兆円という、数年前、東大がいろいろ調べましたけれども、九州の大学の技術を使ったベンチャー企業の時価総額が数千億には多分なれるんじゃないかなと。そうすれば、一つの産業がこの九州に生まれる。その端緒として、まず、リスクマネーを供給することによって、10年後、20年後、そういう社会が生まれることを期待して、日々頑張っているところでございます。
 以上でプレゼンを終わらせていただきます。
【須藤主査】  どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの坂本様からの御発表につきまして、御意見、御質問等お願いします。どうぞ。
【福嶋委員】  どうもありがとうございました。東北なんかから見ますと、非常に九州というのは先進というか、ベンチャー等々、先進だなと思って、その中で、QBファンドさんの役割は非常に大きいというふうに伺っております。
 質問なんですけれども、九大関連の技術に投資ということなんですけれども、何か、ごめんなさい、九州域内ということでしょうか、で投資ということなんですけど、分野が結構いろいろ多岐にわたっていると思うんですね。これはあえてポートフォリオを多様化させているのか、どういう基準でその投資先を選んでいるのかと、ちょっとずばりと聞いてみたいと思います。
【QBキャピタル(坂本)】  基本的に九州の大学と何かしら関係があるという、ちょっとその一方では、かなり緩く投資を決めているんですけれども、私の個人的な考えは、ここでいくと、ちょっと16社中、大体7割がどうしても、残念ながらという言い方がいいか分かりませんけど、九州大学関連がやっぱりどうしても多いです。そういうような研究者とか研究室の数も多いんですけれども、一方では、さっき言ったみたいに、宮崎大学発とか、いろんなものが生まれてきています。
 分野に関してなんですけれども、これはよく時々同じ質問をされるんですね。いや、専門性ってどうなんですかと。ただ、例えばバイオに関しても、今、バイオの一つの分野を専門にしている人が全部をカバーできるようなことは無理だと思っています。
 一方では、さっきの10年間ぐらい、産学連携組織とか、TLOで働いた中で、分野じゃなくて、大学発ベンチャー特有の課題があるんですよ。大学からきちんとテクノロジーが切り出せるかとか、大学との利益相反の関係とか、課題は共通因子があると思っていまして、なのであまり分野にはこだわらない。
 大体、さっき言ったみたいに、それでもバイオ系がやっぱり5、6割は多いです。私は別にバイオの専門じゃないんですけれども、その場合には、私どもの周りに信頼が置けるようなバイオに詳しいようなアナリストとか、何人か抱えていまして、適宜彼らの意見を聞きながら決めていくようにしています。
 なので、すごい初めから何かバイオに投資しようというか、結果としてやっぱりバイオが大きくなったのは、大学発というのの特殊性で仕方ないのかな。ただ、個人的に思っているのは、特にKyuluxもそうです、材料系、東北大学さんもそうかもしれませんけど、材料系って日本のテクノロジーの中でも強いところなんですけど、どうしても時間とお金が掛かっちゃうので、いきなり今までプライベートエクイティの段階で、数十億、大学発ベンチャーで創薬系以外で集められる環境というのは多分なかったと思うんですよね。
 ないんで、結果のところ、大手企業との共同研究、そうすると、さっきの資金的な問題もいろいろあって、共同研究は進むけど、本当に大学の知の還元に、大学の技術を使ったような商品がなかなか生まれてこなかったというのがこの10年間じゃないかなと。
 だから、個人的な思いから言わせていただきますと、そういう工学系でもちょっと足が長いけれども、イノベーションを起こす企業がゲームチェンジできるようなところには、リスクも高いんですけれども、積極的に投資をしていきたいというふうに思っています。
【須藤主査】  ほかにありますか。じゃあ、斉藤さん。
【斉藤委員】  ディスカッションをしたいことが3点あります。一つ目は「官民ファンド」について言及されている点です。私も同感です。官民ファンドが活動する背景としては、市場の失敗あるいは、民間でなかなか実現できないことを手掛けるというのがあるべき。その意味において、今は、民間が手を出しにくい一部の領域を除いて、アーリーステージにおける官民ファンドの存在理由は減ってきている等を感じます。むしろ、そこは民間が切磋琢磨しながらしっかりやったほうが競争原理が働いてよい。
 一方で、巨大なファンディングが必要になるステージ(ユニコーンベンチャー向け)になってくると、現在のところは、民間だけだと難しい。もしかしたら、その領域は、官民ファンドがやる価値があるのではないかと思う。
 次に、質問なのですが、「訴訟をする覚悟はあるのか」との記載について。他社が特許侵害したときに、差止め請求を大学がやるというのをやるのか、やれるのか、という意思と実行力なのだと理解します。民間だったらやるべき時は当然やらないと自らが株主代表訴訟の対象にすらなるわけです。差止め請求できるからこそ競争障壁ができるし、差止め請求という最終的手段があるからこそ、クロスライセンスしようかとの交渉になっていく。そのような理解のもとで、ベンチャー側に特許の所有権(差し止め請求の権利主体)が移らないまま、大学が、私が述べたような「競争障壁をつくるための交渉」をやっている例があるのであれば、教えていただきたいです。
 もう一つが、このIPO以外のEXIT先の増加は、企業側の買収と統治をする能力が高まれば増えるのだと理解しています。企業側が、世界を席巻する力がつき、稼いでいて買収できる資金が豊富にあり、M&Aしてマネジメントをする、PMIの力をつけていく、それらをとにかく強くすることが本質だと考えていました。もし、このような大企業側の課題ではなく、政策的に、ベンチャーキャピタル、あるいはベンチャー側からできることがあれば是非教えていただきたいのですが。
【QBキャピタル(坂本)】  1個目の質問に関しては、すみません、ちょっと最近勉強不足で、ちょっと日本国内の大学では聞いてないです。
 ただ、私はTLOの社長をやっているときに、似たような案件に巻き込まれまして、そのときに、一般的に大学のTLOだと、仲介業としてやっている場合があるんですけど、その当時は、大学からTLOがサブライセンス権付きの独占実施許諾権を受けて、ベンチャーにライセンスをしている。この辺でごちゃごちゃやっていると。
 いろいろそこの関係でちょっと特許関係でもめたときに、大学側が言ったのは、いや、もうTLOが全部独占的実施許諾権契約書の中でやっているので、おまえらが全部責任もってやれと言っているだろうという話をされまして、大学側は特許権者であったにもかかわらず、一切サポートなく終わってしまいました。
 そういうところをやれるんであればいいんですけど、やっぱり国立大学法人でそれだけ対応するのはなかなか難しい。その当時も、海外の会社は日本の暦とか全部分かっているので、12月28日とか、仕事納めのときに通達が来て、1月2日までに回答しろとか、そういうことをやってこられるんですよ。
 そのときに大学が対応できないのであれば、本当にもうベンチャー側がやった方がいいと思っていまして、なかなか今、事例はちょっと今、もし委員の方でもしあったら、逆に教えていただければと思います。
 あと、2点目に関してましては、基本的にやっぱりそこは悩ましいところで、一つちょっといわゆる大手企業が、日本の大手企業が大学の技術を買うと、大きい金額で買うというやり方もあるかもしれませんけど、私どもの地域だと、実は今、1社、九州地域で売上げが大体100億ぐらいの会社で今、M&Aを積極的にやっている会社があります。まさに自分たちの事業拡大をするために、やっていこうと。
 その一つのやり方として、大学発ベンチャーというところへ出資したいとか、シナジーがあるところをやっていこうという会社がありまして、そこに今、私どもの事業化案件を紹介をして、何か一緒にできませんかという話をしています。
 そこは別に数百億、数十億の話じゃなくて、多分数億の話になるかもしれません。ただ、そこを例えば私どもが出資するときに、そこまではならないけれども、例えば1,000万円の出資が3年間で例えば成果が出て、そこで数億のリターンがあれば、これ、逆に大手企業からすると、そんなことと思うかもしれないですけれども、さっきの阿波銀行さんの話じゃないですけど、地域で数億、そういうディールがある、私どものLPの方の金融機関がそこにきちんとプロジェクトファイナンスをするとなれば、一つの地域だと、それが成り立つんですよね。
 だから、そういうやり方は逆に地場の大手企業、例えば九州でも、北九州地域とか、ものづくり系でやっぱり数百億の売上げがあるところは、数億ぐらいの投資余力があると聞いていますので、そういうのもありつつ、大手企業も何か本当にまさに数十億、数百億で買うディールもあればいいんですけど、まずそのことを地域が地域なりにやっていけたらなというふうに思っているところでございます。
【須藤主査】  西村さん。
【西村委員】  ちょっとこれは30数億のファンドで、16社ぐらいに、今、半分ぐらい今やったということだったと思うんですけど、何が聞きたかったかというと、多種多様な企業に対して、出資額が恐らく1億円切るぐらいかなと思ったんですね、平均しても。
 そうすると、その各企業において本当に必要なお金が最初の資金調達でできているのかなというのが、批判でも何でもなくて、感想として頂きたいんですけど、やっぱりこれ、さっきいい人材を集めて集中力を出すというときには、ある程度まとまったお金が最初からでも必要なはずなんですよね、大企業を辞めてきてやったりとかする。
 そのときに、坂本さんがやられている中で、当然、リードを取りながら、ほかのファンドも集めてきて組み上げるんだと思うんですけれども、各社が立ち上がるときに、地方でやるときに、本当に十分なお金が集まっているのかなというのが、私、ちょっとこれ、逆に聞きたかったので。
 もし、集まってないとか、例えば本当は5億集めたかったけれども、3億ぐらいしか集まらなくて、何とかもらったんですよと。それで、第2号ファンドを何とか次にとか、そういう資金調達、資金供与の面で苦労されていることとか、特に地方だったら集まりにくいとか、何かもしそういうのがあれば、教えていただきたいなと思ったので。
【QBキャピタル(坂本)】  分かりました。それに関しましては、私がちょうど3年前にファンドを立ち上げる前に、ファンドを立ち上げるのに3年半ぐらい、4年弱掛かったんですよね。なので、ちょうど今からいくと7年前ぐらいなので、2010年、リーマンショックの後、ちょっとこのところだったんですけれども。
 その当時、金融機関さんにこういう企画書を持ってお金を集めようとしたときに、担当者の方が上司に言われたのは、ばかじゃないかと、大学の技術に投資するなんて、おまえ、どぶに金を捨てるものじゃないかと言われたらしいんですよね。
 それから3年半たって、今、何となく国の方針も、テックトランスファーから大学技術発ベンチャーというふうに、ちょっと若干何かやっぱり成功事例も出てきて変わっている中で、今の環境からいきますと、今の先生の御質問でいくと、地域でも十分お金が集まる環境にあります。
 逆に言えば、斉藤さんは御存じかもしれませけど、結構もう逆に、ある程度多少ちょっとバブル的なところがあって、シードラウンドでも、突然、プロダクツがないのに、いきなり何かプレの時価総額で例えば10億円とか、そういうふうなことを言う会社もあったりとかして、比較的、この数年前から比べると、圧倒的に地域でお金が集まる、しかも、数十億ですね。Kyulux社は冒頭、当然15億集めて始まっていますし、QPS研究所って私どもは出資していませんけれども、宇宙系ベンチャーで九大出身のところは二十数億、東京以外でも、さっき宮崎大学のひむかAMファーマも、6億ですかね。まさに、そこはまさに創薬ベンチャーなんで、まだ足りないんですけど、集まる環境にある。
 なので、基本的に一般の金融機関の方の融資をちょっと競争して奪い合うんじゃなくて、私どもはやっぱり基本的にリスク分散もあって、みんなやっぱりシンジケーションを組むんですよね。
 なので、そういう面では私どもが逆によく言われるのは、坂本さんたちがいろいろ、自分たちが日々ソーシングをしているところで、何か一緒に協調して投資できるところはないかなというのを東京のVCからよく相談を受けていまして、そのときにはお声掛けさせていただいて、5億必要だったら5億集まるような形で何かいろんなことを引っ張っていくというふうにやっています。
【西村委員】  ちょっと感覚でいいんですけれども、そのときのデューデリとか、本当にその額が、その企業が立ち上がるときにぴったり合っているかどうか。これが正確でないと、日本、ちょっとそこが弱いような気がするんですよ。バブルになったりとか、逆に状況によって資金が小さくなったりとか。本当に集中力を持ってやるということが一番重要で、集中力を持たないと、EXITが多分ほとんど価値付かないんですよ。
 というふうに考えたときに、感覚的に、今いろんなことを言われたんで、国の支援も欲しいとか、いろんなことを言ったし、正直ベースでいいんですけれども、本当に思うような投資ができているのかどうか、思うような企業が本当に自分たちの適切な考え方で資金調達ができているのかというのは、生の声で、ちょっと言いにくいかも分からないですけど、ちょっと教えていただければと思って。
【QBキャピタル(坂本)】  言っていいんですかね。もう先生、かなり感覚は西村先生と近いと思います。というのは、何て言ったらいいのかな、さっきの「では」の神の話もあるんですよね。
 もうシリコンバレーではとか、もう初めからもう何か資本政策からして、初めからもうVCとかそういうところにある程度勝負して、もうがつっとバリエーションを上げてやって、自分たちのいわゆる経営株主のシェアを、創薬ベンチャーであれ、上場前まで8割ぐらい持った方がいいとか、アメリカでは、今そんなにもう創薬系のベンチャーの経営陣ってそんなに持てないんですよね。なのに、そういうふうにやった方がいいという「では」の神のコーディネーターの方がいらっしゃって、アメリカではそうだから、日本でもそうやってくれというようなことをよくおっしゃるんですね。
 そうすると、もう先生御指摘のとおり、次のラウンドのときに、成果が出なかったときに、資金調達が苦しくなるし、そのとき、じゃあ、大きいVCが来て、全部ウォッシュアウトされたときに、先生御指摘のようなことが起きるので、個人的にはやっぱりもう少し日本なりの、日本の資金調達の環境を、国も今、それをもっと増やそうとはされていらっしゃるんですけれども、現実的な事実がある中で、この中できちんと成功事例を出すために、適正な多分、企業価値とかというところは、本当にもしそういう先生方からもう少し地域でがつんと言っていただけると、「では」の神じゃない人たちが言っていただけると、非常に有り難いかなと思います。
【西村委員】  ありがとうございました。
【須藤主査】  すみません、どうもありがとうございました。
 ちょっと時間がオーバーしているみたいで、この辺で議論を終わりたいと思います。
 また、後で全体の議論をする時間がありますので、そこでお願いします。
【QBキャピタル(坂本)】  ありがとうございました。
【須藤主査】  それでは、その前に、議題2の方に入りたいと思います。
 前回の委員会で、皆様にお示しした中間とりまとめですけれども、そのときの議論、あるいは、委員会後の委員の皆様の御意見を踏まえまして、再度、事務局にて整理しまして、先週ですけれども、取りまとめまして、本委員会、この委員会の上部部会となります産業連携・地域支援部会の方に報告したところです。
 そのことを踏まえて、事務局から報告をお願いします。
【生田室長】  それでは、タブレット上の資料2-1と資料2-2をお開けいただければと思います。
 資料2-1の方が、前回の第6回の本委員会の方からの中間とりまとめの主な変更点をまとめさせていただいております。その変更点を、変更をした後のバージョンが資料2-2として概要版をそこに書かせていただいている状況です。
 簡単に主な変更点、これ、先ほど主査からお話がありましたように、前回の委員会でかなり活発な御議論を頂きましたし、その後も本当にたくさんのコメントを頂戴いたしました。ありがとうございました。それを基本的には反映をさせていただいておりますが、大まかなところを抜き出して、本日、説明させていただきます。
 まず、資料2-1の1のところでございますが、地域科学技術イノベーションの定義についてより明確化をさせていただきました。この委員会の中でも、0から1を生み出す大学発ベンチャー型、それから、地域にあるリソースを活用しながら磨き上げる第二創業型、そして、更にその先のオンリーワンを目指す、こういったアプローチがあるのではないかと。それぞれによって、やはり国や自治体との関わり方とか、主体となるメンバーの方法論というのは異なるだろうと、そのような御議論があったかと思います。こちらについては、資料2-2の第2章の2のところに同様の趣旨を記載させていただきました。
 続きまして、二つ目の部分でございますが、社会的・経済的・産業的価値の考え方とそれらの関係についてでございます。こちらは斉藤委員からの御指摘だったかと思いますけれども、ところどころ、社会的価値という言葉が出てきたり、経済的価値、いろいろ飛び交っていたんですけれども、それをまず第1章の(1)のところで、この三つの関係をしっかりと定義付けるという形で書かせていただきました。
 そして、後の文章はそれに基づいた形の引用という形を取っております。具体的な文章のところは第1章(1)に書いてございますが、簡単に言ってしまいますと、地域の社会的課題と科学技術のブレークスルーを結び付けるということで、社会的価値というものが出てきますけれども、それを事業化による社会実装という活動、資本主義の活動を通じて産業的価値というものにつながってきて、それをこのサイクルを回していく、持続的なものにするために、その主体に経済的価値の獲得を促すということで、この三つの価値観、これを同時に生み出す、そのような記載ぶりを書かせていただいております。
 そして、3点目のところでございますが、こちらも多くの御意見があったところでございますが、要はある程度、やはりメリ張りを付ける必要があるのではないかと。大学にあるコア技術が強いところ、そこにある程度集中していくと。そうでないと、ばらまきになってしまうのではないかと。そのような観点。
 そして、さらに、国がどこまで入り込んでいくかということを考える際には、市場の失敗を補完するために、特定の領域にてこ入れをするということだったり、例えば、昨今、海外の国家資本主義的な国への対抗という意味で、大型の助成金を特定領域に投下する、このような考え方があるだろうというコメントがございましたので、これはそれぞれ、第2章(2)のところですとか、第4章(3)のところに追記をさせていただく反映をしております。
 4点目といたしまして、大学の役割、大学に期待される役割のところでございますけれども、こちらも、要は地域科学技術イノベーションにおける大学の役割として、イノベーション意識を持つ人材育成ですとか、若しくは、地域社会や企業との連携による社会貢献、これがきちっと役割として明確に位置付ける必要があるのではないかと。このような御意見ですとか。
 次のページへ行っていただきまして、先ほど出てまいりました三つの価値、これを同時に生み出すためには、大学に対して、知の創造、人材育成、これだけではなくて、経済的価値の獲得に向けた経営を担う機能、言ってみれば、産学連携組織の戦力化、より強化させる、そのようなことが必要ではないか。こういった御意見がございましたので、それぞれ対応する部分に追記をさせていただいております。
 このほか、広報活動の重要性ですとか、若しくは、第二創業型アプローチについて、これはその地域研究者へのリカレント教育の必要性ですとか、そして、7.のところのその他にございますように、組織としての自治体だけではなくて、その自治体の構成員として、首長ですとか企業のトップ、リーダー、住民、学生、それぞれのステークホルダーの目線を捉えることが必要、そういった御意見もあったかと思いますので、これについてもそれぞれの部署で反映をさせていただきました。
 さらに、前回の委員会でのヒアリング、ブルックマン・テクノロジとセーレン株式会社から行っておりますので、それぞれのヒアリングから得られた教訓も該当個所に追記をさせていただいております。
 こちらを反映したものが資料2-2として概要を、2-3として本体の中間とりまとめとして、本日配布をさせていただいたものでございます。
 さらに、先ほど須藤主査の方からお話がございましたように、先般10月24日でございますけれども、本地域科学技術イノベーション推進委員会の上部の産業連携・地域支援部会に本中間とりまとめを須藤主査の方から御発表いただきまして、4名の委員の方から御意見を頂いたところでございます。簡単に少しだけ紹介させていただきます。
 1点目の御意見としましては、京都大学デザイン学リーディング大学院特任教授の木村委員からですが、ABCという、Actors Based Community、この考え方というのは良いんではないかと言われた上で、特に企業人のリカレント教育ですとか、そういった観点から、企業としてイノベーション人材の育成というものにもっとコミットすることが必要なのではないかという御意見がありました。
 また、日本政策投資銀行の常勤監査役でございます栗原委員、栗原委員は部会長代理をされていますが、コメントとしては、現在の中間とりまとめのバージョンですと、やっぱりマネタイズのところが少しちょっと薄いと。正直、本日がそのマネタイズのところの中心の議論を我々としては期待していますが、その部分について、より議論を踏まえて厚くなっていくことを期待するといった、そのような御意見を頂いたところでございます。
 さらに、九州大学副学長の佐々木委員からのコメントといたしましては、報告書全体として、東京と地方、そういったものを対比させて、弱い地方をどうしていくべきかみたいな「上から目線」にはならないようにしてほしいと、そのようなコメントですとか、また、海外のエコシステムのグッドプラクティスをもう少し入れ込んでほしいと。その際には歴史も振り返ってほしいという御指摘がございました。こちらの海外の関係につきましては、確かにちょっと本委員会でまだ弱い部分でございますので、次回の委員会でこの関係の調査報告というものをさせていただこうと思っております。
 それから、最後の名古屋大学総長の松尾委員からのコメントですが、こちらは自治体、そして、地域、それぞれの間の連携というものがやはりいろんな意味でボトルネックとなるので、その重要性みたいなものを盛り込んでほしいですとか、また、個々の大学でそのそれぞれが持っている知的資産を有効活用するというのはなかなか難しいので、それを大学間が連携して基金のようなものを作っていく、そういった新たな仕組みの必要性、そのようなコメントがあったかと思います。
 以上が産業連携・支援部会から、いただいたコメントでございました。
 説明は以上でございます。
【須藤主査】  ありがとうございました。
 それでは、ここから自由討議に入ります。ただ、あまり時間もありませんので、少し話題を絞りたいと思います。地域がエコシステムを形成するに当たってのマネタイズの仕組み、あるいは、その在り方、そういったところ、それから、地域が自立するために求められる国の支援や地域に期待される役割、この辺に少しフォーカスして議論したいと思います。よろしくお願いします。
 どうぞ。
【加藤委員】  その点について、私も素人経営者からいろいろ10年間ぐらい苦労して経営してきたので、本当に痛感しているんですけど、お金は今ちょっと金あまり状態なので調達しやすい環境かなと思うんですけど、マネジャーというか、プロの経営者とか、あと、プロの参謀をどうやってその技術を持っている人と組み合わせるかというところが、結構このマネタイズとか、100から無限にするときとかに非常に重要になってくるんじゃないかな。
 代々受け継がれていて、リカレント教育ももちろん大事なんですけど、そもそもやっぱりもうちょっとプロの経営者とかマネジャーが地域に育つか、どこかで鍛えられた人がそういう地域の企業をサポートするとか、2、3社ぐらいちょっと面倒見ちゃうとか、そういう仕組みがエコシステムの中に必要なんじゃないかなと痛感しているんですが、それこそ、坂本さん、どうですか。
【QBキャピタル(坂本)】  御指摘のとおりです。ほとんど私たち、結構今、東京には出張ベースで月4回ぐらい来ていますけれども、一つの理由は、今、委員がおっしゃったみたいに、いかに人材を巻き込むかとネットワークを作るかなんですよね。
 ただ、今、プロの経営者とおっしゃったんですけど、日本を探しても多分あまりいらっしゃらないです。であれば、逆に、能力を持ってチャレンジする人と、あと、プラス、経験を持った方々のやっぱりチームを組むということが一つあるのかな。
 それと、もう一つは、ちょっと私も今、ちょっと自己紹介のところで少し端折りましたけれども、さっきのリカレント教育で九大のビジネススクールにちょうど4期で入りまして、そこでいろんなファイナンスのことを学んでファンドが立ち上がったんですけれども、比較的、地方のそういう社会人大学院といいますか、域内のMBAコースですかね、というのだと、東京のMBAコースと違って、比較的東京のMBAコースだと、大手企業出身の方がいらっしゃるので、終わったらまた戻られるんですけど、結構多いのが、地域の、さっきの第二創業とかありましたけど、そういう方々とか、何かやってみたい、もう起業しようという方がやっぱり2割ぐらいいるんですよね。
 だから、地域内でそういう人材もインキュベーションしつつ、やっぱりさっき言ったみたいに、そういう候補者は大多数が遠くにいらっしゃると思うんですよね。九大も今、若手で500人ぐらいのネットワークがあって、そこでソーシャルネットワークでつながっているんですけれども、そこでさっき言いたかったのは、彼らは帰ってきたいんです。九州出身の人って、九州大好きなんですよ。博多も好きみたいな、ラーメンおいしいみたいな感じで。
 だけど、霞を食って食べていけないんで、そのときに、じゃあ、例えば砂漠の状態でベンチャーを立ち上げるんですかと。そこにやっぱりきちんと資金調達できる環境があれば、大手企業を辞めた方々でも、少なくとも地場大手企業の年収、プラス、例えばインセンティブで成功したときの成功報酬があれば、2、3年きちんと頑張った人は、ちゃんとしたリターンを得られるような環境があれば、戻ってこられるんじゃないかな。
 何かそこをやっぱりもう少し、民間として私どももやるんですけれども、何か大きい仕組み作りが何かできるといいのかなというふうに。
【須藤主査】  よろしいですか。
【加藤委員】  はい。ありがとうございます。
【須藤主査】  ほかにありますか。どうぞ。
【斉藤委員】  マネタイズというテーマは、ひらたく言うと「主体者が金もうけしましょう」と言っているわけです。私が以前から申し上げている通り、ひとつは、「大学がどのように経済価値を得る(すなわち、カネ儲けをする)のか」という政策になるでしょう。
 大学発のベンチャーによる金儲けは当然目指しているわけですが、今の政策で不十分なものがあるかどうかという課題設定になります。他には、地方の企業が、地方の何らかのリソースを使って十分にマネタイズができているのかどうかとなります。いずれにしても、その主体者ごとにその課題に照らしての政策を考えるべきではないでしょうか。
 助成金については、活動資金を補てんするような助成金がかなりある方で、OI機構の設計思想にあるような、経済的に自立性を持つまでの整備を対象として、その準備資金出しますよというような助成金もあったりします。それぞれの主体者における課題に照らして、達成目標を結果指標としてその準備のための助成金と言うのは良いと感じます。
 いずれにしても、一般論としてマネタイズを議論するのは難しい。加えて、金もうけを誰がやるのか、どのくらいどうやって稼ぐのか、の前に、どういう支援が必要なのか、という問いも変。これらは、個別の主体別に考えた方がいいと思います。
【須藤主査】  どうぞ。
【串岡委員】  マネタイズって非常に重要だと思うんですけれども、先ほどお話があるように、できれば地域の費用が地域でIPOまで行くというのが非常に美しいということで思うんですが、出口としてM&Aのお話もありまして、先ほどだと、九州で100億円ぐらいの企業の規模が数億円、例えば6億とかいうふうな規模のマネタイズもあるし、一つの循環が地域内で、IPOとは違うM&Aの実行も地域内というお話があったと思うんですが。
 あまりにも地域にこだわるというか、資金循環を地域の中でなくて、漏れバケツをどうされるのかというふうにこだわると、企業が本来発展すべきシナジーのある企業だとか、もっと出口もいろんな形があろうと思いますので、地域というと、すぐ資金循環を地域内でという話があって、それはそれで非常にその必要な分野もありますけれども、スケールをしていく場合は、もう少し目線をもう少し高く持つのも重要じゃないかなと、今のお話を聞いて思いました。いかがでしょうか。
【QBキャピタル(坂本)】  おっしゃるとおりでして、別に、何ていうんですかね、全てがそれ、地域、よく九州って結構九州はオール九州でいつも使うんですよね。逆に何か、何ていうんですか、九州の中で全部やっていこうと。それはもう今の委員の方御指摘のとおりで、経済合理的に別にそれが合理性がない。
 ただ、今日は地域イノベーションの話だったんで、地域、地域と言ったのは、逆に私たちみたいな人材がハブ人材として、例えば資金調達面に関しても、東京とか海外とつながる、ビジネスは別にシンク・グローバル、アクト・ローカルでやっていくということによって、外部経済性を持って巻き込むという、何か、何ですか、九州の中で全部全てやりたいというわけじゃないんですよね。
 ただ、九州の誰かが軸になるようなもの、ファンドがないと、やっぱり他とつながらないんですよね。そのつながる人間、組織としては、そういうコンセプトで僕らは立ち上げたので、今の委員の御質問から言わせていただくと、ビジネスは、例えば私どもの投資先、基本的に域内でビジネスをやるようなものはほとんどなくて、Kyuluxなんてまさにお客さんは残念ながら日本にいないんですよ。ほとんど隣の国からわざわざ取締役会に来るんで、わざわざ韓国から福岡に、来週かな、また人が来ます。
 宮崎大学発ベンチャーも、もう基本的に治験はFDAでやります。
 だから、地域でインキュベーションされたベンチャー企業がグローバルに展開できるというところを僕らは支援していこうと思っているので、地域にこだわっているわけではないということをちょっとお伝えしたいと思います。
【須藤主査】  どうぞ。
【福嶋委員】  今のお話なんですけれども、やっぱり地域、地域というと、地域の中で何かそういうエコシステムを作れという話じゃなくて、最近はやっぱりエコシステム同士のつながりというのか、やっぱり何か人の流れ、金の流れ、情報の流れみたいなのが、その中にどうその地域が位置付けられるか。だから、地域の中にインフローもあれば、アウトフローもあるという、そういった流れの中にどう入っていくかという問題なんじゃないかと思うんですね。何か立派な地域を作りましょうといって独立されているよりは、そういった流れの、世界のいろんな流れの中に入っていくというような、そんなようなイメージだと思うんですね。
 先ほど、マネタイズのときに、人がいないという話で、九州大学さんは、ロバート・ファンセンターとか、非常に恵まれているなと思っていたんですけれども、それでも、なかなかやっぱりまだ若い人が育ってない、そういった教育が育ってない、人がなかなか育たないというのはちょっと意外な気もしたんですが、それについては何か御意見ありますか。
【QBキャピタル(坂本)】  今日は説明を端折りましたけれども、僕、ずっと大学の何かビジネスプランコンテストの中の委員とかをやっているので、今、ちょっともしかしたらメディア等であったみたいな、ロバート・ファンさんというOBの方が寄附で成り立ったQRECという起業家育成組織が中にありまして、今、起業部という学生君とかが頑張っている。そこの私、サポートする社団法人の理事をやっているんですけれども。
 以前に比べると、私もOBですけれども、20才の時、もう僕51だから、30年前か。そのときの大学の工学部の僕らの雰囲気から比べると、圧倒的に多分変わっていますし、僕が2004年に知財本部に入った14、5年前からすると、九州地域で学生がベンチャーやるとしたら、多分、ほとんど九大の学生がやっていますね、私立大学ではなくて。先日も、メドメインという病理診断をAIでやるようなベンチャー企業は九大の医学部の学生が起業したりしているので、徐々にできつつあるのかなと。
 あと、もう一つは、若手の先生方ですね。この数年で、やっぱり学内の先生方の意識、先生方が社長をやるわけじゃなくて、ベンチャーに積極的に関与して、きちんとちゃんとビジネスを任せられる人がいらっしゃったら、そこできちんと共同研究なり、特許のライセンスをしたいという、先生方のマインドもやっぱり変わってはきているんじゃないかなと。
 ただ、これは本当にまさに、さっき数年で成果が出る話じゃないので、やっぱり個人的にはもう少し時間が掛かるかもしれませんけど、やっぱりちょっとそういう5年、10年で見てみると、圧倒的に環境は変わっているような気がします。
【福嶋委員】  私もちょっとシンガポールをちょっと調べたことがあるんですけれども、やっぱり大学が本当に海外のスタートアップとかに、いわゆるホットスポットと言われているスタートアップに学生をどんどん送り込んで、インターンシップをさせながら留学もさせるみたいな。これに20年ぐらい取り組んできて、その結果、今、物すごいシンガポールって非常にベンチャーで伸びていると言われて、そういった人材の蓄積というんですかね。まさに人作りが一番、文部科学省の重要な使命だと思いますが、こういった地域イノベーションのやっぱり原点というのはやっぱり教育にあると思いまして。
【QBキャピタル(坂本)】  そうですね。
【福嶋委員】  そういったある種ちょっと荒いかもしれないんですけど、学生をいきなりそういったスタートアップに、海外のスタートアップに放り込むみたいなのが、一見荒そうなんですけれども、そういったことが今、10年ぐらいでもう戻りつつあるということを考えると、そういったことも日本でも考えないといけないのかな。要は地域の中に若者をとじ込めることが将来につながるかどうかという、そういったところをちょっと考えた方がいいがのかなと。ちょっと遠くなるかもしれませんけれども。
 以上です。
【須藤主査】  ありがとうございました。
 ほかにございますか。
【西村委員】  ちょっと話を、よろしいですか。
 私ももともとベンチャー企業の社長をやっていた件もあって、いろいろ考えていたんですけど、もっとリアルに物事を見ていくという、何となく日本のベンチャーだとか何とかというと、ぼやかして、何となく夢の世界みたいなことを言っちゃうんですけれども、多分本当はそうじゃないですよね。
 1個の技術で、例えばすさまじいグローバル企業になるなんて、まずあり得ないですよ。どこかでEXITしていくときに、これはバイアウトなのか、若しくは、本当に技術協力的なもので適当に買ってもらうのか、多分、最初からどこを成功なんだという設定がかなり重要になってくるし、本当に大きな企業を作ろうと思ったら、こんなもの、技術関係ないですよね。
 経営思想として必要なのは、多分本当に大きなものというか、僕、三木谷さんとかも知っているけど、例えばああいうものを作っていこうと思ったら、技術とか、そうじゃないですよね。もう少し違う政治的なものとか、このビジネス的な作り込みをしなきゃいけないですね。その経営者が本当にベンチャー企業に要るのかって、多分要らないんですよね。
 だから、どのレベルの成功にさせるかということで、多分、経営層を考えなきゃいけないのと、あと、どこかで集約化が図られるときに、技術者は確かに経営的なことを分かって見ているので、技術者を経営者にしなきゃいけないというふうな、みんなの教育をする必要は全くないと僕は思っていて、むしろ、そこを知りながら、いかに研究開発のチューンアップをしながら集中できるかが重要で、そこの方向性を整えることの方が重要なんですよ、恐らく教育についても。
 だから、役割分担とか、どこを目指すかということをきちんと整理して、これはかなりリアルに落とし込めるかどうかという緊張感みたいなのが多分日本には一番足りなくて、何となく全部がぼうっとしちゃっている感じはするんで、うまく結果が出てこないのかなと。ちょっとすみません、これは一般論で申し訳ないです。
 そうやった考えたときに、地方の出口の中に、ずっとこだわっているのは、申し訳ないですけど、1→100というのが多分あるときに、多分、金融機関さんなんかがその1→100になるところの企業を見つけてきていただいて、研究者なりをきちんとくっつけて、それを企業のある程度、経営経験のある人たちが仕上げていくようなことが、恐らく地方にはやりやすい仕組みとしてあるのかなと思っていて。
 その九大の中に、ちょっと分からないですし、あと、徳島の方でどういうふうになっているか分からないですけれども、例えば50億でも100億でも売上げの立つ企業ができたら、地方にとっては非常にいいわけですよね。それを作り込んでいくような地方版の何か作り込み方みたいなのがあるような気がするんですよ。
 そのときに、例えば経営層で足りないものとか、イニシャルに入っていく資金の中での、この変にお金集めようとしてバブっちゃったりとか、そうじゃなくて、地元の企業からきちっと集めなから、本当に5年後、10年後に50億、100億にするような第二創業的なことでもいいから、そこを大学、産学官連携、金で作れないのかなというのはちょっと僕は思っていて。
 すみません、ちょっとこれで質問になるかどうか分からないですけれども、現場でやられながら、本当の意味でリアルにやっていくときに、何か自分で考えられていることとかをちょっと教えていただければと思うんですけど。
【QBキャピタル(坂本)】  御指摘のところで、私どもはファンドなんで、寄附金じゃないんで、最終的にちゃんと10年後にちゃんとリターンを出さなくちゃいけないんで、基本的に今、福嶋先生の話とか西村先生の話は意識してやっています。
 私たちの投資の中にも、実はさっき言った第二創業的なものに、いわゆる、今、第二創業のやり方も基本的にベンチャー型といいますか、今まではデッドエクイティでやっていた会社が、新しく代を替わられてチャレンジするときに大学の技術を活用して、今までの中小企業から、やっぱりスタートアップ、ベンチャー企業に変わろうというやり方も結構九州ではあっていまして、そこに関しては、ちょっとまだ私ども、実は何件かそういう企業と一緒になって、企業のテクノロジーをこうやって、そこに投資をしたらということを実際やっています。
 御指摘のとおりで、さっき経営チームの話があったんですけれども、全てが全て、一からフルスクラッチでテクノロジー推進、それは文科省的なイノベーションとしてはいいかもしれませんけれども、多分、現実路線は、それよりもやっぱりきちんとやっぱりある程度箱があって、そこに大学のテクノロジーを入れてインキュベーションするというやり方もやっぱりやっていかないといけないんじゃないかなと思いますし、私どもの案件の中でも2、3割は多分そういうふうになるんじゃないかな。
 ただ、そこで一つは課題があって、経営者の方々が今までの中小企業のファイナンスのやり方、事業計画もやっぱりステップ・バイ・ステップでちゃんと利益、ボトムを出していくというやり方だと、やっぱり投資に至らないわけですよね。そうした場合に、やっぱりその方がマインドセットをして、スタートアップの考え方で資金調達していくとか、キャッシュフローもそういうふうに考えていくとなると、知識が必要で、そうすると、さっき、教育の話になって、きちんとしたベンチャーファイナンスが分かるような人が経営者じゃないと、間違った資本政策をやってしまって、結局うまくいかないとなるので、そこは逆に、今の教育という点で学び直し。
 中小企業の方ってどうしてもやっぱりデッドエクイティベースでものを考えて、なるべく経費を削ってやろうじゃなくて、僕らが投資するところはそこはよかと、もう数億集めるんだから、1、2年、もう売上げゼロでいいですよ。その代わり、こういうホッケースティックカーブを描けるようなビジネスモデルを考えてくださいというところなので、そこはもしかしたら大学の役割ってすごく大切なのかなというふうに思います。
【西村委員】  そうですね。そこが多分、肝で、そこにもしかしたら、固定の経営者じゃなくて、そこに第二創業的なものに事業承継も組ませて、そこの新規事業のところに新たな人材を外から戻すというやり方をね。
 その土台のところがしっかりしている中に、例えばですけれども、地元金融機関さんでもいいし、ある程度の規模感で、小さな規模でもいいんですけれども、1億円ぐらいのキャッシュをぼこんと入れるだけで、恐らくその人たちが思い切って仕事ができる可能性があるんですね。
 だから、地方の場合に、0から1を作るというのは確かに重要なんだけれども、そこのところが中途半端になるぐらいであれば、そこをどこかの器に入れていくというやり方もありかなと思っていて。すみません、私の意見を言っちゃいけないのか分からないですけれども、何か聞いている中で、今日の里さん、金融機関さんの話とかキャピタルの話を地方版で考えたときに、地方のやり方みたいなのがあるのかなと思ったんで、ちょっと御感想も含めて、頂ければと思います。
【阿波銀行(里)】  先ほどの発光ダイオードの件とかで言いますと、1から100が起きたわけなんですけど、あのケースなんかは、ほぼデットでやられておられました。
 私、まさにそこも担当していたので、目の前ですごい事業計画ととんでもない額の投資計画が出てきて、ですが、あのときは、もう各金融機関も腹をくくって、もうこれはやるしかないよなという形でやりましたので、もちろんエクイティとデット、両方のバランスというのはもちろんあると思いますし、私も先ほどのベンチャーのケースなんかは、エクイティ、銀行ですけど、エクイティを先に個別に出したなんていうケースもありますので、そこは時代の流れとお客、その個別の企業に最適なのは何かというのをもう個別に考えるしかないんだろうなと。
 それが目の前で、たくさんの企業の中から選ぶんじゃなくて、地方の場合、徳島なんかの場合だと、もう限られた種の中から、じゃあ、ここは生き得るんだろうか、じゃあ、ここに対しては最適なのは何なんだろうかというのをかなりもう一緒になって考えるということができるというのが地域の強みなんだろうなというふうに考えています。
 先ほどのベンチャー企業さん、QBさんなんかも、九州においてというところで、九州の中の限られたリソースをどうするかというところで考えられると思いますし、チェリー・ピッキングがあまりできないというところが地域のファイナンスの特性なんじゃないかなとは思っています。
【QBキャピタル(坂本)】  ちょっと最近、物忘れが激しくて、1件、先生の御指摘のところの案件が1件ありまして、地元の中小企業の医療機器をやっている会社で、QM対応を取れるようなところがあるけれども、経営陣がもう70近くのおじさんばっかりの会社があって、要はそこのところはもうまさにビジネスモデルをなかなか構築できないという中で、私どもが、九州大学のビジネススクールの学生さんとか、その知り合った慶應大出身のコンサルタントの人に入っていただいて、今、中をがガラガラ新しくビジネスモデルを考えていただいて、今私ども、このNEDOの認定を受けているベンチャー企業が投資することを条件に、マッチングして、7,000万ですかね、支援するという支援事業があるんですけれども、そこに今、支援、申請をしています。
 来週ちょっと発表なんで、もしそこでうまくいけば、その先生の御指摘のところの部分で、地元の中小企業さんのところにそういう学び直しをした人材とか、経営チームとリスクマネーが供給されて、これも基本的に展開するのをグローバルにやっていこうとすると、ファイナンスが必要でという話で、一つはこれが一つの事例になればいいかなと。
 ちょっと駄目だった場合は、またちょっとお金が足りないんでまた考えなきゃいけないんですけど、期待していただければと思います。
【須藤主査】  どうもありがとうございました。
 ちょっと時間がオーバーしてしまったので、この辺で議論を終わりにしたいと思います。
 もう一つ議題がありまして、この前行われました地域科学技術イノベーション推進委員会の現地調査、三重大とその周りの企業に行ったわけですけれども、その報告を、これも事務局の方から、お願いします。
【生田室長】  それでは、資料3、一枚紙を本日配布させていただいております。こちらは、三重現地視察ということで、この地域科学技術イノベーション推進委員会として、10月2日の日でございましたけれども、三重県の方に行ってまいりました。本委員会の西村委員に多大なる御協力を頂きましたことを改めて感謝申し上げます。
 場所といたしましては、2か所、株式会社浅井農園、これは津市にある農園でございます。もう一つの方は、うれし野アグリ株式会社、これは松坂市の方に位置付けられておりました。メンバーとしては、ここに記載の委員で、当日参加させていただきました。
 まず、1点目の株式会社浅井農園の方、これは代表取締役が浅井雄一郎様でございますけれども、大変若い、経営者でございまして、もともと代々続いていた、三重県で有名なサツキツツジの生産ということで、1907年に創業された会社でございまして、ただ、まさに第二創業として、2008年からミニトマトの生産を開始しているということで話を伺ってまいりました。
 ここはいわゆる農業バリューチェーンの最適化ということで、生産のみならず、R&D、そして、流通もという意味の次世代の農業経営をまさに実践されているということで、研究開発という意味では、全員の社員が研究テーマをそれぞれ持っていると。目指すは農学士集団ということで、ちなみに、中国、ベルギー、スウェーデンからの留学生もいらっしゃっているという状況でございました。
 そして、また、こちら浅井農園さんの方につきましては、今年の8月に株式会社アグリットというデンソーとの合同会社を設立されて、さらに、その外貨を稼ぐ農業というのをまさに狙われているという話も伺いました。
 そして、下半分のうれし野アグリ株式会社の方でございますが、こちらの方は、その浅井農園と三井物産、そして、辻製油の3社のジョイントベンチャーということで、2013年に設立された会社ということでございました。
 いわゆる県内の間伐材由来のバイオマスの蒸気ですとか、植物油脂製造工場から出る排熱、これを熱源として、バイオマスカスケード利用による新しい事業モデルということのまさに大規模な農場が、まさにここに写真にございますようなのがございましたけれども、ここでお話を伺ってきた次第でございます。
 結果は以上でございます。
【須藤主査】  ありがとうございました。
 それでは、当日参加された委員の皆さんに、御感想なり、御意見をと思いますが、最初に主催者を代表して西村委員です。
【西村委員】  1点補足。大学も絡んでいるというのだけ言いたかったので、浅井雄一郎君は三重大学地域イノベーション学研究科で博士号を取った、博士号を持つ農業者としては有名な方になります。
 ですから、彼を育てるというところ、戻ってきて、三重県に戻ってきてから、私のところに来て、いろいろと相談に乗りながら、三重大学も結構、この地域イノベーション学研究科というところで特化して、さっきのアントレプレナーシップ論みたいな形のものを教えて、社会人のリカレント教育を、一つの実践例としてこういうのが出ているということです。
 すみません、補足になりました。
【須藤主査】  それでは、串岡委員。
【串岡委員】  西村先生、ありがとうございました。まさに産学連携とか、資源循環というこの地域のテーマは非常に勉強になったんですけれども、結局今回お会いした浅井さんという方がもともと農業でない分野から農業分野に、コンサルタント、コンサルティングにつなげられたということなんですけれども。
 私が知っている、広島だと村上農園というスプラウトを育てまして100億になるという会社ですけれども、この社長も、2代目、おじさんが作られた会社ですけれども、元リクルートというか、いわゆる辞めリクというふうな人材が広島にもいたり、同じようなベビーリーフで非常に有名な果実堂という熊本の会社もありますけれども、そこも元大学発ベンチャーのトランスジェニックという、社長をやられていたり、やっぱり地域でそういう人材を見出して支援するというふうな、西村先生は目が高いんだと思いますけれども、そういった人の人材をどう掘り起こすかというのは、多分、地域の中では重要かなという感想を持ちました。
 以上です。
【須藤主査】  それでは、斉藤委員、お願いします。
【斉藤委員】  まず、西村先生、ありがとうございました。
 やはり浅井さんの力というのはすごいなと感じました。また、地域におけるしがらみがない(トマト農家がなかったなど)ことも一つ応援していたんだと思いますが。
 これだけのサプライチェーンというかビジネスモデル自体を、ゼロから改革をするという話と、製品を作るエンジニアチェーン自体もゼロベースでつくりこんでいる。印象に残っているのは、受粉のためのハチをわざわざ海外から買ってくるところまで含めて、全部ゼロベースから最適なものを作ろうみたいなことをやっている、あの発想と実行力と、それを応援する地域であったということというのはすごく大きい。この浅井農園の活動からも、各地域に色々な事業が生まれる可能性というのはあってもおかしくないという気がしました。
【須藤主査】  福嶋先生、お願いします。
【福嶋委員】  西村先生、どうもありがとうございました。非常に今回議論していた地域イノベーションの、何ですかね、イメージがすごくぴったりきているような感じの視察でございました。皆さんおっしゃるとおりに、浅井さんという方はやっぱり非常に若くてすばらしい方で、他の分野からいらっしゃった方だと。そういう方を得たというのは非常に大きいと思いました。
 ただ、他方でこの地域、先ほどしがらみがないという話でしたけど、サツキで有名で、何かミエサツキって、私、初めて知ったんですけれども、やっぱりその地域でこういったビジネス的に動く、そういった意識がもともとあった地域なのかなと。そこで財をなすような、サツキ御殿でしたっけ、なんかがあったりとかという。
 恐らくあの地域は意外にみんなエンジェルみたいな人がいるんじゃないかなという気がするんですね。要は金持ちなんだけど、あまり投資もせず、ひっそりと金持ちみたいな人が多分いて、そういう人たちの支援というのが何か受けられるような可能性もあるかなというふうに思いました。
 あと、非常に地域にいながらも、やっぱり海外のオランダの技術等々を、いろんなのを入れてという。まさに地域なんだけど、地域を越えたいろんな可能性を展開していて、なおかつ、デンソーさんとかと今後ロボットで協働する生産方式なんかを開発していくと。この展開の広さというんですかね。広がりがすごく期待ができるというのが本当に応援したくなるような、そんなような事例でございました。すごく良かったと思います。ありがとうございました。
 あと、辻製油さんも、地元の企業なりに協力していると。そういう力を引き出せている、非常にいい事例だったと思います。ありがとうございました。
【須藤主査】  あと、松原先生が行かれた。今日お休みですが。あと、林先生、お帰りになりましたけど、何かコメントを預かっているんですよね。
【植原専門官】  はい。林委員からコメントを頂いていますので、事務局の方で代読をさせていただきます。
 三重地域は地域の中でイノベーション創出が産学官連携で行われている成功事例であると感じました。西村先生をはじめ、三重大学地域イノベーション学研究科のリーダーシップに負うところが大きいと思いますが、地域に成功した企業がいくつか存在し、地域のイノベーションを成功事例として、また、資金面でネットワーク面で強くサポートされているのが強みだと思います。
 イノベーションは経済活動ですから、大学とともに活動する地元経済の重要性を感じました。また、日本だけにとどまっていないスコープの広さも、株式会社浅井農園、うれし野アグリ株式会社から感じることができました。地域といっても、活動の場はグローバルに求めていくべきです。
 一方、地方自治体との関与のされ方については、大学と密接にされているのではないかと思いますが、直接感じることはできませんでした。
 この機会を頂き、ありがとうございました。文科省、並びに、三重大学の西村先生、訪問先の皆様に感謝いたします。
 以上です。
【須藤主査】  ありがとうございました。
 私も実は1日だけ参加したんですけれども、皆さんと同じような感想ですけど、ちょっと今、林委員からありました自治体と大学の関係が、恐らく前の日にちゃんと行っていれば、聞けたのかなという気もしたんですけど、間違っていたら訂正していただきたいんですけど、恐らく三重県の鈴木知事を筆頭にした自治体と、それから、三重大学の学長さんと西村先生と、この辺のコミュニケーションが非常にうまくいっているんじゃないかなという気がしています。間違ったら訂正してください。
 そのほか、企業、先ほどの浅井社長と、それから、辻会長という人も出ていましたので、やっぱりきちんとあの地域で自治体、大学、それから、企業がうまくエコシステムが回っているのかな。多分、マネタイズじゃないんですけど、お金を出す人、サポートする人も、しっかりいたんじゃないかなという気がしていますので、だからそういったエコシステムがちゃんと回ると、うまくいくのかなという気がしました。
 それにしても、やっぱりそこに出てくる人、人が皆さん、すばらしい方なので、最後は人材に、先ほど話題になりましたけど、人材になってしまうのかなというのも少し感じた次第です。
 何か訂正があったら、お願いします。
【西村委員】  いや、訂正はないですけど、こそばゆいですね。あまり褒められることはないんで。
 ここでちょっと間違っていただいてはいけない。私はすごい人間でも何でもなくて、地方でも、どこをやってでも、ビジネスをやるんで、私が最終的にやったのは品質管理だけなんですよ。中途半端なものは絶対ビジネスとして成功しないんで、やるんだったら、客観評価を受けて、絶対ビジネスで勝てることを考えてください、それでみんなでやりましょうということしか言ってないんですよ。
 だから、何かすごいアイデアがあって、こうやったら成功するよというすごい作戦を立ててやったんでも何でもなしに、それぞれのプロがプロ同士で集まって、徹底的にこのクオリティー管理というか、ここまでやらないと駄目だということを詰めて、詰めて投資をしたということなんですよ。
 ですから、何かすごいわざがあるわけじゃない。それで、さっき言わせてもらったのは成功のレベルをどこにするかというのを決めておいて、そこに対して妥協しないということが、何やっても大事だと思うので、そこをみんなで見合っていたということです。
 だから、大学も緊張感たっぷりですよ。適当な技術なんか出せないし、適当なことなんか言えないですから、僕らもやっぱり覚悟を決めて、彼らが投資するんだったら、覚悟を決めていろんな人を、最先端のところを紹介するし、やるということです。
 知事なんかもそれを理解して、行政と非常に仲いいです。仲いいというのかな、情報共有をしっかりしているということです。ただし、だからといって、ここを優遇して何とか制度が追いついて補助金が出たというのではないです。かなりがちがちにやって、地目変更なんかもかなりがつがつにやりました。
 でも、やっぱりそういうことを戦わせて、どこにも妥協せず、客観評価として絶対一番だというものを作り上げないと、どこでも成功しないと思うし、地方でも、それをしっかりやれば、逆に言うと、地方の方が、さっき言ったように、コミュニケーションを取りやすいし、やろうと思えばものすごい速度で、これ、2年ぐらいで作り上げたんですけれども、ものすごい速度で結構大きなことができるということだと思います。
 すみません、補足になります。
【須藤主査】  どうもありがとうございました。
 それでは、今日はここまでにしたいと思います。
 最後に、今後の予定について、お願いします。
【植原専門官】  資料4をご覧ください。次回の日程は、11月30日金曜日、15時から17時を予定しております。場所は省内の会議室で調整中ですので、追って御連絡いたします。
 次回の委員会では、地方の大学発ベンチャーを取り巻く現状と課題に関して、科学技術・学術政策研究所から、海外の地域科学技術イノベーションに関する事例に関して、株式会社NTTデータ経営研究所からの調査報告を予定しております。
 以上です。
【須藤主査】  ほかに何もなければ、これにて閉会したいと思います。どうもありがとうございました。

―― 了 ――

お問合せ先

科学技術・学術政策局産業連携・地域支援課

植原、鈴木、奥山
電話番号:03-6734-4168
メールアドレス:region@mext.go.jp

(科学技術・学術政策局産業連携・地域支援課)

-- 登録:平成31年01月 --