科学技術・学術審議会
基本計画特別委員会(第8回)
平成17年2月15日
○ 競争的資金の配分機関等において専任で評価に従事する者が質・量ともに不足していることを踏まえ、研究費の一部を評価の業務に充てる、評価部門を設置して研究経験のある人材を国の内外を問わず確保するなど必要な資源を充て、評価体制を充実。また、研修等を通じて人材の育成に努める。
○ 評価過程、評価結果、評価手続きおよび評価項目が提案した研究者に適切に開示されるようにする。
○ 中間評価及び事後評価を適切に実施し、その結果を運用に反映させる。
○ 評価者の選任に当たっては、プログラムオフィサーが中心となって、利害関係者の排除に留意しつつ、年齢や肩書きにとらわれず、真に研究計画を評価できる大学や企業等の第一線の研究者・技術者を選任する。その際、優秀な若手研究者・技術者を積極的に選任する。
○ 申請者に対して、評価意見等の開示を行う。その際、プログラムオフィサーが、評価意見や不採択理由を開示するとともに、申請者からの問い合わせや申請書の研究内容の相談に対応する。
○ 各配分機関は、研究課題についての中間評価や事後評価を適切に行い、その結果を踏まえて、必要に応じて研究の見直し・中止を行う。その際、制度や課題によっては、ピアレビューによる評価のみならず、プログラムオフィサーによる評価等柔軟性をもって対応する。
○ 研究の質の向上のためには、研究者の経歴や業績ではなく、研究計画で評価する体制に改めることが不可欠である。各制度の申請書の書式を改めて、1~2ページではなく、きっちりとした研究計画で審査を行う。
○ 第2期基本計画開始時と比較し、評価体制は充実されてきているものの、より充実した評価・審査を実施するためには評価・審査体制の抜本的強化が不可欠。
○ 各制度において評価結果等の開示が進められているところ。
○ 中間評価・事後評価についても定着しつつあり、評価結果については研究費の増減等に反映されている。
○ 課題の審査・評価を充実するため、審査・評価体制を抜本的に強化する。
○ 課題の審査に当たっては、審査員等の増員と研究計画書の充実、審査基準や審査の観点の見直し等により、研究者の地位や肩書きに拠らない、申請書の内容と実施能力の観点をより重視した審査を行う。また、さまざまな角度・視点から評価を行うため、各競争的資金制度の趣旨に応じて民間人、若手研究者、外国人等多様な審査員の登用に努める。
○ 評価過程や評価結果の適切な開示は、評価システムの透明性の確保に加え、研究者の資質向上にもつながるため今後とも推進する。特に、評価結果の内容等をできる限り詳細に被評価者に伝えることを積極的に推進することにより、研究計画の充実や改善が図られるとともに、研究者(特に若手研究者)の表現力等資質の向上に寄与することが期待される。
○ 上述の審査・評価の充実に当たっては、そのために必要な体制を整備し、研究者(申請者及び評価者)の過大な負担にならないよう十分配慮する必要がある。
※ 科学研究費補助金の審査員及び戦略的創造研究推進事業の領域アドバイザーに関しては年齢を調査していないため未集計
※ 文部科学省調べ(平成17年2月現在、延べ人数)
科学技術・学術政策局計画官付