大学分科会大学院部会における検討課題例

基本的な視点

◇ 社会の高度化やグローバル化が進み、国際的な競争が激しくなる中で、我が国が国際競争力を維持し発展するとともに世界に貢献していくためには、それを支える高度な人材の養成が不可欠であり、大学院における人材育成機能の強化が必要である。

◇ このうち、高度専門職業人養成については、平成15年4月から専門職大学院制度が発足したが、研究者養成の在り方についても、現状の把握やそれを踏まえた改善を図っていくことが必要ではないか。

◇ 大学院については、量的拡大や制度の弾力化と併せて、質的向上についても様々な提言がなされてきているが、

  • これらの提言を踏まえ、研究者養成の面で大学院教育の質的向上の取組はどのような状況にあるか、
  • 大学院の量的拡大に伴い、大学院教育にどのような変化が起きているか、
  • 多様な形態の大学院においてその特徴を活かした充実した教育が行われているか、

などについての検証が必要ではないか。

◇ また、大学院における研究者養成については学問分野毎に状況が異なるので、分野別に検証を行って課題を把握し、対応策を検討する必要があるのではないか。

◇ なお、現在、総合科学技術会議科学技術関係人材専門調査会では、科学技術関係人材の育成について審議が行われており、科学技術・学術審議会人材委員会では、研究人材の育成について二度にわたり提言がなされていること等にも留意する必要がある。

検討課題例

大学院における研究者養成の充実について

(1)教育内容・方法の質的充実

○ これまでも、広い視野や柔軟な発想、豊かな創造性や学識等を備えた研究者の養成の必要性や、授業と研究指導のバランスのとれた体系的な教育の実施等について提言されてきているが、実際に大学院における教育は改善されているか。また、そうした検証を踏まえ、一層の改善を図るためにはどうすべきか。

○ 学位の水準を維持しつつ、円滑な授与を図るための学位授与の在り方をどう考えるか。

○ 企業等の外部の機関や他の大学院との連携の実状はどうなっているか。また、そうした検証を踏まえ、研究者養成機能の充実をどう図るか。

○ 専門職大学院と従来の大学院との関係をどう考えるか。例えば、専門職大学院の整備により、従来の大学院における研究者養成の状況に変化が見られるか。そうした検証を踏まえ、どのような対応を図っていくか。

(2)社会との連携

○ 研究者養成に関し需給のミスマッチが指摘されているが、質、量両面で社会の人材需要に対応していくためにはどうすべきか。

○ 大学院の質的向上のため、社会からの支援の充実など社会の側の課題としてどのようなものがあるか。

(3)財政措置の在り方

○ 大学院における研究者養成機能を強化するための財政措置はどうあるべきか。

(4)その他

○ 制度の弾力化により多様な形態の大学院が設けられているが、そうした大学院における教育はどのような実状にあるか。また、そうした教育の充実をどう図るか。

など

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高等教育局高等教育企画課高等教育政策室

(高等教育局高等教育企画課高等教育政策室)

-- 登録:平成21年以前 --