生命倫理・安全部会(第52回) 議事録

1.日時

令和5年4月18日(火曜日) 15時30分~17時30分

2.場所

WEB会議

3.議題

  1. 部会長及び副部会長の選任について(非公開)
  2. 生命倫理・安全部会の議事運営について(非公開)
  3. 生命倫理・安全部会における委員会等の設置について
  4. 第11期科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会の活動状況等について
  5. 第12期科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会における主な検討事項について
  6. その他

4.出席者

委員

小川部会長、梅澤委員、大岡委員、大須賀委員、金井委員、神里委員、久慈委員、小板橋委員、霜田委員、祖父江委員、戸田委員、日山委員、深見委員、三浦委員、吉田委員、渡辺委員

文部科学省

森研究振興局長、奥ライフサイエンス課長、畑山安全対策官

5.議事録

【市原室長補佐】  事務局でございます。定刻になりましたので、ただいまより、科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会、第52回を開催いたします。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席を賜りまして、ありがとうございます。私は、文部科学省研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室の市原と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。本日ですが、第12期としての最初の開催となりますので、部会長が選任されるまでの間、進行役を務めさせていただきます。
 また、本日は、Webを併用して開催させていただきます。部会長の選任などの人事案件が終了するまでは非公開、その後の会議の模様はYouTubeにて配信する形で公開させていただきますので、御承知おきください。
 では、議事に先立ちまして、本部会の委員の先生方を御紹介させていただきます。委員名簿は、資料52-1、通し番号で3ページにございますので、その順にて御紹介させていただきます。各委員におかれましては、紹介の後にお一言ずつお願いできればと存じます。なお、戸田委員におかれましては、16時頃に御出席予定と連絡をいただいております。
 それでは、委員名簿の順にて、御紹介させていただきます。国立成育医療研究センター研究所長、梅澤明弘委員。
【梅澤委員】  梅澤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。私はES細胞並びにヒト胚について勉強してまいりました。今後、この部会に貢献できればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、東京都医学総合研究所依存性物質プロジェクト首席研究員、大岡静衣委員。
【大岡委員】  大岡と申します。よろしくお願いいたします。もともとウイルスの研究を中心にやってきておりまして、遺伝子組換え技術等専門委員会に参加させていただいており、このたびからこちらにも参画させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、東京大学大学院医学系研究科教授、大須賀穣委員。
【大須賀委員】  東京大学の大須賀穣でございます。私、産婦人科全般を専門としておりますが、特に日本生殖医学会の理事長として生殖医学にも深く関与させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、横浜市立大学大学院医学研究科臓器再生医学教授、小川毅彦委員です。
【小川委員】  皆さん、こんにちは。横浜市立大学の小川と申します。私は、もともとは泌尿器科医として臨床もやっておりましたけども、その過程で男性の生殖細胞の研究をしておりまして、現在は臓器再生医学に所属しております。よろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、東京医科歯科大学統合研究機構実験動物センター教授、金井正美委員です。
【金井委員】  東京医科歯科大学、金井正美でございます。分属は遺伝子組換え技術等専門委員会で専門は実験動物学です。私は女性の不妊症の基礎研究を行っております。皆様、よろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、東京大学医科学研究所准教授、神里彩子委員です。
【神里委員】  東京大学医科学研究所の神里と申します。私、バックグラウンドは法律で、生命倫理や研究倫理の政策研究を行っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、東京医科大学客員教授、久慈直昭委員です。
【久慈委員】  東京医科大学の久慈と申します。私は、産婦人科、不妊症治療をしている医師ですけれども、その治療の立場から、患者さんの動向とかニーズというところを先生方と議論をしていきたいと思います。よろしくお願いします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、日経BP日経メディカル編集部副編集長、小板橋律子委員です。
【小板橋委員】  小板橋でございます。よろしくお願いいたします。臨床系の取材を全般的にしておりまして、中でも臨床倫理に関してはいろいろ取材させていただいてきておりまして、その観点から参加させていただいているのかと思っております。よろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、京都女子大学現代社会学部教授、霜田求委員です。
【霜田委員】  霜田です。よろしくお願いいたします。専門は、哲学、倫理学です。生命倫理に関することは全般的に取り組んでいます。よろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、大阪大学大学院医学系研究科社会学講座環境医学教授、祖父江友孝委員です。
【祖父江委員】  大阪大学の祖父江です。専門は、がんの疫学に長らく携わっています。今、国立がんセンターも兼任をしています。本部会では医学系倫理指針のことに携わることと思います。よろしくお願いします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、広島大学学術院教授、日山恵美委員です。
【日山委員】  広島大学の日山でございます。どうぞよろしくお願いいたします。肩書は非常に短くなっておりますけれども、広島大学の法科大学院で刑法を担当しております。刑法、医事法を研究しております。どうぞよろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、国立成育医療研究センター研究所副所長、深見真紀委員です。
【深見委員】  深見と申します。小児の医学研究を行っております。特に、小児の遺伝病の研究を主にやっております。どうぞよろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、東京大学ライフサイエンス研究倫理支援室教授、三浦竜一委員です。
【三浦委員】  三浦です。よろしくお願いいたします。もともとバックグラウンドはウイルス学や実験動物学なんですが、バイオサイエンス研究に関わる法令対応を長く担当してありまして、文部科学省の特定胚等研究専門委員会委員をはじめとして、遺伝子組換え技術等専門委員会の主査を務めさせていただいております。法令対応の観点から御支援できればと考えております。よろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、東京医科歯科大学生命倫理研究センター長・教授、吉田雅幸委員です。
【吉田委員】  東京医科歯科大学の吉田でございます。私は、バックグラウンドは内科および臨床遺伝学です。現在は、生命倫理研究センターの所属で診療業務とともに倫理審査委員会の支援をしております。倫理指針等のガイドライン策定にも御助力させていただきました。ぜひ、何とぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、公益社団法人日本医師会常任理事、渡辺弘司委員です。
【渡辺委員】  (音声不通)
【市原室長補佐】  渡辺委員、もしかしますとマイクがミュートになっていませんでしょうか。
 では、音声不良のようですので、先に進めさせていただきます。
 委員の皆様方、どうもありがとうございました。
 次に、事務局の紹介をさせていただきます。文部科学省研究振興局長、森でございます。
【森研究振興局長】  よろしくお願いします。
【市原室長補佐】  研究振興局ライフサイエンス課長、奥でございます。
【奥ライフサイエンス課課長】  よろしくお願いします。
【市原室長補佐】  続きまして、ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室、安全対策官、畑山でございます。
【畑山安全対策官】  畑山でございます。よろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  そして、私、生命倫理・安全対策室室長補佐の市原でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、事務局を代表いたしまして、森局長より一言御挨拶を申し上げます。
【森研究振興局長】  研究振興局長をしております、森でございます。本日は第12期の生命倫理・安全部会として最初の会合となりますので、一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 委員の皆様方におかれましては、御多用中にも関わらず、本部会への御参画を賜りまして、誠にありがとうございます。昨今のライフサイエンス分野では、再生医療やゲノム医療の実現に向けた研究などにますます期待が高まっておりまして、様々な研究が目覚ましいスピードで進展をしております。このような技術の進歩が著しい研究分野におきまして、人間の尊厳や生命倫理への配慮、生物の多様性を確保するために、国民や社会の理解と協力を得つつ策定されたルールを踏まえて適正かつ円滑に研究を進めていただくことが極めて重要でございまして、本部会はそのために極めて重要な役割を担っていただいているものと認識しております。
 本日は、今期の御審議事項について御議論いただきますけれども、第12期は、CSTIにおいて示された新規作成胚を用いる研究についての関係指針の見直しや、遺伝子組換え生物等の規制の見直しなどについて検討を進めることと、予定しております。委員の皆様方におかれましては、これらの諸課題につきまして、幅広い観点から忌憚のない御意見を賜りますよう、お願い申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
【市原室長補佐】  ただいま渡辺委員の音声がつながったようですので、渡辺委員、お一言、御挨拶いただけますでしょうか。
【渡辺委員】  日本医師会の渡辺でございます。本業は小児科でございますので、臨床医の視点から意見を述べさせていただきたいと思います。先ほどはすみませんでした。よろしくお願いいたします。
【市原室長補佐】  ありがとうございます。
 続きまして、配付資料の確認をさせていただきます。オンラインで御出席の委員の皆様には、事前にお送りさせていただきましたPDFファイルにて資料を御覧ください。配付資料につきましては、下に通しのページ番号を記載しております。資料につきまして不備・不明な点がございましたら、事務局までお知らせください。
 また、本日は、オンラインでの御出席の委員におかれましては、御発言時以外はミュート設定に、御発言の際には、挙手ボタンでお示しいただき、部会長の指名の後に御発言をお願いいたします。なお、会議中での御発言いただく際には、お名前をお伝えいただき、その後に御発言をお願いいたします。また、システム障害などがあった場合には、チャットなどにて事務局に御連絡ください。


議題1について
 部会長及び副部会長の選任について以下のように議事が進められた。
1.事務局から、部会長は科学技術・学術審議会令第六条第3項の規定により、科学技術・学術審議会の委員の互選により選任するものとされている旨の説明がされた。
2.部会長に小川委員が推薦され、決定した。
3.部会長から、部会長の補佐役である副部会長として金井委員、祖父江委員が指名された。

議題2について
 生命倫理・安全部会の議事運営について、案の通り決定した。


【小川部会長】  それでは、議題(3)、生命倫理・安全部会における委員会等の設置についてに入ります。初めに、事務局から説明をお願いします。
【市原室長補佐】  それでは、資料52-3、通し番号で10ページでございますが、こちらで説明申し上げます。こちらですが、第12期科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会における委員会等の設置についての案でございます。先ほど承認いただきました本部会の運営規則第3条第1項に基づきまして、委員会を置くという案でございます。四角の中で委員会の設置案を記載してございますけれども、このたびの案におきましては、四つの委員会の設置を記載してございます。
 一つ目は、遺伝子組換え技術等専門委員会。こちらは、第11期にも同様の委員会を設置させていただいておりました。調査検討事項としましては、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」に基づく確認申請につきまして、使用の際の拡散防止措置の有効性の確認等に関すること、その他、遺伝子組換え技術等に関する専門的事項が、調査検討事項でございます。
 二つ目は、特定胚等研究専門委員会でございます。こちらも、第11期にも同様の委員会を設置させていただいております。こちらの委員会におきましては、「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律」に基づく届出につきまして、「特定胚の取扱いに関する指針」への適合性の確認、それ以外にも、ヒトES細胞に関する指針に基づく樹立計画等の指針への適合性の確認、その他、特定胚等、または、ヒトES細胞、ヒトiPS細胞、ヒト組織幹細胞等の研究に関します専門的事項、以上を調査検討事項として挙げてございます。
 三つ目でございますが、こちらはヒト受精胚等を用いる研究に関する専門委員会でございます。こちらにつきましては、第11期の二つの委員会、生殖補助医療研究専門委員会とヒト受精胚へのゲノム編集技術等を用いる研究に関する専門委員会の統合でございます。調査検討事項につきましては、今申し上げました二つの委員会の検討を継続いたしまして、一つ目に書いていますのが、「ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針(ART指針)」と、「ヒト受精胚に遺伝情報改変技術等を用いる研究に関する倫理指針(ゲノム編集指針)」に基づきます研究計画等の指針への適合性の確認、その他、生殖補助医療研究またはヒト受精胚へのゲノム編集技術等を用いる研究に関する専門的事項についても、調査検討事項として挙げさせていただいています。
 四つ目は、人を対象とする生命科学・医学系研究に関する専門委員会でございます。こちらにつきましては、第11期におきまして、個人情報保護法を踏まえ、指針について改正をし、本年3月27日に公布済みでございます。引き続きこの委員会を設置いたしますが、今後、この委員会のほうで具体的な検討事項がありましたら開催していくということで、第11期と同様にこの趣旨に関します専門的事項について調査検討いただくという委員会でございます。
 こちらの資料の2番目に、委員会の設置期間は令和7年2月14日まで、また3番目に、この委員会の下に作業部会を置くことができるということも、この案で記載してございます。
 事務局からの説明につきましては、以上になります。
【小川部会長】  それでは、ただいまの説明に関して、御意見等ございましたら、お願いいたします。
 大丈夫でしょうか。
 それでは、資料52-3の案のとおりとさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 なお、委員会の構成員及び主査につきましては、運営規則の第3条第2項及び第3項に基づきまして部会長が指名することとされておりますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、議題(4)、第11期科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会の活動状況等についてに入ります。事務局から、説明をお願いいたします。
【畑山安全対策官】  では、説明させていただきます。資料52-4を御覧ください。第11期の活動状況等を改めて報告をさせていただきます。
 第11期科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会につきましては、令和3年3月から令和5年2月まで、2年間にわたって設置しておりました。
 まず、特定胚・ヒトES細胞研究関連でございますけれども、個人情報保護法の改正を踏まえた指針の見直しを行っております。ヒトES細胞関係指針、ヒトiPS細胞またはヒト組織幹細胞から生殖細胞の作成を行う研究に関する指針、これらの指針を個人情報保護法改正法で使用している用語に合わせるように改正を行っております。
 次に、総合科学技術・イノベーション会議報告書を踏まえた指針の見直しでございます。こちらは、特定胚等研究専門委員会において、特定胚指針について改正の見直しを検討しております。現在の状況でございますが、見直し案に関してパブリックコメントの準備中でございます。今後、パブリックコメントを実施し、その結果を踏まえて改正案を取りまとめた後、CSTIへの諮問等の手続を経て、告示する予定としております。
 次に、指針への適合性の確認でございます。第11期における特定胚、ヒトES細胞等の研究に係る申請・届出及び実施中の研究は別紙のとおりとなっておりまして、15ページ(通し番号)にお示ししております。実績はこちらのとおりとなっております。16ページ(通し番号)にヒトES細胞の研究を実施している機関と研究計画につきまして図示しておりますので、後ほど御覧ください。
 続きまして、13ページ(通し番号)でございます。ヒト受精胚の作成・使用等研究関連でございます。こちらも、個人情報保護法の改正に伴いまして、ART指針、ゲノム編集指針を見直しております。こちらは、令和4年3月31日に告示をしております。
 続きまして、(2)CSTI報告書を踏まえた指針の見直しでございます。こちら、厚生労働省と合同の会議で検討しておりましたけれども、ART指針につきまして見直しを進めており、現在、パブリックコメントを実施中でございます。特定胚指針と同様、今後、パブリックコメントの結果を踏まえ、改正案を取りまとめた後、CSTIへの報告等の手続を行った後、告示する予定でございます。
 指針への適合性の確認につきましては、ART指針におきまして、オーク住吉産婦人科、秋田大学において、研究を進めているところでございます。
 1枚めくっていただきまして、なお、新たに審査を行った研究計画はございませんでした。
 続きまして、生命科学・医学系研究関連でございます。人を対象とする医学系研究等の倫理指針に関する専門委員会、計8回、開催させていただいております。こちらも、令和2年及び令和3年に行われた個人情報保護法の改正を踏まえまして、生命科学・医学系研究指針を見直しております。タスクフォースを7回開催するなど、検討を行いまして、令和4年3月、令和5年3月27日、2度にわたりまして改正告示をしております。最新の令和5年3月27日の改正につきましては、7月1日に施行予定ということを予定しております。
 続きまして、遺伝子組換え生物等使用関連でございます。こちら、遺伝子組換え技術等専門委員会を9回開催いたしまして、二種使用の拡散防止措置の大臣確認について、検討を行っていただきました。専門委員会において、計652件(うち審議案件94件)を確認していただいております。
 以上でございます。
【小川部会長】  ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明に関して、御質問等ございましたら、お願いいたします。
 第11期の活動報告ですね。
 よろしいでしょうか。ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。続きまして、議題(5)、第12期科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会における主な検討事項についてに入ります。まずは、事務局から御説明をお願いいたします。
【畑山安全対策官】  では、今期の主な検討事項について、説明させていただきます。
 一つ目は、総合科学技術・イノベーション会議で決定された報告に基づく関係指針の見直しということで、前期から引き続きということになりますけれども、CSTI第三次報告を踏まえた指針の見直しを継続して検討をしていくことになっております。こちら、現在、ART指針につきましてはパブリックコメント中、特定胚指針においてはパブリックコメントの準備中ということになっておりますけれども、そのパブリックコメントが終わりましたら、それぞれ専門委員会で検討いただいた後、本部会において再度検討いただくこととなっております。
 続きまして、遺伝子組換え生物等の使用等の規制の見直しについてでございます。こちら、大臣確認の審査につきましては引き続き行っていただくことになりますけれども、制度の見直しということで、第二種使用の取り扱う生物のクラスを規定する告示がございますが、新たなウイルス等についてクラスを指定する必要が生じてございますので、それに関する検討等を行っていただくことを予定しております。
 また、これらのほか、ライフサイエンスにおける生命倫理及び安全の確保に関する動向を踏まえた調査・検討を適時実施ということで、必要が生じましたら御相談させていただきたいと考えております。
 以上でございます。
【小川部会長】  ありがとうございます。
 それでは、ただいまの御説明を受けまして、本部会における審議事項への御意見、今期の部会開催に当たり期待されることなど、皆様のコメントをいただきたいと思います。御発言される方は、挙手ボタンにてお願いいたします。
 いかがでしょうか。今期の活動ですかね、我々のといいますか。
 特にありませんでしょうか。いいですかね。何もないのも寂しいような気がします。
 金井先生、お願いします。
【金井委員】  御指名ですので。今期も先生方、どうぞよろしくお願いいたします。私、分属が遺伝子組換え技術等専門委員会で、三浦主査の下、副主査をさせていただいておりますが、この間COVID-19対応で御覧のように非常に多くの案件がございました。専門委員の先生方、非常に多くのタスクがございましたが、迅速審査ということで、三浦主査の下、まず、開催回数に関して、今、事務局が検討してくださっているということと、FT案件の簡略化ということが懸案事項となっているかと存じますが、三浦主査、いかがでしょうか。
【三浦委員】  私も、その点については、そのように思います。大臣確認自体、先ほどの数字では年間600件を超えて、その中の大半が、軽微な変更に当たる、あるいは既に先行研究があって同様のものが審査されているということで迅速に対応させていただいているのですが、まだまだ研究者側は、大臣確認は時間がかかるというイメージが定着しています。それをいかに迅速に対応するかということを今後考えていかなければならないと思いました。
 また、別の話ですが、「ヒトiPS細胞又はヒト組織幹細胞からの生殖細胞の作成を行
う研究に関する指針」の実施の手引きが改訂されましたが、委員会の成立要件等々が以前のままで改正から離れているというか、期間が空いている指針なので、その改正も必要ではないかと思いました。
 以上です。
【小川部会長】  三浦委員、ありがとうございました。それも重要な課題でしょうか。
 事務から、何かありますか。
【畑山安全対策官】  大臣確認で要している時間につきましては、研究者の方々から御指摘いただいているという現状もございますし、経済団体のほうからもいろいろコメントをいただいているところです。今後どういうふうに運用していったら皆さんにとって一番いい結果になるのかということを考えながら、我々のほうも運用を考えていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
【小川部会長】  ありがとうございます。
 委員の先生方、ほかに、こういうことも注意していったほうがいいとか、ここで取り上げたほうがいいよというような、議題といいますか、懸念というか、もしありましたら、共有していただくと……。
 吉田委員、お願いします。
【吉田委員】  東京医科歯科大学の吉田でございます。先ほど御説明いただきました生命科学・医学系指針に関連して、昨日、令和5年指針改正のガイダンスが発出されましたが、昨年に続いて今年も改正があり、現場の研究者は理解するのが難しい状態がありますが、今後も毎年のように指針改正は行われるのでしょうか?
 以上でございます。
【小川部会長】  では、事務局のほうからお願いします。
【畑山安全対策官】  まさに、先生の御指摘のとおり、昨日、ガイダンスを発出させていただいたところです。こちら、去年も今年もなんですけれども、個人情報保護法の改正に伴う指針の見直しということで、今回で一区切りついたというふうに、我々としては考えております。そういうこともありまして、今回、生命科学・医学系指針の検討を行う専門委員会については、設置はするのですけれども、今のところ、すぐに動かすようなことは考えておりません。必要が生じましたらこの専門委員会を動かすといった段取りで進めていきたいと考えております。ですので、当面、次はいつかということは、今の時点では想定はございません。
 以上でございます。
【吉田委員】  ありがとうございました。
【小川部会長】  吉田先生、ありがとうございました。
 ほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、第12期における主な検討事項については資料52-5の案のとおりとさせていただきますが、ただいまいただいた御意見も踏まえながら、今期の議論を進めていきたいと思います。
 それでは、最後の議題、その他です。本日予定していた議事は以上となりますが、委員の皆様から、この際というか、少し時間がありますので、何かございますでしょうか。
 戸田先生、どうぞ。
【戸田委員】  委員の戸田ですけれども、今回はWebにしたのですが、今後の開催方式としては、委員の顔も見るために集まったほうがいいのか、併用がいいのか、委員はなるべくWebでいいのかとかいう感じについて、文科省としてはどういう感じでしょうか。
【畑山安全対策官】  特段、省としてどうするというような見解はないのですけれども、ただ、集まっていただいて顔合わせてというのもあるのですが、先生たちの会議への出やすさということを考えれば、Webは一定の利益があると思いますし、正直言いまして今でも日程調整が大分難しいということがあって、これが対面ということになるともっと難しくなる可能性も否定できないので、私としては、できればこのままの形で当面行かせていただきたいと考えております。
【戸田委員】  分かりました。
【小川部会長】  戸田先生、ありがとうございます。
 対面の利点は計り知れないのですけど、便利さとしては、リモートのほうが便利かなというところです。
 ほかに、先生方、いかがでしょうか。ざっくばらんで、何でも結構です。
 どうぞ、小板橋さん。
【小板橋委員】  すみません、ざっくばらんにということだったので。前期の一番最初にも申し上げさせていただいて、ほかの委員の先生方も同様の御意見をお持ちだったので再度言わせていただけたらなと思いまして、生命倫理ということでどうしても生殖医療の話がメインになってきているとは思うのですが、生きていく中でいろんなところに必要な場面が出てくるようにも思っておりまして、近年の脳科学の進展、脳科学とAIを組み合せたような形など、すごい勢いで進んでいますので、その辺りの倫理的な検討についても、今の時点では必要がないのかもしれないのですけれども、視野に入れていっていただけたらいいかなあと思っております。
 以上です。
【小川部会長】  ありがとうございます。非常に大事なポイントですけど、そういうのは、この会が扱うものですか。それとも、ほかにありますでしょうか。
【畑山安全対策官】  内容によりけりだと思いますけれども、生命倫理的な観点で研究を規制しなければいけない、そういった検討を始める必要が出てきたら、この会合で扱うことになると思います。脳科学の研究の進展につきましては、別途、脳科学のほうの委員会は立ち上がっていますので、そちらのほうで検討されているという立てつけになっているかと思います。必要に応じてということで、御容赦いただければと思います。
【小川部会長】  小板橋先生、ありがとうございます。もし何かありましたら、教えてというか、提案してくださればいいかなと思います。
【小板橋委員】  ありがとうございます。私、今年から脳科学のほうの委員も拝命したので、そちらの議論を見つつ、必要と感じた場面では、こちらの部会にも提案させていただければと思いますので、引き続き、よろしくお願いいたします。
【小川部会長】  ありがとうございます。
 ほかはいかがですか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、最後に、事務局から連絡事項があれば、お願いいたします。
【市原室長補佐】  本日は、どうもありがとうございます。最後に、資料52-6の今後の予定につきまして、簡単に説明させていただきます。
 こちらの資料は、「今後の予定について」ということで、直近の具体的に固まっている予定につきまして、記載してございます。令和5年4月以降といたしまして、先ほども説明ございましたとおり、CSTIの第三次報告を踏まえました、関係指針、ART指針と特定胚指針につきまして、パブコメ実施中であったり、パブコメの準備をしてございます。こちらにつきましては、その結果を踏まえまして、各専門委員会及びこちらの部会におけます検討を経まして、CSTIへの諮問・報告の上で告示を予定しているということで、引き続き、こちらの案件につきまして、委員会または部会においての審議をお願い申し上げる予定でございます。
 事務局からは、以上です。
【小川部会長】  ありがとうございました。
 それでは、本日の生命倫理・安全部会を閉会いたします。皆さん、本当にありがとうございました。お疲れさまでした。
 
―― 了 ――  

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