戻る

資料6
中央教育審議会大学分科会
留学生部会(第6回) H15.5.2

留学生と地域等との国際交流(検討用資料)




1. 国際交流の現状

(1) 各大学における国際交流
   留学生にとって大学での時間が留学生活の大半を占めており、その中で日本人学生や他の留学生及び教職員との交流が国際交流の中心となっている。
    また、大学独自で近隣の学校への授業参加や地域等での行事に参加することにより 積極的な国際交流を図っている。

(2) 地方公共団体における国際交流
    国際交流の取組みについては地域により多少の格差は見られるが、それぞれの地域において様々な取組みを行っている。

(3) 公益法人が設置する留学生宿舎を中心とする国際交流
    (財)国際学友会や(財)関西国際学友会においては、小学校・中学校、各種国際交流団体等と連携協力して日本語学校在校生との国際理解教育、国際交流事業等を積極的に展開し、国際交流拠点としての役割を果たしている。
    また、(財)日本国際教育協会や(財)内外学生センター等の留学生宿舎では、チューターとして日本人学生を居住させ、日常生活を通して国際交流を図っている。
    特に、(財)日本国際教育協会の東京国際交流館では、居住者の約2割を日本人学生に居住させ、留学生の勉学や日常生活等の相談に対応しているほか、留学生と小中学生・高校生などがふれあい、体験を通じ、世界の文化に理解を深めることなどを目的としたフェスティバル等を開催している。

(4) その他
    (財)留学生支援企業協力推進協会では、民間企業の協力を得て、社員寮を留学生へ提供する事業を実施しており、留学生にとって有益な国際交流の場となっている。
   また、官民一体となった留学生受入れ体制を確立するため、地域の大学を中心に「留学生交流推進会議」を設置し、地域の特色を生かすための事業の企画立案等の会議を開催している。

2. 留学生のホストファミリー活動の支援
   
地域によっては、個々のホストファミリーを支援し、留学生とホストファミリーとの 縁組、各種交流活動の開催等を行うホストファミリーの支援団体が形成され、積極的な 活動が行われている。(別添資料1参照)

3. 今後の課題

(1)    留学生に対し、日本文化を学ぶ場を提供するだけでなく、日本人学生や地域等との国際交流を促進するための機会の提供が重要である。このため、関係公益法人(日本学生支援機構)において、各留学生宿舎を中心とした国際交流拠点の形成に努めるとともに、「留学生交流推進会議」を通じて、大学、地方公共団体、各種留学生支援団体等の連携の強化を引き続き働きかけることにしてはどうか。

(2)    留学生ホストファミリーの支援団体が存在しない地域を対象として、「留学生交流推進会議」等を通じて、支援組織又は支援団体の設立を働きかけることにしてはどうか。

(3)    高等学校段階における留学は、AFS・YFU等をはじめとする留学交流プログラムを実施する留学斡旋団体を通じて実施されているが、受け入れ体制にはホストファミリーの確保等、未だ不十分な点があり、今後、全国高校生留学・交流団体連絡協議会、教育委員会、学校等の連携の強化を働きかける必要がある。

(参考)
派遣者数: 4,358人
受入者数: 1,434人


(参   考)


大分県内における国際交流の主な事例(平成14年度)


【大学における国際交流】
大分地域留学生推進会議主催の日本語弁論大会に参加
   参加者:大分大学25名、その他校40名
小中学校・高等学校等との交流授業等への参加
    大分大学:3校、延べ18名参加
      APU:23校、延べ105名参加
地方自治体主催の行事に参加
    大分大学:3回、延べ35名参加
       APU:22回、延べ265名参加

【地方公共団体の国際交流事業】
別府市、「第2回世界の留学生と別府市民との国際交流の船」事業
    別府市が「国際交流都市宣言」を記念し、「国際交流の船」を運航し交流を図る
       参加者:留学生500名、市民500名参加
武蔵町、「国際交流盆踊りキャンプ」
    立命館アジア太平洋大学(APU)の留学生を招待し、ホームステイ及び夏の夜まつりに参加してもらい、国際理解を図る
      参加者:APU10名

【県内の国際交流関係団体の事業】
国際ロータリー(ローターアクト)の交流会
熊本、大分在住の留学生との交流会を実施
    大分大学:12名参加
       APU:10名参加
(財)大分県国際交流センターの留学生地域社会交流会
留学生の大分県への理解を深めるとともに地域住民との交流及びホームステイの実施
    参加者数:3コース、計49名

ページの先頭へ