ここからサイトの主なメニューです

将来構想部会(第9期~)(第21回) 議事録

1.日時

平成30年6月25日(月曜日)15~17時

2.場所

文部科学省 旧庁舎6階 第2講堂

3.議題

  1. 我が国の高等教育に関する将来構想について
  2. その他

4.出席者

委員

(部会長)永田恭介部会長
(副部会長)日比谷潤子副部会長
(委員)有信睦弘,村田治委員,山田啓二の各委員
(臨時委員)麻生隆史,安部恵美子,金子元久,小杉礼子,小林雅之,佐藤東洋士,鈴木典比古,鈴木雅子,伹野茂,千葉茂,福田益和,古沢由紀子,益戸正樹,両角亜希子,吉岡知哉,吉見俊哉の各臨時委員

文部科学省

(事務局)小松文部科学審議官,伊藤文部科学審議官,常盤生涯学習政策局,義本高等教育局長,伯井文部科学戦略官,藤野サイバーセキュリティ・政策立案総括審議官,下間大臣官房審議官(初等中等教育局担当),瀧本大臣官房審議官(高等教育局担当),松尾大臣官房審議官,塩見生涯学習総括官,丸山私学助成課長,蝦名高等教育企画課長,三浦大学振興課長,小山国立大学法人支援課長,森友主任大学改革官,石橋高等教育政策室長 他

5.議事録

1) 今後の高等教育の将来像の提示に向けた中間まとめ(案)ついて,資料1-1、1-2、1-3、1-4、2に基づき事務局から説明があり,その後意見交換が行われた。

【永田部会長】  第21回中央教育審議会大学分科会将来構想部会を始めさせていただきます。前回,大学分科会との合同会議で,「今後の高等教育の将来像の提示に向けた中間まとめ(案)」について,様々な御意見を頂きました。本日は,中間まとめ(案)にその御意見を反映させて,皆さんのお手元にお配りしています。6月中に中間まとめをとりまとめ,その後更に議論を深めていくことを予定していますので、本日改めて御意見を頂けたら幸いです。
 また,秋の答申に向けて,今後の審議事項について事務局の方で資料をまとめてもらいました。今後更に議論を深めなければいけないこと,まだ議論していないことなどについて,大枠でどのような事項が残っているのかをまとめています。全く議論をしていないのではなく,議論はしているけれども集中的にしていない、といったような案件もまとまっています。
 本日の最後に,報告事項として二つございます。一つは,人生100年時代構想会議における人づくり革命基本構想、もう一つは,高等教育の負担軽減方策に関する専門家会議における具体的方策です。これらを情報共有させていただきます。
 それでは最初に,資料の確認を事務方からお願いいたします。
【石橋高等教育政策室長】  失礼いたします。配付資料の方は,議事次第を御覧いただければと思います。1-1から1-4が中間まとめの資料になります。資料2が今後の審議事項についてです。資料3-1,3-2,3-3が,人づくり革命基本構想の資料でございます。資料3-4で内閣総理大臣の発言でございます。それから,資料4-1,4-2,4-3が,負担軽減の具体的方策についての資料でございます。資料5が今後の日程でございます。
 それから,参考資料でございますが,一つ目が第3期教育振興基本計画,二つ目が政府関係方針・戦略についてまとめたもの,三つ目がSociety5.0に向けた人材育成についての資料です。不足がございましたら,お申し付けください。
【永田部会長】  それでは,早速議事を始めさせていただきます。先ほど申し上げたように,お手元に前回の議論を反映した中間まとめ(案)がお手元にあります。この内容を説明させていただいて,その後議論を進めたいと考えています。それでは,事務局から,資料1-1から1-4に基づき御説明をお願いいたします。
【石橋高等教育政策室長】  失礼いたします。資料1-1,1-2,1-3,1-4とございます。使用する資料は,基本的に1-2の見え消し版と1-3の概要でございます。資料1-1は溶け込み版,それから,資料1-4は,前回の委員の方々の主な意見でございますので,御参照いただければと思っています。
 資料1-2を御覧いただければと思います。見え消しで修正点を入れていますので,大きなところを中心に御説明をさせていただきます。
 まず,4ページをお開きいただければと思います。Society5.0,第4次産業革命が目指すものの中に,データの囲い込みや独占など,こういうものをどういうふうに考えていくべきかという1行を加えさせていただいています。そして,このようなことが阻害される懸念も指摘されているとさせていただいています。
 それから,6ページでございます。4行が不要ではないかという御意見を頂いておりましたので,消させていただいています。
 資料の8ページでございます。キー・コンピテンシーについてOECDで更に議論が進められておりましたので,それを追記した部分でございます。
 11ページでございます。学問の自由,大学の自治の前に,大学の機能ということを,学問の自由,大学の自治に結び付けるように少し整理をさせていただいた部分でございます。
 12ページでございます。もう少し言い方を工夫すべきではないかということで,雇用慣行について整理させていただいています。
 14ページでございます。地域の実情はどういう意味かというところ,むしろ地方創生の観点が強いという意味合いで書いていましたので,その点を明らかにさせていただきました。
 15ページでございます。社会の変化に対応できる人材育成のときには,高等教育の方法としても,オンラインも入ってくるというところがございましたので,少し追記させていただいています。
 20ページでございます。雇用慣行については,変化を求められるということを整理してはどうかということでしたので,追記させていただいています。
 23ページでございます。ガバナンスに関して,昨今の法改正も含めて追記し,記述を拡充させていただきました。
 26ページでございます。ここの3行につきましては,削除とさせていただいています。
 28ページでございます。ここは学修時間の部分です。海外との比較を前面に出した書き方に整理をさせていただいています。
 29ページでございます。アカデミックオフィサーのような,カリキュラムの整合性や体系性をきちんと確保できる,そういう体制が必要ではないかという御意見を頂いていますので,それを追記させていただいています。
 30ページでございます。教学マネジメントの確立の中に,3つの方針及びアセスメント・ポリシーのことを整理して書かせていただいてございます。
 それから,最後,39ページでございます。大学院について記述を充実いたしました。大学院部会の議論を整理した上で,更にどのようなことをやっていくのかという記述を増やしました。基本的にはこれから院部会で議論されていくことを書き込んでいただいたというところでございます。
 簡単でございますが,修正点は以上になります。
 それから,資料1-3は概要紙でございます。これは委員の方々に初めて見ていただく部分になります。御意見を賜ればと思っています。上段で,2040年の社会の姿,それから高等教育の課題と方向性を中間まとめの内容に即して書いてございます。一つの紙にまとめていますので全てを取り上げられているわけではございません。ポイントとなるところを書かせていただいています。
 それから,下段で大きく分けています。「社会の変化に対応できる人材とその成長の場となる高等教育」,「教育の質の保証と情報公表」,「18歳人口減少を踏まえた大学の規模や地域配置」そして,「高等教育機関の教育研究体制」と分けています。
 説明は以上でございます。
【永田部会長】  今御説明あったとおりです。早速ですが,更に改善すべき点があれば御意見を頂きたいと思います。ただし,あらかじめ申し上げていたように,冒頭の人材育成の部分についてはもう少し書き込む予定です。資料1-4には,委員の方々の御意見の中でまだ議論していないというものをまとめてありますので、そちらの方は後でまた議論させていただきます。前回と同じく,ここに書いてあることも含めて,今後議論しなければいけない内容を御指摘いただければ幸いです。
 それではどうぞ,御意見等ございましたらお願いいたします。
 有信委員,どうぞ。
【有信委員】  どうもありがとうございます。資料を拝見させていただいて,グローバル化という言葉は国際対応と変えたわけです。けれども,その中で,本文では,留学生等に対して十分な手当てをすべきだと,こういう記述が書かれています。ですが,中間まとめの概要は多様な学生の中のリカレント教育と並んだ1項目として留学生交流の推進という一言しかありません。国際化対応は重要な話ではないかと思いますので,工夫できたらと思います。以上です。
【永田部会長】  ありがとうございます。リカレント教育は太文字になっていますが、留学生交流の推進も太字にすべきではないか、という御指摘は確かにその通りかもしれません。留学生交流は,インバウンドとアウトバウンドの両方がありますが,特に将来構想部会では広義に解釈しようという観点から議論を進めてきたので,概要の表現は少し変えさせていただきます。そのほかいかがでしょうか。
 小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  ありがとうございます。12ページと20ページを書き換えていただき,大変よかったと思います。ですが,年功序列という言葉が気になりました。官僚はともかく,民間ではかなり変わってきています。実際に賃金カーブを見ましても,個人差が大きくなるという形で,年功的な要素はかなり弱まってきている傾向があります。あるいは,何年次という序列の話も民間では弱まっています。
 最初の方は,見直しが始まっているという文章で良いと思いますが,20ページでは,かなり強烈なイメージを受けます。若干書き方を工夫していただけないかと思います。内部労働市場が封鎖的になっていて外からなかなか途中から入れないような仕組みあるいは内部労働市場が中心であるというようなことが,リカレント教育がうまく進まない要因である気がします。年功序列より,組織の中で人材を育成して,人を動かす仕組みという点にフォーカスしてもらった方が良い気がします。
【永田部会長】  ありがとうございます。こちらも議論がありました。年功序列に関する記述は,能力に見合った、あるいは大学で学修した成果に基づく雇用や給与設定という視点が欠けている、というような記述にすべきとの御意見だったと思います。ありがとうございます。
 吉岡委員,どうぞ。
【吉岡委員】  
 8ページで,OECDのEducation2030の話が出てきています。ここのところは付け加えた部分なので,注の部分もほかの部分に比べて少し弱いので,その部分をもう少し説明した方が良いのではないかと思いました。
【永田部会長】  そのほかいかがでしょうか。
 金子委員,どうぞ。
【金子委員】  内容を変えていただきたいということではございませんが,18ページ及び19ページで高等教育機関の教育研究体制が述べられています。大学教員の流動化・多様化も重要であるということが書かれています。小杉委員がおっしゃったように社会一般には年功序列の要素が薄まってきているわけですが,大学ではまだそういうものが始まったばかりです。今までは,これからの重要なトレンドとは言われていませんでした。それを出したことは非常に意義があると思います。
 ただ,もう一方で大きな課題もあるわけです。例えば教員も,専任,兼任,それから,常勤,非常勤とか,教員に関する定義は実に多様です。それから,実際の問題として,御存じのように,任期制あるいは非常勤の人が非常に増えているという問題もあります。こういった実態として始まっている流動化と,望ましい流動化があります。これを含めて,もちろん実務教員の話もあります。個々の教員の処遇,それから,職務,評価等を含めてこれから議論しなければいけないと思います。次の課題になると思いますが,流動化という観点から議論が必要になってくるのではないかと思います。
【永田部会長】  ありがとうございます。流動化についても議論がありました。留学生については国内でも流動性を高めようという御発言はありました。それは学士課程から大学院課程への進学のみならず,例えば、学位プログラムは一つの大学の枠を越えた性格を有しており,複数の大学が共有する教育プログラムがあってもおかしくない、という文脈で学生の流動性を保証するような仕組みが議論されたと思います。そのほかいかがでしょうか。
 吉見委員,どうぞ。
【吉見委員】  長らく休ませていただきまして,大変失礼いたしました。ありがとうございました。まだキャッチアップしている途中ですので,ポイントが外れるかもしれませんけれども,1点は細かい点,それから,もう1点はちょっと漠然とした点です。
 1点目は,中間まとめ(案)の7ページで,「分野を越えて専門知や技能を組み合わせる実践力を培う教育が行われること」という部分です。要するに,複線的に様々なものを教育していくことが望ましいということを入れていただいています。けれども,「卓越した才能を見いだし大いに伸長する教育が行われることが必要である」とあります。これが概要の資料になると,2040年に向けた高等教育の課題と方向性では「専門知と技能を組み合わせた教育」というふうに「や」が「と」に変わっています。「や」が「と」に変わっているだけですが,もとの「や」の方ですと,専門知と専門知の組合せ,それを含んだ文章になっていました。専門知と技能を組み合わせた教育となると,今度は専門知と技能の組合せとなってしまっています。もとの趣旨としては,むしろ複数の専門知,様々な専門知の組合せが,横断的かつ柔軟な教育の仕組みを作るという,そういう趣旨だと思います。こちらも合わせて,「や」でないといけないのではないかと思います。
 それから,もう1点は,教育の質保証です。日本の学生については授業時間の学修時間が非常に極端に少ない。これを何とかしなければいけないというのは,そのとおりです。ただ,なぜなのかを考えたときに,学修者の視点から見て,必ずしも怠けているわけではないと思います。学生たちが勉強嫌いで,あるいは怠けていて学修時間が短いわけではなくて,むしろ今の教育システム,具体的にいえば,科目数が多過ぎるのです。それで,それぞれの科目について予習・復習をしようとすると,とてもやり切れない。だから,学生の視点から見たときに学修時間を増やすということの改革努力が必要だということをうまく入れられると良いと考えています。難しいかもしれませんが,御検討いただければ幸いです。
【永田部会長】  複数の専門を学ぶことは非常に重要だと思います。吉見委員の御指摘のとおり,単なるジェネラルエデュケーションではなく、複数の専門知という点が重要だと思います。
 それから,もう一点御指摘のあった学修時間の問題については,学生が勉強しないという観点からの議論はありましたが,カリキュラムそのものの組み方等について言及したことはないと思います。この点については検討させていただきます。そのほかいかがでしょうか。
 阿部委員,どうぞ。
【安部委員】  資料1,18歳人口の減少を踏まえた規模や地域配置のところですが,大学の規模に関して,あらゆる世代のための共通基盤の設定をうたっています。いわゆる18歳人口が減っていくということや,2040年の大学を考える場合に,リカレント教育で大学が展開しなければいけないことが書いてあるのですが,※印で「リカレント教育による多様な年齢層の学生の増加に留意」が附帯事項のように書いてあるのが気になります。あらゆる世代のための知識共通基盤とうたってあるので,※印を外して並列的に書いていただくのが良いと感じました。以上です。
【永田部会長】  ありがとうございます。見直しを検討します。
 村田委員,どうぞ。
【村田委員】  資料1-3について,教育の質の保証と情報公表というところに,学修ポートフォリオの例という絵が入っています。これは本文のどの部分に当たるのかを教えていただけますか。このように具体例を出してしまうと,それが独り歩きする心配があるのですが,いかがでしょうか。
【永田部会長】  学修ポートフォリオについては,関係者からのヒアリングのなかで、学修成果の可視化の方策としてご紹介があったことは皆さんの記憶にあると思いますが、文章ではないかもしれません。ヒアリングの印象が強く残って概要に入れてしまっている可能性があります。
【村田委員】  レーダーチャートの中に,具体的に知識・理解などと例が書いてあります。これが独り歩きすると心配だと思っています。
【永田部会長】  では,検討させていただきます。そのほかかがでしょうか。
 千葉委員,どうぞ。
【千葉委員】  国際化に関して,2040年の社会においても日本語をベースとして教えるというような感じに見えます。国際化を進めるには,語学の問題を初等中等から含めて解決していかないといけないのではないでしょうか。そうでなければ,真の国際化はできないと思います。少し触れておいていただいた方が良いと思っています。もしかしたら,場合によっては,機能別の中に国際性が出てくるかもしれないと思っています。以上です。
【永田部会長】  ありがとうございます。確かに,語学教育については触れていません。しかし、本来の意味で国際化するためには単に語学だけでなく、文化背景も含めた理解が必要であると思います。具体的に言えば,翻訳機がもう既にできまして,わずかのタイムラグで英語や日本語に変換できるようになってきています。もちろん英語での意思疎通は必要ですが,真の意味での国際性を備えた学生としてのジェネラルエデュケーションの在り方として考えるべきかもしれません。
 吉岡委員,どうぞ。
【吉岡委員】  資料1-3「教育の質の保証と情報公表」の部分,「入り口での設置認可と認証評価制度の改善」と「恒常的な情報公表の促進」についてはこれから議論しなければいけないことだと思います。けれども,「恒常的な情報公表の促進」というレベルの話と,「入り口での設置認可と認証評価制度の改善」はレベルが違うと思います。この書き方だと,順番としては,入り口で設置認可をやって,その後,情報公表して認証評価と結び付くということだと思います。イメージとしては悪くはないです。けれども,「恒常的な情報公表の促進」ということで言おうとしていることと,「入り口での設置認可と認証評価制度の改善」として制度として組もうとしていることとはレベルが違うような気がします。ここは分けた方が良いのではないかと思いました。
【永田部会長】  ありがとうございます。入り口での設置認可と認証評価制度の改善とは行を変えて,個々の大学等の恒常的な情報公開に努める,というような文章は考えられます。
 山田委員,どうぞ。
【山田委員】  ありがとうございます。地方創生や地域を支える人材の育成という形で書き込んでいただいたことに対して,まずお礼を申し上げたいと思います。その中で特に,高等教育の新たな役割という形で3つのことが課題と方向性で取り上げられています。その中で地方創生,地域を支える人材の育成,さらには,やはりこれからの産業自身が地域集約型にシフトしていく中で,地方における新たな産業や人材の育成についても大学が大きな役割を果たすという形になっていくと思います。
 そうした観点で,高等教育の新たな役割,多様な役割が期待されているということが資料下段の結論のところで書かれているかと思います。まず地域配置という形でまとめられているところがございます。それから,多様な学生,多様な教員,多様で質の高い教育プログラムと並んでいます。ですが,新たな役割である地方創生,地域を支える人材の育成というところの流れからすると弱いような気がします。どこかそうした形のものを多様な役割の中に入れていただければ有り難いということだけ申し上げておきたいと思います。以上です。
【永田部会長】  ありがとうございます。本文の中で「多様な役割」という単語はなかったかもしれませんが,おっしゃっている意味は大変よく分かります。大学の強みの強化と,大学の多様な役割が並存できる可能性はあると思いますので、検討させていただきます。
 金子委員,どうぞ。
【金子委員】  39ページ,40ページに大学院の問題が記載されていますが,将来構想部会では議論できていなかったと思います。ここに書いてあることは間違いではないのですが,40ページの二つ目の丸,「学際的な分野への対応能力を含めた専門的知識を活用・応用する能力を培うコースワーク」と書いてあります。これについては有信委員に,間違っていたら御訂正いただきたい,あるいは付け加えていただきたいのですが,確かに4年か5年前の大学院部会,そこの時点までは,やはり大学院の教養が余り狭い分野に閉じこもり過ぎていました。それで,一定の基礎学力を確保すべき,基礎学力といいますか,共通の基礎的な知識を確保すべきであるという議論が非常に強くなっていました。それで,アメリカのプレリミナリーイグザムに相応するような博士課程準備試験みたいなものを作ったらどうかという議論になりました。
 その時点では,確かに多少コースワークというイメージがあったと思います。その後,博士課程,リーディングプログラム等をやっていますと,いわゆる硬いコースワークは余り機能していると思えません。各大学も余りやっていない状況ではないでしょうか。むしろ博士課程では,視野を広げさせるために,自分の属している研究室を超えて様々な共通な経験をしたり,外国へ行ったり,それから,企業の人と議論するというディベートの機会が必要ではないでしょうか。言ってみれば,多様な教育機会を提供ことが重要だというふうに各大学のプロポーザルがそうなっています。確かにそれで一定の効果が出ています。そういう意味で,指導教員の下に狭い研究課題のみで研究をする方向に反省があるということは事実です。しかしながら,それを克服する方向として,必ずしもコースワークだけではなくて,多様な教育経験が重要であるというのが方向としてはあるのではないかと思います。
【永田部会長】  ありがとうございます。次の議題である今後の答申に向けた審議事項のまとめの中でお話をしますが,今回の大学院についての記述は,大学院部会で議論されている途中の内容を転記している部分があります。同様に、先ほど吉岡委員から御指摘があった認証評価については、制度・教育改革ワーキングで御議論が進んでいます。このように,中間まとめについては、将来構想部会と並行して幾つかの部会等で議論が進められており,その内容を使わせていただいているという現状です。
 そのほかいかがでしょうか。
 有信委員,どうぞ。
【有信委員】  補足をさせていただきます。コースワークについてはおっしゃるとおりです。ただ,コースワークという言葉自体が様々に解釈をされていてます。当初は,大学院生に対して基本的な教育がなされていないということから基本的な教育をするということでした。これはただ単に講義をしっかりやりなさいという意味ではなかったはずです。それで,その後コースワークについて様々な工夫がなされ,コースワークの概念そのものも広がっているということが一つあります。例えば,PBLのような方法論を使ったコースワークをやるというような試みも広がってきているといえます。こういう理解が一つはあります。
 それから,もう一つは,コースワークをきちんとやるべきだということの議論の中には,例えば,研究者養成を行う課程においてもより新しい知識をきちんと教えなければいけないという必要性も増えてきているということです。こういう認識もあって,分かりにくい表現になっていると思います。いろいろ御意見いただければ,今後の大学院部会での議論に生かしたいと思います。
【永田部会長】  ありがとうございます。大学院部会で議論を続けるということであると思います。
 そのほかいかがでしょう。益戸委員,どうぞ。
【益戸委員】  良い中間まとめができたと,大変感心しています。あえて申し上げれば,学生に対する教育の結果責任は、もう少し強めのトーンで出てきてもいいのではないかなと感じています。
【永田部会長】  ありがとうございます。今すぐに追記できませんが、制度・教育改革ワーキングの議論がまとまってくれば、学生あるいは教育に対してこういう責任を持つのだ、このように教育の質を向上させるのだ、ということが記載できると思います。
 いろいろと御意見をいただきましたが、本日最も大切なことは,これから最終まとめに向けて何を審議するべきかという問題だと思います。そこで,一つだけお諮りをしたいことがございます。現時点の「中間まとめ」に対する委員の方々から頂いた御意見については,趣旨を確認した上でお答えをしました。また、幾つかの論点は,次の最終案に持ち越すという決断も御説明させていただいています。したがいまして、この中間まとめに対する修正については,部会長に御一任いただけないでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【永田部会長】  最終まとめに向けては、より丁寧に何度も何度も繰り返して議論を深めたいと考えています。それでは,事務局と相談をして,今頂いた御意見の趣旨が分かるような記載にしてまいりたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは,答申に向けて,今後の進め方について御相談をさせていただきたいと思います。今回中間まとめという形で整理をしたわけですが,まだまだ議論していかなければいけない点,書き込んでいかなければいけない点は,既に幾つか御指摘のあったとおりだと思います。これらについて、事務局に大きな枠組みでまとめてもらいました。資料2に基づき,事務局から内容を御説明いただきます。
【石橋高等教育政策室長】  失礼いたします。委員の方々には机上資料に実際の日程が入りました資料をお配りさせていただいています。今後3か月あるいは4か月先のイメージを持っていただきながら,審議事項について御説明を聞いていただければと思っています。
 それでは,資料2を御覧ください。まず答申に向けた今後の審議事項に関しましては,少し大きさの違いはありますけれども,9点に整理をさせていただきました。
 上から申し上げますと,まず先ほども御議論いただきました設置認可やその審査の在り方,また,認証評価制度の改善という,質保証のパッケージ全体を見直す議論ということが必要なのではないかということでございます。これはまずワーキングで御議論いただいた上で,部会でも御議論いただくようなやり方が必要ではないかというのが事務局からの御提案でございます。
 そして,国公私を通じた機関や課程に着目した規模の在り方,それから,高等教育の改革を支える支援方策の在り方を御議論いただければと思っています。
 大学院部会は,御議論ありましたとおり,引き続き,大学院教育の在り方等について御議論を深めていただくというところでございます。
 それから,資料の下の5項目が,制度・教育改革ワーキングの議論となります。一つ目,学位プログラムの制度設計について,設置基準の改正案等も含めまして御議論いただければと思います。
 二つ目は,リカレント教育でございます。具体的にはどのような形で進めていくべきか。これは産業界との連携も必要でございますが,ビジネスモデルというか,そういうものを示すような議論が必要ではないかというところでございます。
 三つ目は,大学等連携推進法人の制度についてでございます。どういうふうな制度的インセンティブを考えるかについて制度・教育改革ワーキングで専門的な御議論を頂く必要があると思っています。例えば,授業科目の設定の仕方,単位互換の仕方,それから,専任教員の考え方を御議論いただくのが必要ではないかということで提示させていただいています。
 それから,高等教育機関の国際展開及び学位の国際的通用性については一度御議論を頂いています。ですが,もう少し深めた議論が必要ではないかということでございます。
 1回の会議で扱う案件が重くなる可能性はございますけれども,委員の皆様には御協力いただければと思っています。以上でございます。
【永田部会長】  今後の審議事項については,なるべくミニマムエッセンシャルとして列挙しました。その上で,こういう問題についても議論しておいた方がいいのではないか、という御意見がありましたらまず御指摘を頂きたいと思います。あるいは逆に,答申を待った方が良いのではないかというようなことがあれば,併せてお受けしたいと思います。もちろん時間があれば,この中の一部の事項についても議論を始めていただいて結構です。いかがでしょう。
 有信委員,どうぞ。
【有信委員】  国際展開ですが,これはすごく重要だと思っています。ただ,現在の書きぶりは新しい,海外への展開の部分についてです。これはこれですごく重要です。けれども,留学生が今の状況で本当に良いのかということです。例えば,かつて留学生30万人計画というのがありました。さんざん議論した記憶がありますけれども,現在20万ぐらいです。まだ全然足りない状況です。そのときは2020年で30万人という計画だったはずです。30万人でも基本的には全然足りないということと,それから,これがある意味で日本の高等教育の閉鎖性ということになるのです。先ほども指摘がありましたけれども,大学がより幅広い切磋琢磨(せっさたくま)の場を提供しなければいけないということを考えると,留学生を入れるための議論をしていただけるのであればしていただきたいと思います。
【永田部会長】  ありがとうございます。私の考え方としては,高等教育全体の機関・課程に着目した規模の在り方を念頭に,留学生はどこまで拡大していくのか,あるいはどういう留学生を求めていくのかというテーマは必ず出てくると思っています。有信委員の御意見は,おそらくそれに関連した内容だと思っています。規模の在り方には,様々な視点が含まれています。リカレント教育の問題も当然入っており、地域の問題も入っておりますので、この中でかなり議論を深められるかもしれません。
 そのほかいかがでしょうか。
 益戸委員,どうぞ。
【益戸委員】  今までの将来構想議論の中で,改革の為に必要なコストは、余り触れられていません。あえてこの答申には入れなくてもいいのかもしれませんが,やはりお金の問題は非常に重要です。ビジネスプランを立てるときには,目標設定と同時に,幾らコストをかけて,どのようにしていくかを明らかにする事は重要であると思いますが、いかがでしょうか。
【永田部会長】  中間まとめの最後の答申に向けた検討課題の中に、支援方策の在り方という記述があります。もちろん財政面も含めてのことなので,ここでコストと,それから,そのコストを国や公的資金,あるいは民間企業や個人がどのような割合で負担していくのかというのは,議論の対象になると思います。
 特に民間資金をどのぐらい導入するか,個人がどこまで負担すべきかということは,大変重要だと思います。政府では,高等教育の負担軽減の議論が進んでおり,それはそれで大変有り難いことです。けれども,全体像として一体どこまで高等教育に投資するのか、という問題は残ると思います。そうした文脈のなかで、財源については議論させていただこうかと思っています。
 そのほかいかがでしょうか。
 山田委員,どうぞ。
【山田委員】  今回の中間まとめ案においても,18歳人口の減少を踏まえた大学の規模や地域配置で,地域において連携と統合はこれから大きな問題になると思っています。そうした点では,連携・統合の仕組みの制度的整備などは国が担うべき役割です。これは,制度・教育改革ワーキンググループに任されているなと思います。ただ,地域の人材の担う,その配置が重要になってくるという点では,どういう制度,どういう統合の仕組みであるかと,そして,それに対する一定のインセンティブ,そうしたものは,将来の構想において大変重要な役割を果たしてくると思っています。その点,連携していただいて,よく分かるようにしていただければ有り難いなと思っています。
【永田部会長】  ありがとうございます。制度・教育改革ワーキングでは,細かい制度設計を練っていただいています。一方、この将来構想部会で最も重要な議論は,地域連携プラットフォーム(仮称)の仕組みの具体的内容だと思います。これは、それぞれの地域で誰かが誰かと連携・統合しなさいと命じるのではなくて,一定の地域の中で産業界や地方自治体が高等教育全体像をどう捉えるかという将来像を作っていっていただく仕組みです。
 この仕組みは大変重要だと思ってます。その地域における人材や研究等のニーズは,全部この地域連携プラットフォームの中で情報交換ができないといけません。その議論の中で,この規模で学生を育てたいという意見は,おのずと出てくると思っています。ただ,それに伴う制度上の設計における課題については,個々の地域ごとではできません。ワーキングで大枠を作っていくことになると思います。
 そのほかいかがでしょう。
 麻生委員,どうぞ。
【麻生委員】  制度改革ワーキンググループでどの程度議論されているか分かりませんが,国際通用性や国際展開の中で,例えば大学としての機関の名称や学部名称,学科名称が英語表記でどのようになるのか,若しくは学位の名称の英語表記についてはやはり,固定的な見解ではなくてもよろしいですので,指標のようなものを作らないといけないと思います。こういう大学を卒業しました,こういう学部ですという国際通用性の観点から,そういった議論も入れていただければ有り難いと思います。
【永田部会長】  それぞれの機能を表す付けたい名前があるだろうけれども,英語に訳した途端に意味が分からなくなるような国際通用性がないことでは困る。そうならないために、必要最小限の規制を作るとか,一つのモデルを作る,といったことが必要なのではないか、という御意見でした。ワーキングではそれは間違いなくやってらっしゃると思いますし,特に学位の名前は相当御議論をされているはずです。
 そのほかいかがでしょうか。よろしいですか。
 村田委員,どうぞ。
【村田委員】  ありがとうございます。資料1-3のところ,2040年の社会の姿というところがございます。それを前提として,2040年に向けた高等教育の課題と方向性とありますが,その中で,Society5.0に対応した高等教育とどう向き合うのかというところが,余り議論がこれまでされてこなかったと思っています。
 参考資料,「Society5.0へ向けた人材育成~社会が変わる,学びが変わる~」,もちろんSociety5.0に対しては,初等中等教育からの対応も当然必要ですが,大学教育はこれにどう対応するかということが重要です。特に人材育成の観点,新卒一括採用というような様々な観点から極めて重要なところです。
 いわゆる労働市場の二極化,特に中スキルを持つ労働者のほとんどが低スキルの労働者になってきます。一部が高スキルを持っている形へと二極化が進むと言われています。これに対して高等教育で,人工知能あるいは自動化に対してどう対応していくのかが全く抜け落ちているのではないか,議論されていないのではないかと心配をするのは,私だけなのかもしれません。その辺を加えていただければ有り難いというか,重要ではないかと思っています。
【永田部会長】  ありがとうございます。御指摘の点は規模の在り方のところで議論したいと思っておりました。なぜなら,例えば我が国における医学教育や工学教育の歴史を見たときに,例えば、右肩上がりの経済のときに工学系の定員が増えていったように,かなり政策誘導的な側面もあります。それと同じように,村田委員がおっしゃる2040年の社会に対応できる人材を育成するという観点から考えると,どのような分野・規模が必要か、ということです。
 もう一つは,対応だけではなくて,既存の職業がなくなるという中で、常に新たな職業等に適応できる力をどうやって付けさせるべきか、という議論も必要です。自力で何とかできる,その根本的な力とは何か、ということを問い掛けていこうと思っています。
【村田委員】  むしろ学部レベルの問題ではなくて,それは全ての学部にわたって,AIに対してどう理解するか。特に人文・社会系であっても,文理融合あるいは文理を超えたと書いてありますが,まさにそういう力だと思います。もう一方で,いわゆる人間にしかできない能力,AIができない能力,コミュニケーション力は,ますます求められるわけです。実際,そういった教育の一つは,アクティブラーニングといった形でもできてくる。あるいは,日本の場合は,いわゆるチームワーク力ということが非常に強いわけです。そういったものを大学時代により高度なレベルで議論ができるような形で教育していくのかが,まだ突っ込まれていないのではないかと感じています。
【永田部会長】  ありがとうございます。
 義本高等教育局長,どうぞ。
【義本高等教育局長】  村田委員の御議論に関連して,参考資料3を配らせていただいています。これは大臣の懇談会に専門家の方に入っていただいて,まさしく今お話があったような,5.0時代に向けた人材育成についてのレポート,若手の職員それから有識者の意見も踏まえた上で,まとめたレポートでございます。
 その中に,村田委員にお話しいただいたようなものも入っております。最初スライド資料がありましたが,文理分断からの脱却ということで,まさしく今お話がありましたような,人社系についてもSTEAM教育を留意していく,あるいは文理融合的なことを考えるということも含めて議論いただいています。これも含めた上での議論を秋の答申に向けて,将来構想部会でも触れさせていただくということになるかと思います。様々な議論の中でやっていかなければならないというのは事務局としては思っているところでございます。
【村田委員】  参考資料3において,それを議論していただいているんですが,この将来構想にそれが反映されないといけないと思いました。是非,その議論をこの答申に反映できるようにしていただきたいと思っています。
【義本高等教育局長】  有信委員から留学生30万人計画の話を頂きました。教育政策の問題を超えて,いわゆる外国人に,特に高度人材も含めて,どう日本社会で活躍いただくかという議論を政府全体の中でやっています。これも参考資料になりますが,いわゆる未来投資戦略,成長戦略の部分でございますが,14ページにおいて,留学生の問題も含めた形での議論をしているところでございます。ですから,こういう要素も含めて中央教育審議会の中においても更に御議論いただいて,場合によっては,教育政策の間尺だけでとどまらないような,入国管理の問題あるいは雇用の話も含めた形の議論もあると思います。そこら辺も含めた上でどう整理いただくかについても部会長と相談させていただきまして,整理をしていきたいと思っているところでございます。
【永田部会長】  ありがとうございます。このように、教育政策に留まらず社会全体の課題を含めて議論いただくことは大変重要だと思います。我々は,産業あるいは人口構成そのものについての施策の策定・実施ではなく、教育行政として行う産業を支える人材育成あるいは研究力そのものの強化に責任があります。その観点で、例えば留学生の課題をどこまで考えるかは大変重要で,留学生をどのように我が国に定着させるかという観点から,高等教育として英語による授業だけではなくて,他にも様々な教育が必要だと思います。
 委員の方々から頂いた御意見は,特に将来構想部会では規模の在り方と支援方策の在り方というところで、議論を進めていきたいと思います。
 続きまして,AI,IoTに関する議論を進めたいと思います。これは教育を受ける側の人数も念頭に置かなければなりませんし、そのためにどれだけの体制整備等の準備をしなければならないかも考えなくてはなりません。これからのAI時代に備えてどうすべきかというヒアリングをさせていただいた際に,基盤を支えるIT人材,エンジニアに相当するようなIT人材,それから,世界のIT分野を牽引する人材の育成については、大きな投資が必要であるという御意見がありました。
こうした人材育成に関して、我々には共通理解があると思いますが,初等中等においてどこまでの教育が必要かという観点があります。また、先ほどの村田委員の御意見のように,人文系を専門とする大学生であっても一定のリテラシーが必要ではないか、というような観点もあります。そのように考えたときに,我が国の大学に入った学生は全員必須であるのか,本当にそれを実施するだけの価値や余力があるのか考えなければなりません。我々としては、このぐらいの人材層に,このぐらいの人数で,こういう教育をしてほしいというのは,現実問題として非常に重要だと思います。
 ソフトウェアが使える程度,例えばパワーポイントが使えるとか,エクセルが使える,というような話ではなくて,その先にある,もっとポジティブな活用の仕方をどのぐらいの規模で育成するのか。そういう観点で考えたときに,国公私を通じた教育の機会や課程に着目した規模の在り方、という論点があると思います。
 こうした規模の問題を各大学の裁量に任せる,つまり市場原理に委ねるという御意見もあるかもしれません。しかし我々としては,この国の将来を支えるために,このぐらいの人数、あるいはこのぐらいのレベルの教育はしておかなければいけない、という議論はあって当然だと思います。小学校,中学校では,指導要領まで作って教育を行っているにもかかわらず,大学には目標が全くないということで良いはずがありません。専門教育として,さらにはジェネラルエデュケーションとして一体どのぐらいまで教育しなければいけないのか、という観点は重要です。
 そのように考えると,例えば,原子力の分野であればこうだろう,また違う分野ではこうだろうと,分野によって規模も違うはずです。とりわけ、AIとかIoTの分野は,これから2040年に向けて主戦技術になるわけですから、一体この国にどのレベルの人がどのくらい必要か、ということを考えていただく必要があります。
いかがでしょうか。村田委員,どうぞ。
【村田委員】  言い出した責任として発言させていただきます。一つは,永田部会長がおっしゃったように,どれぐらいの人がAIを使えるのか。そして,研究をしていくのかという観点があります。先ほどの参考資料3に,オズボーン博士が招聘(しょうへい)されていることが書かれていましたが,いわゆる49%の仕事がなくなります。もちろん10年後から20年後という研究ではありますが,少し過大に推計されておりまして,少ない場合は20%ぐらいと言われています。それでも,幾つかの研究によりますと,今のいわゆる中間層の仕事がなくなります。多くの定型的な業務はAIに取って代わられてしまうということがあります。一方で,恐らくこれからAIが出てきたときに,新しい仕事も生まれてくるわけです。それに対応できるような汎用的な能力を大学で学ばせることができるのか,あるいはそれをどう考えるのかということをある程度見ておかないといけないと思います。まさに,そのための2040年を考えた今回の将来構想だと思います。そのことがまず一つ。
 それから,もう一つは,人間にしかできない能力が重要で,そこを更にどう伸ばしていくかも考えておかないといけないと思います。大学は出たけれども就職がないというような,あるいは仕事がないという状況は一番困るわけです。文部科学省として,あるいは厚労省として,国として対応策を練っておく必要があるのではないかというのが私の意見です。
【永田部会長】  ありがとうございます。一つ一つの大学の話ではなく,我が国の大学全体の話なので,このぐらいのことはやらなければいけないという御意見です。
 吉見委員,どうぞ。
【吉見委員】  規模の話と外れてしまうのですが,データサイエンスの問題と人文・社会科学系の問題を考えたときには,人文・社会科学系の知はコンテンツから切り離せないと思います。より具体的に言えば,大学は最大のコンテンツホルダーでもあって,文系の知の場合には図書館が非常に大きい役割を果たしてまいりました。しかも,日々授業あるいはゼミ等において新しい知,コンテンツを生み出しているわけです。
 そうした大学において,図書館やアーカイブあるいは教室で生み出された様々な知,そういうものが一種の最大のコンテンツホルダーであり,コンテンツを創成している,作り出している場である大学,その中でのデータサイエンスとの結合という問題設定をやはり文系の場合にはせざるを得ないという気がいたします。そこから切り離されてデータサイエンスだけを追求していくと,文理が逆に離れていくということになります。そこの視点をこの問題を考えるときにはどうしても入れなければいけないと思っています。
【永田部会長】  言い方を換えると,文系の学生でもある一定のリテラシーは持っていないと一緒に議論できなくなる、ということでしょうか。
【吉見委員】  両方ですね。ですから,文系がそのリテラシーは必要なのです。そのリテラシーが,コンテンツというか具体的な図書館だとか,しかも書物もどんどんデジタル化します。だから,当然デジタルデータになっていくわけです。そのデジタルデータになった膨大な図書館の過去の知や歴史的な知,人文・社会や社会に対する知であります。そういう膨大な知をどういうふうにコンピューターと併せて考えていくことができるかというのが文系の一番の醍醐味(だいごみ)でございます。そこのところの問題設定が明確になされる必要があると思います。
【永田部会長】  村田委員,どうぞ。
【村田委員】  私の言っていることは少し違っています。AIというのはいわゆる知識の集積ではないのです。まさにディープラーニングで自動的に考えていくわけです。例えば,御存じのように,銀行は今2万6,000から3万人単位の人員削減をしています。専門的な業務のところもAIに取って代わられようとしているわけです。それは単なるデータだとかデータサイエンスだとか,それを超えたものです。それに対して個々の大学を卒業した学生がどう対応できるかということであって,いわゆるアーカイブ的な知識の集約をどうするかという問題ではなくて,それを超えた形でAIにどう対応していくかという,むしろその対応の仕方,これを学ばないといけないわけです。専門的な知識とはまた別のコンピテンシーレベルの能力だと思っています。その辺りをどう考えるかという議論が必要と考えています。
【永田部会長】  それら両方が必要だと思います。要するに,対応もしなければいけないし,それを使わなければいけません。あるいは、それとは全く別の側面から,AIの世界だからこその人間力といったような能力を持つことも必要であると思います。ですから,そのときに,日本にある18歳を教えている高等教育機関が全部同じことをやっても仕方がありませんので、それぞれが特性のあるものを目指せばいいだろうと思います。そのときに,我々としてまずこのぐらいの教育はどこでもやりましょう,だけど,ここからは先は各機関の主体性に任せてもよいではないか、という考え方をしないといけないと思っています。
 金子委員,どうぞ。
【金子委員】  私はAIに対応できる人材が何人必要になるかという議論は全然よく分かりませんが,確かにAIで仕事がなくなる人はいるかもしれません。新しい仕事にどうAIが入って,それにどう対応するかということは今のところ全く見当が付いていないわけです。これはそれなりに重要な視点だと思います。しかしながら,今,直接議論することはなかなか難しいと思います。
 この問題は,英語の問題と似ているところがあると思います。国際化だからみんな英語ができなければいけないと言われます。しかしながら,大学卒の社会人に聞いたところ,実際に仕事で英語を使っているのは,大体13%でした。直接使う人は少ない。ただ,やはりある程度力はあった方がいいという問題です。こういう時代にどういう人たちにどういう教育をするかというのは,かなり構造的に考えなければいけなくて,直接使う人と,それから,直接使わなくてもそれが分かるような人とか,何段階かあるのではないかと思います。
 それから,AIそのものかどうかは知りませんが,情報教育について,私は情報教育以前に,日本の大学生の学修時間が少ないという一つの非常に典型的に現れる問題は,授業で出た課題や授業の内容を自分で処理するのに,パソコンとかそういったものを使わなくて済んでいる授業が非常に多い。ですから,例えば,人文・社会系の卒業生でエクセルを使ったことがないという人が相当います。考えてみれば,授業を受けて,教科書を読んで,それに対して何か覚えて,試験を受けていれば,それは絶対何も情報機器を使わない。
 アメリカの大学の授業とは非常に違うと思うのは,そういった情報機器を使って,自分で作業しないとコンプリートできないというふうにできている。だから,むしろ情報科目の学生が何人要るかという問題ではなくて,綿密で,深さがある授業をやれば,おのずと外国語や情報技術はある程度の深い程度の学修はできると思います。それができていないところが今の問題だと思います。
【永田部会長】  現状認識としてはその通りであるような気もします。ただ,2040年どころかもう既に始まっているのは,例えば、社会科学の分野でAIを活用して地域における医療経済を学ぶ、というような教育も行われ始めています。今,このレベルが学部段階でも普通になりつつあり、こうした教育が実践できる人材もまた足らないということが大きな問題になっています。これが現状ですから,2040年になればもっと進むと思いますので,多くの分野において、情報学はこれからジェネラルエデュケーションの一つになるだろう、という認識はあります。
 そのように考えたときに,例えば医師の場合は,政策的に学部定員を制限しつつ、全国各地に医師が定着するように,地域枠といった制度を運用しながら,なるべく全国に医師が偏在しないようにという政策を取っています。中央教育審議会において議論したことでなくても,我々としてはそういうことを念頭に置いていかないといけません。特定の領域だけの人材が増える,または、ある地域に著しく人材が欠けてしまう、ということにならないように心掛けないといけないと考えています。規模というのは数字という意味だけではなくて,ある一定のサイズ感という意味で申し上げています。
 例えば,必ず全ての県に人文科学分野がなければいけないとは言わないけれども,せめて隣の県ぐらいにはあってほしい。また、幾つかの講義を聴こうと思った時に、聴ける大学が自県になくても近くにはあったらいい、というようなことは幾らでもあると思います。ところが,情報学については,あらゆるところでやらなければいけないという形になっているだろうと思います。ですから,このように具体的な事例が出てくれば,大きな意味での規模感をイメージすることができるだろうと思って、あえてAI,IoTから議論に入っているわけです。
 益戸委員,どうぞ。
【益戸委員】  グローバル化、英語力とIT絡みについてお話しします。現在の日本におけるグローバル感覚最低限の条件は,ノンジャパニーズの方を外人と呼ばないこと,それから,「いやいやいや,僕は英語できませんから」と言って逃げまくらないこと,これが最低限のレベルだと思います。それ以上のレベルについては,永田部会長がおっしゃった,すごくできるか,真ん中か,マスかというところでレベル感が変わってくると思います。
 私は外資系企業に30年以上いますが、色々とわかった事の一つに、英語力だけでは仕事はできないという事です。日本企業においても,日本語がきっちりしゃべれて,すばらしい文章が書けるからといって,マネージメントになれるかといったらなれませんよね。
 それから,ITについてです。日本には中小企業に働く方が全就業者の内70%いらっしゃるということを忘れてはいけません。企業数で考えれば90数%は中小企業です。現在の日本のGDPを500兆円から600兆へ,あと100兆円増やすためには,大企業が引っ張るのか,中小企業が引っ張るのかという観点からいったら,私は中小企業が頑張らないといけないと思います。
中小企業の経営上のニーズは,もっとIT化したい,省力化したいということです。例えば,観光においても,データをうまく活用すればもっと営業ができるはずです。AIやIOTによって無くなる仕事もありますが、新たに出来る仕事もあります。仕事の統廃合のためにしっかりした知識を学ばないといけない。これからの中間層にとって重要な事です。それのために何をしなければいけないのかというところが一番お金の掛かる部分だと永田部会長のご発言がありましたが,私もそのとおりだと思います。この層のレベルを上げないといけない。ここは、やはり国の協力が必要な部分だと思います。
地方創生や国力を上げる為には教育が必要です。現在の文系,理工系を問わず大学がどこまで中小企業のためになっているのか。中小企業も,従来以上に収益が上がり、従業員への処遇が良くなれば、大学卒業者の就職者も増えるかもしれません。そういう角度からの貢献も私たちの考える高等教育の目指すべき姿ではないかと思います。
【永田部会長】  市場原理的に従えば全くそのとおりだと思います。
 鈴木委員,どうぞ。
【鈴木(雅)委員】  ありがとうございます。企業側の方から,ITやAIという言葉の前に,パソコンができるか否か。これはコミュニケーションツールの一つと思っています。学生さんが入社してきたときに,パソコンに触れている人と,スマートフォンしか使ったことのない人の差はとても大きいです。
 ですから,テンキーとフルキーのあるパソコンを一度でも使った人であれば,あとは会社の中でかなりパソコン操作は速くなると思います。特に,企業内のIT化は,手間の掛かる大量処理をとにかくロボットに覚えてもらってやってもらうということです。人間が大量に要るという部分をロボット1台で処理できる,といったものが多いです。ただし,その基本になるのは,やはりパソコン操作ができるか否かです。
 我々が考えている以上に,企業の中でPCを使うと,結構若い人の覚えは早くて,基礎知識さえあれば,十分に企業の中では付いていけると思っています。ただし,それを超えてロボットの開発や理工系のすばらしい部分のできる人と,一般事務で入ってくる人との差はかなり大きいですが企業は全員に素晴らしい部分を求めてはいないと思います。
 今,企業の中で一番困っているのは,インフラを新たに開発するときのSE,エンジニアが少ないことです。企業の中では相当に速いスピードで動いていますので,覚えて開発となると,全く新しい部分についていけません。ですから,大学でかなり細かいIT系のことを教えてもらっても,卒業するまでにはもう新しい物が生み出されていて,その部分を直接的に使うのではなく,そこからまたプラスアルファしなければ,使えない時代が大半だと思っています。そういう意味では,学生さんには,スマートフォンを覚える前に是非パソコンも覚えてほしいと思います。ただし,コミュニケーションツールの一つとして,パソコンもスマートフォンも自由に日本語が使えるような学生であれば,十分に世界に勝てる部分はあるのではないかと日頃から感じています。以上です。
【永田部会長】  どうもありがとうございます。
 有信委員,どうぞ。
【有信委員】  今の議論を聞いていて思い出すのですが,80年代の終わりか90年代の初めに,ソフトウェアクライシスという話がありました。要するに,その当時言われたのは,日本の人口全てがソフトウェア技術者になっても,まだソフトウェアの技術者が足りないということが言われていました。今のAIブームと近い言い方です。
 ただ,その時期に各大学にソフトウェア科学科とかソフトウェア工学科という学科ができました。大体定員が40人ぐらいで,その後ずっとこの定員が増えていません。一方,MITが,たしか80年代半ばに,コンピューターサイエンスの学生数がスクール・オブ・アーキテクチャーの学生を超えたといって騒いでいたりしました。それから,スタンフォードは,コンピューターサイエンスのビルを造って,バークレーもソーダホールというコンピューターサイエンスのビルを造って,かなり積極的に必要な技術者を育成したという時代がありました。
 問題は二つあります。一つは,日本のいわゆる設置認可制度等によって,結局ニーズに応じて学生数が増やせないということです。これは設置認可制度のせいかどうかというと,首をかしげている人もいます。けれども,実際には,一つの学科の定員を増やそうと思うと,ほかを絞らなければいけないという定員管理の制約があるために,十分に要求に対応できていないという問題があります。それからもう一つは,人材育成も,トップ層の人材ばかりが必要なわけではなくて,実際には階層的にそれぞれの専門性のある人材が必要だったわけです。これが日本の場合は常にトップ層が必要だという意識でやったために十分育成し切れていないというところがあります。
 これから,AIそれからITに対して人材育成が必要です。今,永田部会長が言われたように,リテラシーとして必要な部分があります。それから,本当に専門的に深い知識が必要な人材を育成しなければいけない部分があるけれども,それへの対応をきちんと制御しながら施策を打たないと,またソフトウェアクライシスのときの二の舞になるような気がします。本当は,設置認可制度も含めて,議論するときにはそういう制度的な問題も議論してほしいという気がします。
【永田部会長】  ありがとうございます。
デジタルサイエンスのほかに,皆さんに留学生についての意見をお伺いしたいと思います。さきほど、留学生30万人計画とその現状について有信委員からもご発言がありました。さらに,何人かの委員の方々から,国際化の中で留学生というのはどう考えるべきかという意見が出ました。こちらは少し分かりやすいと思いますが,規模感で考えるべき段階だと思います。
 1,000人と10万人では観点が異なります。留学生30万人計画の次に来る施策は一体何か,あるいは我々が必要としている施策は何かということになるわけです。留学生が増えれば,教育のコンテンツが大きく変わる部分もあり,新しく作らなければいけない科目も出てきます。あるいは,日本語を徹底的に教えるために日本語の授業を取ってもらうというやり方もあるかもしれません。以前の石田委員から御発表で,留学生の獲得やリカレント教育を推進することで,18歳以外の者を探していこうというチャートは出ていました。
 その際,現在進めている留学生を獲得するための計画について,教育政策以外でも,ビザの問題あるいは雇用の問題等があります。一方で、我々として本当に考えなければいけないのは、知的基盤社会を支えるだけの人材養成の対象の中心である18歳人口が大きく減ったときに,そのまま上乗せしないでも良いとはならないだろうということです。留学生が増えることは、コミュニケーションや多様性を含めて様々な理由でやはり必要なのであれば,サイズ感に関する議論が必要だと思いますが,いかがでしょう。
 有信委員,どうぞ。
【有信委員】  数字だけの話をするのであれば,要するに,どういう考え方に立つかによります。要するに,外国の人がマイノリティーでないという,つまり,異分子のマイノリティーでなくなる限度は25%と言われています。ですから,数字の目安としては25%というのがあります。この話を留学生に当てはめると100万人ぐらい必要です。30万人では全然足りません。単に日本人を活性化するためだけであれば,また違う数字設定ができると思います。けれども,日本が完全にグローバルな社会になって,マイノリティーがマイノリティーでなくなるとしたら,25%。これは女性に当てはめてもそうであるし,あらゆる意味で25%というのは組織論的な基準だそうです。
【永田部会長】  アメリカの有名校における留学生の状況を見てみると,少ないところで15,6%,多いところで25%を超える数の留学生がいます。
今,欧米では激烈な学生の獲得競争を行っており、それぞれの大学が,日本の中で起こっている18歳の学生獲得競争以上の激戦を外でやっています。日本は蚊帳の外にいますけれども,世界のそういう状況を踏まえると,やはり相当覚悟をしないと,優秀な学生なり,ある目的を持って育てようとする学生を集めてくるのは容易ではないと思います。
 鈴木委員,どうぞ。
【鈴木(典)委員】  ありがとうございます。国際教養大学では,その留学生が25%です。3年生を全部海外に出して,それに相当する留学生を海外から受け入れています。1年生と2年生と4年生は本学の学生ですが,2年の後半から3年にかけての1学年分ぐらいの学生が留学生で占められています。
 これは様々な,それこそ教育のプログラムをどうするか,学生生活をどうするかということ,あるいはクラブ活動もどうするかということ,全てに影響がございます。基本的には,教育のカリキュラムは,1年生,2年生,4年生と,留学生というサンドイッチ構造の学生構成に対して提供するカリキュラムは,世界標準といいますか,そういうものでなければいけないというのを非常に意識しています。
 その観点から全ての科目は英語でやっているということになります。留学生でも付いてこられない留学生もいるし,日本人の学生でもリードしていく学生もいます。必ずしも留学生が英語だけで授業をやれば大丈夫だということでもない,様々な側面があります。
 それから,例えばクラブ活動も,うちの大学があるところは非常に田舎で,田舎の春祭り,秋の祭りに参加する,あるいは田植やら稲刈りに参加する,留学生たちは率先してそういう生活を送っています。ホストファミリーが毎週御飯を食べに来いというふうな感じで連れて行きます。様々な形の生活が行われています。
 数的に25%というのは非常に大変だというのは確かにあります。ですが,学生たちにとっては,日本に来てなかなか経験できない経験をしている。私はこの25%を,20%でも結構なのですけれども,目指してやれる大学が増えていっていただきたいと思っています。
【永田部会長】  そのほかにいかがですか。
 吉岡委員,どうぞ。
【吉岡委員】  先ほどのAIでもそうだと思いますが,何のためにこれをやっているのかということをそれぞれ意識しないとならないだろうと思います。国際化に関しても、留学について,なぜ送り出すのかということについても,ここ数年で非常に大きく変わってきました。それから,受け入れている学生についても,こちらの対応の仕方,あるいはカリキュラムの組み方によって,入ってくる学生たちの意識も非常に大きく変わってきているだろうと思っています。
 例えば,受け入れる学生でいえば,10年ぐらい前だったら,やはり日本文化を学びたいということで,文学部の日本文学に入ってきて勉強する院生が非常に多かった。もちろん,今でもそういう層もいますが,大学で学んで,そして,日本の企業に就職したい,あるいは日本語を身に付けたいという学生もたくさんいる。あるいは,経営学とか経済学の一部であれば,別に英語でやってしまえばいいわけです。そのときのスタンダードは,極端に言うと,日本でやらなくてもいい。アメリカでやってもいいわけですし,オーストラリアでやってもいい。日本でも学べるし,それを基礎にして例えば日本の経営の独自性を学ぶというふうな形で考えていくという,そういうような動機で入ってくる留学生がいるわけです。
 どこに焦点を合わせていくのかは,それぞれの大学,機関で考えなければならないと思います。ですが,同時にやはり今何が起こっているのかについては,ある種の共通の理解をもう少し深めていかないと何ともならないと思います。例えば,国際化のときもそうですが,なぜそんなに留学生を受け入れなければいけないのか,なぜ学生をそんなに海外に無理やり出すんだというような議論がそれぞれの教育機関内部で必ず出てきます。それを克服するためには,必要性というか,何が起こっていて,どういうことが本質的に必要であって,それに対してどういうことをしようかということをやはり考えて意識化するという作業が必要ではないかと思います。
【永田部会長】 日比谷委員、どうぞ。
【日比谷副部会長】  ありがとうございます。どのぐらいのパーセンテージを目指すべきかということについては,私も20%から25%ということがこれから目指すべき水準だと思います。一つ今日の議論で,余り出てきていないことは,18歳人口が減っていくという話が何回も問題になっています。その減る18歳の人々の中に,日本の大学ではなくて,世界の大学を選ぶ人が非常に増えている。その人たちはなぜ世界の大学に行くのか,人によっては,大変に優秀なのでフルスカラーシップが付きます。こんなに優秀な人は私たちのところに来て是非勉強してほしいと,世界で大変にいい大学と言われているところが日本に来るかもしれない人を日本からも奪っていっているわけです。留学生を増やす,世界の人が是非来たいと思うような大学を作ることが重要です。減りつつある18歳人口,全員が日本の大学に行くべきとは全く思っていませんけれども,その中でやはり日本の大学も魅力的だと思ってもらうためには,やはり全体として20%から25%の留学生が,喜んで日本に来たいと思うような大学を作ることは非常に重要だと思います。
【永田部会長】  ありがとうございます。基本的にそれが「多様な強みを生かし」というところなのですが,それぞれの大学が本当の強みを生かして,必要なだけ採るという自由主義的な考え方でよいと思います。一方で、ここで考えなければいけないことは、この国全体を支えるのにどのぐらい知識を持った人数が必要かということです。18歳人口が現在の120万人のところ,将来それが80万人になったときに,同じ割合だけ育てれば良いのかという単純な話ではありません。我々として,様々な才能を持った若者たちについて常にどのぐらいの人数を育てたら良いのか、という話だと思います。
 学生の立場からは,魅力のある大学に,興味の赴くままにそれぞれ行けば良いし,それが専門学校であればそれでも良いと思います。ただ,その覚悟は重要で,もしもう採らないのであれば,個々の大学が勝手に努力すればいいというレベルではないのは確かです。例えば,吉岡委員が言われるように,留学生の志向が随分変わってきていますので,それも踏まえた上で,将来どこまで計画して進めるかという議論は必要だと思います。
 村田委員、どうぞ。
【村田委員】  今,日比谷委員のお話を聞いていて思いました。先ほどのAIの話と同じで,例えば一般に日本の学生を留学させるというのは,やはり異文化体験であるとか,チャレンジ精神だとか,国内の自分の大学だけではできない教育をするという大きな意義があると思います。ところが,今,日比谷委員がおっしゃったような形で,海外の大学と競争をするために海外に日本の高校生が流出しないという形で日本の大学を国際展開していると出てきました。ですが,それはさきほどのAIの話と全く同じで,どの層を考えるかによって全く違います。だから,どの層を考えるかということを考えていかないといけないわけです。そのあたりを切り分けて考えていく必要があるというのが一つです。
 それから,もう一つは,国際化も重要ですが,18歳人口の減少といったときに,もう一つ重要なのは,いわゆる18歳人口だけではなくて,いわゆるリカレント教育に対して大学大学院をどうするかということです。これは90年以降の大きなテーマです。
 そこが日本は全くできていません。例えば私が,高校まで受けた理科の知識は,今はもう完全に陳腐化しています。今はもう全然違っています。そういうものを大学,あるいは大学院で学び直していくということの必要性が物すごく大きくなっています。にもかかわらず,そこの機能が日本は全くできていない。むしろ社会に大学は最終的に接しているわけですから,人材を送り出していかないといけないわけです。先ほど益戸委員から中小企業,企業数でいくと99.6%が中小企業です。その中で,中小企業の生産性,特にサービス業での生産性がアメリカの50%を切っています。そこをどうするのか。そこにAIといったことが言われているわけです。そういった人材をどうしていくかということが大学の役割であるときに,まさにリカレント教育のところをどう考えていくかということが全く議論されていません。制度・教育改革ワーキングをやっていただけるということですが,そこもすごく重要と思っています。以上です。
【永田部会長】  吉見委員,どうぞ。
【吉見委員】  若干戻ってしまいますが,これは是非そういうシミュレーションをしてみていただきたいというお願いです。私は,先週までハーバードにおりました。それで1年弱向こうで教えさせていただきました。ハーバードに行っても,それから,MITに行っても,コロンビアやデュークに行っても本当に感じるのは,圧倒的に日本人の学生がいないということです。どうしてこんなにいないのかというぐらい本当にいません。もう至るところ,アメリカ人と中国人が同じぐらい50%50%の割合でいるような比率なのです。別にナショナリストでは全くありませんけれども,しかし,ここまで日本人の存在感がないとまずいのではないかという思いを私ですら感じます。
 先ほどの鈴木委員のお話は,要するに,3年生が行って,それから,そこへ留学生が来るということでした。それで20から25%は,いいバランスだと思います。仮に,ですから,15%であれ,20%であれ, 25%であれ,留学生をこのぐらいのボリュームにしたときに,今度は日本から,特に比較的優秀層の学生を海外の,欧米なり,どこなりかに行って,それなりの数のボリューム感といいますか,先方の大学でそれなりに日本人の学生がボリューム感を持って占めていく。今度,バランスの問題だと思いますが,日本人の中で,留学生がある割合を占めていく。
 そのバランスを取る方法がどういうやり方を取ると一番戦略的に有効なのかという,何らかのシミュレーションの仕方あるんじゃないかと思います。ですから,日本国内の留学生数の問題と,それから,海外の比較的トップ層にある大学の日本人学生割合,この両方を的確にバランスよくしていく方策はどういうやり方があるのかということを含めて,この問題を考えていただけると幸いでございます。何かシミュレーションの仕方があるのではないかという気がいたします。以上です。
【永田部会長】  そうですね,こうしたシミュレーションこそAIの有用性が発揮される場面だと思います。
 金子委員、どうぞ。
【金子委員】  永田部会長の意図と全く違う発言ですが,この検討する事項で一つ言われてないのは財政面の問題です。言ってもしょうがないという時期でもあるわけですが,今度の教育振興基本計画でもほとんど曖昧な形でしか言われていません。高等教育についてどの程度のどういう見込みをするのか,あるいはどの程度の額が本当に必要なのかということについて議論ができないのかと思います。
 例えば,給付奨学金は,かなり所得の低い層について手当てがありました。ですが,奨学金についても奨学金の対応の在り方については教育機関の行動にも変化,例えば授業料水準にも変化が出てきます。また,非常に重要なのは,研究費について,このままの水準でいくのか,あるいはまた別な形を考えるかという議論も進んでいると聞いています。こういった点については,この部会で何か具体的な検討をする可能性はあるのでしょうか。
【永田部会長】  支援方策については,公財政支出と民間企業等からの支出をどのように増やしていくか、また,個人がどのぐらい負担するべきかという議論も必要だと思います。その議論のなかで、公財政支出の規模はどうあるべきかというのは問題であり、もちろん多ければ多いに越したことはないわけですが,それを金額で示すのは大変難しい問題です。
 しかし,一度は議論したいと思っているのは,アメリカやヨーロッパの大学の在り方は,その国の在り方,あるいは国の政治家たちが考える在り方を示しています。例えば、ヨーロッパの多くの国は無料です。一方で、アメリカはとても高額で、隣の州から入学するとさらに高額になります。それは州経済としてのやり方があって,その代わり,大学院生は無料ではないけれども,例えば授業料相当の給与を出しますというような様々なバーターがあります。それは大変重要です。金子委員がおっしゃるように,そういうふうにしたとすれば,それは就職と同じ価値を持ちますので、大学院に進学する人数はやはり増えるだろうと思います。なぜなら,学部では4年間かけて多額の学費を払ったが,大学院に行ったらほとんど払わなくていいという状況が生じれば,もう少し勉強しようかという動機が生じるのではないかと思います。
 これら施策の前提として,我々としては,どのぐらいの大学院生が必要なのか,どのレベルの学部卒業生が必要なのかという議論をする必要があります。そのときに,今申し上げた財政論はもちろん出てきます。我々にとっては、教育こそがこれからの我が国のあり方を決めていく一番重要な要素の一つであると考えますので、そこに資金が投入されるのは当然だと思います。
 ここで議論しなければならないのは,理念の次に,国づくりのためにどこの段階を重点的に強化して,そのために留学生はこのぐらい受け入れるべきではないか。さらに,例えば博士課程の学生はこのぐらい支援したらどうだろうか,工学系では修士に行くことが標準だけれども,人文社会系でも修士に行く者を増やす、というような全体像を見ないといけないだろうと思います。その中でやはり財源の議論も出てきます。
 金子委員,どうぞ。
【金子委員】  おっしゃった最後の部分ですが,こうすればお金は出てくるというような議論はあり得ると思います。来年度,消費税の増加分については,様々なところでどう使うと勝手なことを言われているように私は思いますが,教育の中でもやはり小中学校とか待機児童の問題とかプライオリティーがあると思います。ですが,高等教育はこういうところでお金がもらえればこういうことができるんだということを言うことは非常に重要ではないかと思います。
【永田部会長】  財源の話は,皆さん考えていただけたらと思いますので,念頭に置いておいてください。
 小林委員,どうぞ。
【小林委員】  私が発言したことは大体先送りということで,今日は黙っていました。ところが、今、諮問の第4の議論になりまして,諮問の第4がまさしく今後話すことです。ここでは大学の改革を支える支援方策の在り方ということになっていますが,諮問の第4は,基盤的経費,競争的資金の充実・配分の仕方,学生の経済支援等について諮問されているので,これには答えなければいけないと思っています。これは今後議論されていくのは当然だと思っています。
 その上で一つだけ申し上げておきます。これは実は,教育再生実行会議の第3分科会で既にもう議論されています。大体5兆円あるとかなり教育への財政支援ができるということで,これは高等教育だけではなくて全てですが,かなりのことができるというふうなことでした。第8次提言という形で出しています。これがいいということではありませんが,一つのたたき台になると思っています。
【永田部会長】  ありがとうございます。小林委員の持論である、定員の自由化の問題や定員をどの段階で数えるか,といった議論はそれこそ財政問題と密接であり、学生の獲得が自由競争であるのかという部分とも関連していると思います。大学がこういう教育をしたいというときに,日本になるべく良い人材が残ってほしいという意見もあったように、各大学が強みを出すために定員の増減は考えられますので,議論が必要だと思います。
 益戸委員,どうぞ。
【益戸委員】  留学生問題についてです。なぜ留学生が増えないかについて反省が必要だと考えます。
 金融経済界では、欧米が世界のルールを決めてきた。というのがここ30年間の実感でした。一方で,日本がリーダーシップを持ってルールを決めている分野があるはずです。そういう分野は,海外の学生は是非、勉強にに来たいと思って来るはずです。日本の強みをアピールできなければ、多くの学生を日本に呼び込むことはできないでしょう。私たちはどの分野で何をどうやっていけば,もっと留学生が増えるのかについて議論すべきではないかと思います。
この中間まとめが良くできていると思われる点は、正すべき点は正そうということをはっきり書いています。ですから,私は国からの予算をもっとつけていただける余地はあると思っています。
【永田部会長】  ありがとうございます。我が国の学費は、国公私立大学どこもアメリカに比べれば非常に安く、その点では競争力が高いのです。それにも関わらず、我が国の大学に来ないということは、理由が何かあるはずです。
 本日は,今後予定している審議事項として欠けている事項についてお聞きするなかで,少しずつ具体的な事例も議論させていただいて,キーワードを増やしました。これはもう一度整理して,次回以降に集中的にそれぞれについて,どこまで議論するか,どこまで結論を出すかという形で進めたいと思っています。
【小杉委員】  一言だけいいですか。
【永田部会長】  小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  社会や労働力市場という需要の側から考えなければいけないと思っています。先ほどのAIの話は,リカレント教育が第一だと思っています。まさに,学び直さなければならないことがもう目の前に迫っているのに対して,動いていない。社会としてどのぐらいの量のリカレント教育を進めなければならないかは,需要側サイドからの発想も必要ではないか思います。
 また,留学生の話も,永田部会長のお話の中で,この社会にどのぐらいの留学生が必要かというような発想がありました。ですが,やはり留学生はそれぞれ目的が違います。様々な目的の方がいらっしゃって,日本にしばらくとどまって日本の中でその力を発揮してくれるような人材がどれだけ必要なのか,そういう視線から,留学生にもそれぞれ求めているものが違ってきます。こういうことを求めている人材がどのぐらい必要かとか,その辺の,社会の側が必要としている,あるこういう専門性のある労働力として必要としているとか,そういう発想からも留学生は考えなければいけないと思います。以上です。
【永田部会長】  ありがとうございます。では,この議題は,ここまでとさせていただきます。次回以降に,本日頂いた御意見も加味させていただいて,もう少し焦点を絞った議論をさせていただきます。


(2)「人生100年時代構想会議」においてとりまとめられた「人づくり革命基本構想」について資料3-1,3-2,3-3,3-4に基づき,事務局から報告を行った。    また,「高等教育段階における負担軽減方策に関する専門家会議」においてとりまとめられた「高等教育の負担軽減の具体的方策」について資料4-1,4-2,4-3に基づき,事務局から報告を行った。

【永田部会長】  それでは続きまして, 人生100年時代構想会議及び高等教育の負担軽減に関する専門家会議についての報告を事務方からお願いいたします。
【森友主任大学改革官】  失礼いたします。まず初めに,資料4-1を御覧ください。高等教育の負担軽減の具体的方策についてということで,1月以来,村田委員,千葉委員にも御参画いただきまして,高等教育段階の負担軽減方策に関する専門家会議の中で,年末に取りまとめられました新しい経済政策パッケージにおける高等教育の無償化の具体的な中身について御検討いただきました。先般,6月14日に報告をとりまとめいただきましたので,その概要を簡単に御報告させていただきます。
 まず内容につきましては,対象範囲としまして,授業料の減免と給付型の奨学金という大きな二本柱がございます。対象としては住民税非課税世帯,家族4人のモデル世帯で年収270万円未満ということが対象になります。その授業料の減免の内容については,国公立大学については,国立大学の授業料,入学金のそれぞれ省令で定められた標準額を上限にするということ,それから,私立大学につきましては,国立大学の授業料の標準額に加えまして,私立大学の授業料平均額との差額の2分の1を加算した額を上限とするということです。現在のデータですと,70万円程度になるのではないかという中身でございます。
 それから,短期大学,高等専門学校,専門学校につきましても,この大学の取扱いに準じた内容となります。1点御留意いただきたいのは,それぞれの学校種の私立大学につきましては,基本は国立大学の授業料を標準とする。その標準額に加えてということで,短期大学であれば,国立の大学の授業料標準額に加えて,私立短期大学の平均額との差額の2分の1ということになってくるということでございます。
 また,給付型奨学金につきましては,理念,大幅拡充の考え方と致しまして,学生が学業に専念するために必要な生活費ということ,他方で社会通念上妥当なものであるという二つの考え方を踏まえる必要があるということでございます。具体的にはということで,対象の経費と致しまして,教材等の修学費等について掲げています。また,中頃にございますけれども,私立の在籍者に限りまして,授業料以外の学校納付金を加えるということとされています。いずれに致しましても,給付型奨学金につきまして,この報告書の中で額を提示するということではなくて,対象となる経費につきましてお示しをし,今後,更に具体的な額については所要額を精査していくということとなります。
 また,支援の崖・谷間が生じないよう,支給額の段差をなだらかにするということで,括弧書きにございますけれども,住民税非課税世帯となります年収270万円以上から年収300万円未満の世帯は3分の2,それから,年収300万円から380万円までは3分の1ということで階段を刻んでいくという考え方でございます。
 次のページでございますが,支援の対象となる学生・生徒に対する要件でございます。まず一つ目,高校から大学等の高等教育機関に進学する際の要件と致しましては,高校在学時の成績のみならず,高等学校等がレポートの提出,面談等によって意欲,学習状況を確認し,たとえ成績が悪かったとしても,しっかりした意欲があれば対象となるという内容でございます。
 また,大学等への進学後につきましては,学習状況等について一定の要件を課して,これに満たない場合には支給をしないということとされています。星印の一つ目は,これが確認された場合には1回で打切りになるということで,退学・停学の処分を受けた場合等ございます。また,星印の二つ目でございますけれども,次のいずれかに該当して,大学等が警告を行って,それを連続で受けた場合ということで,例えば,GPA等の客観的指標が,学生の所属する学部等において下位4分の1に属する場合ということで,これを2回連続で受けた場合には打切りになるということでございます。ただ,括弧書きにございますが,斟酌すべきやむを得ない事情があるという場合には,特別措置を検討するということで,今後内容について検討することとしています。
 また,支援措置の対象となる大学等の要件と致しまして,これまでも御議論の状況をこの場でも御説明させていただきましたが,一つ目にございますけれども,実務経験のある教員による科目につきましては,卒業に必要となる標準単位数の1割以上そういった科目が配置をされていることとされています。ただ,実務経験のある教員が教えていなくても,その内容が実践的な教育であると認められる場合,例えば学外でのインターンシップ等につきましては,実務経験のある教員による科目としてみなしてもいいということでございます。また,学問分野の特性等により,こういった内容・条件を満たすことができない学部等については,その理由,それから,実践的教育の充実に向けた取組を説明するということとされています。
 外部理事の複数任命につきましては,中央教育審議会における大学改革の議論を踏まえて,複数配置,複数任命ということとされています。
 それから,次のページですけれども,成績評価基準を定めるなど,厳格かつ適正な成績管理を実施・公表していること,それから,法令に則り,財務諸表,教育情報を公開していることでございます。
 経営に問題がある大学につきましては,例えば経営に問題があるとして,早期の経営判断を促す経営指導の対象となっていて,かつ継続的に定員の8割を割っている大学については対象にしないことなどを検討するということとされておりまして,具体的な内容については今後検討していくこととされています。
 2020年4月からの高等教育無償化の実施に向けまして,今後詳細な制度設計とともに,現在高校2年生から対象になります制度であり,広報・周知に努めていくということとしています。
 それから,資料3-1にございますが,100年時代構想会議の人づくり革命基本構想でございますが,こちらも,前回基本構想の会議で配られた骨子を御説明したとおり,例えば最初の高等教育無償化の内容は,今ほど御説明いたしました専門家会議の内容と同様の内容でございますので,割愛させていただきます。
 4ページ以降,大学改革についての記述がございます。こちらも,中央教育審議会における議論と軌を一にする内容でございます。例えば4ページですと,各大学の役割・機能の明確化,大学教育の質の向上ということで,外部の意見を反映する仕組みづくりなどについて触れられています。さらに,学生が身に付けた能力・付加価値の見える化,経営力の強化ということで,学外理事の複数任命などについても触れられています。またさらに,大学の連携・統合等ということで,国立大学法人法の改正,あるいは大学等連携推進法人(仮称)の創設を検討するといったことについても盛り込まれているところでございます。
 簡単でございますが,以上でございます。
【永田部会長】  ありがとうございました。関連資料については後ほどお読みいただければと思います。特に、資料3-3の参考資料1,2,3が先ほどの議論と関連しておりますので、じっくりとお読みいただければと思います。
 それでは,次回以降の予定について,事務方から御説明をお願いいたします。
【石橋高等教育政策室長】  失礼いたします。資料5を御覧ください。次回は7月11日水曜日13時から15時で,場所はこちらと同じ第二講堂になります。大学分科会との合同開催を予定しています。
 以上でございます。ありがとうございました。
【永田部会長】  ありがとうございました。お暑い中お集まりいただきまして,ありがとうございます。本日は思った以上にいろいろと今後の審議事項の内容を深めることができて,大変有意義であったと思います。
 それでは,どうもありがとうございました。

―― 了 ――

お問合せ先

高等教育局高等教育企画課高等教育政策室

-- 登録:平成30年08月 --