大学教育部会短期大学ワーキンググループ(第8回) 議事録

1.日時

平成26年8月6日(水曜日)

2.場所

三田共用会議所 3階大会議室

3.議題

  1. 短期大学の今後の在り方について(審議まとめ(案)の意見交換)
  2. その他

4.出席者

委員

佐藤弘毅委員、安部恵美子委員、大野博之委員、小杉礼子委員、小林信委員、小林雅之委員、清水一彦委員、滝川嘉彦委員、中山欽吾委員

文部科学省

藤原私学部長、義本高等教育局審議官、佐野高等教育局審議官、里見大学振興課長、永山私学行政課長、氷見谷私学部参事官、田中高等教育政策室長、君塚大学振興課課長補佐

5.議事録

【君塚大学振興課課長補佐】  それでは,本日,第8回のワーキンググループでございます。御多忙の中,御出席いただきまして,ありがとうございます。
 初めに,事務局に人事異動がございましたので,御紹介をさせていただきたいと思います。
 7月25日付で異動がございました。常盤私学部長が研究振興局長になりました。その後任として,藤原私学部長が着任しました。
【藤原私学部長】  藤原です。どうぞよろしくお願いいたします。
【君塚大学振興課課長補佐】  続きまして,中岡大臣官房審議官,高等教育担当ですけれども,大臣官房審議官,初等中等教育局の担当になりまして,その後任として,義本大臣官房審議官が着任いたしました。
【義本高等教育局審議官】  義本でございます。よろしくお願いします。
【君塚大学振興課課長補佐】  続きまして,森私学行政課長が高等教育企画課長に異動されまして,その後任の永山私学行政課長でございます。
【永山私学行政課長】  永山でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【君塚大学振興課課長補佐】  人事異動の御紹介は以上でございます。
 続きまして,配付資料の確認をさせていただきたいと思います。式次第を御覧いただけたらと思いますけれども,まず資料1といたしまして,前回,第7回のワーキンググループの議事録の案でございます。修正等,追ってメール等で送信させていただきますけれども,御意見があれば,8月22日の金曜日までに事務局まで御連絡いただければと思います。
 続きまして,配付資料でございますけれども,2-1でございます。2-1が短期大学の今後の在り方について(審議まとめ)(案)ということでございます。合計で24ページございます。その後ろに,前回のワーキンググループから,各委員の方々から頂いた意見につきまして配付させていただいているところでございます。
 続きまして,資料2-2でございますけれども,今後の短期大学の在り方について(審議まとめ)(案)の概要というところでございまして,1枚のカラー刷りのものがございます。これは前回から余り修正が至っておりませんけれども,本日の議論いただきましたものを反映させる形で,また紹介させていただきたいと思います。
 続きまして,資料2-3でございますけれども,今後の短期大学の在り方について(審議まとめ)(案)の資料編ということでございます。カラー刷りで,かなりのページ,37ページまでのものでございます。
 続きまして,机上では,前回の審議まとめ(案)の資料と,参考資料として,教育再生実行会議の第五次提言を机上に配付させていただいているところでございます。
 配付資料は以上でございます。落丁等ございましたら,挙手の上,お知らせいただければと思います。
 それでは,配付資料の詳細について,中身につきまして,引き続き事務局から説明させていただきます。
 資料2-1を御覧いただければと思います。前回,7回目のワーキンググループから,委員等の御意見を踏まえまして,事務局で修正をさせていただいたものでございます。
 修正点を中心に御説明させていただきますけれども,目次を御覧いただきまして,目次につきましては4章構成というのは一緒でございますが,その章の項目の名称について,若干,修正させていただきました。
 具体的には第2章のところで,「今後の短期大学の機能」となっていたのを「役割と機能」という形で修正させていただいております。
 また,第3章につきましては,「当面の機能別振興方策」という形に項目を変えさせていただいているところでございます。
 第4章につきましては,そのままでございます。
 「はじめに」につきましては,委員から御意見を頂いたものを,文言の修正が中心でしたので,それを反映させていただいているところでございまして,内容につきましては,全体として,第3章と第4章が大幅に前回の会議から変わっておりますので,そこを中心に説明させていただきますが,まず第1章につきましては,項目の変更点を中心に説明いたしますと,「短期大学の成立とその後の経緯」となっていたところで,前回の会議で,女性の教育への実績というものを,こちらの方に持っていくべきではないかということで,第1項として,「制度の成立とその後の経緯」という形,第2項で「人材養成の実績」という形で書き分けた上で,その旨の意見を反映させていただいた次第でございます。
 続きまして,その次の「我が国の短期大学の特徴」というところも若干加筆させていただいているところでございますけれども,その(1)というところで,第一段階(ファーストステージ)と前回なっておりましたが,ここのファーストステージというところを削除させていただいて,「第一段階の学位の授与等を通じた高等教育機関」という形にさせていただいているところでございます。
 続きまして,(2)は前回と一緒でございますが,(3)という形で,「職業能力を育成する高等教育機関」というものを挿入させていただいているところでございまして,前回の資料から重複する部分を書き分けているところでございます。
 あとは前回の項目,6項目あったものにつきまして,「女性教育のニーズの対応」というものを削除した上で,随時,順番を入れかえさせていただいた次第でございます。
 続きまして,6ページ目になりますけれども,「短期大学の課題」というところでございますが,こちらについては,委員から個別の字句の修正についていただいた意見は反映させていただきつつ,最後に,これは委員から,その後のペーパーで意見を頂いたのですが,(5),8ページでございますが,「短期大学の教職員の資質と能力の向上」ということの項目を挿入し,その後の文章,四つの丸がございますけれども,こちらについて加筆させていただいた次第でございます。
 端的に申し上げますと,実務家教員の登用についての項目が2つ目に書いてありますが,「職業上の専門知識やスキルを持った教員が必要である」ということを明記しました。また,その下につきましては,短期大学の独自の教員評価基準の設定ですとか,また優秀教員の顕彰なども教育機関の標榜(ひょうぼう)をするためには不可欠であり,結びとして,教員の質の向上に関する検討は大きな課題であるということでございます。
 四つ目は,短期大学の職員について記載させていただいた次第でございます。
 続きまして,9ページの第2章でございますけれども,9ページの,この第2章につきましては,大きな変更点は特になく,(1),(2),(3)につきましては,下に副題という形で,もともとここが(1)ということで横に並んでいたんですけれども,もうちょっと,(1)の横を分かりやすいような文章にしつつ,前回,お示しした文言を副題のような形で記させていただいている次第でございます。
 内容につきましては,前回とほぼ同じものを,委員の加筆等を反映させたものでございます。
 また,(4)番につきましては,「生涯学習機会の提供」となっていたのですが,こちらは「生涯学習機能の充実」ということで,その他の項目と平仄(ひょうそく)を取らせていただいた項目名称にさせていただいている次第でございます。
 大きな2番の「短期大学の機能別分化の推進」につきましては,基本的に記載に変更はございません。
 続きまして,13ページ以降,「当面の機能別振興方策」というところでございますが,ここから大幅な記述の変更が前回からございましたので,ちょっと具体的に説明を,大変恐縮ですが,お時間を頂きまして,説明をさせていただきたいと思います。
 まず,章立ての中の項目ですけれども,これは目次を御覧いただければと思いますけれども,かえって申し訳ございませんけれども,ここはもともと章で項目があったのですが,前回の御意見で,それぞれ,短期大学が取り組むべく方策,国による支援方策,また地方公共団体による支援とか,短期大学団体が取り組むべき方策という形で,それぞれの機関がどのようなことを取り組むべきであるかということも含めて,書き分けさせていただいたところでございます。
 13ページに戻っていただきますけれども,短期大学が取り組むべき方策につきましては,基本的には第2章に示した4点の機能に分けまして,前回からの記載に加筆をさせていただいたものでございます。
 (1)につきましては,専門人材の養成機能の充実ということでございます。これは前回どおりでございます。
 (2)地域コミュニティの基盤となる人材養成機能の充実ということでございます。文言につきましては若干加筆をしておりますけれども,記載内容の大きな趣旨の変更はございません。
 (3)の知的基盤社会に対応した教養的素養を有する人材養成機能の充実でございますけれども,こちらにつきましても,(1),(2)と同様に,記載の加筆はございますけれども,大幅な趣旨の変更等はございません。
 続きまして,(4)の生涯学習機能の充実でございますけれども,こちらも若干構成を変えさせていただきまして,マル1として,まず「学位課程の拡充」という項目を付けさせていただきました。それで,16ページになりますけれども,マル2については,「多様な非学位課程の展開」という形で,学位課程と非学位課程につきまして,それぞれ項目を分けさせていただいているものでございます。
 記載につきましても,若干加筆をいたしまして,生涯学習機能の充実というところで,2つ目の丸ですけれども,そこの中に,短期大学が生涯学習拠点(いわば「日本型コミュニティ・カレッジ」)として機能するためについて,18歳が中心という概念から脱却するというようなこと,また,これは前回からもございましたけれども,教育課程の編成段階から地方公共団体や産業界,住民自治組織等と協議し,実証的・実践的に地域を学ぶことによって,新たな知見につながることが期待されるということでございます。
 また,16ページになりますけれども,こちらについては,若干,前回の記載から加筆をさせていただいているところでございます。
 続きまして,マル2でございますが,多様な非学位課程の展開。こちらにつきましては,ほぼ前回から加筆させていただいた部分が多いというところでございます。
 一つ目の丸は前回からございましたけれども,2つ目以降でございます。いわゆる多様なニーズというのは,まず学位課程を必ずしも目指すわけではないということで,そのような学習ニーズに沿ったプログラムを開設するということでございます。
 また,その下の丸でございますけれども,こちらについては外部の公益機関が基準時間数・単位数等を定め,基準に合致したプログラムを認定する仕組みも検討されてよいであろうというような形で記載させていただいているところでございますし,その下につきましては,例えば,短期大学がそのようなことを行うためには,サテライトを設けたり,外に教育プログラムを持ち出して行うということで,そのような形態も想定できるということ。また,17ページの一つ目の丸でございますけれども,教員組織への配慮ということでございまして,ティーチング・プロフェッサーというような例を掲げさせていただいておりますけれども,このような柔軟な指導体制を整える必要があるということでございます。
 続きまして,大きな2番でございますが,国による支援方策ということで,これは前回,ここにつきまして項目を立てて,まず,ここも二つの項目に分けまして,(1)として「基盤的経費の充実」,(2)として「競争的資金の充実」ということで,項目を分けさせていただいているところでございます。
 基盤的経費の充実につきましては,この記載のとおりでございます。
 (2)の「競争的資金の拡充」ということでございますけれども,COC事業ですとか,APプログラム等の実績を書き加えつつ,国が以下の3つのタイプを中心として,先導的な取組について支援を行っていくべきであるということで,3点書き分けておりますが,この3点につきましては,前回お示しした3項目と基本的には同じ内容となっているところでございます。
 続きまして,(3)として「学生に対する経済的支援の充実」というところでございまして,いわゆる授業料免除ですとか奨学金の拡充について,私学助成のその他の事業の拡充に努めるべきである。これというのは,その他の事業とトレードオフの関係にあるということも留意しつつということでありますが,そういうようなことも記載させていただきました。
 4点目でございますけれども,これは前回から全て加筆したもので,「短期大学制度に関する広報の充実」ということで,3項目追加させていただいているところでございます。
 続きまして,20ページでございますが,大きな3番でございますが,「地方公共団体による支援方策」という形で,ここについては新たに項目を立てて,記載させていただいているところでございます。
 将来像答申における地方公共団体の取組について引用をさせていただきつつ,教育基本法に関わることですとかいうことを記載させつつ,一方で,下から2番目の丸ですけれども,地方公共団体における高等教育行政を担当する窓口が必ずしも明確でないとか,人的・財政的な支援が行われている例が少ないということの現状を記載しつつ,四つ目から21ページに送ったパラグラフで,教育振興基本計画を更に具体化し,地方公共団体の判断により,実情に応じた適切な支援を行うことを期待されるというような形で,新たに加筆させていただいた次第でございます。
 続きまして,21ページの「短期大学関係団体等が取り組むべき方策」ということで,こちらにつきましても,委員から頂いた意見を基に加筆させていただいた次第でございます。
 (2)として「認証評価団体の役割」ということでございまして,ここで22ページになりますけれども,最後のところに,「地域総合科学科」について,これは前回の記載に,若干加筆させていただいたのですが,再定義が必要であるということ。また,その再定義に当たっては,例えばですけれども,「コミュニティ・カレッジ」と称することができるようなインセンティブを付与するとか,そんなことにつきましても加筆させていただいた次第でございます。
 第3章については以上でございまして,第4章になります。第4章につきましては,前回の資料から,若干補足も含めて,委員から頂いた意見も含めて,加筆をさせていただいたところでございます。
 二つ目のところで,修業年限の関係を,ちょっと整理させていただきつつ,短期大学の必要性と,その位置付けが,社会のより広い層から認知されるようになることが期待されると。
 また,この3つ目の丸につきましては,これは前回も掲げさせていただきましたけれども,教育再生実行会議の第五次提言で,いわゆる質の高い実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化が望まれると提言があったということが,更に書き加えているところでございます。
 また,同提言につきまして,二つ送って,ここは前回と変わりませんけれども,また,その辺の新たな高等教育機関の制度化も含めまして,短期大学の位置付けと,その辺につきましても,将来的に認知されることが期待されるということでございます。
 また,23ページの二つ目の丸のところには,名称の見直しも長年の課題になっていると。これは大学審議会で,平成10年,実は若干記載されている部分がありますが,そういうことも踏まえまして,更に議論を深めていくことが必要であろうと。
 23ページの最後から24ページになりますけれども,非学位課程を開設された場合になっては,地域総合科学科の再定義ともあわせて,今後の検討課題になると。その中に,更に中長期的には非学位課程における単位が累積されることによって,将来の学位取得につながる可能性も検討されることが望ましいということでございます。
 残りの二つのパラグラフにつきましては,前回と同様の記述になっているところでございます。
 資料2-1になりましては,若干長くなりましたけれども,以上でございます。
(以降、座長より進行)
【佐藤座長】  
 さて,きょうは前回のお約束どおり,事務局の方で取りまとめていただきました審議まとめ(案)につきまして,再度意見交換し,できることなら取りまとめまで進めたいと存じております。
 事務局におかれまして,8月1日付で,我々委員のところに案をお送りいただいて,しかも,その後も,つい直前まで精力的に加筆・修正など,大変多様な意見,委員の意見に向き合っていただきまして,感謝申し上げたいと存じます。ありがとうございました。
 それでは,前回同様,章ごとに追って意見交換するという流れでよろしゅうございますか。いいですか。
 それでは,まず「はじめに」から第1章まいりましょうか。当然,後の方がボリューム的にも多いもので,これはできる限り簡潔に意見交換できればと願っております。
 「はじめに」,それから「第1章 短期大学の現状と課題」,ここまでの範囲で御意見等ございましたら,どなたでも結構でございますから,御発言ください。
 まず,小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  簡単な,軽いことなのですが,二つ。
 まず4ページの,(2)の上の設置主体の話ですが,据わりが悪いというだけなのですが,この(1)番,ファーストステージ,第一段階の学位の授与を通じた高等教育機関という特徴を書いているのに,どうしてここで設置主体の話が入っているのかというのが,ちょっと文脈的に据わりが悪いという,それだけです。この場所は,ちょっとおかしいぞというだけです。
 それから,もう一点,これも簡単な話ですが,5ページの,前から気になっているのですが,気軽にアクセスできるって,気軽にとは何だろうかと,ずっと思っていました。気が重くなっていく人と,気が軽くなっていく人と,どうしてそういうことを言葉にするのかなと。多分,アクセスしやすいとか,アクセスがいいとか,そういう表現の方が妥当だろうと。
 以上二つだけです。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 第2点につきましては,大方の方が何がしかの感じを持っていたはずだと。気軽と気楽と,いつも混同しそうで,アクセスのよさということで,もう少し丁寧な言い回しにします。
 第1点の方,事務局,何かございますか。考慮してもいいですかね。はい,分かりました。
 ほかにいかがでございましょうか。
 小林雅之委員,お願いします。
【小林(雅)委員】  前々回途中で出て,前回も出席できなかったので,ちょっとポイントが違うかもしれませんが,少し気になるのは,エビデンスを重視するということを,ずっとやってきたと思うのですが,その提示の仕方が,もっと入れていいのではないかということです。
 例えば,3番目のところの「我が国の短期大学の特徴」というところで,その前のところは数字がかなり入っているんですけど,2番目の丸ですね。「修業期間が短く,全国の各地域に幅広く分布している」と書いてあるんですけど,これが数字が入っていないんですよね。余り入れ過ぎると,かえって読みにくいので,そこが非常に難しいんですけれど,エビデンスを重視するという意味でいうと,もう少し何か数字を入れた方が明確になるかと思いますので,これはほかの点についても同様なので,是非御検討いただきたいと思います。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 ずっと指摘されてきたことでございます。ここは事務局,たしか何がしかありますよね。
【君塚大学振興課課長補佐】  はい。
【佐藤座長】  場合によったら,資料編か何かで触れる質疑。
【君塚大学振興課課長補佐】  資料編でもございますし,資料ございますので。
【佐藤座長】  では,それに基づいて,若干の大事なところは本文の方に入れ込むということでよろしいですか。
【小林(雅)委員】  ええ。資料編があることは承知しておりますけれど,資料を見ろといってもなかなか難しいので,是非よろしくお願いします。
【君塚大学振興課課長補佐】  はい。分かりました。
【佐藤座長】  ありがとうございます。大変実質的で重要な指摘だと思います。
 ほかにいかがでしょうか。どうぞ,小林委員。
【小林(雅)委員】  もう一点,5ページのところですが,5ページの下から3番目の,「これらの特色を併せ持つことで,4年制大学や専門学校とも異なる,短期大学ならではの教育効果を上げており,その有意性は社会でも評価されている」というのは,これはこのとおりだと思うんですが,これは4年制大学と専門学校を一緒にして書いているんですね。例えば,少人数教育,担任,一貫指導というのは,専門学校でもかなり特色になってしまっているので,ここは4年制大学と違う。例えば,少人数,担任,一貫指導ということは4年制大学では余り行われていないけれどということで,逆に導入教育は専門学校で余り行われていないと思いますので,その辺,もう少し書き分けた方が,短期大学の特色というのがはっきり出ると思うのですが。お願いいたします。
【佐藤座長】  ありがとうございます。これも大変大事な御指摘だと思います。少し丁寧に書き分けるということでございます。
 ほかにいかがでしょうか。どうぞ,大野委員。
【大野委員】  7ページの(3)の産業界・自治体と連携したというところの項目ですが,「生涯教育について(答申)」で示されていたという結びになっていますけれども,確かに過去形なんですけれども,文脈からいうと,「示されている」とかにした方が,文体が整うかなという意見でございます。
【佐藤座長】  ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。
 ほかにはいかがでしょうか。滝川委員,どうぞ。
【滝川委員】  この第1章の構成というのは,短期大学の現状と課題ですけれども,全体の構成を見ますと,前半に現状が書いてあって後半に課題が書いてあるわけではなくて,それぞれの現状を語りながら,各施設において,その課題のことについても触れているという構成になっていると思うのですが,8ページの最後の(5)の,ここの節のところだけが,短期大学の教職員の資質と能力を向上させなければいけないという,そういう課題だけでまとめてある感じになっているのです。
 それで,ここの最後のところで,短期大学の教職員の大きな現状というか特質としましては,短期大学には女性の教員や女性の職員が多くて,学校基本調査等の結果でも,女性がその中で非常にたくさん働いているという実態があろうかと思いますので,それを踏まえた上で,更にこういう資質の向上だとかって,そういうものが必要だと,そういう文脈にしていただけたら,この中が,現状を示し,更に課題を示すという構成になると思います。お願いします。
【佐藤座長】  はい,どうぞ。小杉委員。
【小杉委員】  今の文脈にすると,女性が多いことが課題であるような認識につながりかねないので,ここでジェンダーを入れるのはまずいのではないかと私は思います。
【滝川委員】  私の申し上げた趣旨としては,現状はこういうことなんだと。女性の課題があるから,そういうことになったという,そういう論旨で話をしたわけではなくて,全体としては,こういう課題がありますよという文脈で書いたらどうだろうかということでございます。
【佐藤座長】  滝川委員の御意見は,もう少し,章の構成からすると,課題の前に,それぞれ対応して,特徴を述べた後に,その課題をそれぞれ,パラレルに言っている。なのに,これは教員のことについては現状も何も触れていない,それの整合性をとる,そういうのが本来の趣旨ですか。
【滝川委員】  はい。
【佐藤座長】  これに関しまして,何か御意見ございますか。
 どうぞ,小杉委員。
【小杉委員】  ここの構成は,6ページに「4.短期大学の課題」という節になっていて,その中に1,2,3,4と書かれてあって,事実を述べられるにしても,基本的には課題を明らかにするための前提条件の事実をここに述べているに限るという,そういう書き方になっていると思うので,ここでそれを,もし女性の話を入れると,女性が多いから課題があるのだというような文脈に,どうしてもとられてしまうので,そういうことを申し上げようと。
【滝川委員】  分かりました。
【佐藤座長】  里見課長,お願いします。
【里見大学振興課長】  それでは,御提案を踏まえまして,今の滝川委員の御意見と,それから小杉委員から頂きました短期大学の学校種について触れた部分を,もう少し前の,例えば,2のところで女性の人材実績,短期大学の人材養成の実績というところで,女性が活躍している大学が多いというような内容を加えさせていただくことと,短期大学士の特徴の部分の前の方に,学校種の部分についても少し触れさせていただくというように,現状の方により寄せたようなところで入れさせていただき,それから課題の方の,先ほど御指摘いただきました8ページの部分につきましては,先ほど御意見ありましたように,研究力が求められるというよりも,教育力の方に重点があるべきであるというところを,もう少し課題として分かりやすくなるように書き直させていただくということはいかがかと思いますが。
【佐藤座長】  ありがとうございます。それでよかろうと思いますが,よろしいでしょうか。
 そうですね。特に最後に触れられましたことにつきまして,当然のことながら,学位授与機関ですから,何もかも実務家教員でいいという話ではなく,その全体の教員組織の中に,しかるべき割合で,そういう実務家とか,あるいは教育力を重視した教員の配置があることが,むしろ望ましいというような観点から,加筆,修正していただければ有り難いなと思っております。
 本件の取扱いは,そのようでよろしゅうございますか。
 ほかに1章。はい。安部委員。
【安部委員】  6ページの学生・社会のニーズを踏まえた検討の必要性に関する,三つの丸を見てみますと,1番目は,女性が今まで,20年前とか,女性が多かったのですが,それが4年制大学に行ってしまった。そして二つ目には,いわゆる短期大学の特色が見えなくなってしまったと最後に地域総合科学科のことが書いてあるのですが,私は学生・社会のニーズを踏まえた検討という場合には,現在の短期大学の学生の入学者の層が変わってきたということを,やはり言わなければいけないのではないかなと思っております。
 20年前とは違って,学習経験が多様化するなど,基礎学力等々に関する,これは大学もそうなのですけれども,全体的低下と,学生間における格差,そして経済的に厳しい学生が入ってくる。こういう人に対する新たなニーズを掘り起こしていかなければならないというのが短期大学の役目ではないかと思いますので,そこを書き込んでいただければと思います。
 以上です。
【佐藤座長】  よろしいでしょうか。
 それでは,まだまだあろうかと。どうぞ,清水委員。
【清水委員】  ごく些細(ささい)なことですけれど,8ページの上から6行目,丸の3行目になりますが,これは社会人の学び直しについて,短期大学の課題を書いてあるのですが,3行目に,「社会人が大学や短期大学」とあります。ここで「大学や」というのを入れる必要がないと思います。これは削除してください。
【佐藤座長】  ありがとうございます。おっしゃるとおりでございます。
 それでは,まだあろうかとも思いますけれども,とりあえず次に進んで,また全体が終わりましてから,全体との絡みで御発言いただければと思います。
 2章に移りたいと思います。「第2章 今後の短期大学の役割と機能」,ここにつきまして,どなたでも結構でございます。進んで御発言いただければ有り難いと思います。
 安部委員,どうぞ。
【安部委員】  据わりの問題ですけれども,前段の3つには,キャプションに副題が付いています。4番目の生涯学習機能の充実には付いてないのですが,この辺のところは事務局としてどうお考えか,ちょっとお願いいたします。
【君塚大学振興課課長補佐】  適切なキャプションがちょっと浮かばなかったところというのが本当のところでございますので,ちょっと検討させていただきたいと思います。
【安部委員】  はい。ありがとうございます。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  今の生涯学習機能の充実のところなのですが,ここで書くのか,もっと後の方が適当なのか分かりませんけれども,触れられていないなと思うのが,有資格女性。卒業生の学び直しというよりは,有資格の,こういう保育士等の人材が世の中に潜在化しているという事態がありますのを,その潜在化した有資格女性を,労働市場に,もう一回,再参入してもらうというのが,今,大きな課題で,ここでの役割が非常に大きなものが期待されるわけですね。その辺,学び直しと単に言うだけではなくて,一旦,資格がありながら,家庭に入ってしまった人たちの引き出し機能みたいな,もう一度,再参入を後押しするような機能,その辺を。生涯学習の中でも,特にその辺は当初のターゲットとしても大変有用だと思いますので,その辺は,ちょっと具体的にその辺を書いていただければなと思います。
 でも,一般論の話なのか,具体的な方の話なのかは,どっちかは分かりませんけれども,再参入というところを一つキーワードで入れていただきたいと思います。
【佐藤座長】  ありがとうございます。非常に大事な視点。そうですね。確かに欠落しております。今まで話の中には出てきたと思います。とりわけ,何度もこのまとめの中で言及しています幼児教育だとか,保育とか,看護,介護職員,こういったものは,いずれも人材不足が言われており,にもかかわらず,有資格者が潜在的にはたくさんいるということで,これの起用,再学習,再登場というのは本当に社会にとっても重要な課題ですので,そういう観点から,それでは少し加筆ということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。大野委員。
【大野委員】  10ページのところで,高等教育のファーストステージとしての期待と可能性ということで,丸の中にもファーストステージという言葉がたくさん出てくるのですが,冒頭,補佐が第1章のところで,ファーストステージをあえて第一段階と書き直したという御説明を頂きまして,ここのところをどう読み分けするのかということを,ちょっと詳しく聞かせていただけると有り難いと思います。
【君塚大学振興課課長補佐】  前回の会議で,いわゆる第一段階,学位とファーストステージということと,いわゆる高等教育段階のファーストステージというところの違いを,ここだと短期大学士の学位がファーストステージみたいな感じに誤解されるというような御指摘があったということで,この括弧書きは削除したということでございます。
【佐藤座長】  どうぞ。
【大野委員】  結構です。
【佐藤座長】  よろしいでしょうか。
【大野委員】  多分,そういった事情がよく分からない方が読むと,何で最初に第一段階と使って,後でファーストステージと出てくるかという素朴な疑問に当たってはいけないと思って,今のような,もし趣旨があるとしたら,少し加筆するとかすると,最初に読んだ人が分かりやすいのかなと思いました。
 以上です。
【佐藤座長】  小林雅之委員。
【小林(雅)委員】  12ページの機能別分化のところですが,これは現状としては,先に書いた方がいいかなと思ったのですが,どこに入れるか,先ほどちょっと迷っていて発言できなかったのですが,この参考資料の短期大学の現状という資料の中で,23ページに,短期大学学生数の分野別の割合というのが大きく変わっているという資料があるのですが,具体的に申しますと,4ページのところに,資格との関係で書いてあるのですが,この専門分野が非常に変わっているということを指摘した上で,つまり教育系とか家政系の割合というのは逆に減っているとか,幾つかの特色が,ここにきちんと出ています。あと人文系が減っているとか,社会系が減っているとか,ここで非常に明確な特徴が出ていると思うのですが,それを4ページのところで指摘していただいた上で,12ページの方の機能別分化の方で,これは短期大学の中の機能別分化という話をしているのですが,4年制大学との機能別分化ということが非常に明確になってきたと思います。つまり短期大学の特徴というのが非常にはっきりあらわれてきているということを述べて,そういった個性,特色を明確化していくと,4年制大学との違いもはっきりしてきているということを申し上げた方がいいのではないかと思いますが,いかがでしょうか。
【佐藤座長】  ありがとうございます。大丈夫でしょうか,事務局。
 ほかにいかがでしょうか。
 ちょっと先ほどの御発言で気になったんですけど,ファーストステージですよね。これ,私どものワーキンググループでも,ファーストステージというのは何を意味する言葉なのかということを,必ずしもきっちりと議論してこなかった。したがって,いろんなイメージが,それぞれの頭の中にあることは事実です。
 今出てきたのも,例えば,ファーストステージということを,ファーストディグリーをとると。同じファーストディグリーであっても,更にステップアップする,更に高度な学位のための第一歩という,本当に学位のパスという意味だけで捉えたファーストステージ論もあるし,いや,そうではなくて,一たび短期大学で学べば,その後の高等教育での再度,三たびの学びというのは,必ずしも学位でなくても,あらゆる機会を通して高等教育にアクセスするきっかけといいますか,そのポテンシャル,ポテンシャリティーを提供できるという意味の,より広いファーストステージもありますね。それをどこかで何か書いておいた方がよろしいでしょうか。
【小杉委員】  是非注書きで。最初に3ページにファーストステージが鉤(かぎ)括弧で出てくるところに,脚注でも何でも入れていただければ分かったりするので。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 中山委員,どうぞ。
【中山委員】  特定の部位を言うのではないですが,全体を読んでみて感じるのは,横文字がえらく多いと。しかも,その横文字の日本語に訳したものは,人によって受け取り方が違うために誤解が生じているのではないかという思いが非常にします。異常に多いのではないでしょうか。この手の文章で,こんなに英語を使う必要はないと思いますけど。その辺をお考えになったら,随分誤解は解けるのではないかという気がします。
【佐藤座長】  御指摘どおりだと思います。あらゆる審議会で,こういうことを必ず一度は話題になる話でございます。
 ファーストステージに関しましては,とにかく,これ10年以上前から先行して,これで言い回されてきましたので,別な言葉で言い換えることがかえって難しいかなという,個人的には気がします。
【中山委員】  むしろ私は,この大学というのはど新人なものですから,そういうふうに感じただけでございますけど。
【佐藤座長】  いいえ。とんでもございません。
 清水委員,先ほど私が簡単に大別したような整理でよろしゅうございますか。もう少しつけ加えていただければ有り難いです。
【清水委員】  確かにファーストステージ論というのは,学位が取れるだけではなくて,生活もできる,仕事もできる,あるいは学び直しもできる,そこを出た後,いろんな生活空間が広がっているという意味です。専攻科に進めば,今度は次の学士の学位も取れるわけです。だから,そういう意味では,専攻科はセカンドステージというふうに呼ぶ場合もあります。いろんな道が用意されていること,学位だけではないということを共通認識しておいた方がいいと思います。
【佐藤座長】  ありがとうございます。専攻科もそうですね。次の学位に結び付く専攻科も,そうでなくてもステップアップする専攻科もありますので,そういう意味ですね。
 大野委員,どうぞ。
【大野委員】  細かなことで恐縮ですけれども,11ページの(4)の生涯学習機能の充実の最初の丸の2行目,「適時適切に修得」という言葉が出てきますけれども,これ,修める方でございます。丸が,四つ目の文末のところの「習得」は習いの方ですけれども,これの使い分けはどのようにされたかという。細かくて恐縮です。
【佐藤座長】  事務局,大丈夫でしょうか。「修得」と「習得」,意図的に使い分けているのか,それとも単なる文章の流れでそうなったのか。
【君塚大学振興課課長補佐】  ちょっと精査して,適切なものにさせていただきます。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 それから,さっきのファーストステージにつきましては,小杉委員のおっしゃるように,初出のところで注意書きか何かで触れて,若干の解説。若しくは1パラグラフぐらい設けて,本文の中で説明するか,それは少し検討させていただくということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 ほかに第2章,いかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは,また後でも結構でございますが,ひとまず第2章はこれまでといたしまして,大変大幅な加筆,修正がなされました第3章,これにつきまして,慎重に御検討いただければ有り難いと思います。
 これは,委員の先生方,少し時間を置いて,ちょっと読んでいただけますか。
 それでは,多少の時間を置いて,それぞれお読みいただければ有り難いと思います。急に出てきた文章が多いので,どうぞお願いいたします。五,六分でよろしいですね。
( 資料黙読 )
【佐藤座長】  さて,よろしゅうございますか。
 それでは,第3章につきまして,御意見,御質問,何でも御自由に御発言いただければ有り難いと思います。どなたからでも結構でございます。
 小林雅之委員。
【小林(雅)委員】  3点あるのですが、1点目は財務基盤のところで,17ページのところで,将来像答申から始まって,財務基盤の強化について,いろいろと書かれていて,これはこれで結構だと思うのですが,もう少し大きな問題として,短期大学だけの問題ではないのですが,2年前の中央教育審議会の質転換保証のときの残された課題というのは,この短期大学の問題と,それから大学ガバナンスの問題と,それから財務基盤の問題と3つだったと思うんです。それで,特にガバナンスの問題と財務基盤の問題というのは,かなり密接に関係している問題だというふうに,そのときは議論がなされたと思うのですが,ガバナンスは御存じのようにガバナンスだけで議論されるという形になりましたので,財務基盤の問題が残ってしまっていると私は認識していますが,その辺り,これは,このワーキングだけの話じゃなくて,非常に大きな問題ですけれど,どうも財務基盤の強化という話は余り議論されていないのではないかと思うのですが,その辺り,どのように考えていくかということで,これは短期大学だけの問題ではありませんので,検討していただければという意味で申し上げます。それが1点目です。
 それから,ほかは小さな点ですが,19ページから学生に対する経済支援の充実ということで,これは非常に重要な問題でありまして,これは手前みそですけれど,私が今,高等教育局の方で学生への経済的支援に関する検討会議というので,間もなく最終答申といいますか,最終まとめが出ますので,そういったものを踏まえていただければというようなことでお願いです。
 それから3点目も,これも同じページの20ページのところで,広報の充実のところですが,これも大学ポートレートというのが,この秋から始動することになっておりまして,短期大学にも非常に御尽力いただいて,できるだけ参加していただくということでまとめましたので,この大学ポートレートを活用するということも,是非書き加えていただければと思います。
 以上です。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 最後の点は,ずばりそうですね。
 最初の財務基盤につきましては,里見課長,いかがでしょうか。
【里見大学振興課長】  現在,大臣の下で,この問題は非常に大きな問題であるという捉え方をしておりまして,高等教育についてもOECDの平均値からはるかに低いという状況ではありますが,初等中等教育でも同じような実態があるということで,これをまとめて,どのぐらいの財源が結局は必要で,それをどういったところから求めていくのかという,非常に大きな議論が開始されております。
 ちょっと,まだ表できちんと議論できるまでには至っておりませんけれども,その点については十分踏まえた議論が省内で進んでいるということを御報告させていただきたいと思います。
【佐藤座長】  その点につきましては,それを踏まえて,例えば,17ページの国による支援方策の二つ目のところに,GDPの言及をしていますけれども,例えば,そういう文脈,あるいはそれと,新しくこうして,全体的にこういう課題も浮上しておるところという意味のことを,その程度だったら言及できますか。まだ中身の方向性が見えていませんけれども。
【里見大学振興課長】  はい。
【佐藤座長】  はい。ありがとうございました。
 二つ目の学生に対する支援につきましては,それは先生,いつ頃答申の予定ですか。
【小林(雅)委員】  8月,今月をめどにしておりますので,それを言及していただければと思います。
【佐藤座長】  はい。ありがとうございます。
 ほかにいかがでございましょうか。小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  15ページから16ページにかけて,生涯学習機能の中の就労との関係が書き込まれているのですが,学位課程の方には書いてあるけど,非学位課程の方には就業との関係が書いてなくて,先ほどの有資格の方をブラッシュアップというようなものは,むしろ非学位課程の,もう既に資格を持った方々なので,こちらの方に,ちょっと就業との関係で書いていただければなと思います。
【佐藤座長】  ごもっともだと思います。
 安部委員,どうぞ。
【安部委員】  最初のところ,13ページですが,専門職業人の養成機能の充実の,この順番なのですが,1番目,2番目が,短期大学が今までやってきた専門職業人の養成。とりわけ幼稚園教諭とか保育士の養成というのを充実させていきましょうというふうなことの書き並べています。ここまで読んでみると,短期大学がやるのは,幼稚園教諭とか,保育士とか,あるいは介護等々だけみたいな感じがします。それで,13ページの一番下の丸は,今後,コミュニティ・カレッジ的機能,あるいは短期大学の機能,職業教育の人材養成の機能を充実させていくならば,今まで取り組んでいなかった職業分野人材育成をやっていかなければいけないということを前面に出すべきだと思うので,この13ページの一番下の丸を上の方に移動していただけないかという思いがありますが,いかがでしょうか。
【佐藤座長】  
 この職業教育につきましては,ずっと当ワーキンググループでも,短期大学が最もクローズアップされるのは,専門職業人材の養成ではあるけれども,しかし,実態的に卒業生の4割程度は,その他多様な分野,多様な職種に就職。短期大学のいわゆる進路指導の言葉でいえば一般就職,これもほぼ半数近くは行っているわけですから,そういうことに対しても十分な配慮をするということで,これを称して汎用的職業能力の育成ということでやってきたと思います。
 このキャプションが,いきなり専門職業人材の養成機能の充実となっているというのも,若干気になっていたところでありますけれども,今の安部委員の御指摘を踏まえまして,そういう意味合いも,この中にもう少しきちんと出すということでよろしいですか。
【安部委員】  そうです。それも入れていきたいですね。
【佐藤座長】  それとも,新しい項を起こす。そういう意味で。
【安部委員】  一般的に,専門職業人材というと,イメージ的には幼稚園教諭とか,栄養士さんとか,そういうものが先で,これは6割ぐらいですかね。あとの4割は,普通の一般職に行くという部分なので,専門職業人となると限定されるかなと思いますし,更にますます限定されて,短期大学は幼稚園と保育園,先生が主で,ほかはやりませんといった感じもするので,ここのところは,ちょっと検討の余地があるかなと思います。
【佐藤座長】  事務局,どうですか。
【君塚大学振興課課長補佐】  これは,これだけをやるというよりは,キャプションの分け方もあるのですが,取り組むべき,その前段の機能分化のところと整合性をとっておりまして,まず一つ目として,専門職業人材ということで,資格を有するような職業人材ですとか,そういうものが短期大学に多い。
 裏の14ページで,これ,地域コミュニティの基盤となる人材養成機能と言っておりますが,こちらの方の上から三つ目の丸のところに,その汎用的な能力。地域コミュニティだけなのかという議論はあるかと思いますけれども,そういうような形で,ちょっと項目といいますか,機能として書き分けているというところとの兼ね合いを整理して,安部先生がおっしゃった,更なる専門職業人材の可能性というのも,当然,今後否定するわけではないので,その辺は,ちょっと全体の,もともと短期大学の専門職業人として強い分野を強調しつつ,その他の今後取り組むべきところとの整理も含めて,ちょっと文章で,構成を整理するのも必要かなと思っております。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 中山委員,どうぞ。
【中山委員】  私も今の意見に同じでありまして,この(1)だけ読むと,そう見えるのですが,(2),(3)で,私が勤務している大学は,ちょっと特殊な短期大学で,芸術系を持っておりますので,なかなか,これにすっきり入るところはないですが,それでも大きな目で見れば,(2),(3)というのに非常に大きな貢献をしていることは確かなので,余り気にはなりません。1に,これが来たとしても。
【佐藤座長】  はい。では,若干の工夫をということで。
 ほかにはいかがでございましょうか。小林信委員,お願いします。
【小林(信)委員】  (4)の生涯学習機能の充実というところがあるのですが,ここで学位課程の拡充というのと,16ページでは,また多様な非学位課程の展開というの,ここに何で学位課程の充実というのが生涯教育のところに入ってくるのかというのが,ちょっと位置付けの部分でいいのかどうかというのを,もう一度考え直していただきたいです。
 生涯学習機能の充実として,一つ目,15ページですけれども,一つ目の丸というのは,全体的に生涯学習機関として大いに期待されているという始まりはいいです。でも,これが学位課程の拡充に当たるのかどうなのかというのが,ちょっと分からない部分があります。
 生涯学習というのは,言うなれば,全体的に学位取得のための生涯学習という位置付けで捉えるのではなく,一般的な生涯学習という部分ありますよね。学び直しの部分もあれば,それから高齢者の生涯学習的な要素というので,どう短期大学が役割を果たすのかというのをちょっとイメージした部分での,何か生涯学習機能の充実というのが捉えられるのかなと僕は思っていたのです。ところが,学位課程の拡充というと,ちょっと見方が変わってしまうので,その辺,ちょっと見直していただきたいのかなと。
 特に15ページの下から最後のところの丸の部分が,授業の実施に当たって,地域の自治体,産業界,ボランティア団体から講師を起用してとかいう話というのは,これは実際には,(2)番の14ページの地域コミュニティの基盤をなす人材養成の部分で,本当は社会人のいろんな教員を入れて,その中での人材養成というのを努めなさいという部分の内容の話ですよね。これが何で学位課程の拡充のところに入るのかも,ちょっと据わりが悪いです。
 それから,例を挙げれば,16ページの真ん中のところにある,短期大学の認定専攻科の説明がありますけれども,ここも何で生涯学習のところに出てくるのかなと,据わりが悪いんで,この辺の内容を書くことは別によろしいかと思うんのですが,ここに入れるべきなのかどうなのかというのは,ちょっと考え直す必要があるのかなと。
 全体的に,ちょっと生涯学習については,先ほど申し上げたように,非学位課程の展開の中で,うまく生涯学習を取り入れていく,社会人の学び直しをやるのだとか,先ほど小杉先生が言っていた,いろんな資格取得者の再教育の場を使っていくのだとか,それからせっかくの施設があるわけだから,そういう施設を利用して社会を開いていくのだと,いろいろ人文的な知見を高めるために,高齢者の方々が学び直すみたいなものを,ここには書く方がいいのではないかなと思うので,ちょっと,この辺の書き方を整理いただければ有り難いということです。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 今の件につきまして,何か委員の先生方から御意見ございますか。
【佐藤座長】  では,小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  若干補足といいますか,同じ立場からですが。
 外から見ていると,生涯学習というので短期大学に期待するのは,小林委員がおっしゃったような非学位課程の方ですよね。そちらの方のイメージが非常に強いので,こちらで学位課程に,18歳ではなくて,もっと年齢の高い人を入れるという話を中心に書かれると,外から期待する生涯学習というのと,短期大学がやりたい生涯学習って,ちょっとずれるのかなということを若干感じました。多分,その違和感だと思います。
【小林(信)委員】  そういう意味です。
【佐藤座長】  大野委員,どうぞ。
【大野委員】  短期大学がやりたいことというよりも,国民の全てが2年ないし3年の学位課程を出て,更に学び直してブラッシュアップしていくというイメージで,ペーパーに書かせていただいたことがあるのですが,ハイアー・エデュケーション・フォー・オールで,そういった意味では,仮に高等学校を卒業した後,すぐ社会に出て働く人たちは,もう一度教養だけではなくて,いろんな分野のところについて学ぶという窓口もあっていいでしょうし,今おっしゃったように,生涯学習というとどうしても学び直しの方が中心のようなイメージはありますけれども,同じ学び直しでも,学位課程の学び直しというのも短期大学の役割としては大きいのではないかというふうに思っている一人でございます。
【佐藤座長】  ほかにはいかがですか。本件。
 はい,どうぞ,中山委員。
【中山委員】  同じ生涯学習のことですが,我々の大学で既に始めていて,学生に対する正規の授業を履修することができるという取組,それから,そういう最初から社会人入学という制度を持って,社会人として,学生として入学してもらうという方法,それから社会人のために特別に講義ないしは実習をやるようなものを提供するという,3種類で展開しています。その中で,学位を取れるのは社会人入試に受かって,正規の学生として入学した人だけで,あとはそうではないですね。個々に,その人の勉強したいことを,個別に選んで,非学位課程で勉強してもらうということなので,ここでこういう拡充というようなこと,そういう意識では余りない。むしろ,社会人がどういう学び直しをしたいのかというニーズを的確に把握して,それに対応した,我々が講座をオファーするというような形が,むしろ自然ではないかなと思います。
【佐藤座長】  はい,ありがとうございます。
 ほかにはどうでしょうか。清水委員。
【清水委員】  私も大野委員と同じように,ここはむしろ短期大学士というのが創設されましたが,その短期大学士の教育プログラムというのは,まだ確立されていない。それへの私はメッセージじゃないかと考えています。
 短期大学が生涯学習機能というものを担っていて,例えばそれの学習成果を評価したり,単位化したり,いろんな地域で行われている学習,学びというものを,もっと短期大学士の教育プログラムの中にも取り込んでいって,従来のような学士とか修士,博士とは違う短期大学士の特徴や特色を生み出すという,そういうメッセージだと思います。私はそういうふうに捉えて,ここは読んでいます。
【佐藤座長】  どうぞ,小林委員。
【小林(信)委員】  僕も短期大学の関係者ではないものですから,短期大学士というものに対するイメージというのは,さほど持っていなかったというものがあるのですが,社会人の立場からいけば,社会での学び直しというのが,今,制度化していきましょうということで動いているわけですね。雇用保険のお金を,財源を使って,学び直しで年間100万円出て2年間学習して,いろんな資格取ることをやっていいですよというようなことで社会では動いているわけですよね。そのときに短期大学で保育士の資格を取ってくださいとか,教員の幼稚の資格を取ってくださいとか,それに対しても社会では公的なお金を投入しますよという意味での学び直しというのが,言葉が今,制度的にも政治的にも動いているわけですから,それが生涯学習の中での,短期大学士を取って,なおかつ短期大学で保育士を取っていただくというためのものの,何かメッセージを出すようなものというのが,私はどちらかというと求めていて,そこが学位課程の拡充という言葉になって,生涯学習機能の充実と言われても,ちょっとぴんとこなかったので,その辺も含めて,短期大学だけのサイドではなくて,社会に訴えるという意味でも,ちょっと考えていただければということで,御意見を申し上げたということです。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 最初の小林委員からの問題提起で,それぞれの委員の頭の中に浮かぶことも,いろいろあるのだと思います。そもそも生涯学習というものを,どういう範囲で捉えるかというところから始まりまして,いろいろあると思います。
 そもそも生涯学習とはという理屈をこねるつもりはありませんが,一方,学ぶ側の立場からすると,それは既存の大学,短期大学などの高等教育を活用するには,いろんなルートがあって,その一つが,非学位課程を充実していきたいのも,生涯学習社会の最も特徴的なものであることは事実ですけど,同時に,既存の様々な学位課程も活用してほしい。学ぶ側からすれば,活用する道が開けている。現に,これは4年制大学よりも,むしろ,専門学校などでは社会人入学が増えているように聞いております。短期大学でもじりじりと,実はそういう傾向があります。一旦社会に出た後,あるいは社会に出ないで家庭で過ごした人が,改めて社会に出ていくために,後から学び,とりわけ資格を取ってと。資格となりますと,多くは学位課程。短期大学での学位課程。ですから,この活用も是非残しておきたいという思いが,ここにはこもっているのだと思います。
 ただ,おっしゃるとおり,このキャプションから感ずることがいろいろあると思いますので,その辺も踏まえて,少し修文をする必要があるかなというような印象ですけれども,よろしゅうございますか。
 ほかにはいかがでしょうか。安部委員。
【安部委員】  短期大学の機能については四つにきちんとまとめていただいて,本当に有り難いと思うのですが,実は,この短期大学の機能を精緻に述べていく前提として,私はやはり短期大学は,いわゆる日本の高等教育の体系の中の一つのセクションですので,4年制大学や,あるいは場合によっては高等教育機関かどうかは議論のあるところですが,専門学校等とのすみ分けをした上での,連携が必要だと思います。先ほど小林先生から,専門職業人の大学がやる職業人養成と短期大学がやる職業人養成は違うという御指摘もありましたが,地域のコミュニティの基盤となる人材養成でも,知識,基盤,社会に対応した教養,素養を持った人材養成でも,あるいは生涯学習の場の提供でも,大学等,他の高等教育機関との絡みというのを,どこかで前提として書くということをしていただきたいなという感じがとてもします。今後の振興方策の中で,ほかの高等教育機関とどのように連携,共同していくかというような課題というのが全てにおいてありますので,そこのところの書き込みを,どこかで。ひょっとすると,4章なのかもしれないのですが,書いていただければと思っておりますが,いかがでしょうか。
【佐藤座長】  このワーキンググループでは,アーティキュレーションという意味合いでもって,そういう話が一度出たことがあるかもしれません。今のお話を伺ってみると,直接的なアーティキュレーションでなくても,様々な連携というのを考える余地があるのではないかと思います。
【安部委員】  機能分化ということですので,各機関が分化をし,そして,どの部分がアーティキュレーションを行うというかというようなことについても,やはり,前段としての書き込みなのか,あるいは最終的な短期大学が今後ある進むべき道ということで,他の高等教育機関とのすみ分け,連携というものについて言及していただければと思っております。
【佐藤座長】  安部委員自身がおっしゃいましたように,場合によりましては,これは非常に大きなテーマにもなり得るので,第4章の一つの中に入れていくかなということも含めて,それでは検討をさせていただきましょう。
 ほかには。滝川委員,どうぞ。
【滝川委員】  もう一度,頭の方ですが,13ページの第3章の1の(1)の上の丸の一つ目と二つ目の内容についてですが,先ほど安部委員の方は,一番下の丸の問題についての話でしたが,短期大学に関わる転換期とか最重要な課題だという捉え方について,ここでは今,医療,福祉の充実や,女性の社会進出という二つのトピックを使って,その重要性を説明しているのですが,短期大学の中でも,特にコメディカルの,そういう分野に関わる,そういう学校としての捉え方としては,医療,福祉に加えて,健康日本21などで国民運動として,病気にならないよう努力することが求められていて,短期大学の,コメディカルに関わるところの多くが,国民の健康増進に注目をして活動しているわけです。例えば,保健所とか保健センターなんかと連携して活動し始めているという実態がありますので,この二つの項目で,最重要課題というふうに語ってしまうのではなく,例えば,医療・福祉の充実や国民の健康増進,更に女性の社会進出への支援というふうに,国民の健康増進という概念を入れていただいたらどうかと思います。これは別の場所のところに,省庁間の調整の問題についての言及もありますので,今の申し上げました国民の健康増進という問題に関しましては,厚生労働省との関わりを持っている関係上,言及してはどうかと思います。
 その関係からしますと,二つ目の丸につきましても,中の二段目のところですけれども,「医療系人材や福祉施設の中核的役割を担う介護人材養成については」と言って,介護人材養成のところに何か集約されているような感じに読めるのですけれども,そうではなく,やはり医療系人材や健康増進人材,福祉施設の中の中核的役割を担う介護人材というふうに切って,医療,健康増進という問題と介護という問題を切って,個々に並列的に載せていただけたらと思います。
【佐藤座長】  第1パラグラフの中で,社会構造の変化と,社会全体のことですから,今の重要テーマを入れることは何の抵抗もなく入ると思いますが,健康増進人材というのは,具体的には,どういうものでしょうか。
【滝川委員】  まだ,具体的に,そういう名前になっているわけではないですが,結局,医療だけに特化しているわけではなくて,様々な分野の,例えば,全く医療とは関係のない大学や短期大学や専門学校なんかも,そういうものに協力をしてくれという要請の下に動いておられるところがありますので,学際的な分野なので,そういうふうに健康増進人材という言葉で固まっているわけではありませんが,ただ,実態としては,国民運動として健康増進が動いていることを考えると,そういう健康増進のための機能を持った人々のことを意味するという意味でそういうふうに申し上げました。場合によっては,健康増進のための人材というふうに切り分けてもよろしいかと思います。
【佐藤座長】  ただ,今現在は,まだ短期大学が取り組める専門職業人としての確立はないわけですよね。
【滝川委員】  具体的には,今,栄養士が,例えば地元の保健所や保健センターなんかと連携をしまして,例えば,地元の保健所の中におります行政栄養士を支援する,そういう活動が散見しております。ですから,この動きは,最重要課題として動いてくださいよということで動いている関係もありますので,今後,一層広がっていくのではないかと思われます。
【佐藤座長】  事務局,ちょっと検討いたしましょうか。
 ありがとうございます。
 小杉委員。
【小杉委員】  今のところで,ちょっと見ていて,瑣末(さまつ)なことですが,福祉施設という表現がされていて,今,施設内だけじゃないので,「福祉の中核的」といった表現の方が適切ではないかと思います。
【佐藤座長】  なるほど。ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは,3章につきましても,大変重要な御指摘を幾つか頂いております。
【小林(信)委員】  一つ。
【佐藤座長】  どうぞ。
【小林(信)委員】  21ページのところに,短期大学の関係団体が取り組むべき方策。これはまさに最初の方で新たに追加した8ページの方で,短期大学の教職員の資質の向上というのが書かれていますけれども,今後,短期大学の関係団体が果たす役割が非常に大きいと思いますし,それを期待しているところですが,専門家ではないので分からなかったのですが,最後のところに,「短期大学の強い地域性を一層生かすために,地域ごとに編成された地域協会の活動を促進する方策も検討されることが望まれる」と書いてあるのですが,短期大学に地域組織みたいというのがあるのでしょうか。
【佐藤座長】  どなたか,簡単に説明してください。どうぞ。
【滝川委員】  各地域に分かれておりまして,そこで委員を選出しまして,その中から一人が,中央の方に出ていって,短期大学協会全体を組織するということになっておりますので,地方組織といったものが存在します。その名前が地方協会と呼ぶわけではないですけれども,地区別の短期大学協会ということになります。
【中山委員】  支部という呼び方もしていますね。
【佐藤座長】  そうですね。全国組織の立場から見ると支部というのですが,実はそれぞれの地域においての重要な協会です。
 小林雅之委員,どうぞ。
【小林(雅)委員】  今の点ですが,小林委員から私の方に先に聞かれたのですけど,お聞きした方がいいと言ったのは,まさしく情報の発信の仕方として,一般国民に分からないようなことをたくさん使う。ここが典型的な例になると思ったので申し上げました。その上に,例えば,学協会という言葉も使われているのですが,これも普通の人には分からない言葉だというふうにお聞きしましたので,そういうところは,もうちょっと丁寧にしていただければと思います。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 最後に,学協会もそうですね。ただ,過去の重要な答申の中で,何回か,その言葉が既に出てきていたので,何げなく使いましたけど,どこかで気を付けながら説明が必要でしょうね。
【小林(信)委員】  学会とか,協会とか,それは分かるのですが,学協会という言葉は,何かあるのでしょうか,大学協会ですかと思ったような感じもありますので,その辺の言葉遣いも,検討いただければ。
【里見大学振興課長】  はい。もう少し丁寧に記載します。
【佐藤座長】  小林委員,本当にこの1行半ぐらいのところだけで書いてありますけど,今の地方,地域性を一層生かすためと,これは実は本当に重要なところです。
【小林(雅)委員】  重要だと思います。
【佐藤座長】  滝川委員の発言,少し説明,補足させていただきますと,私立の短期大学の場合は,協会の場合は,全国九つの地域,本部,全国組織から見れば支部ですが,それぞれの地方ごとの協会を組織しています。ですから,当然,その地方によって課題も違うし状況も違います。例えば,東京都私立短期大学協会というものがあって,これが捉えている現況や問題意識と,やはり,例えば北海道とか,九州とか,それぞれの地域性を持って,様々な長所,短所,問題,固有のものがそれぞれあります。短期大学が地域に根差したものと,ずっと強調してきた以上,やはりそういう短期大学団体も,中央組織だけではなく,それぞれの地方の地域組織の方も非常に重要ですということの指摘ですが,もう少し書き加えますか。
【小林(信)委員】  是非とも活動を活発にしていただければと思います。
【佐藤座長】  そうですね。
 それでは,大変重要な御指摘,たくさん頂きました。4章に移りましょう。
 どうぞ,お願いいたします。
 小林雅之委員。
【小林(雅)委員】  2点,関連することですが。
 一つは,最初に申し上げたと思いますが,この短期大学の問題は短期大学の問題だけではなくて,我が国の高等教育制度全体の問題の中で考える必要がある。その中で短期高等教育というのがあり,それの中で,また短期大学があるという,そういう位置付けで考えていく必要があるということを申し上げたと思いますが,この最後,かなり今,現状が複雑になっているということが書かれておりまして,新しい職業教育に関する機関ということで,これは中央教育審議会のキャリア教育答申のときと,それから今度の教育再生実行会議から出てきているということが書かれていますが,その辺り,もう少し大きな枠の中で,高等教育制度をどうするかという問題があるということを書いていただければということが一つです。
 それから,もう一つは,これは2番目のところですが,短期大学の修業年限の話で,2年又は3年ということになっておるということで,これはもう明確に規定されているわけですが,逆に言うと,これ専門学校は前にも申し上げましたけど,この制限がないので,かなり自由にできると。修業年限の上限を撤廃することには慎重を要するというのは,これはそのとおりだと思いますが,例えば,2.5年とか3.5年というのは今のシステムではできないわけですよね。ですから,その辺り,修業年限という考え方自体も,もう少し柔軟化した方がいいのではないかと,これは私の意見ですけれど,もし検討していただければと思います。
【佐藤座長】  現行制度ではできないというのは,それも分かっているわけですけれども,中長期的な検討の課題となり得るかどうかも含めて,お預かりいたしましょう。第1点は御指摘のとおりですので,まさに第4章では,そういう視点で取り組まなくてはいけないことだと思います。
 現段階で何か,事務局,ございますか。今の修業年限の柔軟な運用とかという話ですが。
【君塚大学振興課課長補佐】  学位制度とか,そういうふうになると,標準修業年限と,あと実際の修業年限,その辺の整理とか,いろんなシステムの問題に関わってくるので,預からせていただくような形にさせていただきたいと思います。
【佐藤座長】  小林委員。
【小林(雅)委員】  もう一言だけ申し上げますが。大学審議会のときに,大学院については,それまで修士は2年,博士は3年ということで決まっていたわけですけれど,長期的な履修とか,あるいは逆に1年制を認めるというようなことで柔軟化したわけです。ですから,短期大学とかについて,同じことができるかどうかというのは,かなりいろんな議論があると思いますので,是非御検討,よろしくお願いいたします。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 清水委員,どうぞ。
【清水委員】  修業年限については,もちろん高等教育全体の検討課題ではないかと思っています。大学で4年「以上」というのが付け加えられたのは,敗戦後の中で,アルバイトをする学生も,当然多く出てくる。4年では卒業できないので,4年「以上」というものが付け加えられたと聞いています。短期大学の場合は2年又は3年となっております。だから,修業年限については,社会的な事情とか背景とかも踏まえた上で議論しないと,安易に2年以上となると,アルバイトを奨励するようなことにもなりかねません。これは短期大学だけではなくて,大学とか,様々な学校種との関係で,修業年限を決めていったらいいのではないかと思います。安易に決めることについて私はよくないと思っております。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  今のところではないのですが,ほかの学校種との連携の話と,それから上から4番目の連携の話と,それから最後の丸で,中長期的には,非学位課程における単位が累積することによって,将来の学位につながる可能性という話は,何か,これが短期大学の中だけで学位につながるという話ではなくて,まさに連携の中で,クレジットを集めて,ユニットにしてというような,そういう展望につながった方がいいのではないかと思うので,今の連携の話に非学位課程における単位の累積をくっつけられないかなと。これは,この中だと,地域総合学科のところに書いてあるので,短期大学の中だけの話のように見えますが,このクレジットを重ねていくという話は,短期大学だけではなくて,高等教育全体の中で,そういう仕組みをつくっていこうという,そういう話だと思うので,場所も違うのか,違う項で立てるのか,何かここの中にだけにおさめないで,大きな連携の中での話にしていただいた方がいいのではないかなというふうに思います。
【佐藤座長】  分かりました。
 清水委員。
【清水委員】  私も小杉委員の意見に賛成ですが,「非学位課程における単位を累積する」という言葉です。非学位課程の中には単位を授与していないものもありますので,「非学位課程における学習成果を評価したり,単位を累積したりすることによって」とか,そういうふうにしないと,正確性が出ないと思います。
【佐藤座長】  ありがとうございます。そのとおりだと思います。
 先ほど出てきた修業年限の話ですけど,確かに非常に慎重にやらないといけない。
 ただ,議論するもしないも何も言ってないのに,いきなりここで,この二つ目の丸で,3行目,「修業年限の上限を撤廃することには慎重を要する」って,いきなりここで出てくることに,ちょっと私は違和感があります。どこにもこうしたいというようなことを触れているわけでもないですし。この審議のまとめに対する,この20文字程度のことが,本当にここに必要な指摘なのかどうかです。
 書き手が様々な情報や要望などを,本当に縦横に参酌して,結果,この言葉は言っておかなくてはならないというお気持ちになったことは,私も水面下でよく分かりますけれども,ただ,ここにこれをいきなりボンと書く必要はどうかと思ったりしています。これもまた後で御相談できればと思います。
 はい,どうぞ。
【清水委員】  修業年限もそうですが,単位制度なんかもそうです。62とか124というのは,もともと標準単位という考え方で作られました。ところが設置基準の中に入ってしまうと,最低基準になってしまいます。だから1単位でも落とすと,もう卒業できない,留年という形で,今は運用されていますけれども,もともとの考え方は1日8時間,4年間学習すれば120単位になるという,まさに標準モデルといいますか,標準的な学習時間という考え方であります。ところが現実は,最低という基準に縛られて,卒業判定とか,いろんなものに影響してくる。考え方や趣旨が一旦法で規制されると,もともとの趣旨が変わってしまうという一つの例です。難しいということしか言えないのですが,あえて単位制度について私から言わせますと,1単位足りないぐらいは誤差のうちで,標準単位ですから,何も留年させる必要はないという理屈も立ちますが,教授会でそれを言ったら,まず袋だたきにされますので,この場だけにしておきます。
【佐藤座長】  そうですね。この話だと,本当に奥が深くて,切りがなく議論できるところですね。そもそも,昔定めた基準と,基準制定時と比べると,今の学生の基礎学力の状況を見ると,同じ単位数,同じ学習時間でいいのかなと,そういう意見もあります。
 ただ,これは学校制度の根幹に関わることですので,ここではちょっと言及し切れない話だと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ,安部委員。
【安部委員】  この中長期的課題の三つ目,四つ目,五つ目というのは,いわゆる教育再生実行会議の五次提言を受けて,特にその三つ目の最後の丸の,職業教育の新しい教育体系との関係で,目的や制度の在り方も含め,自らどのような短期大学,自らどのような位置付けを求めるかについて,更に慎重に検討をする段階が生じると。これは教育再生実行会議が短期大学に突きつけているというか,課題だというのは重々分かるのですが,先ほど小林先生がおっしゃったように,もっと,高等教育の制度体系,制度設計の中で,短期大学の役割がどのようなものを志向していくのかということについて,中長期的検討課題の前段に挙げていただき,現行では,いわゆる教育再生実行会議がこういうことを言っているのだと。それについて,具体的に短期大学は対応しなければいけないというような書き込みでお願いをしたいなと思います。これは大変大きな問題ですので分かるのですが,そこのところを,短期大学のそもそもの役割とは何だろうということについての書き込みから始めた方がいいのではないかなと思います。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 何か。
【里見大学振興課長】  ちょっと議論が出ておりますけれども,短期大学の役割を,まさにこの22ページまでに書かせていただいたつもりでありまして,今回は,まさに短期大学がどういう位置付けにあるかということを四年制大学や専門学校といろいろ比較をしながら,データを見て,特色を示して,短期大学というのは,だから高等教育の中で,こういう位置付けがあるのだということを示させていただいたと思っています。
 この4章というのは,その前提の上で,残った課題。まさに今後の中央教育審議会の御議論に更に委ねていかなければいけない部分というのを全体として整理させていただきたいと考えた部分でありまして,確かに言い切っているような部分というのは,整理としては若干不適切かとは思いますが,今,この前半22ページまでに整理し切れなかったことを整理したいという趣旨でありますので御理解いただければと思います。
【安部委員】  了解しました。
【佐藤座長】  小林雅之委員。
【小林(雅)委員】  今,安部先生が言われたことと,里見さんの言われたことと,両方,実は必要だと思っています。なぜかというと,先ほど申し上げたように,キャリア教育答申とか,それから,それだけではなくて,教育再生実行会議で,こういう提言が出てきたことによって,高等教育の制度全体が非常に大きく変わってきているわけです。ですから,そのことを言わないで,教育再生実行会議から出てきたから,これをやりましょうというような話になっているというのは,中央教育審議会としてはいかがなものかと,そこまで言いたくなかったのですが,もうこういう話になってしまったので,はっきり言いますけれど,私としては,それは非常に中央教育審議会としてはよろしくないと思いますので,また大学分科会等で議論されると思いますけれど,そこは明確にした方がよろしいのではないかと思います。
【佐藤座長】  ありがとうございます。非常に重要な御指摘でございました。
 それでは,時間の関係で,今,逐条的にやってきましたけれども,全体を通しまして,何かまだ調整が必要なところなどございましたら,御発言いただければと思います。資料編も含めて御覧いただいたと思いますけれども,そういうことも含めて,御発言いただければ有り難いと思います。
【清水委員】  一つ。
【佐藤座長】  清水委員。
【清水委員】  今回は非常によく整理されているなと感じました。
 特に私が注目したいのが,13ページの当面の機能別振興方策の中の下から二つ目の丸ですね。短期大学と高校との連携によって,3プラス2の質の高い職業教育といいますか,中堅的な職業人材を育成しようというものです。これは今後の短期大学にとっての大きな役割になってほしいと考えているものです。これを実施する上では,国の支援というのは必要になってきます。それが17ページの下に含まれているのかどうかというのを,確かめたいのですが。17ページの一番下に,競争的資金の充実ということで,各種の推進事業がこれまで行われていますけれども,そういう中に入っているのかどうかです。もし入っていなければ,その最後に,今の13ページを受ける形で,高校と短期大学との連携事業についても必要であるというような文言を入れてもらいたいと思います。
【佐藤座長】  お願いします。
【里見大学振興課長】  18ページの一番上に書いてありますが,大学教育再生加速プログラムというものが,今年から始まっているものがありますが,この中のメニューの三つ目が,入試改革と高大接続とになっていまして,この中に高大接続の考え方は既に含まれていると理解をしております。
【清水委員】  分かりました。ありがとうございました。
【佐藤座長】  よろしいですか。
 ほかにいかがでしょうか。全体を通してでも結構です。
 どうぞ,小杉委員。
【小杉委員】  非常につまらない,瑣末(さまつ)なことですが,11ページの真ん中辺りの終身雇用の辺りの書きぶりなのですが,「就労先も概ね生涯同一であった」というのは,ステレオタイプに,理念としては,そういうことになる。実際には,就労先が生涯同一だった人って,ほんのわずかですから,ちょっとそこは,書き方は「概ね同一であった」まで書かない方がいいのではないかと思いますが。
 事実として,最も日本型雇用の最盛期でも,生涯同一だったのは,せいぜい大企業の中の一部だけで,役所はそうかもしれないけど,ほかの一般企業は全然そんなことないですから,ここまで言ったら,ちょっと危ないなと思いました。
【佐藤座長】  はい。
【小杉委員】  「有効であったと言われている」とか,そのくらいにして。
【佐藤座長】  大丈夫ですか,事務局。
【君塚大学振興課課長補佐】  はい。
【佐藤座長】  小林雅之委員,お願いします。
【小林(雅)委員】  ちょっと見返して気になったのですが,6ページの教育の質が保証された高等教育機関というところで三つ書かれていて,実質的には二つ書かれていて,「以上のように」ということで,最後に書かれて,教育の質の保証が担保されているということで書かれて,これはこのとおりだと思いますが,先ほど来の議論にありますように,もう少し国民目線で,これだけだと,何で質の保証がされているのかというのが,かなり分かりにくいと思います。もう少し具体的に,これだけのことをしているから,短期大学の教育の質というのは,きちんと保証されている。特に,専門学校との違いって,それをどこまで書くかは,また別の問題ですけれど,具体的に書いていただくと,もう少し分かりやすくなるのではないかと思いますけれど,よろしくお願いします。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 そういう意味では,もう業界の人間にとっては当たり前のことですけど,現在の高等教育の質保証に関する公的なシステムとしては,設置基準,認可審査,そして認証評価と3段階あるということも若干触れた方がいいですね。
【小林(雅)委員】  様々な形で質の保証がなされているということが,非常にやはり短期大学の大きな強みですから,それは是非強調していただきたいと思います。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 ほかにはいかがでしょうか。大野委員。
【大野委員】  22ページの最後の下から3行目のところ,短期大学に対し「コミュニティ・カレッジ」と称することができるようにするなどのインセンティブとありますけれども,既にコミュニティ・カレッジというのは短期大学でもない学習のところも使っているという実態もあるようでございまして,コミュニティ・カレッジと称するインセンティブという姿が,なかなかちょっと見えにくいという指摘をされないためにも,もう少しインセンティブを,仮に具体的に書けるだけ書き込むだとか,何か少し,短期大学の関係者や新規参入者が,この短期大学の機能を活用して,やはり貢献したいと思うようなイメージが,ここに描けるといいと思いました。
【佐藤座長】  ありがとうございます。おっしゃるとおりですね。
 ただ,更に踏み込んで言えば,これは短期大学基準協会がチェックして,一定の要件具備しているところをコミュニティ・カレッジと称することができるようにするという,その話そのものが,いろんなところで触れている,日本型コミュニティ・カレッジ化ということで,必須事項なのかという話は,やはり問題にしておかないといけないですね。そんなことも含めて,ここの部分,多少センシティブな問題も含んでおりますけれども,検討いたしましょう。
 ほかにはいかがでしょうか。
 それでは,いよいよ,第8回のこのワーキンググループの予定時間をわずか10分程度残すだけになりました。きょうの取りまとめに関する様々な御議論が,御議論というか,御質問があったわけでございますけれども,この辺で先生方の究極的な御意向を伺いたいと思います。
 何点か重要な指摘があって,その箇所につきましては,御意見を踏まえて,加筆,修正が必要ですということで,座長も,それから事務局も同意しているところでございます。これ全体の修正,加筆が,根本的にもう一回書き直し,もう一回審議しなければならない程度,難度の高いものであるのか,それとも,この程度であれば,もう取りまとめは座長の方に御一任いただける範囲なのか,この辺の御判断を少し,遠慮なくおっしゃっていただければ有り難いと思いますけれども。
 幾つか,ポイントを復習いたしましょうか。
 このページを追ってまいりますと,3ページ辺りのところで小林雅之委員が触れられましたエビデンス重視ということを,ずっと大事にしてきたはずだけれども,今の取りまとめを見る限り,ややそこが足りない部分があるのではないかと。せっかく資料編などで取り上げておりますので,本文の中にも,そういうことを随所に散りばめて,分かりやすい文章にすべきだという話がありました。これは作業としては,さほど難しい話ではなかろうかというふうに判断するところでございます。
 それから,5ページのところで,短期大学の指導方法との関係で,4年制大学や専門学校とも異なると言っているのは,余りにもざっくりし過ぎていて,4年制大学や専門学校とどう違うのかということを,もう少し丁寧に書き分けた方がよかろうというような御意見,これも事実を書き分けるわけですから,問題をはらんだことではなかろうかなと思うところでございます。
 それから,11ページのところで具体的には触れられましたけれども,そのほかのところでも小杉委員からつとに触れられました。社会人の学び直しというふうに簡単に言い切ってしまうのではなくて,とりわけ期待できるのが有資格者の学び直しということではなかろうかと。折からの日本社会の様々な分野における人材不足,掘り起こしの必要性ということをバックにして,そういう視点も随所に。随所と言っていいかもしれませんけれども,随所に書き加えるべきだという,これもごもっともなことだと思います。
 それから,先ほどの13ページのところで滝川委員から,国民の健康増進というのは,非常に我が国社会では大きなテーマの一つであるということで,その言及を望むというようなお話がありました。これにつきましても,そのとおりだと思っているところであります。
 それから,一番様々な意見が出ました15ページのところでの生涯学習機能の充実で,学位課程の拡充というキャプションから想像できることが,ちょっとばらけ過ぎじゃないかということで,短期大学士課程ということの一層の充実,整備という視点も踏まえながら,若干の修文,それから場合によってはキャプションそのものも,より適切なものに書き換えた方がいいのではないかということでございました。
 16ページの非学位課程。ここでは,もう既に先ほど整理しました有資格者の学びということをきちんと強調すべきではないかと。
 それから,19ページにかかわらず,いろんなところで触れています,ファーストステージという言葉が,若干解説が必要だということで,場合によりましたら脚注に,場合によりましたら,どこか適切な本文の中に1段落設けて,これを簡単に整理するということでございました。
 そのほか,第4章のところでは,とにかく高等教育全体の立場で,短期大学をどうするかという,より大きな視点の研究が必要ではないかということでございました。
 それから,他の学校種との連携についても,少し可能性について触れるべきであるということでございました。
 私がとりました,細大様々なメモの中で,ごく重要な部分だけかいつまんで申し上げましたけれども,ほかに何か。どうぞ,事務局。
【君塚大学振興課課長補佐】  12ページになるかと思いますけれども,4年制大学と短期大学の機能の書き分けと,小林先生からおっしゃられて,こちらの方も修正します。
【佐藤座長】  分かりました。そうですね。
【君塚大学振興課課長補佐】  あとは22ページの短期大学基準協会が認証している地域総合科学科につきましても。
【佐藤座長】  これだけがコミュニティ・カレッジであろうと。
【佐藤座長】  どうぞ,小杉委員。
【小杉委員】  多分,1枚紙,これをこれから修文されると思いますが,これはファーストステージがいろんな形で出てきていますので,少しこれを整理して,やはりこの1枚紙がホームページなんかでも一番引用されることになると思いますので,この辺,よろしくお願いしたいと思います。
【佐藤座長】  ありがとうございます。
 清水委員,どうぞ。
【清水委員】  是非,1枚目でもいいのですが,中に地域再生という言葉が幾つか出てくると思いますけれど,先般安倍首相が中南米を訪問されて,デフレ脱却と地域再生というのを公言されましたので,今後いろんな政策に地域再生という言葉が盛り込まれると思います。そこに,この短期大学の施策がうまく滑り込んでいければいいなと思っていますので,どこかにタイトルでもサブタイトルでも,「地域再生のための」とか,何かそういうものが入れられるところがあったら入れてもらいたいと思います。
【佐藤座長】  おっしゃるとおりだと思います。ありがとうございます。
 それでは,先ほど私が整理したことに関する委員の先生方の特段の御異議がなさそうな反応でございましたので,いかがでございましょうか。きょう,各委員からこもごもちょうだいいたしました御意見,これは極力反映していただく。事務局でそれを十分検討していただきまして,その修正案を,座長として,責任を持って精査させていただきます。
 8回の議論の中で,様々なメモが私の手元にございますので,改めて見直しまして,各委員の御意向に沿ったものであるということを責任持って判断させていただきたいと思います。それを前提といたしまして,最終的な取りまとめ案につきましては座長に御一任いただけますでしょうか。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【佐藤座長】  ありがとうございます。それでは,そのように取扱いさせていただきます。
 なお,おかげさまで,この秋の上部の会議にどうやら間に合いそうでございますので,この取りまとめにつきましては,9月上旬に開催予定しております中央教育審議会大学分科会大学教育部会の方に上程して,報告をすることになっております。ありがとうございます。
 それでは,事務局から,今後のとり進め方につきまして説明ください。
【君塚大学振興課課長補佐】  今回頂きました意見を踏まえて,事務局で審議まとめを取りまとめさせていただいて,座長の御了解を得させていただきたいと思います。御了解得た暁には,委員の皆様にお送りしたいと思いますので,よろしくお願いします。
 以上です。
【佐藤座長】  ありがとうございました。
 お約束の時間がまいろうとしております。12月二十何日かでしたね。年末に慌ただしく第1回のワーキンググループを開催されまして,その後,そのときに申し上げました当初予定の回数を少しオーバーしながらも,最後の最後まで盛んに御議論賜りまして,まことにありがとうございました。
 最初の数回振り返ってみますと,短期大学のことについての基礎知識と申しましょうか,必ずしも同一線上じゃない,このワーキンググループですので,共通の勉強会ということをしましたので,なかなか歩みが遅かったと思って,委員はもとより,傍聴者の皆さんも,少しいらつかれたことがあったのではなかろうかと振り返っております。ただ,後半は,おかげさまで大変実質的な議論を,非常にすき間なくして頂きまして,本当に感謝のきわみでございます。
 二十数年ぶりに短期大学という学校種がタイトルの中に鮮明にした報告書ができ上がるわけでございます。また,この先,先生方,御議論を踏まえまして,上部の中央教育審議会の会議体でこのことが取り上げられまして,更に具体的な施策に結び付いていくことを,切に,皆様とともに期待いたしたいと思います。
 拙(つたな)い座長でございましたけれども,これまで全面的な御協力いただきました委員の先生方,そして事務局の皆さんに心より御礼申し上げます。
 それでは,中央教育審議会大学分科会大学教育部会短期大学ワーキンググループ,これにて終了いたします。ありがとうございました。

―― 了 ――

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