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組織運営部会(第4回) 議事要旨

1.日時

平成25年10月2日(水曜日)9時30分~12時

2.場所

文部科学省3階3F1特別会議室

3.議事要旨

(1)大学からの個別ヒアリング(京都大学及び大阪大学)について,資料1及び2に基づき以下のような説明があった。

【大阪大学】

・大学の普遍性は,多様性と持続性。これが大学の生命線であり,これを前提に大学のガバナンスを考える必要がある。
・多様性とは,学問の多様性,部局の多様性,人の多様性,ジェンダー,国籍も含めて,学問,教育の多様性であり,この多様性をいかに維持できるかというのが,大学そのものの生命線。
・大学のガバナンスのためには,志,理念,戦略,戦術がなければ組織は動かない。
・大学の個々の部局や一人一人の構成員の自動性,自律性,独立性が今までの大学の発展の原動力であり,今後もこの点は不変である。
・現在はあらゆる諸問題に対応していくために,部局横断的なトップダウンの柔軟かつ機動的な大学マネジメントが重要になってきている。
・本部と部局の間の緊張関係を作るということは,非常に重要であるが,この緊張関係を対立の構図にするのではなくて,前に進めるドライビングフォースにいかに変換していくかが大学ガバナンスの本質。
・大阪大学では,「未来戦略-22世紀に輝く-」を策定し,未来戦略機構に,新しい分野横断的な学問の推進並びにインキュベーション機能と大学の己を知り,分析し,学長に対して,本部に対して戦略を提言するような機能の二つを与えている。
・外部人材をいかに確保するか,内部人材をいかにパワーアップするか,グローバルの強化をどうするか,部局マネジメントをどうするかというような観点から,一つ一つ具体的な政策を戦術として作っている。
・卓越した外部人材を招致したり,活躍している人を応援するために大阪大学特別教授制度をつくり,給料の差別化をはかっている。
・グローバル化推進のため,外国から卓越した人を招へいするための支度金のサポートを導入している。
・外国人教員の正規職員への採用においては部局の後押しをしている。
・内部人材にかかる学内財源配分の見直し,研究者に対する報償制度も設けている。
・科学研究補助金などを新規に獲得した人や外部資金間接経費を一定金額以上取っている人への総長顕彰,総長奨励賞付与,給料の差別化をはかっている。
・海外学生派遣や留学生に対する奨学金を設けている。
・国際共同研究促進プログラムを実行。外国の一流研究者が最低1か月以上阪大に滞在して共同研究を進めるプログラムで,その研究者のためのポスドクを雇用することにより常時阪大で国際共同研究が行なわれる。このような形で国際ジョイントラボをスタートした。
・部局配分ポストの5%を大学に留保し,阪大の未来戦略に合致するマネジメントを実行する部局に,部局長未来戦略裁量ポストとして追加配分している。すぐれたマネジメントをやっている部局を表彰するとともに,部局長未来戦略裁量経費,あるいは事務長未来戦略裁量経費を配分する政策もとっている。
・附属病院の収入の1%を総長裁量意経費に組み込み未来戦略実現の為の様々な政策の財源とすることとした。また寄附金や産学連携で得られたお金の5%をオーバーヘッドとして,総長裁量経費に組み込み,未来戦略実現の為の財源にしている。
・施設老朽化対策については,全部局から、1平方当たり500円徴収することとし,将来的に計画的に修繕していくようにしている。
・大学の活力が個々の部局あるいは構成員一人一人の活力の総和であり,いかにすれば個々の部局,構成員一人一人のモチベーションが上がるかという観点が不可欠。
・時代の変化に応えるためには,従来のボトムアップのみならずトップダウンが不可欠になってきている。
・大学ガバナンスのために本部と部局との間に適度な緊張関係を作ることが重要。その緊張関係を部局対本部の対立構造にするのではなく,それを前向きに,ドライビングフォースにいかに変換することができるかということが大学ガバナンスの本質。
・そのためには対話が欠かせないし,学長の裁量経費や裁量ポストが不可欠。

【京都大学】

・学長のリーダーシップの背景は人事権と予算権。予算の自由度という観点からいうと,間接経費というものが大学にとっては重要。間接経費の半分は大学本部で,大学全体のために使っている。大学経営経費や大学活性化経費などは,学長に集中して集める仕組みを大学のガバナンス強化のために作っていただく必要がある。
・教員の人事については,教授会で決まればほぼ決まったも同然で,学長は形式的に了解するというような形。どこかでチェック機能が必要。
・教授会の権限について,施行規則等で具体的に明確にしていかないといけない。
・現在,大学には,役員会,教育研究評議会,経営協議会と三つの主要会議があり,それぞれが「その他重要事項」を審議することとなっており,この「その他重要事項」の考え方をすっきりさせる必要がある。
・人事に関しては,現状では任免の免については、教授会が議を挙げて,それで評議会が審議するというプロセスを経なければ,解雇あるいは解任することができない。
・部局長の選任は,候補者を部局の中で二,三人選んで,部局のためだけではなく,大学の全体の運営の観点から任命するのがよいのではないかと考える。
・教授会は教育,学生マター,学事マターについて審議するということをしっかりと書いて,それ以外のことは,他の組織でしっかりやるということを明記した方が分かりやすい。
・学長選考については,京都大学ではまず意向投票の前に予備投票があり,それで10人ぐらいの候補に絞って,それから総長選考会議が主催する意向投票に入る。
・これからの学長は,能力や経営手腕,研究業績,いろいろな教育行政や業績等を全部踏まえて,人を見て投票するということにならないといけない。
・理想的には,学長選考会議が学内の情報を独自に集め,学内外から,候補者と思われる人を適当な数出して,それをベースに意向投票に入ることがよい。
・まず総長選考会議の方で適当な数の候補者を挙げて,それをもとに意向を一応聞いて,総長選考会議が最後に決める。大学の経営の継続性,あるいは方向性というものを議論をし,大学の経営についてはどういう方向,方法を持っているか,研究や財政的経営はどうかということを候補者に書いてもらい,それを公表して意向投票を行うようにすれば,個人の学長としての資格を判断していただく資料になるのではないか。
・このようなプロセスを健全化すれば,今のやり方で総長選考会議が最後決定するというのはよいと思う。

(2)両大学からの説明について,以下のような意見交換が行われた。

・学長の任期終了後の改革の継続性の担保に関して,改革に賛成でない側にも必ず対案を出してもらうことによって組織改編に向けたガバナンスを継続させることや,任期中に後継者を育てる仕組みの重要性,学長の任期を見直す必要性等について意見があった。
・教員の人事に関して,専門性を有する教授会による選任をよしとする一方で,部局や大学が重点的に取り組むべきところへどれだけ人を付けるかという配置権については,学長や執行部が持つことが重要という趣旨の意見があった。
・執行部のリーダーシップを強化する上での体制について,学長選考会議を含め外部人材を登用することの重要性,学長直轄のサポート組織の必要性等について意見があった。
・教授会と経営協議会の役割に関して,教授会は大学本来の教育研究にかかる多様性を支える上で重要であること,経営協議会における学外委員の意見が社会の声の反映や監視役という意味で重要であること等について意見があった。
・学長選考会議の機能を実質化し,適任者を得るとともに,大学改革に長期的に取り組むことができる体制の構築に貢献するための運営方法等について意見があった。
・私立大学同様,国立大学のガバナンスにおいても,理念や大学としての精神が重要であること,改革に取り組んだ学長のドキュメントを次代に伝えていくことの重要性等について意見があった。
・大学を法人としてよい方向に向かわせられるよう,国としての後押しの必要性について意見があった。

── 了 ──

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-- 登録:平成26年01月 --