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初等中等教育分科会(第119回) 議事録

1.日時

平成30年12月14日 (金曜日) 10時~12時

2.場所

東海大学校友会館 望星の間

3.議題

  1. 「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(答申素案)」及び「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン(案)」について
  2. 平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
  3. 新時代の学びを支える先端技術のフル活用に向けて~柴山・学びの革新プラン~について

4.議事録

【小川分科会長】  おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから第119回中教審の初等中等教育分科会を開催いたします。
 本会議は、本分科会規則第5条により、公開を原則としておりますし、また、第6条により、会議を撮影、録画、録音する場合には、申請に基づき、分科会長の許可を受ける必要があります。会議の進行や他の傍聴を妨げる行為を行った場合には退場を命ずることもありますので、御了承ください。なお、個人を特定するような撮影及び録画は御遠慮いただければと思います。
 本日の議事に入る前に、配付資料について事務局から説明をお願いいたします。
【田中教育制度改革室長】  事務局でございます。本日に配付資料につきましては、お配りの議事次第にありますとおり、資料1-1、1-2、資料2、資料3、それから、参考資料1をお配りしております。資料の不足等ございましたら、事務局にお申し付けください。
【小川分科会長】  資料の確認、よろしいでしょうか。
 本日の進め方ですけれども、議事次第にありますとおり、議題は3つございます。議題1、2、3については、それぞれ最初、事務局の方から説明を頂きまして、それぞれの議題ごとに質疑の時間を設けたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、早速議題1に入っていきたいと思います。議題1は、「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」、その答申素案と、「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン(案)」について、質疑をしたいと思います。
 これは合田財務課長の方から最初に説明を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。
【合田財務課長】  失礼いたします。それでは、資料1-1及び1-2に基づきまして御説明申し上げたいと思っています。
 小川分科会長を部会長として、学校における働き方改革特別部会を設置していただきまして、昨年6月から御審議を頂いたわけでございます。先週、12月6日の働き方部会におきまして、資料1-1の答申素案がお示しをされ、大筋で認識が共有された上で、12月の6日から21日まで、15日間、現在、国民の皆様方からの御意見をこの素案に基づいて頂いているというところでございます。早速でございますけれども、それらの中身について御報告をさせていただきたいと思っております。
 ページをおめくりいただきまして、3ページを御覧いただきたいと思います。まず第1章ということで、学校における働き方改革の目的という御議論を賜ったところでございます。
 3ページの1つ目の丸にございますように、我が国の学校教育は、150年に及ぶ蓄積に支えられた高い成果を上げているという基本的な認識をお示しいただいているところでございます。その後、具体的な高い成果についての言及を頂き、かつ、4ページの一番下の丸でございますが、このような我が国の学校教育の高い成果は、Society5.0でございますとか、AIの飛躍的進化と言われる時代の中でこそ大事になっているという御議論を頂いたところでございます。
 ただ、5ページの上から2つ目の丸にございます、2つの課題を乗り越える必要があるというところでございまして、その「第一に」というところの4行目でございますが、我が国の学校教育の高い成果が、教員の勤務実態調査に示されている教師の長時間にわたる献身的な取組の結果によるものであるならば、持続可能であるとは言えない。「ブラック学校」といった印象的な言葉が独り歩きする中で、意欲と能力のある人材が教師を志さなくなり、我が国の学校教育の水準が低下することは子供たちにとっても我が国や社会にとってもあってはならないという基本的な認識で御議論いただいているところでございます。下の注12にございますように、これについては、我が国社会全体の労働力人口の減少という背景もあるという御議論を賜ったところでございます。
 その上で、6ページでございますが、2ポツとして、学校における働き方改革の目的という御議論を頂いたところでございます。上から2つ目の丸にございますように、本年成立いたしました「働き方改革推進法」、この大きな労働法制の転換をしっかり踏まえていくというのは当然でございますが、さらに、その下の丸にございますように、教育基本法や学校教育法に定められた教育の目的や目標をしっかり踏まえていく必要がある。その上で、7ページの1行目の後半でございますが、‘子供のためであればどんな長時間勤務も良しとする’という働き方は、教師がその中で疲弊していくのであれば、それは‘子供のため’にならない。その数行後でございますが、子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようになることが学校における働き方改革の目的であり、そのことを常に原点としながら改革を進めていく必要があるという御議論を頂いたところでございます。
 なお、この素案でございますけれども、前回の初中分科会、それから、前回の総会で賜りました御意見、踏まえさせていただいたものもあれば、なおちょっと時間が足りなくて、踏まえさせていただいていないものもございます。例えば、ここでは、前回の総会で篠原委員から頂きました、働き方改革と家庭・地域との役割などについては、なお部会で御議論いただいているところでございまして、これは部会でも検討の上、改めて御案内をさせていただきたいと思っております。今申し上げたような議論というのは、例えば、この部分で御検討いただくということになろうかと思っております。
 引き続きまして、9ページの第2章でございますけれども、学校における働き方改革の実現に向けた方向性ということでございまして、まず1ポツは、勤務の長時間化の現状と要因ということで、1つ目の丸のポツの小学校、それから、2つ目のポツの中・高等学校ということで、それぞれ学校種によって状況が異なるという御議論を頂いております。
 それから、9ページの下の方の丸でございますが、平成18年から28年にかけまして、この10年間で先生方の勤務が増えた背景として、1つ目はというところがございますが、若手教師の増加ということでございまして、若手教師ほど勤務時間が長いという回帰分析の結果なども紹介してございます。
 10ページ目でございますが、4行目、2つ目にはということで、その間、特に2008年の学習指導要領の改訂による総授業時数の増加、それから、3点目はということで、中学校における部活動の指導時間の増加という背景分析が整理されているところでございます。
 その上で、12ページでございますけれども、検討の視点と基本的な方向性というところがございます。働き方部会で御議論いただいた議論というのは、13ページの下から3つ目の丸、丸1 から丸5 とございますけれども、あらゆる手段を総動員して学校の働き方改革を進めていかなければならないという基本的な考え方は、昨年12月の中間まとめと同じでございますが、特に答申に向けましては、この一番上の丸でございますが、文部科学省の果たすべき役割は大きい。むしろ、答申後、文部科学省が重要な役割をしっかり果たしていくようにという御議論を頂いたところでございます。
 4行目にバッファという言葉が出てまいります。学校と社会のバッファとしての機能を十分に果たすといったことも含めて求めたいという御指摘を頂いているところでございます。
 なお、前回の働き方部会におきましては、このバッファというのがいささか消極的なイメージを与えるということでございまして、言わば社会と学校の連携の起点、あるいは、つなぎ役として、文部科学省が前面に立ってしっかり取り組むようにという御指摘を頂いたところでございます。そのような観点から、さらに表現は整理をさせていただきたいと思っております。
 15ページでございますけれども、第3章といたしまして、勤務時間管理の徹底、働き方改革の推進という御議論を頂いたところでございます。
 15ページからは、教職員の勤務時間に関する制度の整理でございますが、17ページから、ガイドラインの議論をしているところでございます。18ページには、一番下の丸でございますが、「上限ガイドライン」というのが策定された。それから、19ページの上から6行目ぐらいでございますでしょうか、上限ガイドラインの実効性を高めることが重要であり、文部科学省は、その根拠を法令上規定するなどの工夫を図り、学校現場で確実に遵守されるよう取り組むべきであるという御指摘を頂いているところでございます。
 行ったり来たりで恐縮でございますが、資料1-2というガイドラインを御覧いただければと存じます。ガイドラインの1-2の資料の2ページ目をおめくりいただきますと、3ということで、勤務時間の上限の目安時間というところがございます。この3行目に、「超勤4項目」以外の業務が長時間化している実態も踏まえ、こういった業務も含めて「勤務時間」を適切に把握するという観点から、在校等時間ということで、外形的に把握することができる時間を対象とするということになってございます。
 いわゆる超勤4項目以外の時間が自主的・自発的勤務であるということが強調されるあまり、勤務時間管理も徹底されなかったわけですし、かつ、自ら行っているということで、勤務時間を縮減するというインセンティブも働かなかったところでございますけれども、これらを含めて、具体的には、教師が校内に在校している在校時間を対象とすることを基本とするということで整理をしているところでございます。
 したがいまして、まず在校時間というものを前提とし、自己研鑚の時間その他の業務外の時間については、自己申告に基づいて除き、これに加えて、校外における勤務についても、職務として行う研修への参加、児童生徒等の引率等については、対象として合算するということをした上で、このページの下の方でございますが、(2)上限の目安時間ということで、1か月の合計が45時間を超えない、1年の合計が360時間を超えないという、働き方改革推進法の民間企業に対する枠組を前提に、書かせていただいているところでございます。
 その次のページでございますけれども、特例的な扱いということで、いじめなど、生徒指導上の重大事案の発生などの場合の特例を定めているところでございます。
 その上で、一番最後のページでございますが、留意事項といたしまして、特に(2)にございますように、働き方改革推進法による改正後の労働安全衛生法におきまして、事業者の義務といたしまして、働いておられる方々の勤務時間を客観的な方法で把握しなければならないということを前提にした上で、この客観的な把握について、それから、(3)といたしまして、その上で、休憩時間や休日の確保、在校等時間が一定時間を超えた教師への医師による面接指導や健康診断、それから、退庁から登庁までに一定時間を確保すること、いわゆるインターバルなどの配慮を求めるという内容になっているところでございます。
 その上で、大変恐縮でございますが、資料1-1にお戻りいただいた上で、一番最後のページを御覧いただければと思います。74ページでございますが、資料1-1の答申素案に戻っていただきまして、ここでは、今回答申素案には、大変異例ではございますけれども、これらの働き方改革を進めていく上での工程表、こういう形で文部科学省は進めるべきだという工程表をお示しいただいているところでございます。
 その上から3段目に、上限を定める規則等というのがございます。文部科学省のガイドラインの検討、決定、通知とございます。その隣に、制度的工夫の検討とございまして、例えば、私ども、大臣、あるいは、永山局長が国会で御答弁申し上げておりますように、給特法の中に文部科学大臣はこのガイドラインの内容を指針として定めるという法的な根拠規定を置くことによって、各自治体において、規則等で上限を定めるということを、2020年度から行っていただくというようなことをしっかりと取り組んでいくべきであるという御意思を、中教審の働き方部会でお示しいただいているところでございます。
 戻っていただいて恐縮でございますが、20ページを御覧いただきたいと思っております。その上で、学校の労働安全衛生管理について書かれているところでございます。
 学校の労働安全衛生管理につきましては、21ページの1つ目の丸、それから、2つ目の丸にございますように、まだまだ不十分なところがございます。
 その上で、21ページの一番下の丸の3行目でございますが、志ある教師の過労死等が社会問題となっている。志ある教師が、適切な勤務時間管理がなされていなかった中で勤務の長時間化を止めることが誰にもできず、ついに過労死等に至ってしまう事態は、本人はもとより、その遺族や家族にとっても計り知れない苦痛であるとともに、児童生徒や学校にとっても大きな損失である。さらに、不幸にも過労死等が生じてしまった場合に、勤務実態が把握されていなかったことをもって、公務災害の認定に非常に多くの時間がかかり、遺族又は家族を一層苦しめてしまうような事例も報告されている。このような事態は決してあってはならないものであるという御議論を頂いているところでございます。
 なお、働き方部会におきましては、この点は、労働安全衛生にとどまらず、今回の改革の基本的な考え方でもございますので、総論の部分でこういう議論をしっかりと打ち出していくべきだという御指摘を頂いておりまして、今、整理をしているところでございます。
 このような基本的な考え方に基づきまして、先ほどのガイドラインでも御覧いただきましたが、超勤4項目以外も含めて、具体の職務命令はないものの、校務として行う業務であることを明確にいたしまして、それらを含めた在校等時間について上限を定め、勤務時間管理を行い、業務の改善をしっかりと図っていくということが重要であると考えております。そのことは、万一不幸にして公務災害が生じた場合に、適切な認定を行う上でも極めて大事であるという御議論を賜っているところでございます。
 その上で、23ページでございますけれども、1つ目の丸の最後の3行目でございます。例えば、ストレスチェックの実施については、法例上、一部義務とされているところでございますが、この実態を調査し、市区町村ごとにその実施状況を公表すべきであるという御議論を頂いているところでございます。
 それから、前回、本分科会で御指摘いただいたところでございますが、23ページの一番下の丸の3行目でございます。産業医の選任義務がない規模の学校に関しても、教育委員会として産業医を選任し、域内の学校の教職員の健康管理等を行わせるという御指摘を頂いたところでございます。日本医師会ともしっかりと連携して、このような取組を進めさせていただきたいと思っております。
 24ページでございますが、下の方に、一人一人の働き方に関する意識改革というところがございまして、24ページの下から2行目でございますが、管理職の登用等の際にも、教師や子供たちにとって重要なリソースである時間を最も効果的に配分する、可能な限り短い在校等時間で教育の目標を達成する成果を挙げられるかどうかの能力や働き方改革への取組状況を適正に評価するということが大事だと。これまで余りこのような感覚はなかったわけでございますが、そこをしっかりと評価していくということが大事であるという御議論を頂いているところでございます。
 27ページでございます。第4章ということでございまして、この第4章は、業務の明確化・適正化の議論でございます。昨年12月の中間まとめと基本的に同じように、上から3つ目の丸にございますように、それが学校の業務であるのかどうか、それが教師の業務であるのかどうかという観点からしっかり御議論いただいたところでございますが、その際、28ページの1つ目の丸でございますけれども、今回の働き方改革というのは、社会に対して学校を閉ざしたり、内容を問わず一律にこれまでの業務を削減したりするものではない。教師や子供たちにとって重要なリソースである時間を最も効果的に配分する中で、学校として子供たちの成長のために何を重視し、どのように時間を配分するのかという考え方を明確にし、地域や保護者に伝え、理解を得ることが求められるという基本的な考え方をお示しいただいているところでございます。
 その上で、28ページの2ポツの仕組みの構築というのは、言わばこの業務削減に関する総論でございまして、そこでまず重視、あるいは強調されておりますのが、28ページの下から5行目にございます、文部科学省が取り組むべき方策、まずこれがなければならない、大事であるということでございます。
 1ポツにありますように、なぜ学校の働き方改革なのか、その働き方改革の目的についての力強い、分かりやすいメッセージを発信する。それから、28ページから29ページにかけまして、これは学校の業務ではない、先生の業務ではないといったようなことも含めて、文部科学省が明確なメッセージを出していく。その意味で、学校と社会の連携の始点となり、つなぎ役となっていく。その前面に立つという御議論を頂いているところでございます。
 また、29ページ目の1つ目のポツにありますように、「業務改善の取組状況調査」も、やっていますか、やっていますかというレベルではなくて、実際の在校等時間の可視化といったことに取り組み、それを公表していくということが大事である。あるいは、文部科学省においても、何か学校にお願いする際には、スクラップ・アンド・ビルドを徹底していく。もちろん、学校の働き方改革のための条件整備、今、来年度予算に関する折衝が山場でございますけれども、これもしっかりやっていくようにという御指摘を頂いているところでございます。
 29ページの下頃でございますが、(2)、各教育委員会におきましては、同じように、学校と社会のバッファになっていくと同時に、30ページのちょうど真ん中頃でございますが、例えば、学校施設の地域開放においては、学校に負担をかけない、教育委員会として責任を持って地域開放していくという御指摘を頂いているところでございます。
 それから、(3)各学校が取り組むべき事項ということでございますが、1つ目のポツの3行目でございますけれども、教職員間で業務を見直し、削減する業務を洗い出す機会を設定し、校長は一部の教職員に業務が偏ることのないように校内の分担を見直し、自らの権限と責任で業務を大胆に削減するということが指摘されております。特に、注61という、細かい字で恐縮ですが、御覧いただきますと、夏休み期間中の高温時のプール指導、勝利至上主義の早朝勤務、内発的な研究意欲がないにもかかわらず形式的に続けられている研究指定校としての業務、過剰な運動会等の準備、本来家庭が担うべき休日の地域行事への参加の取りまとめや引率といったものを大胆に見直し・削減していく必要があると御指摘を頂いておりまして、私どもも、こういうことが学校の業務ではないということをはっきりと社会に対して訴えてまいりたいと考えております。
 それから、31ページでございますが、ここからは各論でございます。特に、58ページ以降の別紙2に、学校の業務を14に分けて具体的な議論をいたしておりますが、ここで重要なポイントは、また細かい字で恐縮でございますが、注62ですとか63というのを、一つ一つの御紹介は省かせていただきますが、御覧いただければと思います。ここに書いてございますのは、学校が負っておりますのは、子供に関する無限責任ではない、法的には有限責任である。安全配慮義務にしても、発達の段階によって程度は異なりますけれども、学校が予見可能性を踏まえて配慮していれば、それは学校の責任を果たしているということでございますし、31ページの注の一番下の行でございますが、保護者に過失がある場合には、連帯して責任を負うというような法的な枠組という整理を改めてお示しさせていただいているところでございます。
 このような形で業務の縮減を文部科学省として前面に立って進めていくと同時に、33ページの4ポツの学校が作成する計画等の見直し、それから、34ページの5ポツの教育課程の編成・実施の在り方などを議論いただいているところでございます。
 なお、36ページの在校等時間の縮減の目安というところがございます。これにつきましては、大変恐縮でございますが、72ページに飛んでいただいて、御覧いただければと思います。別紙3という資料でございます。
 先生方の時間外勤務の状況は、大変厳しいものがございます。年数百時間というと、ほとんどもう解決不可能ではないかというふうにお感じになるわけでございますけれども、例えば、私どもの勤務実態調査でも、先生方は小中ともに、大体勤務時間よりも45分ほど早く学校にお越しになっているわけでございます。一日45分早くお越しになるということは、年間で言うと、150時間、時間外勤務をしているということになるわけでございまして、これをどう変えていくのかということを、これからしっかりと議論し、実現していく必要があると考えております。
 小学校で言えば、例えば、72ページの(5)にございますように、統合型校務支援システムを導入いたしますと、これは北海道の事例で、どう堅く見積もってもこれぐらいの勤務時間の圧縮になるわけでございますが、これも年間120時間というかなり大きなリソースになるわけでございます。
 73ページは中学校でございますが、(4)にございますように、スポーツ庁が作成した部活動ガイドラインを遵守することによって、年間120時間、それから、配置を進めさせていただいております部活動指導員、この活用をすることによって、160時間ということで、年間280時間の圧縮がなされるということでございまして、こういう具体的な数字の中で、報道等では、業務の引き算という言葉がございましたけれども、これを具体的に進めていく必要があるということでございます。文部科学省としても、しっかりと責任を果たしていかなければならないと考えている次第でございます。
 37ページは、第5章ということで、学校の組織運営体制の在り方ということでございます。例えば、40ページの1つ目の丸にございますように、特に現在増えております若手教師を、ミドルリーダーや管理職がどう支えるのかという御議論を頂いているところでございます。
 42ページでございますけれども、勤務時間制度の在り方についての御議論でございます。42ページの2つ目の丸にございますように、給特法の先ほど来申し上げている超勤4項目、あるいは、教職調整額という枠組については、この枠組自体が、2つ目の丸の後半3行でございますが、学校の勤務時間管理が不要であるとの認識が広がり、同時に教師の時間外勤務を抑制する動機付けを奪い、長時間勤務の実態を引き起こしているとの指摘があるという御議論を頂いたところでございます。
 今回の議論の大きなポイントは、43ページの1つ目の丸でございます。縷々書かせていただいておりますが、ガイドラインを定め、徹底的に先生方の業務の明確化・適正化を図り、業務の縮減を図っていくというのが1つ目の視点でございます。
 それから、43ページの上から2つ目の丸にありますように、と同時に、踏まえなければならないのは、先生方の業務の特質でございまして、43ページの2つ目の丸の3行目からありますように、語彙、知識、概念がそれぞれに異なる一人一人の子供たちの発達の段階に応じて、指導の内容を理解させ、考えさせ、表現させる、2行ほど飛びまして、それが教師の専門職としての専門性、時代が変わり社会全体が高学歴化しても相対化されることがない教師の職務の特徴であるという御議論を頂いたところでございます。
 その上で、43ページの一番下の丸でございますが、給特法に定める制度について、一部の委員からは、一番下から3行目でございますけれども、給特法を見直した上で、基本的には、超勤4項目以外の勤務時間の上限設定とか時間外勤務手当、それから、36協定といったことについて、労働基準法の枠組というものを大事にしていくという視点も大事ではないかという御議論を頂いたところでございます。
 それにつきましては、44ページの上から2行目にありますように、教師の職務の本質を踏まえると、教育の成果は必ずしも勤務時間の長さのみに基づくものではないのではないか、それから、給特法だけではなくて、いわゆる人確法も含めた教師の給与制度も考慮した場合に、必ずしも教師の処遇改善につながらないのではないかという御議論も頂いたところでございます。
 その下の丸の4行目でございまして、この制度の在り方を検討する中で、教育関係者の意識が長時間勤務を是としたまま、直ちに現行の給特法に規定する超勤4項目を廃止する、あるいは、36協定を要するとすることは、その数行後でございますが、現状を追認する結果となり、働き方の改善につながらないのではないか、それから、学校において現実的に対応可能ではないのではないかといった視点を踏まえる必要があるという御議論を頂いたところでございます。
 したがいまして、44ページの上から2つ目の丸でございますが、したがって、まず、給特法の基本的な枠組を前提とした上で、勤務時間管理の徹底、あるいは、上限ガイドラインという枠組の中で、働き方改革を確実に実施する仕組みを確立し成果を出すことが求められるという御議論を頂いたところでございます。
 なお、44ページの一番下の丸でございますが、教職調整額が「4%」とされていることについては、実態との乖離があるのではないかという御指摘も頂いたところでございますが、4行目から5行目にありますように、勤務時間の縮減のための施策を総合的に推進していくということで、学校における働き方改革を確実に実施していくことを優先すべきであり、これらの取組の成果を踏まえつつ、必要に応じ中長期的な課題として検討すべきであるという御指摘を頂いたところでございます。
 それから、一年単位の変形労働時間制について、その後記述がございます。一年単位の変形労働時間制が、勤務時間の縮減の切り札というふうに議論されてきたわけではございません。注76にございますように、学校においては、かつて、夏のまとめ取りのような形で、先生方が社会的な理解を得ながら長期休業期間中にまとまった休みを確保するということがあったわけでございますが、そういったことの方策として議論されたところでございます。週休日の振り替えですとか、年休など、様々な手段はございますけれども、一年単位の変形労働時間制を導入することだけが法改正が必要であるということから、今回、特に御議論を頂いたところでございます。
 具体的な御議論でございますけれども、46ページの上から4行目にありますように、他方で、学校週5日制以降、夏休みにおいても、先生は業務がいろいろあるというのも事実でございます。そのような観点から、仮に導入するとしても、1つ目の丸にございますように、夏休み期間中の部活動、あるいは、2つ目のポツにありますように、部活動が参加する大会、それから、3つ目のポツにありますように研修、こういったことにつきまして、文部科学省がしっかりと、夏、先生方が長期の休みが頂けるように、こういう枠組を徹底的に変えていくということを前面に立って行う必要がある。
 それから、46ページの一番下の丸でございますが、育児や介護等の事情によって配慮を求められる先生方がいらっしゃるというのは当然だと考えているところでございます。
 47ページの2行目でございますが、一年単位の変形労働時間制を導入することで、学期中の勤務時間が現在よりも長時間化するということはあってはならないということでございまして、その4行ほど後でございますが、段階的に全体として業務量を削減し、学期中の勤務が現在より長時間化しないようにした上で、すなわち、仮に月曜日を1時間勤務時間を長くするとしても、17時から会議をしたり、授業時数をコマを1つ増やしたりして、学期中の勤務が現在よりも長時間化しないように、勤務間インターバルの議論も参考にしながら枠組を作らせていただいた上で、導入するということが検討されるべきではないかという御指摘を頂いているところでございます。
 47ページ真ん中頃に、中長期的な検討というところがございまして、もとより、給特法の枠組も含めまして、労働法制、公務員法制、あるいは、先生の在り方といったものを踏まえながら、今後引き続き検討を重ねることが必要であるという御議論を頂いているところでございます。
 第7章でございますけれども、1ポツにございますのは、条件整備ということで、49ページには、幾つかのポツで条件整備の、現在、31年度予算編成、正念場でございますけれども、引き続きしっかり取り組ませていただきたいと考えております。
 なお、51ページを御覧いただければと思います。今回の働き方改革を進める上で、教育行政、教育制度の枠組自体もいま一度見直していく必要があるという御議論を、多くの委員の方から頂いたところでございます。一番下の丸に幾つかポツが並んでおりますけれども、特に小学校における教科担任制の充実、あるいは、教育課程の在り方の見直し、それから、免許更新制の実質化も含めた、養成・免許・採用・研修全般にわたる改善・見直し、新しいテクノロジーの活用、それから、52ページ、小規模校の在り方の検討、それから、労働法制上の調査・監督権限を持つ人事委員会等の効果的な活用といったことについての御指摘を頂いているところでございます。
 53ページ、最後、第8章でございますけれども、先ほど御覧いただいた工程表をお示しいただいて、先ほど申し遅れましたけれども、一年単位の変形労働時間制も、2020年度に在校等時間の上限を各自治体で規則等で定めていただいた上で、勤務時間の圧縮の状況を踏まえた上で、2021年度から導入してはどうかという工程表をお示しいただいているところでございます。答申として頂ければ、しっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。
 それから、この答申を踏まえて、この改革が言わば自走する仕組みが必要であるということでございまして、53ページの一番下の丸にございますように、業務改善状況調査などを踏まえて、進捗状況を市区町村ごとに把握し、公表していくといったような取組が必要ではないかという御議論を頂いたところでございます。
 最後、54ページでございますけれども、下から2つ目の丸と一番最後の丸でございますが、これも働き方部会の先生方の強い御意思に基づきまして、異例ではございますけれども、中教審として保護者や地域の方々への呼びかけというものを頂いているところでございます。特に一番下の丸にございますように、今回の改革は、子供たちを最前線で支える教師たちがこれからも自らの時間を犠牲にして長時間勤務を続けていくのを望むのか、心身ともに健康にその専門性を十二分に発揮して質の高い授業や教育活動を担っていくことを望むのか、その選択であるという問いかけを頂いているところでございます。
 先ほども申し上げましたけれども、これ以外にも、初中分科会や総会では、働き方改革を踏まえた地域や家庭の役割という重要な御指摘も頂いているところでございます。それらを踏まえて、さらに働き方部会で御議論いただきたいと思っておりますけれども、現在、こういう形で、素案という形で御議論を賜っている次第でございます。
 駆け足で恐縮でございましたが、以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、今、事務局から説明のありました素案について、皆さんの方から御意見を頂きたいと思います。骨子案のたたき台で一度御意見いただきました。そのときに頂いた意見を全てきょうのこの素案に反映できていない面もありますけれども、一応こういう素案という形で提出しておりますので、皆さんの方から御意見いただければと思います。
 恐縮ですけれども、御発言の際には、名札を上げていただければと思います。どなたからでも構いません。よろしくお願いいたします。それでは、どうぞ。
 では、最初、無藤委員、お願いします。
【無藤分科会長代理】  私、働き方の会議の委員でもありましたので、そういう意味で、特段疑問があるという意味ではなく、まさに詳細にわたっての報告を、今後は工程表に従って実施していただきたいと思っております。
 その上で、既に書いてあることではあるのですが、念押し程度ですが、ガイドラインの方でちょっとお話ししたいと思いますが。
 2ページのところに、目安時間で3、そして、(1)というのがあります。これは簡単に書いてありますが、非常に大事なところで、今回の改革の中核の中核みたいなところだと思うんですね。つまり、在校時間というものが基本的には勤務時間である。それを外形的といいますか、客観的にきちっと把握するということだと思うんですけれども。また、校外での勤務も、それとしてきちっと把握するという。民間会社なら当たり前だと思うんですけれども、そのことが明確だと思うんですね。
 その上で、この何週間か、私も現場の校長先生などに聞いてみましたけれども、45時間というのはなかなか厳しい、それでも大変だということが大半の意見のようですけれども。その際に、ガイドラインの4ページ、(4)のところで、虚偽の記録を残してはいけないとか、自宅に持ち帰って、言わば自宅残業みたいなのもいけない。当たり前だと思いますけれども、これについては、かなり強調すべきことだと思うんですね。
 つまり、虚偽の記録という場合に、特に管理職がそういうことをさせることが万一でもあれば、それは懲戒に値するような行為だと思うんですけれど、例えば、そういうこと。それから、自宅に持ち帰るという場合も、本来、学校の業務に関わることや、子供の成績等に関わることを、職員室の外に持ち出すこと自体が大きな問題だと思うんですけれども。そういう意味で、これをさせてはいけないんですけれど、校務に関わる資料の持ち出しを禁じるということを厳密にやりながら、しっかり管理していく必要があるというのが1つです。
 もう一つは、2ページに戻りまして、校内にいる時間は基本的には勤務時間であるとなるんですけれど、例外があって、自らの判断に基づいての自己研鑚の時間などについては業務外で、それはあくまで自己申告としてというふうになります。これは当然のことで、教員という専門職においては、自己研鑚していく必要がありますけれど、それは言わば無限の時間を使ってもいいというか、そういうものだと思うので、業務になりにくい性質が多いと思いますけれども。
 ただ、その名目の下で、実際には校務をしている場合も出てくるかもしれないので、やはりこれについて、自らの判断ということや、また、本来、民間会社だったら、勤務するオフィスは仕事で、それ以外の自己研鑚は外でやるという単純な分け方があると思うんですが、学校の場合、なかなかそうもいかないのかもしれませんが、例えば、業務用のパソコンには業務以外では触ってはいけないとか、できれば自己研鑚するにしても職員室以外とか、その際には使用届を出すとか、何か明快な区別というものを時間的・物理的にする必要があるのではないか。
 今すぐここで書き込めという意味ではありませんけれども、非常に細かい実務的な話ですが、新たなごまかしの手立てを作っちゃうということをできる限りさせないような、そういう小さいことですけれども、手立てが大事かなということで申し上げました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 かなり名札が上がっていますので、では、そちらの方から八並委員、角田委員、種村委員、笹委員、帯野委員という、こういう順で行きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
【八並委員】  資料1-1の28ページの表中の「教師の業務」ですが、「負担軽減可能な業務」の⑭「支援が必要な児童生徒・家庭への対応」という記載があります。これについては、別紙1の70ページにその詳細が書かれています。これに関して、中教審が出したチーム学校でもこれは言われていますが、特に今、教員の業務を圧迫しているのが生徒指導関係です。その中で、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーは非常勤で働いています。
 表だけで見れば、「専門スタッフとの連携・協力」は簡単そうですが、現状のスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの非常勤という勤務形態を変えずに、教員との連携やスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーと教員の分業体制を明確にしなさいと言われても、非常に難しいと思います。
 文部科学省としては、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを、遠からずアメリカのように常勤化する方向で考えているのか、あるいは、さらなる量的な拡大という方向で考えておられるのか知りたいと思います。また、分業体制を想定したときに、財源はどこから出るのかという点をお伺いしたいと思います。
【小川分科会長】  先ほどの無藤委員からも、ガイドラインの実際の運用上でいろいろ留意することもあるのではないかということで、幾つか御指摘がありました。また、今の御質問もありますので、三、四人の意見でまとめて、一度事務局の方に、お答えできる内容についてはお答えいただくというふうにしたいと思います。
 あとお二人ぐらい。角田委員、どうぞ。
【角田委員】  今回の答申案は、頑張り過ぎてしまう先生方を助ける一歩になるのではと思って読みました。
 この中で触れられていないと思ったのは、仕事をしない教員とか、ほかの先生に負の影響を与える先生の存在です。以前、私どもが教員の働き方改革の特集を組んだときに実施した先生方のアンケートで上がってきたのが、そういった同僚や、それを指導できない管理職への怒りとかストレスだったんですね。
 働き方改革といったときに、こういった問題がすごくあると思うんです。
そして、そういった方が結構力を振るっていらっしゃる場合があります。
それらも含め学校という職場にもパワーハラスメントの問題がありますよね。実際の事例もお聞きすることがあるのですが、この答申案の中には、パワハラという単語は見受けられなかったと思います。民間で非常に大きな問題になっている、この問題についても触れてもよかったのではないかと思います。また、実際の事例をお聞きしたときに、相談窓口がない。管理職にも言えず、教育委員会にそういった窓口もないということも聞きました。こういった面での職場改善についても、もし今後議論できたらいいのではと思いました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 種村委員、いかがでしょう。
【種村委員】  全国連合小学校長会の会長の種村でございます。小学校の立場から、小中高共通する部分もありますが、何点かお話をさせていただきます。
 この素案につきましては、学校の現状をよく聞いていただいて、お示しをしていただいているかなと思いますが、もう少し詳しくお話を申し上げたおいた方が、学校の現状がお分かりになるのではないかなと思います。これは中高とは違うと思いますが。小学校ということで、何点か、この素案について触れさせていただきたいと思います。
 1つ目は、前の初中分科会でもお話を申し上げましたが、学校の今現状です。全国の小学校の教員の持ち授業時数は、文科省にお伺いしたところ、24コマから25コマです。1週間5日間ですので、大体朝から授業をしまして、終わりまで、通常は6コマできます。そうしますと、1週間で大体30コマ授業を入れられるんですが、教員は24コマから25コマ授業をしているということでございます。そうしますと、1週間で空いているのが5コマ程度ということで、感覚的につかんでいただければと思います。
 その5コマ程度を何に使っているかというと、管理職として会議をするところもありますので、1週間に1回会議をしたり、できないときは2週間に1回会議をしたり、研修をしたり、学校の中で研究をしたりということで使っています。
 この前、うちに若い教員が何名かいますので、若い教員の勤務時間が長いというお話もありましたが、聞きましたら、大体1時間勉強を教えるのにどのぐらい教材準備、教材準備しているのと、丸付けも含めて、ちょっと教えてと言ったら、感覚的ですけど、大体1教科について30分ぐらいはしていると。小学校教員は、1回教えたらそれで終わりですから、学級担任制ですから、次のクラスには持っていきませんので、24から25コマ教えるのに、1コマ30分教材準備、教材研究をしているということになります。そういう中で、今、この議論をされているんだというように思いますが、表面上だけでいきますと何となく過ぎてしまうんですが、具体的なそういうことを思い浮かべていくと、どれだけ足りないかということが御理解いただけるという前提で、これから何点かお話をさせていただきたいと思います。
 1つ目は、教員の勤務について、もう少し補足をさせていただきます。これは何点かお示しをさせていただいていますが、教員は、どの職場もそうでしょうけど、1日8時間勤務、今、教員は7時間45分勤務していますが、通常、午前中4時間授業して、その後、給食、掃除、そして、6時間目に入って、下校させて、休憩に入るという状況であります。
 先ほども合田課長さんからお話がありましたように、今一番問題になっているのが、いろんな部分で、校長として特に注意をさせたいのは、やっぱり学校は安全であるということで、安全を担保しなければいけないということですね。これは低学年の先生は特にそうなんですが、特に配慮を要する児童がいた場合には、もう付きっきりでずっといます。休み時間も含めてですね。そうしますと、給食の時間もアレルギー対応がありますので、そうしますと、ずっと休憩まで子供に寄り添わなければいけない。中には、いろんなお子さんがいたときには、トイレも行けないという状況で過ごしている場合があります。小学校の低学年、中学年、また高学年によって、付き添い方が違いますが、低学年になればなるほど、子供に寄り添っておかないといけない。かなり私的にストレスが溜まっているのではないかなという状況で今いるということでございます。
 教員の勤務について、ちょっとお話をさせていただきましたが、休憩の問題です。朝から始めまして、午前及び午後の授業が終わって、つまり、7時間半経ってから休憩を取らせています。なぜかというと、今言ったように、休憩、給食、掃除等は全部付き付き添い安全を配慮しなければいけないという状況です。
 ただ、これについては、今回の答申の中に触れてあります。先生方の体制を組むことによって、一人一人の学級担任の負担を軽減させたいというのが入っていますが、具体的にさせる方法がないんです。そのことが今後の一番問題になってくるかなと思っています。方向性としてはお示しを頂いていますので、ありがたいなと思っています。
 次の問題と、7時間半取らせた後に45分の休憩に入るんですが、最後、15分の勤務で終わるんですが、その45分で休憩を取っている教員がどのぐらいいるかというと、これは全国的に、どこの調査か分かりませんが、9割以上が取っていません。なぜかというと、そこで休憩を取ると、その45分休憩を取って、15分勤務したら、また45分、その分仕事をしなければいけないので、取ることは遅く帰ることになるんですね。ですから、現実的に、この45分の休憩は取れていないという状況を御理解いただければありがたいなと思っています。
 私ども校長は、勤務の割り振りについては、校長の権限でしているんですが、最後の45分を取らせることが本当に正しい休憩の取らせ方かということを、いつも疑問を持っています。本来は、労基法の休憩の取らせ方については、疲労回復のために取らせるんですね。だから、6時間を超える勤務をさせる場合は、45分を取らせなければいけないんですが、7時間半経ってから休憩を取らせるのでは全然疲労回復にならないんです。これが大きな問題であるということを、まず休憩の取らせ方で御理解いただければと思います。
 あと、この素案の中に繁忙期というのが入ってきますが、教員の今の繁忙期というのは、長期休業日以外はほとんど繁忙期です。特にその中でも、成績処理のときには、時間を超越する繁忙期に入ってきますけど、そういう部分で、長期休業日以外はほとんど繁忙期ということで御理解いただければと思います。
 最後、48ページにちょっとお示しがありましたが、教科として、英語が増えてきます。2020年度には全面実施になりますので、1コマまた増えるという状況になります。そのために、国の方は、小学校の英語の教員の専科教員を今1,000名増やしていただいて、来年度も1,000名増やしていただくという状況でありますが、今の予定でいくとどうなるか分かりませんが、約4,000名増やすというようなお考えで今進めているという状況に聞いていますが、小学校全校で2万校ありますので、そういう2万校の中で、4,000名で足りるかという問題もありますので、この辺についてはまた頑張っていただいて、さらに増やしていただかなければいけないのかなとは思っているところでございます。
 ちょっと長くなりましたが、以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 恐縮ですけれども、これ以降、お一人5分以内で発言をお願いいたします。
 今まで4人の委員から、御要望を含めた御意見ありましたが、事務局の方から何か。
【合田財務課長】  一番最後に。先生方の御意見を伺った方が多分良いかと存じますので。
【小川分科会長】  それでよろしいですか。分かりました。
 では、続けて、笹委員、どうぞ。
【笹委員】  全高長の笹でございます。高校の立場からの話になると思います。
 ただいま種村委員から、小学校、こんなに大変だよという事例を御紹介いただきました。高校の方も似たような状況ではあります。ただ、大変な状況をこのまま放置しておくと、教員の労働環境がもたないのではないかということで、良質な教育を提供するために、教員の労働環境を変えましょうという御提案だと認識しております。
 そのために、勤務時間管理という切り口で迫っておられるんだと思います。限られた勤務時間を、どこに重点的に時間を配分し、足りない部分は削除していかなければならないので、どういうふうに削減していくかという提案のように思っています。
 この冊子の中の28ページに、教員がすべき仕事、そうでない仕事というようなものが分かれています。さらに、それに関しまして、後半の部分で具体的な説明もされておりますが、例えば、校内清掃というものがございます。詳細は64ページの方に書いていただいていますけれども。校内清掃と申しましても、私たち、学校で、ただ自分たちの教室を掃除しなさい、ごみを捨てなさいというような指導をしているだけではなく、その中で、ものを大切にしましょうとか、リサイクルをしましょうとか、持続可能な社会をつくるために、どういうふうにしていきましょうかというようなことも引っくるめて、校内清掃指導というものをしています。
 ただ、それが教員の本務でないのであれば、家庭におろしていくという考え方だと思います。そういう意味も含めた清掃指導を家庭にお任せしますので、是非御協力くださいという、そういう共通理解を保護者の方に持っていただかなければならないなと思っています。
 それから、放課後の活動については、59ページに詳しく書いてありますが、例えば、高等学校の場合ですと、特別指導というようなことが時としてございます。そうしたときに、例えば、コンビニの店長さんから、「今、お宅の高校生がうちの前でたむろしている」とか、地域の方から、「公園に集まってたばこを吸っているようだ」というような御連絡を頂きます。それに対して、今まで教員は、駆けつけて指導をさせていただいたわけですけれども、それをなるべく地域に戻しましょう、警察に委ねましょうというような御提案だと思います。
 それは間違いではないと思いますが、今まで学校現場がやってきたことを手放して、保護者や地域の方にお願いしますということは、受け取る保護者や地域の方、びっくり仰天だと思うんですね。そのあたりの共通理解をきちっとしていただくように、広報なりしていただかなければ、結局、戻された保護者や地域が混乱し、この改革の理解は得られないと思っています。
 学校が今まで丸抱えにしてきて、全て教員がやりましょうというような形に、戦後70年で日本型教育を作ってきてしまったわけです。例えば、今、キャリア教育だって学校でやりましょう、主権者教育もそうです。民法が変わって、消費者教育も学校でやっていってくださいというふうになっています。学校でやることによる、そのやり方の良さというのは非常に認識していますが、その日本型教育の良さが理解されていても、それをこのまま継続すると教員が参ってしまうから、少しずつそれを解体して、地域、保護者に出していきましょうという発想だと思います。是非、地域の方、保護者の方にこれを知らしめていただきたい、御理解を頂いてほしいと思います。
 54ページのところで、文科省の方からお願いですというようなことがありましたが、この紙面だけでお願いですという形ではなく、例えば担当課長の合田さんがテレビに出て、今変えますよ、日本型教育のいいところもありますが、悪かったところを変えて、「今、先生方の労働環境を守り、そして、結果的にいい教育ができるようにしていくところですよ、御理解ください」ということを、是非国民の皆さんに周知徹底していただくということをお考えいただきたいなと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございます。最後の方でよろしくお願いします。
 帯野委員、どうぞ。
【帯野委員】  読ませていただいて、ざっとした感想ですので、答申に取り入れられるところがあれば、取り入れていただいたら結構ですし、あるいは、今後の参考に聞いていただいても結構だと思います。
 学校組織運営の在り方のところですが、特に48ページ、ここにミドルリーダーとして、指導主事、それから、主幹教諭、指導教諭、そして、事務職員と役割が出てまいります。この中で、例えば、指導主事について。指導主事というのは、学校と教育委員会を結ぶ役割を担っていますし、また、将来の管理者候補、校長・教頭候補という意味でも、重要な役割を担っています。
 ただ、現実は、優秀な先生を教育委員会に持ってきて、さあ、学校管理をしなさいというケースが多くて、優秀な教員であることと、組織を指導するというのは、別のスキルが要りますので、指導主事こそ、やはり教育委員会に来たときに、しっかり研修をする。それも、教育委員会による教育委員会の研修ではなくて、大学の専門的な講座を受けさせる等、組織マネジメント力の強化という意味で、指導主事の育成というのも、もし書き込めたら書き込んでいただきたい。
 それから、主幹教諭と指導教諭でありますが、主幹教諭はよく分かるのですが、指導教諭の役割が不鮮明に感じられます。これがもし明確であれば、書き込めばどうかなということと、その役割が不鮮明であるなら、書き込まなくとも、今後、その在り方をもう一度検討する必要があるのかなと考えます。
 そして、事務職員ですけれども、この後の柴山プラン、先端技術の説明のところで、ICT、それから、AIの活用なども相当取り入れられる部分があると思いますので、学校事務については相当合理化されるのではないかと思いますが、やはりそこは人の存在というのも必要ですので、ここに書き込んである、教育委員会は、戦略を持って望ましい採用とありますけれども、一番学校事務職員に欠けているのはキャリアパスですよね。例えば、過去において大阪府では、事務の方が管理者試験に合格をして、教頭になった例もあります。そういうモデルなんかも集めていただいて、示していただくのも1つ、励みになるのかなと感じました。
 それから、この答申の一番目玉だと私は思っているのですが、変形労働時間制ですね。これが地方公共団体の条例に基づきというところで、いわゆる勤務条件条例主義でありますけれども。後の方に今後の検討課題として、人事委員会の活用というのがでています。人事委員会、特に都道府県においては、警察、教育委員会に対して長時間勤務の解消を求めていないところはないと思うのですね。しかし、やはりペナルティを科す権限がないというところで、常態化して改善されないという状態ですが、この変形労働時間制、これを勧告において知事部局に導入を促すというところで大きな役割を果たせるのかなと感じました。そこのところは、人事委員会に期待したいところでもありますし、文科省においても、うまく導入できるよう、広報をしていただけたらというふうに期待します。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 伊藤委員、どうぞ。
【伊藤委員】  ありがとうございます。
 まず、大変難しい問題に対しまして、ここまで取りまとめを頂いたことに感謝申し上げたいと思いますし、先ほどもありましたけれども、現場の実態がよく捉えられており、その上で、問題点と対応策が整理されていると感じました。その上で、学校運営を預かっている校長の立場から、3点お願いできたらと思います。
 1点目は、32ページでございますが、学校及び教師が担う業務の明確化・適正化についてでございます。中心となって担うべき主体を、必要なものについては、学校・教師以外に積極的に移行していくという考え方そのものについては、全く異論はないわけですが、32ページの中ほどに出てまいります、「学校・教師が今度は対応しないと決断をしたとしても、他の担い手が存在しない状況を放置してしまえば、結局は学校・教師の業務として再び付加されることになりかねない」という、この部分ですね。危惧されるのは、まさにこのことなんですが、もう少し下に、「その責任の所在を明確にし、その受皿を学校内及び地域社会に着実に整備することである」と述べられておりますが、では、それは誰が整備するのか。これをどのように想定されて、これが書かれているのかということを、いま一度確認をさせていただきたい。これが1点目でございます。
 2点目は、少し前になりますが、30ページ、コミュニティ・スクール、地域学校協働本部の考え方でございます。今のことにも関係してくるのですが、30ページの最初のポツに、各学校や地域で業務が発生した場合は、丸1 丸2 丸3 のいずれであるかを整理した上で、学校・教師に課せられている過度な負担を軽減するとあります。そして、次の行、次のポツに、「この際、保護者や地域住民との適切な役割分担を進めるための仕組みとして」とあり、コミュニティ・スクール、あるいは、地域学校協働本部が出てまいります。学校運営協議会や地域学校協働本部が役割分担の主体にすり替わってしまうのであれば、これは少し違うのではないかと思うわけです。もちろん、学校運営協議会では、学校運営に関係する様々な課題を協議をしておるわけですから、アイデアやお知恵や御支援を頂けるということはあろうかと思いますが、仮に整備する主体を学校運営協議会に求めているのであれば、それは少し違うのではないかなと思いますので、そこを明確にしていただきたいという、これが2点目でございます。
 それから、3点目は、教職員の定数改善でございます。様々な専門スタッフや保護者・地域との連携・協働と、こうした取組が一層進んでいくということが重要であるのは言うまでもございませんが、やはり最も改善を進めていただきたいのは、教職員の数でございます。例えば、本校では、通級指導教室がございますけれども、約30名の生徒が通ってくるのを、正規の職員は1人で対応しているというのが現状でございます。基礎定数化に向けて大変な御尽力を頂いたということは承知しておりますが、この基礎定数化の着実な実施に向けて、引き続き御尽力をお願いしたいということと、教職員の定数改善、そして、基礎定数化の着実な実施という部分は、改めてここで強調していただくようにお願いをしたいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 清原委員、どうぞ。
【清原委員】  ありがとうございます。三鷹市長の清原です。
 私は、「学校における働き方改革特別部会」の委員ではございますが、その経験も踏まえて、4つの点を申し上げます。
 私は、志ある教師が過労死等によって命を失うことがないように、そして、教師の働き方改革によってライフ・ワーク・バランスが実現して、何よりも児童生徒本位の教育の質の向上が図られることを目指して、この特別部会に参加してまいりました。
 その中で、1点目に申し上げたいのは、自治体においても、国と同様、現在、来年度の施策、あるいは、予算編成の佳境にありまして、この時点でこの報告書の素案が示されたことというのは、とてもタイムリーだということをまず申し上げたいと思います。
 実は、まだ課題が残っています。給特法の問題、あるいは、教職調整額の4%が妥当かどうかとか、いろいろ課題はありますが、しかし、現時点において、少なくとも『勤務時間の上限に関するガイドライン』を示すなど、目指すべき方向性を示していただくことは、教育委員会にとってだけ有意義なのではなくて、市長部局、知事部局にとっても有意義にしていかなければならないと、私の立場では認識しています。
 現在、各自治体で総合教育会議が活性化しています。三鷹市においても、学校における働き方改革は重要なテーマになっています。教育委員会だけではなくて、市長部局が一緒に検討していく中で、例えば、労働安全衛生について、市長部局との連携が図れないか。あるいは、三鷹市の例では、学校施設の地域開放は市長部局が担当しています。このように、総合的な働き方改革を、教育委員会、市長部局が連携して、平成31年度(2019年度)に何がしかのアクションを起こしていくタイミングでございますので、素案の段階でも、皆様から御意見を頂くように、国民にパブリックコメントを求め、素案を公表していただくというのはタイムリーだということが1点です。
 2点目に、多くの委員の皆様もおっしゃったんですが、学習指導要領の改訂であるとか、いじめ・不登校への対応については、例えば、小学校の英語専科教員の確保が必要だと思いますし、多職種のスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、あるいは、養護教諭の定数化も含めて、「教員定数の確保」というのは、引き続き重要な課題であり続けると思っています。したがって、学校における教育の質の向上のためにも、学校における働き方改革は重要ですが、しかし、勤務時間の上限に関するガイドラインが示された今、改めて「教員定数」の確保は、伊藤委員も強調されましたが、市長の立場でも、やはり明示し続けていただきたいと思います。
 3点目に、このたびの素案では、各所に、「文部科学省が取り組むべき方策」というのがちりばめられておりまして、文部科学省もかなり覚悟をされているんだなというふうに認識いたしますが、「教育委員会が取り組むべき方策」も示されています。このような目標が定められまして、最後に工程表まで示されているわけでございますので、言うまでもなく、PDCAサイクルに基づいた検証、そして、最後の章にフォローアップもございましたが、それが極めて重要だと考えています。初等中等教育分科会の次の仕事は、この素案に基づいた方向性を示すだけではなくて、しっかりと検証していくことだなと痛感していますので、その仕組みづくりを明確化していただければと思います。 「1年単位の変形労働時間制」も検討の端緒についたばかりですので、これはむしろ検証というよりも、創造のプロセスに入っていくかと思います。
 最後に申し上げます。三鷹市は、「コミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育」を進めておりまして、やはりコミュニティ・スクール委員の皆様や保護者の皆様も、学校における働き方改革がどのように進んでいくかによって、自分たちの関わり方がどのように変わるのか、あるいは、子供たちが地域で活動する上で、例えば、学校外の活動などが難しくなるのかとか、クラブ活動はできなくなるのかとか、いろいろな不安と問題意識を持っていただいています。そこで、多くの委員が言われましたように、やはりパブリックリレーションズ(PR)は大事で、家庭・学校・地域がまさに一体となって考える1つのキーワードに、「学校における働き方改革」を置いていただきたい。「教員の働き方改革」となっていないんです。「学校における働き方改革」を通して、保護者の皆様も地域に関われる働き方改革、ライフ・ワーク・バランスを考えていただく端緒だと思いますし、また、家庭における子供たちとの対話の時間の確保というのも課題にしていただければと思いますので、是非、「学校における働き方改革」についての幅広い国民理解が進み、教職員の皆様が遠慮なく早く帰れるような、そんな風土づくりを共につくっていければと思います。よろしくお願いします。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 時間も大分差し迫ってまいりましたので、これ以降、発言の時間は御配慮いただきたいと思います。寺本委員、どうぞ。
【寺本委員】  ありがとうございます。手短に申し上げます。
 この中に文章、本当によくまとめていただいたんですが、学校が地域や保護者と連携していくとか、協力をとかと書いてあるんですが、対象者は誰なのかと。学校の誰が誰にお願いするのかというところになってくると思うんですね。そうすると、例えば、校長先生とか管理職の方が、一々地域の方々や保護者の方や、また警察だとか、いろんな団体に言うわけにいかないので、そうすると、それなりの構成されている団体があるはずです。その団体に対して、いろいろとお願いしていくというのが実態になる。
 となったときに、地域、私たち、PTAですから、保護者、教員が入っている団体ですから、PTAに対してきちっと依頼をするなら依頼をするとか、また、54ページにあったような部分にもPTAにという文字を入れながら、協力をお願いしたいという発信をするとかいうことは必要かなと思っています。
 そういう意味では、実は、私たち、幼稚園、小中学校の我々の団体もそうですが、幼稚園のPTA、そして、日本PTA、高校のPTA、これ、連携をしています。いろんな形で情報交換していますので、例えば、こういったことの情報発信をするのであれば、文科省と幼小中高のPTAの会長名連名で、お願いしたいというのを発信するのも大きな役割を果たすのではないか、こんなふうに思っています。
 それから、社会教育との連携ということはもっと必要だと思います。学校教育だけで何とかしようと思っても、地域との連携、社会との連携といったときの対象者は、やっぱり社会教育の団体にもなってきますので、こういったところも、もし文章の中に書けるなら、書いていただいたらいかがかなと思っています。
 それから、先ほど来あったように、私が日本PTAの会長だったとき、また、23団体、教育団体の代表だったときに、もう義務標準を変えなければだめだ、基礎定数をきちっとしましょうというお話をして、28年度のときに変えることができました。これも、実は、我々が思っていたよりも、まだまだ足らないところがありまして、まだホップステップジャンプとやらなければいけないと思っています。それぐらい、基礎定数をきちっと改善しながら、教員の確保をしていくということは、間違いなく必要なところでもありますので、こういったことも皆さんの共通理解の中で進めていただければと思っています。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 貞廣委員、どうぞ。
【貞廣委員】  ありがとうございます。
 今回拝見いたしまして、大変多方面に目配りをして、ありとあらゆる手段をこちらに入れていただいて、まとめていただいたものだというふうに、まず感想を申し上げたいと思います。
 その上で、1点意見ですけれども。工程表を付けていただいておりまして、こちら、上からすごく目玉になるものが並んでいますけれども、私個人といたしましては、一番下、今後の検討課題のうちの、特に教育課程というところに着目したいと思っております。
 誤解がないようにお伝えできるかどうか、ちょっと自信がないんですけれども。9ページから10ページにかけて、10年前の調査と比べて、なぜ教員の勤務時間が増加しているのかという理由を3点挙げていただいておりますが、1点目の若手教員の増加、そして、総授業時間数の増加、そして、中学校の部活動の問題を挙げていただいております。
 1点目は、また別の課題といたしまして、部活動に関しては、ガイドラインができました。ただ、総時間数の問題は、恐らく今後考えていくものなんだと思います。もちろん、総時間数を確保したまま、十分に人が増えて、今の教育体制が維持できるというのも1つの理想型なんですけれども、これだけ総時間数が増えているということが、勤務時間の増加につながっているということであれば、ここを聖域として手を着けないわけにはいかないのではないかということですね。もちろん、新しい学習指導要領が全面実施される前から、こんなことを言うのも若干抵抗がある部分でもあるんですけれども、やはりここの本丸の部分もしっかりと今後検討していくということが重要だと思います。
 もちろん、ただ減らすというのではありません。例えば、小中連携とか小中一貫教育を同時に行うことで、戦略的に重複部分を精査して、むしろ効果を上げるということと併せて縮減をしていくという方策もあると思いますので、是非、今ここまで丁寧におまとめいただいたので、この先ということで、教育課程についても、引き続き御検討いただければと思います。
 以上、意見でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 鶴羽委員、どうぞ。
【鶴羽委員】  実際、現実的に仕事が終わらないという状況が発生するというのも目に見えています。そのときは、本当に業務が多すぎるのか、または、その先生の能力に問題があるのか、課題があるのかというところも、誰が、いつ、どこで、どのように判断し、どう改善していくのかというところというのは、具体的に準備をしておかなければいけないのではないかなというように感じました。
 また、私、北海道でいろいろ学校を視察しているんですけれども、地方には、大きく2つあります。1つは、複式学級です。1人の先生が2学年の準備をしなければいけないという業務の多さと、あとは、通勤です。先日も、30代の男性の先生が、教員同士で結婚して、子供3人の子育てをしています。辞令が出て転勤、その学校は、車で70~80分なんですけれども、普通の70~80分ではなく、北海道の場合は多く峠がございます。冬道は凍ります。そんな中で、やはり子供と過ごしたいということがありまして、通勤をしているという現実もたくさんあります。やはり教員同士で家庭を持つというケースもたくさんございますので、そういった場合の負担軽減といいますか、そういったところも考えていただけたらなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 堀田委員、どうぞ。
【堀田委員】  情報化に関わってきた立場から、1つだけお願いを申し上げます。ガイドラインの4ページには、勤務時間をICT等で客観的に把握するようにと書かれておりまして、これは少しずつ始まっているところでございます。
 素案の方には、教員研修のところ、46ページぐらいですか、いろんな研修を受講しやすい環境を整備するようにというふうに書かれています。現在では、オンラインで様々な授業準備で使えるような映像や、教員の資質向上につながるような研修用の動画がたくさん、教職員支援機構とか、そういうところで作られていますし、文部科学省でも、YouTubeでそういう情報を提供していますし、いろんな教育委員会がそういう動きを始めていますが、学校現場は、ネットワークが貧弱なために、それを校内で見られないというのが現実には起こっています。さらに、セキュリティが必要以上に強いがために、例えば、NHKの学校放送番組を事前に先生がチェックして、授業でどう使えおうかと考えようと思っても、それが学校のネットワークでは遮断されて見られないとか、そういうようなことが起こっています。
 私が申し上げたいことは、学校のネットワーク基盤の整備の重要性です。これは主に設置者の役割だと思うんですけれども、学校ネットワーク基盤の整備を、教員の研修のため、授業準備のため、働き方改革のためにも、しっかりと整備するように全国の教育委員会にもっと強く要請できないかということです。この素案の中には、68ページに更新を図るべきだというような書き方で書いてあるんですけど、実際、図るべきだということは当然として、これは設置者の義務として、働く環境としてのICT環境、特にネットワーク基盤について、もっと強く教育委員会に要請するような書き方を素案の中にお願いしたいと考えております。
 これからEdTechとか、AIとか、いろいろなものが学校現場に入ってくると思いますけど、ネットワークを前提にしているものばかりです。ネットワークが貧弱な学校では、新しいテクノロジーは動きませんので、働き方改革どころか、学習支援にも新しいテクノロジーが使えないという状況が目に見えていますので、今このタイミングできちんと整備するように素案の中に書き込むことをお願いしたいと思います。
 以上でございます。
【小川分科会長】 山本委員、よろしくお願いします。
【山本委員】  短く2点指摘させていただきます。
 報告書の中の73ページ、中学校における取組例として、朝の出勤時間について書かれていますが、地域や生徒の実態によるところも大きいのかなと思います。文科省の役割として、声を大きく広報していただくということはも重要ですけれども、理解のある保護者ばかりでもないしなあとか、やらなければいけないことはあるなと考えます。これからの季節であれば、雪が降れば、教員たちはまず何を考えるかというと、早く行って雪かきして、児童生徒が足を滑らせないようにしなければといった、そんなことを考えるものですから、例えば、一律に勤務時間を朝切れば達成しますよというようなことについては、それは少し違うなと感じます。
 その意味でも、最も今回鍵を握っているのが、教育委員会におけるローカライズというか、実際に先生たちに言うときに、こういう例が示されているからそうしなさいよということではなくて、あくまで地域・生徒の実態を踏まえてという柔軟性も重要になってくるかなと思っています。
 それから、今の柔軟性ということで、ガイドラインの5の(4)、4ページのところについて、自宅等に持ち帰るものが個人情報に関わるものがあってはいけないのは、それはそのとおりですが、子育て中のお母さん教員などは、早く帰りたいんですね。とにかく一旦早く帰って、子供を保育園から引き取って、家で仕事をしたいという方もいらっしゃるんです。となったときに、ここの記述はちょっときついなというふうに感じますので、その意味での柔軟性ということも必要かなと思っています。
 働き方の多様性という、そこまで大げさなものではなくとも、家で仕事をするのはまかりならんというような形、それはまた現状に合っていないかなと思いますので、述べさせていただきました。
 以上です。
【小川分科会長】  若江委員。
【若江委員】  ありがとうございます。
 世の中の流れに対して、不可欠なことをこのようにガイドラインにおまとめいただいたことは、現場にとって大きな進展だと思います。るる、いろいろと御意見がありますような、ここに書き切れない課題については、やっぱり現場が思考判断を繰り返して、実践をしていくしかないんだと思うんですね。
 なぜならば、私たち民間も、少し前にこのことを経験したあれから申し上げますと、結局、新たな制度ができたときには、学校現場で言いますと、70年間の風土をどう変えていくかというようなところには、もう書いても書いても、挙げても挙げても、やり切れない問題が出てくるわけですね。ですので、そうなってきますと、本当にこれはやっぱり現場のマネジメント層に大きな負担がこれからかかるということは間違いないと思います。経営の立場ですね。教育委員会であるとか、学校であるとか。
 そうなってきますと、1つ、校長先生を例に挙げますと、やっぱり校長先生が覚悟を持っていただいて、うちはこうするんだというような、いろんなこと、選択と集中ですよね。うちの現状を考えたら、こういうふうに選択と集中をしますということを決めて、それをやっぱり遂行していただくということが必要でしょうし、そのときには、やはり、今もう既にいろいろ仕組み化していただいているコミュニティ・スクールであるとか、地域学校協働活動というのは、まさにもうその土壌を、これまでを作ってこられているわけですので、先ほど伊藤委員からもありましたように、そこに任すべきではないという学校の先生方の御配慮も分かりますが、それを任せて運営できるような連携関係でない限り、この改革は成し遂げられないのではないかなと思います。
 ですので、是非、教育に関わるステークホルダーにいろんな話をしていくのは、文部科学省ではなく、それぞれの立場にあるステークホルダーが、責任を持って情報を共有していくということ、ここが役割をはっきりとして、伝える役割を担うべきだということを、是非どこかにお書きいただきたいと思います。
 何しろ、本質は、働くことの持続可能な形態と、それと、新たに教員を目指す人たちを増やしたいということがもともとの本質ですので、それに対して、やはりベクトルをきちっと合わすということが大事だということを、きょうのお話をお聞きして痛感いたしました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 あと2つ議題が残っていまして、少なくとも30分ぐらい要しますので、できれば11時半にはこの議題を終わりたいのですが、今、お二人、名札が挙がっていますので、一言ずつでお願いできますか。 じゃ、吉田委員の方から。
【吉田委員】  ありがとうございます。
 私の方は、今回、公立学校の改革ということですから、まずそれが決まってから、私学にも、我々、36協定に基づく労使関係になっていますので、移行してくるものと考えております。
 今回のこのガイドラインについては、本当によく取りまとめられていると思いますけれども、1つ私が理解できませんのは、やはり子供というのは、幾ら我々が時間を決めたところで、1分1秒、その時その場が勝負になります。そうなった場合に、「ごめんなさい。今月はもう45時間をオーバーしているから、今日先生はだめだから」で通用するのかどうか。
 それから、すごく受け取り方を誤解されると嫌なのですけれど、小学校と中学校は義務教育です。ですから、地域の子供たちが来ます。選抜されていません。高等学校の生徒は選抜されています。ですから、教員として授業を教えるということに関しては、義務教育と高等学校の教育というのは随分違うと思うのです。
 特に、先ほど、小学校の種村先生の方からお話のあった、一コマ一コマが全てそれだけのためという、本当に小学校って、私も絶対的に無理だと思います。このガイドラインのとおりやろうとしたって、子供は生きています。その時その場が勝負です。そうなったときに、これをきちっとできるのは、はっきり言って無理です。
 今回の改革も、国が進めている教育改革の流れ、それから、働き方改革の流れなのですから、国がやると言っているのですから、私は、文部科学省が、こんな心配することなく、政府が予算として、もう定数改善とかいう問題ではなくて、教育のために必要だから、小学校は倍人数付けます、中学校は1.5倍にします、高校も1.2倍にしますとか、それぐらい人を増やして教育を変えるしかないと思うのです。
 ガイドラインで、部活動なども、スポーツ庁の方で、1日2時間の練習が最高であるとか、週4日が最高であるとかいうことを言っていますけれども、実際に今の部活動というか、運動、スポーツ団体その他、全然それが取りまとめられていなくて、学校スポーツがメーンになって動いている中で、そういうところをきちっと整理しないで、それぞれが理想だけを追っていくと、この改革は進まないのではないかと考えます。
 そして、子供たちは、サッカーの練習もやりたい、バトミントンの練習もやりたい、だけど、学校がやらせてくれないになって、教員がその板挟みになるというのは、私は気の毒だと思います。
 是非、そういう意味では、この最後の74ページにある工程表の中に、全体というところで、もう教員の定数増なり、はっきり言ってやっていただかなかったら、私は先生方はもたないと思います。
 以上です。ありがとうございます。
【小川分科会長】  では、最後、柏谷委員。
【柏谷委員】  全国町村教育長会の柏谷です。
 大変良い取りまとめで、本当に求められているものであるなというふうに思っておりますが、時間を守らなかった場合の罰則規定などというのは議論なさっているんでしょうか。そういうのがありましたら、教えていただきたいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 様々な御意見いただきました。時間も余りないのですけれども、この場で事務局の方で、今までの委員からの様々な御要望、御意見を踏まえて、御回答できる点だけでお願いいたします。
【合田財務課長】  ごく手短に。
 改めて不退転の決意と、それから、カスタマイズが必要だということを感じましたので、しっかり取り組ませていただきたいと思っております。
 無藤先生の御懸念の件は、私ども、ガイドラインにはQ&Aを付けたいと思っておりますので、さらに明確にさせていただきたいと思っております。
 それから、先ほどの柏谷委員からのお話でございますが、この中に、もう言及は避けさせていただきますけれども、民間企業、労働基準法上は、今回の上限規制は罰則がかかるわけでございますけれども、御存じのとおり、非現業の地方公務員には、私ども国家公務員は含めてございますが、そこはかかりません。公立の先生方は、非現業の地方公務員よりも先に行くわけにはまいりませんので、今回は、それは罰則をかけることは慎重であるべきということが素案にも明記されているところでございます。
 それから、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの件でございますけれども、これはむしろお知恵を頂きたいと思っておりますが、現実にスクールソーシャルワーカーの方は、常勤化の動きというものが動いてございまして、名古屋市の例もそうでございますけれども、福岡市におきましても、国庫負担制度を活用して、事務職員としてスクールソーシャルワーカーを採用しようという動きがございます。
 まずは、私ども、来年度にスクールカウンセラーは全公立小中学校に配置、スクールソーシャルワーカーは全国1万の中学校区に配置ということで、量的な整備をさせていただいておりますが、その次のステップに向けて、また引き続き御指導いただきながら、しっかり取り組ませていただきたいと思っております。
 伊藤先生の経済論の議論というのは、まさに清原市長がおっしゃったことで尽きるのではないかと考えております。引き続き、しっかりと御意見を賜りながら、取り組ませていただきたいと存じます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 きょうもたくさんの委員から御意見いただきました。これを1月の最終答申にどう反映させていくかは、また事務局とも相談しながら作業を進めていきたいと思います。
 時間が大分予定よりもオーバーしてしまいましたけれども、残り2つ議題がございますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 次、第2の議題ですけれども、「平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」、これは大濱児童生徒課長から御説明をお願いしたいと思います。
【大濱児童生徒課長】  児童生徒課長でございます。お時間が限られておりますので、ポイントを絞って御説明いたします。資料でございますが、横資料の資料2でございます。
 表紙の1ページ目を御覧ください。本調査の趣旨でございますが、児童生徒の問題行動等につきまして、全国の状況を調査・分析することにより、いじめをはじめとする児童生徒の問題行動等の未然防止、早期発見・早期対応、また、不登校児童生徒への適切な支援につなげていくことを目的としております。
 1枚おめくりいただきまして、2ページ目でございます。調査結果のポイントが1番から7番で項目ごとに記載されております。以下、項目に沿って御説明いたします。
 下の3ページを御覧ください。小・中・高における暴力行為の発生件数でございます。約6万3,000件でございます。中学・高校につきましては、引き続き減少傾向でございますが、他方、小学校につきましては、増加傾向でございます。調査開始の平成9年度以降、最も多い発生件数となっております。
 ただし、これをもちまして、学校現場が急に荒れていると我々は捉えておりません。特に小学校の増加の背景の一つに、これは暴力行為の認知と調査への計上が、しっかり計上されるように学校現場で浸透してきていると。すなわち、比較的軽微な暴力行為でも、学校がしっかりと把握し、それに向き合い、しっかり対応して、初期の段階で適切に指導し、解決に結び付けていると考えておりますので、そういった意味では、必ずしも学校現場が荒れている、あるいは、暴力の低年齢化が進んでいるというふうには考えておりません。逆に、肯定的に評価していきたいと考えております。
 2枚おめくりいただきまして、いじめの状況でございます。6ページを御覧ください。小・中・高、特別支援学校のいじめの状況についてでございます。児童生徒1,000人当たりで申しますと、認知件数が30.9件となりまして、平成28年度が23.8件でございますので、こちらも大幅な増加でございます。
 こちらにつきましても、先ほどの暴力行為の考え方と同様、これをもってして、学校現場が荒れているとは捉えておりません。増加の要因といたしましては、いじめ防止対策推進法の趣旨が学校現場に浸透し、初期段階のものも含めて、軽微なものであってもいじめを認知し、すぐ対応するということが進んだものと認めております。文部科学省としては、こちらについても肯定的に評価しております。
 他方で、下の7ページでございますが、いじめを認知した学校数は約75%ということでございますが、裏を返しますと、1年間でいじめを1件も認知していない学校が、まだ約25%もあるということでございます。いじめが潜在している場合もあり得ると懸念しております。今後とも、様々な取組を進めることにより、積極的な認知を促してまいりたいと考えております。
 3枚おめくりいただきまして、12ページを御覧ください。いじめの重大事態の件数でございます。こちらにつきましては、合計で474件と、28年度の396件よりも増加傾向でございます。
 内訳は記載のとおりでございますけれども、こちらにつきましても、いじめの重大事態の判断につきましては、一定の疑いが生じた段階できっちりと調査を開始し、対応すること、また、あるいは、児童生徒あるいはその保護者から、いじめられて重大事態に至ったという申出があったときは、速やかに重大事態が発生したものとして報告し、調査を進め、対応するようにという形で周知徹底をしております。こういったことは、昨年の3月に策定いたしました、「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」にも明記しているところでございます。その意味で、今申し上げたような取組が、いじめの重大事態の件数を増加させた要因の一つであると考えております。
 下の13ページを御覧ください。13ページは、都道府県別のいじめの認知件数をグラフ化したものでございます。赤いラインが全国平均のラインでございます。平均は1,000人当たり30.9件でございます。認知の一番多い県と、一番少ない県で、約13倍の開きがございます。
 いじめの積極的な認知を促してきた結果、年々、この最多と最少の格差は縮まっている状況にございますが、依然としてまだまだ開きがございます。その意味でも、しっかりといじめを認知し、対応するように周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
 1枚おめくりいただきまして、14ページ目を御覧ください。欠席事由別に長期欠席者の数をまとめております。昨年と比較いたしまして、全体で増加傾向でございます。
 下の15ページを御覧ください。小・中における不登校児童生徒数は、約14万4,000人で、これは過去最多となっております。
 1枚おめくりいただきまして、16ページ目にございますけれども、90日以上欠席している者が、全不登校児童生徒の約6割を占めているという状況にございます。その意味では、依然として教育上大きな課題であると受け止めております。
 1枚おめくりいただきまして、高等学校における不登校の状況、18ページでございます。数にいたしまして、約5万人の生徒が不登校ということでございます。こちらにつきましても、憂慮すべき教育上の課題であると考えております。
 最後になりますが、一番後ろの20ページ、自殺の状況でございます。平成29年度に自殺した児童生徒は、250人でございます。大変悲しい現実でございますけれども、28年度と比べまして、5人の増加ということになっております。
 多くの児童生徒が自殺に及んでいるという現状につきましては、大変重く受け止めなければならない事態であると認識しております。前途ある児童生徒が自ら命を絶つというような悲しい事案が起こることのないように、引き続き、SOSの出し方に関する教育の推進ですとか、SNS等による相談体制の構築など、児童生徒の自殺予防にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 大変駆け足で恐縮でございますが、説明は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今、事務局からの説明について、何か皆さんの方から御質問や御意見があれば、二、三受けたいと思いますが、いかがでしょうか。
 では、お二人、山本委員、そして、八並委員でお願いいたします。山本委員、どうぞ。
【山本委員】  御報告ありがとうございました。いずれも学校の中では非常に重要な項目ですが、あえて2つだけ。
 1つは、いじめについて、グラフを見ていただければ明らかなように、平成25年の定義が変わって以降、認知件数が増えていて、増えていくのは非常に重要なことではあるんですけれども、このいじめの定義を是非変えないでいただきたいというのがお願いでございます。
 この定義そのものも、先ほど報告があったように、若干、課題があるのかなと思っているところですが、これがさらに定義が変わるとなると、数が増えるだけ増えて、対応が後手に回るということもございますので、この定義については、変えないことの意義も是非積極的に見出していただきたいなと思っています。
 それから、いじめゼロの学校が25%あるということについて、検証は必要だと思うんですが、学校の取組によるものというふうに評価していただくことも必要なのではないかなと思います。
 私の勤務している学校でも、いじめはゼロというふうに報告していますが、生徒にも、保護者にも知らせて、検証することとなっています伊藤
。その旨は了解いたしますが、必ずしも全ての学校に、いじめの芽はあっても、いじめが発現しているわけではないということも、是非、プラス面の評価としても行っていただきたい部分だなと考えます。
 それから、不登校について、これは複雑化しています。特に、理由が不明のまま不登校に陥っている事例がございますので、このあたりについては、引き続き御示唆を頂ければ幸いでございます。非常に大きな中学校における教育の問題です。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 八並委員、どうぞ。
【八並委員】  直接この調査結果に関わるものではありませんが、現在教員養成系大学、あるいは、現職研修等で、国の生徒指導の基本書として『生徒指導提要』が使われています。これは2010年に発刊されて、私も執筆協力者の一人です。2010年に本書が作成されているので、2013年の「いじめ防止対策推進法」は含まれていません。これ以外にも、法改正もあり『生徒指導提要』は非常に古くなっています。今後教職員や学生が基本的な知識を得るためには、この『生徒指導提要』の改訂、もしくは新版が必要だと思います。また、新学習指導要領でも、第1章「総則」で「児童生徒の発達の支援」が新設されていますから、『生徒指導提要』の改訂・新版に関して検討していただければと思います。
 次に、いじめや不登校関係と関連しますが、先日厚労省から、国家資格の公認心理師の合格発表があり合格率は約80%だったようです。自治体のスクールカウンセラーの採用条件で、公認心理師が今後トップにくると思いますが、公認心理師は、保健医療、福祉、教育等の汎用資格なので、臨床心理士資格とは異なり、心理学全般に精通した国家資格だと思われます。文部科学省として、公認心理師がスクールカウンセラーになっていくことに関して、今後のスクールカウンセラーの役割や生徒指導にどのような変化がもたらされるかという見通しがおありでしょうか。
 最後に、2日前に日本財団が独自の調査をやられて、不登校傾向が33万人だという記事が大きく取り上げられました。不登校に関しては、文部科学省が毎年行うこの調査以外に、例えば、国立教育政策研究所生徒指導・進路指導研究センターで、より実践的な研究を進めてもらってはどうだろうかと、個人的に思います。
 以上です。
【小川分科会長】  事務局に対する質問はありますけれども、委員の方のご発言が全員終わってから、まとめて事務局からご回答をお願いします。あとお二人ですので、これで終わらせていただきたいと思います。
 種村委員と善本委員で終わらせていただきます。
【種村委員】  お願いですが、先ほどお話しいただきましたように、対策推進法が設けられましてから、私は成果が上がっていると思います。いじめの認知件数が増えているというのは、先ほどお話を頂きましたように、学校がそれに基づいて丁寧に対応してきているので、認知件数が増えているということだと思っています。
 ただ、心配なのは、それまでは各地区ではいじめ件数ゼロを目指しましょうという動きがあって、いじめ件数がゼロという動きをしますと、学校はなるべく少なくしようと、可能性もあるものもいじめに捉えないという傾向がありました。でも、今回は、可能性があるものも全部いじめに入れていきましょうということで、きめ細かく対応してきているという状況であります。
 これから心配なのは、今の推進法は余り効果が上がっていないとか、もしくは、いじめの件数が多いので、もっと少なくしろとか、そういう動きになっていくと、いじめの対応が、さらに何とか隠していこうとか、そういう方向にならないように、今は成果が上がっているということを是非よくお伝えしていっていただいて、さらに上げるためにはどうかということもあるかと思いますが、そこも大前提に発信をしていっていただけるとありがたいなと思っています。
 以上です。
【小川分科会長】  では、最後、善本委員、どうぞ。
【善本委員】  1件だけです。小学校の暴力の増加について、軽微な例も丁寧に見取るようになったことが要因と肯定的に捉えているというお話で、特にいじめ防止対策推進法とともに数字が伸びていますので、暴力といじめというのは非常に結び付きやすいという観点から、そのような傾向があるのは本当にそのとおりだろうと思いますが、もしその説明であるならば、中学校と高等学校において、依然として暴力が減少していることの説明として、ちょっと論理的な整合性が立たない面があるのではないかなと思っています。
 同様に、中・高でもいじめの認知件数は増えていますし、中・高でもいじめと暴力の結び付きというのが考えられるということからすると、小学校における暴力の増加についての要因を、もう少し多面的に、現場の声も聞いていただいて、分析していただいたらなと思います。
 私ども中・高の立場では、この現象を昨年あたりから非常に注視しているところです。是非よろしくお願いいたします。
 以上です。
【小川分科会長】  今、4人の委員から、それぞれ質問や御要望がありましたけれども、答えられる範囲でよろしくお願いします。
【大濱児童生徒課長】  いじめの件数をどう捉えるかということでございますが、まさにこれは隠すこと、あるいは、対処しないということはあり得ませんので、しっかり認知するということは大切であろうと思います。
 他方で、ゼロということが理念上あるいは目標としてあって、それを目指していくということも、また否定されるものではありませんので、その辺のところは、一方に偏るだけでなくて、分析等と指導を含めて、しっかりやっていきたいと思います。
 それから、不登校の要因につきましては、おっしゃるとおりでございまして、大変要因が様々でございまして、これは我々、実はそんなに分析がしっかり深掘りできていない状況でございます。そういった意味でも、何が原因で、何で学校に足が向かないのかということをしっかりと検討、検証していきたいと考えております。
 それから、生徒指導提要につきましては、おっしゃるように、2010年でございまして、年数が経っております。時代も社会も変わっておりますし、法律も施行され、学習指導要領も変わっております。我々、多忙な中、いろいろ執務もたくさん抱えておりますが、この辺のところも、御提案ということでございますので、しっかり検討していきたいと考えております。
 あと、公認心理師につきまして、初めて合格発表があったということで、我々も承知しておりますし、厚生労働省、文科省と連携として、どういう人がどういう役割でやっていくのかというところは、当然、スクールカウンセラーの要件としても公認心理師は入っていますので、その意味で、どういう影響があるかも含めて、しっかり見ていきたいと思っております。
 日本財団の不登校の調査についても、ものを日本財団の方から取り寄せ、今、分析を始めておるところでございます。見えない不登校を掘り起こすという意味では、インターネットの調査でしっかりやっていただいたということで、我々の問題行動調査よりも深い部分があるのであれば、これはしっかりとその中身を検証して、不登校施策に役立てていきたいと考えております。
 あと、小学校の暴力件数の考え方と中・高が論理的に矛盾しているのではないかという御指摘でございます。これもまさに私もどう捉えていいのかということで考えていた問題でございます。こちらにつきましても、しっかり現場の声を聞いて、どういう形でやっているかということも含めて、中・高がなぜいじめが増えているのに暴力行為が減っているのかというところもしっかりと検証していきたいと考えております。
 以上でございます。
【小川分科会長】  今後、またよろしくお願いいたします。
 時間ももう残り10分しかありませんので、次の議題に入らせていただきたいと思います。最後の議題になりますけれども、「新時代の学びを支える先端技術のフル活用について」、望月初等中等教育企画課長から御説明をお願いいたします。
【望月初等中等教育企画課長】  失礼いたします。
 前回、11月19日に、事務方、文部科学省の方から、遠隔教育の推進について御説明をさせていただいたところでございますけれども、その後、11月22日、その遠隔教育の推進ということも含めまして、Society5.0時代の到来を見据えながら、柴山文部科学大臣の思いもございまして、新しく「新時代の学びを支える先端技術のフル活用に向けて~柴山・学びの革新プラン~」ということで、11月22日に公表させていただきましたので、御報告させていただきます。
 資料3の1枚めくっていただきまして、2ページでございますが、Society5.0の時代、学校は、単に知識を伝達する場所だけではなく、人と人との関わりの中で、人間としての強みを伸ばしながら、人生や社会を見据えて学び合う場となることが求められているところでございます。やはり学校教育におきましては、その中核を担うのは教師であるということは疑いのないところでございまして、先端技術というものは、あくまで教師を支えて、その質を高めるツールとして活用していく。その進展には大きな可能性があるところでございます。新しい学習指導要領では、主体的・対話的で深い学びという授業改善を、全ての学校がいろいろ工夫しながら求めていくということは御案内のとおりでございまして、こうした進展する技術を学校教育にも是非今後とも積極的に取り入れていきたいという観点で、教育の質を高めていくということが必要であるという観点からまとめてございます。
 内容としては3つございます。1つ目は、遠隔教育の推進による先進的な教育の実現ということでございまして、これは前回の遠隔教育の推進で御説明させていただいたこととかぶりますけれども、小規模校、あるいは、中山間地域、離島や分校といった様々な状況に対応した教育の機会をさらに高めていく、充実していくという観点から、遠隔教育を実際に実践しているところでございまして、そうした実践は今後とも進めていきたいと思っています。
 この点に関しましては、資料の5ページ、6ページ、7ページ、8ページに、実際の熊本県高森町以下、既に遠隔教育、遠隔授業を中心として実践しているところを掲載させていただいております。時間の関係で、具体的な事例については説明を省略させていただきます。
 また、遠隔教育につきましては、むやみに広げるというよりも、不登校や、あるいは病気療養、外国人、そういった特別な配慮が必要な児童生徒に対する支援、ここでも活用できると思ってございますし、また、いろんな意味で外部人材の積極的登用も、とりわけグローバル化に向けた視点での外国語や情報教育の観点では、有効な部分もあるのではないかと考えてございます。このため、学校における指導体制の充実を図りつつ、遠隔教育のこれまでのいろんな成果を踏まえた、グッドプラクティスの全国的普及や、あるいは、大学・民間企業のそうしたノウハウや技術の集約・活用などを促進したり、あるいは、教員の面での免許制度の弾力的な活用による社会人等の積極的な活用を進めたりしていきたいと考えてございます。
 2つ目でございますけれども、これは先ほどの働き方改革にも大きく寄与するところもございますけれども、先端技術の導入による教師の授業支援という観点でございます。ビッグデータの活用による指導の充実、あるいは、指導力の分析などによりまして、いろんな意味で、よりよい授業、あるいは、子供たちにとっての、いわゆるスタディ・ログ的なものがもっと活用できるように、その際、個人情報保護というのを併せて検討しながら、そうした取組を進めていくことができないかと考えてございます。
 3つ目の先端技術の活用のための環境整備、これは先ほど堀田先生の方からも御指摘ございましたけれども、現在、今年度、「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」が進行してございますけれども、まだまだそれぞれの自治体においては、学校におけるICT環境の整備が十分進んでいないところもございます。こうしたプランの中で、文科省としても、各自治体における基盤整備の部分を一層促進いたしまして、関係省庁とも連携した先端技術導入のための環境整備の構築を進めてまいりたいと考えてございます。
 私の方からは、以上でございます。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今の御説明について、何か御質問、御意見があれば、一、二お受けしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 それでは、清原委員、どうぞ。
【清原委員】  御説明ありがとうございます。
 最後の方で、この取組については、「関係省庁と連携していきたい」というふうにおっしゃいました。私、そのところはとても大事だと思っています。
 と申しますのは、国は、一方で、地方創生の取組を推進していますし、他方で、Society5.0を含めて、情報通信を地域で生かす方向性についても検討しています。とりわけ、柴山文部科学大臣が総務省の副大臣でいらしたときに、「ICT街づくり」の取組で、中山間地や、どちらかと言えば情報通信が基盤として充実していないところにこそ、ICTの街づくりをということで推進された経過があります。
 そこで、是非、文部科学省の皆様の問題意識と、総務省、あるいは、経済産業省、内閣府等の関係の部署と連携をされまして、着実にこれまで進めてこられた実証の成果を横展開できますような条件整備を進めていただければと思います。
 特に、先ほど御紹介がありました先端技術の導入による教師の授業支援につきましては、良いコンテンツをオープンに共有できるということで、授業展開の中で、若手教員を含む、あるいは、ICTを少し苦手だなという意識のある人にも支援することになりますので、是非、基盤整備とともに、コンテンツの方の共有化も含めて、良い授業のための取組になりますように、よろしくお願いします。
 以上、要望です。ありがとうございました。
【小川分科会長】  では、天笠委員、どうぞ。
【天笠委員】  今御説明いただいた資料の10ページのところですけれども、当面のスケジュール(案)という、こういう形でここに検討する全体像というのがお示しされているかと思うんですけれども。初歩的な質問で恐縮でございますけれども、中央教育審議会の位置付け、あるいは、この初中分科会のこの議論の中の位置付けというのは、どういうふうに認識したらいいのかどうなのか、後ほどで結構ですので、御説明いただければと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  最後の御意見ということで、市川委員、どうぞ。
【市川委員】  ちょうど天笠先生からも今出ましたので、私も同様の質問です。
 こういうものが示されたときに、私たちはどうこれに向き合えばいいのかと。具体的には、情報化・ICTに関する委員会というのは、これまで文部科学省の中にもあって、堀田先生も絡んでいらっしゃいましたし、私も絡んでいました。それとの関係、そこの審議を踏まえてのことなのか、あるいは、それとは独立に出てきたものなのか。
 それから、この委員会というのは、初等中等教育局の中でではなくて、むしろ生涯学習の方で情報化に関する委員会というのはあったわけで、特に教育課程部会などは、どうこれに向き合えばいいのかという、関係ですね。
 それから、もう一つの関係というのは、先ほど、むしろ情報化とは別の問題として、教員の働き方改革のようなことで、予算をこういうふうに是非使ってほしい、教員の増員とかというものが出てきました。こういうほかからも出てくる要求というのと、どういうふうにすり合わせというのが、文科省として図られるものなのか。その位置付けとか、我々はどう向き合ったらいいのかということを教えていただければと思います。
【小川分科会長】  望月課長、よろしくお願いします。
【望月初等中等教育企画課長】  どうもありがとうございます。
 清原先生からの御指摘、我々としても同じ思いでございまして、総務省、内閣府、経産省と様々な関係しているところがございますので、これまでの施策を進める形で連携も図っていきたいと思っています。ありがとうございます。
 それから、天笠先生と市川先生の方から御指摘ありました。私の方から、最後の10ページのあたりの説明を先ほどせずに、大変申し訳ございませんでした。
 10ページにございますけれども、当面のスケジュールということで見ていただきますと、図がございますけれども、今、このプランを、内容的には、教育再生実行会議で、さらに具体的な議論を深めていただいてございます。それで、このプランに関係するところは、まさに情報教育、あるいは教員の免許や、あるいは活用といったところにも、広く初等中等教育を、局を超えまして関係するところがございます。省内では、このプランを具体的に実行に移していくために、局を横断する形での、いわゆる連絡会、プロジェクトチーム的なものを設けて、推進していこうと思ってございます。
 初等中等教育に関わるところが非常に多くございます。教育再生実行会議で具体的な議論をしていただき、それをまた初等中等教育分科会、あるいは、教育課程に関わるところと教員養成部会に関わるところがございますので、これにあります2019年4月から5月の教育再生実行会議の取りまとめ以降、また初等中等教育分科会等でも具体的な議論をしていただく場面もあろうかと考えてございます。
 現在のところは、キックオフとして、このプランについて、これまでの成果も生かしながら、横展開もしっかりして、また、民間企業や、あるいは関係省庁、あるいは大学とも連携しながら、推進していくところは推進していくという方向性を示したものとしてのプランを御紹介させていただいたところでございます。
 今後とも、いろいろと御指導と、それから、御議論いただきたい部分も多数あると思っています。よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  天笠委員、市川委員、よろしいでしょうか。
【市川委員】  はい。
【天笠委員】  じゃ、一言。それならば、やはりここにはそれなりの図示をしていただくということも、また大切なことなのではないかと思います。そこら辺のメリハリをやっぱり1つ明確にしていただくことの必要性、大切さ、大変重要な状況であって、申し上げた点が、ここで抜けているというあたりのところをもう一度精査していただければと思います。
 要するに、私どものこの会議の位置付けですとか、中教審の位置付け等々もお願いできればと思います。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  よろしくお願いいたします。
 きょう準備した議題は、これで全て終わりましたので、この辺にしたいと思いますけれども、最後に、次回以降の予定について、事務局からご連絡をお願いします。
【田中教育制度改革室長】  事務局でございます。
 次回の初等中等教育分科会の日程につきましては、分科会長と御相談の上、追って御連絡させていただきます。
 また、本日の資料につきましては、机上にお残しいただければ、郵送させていただきます。
【小川分科会長】  それでは、本日予定した議事全て終了しましたので、これで閉会といたします。ありがとうございました。


―― 了 ――


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