ここからサイトの主なメニューです

初等中等教育分科会(第118回) 議事録

1.日時

平成30年11月19日(月曜日) 10時 ~ 12時

2.場所

都市センターホテル オリオン

3.議題

  1. 2019年度文部科学省(初等中等教育関係)概算要求について
  2. 「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(答申骨子案)」について
  3. 学校教育法施行規則の一部を改正する省令について
  4. 遠隔教育の推進について
  5. 免許外教科担任制度の在り方に関する調査研究協力者会議報告について

4.議事録

【小川分科会長】  それでは、定刻になりましたので、ただいまから第118回目になりますけれども、中教審の初等中等教育分科会を開催いたしたいと思います。
 本会議は、これまでお知らせしたとおり、本分科会規則第5条によって公開を原則としております。また、第6条により、会議を撮影、録画、録音する場合には、申請に基づいて分科会長の許可を受ける必要があります。会議の進行や他の傍聴を妨げる行為を行った場合には退場を命ずることもありますので、御承諾いただければと思います。なお、個人を特定するような撮影及び録画は御遠慮いただければと思います。
 議事に入る前に、この間、文部科学省において人事異動があったということですので、事務局の方から御紹介いただければと思います。
【大類教育制度改革室長補佐】  それでは、前回5月15日の会議以降の人事異動及び10月16日の文部科学省組織再編により幹部の交代がありましたので、紹介させていただきます。
 10月16日付で初等中等教育局長に就任いたしました永山賀久です。
【永山初等中等教育局長】  永山でございます。よろしくお願いいたします。
【大類教育制度改革室長補佐】  同じく10月16日付で大臣官房審議官初等中等教育担当に就任いたしました丸山洋司です。
【丸山大臣官房審議官】  丸山です。どうぞよろしくお願いいたします。
【大類教育制度改革室長補佐】  同じく10月16日付で初等中等教育局初等中等教育企画課長に就任いたしました望月禎です。
【望月初等中等教育企画課長】  よろしくお願いいたします。
【大類教育制度改革室長補佐】  同じく10月16日付で初等中等教育局情報教育・外国語教育課長に就任いたしました髙谷浩樹です。
【髙谷情報教育・外国語教育課長】  髙谷でございます。よろしくお願いいたします。
【大類教育制度改革室長補佐】  同じく総合教育政策局教育人材政策課教員免許企画室長に就任いたしました長谷浩之です。
【長谷教員免許企画室長】  長谷でございます。よろしくお願いします。
【大類教育制度改革室長補佐】  以上です。
【小川分科会長】  以上でしょうか。ありがとうございます。
 では、本日の議事に入る前に、きょうの会議の配付資料について、事務局から説明をお願いいたします。
【大類教育制度改革室長補佐】  本日の配付資料はお配りの議事次第にありますとおり、資料1から5及び参考資料1をお配りしております。資料の不足等ございましたら、事務局にお申し付けください。
【小川分科会長】  資料の確認はよろしいでしょうか。
 それでは、これから最初の議題に入っていきたいと思います。最初の議題1は、2019年度文部科学省、特に初等中等教育関係を中心とした概算要求についての御説明を頂きたいと思います。続けて、議題2の学校における働き方改革特別部会関係について、この2つを合田財務課長から説明を頂きたいと思います。2つの議題の説明を受けた後、議題1、2をトータルで質疑応答の時間を設けて、皆さんから御意見を伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。それでは、合田課長、よろしくお願いいたします。
【合田財務課長】  失礼いたします。10月16日付の文部科学省の組織階層に基づきまして、当財務課が初中局の予算の取りまとめと、それから働き方改革の取りまとめ双方を担当することになりましたので、引き続き、どうぞよろしく御指導賜ればと存じております。
 ただいま、分科会長からお話がございましたように、私の方からは資料1、それから資料2の資料群で、この両者を御説明申し上げたいと思っております。
 まず、資料の1をごらんいただければと思います。分厚い資料で大変恐縮でございますが、文部科学省初等中等教育局といたしましては、8月末の来年度予算の概算要求におきまして、おおむね2兆500億円余の概算要求をさせていただいております。
 大きな柱は3つでございまして、1つは教育の質の向上と働き方改革というものをいかに両立をさせるかというものでございます。大変恐縮でございますが、これにつきましては、後ほどの働き方改革の御説明の中で改めて御説明をさせていただきたいと思っております。
 それから、2つ目には、子供たちの学びと生活を支えるという予算の柱でございまして、これは、幼児教育の無償化、義務教育の児童生徒に対する就学援助、それから高校の就学支援金といったそれぞれの発達の段階に応じて、子供たちの学びと生活を支えるというための予算について概算要求をさせていただいているところでございます。時間の都合上詳細は省かせていただきたいと思っております。
 3つ目の柱でございますが、今年の5月に林前文部科学大臣が、Society5.0の実現に向けた人材育成という政策ビジョン、政策レポートをまとめたところでございます。その関係で2つほど予算の御説明、御紹介をさせていただきたいと思っております。
 資料1の91ページをごらんいただければと思います。91ページでございますけれども、学校における未来型教育テクノロジーの効果的な活用に向けた開発・実証推進事業ということで7億円要求をさせていただいているところでございます。これにつきましては、AIですとかICTといったものを学校現場でどう活用していくのかと、これまでのように、タブレットですとか電子黒板をメーカーさんが作ったので、これを学校現場に使えというICT活用ではなくて、現場で子供たちに真正面から向き合っている先生方を本当にアシストするようなICTの活用に向けて調査研究を一定の規模進めさせていただきたいと思っております。特に今AIの技術の中で、子供たちがどの単元でつまずいたかということが、スタディーログを集めることによって、ある程度AIが把握できるのではないかというふうに言われております。そういったアシストを先生方が受けることができれば、より高度な教育活動に結び付いていくということになっておりまして、後ほど申し上げます働き方改革と教育の質の向上という観点からも、新しいテクノロジーを学校現場にどう生かしていくのかと。ただ、その際忘れてはならないのは、やはり、教育というのは人が中心でございますので、先生が子供たちと向き合うという大きな基本というものをこれらのテクノロジーがどう支えるのかという観点で、この研究を進めていきたいと考えております。
 ちょっと飛んでいただきまして、93ページをごらんいただければと思います。Society5.0に向けた高等教育改革パッケージというものでございまして、これも10月16日付の組織階層に基づきまして、私ども初中局に17年ぶりに高校教育担当の課長級ポストである参事官が配置をされたところでございます。それに基づきまして2つ、ワールド・ワイド・ラーニングコンソーシアム支援構築事業と、その下の地域との協働による高等学校教育改革推進事業とございますけれども、特に今後の社会の構造的な変化を見通したときに、STEMですとか、STEAMと言われているような理数教育というものをどういうふうに位置付け、充実をしていくのかという観点。それから、下の方にございますように、高等学校はこれまで地域との関わりが必ずしも深くなかったわけでございますけれども、地域創生の核としての高等学校教育改革というものをどう進めていくのかという明確な問題意識を持って、これらの事業を進めさせていただきたいと思っております。これらの取組によりまして、これまでの日本の学校教育の蓄積をしっかりと掘り起こして、共有して教育の質を向上させることがSociety5.0と言われる時代に、AIがかいなしといったときに目の前の子供たちが力を発揮する基礎的な力、それは伝統的に我が国の学校教育が大事にしてきた資質能力でございますが、これをしっかり育むということにつなげていく必要があると考えてございます。
 その上で、学校における働き方改革に関しまして、中教審に学校における働き方改革特別部会を設けまして、小川部会長はじめ多くの先生方に御審議を賜っているところでございますけれども、その審議の状況を御報告させていただきたいと思っております。
 資料2の方に移っていただきまして、大変恐縮でございますが、まず、資料の2-4という横組みのカラーの資料をごらんいただければと思っております。
 学校における働き方改革につきましては、昨年4月の先生方の勤務実態調査の速報値の中で、大変厳しい状況、夏休みなども平均して申し上げますと、小学校の先生方は月59時間、中学校の先生方は月81時間、いわゆる時間外勤務をなさっているという状況が明らかになったところでございます。色刷りの横組みの資料2-4の7ページをごらんいただきますと、昨年の12月26日に中教審の学校における働き方改革特別部会の中間まとめを踏まえまして、文部科学省として策定をいたしました緊急対策がごらんいただけます。その最大の眼目は、7ページの下半分でございますけれども、とにかくこれまでの学校の業務というものを大胆に見直していく必要があると、3つのフィルターで見直していく必要があるという議論を頂き、緊急対策に盛り込ませていただいたところでございます。一番左側でございますが、そもそも学校が担うべき業務であるのかどうかというフィルターでございます。真ん中でございますが、その上で学校が担うべき業務かもしれないけれども、教職の専門職たる教師が担う業務であるかどうかというのが2つ目のフィルターでございます。そして、一番右側でございますが、教職の専門職たる教師が担う業務ではあるけれども、他の専門職あるいは外部人材との連携によって負担軽減、効率化が可能であると考えられる業務ということでございまして、これらの観点で業務を徹底的に見直していくということを昨年の暮れに緊急対策ということで学校にお示しをさせていただいたところでございます。
 その上で、この資料の最後のページ、10ページ目をごらんいただければと思いますけれども、先ほど省かせていただきました来年度の概算要求におきましても、働き方改革を進めていく上での重要な条件整備に関わる概算要求をさせていただいているところでございます。ローマ数字1 、ローマ数字2 、ローマ数字3 、とございますけれども、ローマ数字1 にございますのがいわゆる教職員定数の改善でございます。2020年度から小学校の中学年と高学年で英語教育の重視により標準授業時数が週1コマ増加するわけでございますが、それが先生方の勤務時間の増につながらないように、英語の専科教員を本年度同様、来年度も1,000人要求しているところでございます。それ以外にも共同学校事務体制の強化で400人、あるいは主幹教諭の配置充実のための100人といったようなことをはじめといたしまして、トータルで2,615人の改善を要求しているところでございます。本年度の改善数が1,595人でございますので、とにかく今、予算折衝も大詰めでございますけれども、1人でも多くの改善をしっかりと獲得をしていくということで取り組ませていただいているところでございます。
 また、ローマ数字2 のところでございますが、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの全校あるいは全中学校区への配置。それから、本年度からスタートいたしましたスクール・サポート・スタッフも大幅に拡充して要求してございます。また、中学校における部活動指導員の配置でございますけれども、とにかく中学校の先生方の勤務時間外の勤務のかなりの部分を部活動が占めているわけでございます。来年度は1万2,000人を要求させていただいております。2018年度、19年度、20年度、21年度の4か年で全国の中学校1万校に3人ずつ、3万人を配置するという方向で今、財務省とも折衝をさせていただいているところでございます。
 その上で、大変恐縮でございますが、この資料の1ページ目にお戻りいただければと思います。昨年の速報値を踏まえまして、今回、勤務実態調査の分析をさせていただいたところでございます。例えば、1ページ目の一番上に平均の出勤・退勤時間ということで、小学校は7時30分から19時01分といったような状況が示されてございます。先生方はとにかく朝が早いということで、特別部会でも朝にフォーカスする必要があるという御議論も頂いているところでございます。
 その上で、2ページ目をごらんいただきますと、今回、回帰分析を行う中で、小・中学校ともに、どのような個人的な属性をお持ちの方が勤務時間が長くなる傾向があるのかということを調べたところでございます。例えば、年齢が若いですとか、小さなお子さんがいらっしゃらないとか、主任をお務めであるとか、通勤時間が短いといったような傾向が見て取れるところでございます。
 また、3ページ目にございますように、どのような学校が勤務時間が長い傾向があるのかということも回帰分析で調べさせていただいておりまして、例えば、小学校では土日に行事があるですとか、研究指定校であるといったようなことが、中学校では部活動顧問割合が高いといったような学校が、勤務時間が長くなる傾向にあるということが分かってございます。
 5ページ目をごらんいただければと思います。10年前に比べて、勤務実態調査の先生方の勤務時間が長くなった背景でございますけれども、大きくは、1つは先ほどごらんいただきましたように、若い先生ほど勤務時間が長くなる傾向がございます。若年教員の増加、特に前回調査に比べて、30歳以下の先生方の割合が10ポイント以上増えているということはかなり大きな要素として効いているかと思っております。それから、学習指導要領、特に2008年の学習指導要領の改訂による総授業時数の増加、それから中学における部活動時間の増加、というよりも先生方が部活動に立ち会う時間の増加というようなものが背景としてあろうかと思っております。
 その上で大変恐縮でございますが、資料の2-1をごらんいただければと思っております。資料2-1でございますが、この資料は、先週11月13日の中教審の学校における働き方改革特別部会におきまして、答申の取りまとめに向けた全体像を御議論いただくために、御議論の素材として提出いたしました答申の骨子案というものでございます。これに基づきまして、ざっと13日の御議論も含めて御紹介を申し上げたいと思っております。
 まず、1ポツに、学校における働き方改革の目的というところがございます。その中では、我が国の学校教育と学校における働き方改革という議論の上で、2つ目の丸でございますが、学校における働き方改革の目的ということが大きな議論になったところでございます。働き方改革、先生方の勤務環境を改善していくというのはもちろん大きな目標ではあるけれども、そのことを通じて授業の質が高まって子供たちの学びが深まっていくということが大事な目的として忘れてはならないという議論を頂いているところでございます。もちろん、働き方改革に当たっては、私立学校には建学の精神があるといったようなことを踏まえる必要があるという御指摘も頂いているところでございます。
 それから、2ポツでございますけれども、学校における働き方改革に向けた方向性ということでございまして、1つ目の丸が、長時間化の現状と要因、それから、2つ目の丸は検討の視点と基本的な方向性というところでございますが、特に2つ目のポツにございますように、先週の議論におきましても、とにかく文部科学省が果たすべき役割というのは非常に大きいと、後ほどごらんいただきますガイドラインを出して終わりではなくて、文部科学省こそ働き方改革が前に進むような様々な手だてを講じる必要があるという議論も強く頂いているところでございます。
 その上で、以下、検討の視点ということで、丸1 から丸2 と並べてございますけれども、具体的には3ポツにございますように、まず、勤務時間管理の徹底が必要であるという御議論を頂いているところでございます。2つ目の丸にございますように、さきの通常国会で成立いたしました働き方改革推進法において改正された労働安全衛生法によって、事業者の勤務時間管理義務というものがより明確化されたところでございます。それを踏まえまして勤務時間の上限に関するガイドラインというものを策定し、その実効性を確保するための制度上の工夫、特別部会では法的背景という言葉も出てまいりましたが、これをしっかりとやっていく必要があると。3つ目のポツにありますように、ガイドラインを始点とした対応の徹底、ガイドラインを出して終わりではなくて、これをある種学校文化を変えていくトリガーにしていく必要があるという御議論を頂いているところでございます。
 1枚おめくりいただきますと、労働安全衛生管理の徹底ということでございまして、とにかく学校においては、労働安全衛生管理というものが十分でないということを取組状況を可視化することによってしっかりと前に進めていく必要があると。その際、例えば、具体的な話でございますが、学校のプリンターなども、今、複合機ではないことが多いのですけれども、複合機が入ることによって随分働き方が変わってくるというような具体的な御議論も賜っているところでございます。
 それから、2つ目の丸でございますが、教職員一人一人の働き方に関する意識改革というところでございまして、ここも働き方改革、短い時間で成果を上げるということが評価をされるような人事評価をしていかなければならないということでございます。特別部会での御議論を御紹介申し上げますと、管理職は大過なくではなくて、果敢に取り組んだ成果こそ、そういう校長こそ評価されるべきであるという御議論を頂いているところでございます。それから、学校評価のところでは、コミュニティ・スクールを活用した地域との認識の共有ということが大事だという御異議も頂いているところでございます。
 その上で、勤務時間の上限というものを定めた上で、具体的に勤務をどう明確化・適正化するかということでございますけれども、それが次の4ポツでございます。1つ目の丸にございますように、中間まとめには様々な具体的な業務の明確化・適正化の提案がなされたわけでございますが、その後の特別部会の議論では、それぞれのアクターが、自らの権限と責任をどう果たして実効性を上げていくのかという議論を頂いているところでございます。その中でも特に4ポツの2つ目の丸にございますように、先ほど申し上げましたように、文部科学省が取り組むべき方策というものは非常に大きいという御議論を頂いておりまして、1つは、教師や学校の担うべき役割は何かということを文部科学省が明確に示すと、特別部会では、文科省はより嫌われ者になれという御指導を頂いておりますけれども、学校と社会のバッファとしての役割が重要であるという観点。それから、勤務時間管理の状況の公表などを通じて、学校における働き方改革がいわば自走するというような仕組みを作っていく必要があるということ。それから、文部科学省内における、学校に何かお願いする際には、スクラップ・アンド・ビルドで徹底して査定をし、見直していくという調整体制の徹底ということが指摘されているところでございます。
 それから、1枚おめくりいただきまして、各学校における取組でございますけれども、校長による大胆な業務削減というところがございまして、具体的に、熱中症警報が出ているにもかかわらずプール指導を行っている小学校は、やはり、その在り方を見直すべきであるですとか、あるいは勝つためだけの早朝指導、あるいは必ずしも内発的な研究意欲がないにもかかわらず行われている研究指定校などの取組、あるいは保護者や地域に過度にアピールするための運動会や合唱コンクールの準備といったことを大胆に見直していく必要があるのではないのかという御議論を頂いております。
 それから、2つ目の丸でございますけれども、これまで行ってきた業務の見直しに関して、1つ重要な視点としては、括弧の中にございますけれども、安全配慮義務など学校の責任についての法的な整理、学校が負っているのはある種有限責任であるといったようなことも含めて大事だという御指摘を市政を担っておられる委員からも御指摘を頂いているところでございます。
 その上で、3ページの上から4つ目の丸でございますが、業務の明確化・適正化による教師の勤務の時間の縮減の目安ということでございまして、私どもの調査でも、校務支援システムを導入することによって、年間実に120時間の業務縮減になったという取組を承知いたしております。先生方、先ほどごらんいただきましたように、所定の勤務時間よりもおおむね平均で45分早く来ていらっしゃるわけでございますが、この45分早く来るということは、年間で直すと150時間超過勤務をしているということになります。そういった観点で、具体的に日々の勤務、学校における過ごし方を年間の勤務時間の縮減という観点から見直していく必要があるという御議論を頂いているところでございます。
 5ポツの学校の組織運営体制の在り方については、とにかくミドルリーダーによる若手の支援というものが大事だという議論を頂いているところでございます。
 最後のページをごらんください。6ポツの教師の勤務の在り方を踏まえた勤務時間制度のところでございます。まず、給特法の在り方。御案内のとおり、教職調整額4%を支払う、時間外勤務手当は出さないと、その代わり、超勤は4項目に限定するという枠組みでございますけれども、これにつきましては、今般の政府の働き方改革推進法も踏まえて、労働基準法の基本原則にすべきとの御意見も頂く一方で、他方、現在の給特法の仕組みにつきましては、教師の専門職としての専門性やそれに基づく働き方を勘案した場合に、なお、その有効性を失っておらず、その場合、むしろ、今、3でごらんいただきました勤務時間管理の徹底や上限ガイドラインの策定、あるいは4でお示しをしたような学校や教師の業務の明確化・適正化を徹底して行っていくことが必要であるべきといった御意見を賜っているところでございます。
 次に、一年単位の変形労働時間制につきましては、導入の趣旨を明確にすべきとの御指摘を頂く中で、これを学校における働き方改革、勤務時間の縮減のいわば切り札というふうにするものではなく、まずは今申し上げた総合的な方策をとる中で、現在の職務をしっかりと縮減することが重要であるということ、その上でかつて学校6日制時代の夏のまとめ取りのように、教師の勤務の繁閑を踏まえた社会的な理解を得た上で、長期休業期間中に先生方が休みを確保し、教師が自分としっかりと向き合うための時間を確保するという仕組みとして、地方自治体ごとの御判断で、育児ですとか介護等の職員への配慮も行いながら選択的に導入することを可能としてはどうかという御議論を頂いているところでございます。これらの点について引き続いて特別部会でも御議論を頂く予定にしてございますけれども、3つ目の中長期的な検討課題にございますように、今後の社会の構造的な変化に基づく勤務時間を含めた勤務環境について、この答申を取りまとめた後も引き続き検討を行っていく必要があると。労働法制ですとか公務員法制、あるいは教師の在り方ということを踏まえて継続的に議論する必要があるのではないかという御議論を頂いているところでございます。
 7ポツでございますけれども、働き方改革の実現に向けた環境整備ということで、1つ目の丸は先ほどごらんいただきましたように、条件整備でございます。特に昨年は16年ぶりに義務標準法を改正いたしまして、通級指導や日本語指導の先生方を基礎定数化するなどの体制整備を図っているところでございますが、さらにそれをしっかり進めていく必要があること。
 それから、一番最後の丸でございますけれども、今後さらに検討を要する事項ということで、これも答申までに必ずしも結論は出ないかもしれませんが、大変重要な要素として、例えば、小学校の1コマの標準授業時数など教育課程の在り方、小学校の教科担任制の在り方、採点業務のICT化、それから、教員の免許更新制の実質化を含む免許制度や、あるいは採用の在り方の改善といったようなことを引き続き検討する必要があるのではないかという御指摘を頂いているところでございます。
 最後、8でございますけれども、2つ目の丸にございますように、文部科学省としては、勤務時間管理の取組状況を市区町村別に公表するなど、学校における働き方改革の実施のための仕掛けが必要であるということでございまして、特別部会の中では、例えば、国民保険の保険者努力支援制度といったような枠組みが参考例として示されているところでございます。また、その際、特別部会での御議論として御紹介申し上げますと、このような公表の仕組みというのは、懲罰的な対応ではなくて、そのプロセスを共有し、いかなる努力や工夫がそこに配されているかということを見る指標だというふうに理解をしていくべきだという御指摘も頂いているところでございます。その意味においては、今回の働き方改革は、ある種の総合マネジメント指標といったような枠組みの中で、しっかりと総合的に取り組んでいく必要があるという御指摘を頂いているところでございます。
 大変駆け足で恐縮でございますが、学校における働き方改革特別部会の審議の状況を御報告申し上げました。御説明は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。それでは、今、事務局の方から説明のありました議題1と2を併せて皆さんの方から御質問、御意見を頂ければと思います。なお、この後の議題も幾つか大切なものがありますので、また、委員の発言の方も多いかと思いますので、1人の委員の発言については余り長くならないように御配慮いただければと思います。それでは、御発言の際には恐縮ですけれども、名札を立てていただければと思います。では、堀田委員の方からよろしくお願いいたします。
【堀田委員】  東北大学の堀田でございます。ありがとうございました。
 先ほどプリンター複合機の話が出たように、学校現場では、既に世の中で使われているような機材やソフトウエア、あるいはネットワークを導入し切れていないがために、先生方が無駄に忙しくなっているという現状がございます。例えば、教室に実物投影機があるような教室では、教科書とか子供たちの書いたノートとかを映しながら先生が教えることができますけれども、実物投影機がない教室では、先生は朝早く学校に行って、大判プリンターで一生懸命コピーをしてみたいなことをやるわけです。そういうようなことから考えると、労働条件としての学校のICT環境というのは、非常に深刻な課題かと思っております。特に最近、子供が学習で活用するための情報端末が入ってきたこともあって、ネットワークの回線速度が非常に問題になりまして、授業中にアクセスが止まってしまうみたいなことが非常に大きな課題です。中学校の英語の学力調査のこともこの間話題になっていましたけれども、現在の学校のICT環境では、学力調査すらICTで行うことができないぐらいのプアな整備の状況で、このままだといろんなことが立ち行かなくなると考えております。
 従来より、学校のICT環境は充実すべきだという話が何度もここでも出ていますし、あるいは地方交付税の関係で、それは必ずしも難しいというような話があるわけですけれども、例えば、学校現場の教員の定数管理は、かなり明確な基準があり、そして、それがちゃんと運用されているかどうかについて、きちんとしたチェックが入ります。同じように、学校のICT環境については、国が基準を出しているにも関わらず、整備がどういうふうになっているかということについてのチェックはほとんどありません。各自治体の判断で、入れても入れなくてもいいみたいになっているということが、このような現状を招いているのかなと思います。
 今回、概算要求、強い要求がありますけれども、働き方改革が検討する中で、教員の職場環境としてのICT環境が実現することを大変願っているところでございます。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 横倉委員、どうぞ。
【横倉委員】  今回の働き方改革は、ある意味では社会改革につながってくる、教育現場も相当変わってくることは想定をしておかなければいかんなと思っています。
 そういう中で、この働き方改革について、6月20日に特別部会がありましたが、その中で学校保健会の弓倉専務から、教職員の病気の休職者や精神疾患の患者さんが増加をしていること、また、1度休職された方が復職するのが38%にすぎないというような現状、44%は休職をしていると、18%は退職しているということを説明をいたしました。これを踏まえて答申を検討いただいたところには感謝を申し上げます。
 なお、閣議決定されました働き方改革実行計画では、労働者の健康確保のための産業医や産業保健機能の強化を図るということが言われています。これは学校での教職員の働き方にも当てはまるわけでありますので、学校では時間管理もしっかりしていただくというのは当然でありますが、労働安全衛生管理という観点からも、しっかりとお願いをしたいと思っております。
 現在、小・中学校は教職員数が50人未満では産業医は置かれていないことが多いわけであります。このような小規模校では、学校ではなく教育委員会に嘱託産業医を置いて対応するということも検討がされるべきではないかと思っておりますので、その旨、盛り込んでいただければ有り難いなと思っているところであります。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 では、帯野委員、どうぞ。
【帯野委員】  私、最後ですが、いいですか。
【小川分科会長】  いいです。どうぞ。
【帯野委員】  ありがとうございます。
 今、説明を伺っていまして、この答申案の中には、管理職のマネジメント評価であるとか、専門人材の登用であるとか、全てやれることが網羅されていてそういう意味で、真面目な答申であるかと感じました。そしてまた、やっぱり教員の働き方を変えるのは、これといった決め手はなく、合わせわざで積み重ねていくしかないのかなということも認識を強くしました。
 ただ、やはり人の意識を変えるという点では、ある程度形を変えるということも大切だと思いますので、そういう意味で、勤務時間について、3つ挙げていただいていますけれども、この中で実行可能な一年単位の変形労働時間制ですね。
 先生の夏休みの過ごし方については、たしか20年ほど前だったと思いますが、公務員批判の中で、学校の先生の自主研修たる夏休みの在り方について、社会の批判が強かったと思います。それで、夏休みの出勤を求めるようになったのですが、この20年の間に、学校の多様性とか、困難性であるとか、また社会全体の働き方に関する意識も変わっておりますので、自主研修というような中途半端なことではなくて、夏季休暇ということで、もちろん日々の業務の圧縮は言うまでもないことですが、きっちり位置付けても良いのではないでしょうか。そのことによって人の意識が、教員一人一人の意識が随分変わるのではないかと思いますので、自治体の判断ということではなく、個人的には国がそこをきちんと定めてもよいのかとは思いますが、とにかく、この一年単位の変形労働時間制の制度登用ということを、この答申の目玉にしてもよいのではないかな、もう少し強調していただいてもよいのかなというふうに感じました。ありがとうございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 加治佐委員、どうぞ。
【加治佐委員】  今、帯野先生がおっしゃったように、私も同じようなことを感じております。
 最近、本当に問題になっているのは、教員の志望者が減っているということがあるわけです。ある意味、危機的な状況であるわけですけれども、教員の働き過ぎ、それに対して、だから働き方を変えなければいけないということが国の大きな政策課題になって、こうやって取り組んでいただいているわけです。
 実は、そのこと自体は大変結構なことなのですが、それがある意味、教職は大変なのだと、物すごく忙しいのだという感覚を学生とか一般の国民に持たせてしまったという点も、ある意味否めないと思うのです。
 私も確かにこの案は総合的で、よく分かります。理解します。ある意味、また現実的なのかなという気もするのですが、ただ、優秀な学生を教員にしていくためには、やはり学校現場が変わるのだという明確なメッセージを打ち出していただきたいのです。そうすると、今、帯野さんがおっしゃったように、私も制度をこう変えるのだということを明確に打ち出していただきたいと思うのです。ちゃんと検討はされていますし、書かれてはいるのですが、何となく先送りの感がするのです。だから、これからまだ検討されるということですので、是非、いつまでに何をするとかいったようなこと、法改正も、いつまでにこうするとか、あるいは給特法のこともはっきり、いつまでにこうするということを明言しないと、なかなか、また同じようなことが続くのではないかという気がします。
 それから一年単位の変形労働時間制についても、マスメディアでは、夏休みは全然暇ではないとか、だから夏休みは忙しいのに、夏休みの勤務時間を短くすることはできないとか、あるいは平日が延びた分、また無限に働かされるのではないかとか、そういった論調も既に出ておりますので、よろしくないと思うのです。だから、この一年単位の変形労働時間制についても、もう少し、そうではないと、確実にこれで働き方がよくなるのだというふうな制度的な担保をしていただくと有り難いかなといったようなお願いです。
【小川分科会長】  今、加治佐委員の御発言、御指摘については、特別部会の方でもそういう議論をしていまして、文科省としても、きちんとした工程表を出すということまで含めて、今、検討していますので、その件を含めて、少し今の御意見について事務局からご発言を頂ければと思います。
【合田財務課長】  特別部会での御議論をちょっと御紹介申し上げますと、今まで帯野先生、加治佐先生から御指摘いただいたこと、御指摘のとおりかと思っております。また、堀田先生からも御指摘いただいたこと、そのとおりかと思っております。
 特に一年単位の変形労働時間制につきましては、これは先ほど加治佐先生がおっしゃったように、このことが勤務時間縮減の切り札と申しますか、そのことによって自動的に勤務時間が縮減されるというものではございませんが、まさに帯野先生がおっしゃっていただいたように、このことが、こういうふうに夏に、先生方が社会的な合意と理解の上で、しっかりと自分と向き合う時間を確保することが大事なのだと、そのために1年間の自分たちの勤務を見直していくのだという、ある種の重要な要素として御議論いただいているところでございます。その際には、特別部会でも御議論いただいておりますが、私ども自身も含めて、さっき帯野先生がまさにおっしゃったように、夏は子供たちは休みでも、先生方はお休みではないのだから、研修やってください、プール指導やってください、部活動やってくださいと私どもの方も申し上げた経緯がございます。これを全部改めさせていただいて、研修の日程も、それから部活動の大会や在り方も、私どもがバッファになりながら変えていくというようなことが必要であると思っておりまして、加治佐先生の御指摘を踏まえて申し上げれば、そのことが、特に若い先生方においては、教職の1つの重要な魅力に映るということをやっていかなければならないという御議論を特別部会でも賜っているところでございます。しっかりと説明してまいりたいと存じます。
【小川分科会長】  この後の発言ですけれども、笹委員、種村委員、鶴羽委員、船橋委員、そして吉田委員、田中委員、そして最後にさせていただきたいのですけれども、米田委員の、この順で進めさせていただきたいと思います。
 笹委員、どうぞ。
【笹委員】  よろしくお願いします。
 学校の現状ですけれども、今、御説明いただいたように、非常に長時間勤務を強いられている現状がございまして、健康を害する教員もある程度おります。さらに、今、加治佐先生がおっしゃったように、教員のなり手が非常に少なくなっているなというのは実感として感じています。
 こうしたことを打開するために、今、御提案いただいたようなことは非常に大切だと思いますし、さらに何をおいても、教員が心も体も元気であって、常に笑顔で教壇に立つ、生徒の前に立つということで、質の高いパフォーマンス、教育が与えられると思っていますので、是非、教員の健康を守る、教員のなり手を増やすというような方向を進めていっていただきたいと思います。
 ただし、それを進めるに当たって、勤務時間の管理だけを主としていた場合、私はこれは教育の質の低下に通じるし、保護者の信頼を失うだろうと思います。
 まず受け皿はあるのでしょうかというところです。かつて地域に子供を返すということで、土曜日、授業をなくしましたが、そのときに完全に土曜日に受け皿が地域で作られたでしょうか。そうした受け皿を今回の場合もちゃんと担保した上で、この案を実現化させていっていただきたいと思います。
 現状で、今、部活動の指導を外部指導員に任せましょうということが、かなりの都道府県で動いていると思います。予算も教育委員会、付けてくださっていますが、実際として、その指導を担ってくださる人材がいません。いつでも推薦してくれれば、その方を任命しますと言われても、その適切な人材がいないというところが現状です。
 それから、教員の仕事は区切りが付けられない業務です。先ほど3つの枠で教員の仕事というものを整理していただきましたけれども、例えば、授業指導。チャイムが鳴りましたので質問は受け付けません。勤務時間、残業時間も超えてしまいそうなので、もうここで質問は受けられませんというふうに区切ることはできないものです。これは1つの卑近な例ですけれども、区切ることのできない業務です。
 それから、私たちの業務は専門とする学習指導ですけれども、学習指導、例えば、1時間の授業をするに際して、最低でも2時間の準備が必要です。特に高校では専門性が高いですので、その専門的な授業をするための自分の知識・技能を高めるための教材研究が必要であり、そして目の前の40人抱えている子供たちに、一人一人違うわけですから、その一人一人に満足できるような授業を展開するための展開例、それを考える、そういうことでも時間は必要です。さらに、きょうはこの単元を教えるから、この単元のことだけ知っていればいいというわけではなく、横断的な様々な知識をもって、例えば、1つ、英語の授業に臨むということです。そして授業で1時間使い、さらに授業が終わった後に、自分の授業がよかったか振り返り、それが生徒の自己変革につながっていったかということを、小テストをしたり、採点をしたりしながら見ていくということで、あるベテランの教員が申しておりましたけれども、自分は授業をするのに4時間、1時間の授業、持ち時間に対して4時間掛かると言っていました。東京都では、1人18時間まで持つということになっていますので、4掛ける18、1週間以上の仕事を授業の対応だけでしていることになります。さらに、今話題になっている部活動の仕事もあれば、分掌の仕事も抱えている、調査・統計の仕事も抱えている、生徒の面談も抱えている、こういうような現状があるという中で、専門的な授業の時間すら確保するのが十分ではないというところをお考えいただきたいなと思います。
 それから、これも1つの具体例ですが、昨日、首都圏の高校のスピーチ大会がございました。これは校長たちが自分たちで企画して、生徒のスピーチ大会をしたわけですけれども、こうしたスピーチ大会に保護者も来、教員も来、校長も来、応援する中で、子供たちはモチベーションを持ち、すばらしいスピーチ大会を実施し、年々そのスピーチの力というのは高まっています。こうしたことは、やはり時間外勤務ですよね。土曜日、日曜日にやっていくのは好ましくないから、それは教員として、校長として考え方を改めましょうねというような御提案のように聞こえてしまいました。方策は、勤務時間で働き方を改善するというのではなく、やはり人材確保、予算の確保ではないかなというふうに思います。
 厚い資料を出していただきまして、まだ全て読み込めていないので、どのように人を付けていただくのか、はっきり分からない中で申し上げるのは大変失礼ですけれども、やはりここは人材確保という形で、この働き方改革を乗り切っていただきたいなと思います。もし、それがなければ、これは教育の格差を生むと思います。学校が今までやってきたこと、それはやはり必要だからやってきたことであって、それが受けられないのであれば、保護者はその受ける場所をどこに求めるのでしょうか。多分、ほかのところに求めていくと思います。その求めた場面に、経済的にゆとりのある方はそうした場面を使っていくことができるでしょうが、できない方もたくさんいらっしゃると思います。いろいろな生徒、様々な生徒の教育の質を担保するということが大切なことであると思う。経済格差をここに生んではいけないと思います。
 今、逆上がりができない子に逆上がりを教えてくれる家庭教師を付けるということがあります。皆さん方の中には、小さい頃、小学校の担任の先生に、夕日が沈む頃まで校庭の片隅で逆上がりを教えてもらったという思い出もあると思います。そうしたことができるのが、やはり教員であると思います。是非、少子・高齢化の時代ですから、それこそ一人一人の国民に、一人一人力強く生きるためには、全ての国民にちゃんとした教育をするというためには、公教育が、非常に必要だと思います。時間管理だけではなく、人を付けるという形で教員の働き方改革を目指していただきたいと思います。
 長くなりましたが、以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 時間もありますので、恐縮ですけれども、1人の委員の発言の時間については、御配慮いただければと思います。
 では、種村委員。
【種村委員】  全国連合小学校長会の会長の種村と申します。小学校の視点で何点かお話をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 今回のこの学校における働き方改革特別部会のいろんな動きの中で、各指導行政も含めて、スクラップ・アンド・ビルドをよく考えて、行政サイドはいろいろ対応し始めたかなと思っております。ただ、ビルドは少し検討しているけど、なかなかスクラップまで行っていないかなというのが現状のような気がします。
 今回の、先ほど合田課長さんからお話がありましたように、中長期的な検討事項も今後あるということで、その辺の視点でお話を何点か申し上げますので、よろしくお願いしたいと思います。
 そもそも論として、今回の中で一番大事なことは、これは私ども押さえておかなければいけないことは、20年ほど前に週6日制から5日制になりました。そのときの授業、土曜日にやっていた4時間分を平日の方に持っていっているのです。早く言えば、4時間分を平日に持っていっているのです。それを全く触れていないということは私はどうなのかな。その分、4時間分をやっているということで、長時間勤務を強いられているということは、皆さん、御承知だと思いますが、そこが全くないと。それをなくして、教員の意識とか学校の意識はどうなのだということを議論していることはどうなのかと、私は思っています。
 そうしますと、今後の中長期的な課題として、そのために教員の持ち授業時数は増えているわけですから、それを削減することが、まず大前提なのに、そこがなくて、教員の意識が何だとかいう表面的な議論になっていることを心配しています。
 私は20年ほど前に指導行政にいました。そのときに総合的な学習の時間が入ってきました。教科書がありません。先生方に総合的な学習の時間をしっかりするためにというふうに一生懸命現場で検討させて、それで総合的な学習の時間が実りあるものになってきていると思っています。その辺についても通常の勤務の時間ではできません。それは一生懸命残って、先生方が教科書に代わるものをいろいろ作ってやってきたということもあります。また、若い先生は、なかなか授業がうまくできません。教科書を教えるのではなくて、教科書を活用して教えるわけですから、それなりの時間が必要になります。そのためには残業をしてやるということがあります。その辺を何となく残業をしているように聞こえることもあります。残業については、教員の意識の問題が全くないというわけではありません。このような論点で議論を進めていくと、私は大変心配だなと思っております。今、各都道府県の状況は、採用倍率は2倍を切るところが増えています。2倍を切るということは非常に危機的な状況なのです。そういう若い先生方に、余り残らずに、長時間勤務は大変だから残らないで帰りなさいというようになったら、これは現場の崩壊につながります。その辺もしっかり踏まえながらやらないと、私はこの10年、20年先の教育は本当に大変な状況になると思います。
 ただ、今回、いろんな手立てを打っていただいていますが、これは私はそれなりに評価をしています。とてもいいことをいろいろやっていただいていると思いますが、ただ、それだけでは今後の教育は危機的状況になるということだけは御理解をいただいて、対応していかなければいけないというふうに思っています。
 あと、最後に8の学校における働き方改革の確実な実施のフォローアップの2点目にお示しをいただきましたが、勤務時間管理の取組状況を市区町村別に公表するとありますが、大変有り難いなと思っております。この今取り組んでいることについて、成果の検証をする必要があると思っています。検証するためには、こういうふうに、どういうことをやっているのかとか、それはどのぐらい効果を上げたかということを、是非、5年10年先ではなくて、早めに、2020年度から小学校では全面実施ですので、それを受けて、状況を確認していただいて、また対応策を練っていただけると大変有り難いと思います。
 以上でございます。
【小川分科会長】  先ほどの笹委員、そして今の種村委員の方から、学校現場からの強い御意見、御要望がありました。これについても特別部会の方で様々な議論がありますし、また、文科省の方としても様々御検討されているようですので、最後に事務局の方から、また御意見を頂ければと思います。
 では、続けていきます。鶴羽委員、どうぞ。
【鶴羽委員】  大変丁寧な調査と課題の明確化で、改善策が本当に具体的だなと、分かりやすくまとめていただけていると感謝しています。
 お願いがあるのは、この人、配置がかなわない学校をどうしていくかということだと思います。
 私、昨日、おとといと、僻地のPTAの講演で、現場の中堅の先生方とお話をしていました。そこでコミュニティスクールのことを聞いてみましたら、中堅の先生は入れたくても入れられないのですと、なぜですかと、やはり職員、会議の中でほかの先生に言ったときに、必要ないと、ここはもともと地域があって、また外から入れたくないというかたくなな先生たちがいて改善しないというような切実な悩みがございました。やはりコミュニティスクールができないというのは、そういうこともあるのかなと感じました。
 コミュニティスクールなのですけど、北海道は20%を超えています。平成4年に2校だったのが、今年度はもう450を超えています。一気に広がってはいますが、それはこれだけ先生が大変な中で、支援が必要な子供たちがいる中で、保護者や地域の方々の助けがなければ難しくなっていると。そこで積極的に責任を持って入ることで改善されたと、よくなった、助かったという成功体験があるから、どんどん増えてきているというのが現状です。
 なぜPTA、地域が動くのかというと、それがなぜ必要なのか、現場の先生1人がどれだけ大変かと、全ては子供たちのためなのだというところが明確になったら地域やPTAは動きますので、そういったところの説明をもっともっと情報提供していただけたらなと思います。
 また、調査の中で、学校の中での先生の長時間の差があるということも分かっていますが、そこで大事になってくるのは、どれだけ学校が連携がとれているか、一枚岩になっているか、校長のリーダーシップの下、担任が替わっても同じことができるようなシステムを作っているのか、課題があるクラスにどうサポートしているのか、先生の授業がどのように向上していくのかというところが1つになっているところと、なかなかそれがうまくいっていないところでは、差がもしかしたらあるのかもしれません。そういった調査がもしあれば、どのように改善を、そこにどうフォローしていくのかというような事例がありましたら、また教えていただけたらなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 船橋委員、どうぞ。
【船橋委員】  先日、フェンシング協会の太田雄貴会長が、協会に副業として、企業の社員を公募するみたいな、出ました。私が提案したいのは、そういう意味で、例えば、産業界、経済団体などに、こういう企業の副業社員を学校現場に派遣するみたいな働き掛けを文科省としてしたらどうかと。
 私、今、「トビタテ!留学JAPAN」というの、事務局をやっていまして、40人メンバーがいるんです。20人ぐらい企業からのフルタイム出向なんですよね。企業はもう自社で人を育成するのは難しいと。だから、いろんな修羅場体験とか、あるいは外部に出して、自分、自社を相対化するとか、自分を相対化するとか、そういうことをやろうとしています。なので、全ての僻地までは難しいかもしれないんですけど、かなりなところが、例えば、週1日とか補えるのではないかということを真剣に思っています。
 今、いろんな方々の議論を聞いていて、過去の過ちをしっかり見つめることも大事なのですけど、未来が、企業も変わってきていて、人の育て方も自社では無理だとか、いろんなところに送りたいというニーズがあったりとか、だからそういうニーズを見る。結局、日本全体の、学校だけではなくて、生産性を上げなくてはいけない。生産性を上げるか、余剰をうまく違うところに配置するか、やりたいことをやらせて意欲を高めるかみたいなところだと思うのですよね。そういう意味で、とにかく文科省ができるのは、今みたいな啓蒙活動とか、文科省のブランドを使って徹底的に連携してお願いするとか、そういうことも含めて、経営資源である、人、物、金、時間、情報をどうほかから獲得していくかというのも、この予算化と別にやらなくては、多分、問題解決に僕はならないのではないかと思っています。
 お金に関しても、例えば、「トビタテ!留学JAPAN」では、僕らは寄附金を集めているだけでは足りないので、今、市区町村にふるさと納税を使って留学を送ってくれとか、もっと言うと留学コーディネーターを配置してくれという言い方をしています。多分、同じだと思うのですよね。だからお金が足りないのだったら、ふるさと納税を使って、部活のコーディネーターを配置する。お金なのか、何かこういうことをやるのかということもできるし、学校現場の業務改善を担うコンサルタントを雇うでもいいのですけど、そういうところを自前で全部、皆さんやろうとしているように僕はとても聞こえて、多分、日本全体としても無理だと思うのですよね。というところの思考の転換もしなくてはいけないのではないかという、ちょっとおこがましい意見ですけれども、思ったことです。
 もっと未来を考えると、今度、教員の副業とか兼業も必要なのではないかと思っていまして、やはり教員も外を見ないと、自分の学校がどれだけいいかも分からないし、ほかのノーハウも学べないし、多分、自己啓発。座学の研修に行くのではなくて、そういうことも結局、本質的なことなのではないかと思うので、今すぐではないのですけれども、兼業、副業なのか、外部のインターンなのか、そういうことで現場を見るようなことをやっていったらいいと思います。
 全く関係ないですが、公務員も同じではないかと思っていまして、みんな、国民全員が同じことを、学び方とか時代の流れを考えながら動いていかなくてはいけないのではないかと思っています。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】  ありがとうございます。
 私は根本的にさかのぼらせていただく形になってしまうのですけれども、今、働き方改革が必要になってきた中で、教員が、例えば、今回の2-4の資料の7ページで、学校の業務だが必ずしも教師が担う必要のない業務とか、教師の業務だが負担軽減が可能な業務とかというものが、たくさん羅列されていますけれど、果たして本当に、これが教員がやらないで、子供たちの教育ができるのかどうかということに非常に不安があります。それこそ15年前、20年前に、こういった働き方改革のような問題があったのかどうなのか、そして、なぜ今こういう問題が再度起きてきたのか、教員の仕事が多過ぎる云々という話の原点は何にあるのか、その辺のところをもう一回振り返ってみると、やはり社会の状況によって、コンプライアンスの問題もあるし、いろんな問題が重なって、例えば、部活動一つとっても、昔だったら子供だけでやらせておいてもよかったものが、教員が付いていなければ絶対に許されないような状況にもなってきている。そして、登下校の問題とかもそうかもしれません。そういう中で、仕事を減らすというのは、私は教育の手を抜くということになるのではないかと。
 これは前から言わせていただいているのですけれど、私は私立の立場ですが、そうではなくて、公立の立場で考えたって、今、小学校の先生の勤務を楽にするのは、もう教員を倍にするしか方法はないと思います。そして実際問題として、国が今、この働き方改革と言う以上は、国が改革するために何をできるかといったら、やはり私はお金を出して人材確保することしかないと思っています。
 大変失礼な伺い方なのですけれども、きょう、ここにいらっしゃる文科省の皆さん自体も、例えば、この働き方改革だけで、皆さんは働き方改革できているのか。皆さんは、逆に言えば、仕事が増えているだけなのではないでしょうか。こういった仕事を、働き方改革をするために増えている仕事の部署だってあるのは事実だと思います。それも解決されていない。そういう意味でいえば、国がもっと全てのバランスを見て、例えば、部活動のことで言うなら、今の学校体育というものをシステムを改めて、地域のスポーツに変えるのか、クラブのスポーツに変えるのか、そういうことがやれれば部活動の指導がなくなってくる。やれ学校の責任を、例えば勤務時間をというか、4時までなら4時までの学校ということにするのだったら、放課後のことは別の体制でやるというような形にするのであれば、それでまた教員は楽になるかもしれない。でも、そういうことが全て統一的に考えられているのではなくて、何か知らないですけど、責任だけはそのまま、やることだけはそのまま、その中で何とか、言い方は失礼ですけど、手を抜いて、少しでも勤務時間を減らすように作っていかなければいけないのだというのは、私は限界があるのではないかなと。やはりやるからには、きちんと国が方向性を出した以上は、お金を付けて人を増やす、それをしてくれれば、今、教育はカバーできると思っていますし、やはりいい教育をするためには人が必要だし、その人材を育成するために、先ほど船橋委員もお話ありましたけど、例えば、研修に出す1つとっても、研修に出している間の代わりの教員をどうするか。それはやはり研修にもお金が掛かるし代用教員にもお金が掛かる。それはどこが出すのか。それが都道府県なのか、国なのか、それによってもまた違ってくると思います。ですけど、やはりいい教育するためにどうしたらいいか、そのための働き方改革にしていただければと願っておりますので、よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 では、田中委員、どうぞ。
【田中委員】  私、幼児教育の立場から言いますと、子ども・子育て支援法で、教育・保育は1日11時間、月曜日から土曜日まで、子供は66時間、施設にいる権利になってしまったのですね。働く方は週40時間超えると問題があると言いながら、子供自体は66時間、同一施設にいることは標準保育時間になっている。このことは多分、そのまま延長されると、小学校に行っても66時間見てもらえる施設であることを期待するという延長に世の中全体がなっていると思うのです。そろそろ子供は同一施設にいる時間の限界がどれぐらいなのかというのを真剣に議論しないと、多分、10年後、20年後に66時間いる子供は大量に壊れていく。壊れてからでは、やはり遅いと思いますので、この働き方改革という、我々の教育の現場の議論があるのですけど、子供の立場に立った議論がどうあるのかというのが、是非、国レベルでしてほしいなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、米田委員、どうぞ。
【米田委員】  県の教育長として、県立学校等を、この春先、全部回りました。全部、いろいろお話を聞いて、また、3月に策定した多忙化防止計画に基づいて取り組んでくれるようお願いしてきました。11月に副校長、教頭との面接、これは次長にお願いしてやってもらいました。
 結果として、例えば、最終退勤時刻はしっかり設定して、それをしっかり意識して、教員が仕事するようになってきたということは聞いております。また、やはりどうしても平均的に超過勤務時間は減ってはいるのですが、問題なのは、特定の人がどうしても多くなっている。これはどの学校でもそういう方はおりました。その要因としては、やはり部活動の指導、そしてまた進路指導に関して、先ほどからも出ておりますが、子供たちのためなら、進路実現のために身を粉にして頑張るというふうな意識はどうしてもあります。そういうところから、やはり勤務する時間が長くなっているという状況がありました。
 超過勤務時間のカウントの場合に、早朝勤務、例えば、8時半からスタートする場合、7時半頃出てくる先生も結構います。早朝勤務も全部カウントするので、実際、超過勤務時間、まず多くはなることは、ある意味でそのとおりなのですが、今回出てきています一年単位の変形労働時間制について、いろいろまた考えてみますと、有効な点、そしてまた一方で課題がいろいろあるなという点、両方あるように感じました。
 1つは、学校の場合、長期休業があるということで、その期間は基本的には授業がないわけなのですが、そういう意味では、通常の業務の多くから解放されるという、そういう学校での特殊性はあると思います。その点から見ると、その分、長期休業中に一定の休日を持ってくるというのは有効であるとも考えられます。これは特に業務が非常に忙しい時期とそうでない時期がはっきりしている校種、あるいは学校、あるいは職員、それによっていろいろ違うのですが、それがはっきりしている場合は有効であるかなと感じております。
 それから、学校閉庁日は、まだ少ないのですが、3日以上やろうということでやりました。これは好評でした。これは私個人としては、もっと増やしてもいいと思っております。
 それから、実態として、ほとんどの教員、平日、勤務スタートが8時半であっても、1時間ぐらい、あるいは30分ぐらい早く来ています。それから5時15分で終わるにしても、実際、5時45分から、その後まで、ずっと残っております。実態としては、7時間45分勤務なのだけれども、8時間45分勤務している。それは今の段階では超過勤務としてカウントされていますので、それが本来の勤務時間にしようということになれば、大分意識は違ってくるのではないかなと思います。どっちにしても、先生たちは授業の直前に来るということはあり得ないわけですので、あるいは朝のミーティング等の前に、その直前に来るということはあり得ないですので、必ず前、早く来るのですが、そこも含めて、全部勤務時間とみなして、そういうふうにしようと。その分、浮いた分を長期休業中に持っていって、その中で先生たちが、短縮された勤務の時間をうまく自分で管理して有効に使うというふうな方向に持っていくということを考えれば、メリットはあるかなと思います。
 一方、課題等もいろいろあるのですが、それはペーパーにして持ってきましたので、後で置いていきます。いずれ、基本的には、新しい学習指導要領の趣旨を踏まえて、授業なり、ほかの教育活動をしっかりやっていくということが一番の目標だと思いますので、そのために、ほかのものをどうスリム化していくか、そして、ほかの人を入れて、どう仕事全体をやっていくかという、そこを考えていく必要があると思います。
 いろいろ考えてみましたが、やはりどうしても教員の定数増とか定数改善とかということも考えなければいけない、考えてほしいなという気持ちは正直なところでございます。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかの委員の方も未だ御発言あるかと思うのですけれども、時間がもうありませんので、ここで区切らせていただきます。
 これまで、いろんな委員の方から様々な御要望を含めて意見がありました。事務局の方で、今までお聞きして、何かこの場でお答えできることがあればお答えいただいて、次の議題に移っていきたいと思います。
 それでは、お願いいたします。
【合田財務課長】 手短に。いろいろ御指摘いただきましてありがとうございました。頂いた御意見は踏まえさせていただいて、学校における働き方改革特別部会の方にお伝え申し上げたいと思っております。
 一言だけ手短に申し上げます。帯野先生がおっしゃっておられましたように、この問題に特効薬はないと思っております。いろいろな取組を総合的に確実に打っていくということが大事だと思っております。
 その中でも、御指摘いただきましたように、条件整備というのは大変重要な要素だと思っておりまして、私どもも率直に申し上げまして、担当の財務課長としては、人生後半の社会保障からお金を融通していただいても、しっかりと定数を確保していく必要があると思って取り組ませていただいております。29年度予算、30年度予算、16年ぶりの法改正も含めて、5,000人を超える定数改善をさせていただいているのも、その後押しのおかげだと思っております。
 他方で1点、ちょっと申し上げにくいのですけれども、やはり小・中・高の先生方は、公務員の中でも100万人という、かなり大きな数でございます。全産業の有効求人倍率が1.6倍という状況の中で、実際にここでも人の分取り合いというのが生じているわけでございまして、いかにこのリソースを活用するかという視点も大事だと思っております。
 また、教育課程の在り方につきまして、種村先生からも御指摘いただきましたけれども、これにつきましては特別部会でも御指摘を頂いているところでございまして、中教審の今後の検討課題ということも含めて、議論させていただきたいと思っております。
 特別部会での御議論というものを1つだけ御紹介申し上げますと、今、お話がございましたように、特別部会の議論も、何も先生方の勤務時間の上限を区切って学校を閉ざすとか、これまでやれてきたことを、とにかくむやみにやめるという話ではなくて、これまで必ずしも学校では十分でなかった教師や子供たちにとって、時間というのは大変重要なリソースであると。このリソースをいかに効果的に配分するかということが、今回の働き方改革で問われているという御議論を賜っているところでございます。その際に重要なのは、子供たちの成長のために何を重視し、どこに時間を配分するかという考え方と決断ではないかと思っておりまして、その観点から、船橋委員からも御指摘いただきましたように、そのためにこそ、より開かれた学校である必要があると、地域や家庭も含めて、開かれた学校であることが求められていると考えてございます。
 いずれにしても、御指摘踏まえさせていただいて、小川部会長の下、審議を深めていただきたいと思っております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、きょう頂いた意見について、本当に貴重なご意見を様々頂きましたので、これを踏まえて、最終答申に向けて、事務局としても御努力いただければと思います。最終答申のまとめに向けて、もう一度ぐらい、初中分科会で御意見を伺う機会があるかと思いますので、またその際、よろしくお願いいたします。
 第1、第2の議題は、これで終わらせていただきたいと思います。
 続けて、次の議題に入っていきたいと思うのですが、時間もありますので、恐縮ですけれども、議題の3、4、5については一括して事務局の方から御報告を頂きたいと思います。その後、また一括して意見交換というふうなことで進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、議題3の学校教育法施行規則の一部を改正する省令について、これは中村特別支援教育課長の方から御説明お願いいたします。
【中村特別支援教育課長】  特別支援教育課長でございます。学校教育法施行規則の一部を改正する省令につきまして、今年の8月27日に公布、施行しておりますので、御報告申し上げます。
 まず、資料3枚ございまして、3-1を御覧ください。
 1の趣旨のところでございますが、今年に3月取りまとめを行いました文部科学省と厚生労働省によります家庭と教育と福祉の連携プロジェクトの報告を踏まえまして、障害のある子供が地域で切れ目なく支援を受けられるように、各学校において作成します個別の教育支援計画につきまして、保護者や医療関係者、福祉部局、保健部局、労働部局等の関係機関との連携を一層推進するために必要な省令の改正を行ったものでございます。
 資料3-3を御覧ください。カラー刷りの横判でございますが、家庭・教育・福祉の連携「トライアングル」プロジェクトの報告というのがございます。これにつきましては、前丹羽副大臣、それと厚生労働省の前高木副大臣、この2人をトップとして、上段左手、1、教育と福祉の連携に係る課題、その下で保護者支援に係る課題という提案を提起を頂きました。これについて、文部科学省だけではなかなか解決ができない、厚生労働省も一緒になって対応していくということで、右上段でございますが、今後の対応策として、教育と福祉との連携を推進するための方策と、保護者支援を推進するための方策ということで整理をさせていただきました。
 今回の改正に係る部分でございますが、1の4つ目のポツであります。個別の支援計画の活用促進というところで、具体的な取組例、下の方ですけれども、右側の下に文部科学省の取組の例を2つ書かせていただいています。その下のポツの方です。点線囲みの下になりますが、保護者や関係機関と連携した計画の作成について省令に新たに規定するという方向性が1つ出たものでございます。
 2枚目の資料3-2を御覧ください。新旧対照表を付けさせていただいておりまして、これは新設事項となります。
 改正後の上段の方でございますが、第134条の2として、「校長は、特別支援学校に在学する児童等について個別の教育支援計画を作成しなければならない」。2項として、「校長は、前項の規定により個別の教育支援計画を作成に当たっては、当該児童等又はその保護者の意向を踏まえつつ、あらかじめ、関係機関と当該児童等の支援に関する必要な情報の共有を図らなければならない」。第139条の2でありますが、これは準用規定でございまして、「特別支援学級の児童又は生徒についても、これを準用する」。第141条の2といたしまして、「特別の指導が行われている児童」、これは通級指導を指します。この指導又は生徒について、これも準用するという新設条項を付け加えさせていただきました。先ほど申し上げましたように、今年の8月27日に公布、施行をさせていただいたということでございます。
 説明は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 質問や御意見があるかと思いますけれども、後で一括して時間を設けますので、そのときによろしくお願いいたします。
 では、次の第4の議題ですけれども、遠隔教育の推進について。これは髙谷情報教育・外国語教育課長の方から御説明をお願いいたします。
【髙谷情報教育・外国語教育課長】  それでは、横長の資料4に基づきまして、御説明をさせていただきます。
 遠隔教育の推進についてということでございますが、私ども、今年の9月14日でございます。丹羽、当時の文部科学副大臣を主査といたします遠隔教育の推進に向けたタスクフォースにおきまして、遠隔教育の推進に向けた施策方針というものを取りまとめさせていただきました。その施策方針の中身と、それに関連をいたしまして、少し最近の遠隔教育の概要というようなものを御紹介をさせていただきたいと思ってございます。
 1ページ目を御覧ください。「遠隔教育の推進に向けた施策方針」のポイントということで、具体的に、この施策方針で、私ども何をまとめたかというところでございます。
 基本的な考え方といたしまして、小規模校における教育活動の充実ですとか外部人材の活用、幅広い科目の開設などにおいて、遠隔教育というのは重要な意義を持っていると、また、併せまして、不登校児童生徒ですとか病気療養児など、通学して教育を受けることが困難な児童生徒にとって、学習機会の確保の観点から重要であるということでございます。
 ただし、この遠隔教育というものを具体的にどう進めていったらいいのかということが、なかなか実は教育関係者の方々の中で十分な御理解を得られていなかったのではないかという声が、この方針を取りまとめる前に、内外からいろいろ寄せられておったところでございます。
 そこで、私ども、しっかりと、そこの矢印にございます一人一人に応じた学習機会を提供する観点から、遠隔教育が効果を発揮しやすい学習場面ですとか、目的・活動例などを類型化して、教育関係者の理解を深めていく必要があるのではないかということが基本的な考え方でございます。
 この目的・活動例の類型化ということは、次のページにございますが、それに先立ちまして、その1ページ目の2番目のポツでございます。制度の整備ということを御紹介をさせていただきます。
 この施策方針におきましては、3点ほど制度の整備をさせていただきました。まず、小・中学校段階の病気療養児に対する遠隔教育ということで、受信側におきまして、学校と保護者が連携・協力をし、児童生徒の体調管理や緊急時に適切な対応を行うことができる体制を整えるなどの要件を満たす場合に、指導要録上出席扱いとして、学習効果を評価に反映することができるような制度改正を行ったということ。それから、2番目といたしまして、不登校児童生徒に対する遠隔教育ということで、指導要録上出席扱いとする現行制度の活用実績の分析を踏まえ、活用のための留意事項を学校関係者に周知を図り、全国における制度の活用を一層促進するということ。それから3番目といたしまして、免許外教科担任の支援を促進ということで、やむを得ず免許外教科担任が授業を担任する場合、免許状を保有する高い指導力を有する教師等が遠隔システムを活用し授業に参画することで、授業の質を高めるとともに、当該免許外教科担任の資質能力の向上を図るというような整備をさせていただいておるところでございます。
 次の2ページ目を御覧いただきますと、この施策方針で取りまとめました遠隔授業の類型でございます。
 どのような場面で遠隔授業が有効かということで、まずは左端にございます合同授業型ということでございます。小規模クラス同士を遠隔授業で同時・双方向でつなぐことによりまして、児童生徒、少人数だと人間関係が固定化してしまう中で、多様な考えや意見に触れたり、協働して学習に取り組んだりする機会の充実を図れると。また、真ん中でございます。教師支援型ということで、児童生徒の学習活動の質を高めるとともに、教員の資質向上を図るということで、例えば、送信側にALTですとか、博物館、美術館等の専門家にいていただいて、受信側のクラスの教師をまさに支援するという形。それから右側は、高等学校段階のみですが、教科・科目充実型ということで、生徒の多様な科目選択を可能とすることで、学習機会の充実を図るということで、高校の場合には、受信側には、その学校の教師、免許状の有無は問いませんけれども、学校の教師と生徒がいるところに、送信側として、当該教科の免許状を保有する教師が授業を行うことができるというようなことで、遠隔授業を活用いただけるという類型があるというところでございます。
 3ページ目、1枚めくっていただきますと、このような類型を取りまとめた上で、実際、更に全国的な普及に向けた取組を進めなければいけないということで、遠隔授業の事例、ポイント、環境構築の在り方などについてまとめたガイドブックを改定して、全国の教育委員会における活用を促進ということでございます。
 少し具体的には、どのような機材を使って遠隔教育をやることが効果的であるかですとか、授業をどのように遠隔授業ということの中では組み立てるべきかとか、そのような具体的な事例がございます。そのような事例をまとめたガイドブックというものを、私どもまとめて活用を促進していただく必要がある。それと関連してでございますが、優れた遠隔授業の事例を創出する実証研究を推進していくということ。また、「遠隔教育フォーラム」、これ、既に始めてございます。「遠隔教育フォーラム」を各種会議等において、積極的に周知をして、全国における取組を促進していきたい。また、「全国ICT教育首長協議会」というようなものとも連携をして、さらに広報活動を推進していきたいというところを考えておるところでございます。
 4ページ目以降には、今、御紹介をいたしました実証事業について、具体的な例を紹介をしてございます。平成27年度から29年度までには小規模校をつないだ実証研究を行いまして、少人数のクラスでどのように遠隔授業を導入するのが効果的かというところを、そこに記載してございます。
 幾つかの教育委員会さん、学校さんの協力を得て、事例を取りまとめました。5ページ目に、その中の1つといたしまして、熊本県高森町の取組事例を掲載させていただいております。この事例を先ほどのガイドブックにも取りまとめて、各教育委員会の方に周知をしておるところでございます。
 また、6ページ目には、今年度から始めております遠隔教育システム導入実証研究事業ということで、これはむしろ先ほどの教師支援型、ALTですとか、いろいろな教師支援型の事例を中心に具体的な事例を創出して、周知徹底を図っていきたいというところを考えておるところでございます。このような取組を通じまして、この遠隔教育の推進の取りまとめを踏まえまして、引き続き文部科学省としても遠隔教育を推進していきたいと考えております。
 説明は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 この件につきましても、後で時間を設けますので、質問や御意見があった際には、その場でお願いいたしたいと思います。
 報告が続いて申し訳ありませんけれども、最後の議題5の、免許外教科担任制度の在り方に関する調査研究協力者会議の報告について、これは長谷総合教育政策局教育人材政策課教員免許企画室長からよろしくお願いいたします。
【長谷教員免許企画室長】  それでは、資料5の1ページ目の概要に基づきまして、御説明申し上げます。
 この免許外教科担任制度の在り方に関する調査研究協力者会議でございますが、加治佐委員に座長をお願いいたしまして、それから山本委員をはじめとしました中学・高校の校長先生の方々、それから教育委員会関係者等の皆様の参加をいただきまして、9月に取りまとめを行っております。
 この免許外教科担任制度でございますが、最初の箱の部分ですが、ある教科の免許状を保有する教師を採用できない場合に、1年以内の期間を限りまして、教育委員会の許可によりまして、当該教科の免許状を有しない教師に、その教科の教授を担任させる制度でございまして、先生方にとりましては、専門外の教科の指導ということではございますが、やはり生徒に対して必要な教育を提供するということで、先生方の熱意によって、これまで支えられてきている制度でございます。
 昭和28年に導入されておりますが、当時は免許状を有する教師が全国的に不足をする中で、マクロの需給を調整する制度として導入されておりますが、現在では養成の体制の整備でありますとか、教育委員会の努力によりまして、このグラフにございますように、昭和40年度の7万5,000件程度の許可から、現在では1万件程度の許可というところまで縮小してきております。
 それぞれ、現在使われております内容としましては、例えば、下にございますように、技術や家庭科、高校の情報のように標準的な授業時間数、単位数の少ない教科でありますとか、小規模校、あるいは急な産育休の代替のように、それぞれの個別の事情によりまして、やむを得ず生じてきます配置のニーズを適時に調整するための制度ということで利用されているところでございます。これにつきましては、対応の方向性、今後の方向性について検討いたしました結果、その次のところにございますように、近年の教師の需給の動向ですとか、今後の人口減少に伴う小規模校増加といいました現代的なニーズ等も考えまして、この制度自体は存続をすることが必要であるということがございますが、ただ、やはり専門外の教科の指導ということですので、この制度の利用自体は可能な限り縮小させていくという方向で取組を行ってまいります。
 それから、やはりどうしても、この免許外教科担任が必要な場合というのがございますので、先ほど御報告いたしました遠隔教育の利用も含めまして、担当する先生方への支援・研修といったことを充実してまいるということを基本的な方向性としてございます。
 そのための具体的な対応策といたしまして、下のところに幾つか掲げております。例えば、マル1のところで、複数の教科の免許状の取得の促進、あるいは採用数の少ない教科につきましても、養成・研修の体制を維持するために、大学間での連携を促進していくような仕組みの検討、それから現職以外の先生方の多様な人材の活用ということで、退職教員でありますとか、民間の人材の方々が弾力的に教壇に立っていただけますように、特別免許状ですとか臨時免許状といったものを弾力的に活用していくということ。それから、マル4のところ、免許外教科担任の先生方の授業の質を向上していくために、遠隔教育なども含めました必要な支援策、研修といったものを提供していくということ。それから、マル5のところに、更に適正なこの制度の運用を促していくための指針の提示といったことを総合的に進めてまいりたいと考えております。
 そのほかにも、教育委員会、大学にそれぞれ期待される役割がございますけれども、いずれにしましても、双方のニーズをよく把握をしていただくというところが必要になってまいりますので、平成28年の改正で設置をされました協議会等を通じまして、相互の緊密なコミュニケーションを図っていっていただくということを期待をしているところでございます。
 報告は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、今、議題3から5までの説明を事務局の方から受けたのですけれども、この内容について、御意見、御質問がございましたら、委員からご意見を伺いたいと思いますけれども。どなたからでも構いません。
 竹中委員、どうぞ。
【竹中委員】  ありがとうございます。1番目の福祉と教育の連携というところに関して、ちょっと発言をしたいと思います。
 私たち、プロップ・ステーションという活動は、もう約30年にわたって、ベッドの上で介護を受けていても、情報通信技術を使って、challengedになっていけるようにという活動をずっと続けてきたのですけれど、その福祉と教育の連携そのものに関しては、私は方向性として正しいというか、間違っていないと思うのですが、この資料の特に図の方を見ますと、保護者、保護者、保護者なのですね。もちろん御家庭が重要なことは言うまでもないのですけれど、障害のある方当事者がどうジャンプしていけるのかという視点が実はもう少しないといけない。
 特に日本の場合、気になるのは、例えば、先進諸国でしたら、高等教育というものが、どんな障害があっても、入試の段階で排除されてはいけないというようなことがきちんと制度化をされていますけれど、日本の場合は、まだ見えない方が完全に受験体制が整っていない。聞こえない方、あるいは体が重度の方が受験体制が整っていない。でも、それに対してはやむを得ないという、まだまだ社会全体の意識もそのようなところなのですね。つまり、その方々が、どんな方も高等教育を受ける権利があって、入り口のところで排除されてはいけないということがしっかり決められていない段階で、保護者と共に守ると言っていますかね。その方々の障害によるネガティブな部分をみんなで支えていこう。ネガティブな部分を支えていくことと同時に、もっと今、日本の国の特別支援教育に求められているのは、その方の中にあるポジティブなものをどう引き出していくかということだと私は思っているのです。
 障害のある人の可能性に着目した「challenged」という言葉を使わせていただいているのですけれども、今まではfor the challengedというのが福祉であり、特別支援教育だったのですが、これからは私、by the challenged。challengedたちが社会に対して何をなしていけるのかという視点が教育の中にも、もっとたくさん盛り込まれてほしい。そういう意味では、今、高等教育を受けられない、受験そのものができないことが、まだ一般的であるという状況は一日も早く改善されていっていただきたいなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 中村課長、何かございますか。今の御発言に対して。
【中村特別支援教育課長】  特別支援教育課長でございます。
 今回のトライアングルプロジェクトの御指摘を踏まえた形の、1つは省令改正につきましても、少し書き入れさせていただいたのは、当該児童、又はその保護者の意向を踏まえつつということでございまして、保護者だけではなくて、当該児童の意向も踏まえるというのが1つございます。
 また、竹中委員の方から話がありました入試。高等教育を受ける際の入試でございますけれども、これも毎年毎年、合理的配慮というような形では進んではきているのですけれども、更に進めていけるように、関係部局とも話をさせていただければと思います。
 以上です。
【竹中委員】  よろしくお願いします。
【小川分科会長】  それでは、善本委員、どうぞ。
【善本委員】  ありがとうございます。
 1つ質問をさせていただきたいことがございまして、免許状に関することなのですけれども、特別免許状については、都道府県教育委員会が教育職員検定を行って授与することができるということで、この場合は優れた知識や経験を有する教員にということだと思うのですけれども、実態として、どの程度、そのような特別免許状が発行されているかということによって、数字的なことが分かれば教えていただければと思います。現場でずっと過ごしていますと、このような手法を活用したいというニーズはたくさんあるのですが、実際には、ほぼ活用されていなくて、例えば、私どもの学校でいえば、第2外国語の学習に、免許を持っていないが非常に高い識見を持っている人を活用したいという場合には、多くの場合は市民講師という形で任用して、更に学校の専任教員を付けるというふうな形で対応しているケースが多くて、そのことが、先ほどの働き方改革のことでもありますが、そうすると、必ず2人で授業しなければいけないというふうなことで、専任教員の業務を、要するに増やすような状況にもなっているところです。余り実際に運用場面で活用されていないような感覚を持っていますので、どのような活用実態であるのかというのは教えていただければなと思います。
 それと、遠隔授業の中でも、高校学校においては、教科・科目充実型ということで1つ御提案されていました。このような御提案、非常に画期的なことでもあり、また、今後進んでいくことであるのかなと思います。
 一方で、多様な選択科目ということだけでなく、学校の現場の実態で申し上げると、こういったことの進化が教員の科目構成の偏りを生むような危険性もあるということには思いをはせておかなければいけないかなと思っています。例えば、これから非常に重要になってくると思われる情報に関しても、専任教員が置かれていない学校というのが相当数ございます。時間数の関係で。それが遠隔教育によって、2つの学校に一遍に専任がというふうなことは効果的でもありますが、そういったことができるということになると、どんどん、逆に専任を減らしていこうというふうな発想もあります。
 昨今の動きで私が非常に気になっているのは、特に大学進学を重視する学校において、芸術の教科の専任を排して、主要5教科の教員を増やすような傾向が非常に見られています。私の前任校でも、普通科単位制の学校ですが、芸術の先生が1人もいなくて、着任したときに非常に驚いた覚えがあります。そういった問題とも重ね合わせて、これは考えていかなくてはいけないことかなと思いますので、一方で、時代に応じて新しい学びというのも出てきていますので、先ほど申し上げた第2外国語もそうですし、こういったものはうまく活用していくということは必要なことかなと感じているところです。
 以上です。
【小川分科会長】  長谷企画室長、今の御質問、御意見について、何かございましたら、お願いいたします。
【長谷教員免許企画室長】  ありがとうございます。
 まず、御質問頂きました特別免許状につきましては、平成28年度までの累計で1,101件の授与がなされているところでございます。御指摘のように、近年まで活用は活発ではございませんでしたけれども、平成26年度に文部科学省の方で指針を提示をいたしましてから、活用が急激に伸びてございまして、例えば、英語講師ですとかALTの方をはじめとしまして、最近、利用が増えてきているところでございます。
 このほかに単独で外部人材が指導が可能な制度としまして、特別非常勤講師というものもございますが、これにつきましては年間2万件程度の利用がなされているというところでございます。
【小川分科会長】  善本委員、よろしいですか。
【善本委員】  はい。
【小川分科会長】  横倉委員、どうぞ。
【横倉委員】  今回の学校教育法の施行規則の一部改正省令で、特別支援が必要な児童生徒の教育支援計画を作成する際に、医療や福祉等々の関係団体ということで明記されたことは非常に評価ができるものだと思っています。
 私ども、今、小児在宅ケア検討意見というのを作って、どうしても神経難病や様々な、小児がんの患者さんもでありますが、在宅で療養せざるを得ない子供さんたちが相当いらっしゃる。その支援をどうするかということを検討していますが、教育の面でもしっかりと支援をしていかなければいかんと思います。そういう意味では、きょう、遠隔教育を推進しようということは非常に評価できるものだと思っています。
 1つには、遠隔教育の場合、病院に長期療養している子供たちへの教育と、もう一つは在宅での教育という個別の教育にどう支援ができるかということ、両方考えておかなければいけないというふうにも思うところでございますので、具体的に様々な指針等をお作りになる場合には、そういう医療等の意見も聞き入れをいただきたいと思っています。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 坂越委員、どうぞ。
【坂越委員】  それでは、免許外教科担任制のことについて一言。
 教員を養成する責任を担っている大学としては、きちんと果たしていかなければいけないと思うのですけれども、正直なところ、一方でやはり教員免許資格の実質化といいますか、高度化、かなりここは力を入れて、質保証しなければいけない。一方で、弾力化といいますか、複数免許を取ることについてのサポートもしてあげなければいけないという2つの方向の中で、どうやって責任を果たしていくかということが課題になっていると思います。
 複数免許ということは、大学での教員養成ももちろん担うのですけれども、一方で、やはり現職の方の認定講習という仕組みも、是非考えてほしいなということが1つあることと、それから大学で複数免許と言ったときに、これも難しいのですけれども、例えば、小学校の免許を取る学生が、2番目の免許として、中学校英語は取りたがりますけれども、ここに挙がっているような希少教科というのは、なかなか取ろうとはしません。やはり、これは今日のメモの最後に書いてあるような、大学と教育委員会のニーズの調整、一定程度の情報共有をしておかないと、ここで何年から何年までに家庭科の教員がこれだけ不足するというようなことが、はっきり、大学が分かっていないと対応がすごくしにくいというのがあるので、まず、これ1点のお願いです。
 それから、ちょっとこれは先の話になりそうなのですけど、今の教科ごとの免許の仕組みですね。簡単にはいかないと思うのですけど、今、やはり複合教科、融合教科の授業や総合的な学習の指導、それからカリキュラムマネジメントというのが、特に現在の学校で大事なことになっていますけれども、免許制度、免許の在り方自体を少し幅を持たせたような形で、私は国語の1種免ですというだけではなくして、融合的な社会系、人文系、あるいは理数系みたいな形で、カリキュラム全体を見渡すような力も含めた教員免許というのも先行きは考えられるのかなというふうに思って伺っています。
 以上です。
【小川分科会長】  今のような意見も働き方改革の方でもいろいろ出ていますので、後でまた長谷企画室長の方から、その辺についてのお考え等々、お聞かせいただければと思います。
 貞廣委員、どうぞ。
【貞廣委員】  ありがとうございます。
 私からは、議題4の遠隔教育の推進についてに、議題1の資料1を関連付けながら意見を申し上げたいと思います。
 御承知のとおり、子供の数が減少していて、それも子供たちが地域間で偏在をしているとか、不登校など何らかの事情によって通学ができない子供たちが増えているということを考えますと、こういう遠隔教育は検討せざるを得ない段階に来ているというか、むしろよいものを作るように、先取り的に対応しようということで、きょうのような資料を出していただいているのだと思います。
 これ、本気で取り組むのであれば、また今後、拡大も想定されるのであれば、これを機に、より今までの教育の姿を見直して、又は改革して、学びが深まったりとか、新たなフェーズでの学びの充実とか、深まりがもたらされるようなものにしていただきたい。決して代替案ではなくて、ちゃんと新しくすばらしいものにしていただきたいと思うわけです。
 その上で、きょうの資料を拝見いたしますと、実際にやっていらっしゃる取組自体がどうということではないのですけれども、きょうのを拝見しただけですと、ちょっと代替案っぽいというか、ブランドでいうと、セカンドライン、廉価版という印象を、ちょっと適切ではない表現かもしれませんけれども、拭えません。
 その印象がより深まったのは、きょう、資料1の方で、合田財務課長さんから御説明がありました、91ページですけれども、学校における未来型教育テクノロジーの効果的な活用に向けた開発実証推進事業、こちら、例えば、子供たち全員にタブレットを渡して、適切なアプリケーション開発をして、そこに入れて個別の指導をしたりとか、集団的な学びを保障したりとか、まさに遠隔教育のところの資料にありました同時・双方向的なところの仕組みを、いかに効果的に、現行の教育よりもより優れた教育の姿を目指すために作るかということなのだと思うのですよね。非常に夢を語るものになっているのですが、これと比べると、予算額も内容的にも見劣り感があるので、既存の延長線上ではなくて、できればこの資料1の方にあるぐらい、ギアを変えて、新しい充実した姿を考えるというふうにしていただきたいと思います。
 その際に、もちろん誰が地域の子供たちの教育に責任を持つのかという問題は残るのですけれども、こうした大きな取組、又は産業界も巻き込んで、新しくシステムを開発していくということになりますと、個別の自治体とか学校の対応では収まる問題ではないと思います。是非、文部科学省さんの専門知なども結集して、積極的にコミットをして、新しい教育の姿を、決して廉価版ではない姿を作っていただきたいと思っております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 では、残りお二人ということで、よろしくお願いします。
 堀田委員、どうぞ。
【堀田委員】  3つの御提案、御報告を大変興味深く伺いました。そして、それぞれは非常に関連があると考えております。
 遠隔教育の話で申し上げますと、私も実際、小規模校の遠隔教育の授業を何度か見に行っているのですけれども、かなり効果が高いということが分かります。個々の子供たちに目が行き届きやすいという小規模のよさと、あとは大規模学校、別の地域の学校とつなぐことによって、小規模ではなかなか経験できないことができるようになるというようなことですね。そういうようなことの効果をすごく感じます。病気療養中のお子さんとつなぐ件もそうですし、あと免許外で、教育リソースとしてなかなか十分な教員配置ができないような場合の条件整備の不足分のフォローアップみたいなことにおいても、また国際交流の観点からも、この遠隔教育が更に充実していただければと思います。
 一方で、ここから先は貞廣委員が今おっしゃったことと重なるのですけど、例えば、スーパーサイエンスハイスクールとか、スーパーグローバルとか、スーパープロフェッショナルとか、専門知を高校生にきちんと与えていくようなときに、外部人材に頼る部分があります。その外部人材はみんな忙しいし、労働人口の激減で、みんな点在しているというような状況から考えますと、こういう研究指定の推進にも遠隔教育は非常に有効かと思います。これは、現行の教育のリソースだけでは難しいような教育の更なる充実の部分かと思います。そして、こういう研究指定が、先生方の多忙化を誘発してしまっているという指摘もありますので、そういうような観点も絡めて、教育リソースの不足分をゼロにするだけでなく、ゼロをプラスにするという発想でも遠隔教育を活用していければと思います。
 最後になりますけど、そういうようなことを進めていくときの非常に大きなボトルネックは、先ほども申し上げた学校のネットワークの貧弱さです。今やスマホレベルでテレビ会議とかができる時代に、学校のネットワークではテレビ会議すらできないという、そのぐらいの貧弱な状況がございまして、それが先生方の働き方、あるいは教育の充実に対して大きなマイナス要因になっております。そういうようなこともありますので、先ほど合田課長がおっしゃった働き方改革の答申にも、さらなる教育の充実、先生方の職場環境の整備による負担軽減、そういう観点からもネットワークやICTの整備の充実のことを触れていただければと思う次第でございます。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 山本委員、どうぞ。
【山本委員】  全日本中学校長会の山本でございます。
 私、先ほど御紹介いただきましたように、免許外教科担任制度の会議にも参加させていただきました。遠隔授業については、可能性は期待できる部分があるなと思っております。Society5.0が言われる時代にあって、新たな教育の手法として開発していく、その方向性については反対ではありません。
 ただ一方で、免許外教科、いわゆる臨時免許による指導は、全国的には、かなり数が多い。東京都の場合には、中学校の臨時免許による指導というのは数的にはゼロになっています。しかし、僻地、島嶼部において、そうした臨時免許による指導がなければ必要な教科が開設できないという学校もたくさんあります。
 今回、会議に参加しているときに、各中学校はさぞかし大変だろうと思って、全国の校長に伺ったら、現場では、使命感と熱意とで何とか学ぶ場を保障しているというのが現状であることが分かりました。困っています。ですから解消していただきたいというのが願いではあるのですけれども、なかなか、それに伴うところの定数であるとか、免許保有者とか、そういったものが十分にない。ぎりぎりの選択として、学校の中での臨時免許によるところの指導で成り立っている。
 質を向上する、あるいは担保するためには、免外の解消が望ましいことは忘れてはいけないことだと思うのです。この遠隔授業が進んだから、結局、免外も何とかなるだろうというような理屈は、これは気を付けなければいけないと思うのです。遠隔授業によって成し得るものと、それによって免外の解消が減速してしまうというようなことがあってはならないと思いますので、そこのところだけ、御指摘させていただきたいと思っております。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 鶴羽委員、よろしくお願いいたします。
【鶴羽委員】  免許外の現実なのですけれども、北海道の遠軽農業高校という、とても小さな、日本海側の北にある農業高校を視察したときに、「2つぐらい、皆さん、持たれているんですか」と、若い先生方と懇談を持っていただいたときに聞きましたら、「いえ、私は3つです」と、理科の先生が情報と技術を受け持っているという現状がございました。もう頭が下がる以外ありませんでしたので、この頂いている資料の中の下の方にある、教育委員会に期待される役割ですとか大学に期待される役割というところを、もう少し、期待される役割ではなく、強い文言で書いていただけるように進んでいくといいなと感じました。
 また、遠隔教育なのですけれども、北海道は早くから予算を頂いて、授業を離島も含めましてさせていただいています。本当に質の高い教育を受けられるということで喜んでいただいていますが、ますます環境のあるところとないところの格差が進まないようにというところも大事なのかなと思います。
 北海道では、この類型のイメージで圧倒的に教師支援型が多く、本当に合同授業型を、これからもっともっとやっていってほしいなと思うのですが、ないところをどうするのかというところなのですけど、先ほど船橋委員から意見がありましたが、自前で全部やらないというところもあるのかなと。実際に市町村で見かねて予算を出してくださるというところもございます。そういったところに働き掛けるということとともに、それでもないのであれば、ない学校の子供たちをあるところに運ぶ、行ってもらうという手立てはできますので、そこの移動予算を何とか付けてもらえるように、子供たちに体験してもらえるように、そういったことはできますので、進めていただきたいなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  それでは、最後にしたいと思います。柏谷委員、どうぞ。
【柏谷委員】  今、鶴羽委員の方からもあったお話と、それから堀田先生からのお話にもあったようなことと関連するのですけれども、住んでいるところとか財政的格差が子供たち一人一人の教育環境の格差にならぬよう、御配慮を感じますけども、本当に町村によって、子供たちに全然届かないというところもあるのです。だから、都市と町、村の教育環境の格差、特に塾などが全然ないところもあります。一人一人の力が、これからの時代に我々ができること、できるだけそういう格差がないようにして社会に出してやりたいと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、これで議題3から5に関する議論をこの辺で終えたいと思いますけれども、特に遠隔教育とか免許外ないし免許制度の全体的な見直しに関して御発言が多かったように思いますので、最後、恐縮ですけれども、髙谷教育課長並びに長谷企画室長の方から、何か一言頂ければと思います。よろしくお願いします。
【髙谷情報教育・外国語教育課長】  ありがとうございます。情報教育・外国語教育課長でございます。
 遠隔教育につきましては、私ども教育に関して、アクティブ・ラーニングを進めるツールでもございますので、しっかりと活用してまいりたいというところでございます。本日頂きました委員の先生方の御意見を十分踏まえて進めていきたいと考えてございます。よろしく御指導を賜れればと思います。
【長谷教員免許企画室長】  教員免許企画室長の長谷でございます。
 いろいろ御指摘を頂きましたように、今の学校の状況の変化等々を踏まえまして、これまでの単一の教科、あるいは単一の学校種に関する指導力ということだけではなくて、複数の教科、あるいは複数の学校種、あるいは特別支援教育も含めました幅広い指導力というものが教員に求められているようになっていると認識をしております。その観点から、これまでは現職の先生方が新しい追加的な免許を取る場合の認定講習によります免許状取得に関しましては、いろいろ弾力化を図ってきたところではございますが、実際には、やはり現職の先生方、非常にお忙しいですので、認定講習を受講していただく機会というのは、なかなか確保していくことは難しい面があろうかと思います。そうした観点から考えますと、教員に幅広い指導力を身に付けていただくという観点から、免許制度の在り方について検討が必要ではないかという坂越先生の御指摘というのは重く受け止めたいと思います。そこは今後の検討課題であろうと考えております。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 もう予定の時間が参りましたので、この辺にしたいと思います。
 最後に、次回以降の予定について、事務局の方から御連絡いただきたいと思います。
【大類教育制度改革室長補佐】  次回の初等中等教育分科会の日程につきましては、分科会長と御相談の上、追って御連絡させていただきます。
 また、本日の資料につきましては、机上にお残しいただければ郵送させていただきます。
 事務局からは以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、きょう予定した議事は全て終了しましたので、これで閉会といたします。ありがとうございました。

―― 了 ――

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:令和元年08月 --