高等学校教育の在り方ワーキンググループ(第10回)議事録

1.日時

令和6年1月23日(火曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省3F2特別会議室(WEB会議も併用)

3.議題

  1. スクール・ミッション、スクール・ポリシーの策定・運用について
  2. その他

4.議事録

【荒瀬主査】皆さん、よろしいでしょうか。それでは、ただいまから中央教育審議会初等中等教育分科会 個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けた学校教育の在り方に関する特別部会 高等学校教育の在り方ワーキンググループ第10回を開催いたします。本日が今年初めての会議ということでございまして、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 御承知のとおり、新年早々、能登半島で起きました震災は大変大きなもので、亡くなられた方もたくさんいらっしゃいます。御冥福をお祈りいたします。
 被害を受けられた方が一日も早く日常に戻られるということと、子供の学びが元の形に一刻も早く戻るように願っております。
 中学生は集団で避難をなさっているということも報道で聞いておりますが、今までと全く同じではないですけれども、それぞれの学びを御自身でつくっていかれる、周りの大人の皆さんが、それを支えていかれるということを、ぜひ進めていただければと思います。
 ちなみに、このワーキンググループの委員でもいらっしゃる今村委員でありますけれども、先日から何回か別の会議もあったんですが、能登半島に入っていらっしゃるということで、御欠席になっていらっしゃいまして、今日も御欠席であると聞いております。本当に様々な形で、子供たちの命と学びを守るということで努力してくださっている方に心から敬意を表します。
 それでは、本日の会議につきまして、簡単に御説明いたします。
 今日の会議もウェブ会議システムを併用しつつ、文部科学省内の会議室におきましても開催しているところでございます。また、傍聴者の方につきましては、YouTubeから御視聴いただいております。
 なお、本日、報道関係者から録音及び写真撮影希望の申出がありました。許可しておりますので、委員の皆様におかれましては、御了解いただけますよう、よろしくお願いいたします。
 では、本日の会議の配付資料につきまして、御説明をよろしくお願いいたします。
【松田参事官補佐】  本日の配付資料は議事次第のとおりとなっておりますので、不足等ございましたら、事務局にお申し付けいただければと思います。よろしくお願いいたします。
【荒瀬主査】  ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 本日は議題としては1件であります。スクール・ミッション、スクール・ポリシーの策定・運用についてということで、大変御多用の中、岡山県教育委員会、北海道大樹高等学校、岐阜県立岐阜北高等学校、京都府立清新高等学校からヒアリングを行わせていただいた後、意見交換をしたいと思っております。
 最初は教育委員会におけるスクール・ミッション及びスクール・ポリシーの策定・運用に関する取組事例として、岡山県教育委員会から御説明をいただきたいと思います。
 本日は、岡山県教育庁高校教育課高校魅力化推進室室長の室貴由輝様、総括副参事の瀧川潤也様に御出席をいただいております。大変御多用の中、御出席いただきまして、ありがとうございます。
 まず、短い時間で恐縮ですが、10分程度で御発表いただきまして、その後、質疑応答をさせていただきたいと思います。
 では、よろしくお願いいたします。
【室室長】  岡山県教育庁高校教育課高校魅力化推進室、室と申します。本日は、このような機会をいただき、多謝申し上げます。
 本県では、令和3年度内にスクール・ミッションの策定等を行っておりますが、本日は、その取組概要について、説明をさせていただきます。貴ワーキンググループでの御協議の一助になれば幸いです。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、資料に沿って、本県の取組概要を説明させていただきますので、ここから画面共有をさせていただきます。
 本日は、こちらの6つの項目について、説明をさせていただきます。
 こちらのスライドでは、令和3年3月に、改正省令の交付等に伴い、本県におけるスクール・ミッション、スクール・ポリシー及び関係機関等との連携・協力体制の整備に係る令和3年度の取組状況を図示しております。非常にタイトなスケジュールでありましたが、ミッション及びポリシーについては各自治体や学校外の関係機関等の意見等を踏まえて策定できるようにしたことがポイントと考えております。
 こちらのスライドでは、令和4年度以降の取組を図示しておりますが、ポイントは次年度のポリシーの策定について、関係機関等と検討することでございます。
 次に、スクール・ミッションについてです。
 令和3年5月に、県教育委員会において、各校やその立地する市町等と連携しながら、再定義する方針を示し、同年7月から11月には、全ての県内自治体を訪問し、意見交換を行いました。また、同時に各校において関係機関等から構成される組織を外部連携組織として構築し、ミッションに関する事項について協議し、県教委に報告することとしました。
 こちらのスライドには、ミッションの原案作成についてお示ししていますが、ポイントは各校が既に作成していた学校経営計画書等を生かしながら、各自治体や外部連携組織、庁内の意見に加え、学校の将来像等を踏まえて作成したことでございます。
 また、文章構成も統一したものとしましたが、具体的には黄色でお示ししているところになります。
 このスライドでは、ミッションの決定方法等をお示ししていますが、本県では教育委員へ事前に説明した上で、教育長決裁とし、適用期間は本県の県立高校教育の体制整備を進めるに当たっての基本的な考え方と、その方策を示す岡山県立高等学校教育体制整備実施計画、こちらの適用期間と同じ令和10年までとしました。
 公表状況につきましては、表にあるとおりですが、本県のスクール・ミッションは学校の序列化を避けたり、各校がポリシーを策定しやすいよう汎用性が高いものとする等の理由から、毎年、各校が策定したスクール・ポリシーと併記して公表することとしております。
 ここからはスクール・ポリシーについてです。
 まず、スクール・ポリシーは、入学から卒業までの教育活動の指針となるものであることから、本県においては中学生やその保護者等にとって学校選択の判断基準の一つとなるもの、教職員や学校外の関係者にとって、両者が協力して、生徒を主語にした教育活動を展開するための意思疎通を図る手段であると考えております。
 スライドにありますとおり、令和3年5月にポリシー策定についての方針や留意事項等を各校に通知しておりますが、ポイントとしては、不断の見直しを行うという観点から、毎年策定・公表すること、生徒や学校外の関係者からの意見やニーズ等を十分踏まえること、全ての教職員が当事者意識を持って参画し、組織的・主体的かつ中長期的な展望に基づいて策定することとしていることが挙げられます。
 また、県立中等教育学校には6年間のポリシーを策定するよう指示していますが、同じ適性検査等を実施している県立中学校にも策定するよう指示をいたしました。
 このスライドでは、公表時期と適用期間を表にしてお示ししていますが、令和5年度以降は高校及び県立、中等、いずれにおいても7月上旬に公表しております。
 少し前のスライドで、ポリシーは中学生等にとっては学校選択の判断基準の一つとなるものと説明いたしましたが、それにより、今以上に、この学校で学びたいと明確な目的意識を持った志願者が増加することが見込まれたため、高校入試制度の改善を幾つか行っております。
 このスライドでは改善の具体をお示ししていますが、基本的には従前よりも募集定員に対する募集人員比率を拡大していることが特徴です。
 ここからは公表方法の工夫についてです。
 本県では、県立高校を51校設置していることから、中学生やその保護者等にとって見やすいものとなるよう、各校が策定・公表したポリシーを県教委が取りまとめ、同じ様式で公表しています。このスライドでは、その具体例をお示ししています。
 次に、公表する媒体ですが、大きくは3つあります。1つ目は各校のホームページ、2つ目は県教育委員会のホームページ、3つ目が県立高校を地域や学びの内容、部活動等から検索が可能なポータルサイト、こちらで公表をしております。
 このスライドでは関係機関等との連携教育体制の整備についてお示ししていますが、スクール・ポリシーを学校外の関係者と連携・協力して策定するには、その体制構築は必須であることから、本県では令和3年7月から、全ての県立高校等で外部連携組織という体制構築を義務化することで、学校外の関係者等との連携・協力体制を整備しています。その役割についてはスライド下段に示しておりますが、主にはスクール・ポリシー策定に関する事項について協議するとともに、協力を求めるものとしています。
 最後に、成果と課題です。
 まず、スクール・ミッションについては、成果としては、統一した表現方法を用いたことから、各校の特色や教育活動が比較しやすい、抽象度が高いことから、学校にとってはスクール・ポリシーを策定しやすい、学校内外の関係者の意向を一定程度反映することができたことです。
 一方、課題としては、県教委と学校との間にギャップがあること、抽象度が高いことから、学校名がないと、どの学校か具体的には分かりにくいこと、都市部の普通科や同一の専門高校の差別化、さらには自治体訪問等の日程調整や移動等にかなり時間と労力を要したこと、この辺りが挙げられます。
 次に、スクール・ポリシーですが、成果としては、中学生等にとって、学校選択に資する材料の一つとなったこと、高校入試の改善につながったこと、課題としては、学校によって記載ボリュームや表現にばらつきがあることや、中学生等へ分かりやすさ、令和4年度入学生に限っていえば、検討する期間が短かったことなどが挙げられます。特に策定過程における学校内外の関係者の参画具合や、この辺りにつきましては、学校によって差がある、こういったところが課題として挙げられます。
 最後に、関係機関等との連携・協力体制の整備ですが、成果としては、学校に体制を整備できたこと、コミュニティ・スクール2導入校に対して、導入後、足がかりになったことが挙げられます。
 一方、課題については、予算措置はないんですが、毎年、構成機関等の見直しを求めていることから、学校にとっては負担が大きいこと、ポリシー策定の最終協議が県教委へのポリシー提出期日よりも後になる学校があること、学校間で体制構築の意義や協議の深さに差があること、こういったことが挙げられます。
 駆け足になりましたが、説明は以上でございます。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。室室長から御説明をいただきました。
 それでは、今から20分ぐらいと考えておりますけれども、具体的に御質問をいただいて、あとまとめてお答えいただくということのほうがいいですかね。質問の出方にもよりますけれども、御質問のおありの方、どうぞ。会場の方は名札を立てていただいて、それからオンラインの方は挙手ボタンを押していただきますように、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
 では、清水委員、お願いいたします。
【清水委員】  御説明ありがとうございました。まとめて、本当にありがとうございます。
 私から2点伺いたいんですが、スライド7ページでしょうか、適用期間、令和4年から令和10年度までと書かれていらっしゃいますけれども、これはまた、このミッションの再定義に要する期間、適用期間なのか、この令和4年度から10年度までの間のスクール・ミッションと受け取ってよろしいのでしょうか。場合によると、また11年度にスクール・ミッションというものの再定義、見直しというものが図られる御予定なのかを、まず教えていただきたいのと、もう一点は、14ページにあった、学校と教育委員会のギャップというんでしょうか、教育委員会と学校の思いのギャップというところで、校長も、やはり早ければ2年、3年、非常に短い期間で職が替わっていってしまうということもあり、場合によると、校長の方針というもので、こういったミッションというものが変わることもあるのではないかなとも思います。
 今、ここに書かれている下から2つ目の丸のところで、都市部の普通科高校や隣接する同一の専門高校におけるスクール・ミッションの差別化、特にこの辺がどのような対応されたかというのを教えていただけると、他県の参考になるんではないかなと思いまして、なかなかこの辺が、都市部でたくさんの普通高校があって、差別化をどうやって図っていったらよいのか、学校の思いというのが、ともすると進学校を目指してしまって、多くの学校が進学校、進学校ということを目指してしまうようなこともあろうかと思いますし、専門高校についても、やはり地域の産業であるとか、そういったものもどんどん変わってきておりますので、そういったところのスクール・ミッションというものは、どのように整理をされたのか、御苦労話でも結構かと思うんですけれども、お願いできればと思います。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 挙手の方が何人かいらっしゃいますので、先に質問をまず言っていただいて、後から室室長ないしは瀧川総括副参事からお答えいただきたいと思います。
 では、青木委員、お願いいたします。
【青木委員】  御説明ありがとうございました。大変水際立ったといいますか、令和3年度以来の動きが非常に組織的だなと思いまして、感銘受けました。ありがとうございました。
 その上でなんですが、私も清水委員と同じで、校長の任期が短い傾向が日本全国ありますので、スクール・ポリシーが毎年改定されるということと関係があるのではないかと。逆に言うと、ポリシーやミッションが毎年あまり変わらないでもいいという考えが一方にあったかもしれませんが、その辺り、校長の任期の比較的短さが、どのぐらい、この全県的な策定に影響があったのかをお教えいただければと思います。
 もう一つは、似ている論点ですけれども、ポリシーというのは公共政策の分野では、やはり目的と手段に分かれているかと思います。そうしますと、中学校3年生等に示すのは、目的のほうが主だとは思うんですが、課題でもお示しになっている連携機関を毎年見直すといったのは、むしろその手段に位置付くのではないかと思います。手段もあえて、こういったミッションやポリシーに含まれているということのお考えの背景について伺えればと思います。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 今、御質問が出ていますのが、岡本委員、岩本委員、鍛治田委員、冨塚委員です。ちょっと申し訳ないですが、ここで一旦切らせていただいて、また時間の関係で、ほかの御質問も受けるかもしれませんが、今申し上げた4人の方で一旦切らせていただきたいと思います。
 では、岡本委員、どうぞ、お願いいたします。
【岡本委員】  ありがとうございました。全県で取り組まれていて、フォーマットまでやっているというのは、とてもよいのかなと思ったんですけれども、一番お聞きしたい点としては、このスクール・ミッションは全てのポリシーをつくって何年かたっていたりすると思うんですけれども、学校現場における変化、例えば、教員の働き方が変わったとか、カリキュラム・マネジメントがこう進んだだとか、あるいは生徒の成長にこういう変化があったとか、もしくは学校の評価の指針が変わったとか、何かそういう、実際に現場感覚として分かる変化みたいなのがあればお教えいただきたいというのが、もう一つと、あとは、私の理解では、これらのミッションと資質・能力というところを結びつけるところは非常に重要だと思うんですけれども、そこはどれくらい県教委としてカバーしているのか。そこまで行かないと、僕はなかなか現場としては有効なカリキュラム・マネジメントに続かないのかなと思ったんですけれども、その辺、要は資質・能力をどこまで求め、書くというか、具体に書いているかを求めているのか、それをお聞きしたいです。2点、お願いいたします。
【荒瀬主査】  ありがとうございます。
 岡本委員、今、2つ目の御質問、スクール・ミッション。ミッションと資質・能力。ポリシー?
【岡本委員】  ポリシーのほうですね。
【荒瀬主査】  ポリシー?
【岡本委員】  オオモリさん、ポリシーが一番聞いてくると思うので。
【荒瀬主査】  はい。分かりました。じゃあ、スクール・ポリシーと資質・能力との関係について、県教委として、どのようにお考えか、あるいはカバーなさっているかということですね。分かりました。ありがとうございます。
 では、岩本委員、お願いいたします。
【岩本委員】  よろしくお願いします。
 私からの質問1つで、今後、スクール・ミッション、スクール・ポリシーの運用と実質化ということが次のフェーズになってくるんだと思います。策定と公表まではしたという中で、もう既に運用、実質化に向かって進んでいるんだと思うんですけれども、その際のスクール・ミッション、スクール・ポリシーの運用、実質化に向けて、設置者に求められる役割とか、どんな支援がしていく必要があるのかというのを、ちょっとお伺いできたらというのが質問です。
 背景としては、このスクール・ミッション、スクール・ポリシーの議論を新しい時代の高等学校教育の在り方ワーキンググループでさせていただいたとき、この話がずっと出てきていて、その審議まとめに設置者の役割ということで、幾つかあるんですけれども、書かれ。
【荒瀬主査】  すいません。岩本委員、お声が聞こえなくなりました。
 大丈夫です。戻りました。
【岩本委員】  大丈夫ですか。
【荒瀬主査】  はい。
【岩本委員】  すいません。
 そこで、その審議まとめのほうに書かれていることって、例えば、3つほど設置者のところでありますと。まず設置者は、各高校が魅力化・特色化していけるように、学校運営に関する裁量の拡大を図るということ。ほかにも2つ目でいけば、先ほどずっと出ていますけど、校長の在職年数を一定程度確保する工夫も考えられるとか、校長の人事異動に係る意図や狙いを公表することも考えられる。こうした取組について、校長が適切にスクール・ミッション、スクール・ポリシーの実現に向けてリーダーシップを発揮できる環境を整備することが望まれるというのが設置者の役割として書かれています。
 あと、最後3つ目ですが、このスクール・ミッション、スクール・ポリシーの取組の実施状況を踏まえて、予算、人事上の措置や指導主事の派遣などの高校に対する適切な支援を行うことが求められるというようなことなんかが今までの審議の中では書かれているというところなので、そこら辺も踏まえて、今後、岡山県さんのほうとして、これが必要だとか、これをやっていこうとしているというあたりを教えていただけたらと思います。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございます。
 では、鍛治田委員、お願いいたします。
【鍛治田委員】  御説明ありがとうございました。非常に精力的に進められたのだなと思いました。
 2点です。清水委員、青木委員もおっしゃいましたけれども、スクール・ポリシーを毎年変えることで、例えば、形式的とか形骸的になってしまわないかというリスクについて御議論されたかどうか。
 2点目ですけれども、学校経営計画書をベースにということでおっしゃっておられました。グランドデザインとの関係を考えられたかどうか、その辺りも伺いたいと思いました。よろしくお願いいたします。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 それでは、冨塚委員、お願いいたします。
【冨塚委員】  すみません。岡山県の方、ありがとうございました。
 すいません。私、ちょっと本題と違う質問なので大変恐縮なのですが、1点だけ、スライドのナンバー10でございます。
 10のところに、このスクール・ポリシー、スクール・ミッションの公表により、入試制度の変更というのがございまして、特別入学者選抜の募集人員を広げたということと、それからもう一つ、学区を持つ普通科の学外からの受入れを拡大したというところで、学校の規模であるとかに応じて、それぞれ枠が拡大されたり変更されたりしているわけなのですが、この成果というか、この結果、どうなっちゃっているのかということと、あと、この資料の表の中段の一部の普通科の一部というのはどういう意味なのかという、その2点だけ教えていただければ。すいません。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 今、冨塚委員、一部はどこに書いてありますか?
【冨塚委員】  すみません。ナンバー10の。
【荒瀬主査】  今、10ページの真ん中の一部の普通科の一部ですね。
【冨塚委員】  真ん中の。学科の欄の。
【荒瀬主査】  分かりました。ありがとうございます。
 そういたしましたら、ここで先ほどから申しておりますように、一旦、御質問に対して、お答えいただければと思います。いかがでしょうか、室室長。一つ一つでなくても、全体について、重なっているものもありますので、お答えいただきやすい形でお答えいただければと思います。
【室室長】  承知しました。たくさんいただきましたので、ちょっと漏れがあるかもしれないので、漏れていたら御指摘いただければと思いますが。
 まず適用期間についてでございます。令和10年までということでございましたが、岡山県では、体制整備についての計画を平成31年3月に公表して、それの適用期間が令和10年まででございます。この中には再編整備の基準でありますとか、各学校の在り方等についての考え方が示されておりまして、この期間の間は、今回示したスクール・ミッションは変えないということで、そういう意味の期間でございます。
 続きまして、そのスクール・ミッションについて、校長の任用期間との関係があったかと思います。
 スクール・ミッションについては、当然、県が策定して、それを学校に与えるものですから、校長が変えれるものではないと考えております。ですから、ここはあまり厳格にといいますか、きちきち詰めてしまいますと、学校の自由度がなくなってくるということと、岡山県の場合は、非常に学校ごとに特色づくりがしやすいように、あまり際立った指定をかけていない状況であります。学科は指定しておりますが、そこから先の取組については、学校の自由度が高いと、他県と比べて、そういうふうになっていると考えておりますので、その辺りの自由度については継続して生かしていきたいなと思っています。学校によると、学校任せかという声も実はあるにはあるんですが、そういった自由度の高さというのは、高校のいろんな手腕の発揮しやすいところだと思っています。
 そういった点で批判といいますか、ちょっと御指摘もあるんですが、ミッションについては、今、抽象度が高すぎて、なかなかどの学校というのは明示しにくいと、認識しにくいという声もいただくんですが、その分、スクール・ポリシーでしっかり学校の特色を出してほしいということを伝えております。ここのスクール・ポリシーのところで、校長の任用期間との影響が出やすいと思うんですが、実は同一校長の間でも、一旦示したスクール・ポリシーが、一旦世に出したものの、やはり分かりづらさであったりとか、正当に伝わっていない、また学校、関係者、外部連携組織を持っているわけですが、それ以外の関係する方から見たときに、見えにくかったりとか、実際に授業等、教育活動を進めていて、ここは表現がおかしいんじゃないかという声、内外からの声もあって、そういったところを反映しやすいように、毎年、見直しをかけているというところで、実際に同じ校長の期間中であっても、大きくポリシーの表現の仕方も含めてですが、改定をしているというところはたくさんありますので、一番は、これが中学生に見られているんだというところ、保護者、中学校に見られているんだということが学校に伝わってきたときに、一番最初の学校から学校目線で発信したものと、受け取り側の目線を意識したものというのが変わってきていると、そういうふうに考えております。
 それは先ほど、入試改革のところとも関連してくるというところでありましたが、ちょっと前後しますが、スクール・ポリシーを見ることによって、その学校で行われている教育内容、教育活動が具体的に見えるようになったと。これまでは求める生徒像というものを高校側からは示していました。それ以外に統一形式で学校の教育内容とか、いわゆるグラデュエーション・ポリシーの、卒業段階でどういった力を求めるのかというのは示していなかったわけですが、それが示されることによって、見る中学生、保護者からすると、この学校は、こういったことをやろうとしているんだというのが、具体、伝わってくるだろうから、今までよりも特別入試を枠を広げるということをします。
 特別入試、何なのかというと、後に行われる一般入試に先んじてやる入試で、その学校の特色に合った自分をしっかりプレゼンテーションするなり、自分が合った学校であるということをしっかり表現しながら選んでいくという特別な入試でございますので、今まで以上に、その学校で学びたいと、自分の適性がそこに向いているという生徒が増えるであろうということから、この枠を広げたんですね。ここを各学校、校長を含め、特に学校幹部のほうに県教委のほうから具体的に説明をしていっています。それぐらい、このスクール・ミッション、スクール・ポリシーというのは大きいもので、学校を選ぶ基準になるものなんだと。だから、しっかり学校全体で共有するとともに、全ての教員が、その内容をちゃんと知っておいて、学校の教育活動に生かされないと意味がないものなんですよということを繰り返しお伝えをしていますし、特に入試の説明会においては、ここを見て入ってくる生徒がいるんだということを繰り返し伝えます。また、中学校長会に対しても、このスクール・ポリシー、スクール・ミッションで示したことによって、特別入学者選抜の枠を広げるということを伝えました。
 もう一つの学区ですね。岡山県は6つの学区を持っておりまして、この学区、これは普通科についてですが、学区外から入学しようと思うと、5%しか枠がなかったんですね。特にそういうふうな特色ある学び等が具体にポリシーの中で示されるということは、学区を越えてでも、その学校に行きたいという生徒が出てくるだろうと。特に都市部から周辺部、中山間地域への流動性を高めるという意味合いも持っているんですが、そういった意味も含めて、このポリシーで具体的な学校の魅力であるとか教育活動を示すことによって、生徒が学びたい気持ちと学校の提供するものとのマッチングが図れるものと考えて、このようにしたわけでございます。
 それから、ちょっと捉え方が変わってくるかもしれないんですが、目的と手段といったところでございますが、実は外部連携組織のところ、この辺りも手段と考えられたんだと思いますが、我々は非常に重要だと考えていて、やはり学校の教育活動が、今後、学校の中だけで展開されていかないというのは、社会に開かれた教育課程でも周知のとおりでございますが、なかなかこれまでの学校の運営組織の中では、そういった外部と連携して何か教育活動つくっていくというのが、なかなか大きく捉えられていなかったところでございます。ですから、このポリシーを策定するに当たって、関係者としっかり話をしながらということは書いてはあるものの、具体、じゃあ、誰と話をするのか。学校運営協議会を持っているところに関しては、そこがその場になることというのは明らかではあったんですが、そこを設置していない、この令和3年時点ですと、80%が導入していなかったので、そういった学校はどうするのかというと、関係者であると、同窓会であるとかPTAしかなくなってくるんですね。そこを外部連携組織というのを構築することによって、しっかりその学校の教育活動をつくっていく中で、外部の意見がしっかり反映されなければならないということと、学校で何をしているのかということが外部に届いていかなきゃいけないということを明確化するという手段のところになるんですが、それも一部、今回のスクール・ポリシーの目的だと捉えて、このような形にさせていただきました。
 あとミッションと資質・能力のところにつきましては、瀧川のほうで説明をさせていただこうかなと思うんですが、岡本さんからの。
 スクール・ミッションと資質・能力のところですが、ここにつきましては、県からいろんな形で学校を訪問して、校長はじめ、幹部の先生方と会う機会が多いんですが、まず学校が目指す生徒像ですね。グラデュエーション・ポリシーのところ、ここに何が書かれているのかというところを、かなりしつこく聞くように、どの学校に行っても、そこを聞くようにしているところでございます。
 そこと、生徒に求める資質・能力、こことの整合性というのをどれだけ意識しているのかということが非常に大きくなってくるかと思っております。
 当然、そのミッション、それからポリシーですね。ポリシーのグラデュエーション・ポリシーの部分と、そこを目指すカリキュラム・ポリシー、ここの中に、結局、資質・能力の部分に関わってくるところがかなり出てくるかと思いますので、それが意識されたつくりになっているのかということを見直す機会になっていますし、ある程度、県のほうで把握して、全くそこの部分がなければ、毎年チェックをしているんですが、そこに関する記述がなければ、県のほうから、もう一度再提出を求めるような、そういった形にしているところでございます。
 あと、設置者に求められる役割についてですが、これまでお話しさせていただいたように、このミッション、ポリシーがどういう役割を果たしているのかということを、中学生、それから中学校、保護者に届くようにするということが我々の役割だと考えておりますし、それがしっかり高校のほうで機能するように、この表に出ていったスクール・ミッション、スクール・ポリシーが、どのような形で影響を及ぼしていくのかということをしっかり学校に伝えていくことというのが我々の役割だろうと思っております。当然、そのポリシーの策定と学校で行われている活動との整合性であるとか、そういったものを客観的に見る役割も、設置者である我々にあると思っておりますし、それを円滑に進めていく、こういったところが、しっかり我々が考えていかなければならないところだと思っております。
 鍛治田委員からございました、スクール・ポリシーが形骸化していくおそれがあるといったところもあるかと思いますが、そこについてしっかり学校から出されたものを、毎回、事前人数との比較でありますとか、内容の精査等についても、これ、かなりハードな業務になるんですが、ここを提出されてから公表までの短期間のうちに毎年やっていて、それを基に、学校訪問する際に、チェックであるとかということを行っているというところでございます。
 かなり駆け足にはなったんですが。
 県教委とのギャップのところが抜けておりました。
 ここについては、ありましたように、特に普通科でありますと、我が校は普通科進学校であるというところをしっかり県からも認められた、そういう学校であるということを明示してほしいという部分があったり、そういう自負があるというところが、ミッションに書かれていないところとかというのは、かなりギャップがあったところではあります。そこにつきましては、やはり学校の序列化につながらないようにするという大前提がありますので、具体に進学の実績であるとか、資格取得の、例えば、人数であったり、そういった量、そういったものから優れた学校であるということを思わせることは当然書かないし、それを県が求めているものじゃないというようなところで、なかなか特徴として見えにくいんじゃないかというような学校からの意見をいただきました。ですから、そこについては、ポリシーでしっかり表現をしていってくれということで、今、ここについては、現段階でギャップがあるということはなくて、もう今の形で、今、落ち着いてきたかなと。ただ、ミッションだけを取り出したときには、やはりどの学校のことを言っているか分からないよねというのは、どこの学校からでも聞かれることではありますが、その分、ポリシーの書き方が具体になってきたり、分かりやすい表現になってきたりということは変化としては起こってきております。
 あと、これを入れたことによる現場の変化という点ではありますが、全校に浸透して、うまく回っているかというと、まだまだ不十分な部分があるかと思いますが、少なくとも魅力化推進室が中心になって、ここについては関わっているわけですが、特に魅力化推進室で関わっているのは、周辺地域の学校、小規模校が多うございます。そういった学校につきましては、かなり、このスクール・ポリシー、スクール・ミッションを見て、中学生が学校選びをしているという点を繰り返し伝えていることから、やはりここに書かれていることが非常に大事で、ここを柱にするという点では、グランドデザインと、ここのスクール・ミッション、スクール・ポリシーというのは一致してきます。これを見て中学生が入ってきたということは、これを基に授業、教育活動を組み立てていかなければならないんだという意識は徐々に高まってきています。我々も意識して、スクール・ポリシーにはどう書いてあるのかと、卒業段階で、どういう力をつけさせるというふうに学校としては示しているのかと、そこを繰り返し伝える、そこを繰り返し確認することによって意識は変わってきていると思いますし、生徒に各学校で意識調査をする際にも、このポリシーを用いる、ポリシーとのギャップであるとか整合性を意識する学校も徐々に出てきているのでないかと捉えております。
 一旦は説明をここで終わりたいと思いますが、不足している点がございましたら御指摘ください。よろしくお願いします。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 具体的に1つだけ、最後に出た質問で、この10ページの表の真ん中の部分、一部の普通科の一部というのは、これは具体的にはどういうことなのかという御質問がありましたが。
【室室長】  落としておりました。普通科で特別入学者選抜を実施している学校と、都市部の大規模な普通科では、特別入学者選抜をしない学校がございますので、一部の普通科というのは、特別入学者選抜を実施している学校ということでございます。
【荒瀬主査】  それでよろしいですか。特別入学者選抜というのが何かは、また、多分、ホームページ見たら分かる話かと思います。ありがとうございました。
 ほかにも、まだおありかもしれませんし、さらにお尋ねになりたいことおありかもしれませんが、一旦ここまでとさせていただきます。これを御縁に、また岡山県からいろいろと学ばせていただきたいと思います。今日は本当にお忙しい中、ありがとうございました。
【室室長】  貴重な機会、ありがとうございました。
【荒瀬主査】  とんでもございません。ありがとうございました。
 全体の話の中で、多分、カリキュラム・マネジメントによって、在校生の皆さん。中学生だけじゃなくて、在校生の皆さんが、どんなふうに、この取組に対して評価していらっしゃるかということも、いずれ見えてくるのかなということを思いながら、お聞きしておりました。本当にありがとうございました。
 それでは、この後、室室長と瀧川総括副参事におかれましては御退出いただいても結構ですし、残っていただいて、お聞きいただいても結構でございます。本当にありがとうございました。
【室室長】  ありがとうございました。
【荒瀬主査】  それでは、続きまして、各高等学校から御発表いただきたいと思います。全部で3校です。
 北海道大樹高等学校から校長先生の福本正規先生、それから岐阜県立岐阜北高等学校から、やはり校長先生の鈴木健先生、加えて、カリキュラム・デザイン部長の山田雄太先生、京都府立清新高等学校から、校長の大江富士雄先生、副校長の山田義治先生、事務長の松井宏介様、御出席をいただいております。それぞれ本当にお忙しい中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 それで、大変また申し訳ないんですが、各学校10分程度で御説明をいただきまして、その後、3校からお話を承った後、まとめて30分程度で質疑応答ができればと思っております。
 では、最初に、スクール・ポリシーを基に特色ある教育課程を編成、実施していらっしゃる事例として、北海道大樹高等学校の福本校長先生から御発表をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
【福本校長】  よろしくお願いします。大樹高校の福本と申します。早速、画面共有して、説明させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 画面共有されているでしょうか。
【荒瀬主査】  はい。先生、バーの「最初から」をクリックしていただくと、もう少し写真が大きくなると思います。スライドが大きくなると思います。
 これでも十分見えておりますので。
【福本校長】  よろしいですか。すいません。
【荒瀬主査】  はい。
【福本校長】  北海道の十勝地方の大樹高校でございます。本校の現状を話しまして、スクール・ミッション、スクール・ポリシーの作成過程、そして活用状況、今後の活用についてお話しいたします。
 本校の現状なんですけれども、北海道の十勝地方の南のほうに位置しておりまして、近隣の忠類、更別、中札内村、広尾町ですとか、ここから若干名来ていて、地元の大樹中学校からおよそ5割ということで、今、全校生徒が83という形でございます。教員数が校長、教頭含めて15名で、1学年1クラスの、今、進学が6割、就職が4割ということで、進路多様校で、今の3年生ですと、1人、共通テストを受けて、今、大学受験に取り組んでいるという状況です。
 スクール・ミッションとスクール・ポリシーの策定過程でございますけど、スクール・ミッションにつきましては、校長を指導する立場の北海道教育庁の指導官から令和2年の12月に、日本語だと、学校…。
 動いてない。
【荒瀬主査】  先生、すいません。
【福本校長】  スライド動いてないですか。
【荒瀬主査】  スライド動いてないんですけど、資料が手元に委員は持っているはずですので、お進めいただけましたら結構かと思います。
【福本校長】  分かりました。すいません。
 令和2年12月に答申の素案が出たところで、北海道教育委員会のほうが、再定義に説明ありまして、これも策定に向けて動くということで、本校においては令和2年度の2月ですね。大樹町の学校運営協議会で意見を聴取しまして、それを基に次年度の7月にスクール・ミッション作成、そして設置者からスクール・ミッションの再定義ということで来ました。
 スクール・ポリシーにつきましては、その次の年度に学校評価ですとか、町の学校運営協議会の意見を踏まえて校長が原案を作成しまして、その翌月に同じく学校運営協議会で意見を聴取して、その年の12月の職員会議で原案を作成しまして、令和4年の2月にスクール・ポリシーの承認ということで、令和4年度に向け、次の年度、令和4年度で教育計画案を作成するといった形でございます。それでできたものが、次のスライドのものでございます。
 スクール・ミッション、大きく4つございまして、上の2つは北海道教育委員会のほうから、目指すべき学校像が幾つかカテゴリーになっていまして、その中から選んだもの、3番と4番が学校独自に策定したものでございます。
 スクール・ポリシーについては、共生と共創という2つの概念で3つが関連づけて策定されております。
 学校における活用の状況なんですけれども、普通科の高校において、学校で共通の育成すべき資質・能力、これを共有するものとして、総合的な探究の時間を軸にしまして策定しております。総合的な学習の時間をする上での計画ですとかマニュアルといったものが、この共生社会、あと地域共創といった、この2つのスクール・ポリシーに基づいて、各教科、時間軸と、また、そのほかに設定した学校でのテーマ別で設定したものがございます。
 策定した年から、毎回の定例職員会議ですとか、毎朝の打合せですとかというところで、この共生と共創について、職員、また生徒に話をしているところでございます。
 このマニュアルの表紙と内容について、ここに載せております。マニュアルについて、令和2年から3年にかけて作成しておりまして、ここで生徒の声を反映しているかといったところで、直接、生徒の声を聞いたわけではないんですけれども、それぞれの教科担当、また総合的な探究の時間を担当した職員からの話を基に、このマニュアルが作成しているということで、そのときの生徒の実態に合わせて作成したといった形で聞き取りをしたところでございました。
 総合的な探究の時間の計画マニュアル、これは教員向けのマニュアルでもありますけれども、これは生徒向けにも示しておりまして、変化の時代、変化の多い時代において、それに対応できるようにということで、育成すべき資質・能力、共生と共創、スクール・ポリシーにのっとって示して、各学年で基礎、発展、完成といった形で示したところでございます。
 これがその単元配列表の月別のものでございまして、下の4月、5月から上に向かって進んでいくといった形で、これ1年生の例でございまして、各学年、これを設定しております。
【荒瀬主査】  福本先生、申し訳ありません。文部科学省のほうでスライドを共有しておりますので、画面を見ていただきまして、指示をしていただきましたら、スライドの変更いたしますので。
 今もう10ページ目ですかね。1年生の月別の単元配列表とおっしゃったのは。11ページは各教科の単元配列表ですね。今、11ページに移ったらいいんですか。
【福本校長】  ええ。11ページ、お願いします。
【荒瀬主査】  では、次のページと御指示いただきましたら送ってもらいますので、よろしくお願いいたします。
【福本校長】  分かりました。
 11ページが、一番上から、テーマ、複数、うちの学校、掲げているんですけれども、スクール・ポリシーにある共生と共創を基に、実施する前の年度に各教科で検討して、それをまとめたものでございます。
 次のスライド、お願いいたします。
 あと外部に向けた活用ということで、スクール・ミッション、スクール・ポリシーについて、また学校の運営全般について、大樹町の学校運営協議会、毎年6月に行っておりまして、ここで説明し、また大樹高等学校活性化推進協議会というものがございまして、これ、各町内の経済団体、また町長が主催しているところで説明することで、各町、大樹町内で共有を図っているところでございます。
 また、学校便り、地域探究科だより、スライドに載せているところなんですけれども、特に大樹町の広報誌、毎月1日に配付されまして、そこに挟み込んで、また、大樹中学校には全校生徒分、毎回作成しまして、配付しているところでございます。
 次のスライド、お願いします。
 成果と課題というところで、成果なんですが、私、この4月に着任しまして、生徒の様子見ているところなんですけれども、生徒と関わる場面で、この地域探究学習ですとか、大樹高校生議会、また小・中学校との連携事業で、子供たちが、とにかく大樹町をよくしたい、また大樹高校をPRしたい、大樹高校を、もっと中学生来てほしいという意見たくさん聞くところが成果として考えられます。
 また、今後の課題として3点挙げているところなんですけれども、私、校長の立場で、今、普通科の学科転換で、来年度から1年生から地域探究科になるところで、改めてスクール・ポリシー、スクール・ミッション見ているところでございまして、こういったところで、なかなか教職員との共有が図れないなと思っていたところなんですけれども、とにかく分掌部長ですとか、あと朝の打合せ、職員会議で共生と共創については繰り返し言っているところで、この部分は協議できるかなと考えているところでございます。
 あと、1学年1間口の小規模校で、学年にお任せの状況ということが、なかなか今、見受けられているところで、ここ二、三年の職員の異動が多くて、ここを何とか組織的なものにしたいなと考えているところでございます。
 また、大樹高校の強みということで、本校、小・中・高一貫してキャリア教育をやろうという指定事業ですとか、特別支援教育の文部科学省の指定事業を受けている関係で、教育相談週間、年2回あったりですとか、毎月の特別な配慮が必要な生徒に関する検討会を行っておりまして、また、中学校のときに特別支援学級にいた子供たちについても、同じ授業を受けているところなんですけれども、放課後活動で自立活動を実践したりといったところも行っているところでございます。
 次のスライド、お願いします。
 あと、今後の活用ということで、これまた不断の見直しが必要だということで、職員にアンケート、また学校運営協議会で意見聴取して、ここでちょっと見直しをかけたいと考えているところでございます。
 あとは分掌の部長ですとか主任と個別の面談、ミドルリーダーに、この概念を浸透させて、学校運営をしていきたいと考えているところです。
 あと、下の外部に向けた活用は、来年度、改めてまた中学校訪問ですとか大樹高校の活性化推進協議会、また学校運営協議会で説明したりですとか、中学校へ、今度は生徒によって説明できたらなといった形で考えているところで、何とか、この考え方を町民のほうにも広めたいと考えているところでございます。
 すいません。ちょっと時間超過しました。以上でございます。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 それでは、続きまして、岐阜北高等学校からお願いしたいと思います。
 スクール・ポリシーの策定に当たりまして、生徒も主体となって検討した事例ということを伺っております。
 岐阜北。聞こえますでしょうか。岐阜北高校の鈴木校長先生。
【鈴木校長】  よろしくお願いします。
【荒瀬主査】  よろしくお願いいたします。
【鈴木校長】  じゃあ、説明させていただきます。
【荒瀬主査】  はい。お願いいたします。
【鈴木校長】  よろしくお願いいたします。
 それじゃあ、時間のないところですので、ささっといきたいと思いますけれども、ICT苦手なところありますので、ちょっとお許しください。
 また、ちょっと申し訳ないんですけど、文科省の方のほうでPDF出していただいてもよろしいでしょうか。
【荒瀬主査】  はい。そのようにしてもらいます。
【鈴木校長】  すいません。ありがとうございます。
 それじゃあ、岐阜北高校ですけれども、岐阜市内のいわゆる進学校と言われる学校になります。トップ校が岐阜高校で、その2番手というような位置づけで、川を挟んであるような学校です。
 校訓は、ここに書いてあるようなものです。3つの学校が合併したときにつくられたもので、校章をつくって、それを説明した言葉が、そのまま校訓になっておりますので、ちょっと変わったところありますけれども。
 それじゃあ、ページ、次、お願いいたします。2ページ目。
 校訓の柏は、危機のときにこそ人の真価が分かるということで、コロナのときには、こういう言葉を使いながら、生徒を鼓舞しながらやってきました。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 校訓の中の若き生命で、非常に生徒が活動的です。部活でも、高校野球も21世紀枠になりかかったりとか、放送部で盲学校から入学した子がNHKの放送コンテストで優勝したりとか、そういう生徒が頑張っています。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 高き志操という部分では、北斗という言葉を使っているんですけど、これ、どこから始まったから調べてみたら、生徒会機関誌の名前です。そこから始まり、最後は同窓会の名称も北斗会と呼ぶようになりました。生徒がこの名前をつくったと思ってください。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 それで、最後の英知の部分ですけれども、国公立大学、結構入学したりとか、勉強のほうを一生懸命やっております。
 じゃあ、お願いします。次のページ、お願いします。
 そういった中で、スクール・ポリシーの策定等が行われていくわけですけれども、まだ今までできている伝統の上に、さらに積み上げるような形になりますけれども、背景としては、校内でもいろんな課題感があります。受験指導ばかりで、偏差値で大学選んでないかとか、今やっている学びがどんな意味があるのかとか、そういうような課題があり、そのちょっと横のほうですけど、単位制への移行であったり、県教委の指定であったり、新学習指導要領が入ってくるということ、いろんな変化の中で、探究的な学び、どうやってやっていくのかとか、そういうような課題感がある中で、スクール・ポリシーの策定が始まっております。非常に取組は早くて、令和元年度、自分がまだ赴任する前の段階で北高活性化プロジェクトというものを立ち上げて、それで1年かけてスクール・ポリシーをつくっていっています。
 北高活性化プロジェクトの目的としては、新学習指導要領の実施に向けて、スクール・ポリシーに基づく教育課程を作成して、それを柱に、今後10年を見据えた北高の活性化を図る、そういうことを目的として始めています。
 特徴的なところは、黄色でがやがや会議ってありましたけど、それを策定するに当たって、生徒と一緒につくっていったというところになります。
 それじゃあ、次のページ、お願いします。
 それで、今、一緒に来ている山田ですけれども、彼はそのときに参加していて、中心的な役割を果たした者です。質問等あれば、またお答えできるかと思っています。
 学校評議員会、学校運営協議会のほうでも、委員さんの意見も、進学が中心だけどというよりも、人としての在り方とか、将来、彼らが社会へ出て生きていくために、そういったことが大事だよというような意見をいっぱいもらっております。そういう学校を変えていかなきゃいけないという機運はあったと考えております。
 それじゃあ、次のページ、お願いします。
 それでこれ、生徒を交えたがやがや会議で、職員全員と生徒有志、学校どうあるべきかというようなことを話し合う機会をつくりました。各グループで話した内容を発表してというような形で、いろいろ課題とか、それから解決策なんかを共有しております。
 多かったのは、生徒がもっと学びたいと思える学校にとか、もっと生徒に任せていいんじゃないかと、それから、より地域と結びついてとか、教員と生徒がもっと対話をして、お互い信頼関係をつくってというような声が上がっています。
 赤色で書いたのは、こういう力とか、このようなもので、青色で書いてあるのは、ゆとりあるカリキュラムとか、これはツール的なものを青色で書いております。
 それじゃあ、次のページ、お願いします。
 そうやって出てきたキーワードを、その後、整理をして、教員で整理をし、今度、生徒に投げて、生徒がスクール・ポリシーの原案をつくり、それをまた教員に投げてという、そういうやり取りの中で、自分を啓く、自ら拓く、ともに拓くというような、そういうグループ分けというか、力の整理ができていった、そんな経緯があります。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 最終的にできたグラデュエーション・ポリシー、こんな力をつけたいんだというところで、ちょっととんがった表現ですけど、「荒野をひらく探究人」という、そういう言葉をうちのスクール・ポリシーというふうに打ち出してきました。これが令和元年の、まず1年かかって出た結論になります。
 自分は、その後、赴任してきましたので、自分がお願いしたのは、このロゴマークのところに北斗七星の絵を入れてほしいということをお願いしました。荒野をさまようんじゃなくて、やっぱり高い志があるわけで、そこを忘れないでほしいということでお願いした。自分がしたのは、そこだけしかありません。
 じゃあ、次、お願いします。
 ちょうどその年、令和2年ですけれども、創立80周年、全くコロナの真っ最中でしたけれども、やらせていただきました。
 同窓会の会長さん、岐阜県の経済同友会の筆頭幹事でもあって、日本の経済について非常に危機感を持っておりました。パラダイムシフトという言葉を使われて、価値観の転換やってほしいというようなことを言われ、それに対して校長がこのような言葉を使って返していったと。学校は変えていきますよというようなことを内外に示させてもらいました。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 そこから具体的にカリキュラム・ポリシーのほうに入るわけですけれども、この5つを挙げさせていただきました。これは生徒から出た意見、いろんなもので、興味や関心に合わせて選べるか、あと探究の時間、地域課題解決とか、自分でテーマを設定してやっていきたいとか、そういうようなものを取り込んでいっています。それぞれについて、1番から順番に簡単に説明させていただきます。
 それじゃあ、次のページ、お願いします。
 まず、基本的に全員が共通テストを受けますので、そのカリキュラムはどうしても必要で、カリキュラム表は資料の2のほうで、学校の案内のパンフレットを用意させていただきましたけれども、これはまた後で参考で見ていただければいいと思いますが、白抜きのところは、そういったことをやると、どうしてもやらなきゃいけないもの、色がついているものが、必ずしも全員がやらなくてもいいことになりますので、そこをいろいろ選択できるような必須選択科目としました。それから、授業の枠の外に飛び出した部分で自由選択科目というのをつくりました。
 じゃあ、次のページをお願いします。
 具体的な例としては、海外の異文化交流であるとか、東大の宇宙講座であるとか、それから外国人の方を呼んで、そこでオールイングリッシュで勉強するような、こういったものを、これは今までも取組があったものを授業の単位として認めていく方向性でやっています。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 次、探究的な学習ですけれども、これを今まで2年、3年でやっていたんですけれども、1年、2年に持ってきて、そもそも何のために学んでいくのかということを学ばせていきたいという思いでつくらせていただいております。これが大体1年生ですね。
 次のページ、お願いします。
 1年生は身近なところから始まって、2年生になったときに、JICAの方の話を聞いたりとか、自分たちでまとめたものを、名古屋大学に行って、留学生の人たちに英語でプレゼンをしたりとか、最終的に優秀な論文を全学年の前で発表させたりとか、そんなような形でやっています。
 下の棒グラフがありますけれども、年々、探究の意義を生徒も理解していっているという、そういう状態です。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 あとは(4)は、授業をより質を高めてという、授業改善の部分の話になります。
 それから、(5)の部分は、そういったものをやっていくための、主にツールになりますけれども、ICT関係であるとか、県の指定事業とか、そういったものを利用していくという中身です。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 それで、県の指定事業ですけれども、どうしても予算的な、先ほど話にもありましたけれども、外部の方を呼んだりとか、外へ出かけたりとか、お金がかかってきます。そういったものを岐阜県の教育委員会のほうは各学校が裁量できる予算をつくってくれています。
 参考までに、四角の中は幾つかの事業があり、どの学校も必ずどれかに指定されて、ある程度、予算的な配慮があるという、そういう状況です。
 岐阜県のスクール・ミッションというのを、あまりはっきり教えてもらっていないんですけど、これが岐阜県教育委員会が示した各学校へのミッションだと理解しております。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 これも同じですね。外部との連携ということで、それは東京大学であったり、名古屋大学であったり、青年会議所であったりとか、これは会員ではないですけれども、いろんな連携をさせていただいております。
 次、お願いします。
 それで、あと同窓会のほうですけれども、生徒が積極的に外に出ていくために、交通費であったり、参加費であったり、そういうのが必要なので、そういったものを支援するというものをつくっていただけました。
 それから、ここで学んだ生徒が外へ、大学へ出た後、うちの生徒に対して支援してくれるというような、そういう一般社団法人立ち上げてくれたりとか、そんな支援もいただいております。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 というような形で、学校の教員だけでできることは限られていますので、いろんな方々の協力を得て教育の質を高めていくという、それがうちのやり方になっています。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 あと、これを進めていくために、カリキュラム・デザイン部というのは、これは前の校長がつくって、残していってくれたもの、それからICTの推進のためには、そういう部署をつくる、それから学校運営協議会とか、そういったものを運営していくためには、やっぱりそういう部署もつくってというような形で、組織も変えていかなきゃいけないと思っております。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 それから、今度は1年間を通して、最初に学校経営計画を立てて、それを1年通してやっていく中で、学校運営協議会による評価、それからここに黄色でがやがや会議と書いてありますけれども、これは生徒も入れます。必ず最後に評価するところに生徒の意見を聞くものを、今までコロナでできなかったんですけれども、今年から入れて、意見を必ず聞くと。もちろん生徒・保護者アンケートはしますけど、それ以外にテーマを決めて、意見を聞いていきます。今年は学習ということをテーマに話を聞き、いろんな提案をもらいました。先生と生徒がお互いに尊敬し合って、生徒も萎縮しないで、合理的な話をしていくという意味では、最初のルールみたいなものを示して、会議をして、それぞれまとまった意見を発表してというような形でやっております。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 あとは通年で生徒会と連携すると。普通だと生徒会顧問が生徒会を運営して、でも、生徒会の顧問は大概若手の子で、企画委員会にも入っていなくて、そこで出た意見が校長まで届かないことが多いので、企画委員と生徒役員とが話し合える機会を仕組みとしてつくっております。
 じゃあ、次、お願いします。
 制服について、ちょっとNHKで放送されたりしたこともあったんですけれども、生徒会の意見に対して、うちの学校、制服あるんですけれども、一度、なしで自由にするのを試しにやってみようと。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 その後、アンケートを取って、それを分析して。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 それを踏まえて、学校長から制服に関する検討委員会というものに対して諮問をしました。今のワーキンググループと同じような感じですけど、公募した生徒を集めてワーキンググループをつくって、検討してもらいました。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 これは写真ですね。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 1年かけて話をしてくれて、それで生徒からそういう提案をもらい、それを踏まえて、学校長として、こういう方針でいくというふうに示させていただきました。季節を決めて、選択性を。それから靴下とかカーディガンとか、そういったものは別に規定しないとか、そんなものをつくる。それから、生徒が見直しを提案できる仕組みをつくっていきました。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 実際、それを試してみて、さらに今年度は、今度、制服期間中も、もっと選択肢を広げようということで、新しい制服を自由にし、これも生徒の意見を聞きながらつくっております。来年から新しい制服も入ってくるという、そんな形です。
 じゃあ、次、お願いします。
 それが認められて、カタリバのほうに招待されて、ルールメイキングサミットというのに生徒会長、参加させていただきました。
 じゃあ、次のページ、お願いします。
 あとヘルメットの着用とか、交通安全についても生徒がビデオを作成してというようなことなんかを評価されて表彰されたり、それから、次のページ、お願いします。これでおしまいですかね。美化や環境衛生についても、生徒が積極的に動いているということで表彰してもらったりとかしております。
 じゃあ、最後のページ、お願いします。
 課題としては、教員はどんどん入れ替わっていきますので、そういう状況でも持続可能な仕組みということで、これはやっぱり学校運営協議会をしっかり利用して、PDCAサイクルをつくってという、そういう仕組みをつくるということで解決していくと。
 それから、課題の2のほうの予算のほうは、これはやっぱり県教育委員会の、しっかりと基本計画をつくり、それで教育振興の基本計画をつくり、各学校に予算を配分してもらいということを期待したいと思っています。
 課題の3は働き方改革ですけれども、これはスクール・ポリシーを明確になれば、行事等の優先順位ができますし、それからあと外部の教育資源を有効に利用していくと、そういう形で解決していけたらと思っております。
 長くなりましたが以上です。申し訳ありません。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 それでは、最後の京都府立清新高校の御説明をお願いしたいと思います。大江校長先生と山田副校長先生、よろしくお願いいたします。
【大江校長】  皆さん、こんにちは。清新高校の校長の大江でございます。早速、説明のほうをさせていただきます。
 本校のほうは、京都フレックス学園構想に基づいた学校づくりという形で、切れ目のない支援の充実に向けて考えて進めておるところです。
 本校のほうは、令和2年4月に、京都フレックス学園構想に基づく昼間定時制、単位制、総合学科の新しいタイプの高校として開校しております。コンセプトとしましては、「つつむ×みがく=かがやく」という形で、自立心・主体性を身につけてもらうような学校づくりをしております。
 また、京都フレックス学園構想というのは、平成14年から、いろんな懇談会、懇話会等を経ましてつくられておりまして、従来の高校の概念を超える自由なスタイル等を京都府教育委員会のほうで考えていき、そして、平成27年4月には、府立清明高等学校が開校し、本校が2校目となっております。
 フレックス学園構想の基本的な考え方については、こちらのほうを御覧ください。
 では、本校の地域、京都府の丹呉地域でありまして、海沿いのほうになってまいります。少子化傾向も顕著であり、学校の小規模化も生徒の多様な進路の実現や部活動の維持なんかも考えていかないといけないという形で、丹呉地域における府立高校の在り方について考えられておったところです。
 本校は宮津高校伊根分校、峰山高校弥栄分校、網野高校間人分校の3分校の取組を継承して、いろいろな取組をしていこうというところでつくられた学校でございます。特に個々の生徒のニーズに応じた柔軟な教育を進めるために、例えば、新校舎のほうを建てていただいたり、エレベーターやバリアフリーの工事なんかも行ってきておるところです。
 ICT環境も充実をさせておるところです。
 開校に向けたコンセプトづくりは平成30年度に行っておりまして、先ほど言いましたコンセプトはこういった形になっております。
 また、丹呉地域に新しい学校をつくっていくというところで、どんな形で進めていくかというところも、こういったところを参考に掲載をさせていただいております。
 また、本校のスクール・ミッションなんですけれども、令和5年12月に京都府教育委員会のほうで策定をしていただいているところでございまして、柔軟な教育システムやら多様な生徒の個性に寄り添っていく、そういった中で挑戦する力や生きる力を身につけていってほしいと思っています。
 現在、生徒たちの生の意見とか声を入れていきたいなというところで行っておりますのが、まずは毎年、1学期の最後の頃に、中学校3年生に後輩へのメッセージをつくってもらっています。これは開校前から考えてきていましたモジュール授業とか少人数講座、また後ほど説明をさせていただきますが、そういったようなものが大変肯定的に捉えていただいているというようなところは、一つ、生の声かなと思っています。
 また、先生方と生徒の対話をつくっていこうというところで、今年度、2学期には、校則の中で、特に適切なスマートフォンの扱い方とか学校生活について考えていただく機会を設けるという形で、生徒数名に1人ずつ先生が入っていくような形で、全生徒に対話づくりをしていきながら、コミュニケーション能力を高めていくというような取組もしております。
 また、先日実施した生徒会選挙では、6つの役職、8人の役員を選出する選挙に13人が立候補してくれました。落選するかもしれないという状況の中でチャレンジをしてくれている、これがグラデュエーション・ポリシーに当たる挑戦する力とかチャレンジする力が、この4年間の中で学校文化として少しずつ根付いてきているかなと思っております。
 現在、スクール・ポリシーの策定に向けまして、グランドデザインを制作しまして検討しておりますので、この辺りについては副校長のほうから説明をさせていただきます。
【山田副校長】  グランドデザインについて説明をさせていただきます。副校長の山田と申します。
 このスクール・ポリシーを検討する際の原案としてつくったのが、このグランドデザインになります。今年度当初の教職員研修で、こちらのほうをそのまま教職員全員に提示をし、周知をしているところです。
 一番上にありますコンセプト、これは先ほどありましたとおり、「つつむ×みがく=かがやく」と。これは開設の準備の段階で考えたものですが、なぜこのようなコンセプトにしたかというと、その背景にあるのは、一番下にありますアドミッション・ポリシーにつながってきます。生徒、子供、一人一人の状況、つまり家庭環境なんかだとか、あと高校入学までの間の学びの経歴、その形が様々です。また、自分に自信がない生徒、さらに学習に不安がある生徒、対人関係がうまくつくれないという自分の特性に気づいている生徒、そういう生徒であっても、勇気を持って出願してもらえる、そのようなアドミッション・ポリシーが必要であると考えています。
 そのような生徒が学ぶ学校であれば、教育目標としては、このような目標だろうというのが、この教育目標。一人一人のペースで自立心・主体性を身につけ、地域で学び、社会で活躍しようとする生徒を育てる、これが教育目標。これをより具体的に身につけさせたい力として表したものが、その下のグラデュエーション・ポリシーになってくるかと思います。
 具体的には、目標に向かって主体的に挑戦する力、自立心、さらに基礎学力やコミュニケーション力に基づく社会とつながる力だったり、地域社会の課題解決に進んで貢献しようとするような力、このような力を身につけさせたい、そのような地域であると認識をしています。
 そのような力を身につけさせるために必要となる教育課程編成の工夫、これがカリキュラム・ポリシーになると思います。まずはゆとりある時間割、少人数授業、2人担任制、UD化授業の推進などによる充実した支援体制、いわゆる「つつむ」に当たる部分がこちらになります。さらにモジュール授業による分かる授業で、スモール・ステップアップで成功体験の積み重ねを生徒にさせていく、これが「みがく」という部分になります。さらに体験的活動で地域連携をどんどん図っていくと、こういうことがカリキュラム・ポリシーとしては挙げられると思います。
 この教育課程という仕組みを生徒に身につけさせたい力に変えていくための仕組みが、実はこの3つのポリシーにはなかなか文言としては挙がってこない。だけど、非常に大事な、大切なことですよと。これは教職員の皆さん全員が意識すべきことですよ。特に4月の研修で力を入れて説明したのが、この間を埋める仕組みの部分です。つまり、いわゆるヒドゥン・カリキュラムに当たる部分です。やればできると思える環境を用意してやる。自分にはできないんだと思っている生徒のマインドセットを変えてやる。失敗してもいい。やり直せばいいんだと思える環境をつくってやる。生徒を勇気づけるような言葉がけ、それから失敗から立ち直る経験をさせる。さらに、いろんな人間関係の中で多様性を認める姿勢、こういうものを教職員自身が生徒の前で見本として示す必要がありますよ。生徒への声かけも、常にそういうスタンスでしてくださいねということを教職員には周知をしています。
 なかなか、この3つのポリシーだとかヒドゥン・カリキュラム、全てを頭に入れて、日々実践してください、難しいですね、これを一言で表すとこうなりますよというのが、一番上の、やはりコンセプトに戻ってくると思います。「つつむ×みがく=かがやく」、このような一言で教職員全員が、そういえばこうだったなと思い出せるようなものとして使っています。
 例えば、こういうネームタグだとか名刺に、この「つつむ×みがく=かがやく」というようなロゴを入れて、全員同じものを使ったりということで工夫をしています。
 グランドデザインについては以上です。
【大江校長】  続きまして、5の学校の特色ですけども、先ほどからありますモジュール授業は、国語、数学、英語で、1年生で実践をしています。毎日学習ができる環境、そして少人数講座で編成をしております。また、地域との連携を大切にしながらの学びもあります。こちらの各系列の部分については参考にしてやっていただけたらと思います。
 また、総合学科の学びについても、こちらのほうに書いてありますので、御覧ください。
 また、本校の指導支援体制については、地域と連携をしっかりと取っていくというところはもちろんなんですけれども、ただ単に分掌を縦割りだけじゃなくて、横でつながりを持たせながら、スクールカウンセラーやら外部機関とつながっていくような、そういった形でしていこうというところでしております。
 また、基本的な考え方というところが8ページにありますが、全体の支援や指導については、生活面、学習面、進路面、先ほどのこちらのほうの指導組織にも係ってきますけども、全体の支援をできるだけ全体に行っていく、そして個別の支援やら特別なニーズ、こちらのほうは通級指導なんかもできるような体制づくりを行っておるところです。
 特に気をつけているのは、生徒との関わる際の注意点なんかも考えながらしていくというところを教職員全体で研修を深めながら取り組んでいるところです。
 また、この辺りは通級指導の内容についてを書いておりますので、また御覧いただけたらと思います。
 本校、勤労体験学習というのもやっておりまして、1期生が7名おりますが、4年次生では週2日の学習、それ以外はアルバイトなど企業での研修を実施しながら勉強をしてもらっておるところです。
 課題については、先ほど御紹介したStage 1では、おおむね学校生活が送れるんですけども、やはりできるだけ生徒たちに自分の困り感、自分に合った自立活動がどういうふうに必要なのかなというところも、ちょっと視点としては考えてほしい。教員が手厚く援助するだけではなく、子供たちが自分でどういった点が自分の得意分野、不得意分野というところを理解をして、そして社会に出ていくために、どういった援助を必要とするかというようなところも、しっかりと理解をして動いていってもらえる体制づくりを進めていきたいと思っています。スピード感のあるアセスメントや随時の対応の仕方、こういったあたりは、やはり小・中・高の連携をしながらやっていかないとできないというところで、そういったあたりを踏まえて考えております。
 説明としては以上となります。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 3校の先生方、御説明、丁寧にしていただきまして、ありがとうございました。
 それでは、今から御質問を受けたいと思います。御質問30分程度と申しましたが、もう終了時間まで30分を切っておりますので、質問だけで終わってしまう可能性がありますが、よろしくお願いいたします。
 それでは、田村委員、そして濱田委員、よろしくお願いいたします。
【田村主査代理】  3校の先生方、本当にありがとうございました。3校様とも生徒を主語とした丁寧な教育づくり、学校づくりをされているというようにお見受けいたしました。
 本日前半の岡山県教育委員会様の御発表とも併せまして、スクール・ミッション、スクール・ポリシーというものが、カリキュラムを考える柱であることはもちろんのこと、関係の皆様方のコミュニケーションツールとして非常に有効に使われているということが伝わってまいりました。ありがとうございました。
 私、最も興味がありますのは、3つの学校様とも、生徒さんの声を大事にしようという、そういう取組をされておられまして、特に岐阜北高校様ですね。早い段階から生徒さんも一緒に交えた、がやがや会議というのをされていて、それをこれからも継続していくための仕組みづくりやルールづくりというのもされていて、そういったところに学ぶことが多かったです。
 そこで2点お尋ねなのですけれども、ただ、1点目は、声を聞かれたことがない生徒さん、あまりそういう経験のない生徒さんって、岐阜北高校さんだけじゃなくて、ほかの高校さんも結構多いと思うんですけれども、そういう生徒さんに対しては、どのような働きかけが有効であるかということ、それから2点目は、このような実践については、学校の先生方は、認知的には、こういうことをやるといいんだなと思っていても、今まであまり慣れていないので、若干の抵抗感というか、そういったものをお持ちの先生方がいらっしゃるということも、私、調査などで明らかになったんですが、そういった先生方をどう巻き込んでいくのかといいますか、岐阜北高校さんでも有志で始められたという話だったんですけれども、その辺りのことをお聞かせいただければと思います。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございます。
 御関係のところからお答えいただきたいと思います。質問を重ねてお願いいたします。
 では、濱田委員、お願いいたします。
【濱田委員】  すいません。今日は3人、皆さん、ありがとうございました。
 私も先ほどの田村先生と同じ意見なんですけれども、特に岐阜県岐阜北高校の取組が、すごくすばらしいと思いまして、がやがや会議を通して、生徒がスクール・ポリシーで策定し、教職員がブラッシュアップするという形でスクール・ポリシーを決めていくというのは私の身近にはない事例でございまして、非常に生徒たちの当事者意識を持たせ、自分たちの役割を意識させるものだという、非常にすばらしい取組だと思いました。
 御質問なんですけれども、岐阜北高校の先生方に、このがやがや会議をつくろうとした背景ですとかを、もう少し教えていただければなというのが1点。
 2点目は、画面の15ページぐらいでしたかな。新聞記事の中に、授業6限化をして、探究的な時間に、その6時間目以降の放課後を生かすというようなことが出されていたようですけれども、それについて少し御説明いただきたいことと、それから3点目が、時間外のものを授業として認めていっているという話がありましたけども、それについても少し、単位として認めているのか等、教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 ほかには今のところないですか。では、清水委員、どうぞ。
【清水委員】  お願いいたします。
 大樹高校さんに教えていただきたいんですけれども、6ページのスクール・ポリシーの中に教科横断というキーワードが入ってございます。この教科横断の中で、実際に8ページのところに、教科横断型学習、単元配列表と書かれていて、単元配列表というものが掲載されているかと思うんですけれども、具体的に、どのような教科横断型の取組が行われているかと、もし御紹介いただければありがたいなと思いました。
 次に、岐阜北高校さんに教えていただきたいんですけれども、スクール・ミッションについて、明確なものが県のほうからという話があったかなとは思うんですけれども、県としては再定義的なことはされていたのかどうかということと、先生方が捉えられている岐阜北高校さんのスクール・ミッションというのは、一言で言えば、どういうようなものなのかというのを教えていただけるとありがたいなと思いました。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございます。
 では、篠原委員もどうぞ。お願いします。
【篠原委員】  ありがとうございます。
 本当に皆さん、それぞれいろいろな取組を真摯になさっているということで、大変感銘を受けました。私、それぞれの学校の課題と、今後の課題ということについて、ちょっと注目して伺いたいと思っています。
 北海道大樹高校さんは、教職員への浸透ということがとても難しく、それが繰り返し話をすることによってというお考えのようでございましたけれども、このことは、学校を運営していくと、本当にどなたも感じることだと思うんですね。妙案というのはなかなかないかもしれないんですけれども、今、福本先生が実践をなさっていて、何か他校に向けてもヒントになるようなことがあれば、ぜひ教えていただきたいと思いました。
 2点目、岐阜高校さんのほうですけれども、こちらもすばらしい取組で、課題のところで、教職員の異動というキーワードがありました。先ほどからも、この異動という言葉が出ていますけれども、校長先生から見て、異動の在り方というのに何か希望といいましょうか、こういうふうにやったらば、もう少し学校経営がスムーズにいくのではないかということが、もしあれば、その点についてお考えを伺いたいと思いました。
 それから、京都のほうのフレックス学園構想に基づいた、この清新高校ですけれども、私もいろいろな課題感を持っている生徒たちと接しておりましたけれども、課題の解決の方法として、小・中・高の連携を密にして、切れ目のない支援と最後に書かれておりますが、これについて、何か、もし、現時点で、こんなふうなイメージというものがありましたらば、教えていただきたいと思います。
 以上3点です。
【荒瀬主査】  ありがとうございます。
 それでは、一旦ここでお答えをいただきたいと思います。田村先生と、先生の御質問は2点とも岐阜北高校に対するものですか、それとも3校とも。
【田村主査代理】  そうですね。岐阜高校様メインとして、そしてフレックス学園様のほうでも、生徒の声を生かそうとされていますので、もしよろしければというところです。
【荒瀬主査】  じゃあ、田村先生の御質問は、岐阜北高校と、それから清新高校の2校からお答えいただくということでよろしくお願いいたします。
 では、岐阜北高校に対する質問たくさんありますので、まず、そちらからよろしくお願いいたします。
【鈴木校長】  分かりました。
 まず、積極的に出てこない子たちの声をどう聞くかというと、ICT化の関係でタブレットを全員に配っていますので、Formzuというツールを使って、全校生徒へのアンケートが非常にしやすくなりました。例えば、部活動の終了の時間、何時にしたらいいとか、そういうような関係のことなんかは、そうやって聞いています。
 あと、先生方の抵抗がないかという話ですよね。結構若い先生方がいて、彼らがどんどん前に進んでいって、それを年取った先生も見守ってくれているという形で、学校が全体、動き始めると、やっぱり協力してやっていったほうがよくなるというのを、皆さん、感じてくれていると思います。
 あと、それ以降の質問、続けたほうがいいですか。ここで終わったほうが。
【荒瀬主査】  お願いいたします。
【鈴木校長】  続けて。
【荒瀬主査】  はい。お願いいたします。がやがや会議をつくる背景とかも含めて。
【鈴木校長】  そうですね。
 先ほど閉塞感みたいなことを言いましたけど、大学受験だけを目指して、生徒も先生もいくような形は違うだろうというのは、先生方から、特に若い先生方の、そういった中で、いろいろどんどん国の方針等も変わっていく中で、学校として何をするべきか、ちゃんと議論しようという、そういうのは自然とでき上がったものだと思います。県からの命令でやったとか、そういうことではないと思っています。
 それから、6限のところですけれども、結局、英、数、国とかの時間を削って、それで余裕をつくり出そうというような工夫でカリキュラムをつくっていきました。ただ、途中で共通テストも科目数が増えたりとか、そういうような関係で、なかなかそれができない部分はありますけれども、全体として、学校としては、そういうつもりではいます。
 それから自由選択のほうですけれども、大体その中身が教育目的、ちゃんとしっかり整備されていて、それで35時間程度の学習内容であれば1単位として数えることができますので、北高校、単位制でやっておりますので、そういう形で授業時間外のものも単位として認めております。
 あと6番目の、すいません、ミッションですけれども、岐阜県教育委員会であると、今ちょうど教育振興計画をつくっているところですので、令和6年度からというものでつくっていますので、そこで明らかにされると思っております。
 ただ、うちのほうもミッションがないのに、ポリシーどうやってつくるんやという話があって、もう勝手に、こっちで、うちのミッションはこうだということで、それを基にやってきました。そのうちと、自分として、岐阜北高校として考えたミッションは、高い志とグローバルな視野を持った人材の育成を通して、子供たちの自己実現と地域社会の持続可能な発展に貢献するということを僕はミッションだと考えると伝えてやっていきました。
 あと、最後の質問ですが、教職員の異動ですけれども、これは立派な教員を自分のところの学校だけに抱えるわけにはいきませんので、実はCP部の部長は毎年替わっています。大学のほうに出ていってしまった人がいたりとか、県教委に引っ張られたりとかして、いなくなってしまうけども、それでもつながるように、大勢の先生方がこの事業に関わるようにやっています。総合的な探究の時間なんかも大勢の先生方に割り当てながら、とにかく勉強して、やれるようになって、よその学校行って、またそこで新しいものをつくると、そんなふうに考えております。特に要望ありませんというか、異動があると、あーっと思うこともあるんですけど、それは学校の都合ですので、文句は言いません。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 スクール・ミッションを提案していらっしゃるというのはすごいですね。ありがとうございます。すいません。
 それでは、続いて、大樹高校の福本先生、教科横断についての御質問がありました。また、教職員への浸透についての御質問もありました。いかがでしょうか。
【福本校長】  それでは、まず教科横断的な学び、今年度、私が見たもので、本校、大樹町が台湾のタイジュクというところと連携した関係で、見学旅行、台湾に行きます。台湾に行く前に、台湾デーということで、各教科でそれに向けて、各教科の単元に関わらせた台湾についての中身ということで、例えば台湾の特産物で、料理でゼリーがあったので、それはどうして固まるのかみたいな形の考察だとか、実験やったりですとか、台湾の歴史とか経済は政治経済でやったりですとかということで、そういった一つの行事をきっかけに、各教科で取り組んだりするものというものがあります。
 また、大樹町、宇宙で町おこしをしているところなので、例えば、大樹町はどうしてロケット適しているのかですとか、そのような政治経済だったり、また、漁業とどういう関わりがあるのかとか、そういったところを各教科、科目で、来年度以降やれるんじゃないかということで、今、進めているところでございました。
 あと、今後の課題で、スクール・ポリシーとかスクール・ミッションの浸透について、今、教職員の育成ということで、対話による研修の奨励ですとかというのが進められていて、個別に先生方一人一人と話をして、自分の考え伝えていくのが最も適切じゃないのかと考えていまして、特に集団においてはミドルリーダーがちゃんと機能していくというのが非常に大事かなと考えておりますので、今年度も分掌部長だとか主任に働きかけて、ある程度、成果は出たのかなと思っているところなので、それが一番、地道に、ちょっと心配もある、毎週、話をしているところなんですけれども、そういうのを積み重ねるしかないかなと考えたところでした。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございます。時間は多分かかるんでしょうけれども、対話を重ねていくことが大変有効であるということは本当にそうだと思います。ありがとうございました。
 それでは、大江校長先生と山田副校長先生のほうから、清新高校には、生徒の声をどんなふうにして働きかけて聞いていくのかということ、さらには課題解決に向けて、小・中・高の連携のイメージ、こういったことについてお聞かせいただきたいということでございました。いかがでしょうか。
【大江校長】  ありがとうございます。
 まず、声が聞こえないようなことがないようにということで、先ほど御紹介しましたスクール・ミーティングは、全校生徒同じ時間帯で進めているような形です。特にクラスの生徒、グループ数名に1人先生が入って、一緒にミーティングをしていくような形でやっていくと。これも初年度にもやりまして、今年度もちょっと進めているところでして、生徒の声を聞けるような、そういった取組を、ぜひ先生方にも慣れていってほしいということで、職員会議で私のほうから指示をしまして、全体でやっていこうというところで進めています。
 それから、そのほかにも、やっぱりしゃべるのが苦手な子もいますので、聞く機会としましては、やはりアンケートとか、それから先ほど御紹介した中学生の後輩に向けての、どういった点がよいかというあたりとか、こういった点、気をつけたほうがいいよとかいうような、そういったようなところの中から意見を吸い上げていくというようなところが主かなと思っています。
 また、小・中・高の連携にしましては、小・中で一貫教育を京丹後市のほうは進めておられますので、そういったあたりとの連携をしていくというのが一つと、それから、実は通級指導のほうもやっておりまして、令和2年からは4年までは9月始まりだったんですけれども、現在、令和5年からは、4月から通級指導をしています。
 通級指導に関しましては、令和3年、4年と、小・中・高の、この丹呉地域の小・中の先生方にも学校のほうに来ていただいて、ちょっと通級の授業を見ていただくんではないですが、授業のほうの見学をしていただいたり、それからグループでディスカッションをして、また小・中のやり方と高校のやり方を共有をするとか、そういったあたりで少しずつ深めていくというようなところの取組をしております。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 今、お答えいただきました。それに加えて、あるいは新たな御質問がございましたら、どうぞお願いいたします。
 岩本委員、お願いいたします。
【岩本委員】  1つ質問と、意見1点だけさせていただけたらと思います。
 質問に関しては、このスクール・ミッション、スクール・ポリシーと働き方改革のつながりに関して、何か事例というか、取組がもしあればというところです。
 スクール・ポリシーを基準にして、教育活動、業務内容等の優先順位を判断して、精選、重点化するというような話なんかも先ほどありましたので、もし、そういったところで具体例なんかがあれば教えていただけたらというのが質問の1点目です。
 もう一つが意見なんですけども、これ、各学校さんにということではなくて、今後、国や設置者のほうでということなんですけども、こういったスクール・ポリシーって、つくった直後は意識したりするんですけど、そのまま使われなくなっていくというのが、いろんなものでよくある、形骸化していくというところがありますので、今後、スクール・ミッション、ポリシーが形骸化しない、実質化していく、改善、進化が続いていくためのできることというのをしていく必要があるかなということで、2点ほどあるんですけれども、以前の新しい時代の高校の在り方ワーキンググループの審議まとめにもありましたみたいに、国においてスクール・ポリシー策定プロセス、運用に関する好事例や課題の収集、検証と、参照できるような、各高校が参照できるような仕組みづくりというところで、どこかのタイミングで、そういったこともできると、今回もその一例だとは思うんですけれども、いいのかなということが1点目と、もう一点目が、今後、国のほうや、設置者がやるモデル事業、高校に関するモデル事業とかをやられる際に、各学校なり都道府県が申請するフォーマットというか、その中で、各高校がちゃんとスクール・ミッション、スクール・ポリシーと、その事業に申請してくる狙いだとか計画が、ちゃんと一貫性や整合性があるのか、ちゃんと関連づいているのかというようなことを評価の観点とかでも入れておいて、毎回そういったときに、各学校なり設置者が、しっかりとこれを意識しながら、様々な事業や取組を行っていくというふうに、もしくはその評価もしていくというようになるような、何かそういったところの工夫なんかもあると、今後いいのかなという。すいません。後半は意見です。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 2点目の御意見は、これはぜひ、文科省の皆さん、今後進めていただくときに御配慮いただけるといいのではないかなと思います。それは審査する立場になったとしても、とても大事な点かなと思いながらお聞きしました。
 もう一つ、1つ目のほうは、岩本さん、これは国とか県ということなんですけども、学校自体も、自分のところでつくっているスクール・ポリシー形骸化させたら意味がないということですから、これはもういろんなところでお互いに、さっき共通言語という言葉もありましたけれども、本当にスクール・ミッション、スクール・ポリシーが教育について語るときに常に出てくるということが大事かなと思ってお聞きしていました。
 ただし、形骸化しないための取組というのも考えていかなければならないだろうと思います。
 御質問については、岡本委員と、それから鍛治田委員がおありのようですので、お二人のお話伺った後でお答えいただきたいと思います。
 では、岡本委員、どうぞ。
【岡本委員】  ありがとうございました。
 質問にはなるんですけれども、ずっとお聞きしていて、多分、僕がひねくれているのか分からないですけど、総合的な探究の時間というのがあって、自己の生き方、在り方と一体的で不可分と書いているんですね。一方で、学校のスクール・ミッションとか、そういうポリシー関係のやつとの整合性といったときに、どこまで教える側の人たちが生徒の価値観まで介入するのかというのは、すごく難しい問題だなと思っていて、例えば、スクール・ミッションの中に、地域の創生とかが、やっぱり多く入りがちなんですね。どうしても行政の考え方としては。ですけど一方で、生徒としては、もっと何かほかのものに興味があったりしてしまうと。だけど、学校の狙いとしては、もっと地域に対して貢献できるような人材を育成してほしいという周りの期待だったりとか、学校のなってほしい姿はあると。何かその辺の、生徒の意見を取り入れると言うけれども、一方で大人たちの意向もあれば、プラス生徒の人たちも、そういう大人の意見を酌み取って、あるべき生徒像みたいなやつを見てしまうようなことも多々見られているなと思っていて、だから、どこまで生徒の自主性ってとても難しい。主体性が本当に難しくて、もし、ちょっと、全員に聞くのはあれなので、もし何か、どう、何か工夫されている点が今の点、つまり大人の価値観の介入に対して、何か配慮している点とかあれば、お教えいただきたいなと思いました。
【荒瀬主査】  大変難しい御質問かと思いますが、ありがとうございます。
 あと、塩瀬委員も御質問があるようです。申し訳ありませんが、御質問は端的に、お二人ともお願いいたします。
 鍛治田委員、どうぞ。
【鍛治田委員】  時間ぎりぎりにすいません。京都の清新高校のグランドデザインに共感をしながら拝見していたんですけれども、コンセプトについて、どういったメンバーでつくられたか、どのような過程があったかを伺いたいと思いました。
 ちょっとだけ意見をすいません。アドミッション・ポリシーということに関しまして、本校はそういったものはありませんけれども、生徒に3つの約束を守ってもらうことできますかということで、自分を大切にする、他者を大切にする、学びを諦めない、この3点を入学前に確認することによって、生徒像が本当に変わりました。アドミッション・ポリシーって、すごく大事だなとつくづく思っております。このことで生徒像が随分変わっていくということを伝えたいと思いました。
 すいません。時間ぎりぎりで。
【荒瀬主査】  いえいえ、ありがとうございます。
 塩瀬委員、どうぞ。
【塩瀬委員】  私自身も、今回のこの会合に合わせて、幾つかの学校の先生方にスクール・ミッションとポリシーについてお伺いしたんですけど、形骸化しているところとしていないところの区別する視点がありまして、スクール・ミッションが形骸化していない学校に共通する特徴は、それが新設校か、あるいは周年事業などでスクール・ミッションの見直しが最近あったところだったんです。そういう意味でいうと、スクール・ミッションとポリシーを見直す時間を構成員同士がちゃんと共有できているかどうかがすごく大事だなと思って、その中に生徒まで巻き込まれていることが、すごい大事だと。
 もし質問としてお話を聞けるなら、北高校さんにお伺いできたらと思うのは、先ほど岡本委員もおっしゃっていたみたいに、やっぱり大人側が期待する像というのがポリシーの中に書き込まれがちだと思うので、その中に生徒の意見を対等に盛り込む方法があるかどうかを教えてください。そこに、もし工夫されていることとかがあれば、これはミッションとポリシーだけじゃなくて、今後、学習指導要領なんかも生徒さんと一緒に考える時間を持てるようになるのではないかと思いますので、何かそういう対等な対話の場をどうつくり込んでいるか、お伺いできたらと思います。
【荒瀬主査】  ありがとうございます。
 大変多岐にわたるお話かと思いますが、どうでしょうか。3校の先生方、お答えいただける範囲で、ちょっと手を挙げていただくというか、私、お顔は見えないんですけど、声を上げていただいて。
 岐阜北高校からお願いしていいですか、じゃあ。お願いいたします。
【鈴木校長】  幾つかの質問で、ちょっと忘れて、うまく答えられない部分もあるかもしれませんけど。
 まず、優先順位ということについて言うと、コロナがあった関係で、ほぼ全ての行事が駄目になってしまって、ゼロからつくったところがあるので、そのときに、それは、その行事はスクール・ポリシーを照らして必要なことなのかというのを一つ一つチェックしていったところはあります。それによってなくなってしまったものはありますね。必要なものだけは残ったと考えています。
 あと、先ほど地域の意向が入ってくるというところですけど、基本的に県立高校で、岐阜県民の税金でやっている。何でそういう税金を投入してやっているかというと、地域の子たちを育てたいという思いは必ず行政側にはあるはずですので、なので、自分なりのスクール・ミッションを考えるときに、やっぱり持続可能な地域の発展というのは必要だろうなと思いつつ、そのためだけに子供を育てているわけじゃなくて、子供の自己実現を望むわけですよね。なので、その両方が必ず必要だとは考えました。なので、学校としての使命としては、高い志とグローバルな視野を持たせるということ、それは子供の進路開拓にもつながるし、ひいてはそういう子たちが育って、また戻ってきてくれることがあると思うので、地域の発展にもつながるというような、そういう形で腹に収めているというか、自分は納得しております。
 あと質問何だったっけ。生徒は大人と思って、こちらが聞けば、かなり立派なことを言います。大人だと、いろんな雑念というか、入ってくるんですけど、子供というのは純粋に考えて答えるので、それに対して、やっぱり大人は誠実に答える必要があると思ってやってこれました。子供たちにそういう期待されると、やっぱりいい人間でありたいと思って、いい答えをしたいと思うところが、それがうまくかみ合っているところはあると思います。非常に難しいと思いますけれども、このバランスはですね。
 以上です。すいません。
【荒瀬主査】  ありがとうございます。
 地域のことについては、いろいろな場面で出てきますので、あるいは大人と子供はどういう関係にあるべきかという、これまたぜひ、お時間なかなか難しいと思いますが、鈴木先生にも御意見をいろいろとお聞きしながら考えていければと思います。ありがとうございました。
 ほかの学校についてはいかがですか。
【大江校長】  清新高校、よろしいでしょうか。
【荒瀬主査】  お願いいたします。
【大江校長】  まず、働き方改革がスクール・ポリシーにというところがあったと思うんですけれども、考え方としましては、このスクール・ポリシーを実現するために働き方改革は必要だと思っています。
 例えば、ICTの活用ももちろんなんですけれども、例えば、職員会議でも、印刷物は減らして、PDF化したもので職員会議をする。職員会議も30分ぐらいは職員会議をしますけれども、事前に資料を読んでおいていただく。残りの30分で、教員のほうがディスカッションする時間を、テーマに合わせてしていくという形で、対話を重視した部分はやっています。
 また、学習支援員のほう、京都府教育委員会のほうからしていただいて、学習支援員さんにも入っていただいて、教員の部分が難しい対応の部分については、ちょっと入っていただいて、一緒に考えていくというような支援の在り方を充実していたりしております。まず、それが1点です。
 それから、質問の中で、スクール・コンセプトか。ごめん。コンセプトづくりについての部分は、副校長のほうから話をさせていただきます。
【山田副校長】  コンセプトをつくった背景を御説明します。
 開校の前2年間が、準備委員会、準備室という準備段階でした。その準備委員会、準備の1年目のとき、実質4名の教職員でこの準備を進めました。
 実は、この新設高校としてできるときに、3つの学校、分校、課程が募集停止となると。その募集停止となった3つの学校の取組を引き継ぐ形で、本校、清新高校は開校しています。ですので、当然、今まであった3つの学校のよさは何か、生徒たちは、その3つの学校に何を求めているのか、また、地域は何を求めているのかということを知る必要があると。3つが、まだ学校としてある初年度の準備委員会のときに、何度も視察に行かせていただいたということがあります。
 その中で、この学校に通う生徒は、こういう生徒たちなんだという、その生徒のそれぞれの家庭環境だとか、その子の持つ困難さだとか気持ちを感じることはできたと思います。そこから、このような生徒が来るならば、本校のコンセプトはこのようなコンセプトだろうと。温かい学校、そこで自信を持って、将来、地域に出て行くよ、で、地域を輝かせるんだ、自分も輝くんだと。また、地域柄もありまして、本校の卒業生、その3つの学校の卒業生が、ほぼ地域に残ると、で、地域で実際に活躍をしている生徒たち、卒業生たちです。恐らく本校も開校した後は、そのような卒業生になっていくだろうということを想定していましたので、このような「つつむ×みがく=かがやく」というコンセプトが、まず決まったと。これが最初にやった仕事です。
 その後、それに沿った教育内容、教育課程をどのようにするかというところで、たくさんの学校、京都府だけではなく、全国都道府県合わせて25校を視察に行きました。その中で、いろいろと参考にある部分を見させていただいて、本校のカリキュラムの中に組み込んでいったというところが、このコンセプトをつくった背景、経緯になります。
 以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
【大江校長】  それとですね、すいません。地域貢献のところの部分なんですが、丹呉地域は、大学のほうとかも近くにありませんでして、結構、地域から都会のほうに出ていく生徒も多い中で、8割、9割方出ていくような部分があります。その中で、本校の生徒は地域に根付いた形で、先ほど副校長が申しましたような形で、地域で本当に働いたり、そして、地域で輝いていく、そういった部分がありますので、アルバイトなんかも推奨しながら、地域でいろんな貢献の活動をして、地域の一員として活躍できるような部分を考えております。
 また、京都フレックス学園構想の話をさせていただく中では、府立高校、定時制、通信制教育の在り方懇談会のほうでは、実は座長様のほうが6回の懇談会をしておられまして、京都府の夜間定時制やら各分校のほうにも出向かれて、生徒たちと対話をしていただくというような時間を取りながら、この京都フレックス学園構想に基づく学校づくりという形で進めております。
 全体、以上となります。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
 大変進行がまずくて、時間がもうオーバーしているんですけれども、大樹高校の福本先生、今出ました質問なんかも含めて、御意見いただけましたら、お願いいたします。
【福本校長】  本校は地域と連携・協働してというところがスクール・ミッションにも入っていまして、あとアクティブ・ラーニングを進めるという、授業改善も進めるというところで、どうしても働く時間は長くなる傾向にあるし、しようがないかなと思うんですけど、その代わり時間が省けるところは、とにかく省いていこうということで、職員会議のペーパーレス化ですとか、来年度は保護者からの連絡を電子化していこうとかということで考えているところもあります。
 あと、岡本委員からありました価値観の押しつけというところで、スクール・ミッションだとかスクール・ポリシー見ると、押しつけというよりは、押しつけても何か反感がないというか、そういった資質・能力ではないかなと思っていまして、地域と連携してということでも、たくさんの大人が、本校、関わってきているので、そういった関わりの中で、子供たちが非常に成長する姿、今年度、私も見ることができたので、手段もスクール・ミッションのほうに入っていて、それも一つよさなんだなと考えているところもありました。
 すいません。雑駁ですが、以上です。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。
【岡本委員】  押しつけとは言ってない。介入って話しかしてないので、押しつけじゃないです。すいません。
【荒瀬主査】  岡本さん、ありがとうございます。
 岡本委員がおっしゃったのは、ややもすると、私たちはよかれと思って、いろんなことをやっているんだけれども、それが本当によいのかどうかというのを具体の当事者の意見もしっかりと受け止めながらやっていかないと、よいと思ってやっていたことが、結果的には、必ずしもそうでないこともある可能性があるという、そういう危惧をおっしゃったんだと会議としては受け止めていけばどうかなと思っています。
 今日、これ、ひょっとして、テキストマイニングをすると、時間という言葉がたくさん出たような気がいたします。だから、いいことやっていこうと思うと、やっぱり時間かけないといけないし、最後、塩瀬先生がおっしゃっていた、見直す時間があるかないかというのは大きいんだということですね。機会であるとか時間であるとかいうのを、この3校はいろいろと工夫してらっしゃるし、あるいは岡山県教育委員会も、そういったことを意識してやってらっしゃるのかなということを思いました。
 それはそれといたしまして、時間配分は、いつものことながら大変まずくて申し訳ありませんでした。今日はこれで終了したいと思います。
 岡山県教育委員会も、それからまた来ていただいた3校の先生方も本当にありがとうございました。感謝申し上げます。また、生徒の皆さんが充実した豊かな学びを重ねていけるように御尽力いただければと思います。
 十分に御発言いただけなかった委員の方、ないしはまた、今日御参加いただいた岡山県、それから3校の先生方でも、もし何かありましたら、事務局のほうにメールで御連絡いただければと思います。
 次回につきまして、松田参事官補佐、お願いいたします。
【松田参事官補佐】  本日は誠にありがとうございました。次回の日程につきましては、また追って事務局より御連絡をさせていただきます。
【荒瀬主査】  ありがとうございました。それでは、本日これで終了いたします。

―― 了 ――

追加のご意見
【岡本委員】
スクールミッション、3つのポリシーにおいても作成段階、作成者の関係上「地域」という言葉がキーワードとして入るかと思います。多くの学校現場を見る中で、この「地域」という言葉が制限をかけてしまう形で使われる事例を良く見ます。
例えば、本来自身の生き方・在り方、興味・関心を優先し、テーマは与えないと方向性が示されている探究活動において「地域課題を解決するための探究」、「地域探究」等、生徒の発想を制限する言葉として使われます。
もちろん、自分の生き方や在り方で本音でそのようなことを行う場合は良いのですが、現場で「こういうことがやりたいけど、地域に関連性がないからダメだと言われた」「探究では地域のことを行わなければならないんですよね?」という生徒が相当数発生してしまっています。
ですので、このような文言が生徒の発想を制限をかけないように配慮することが必要だと思います。
 

お問合せ先

初等中等教育局参事官(高等学校担当)付