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学校における働き方改革特別部会(第10回) 議事録

1.日時

平成30年2月8日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所

東海大学校友会館 望星の間

3.議題

  1. 「中間まとめ」及び「学校における働き方改革に関する緊急対策」(平成29年12月26日 文部科学大臣決定)について
  2. 今後議論すべき論点について
  3. その他

4.議事録

   中央教育審議会初等中等教育分科会学校における働き方改革特別部会(第10回)平成30年2月8日


【無藤部会長代理】  
   それでは,定刻となりましたので,ただいまから,第10回中央教育審議会初等中等教育分科会学校における働き方改革特別部会を開催いたします。
 小川部会長が中央線でしょうか,電車事故のために遅れるということで,途中でいらっしゃるのだろうと思いますけれども,その間,無藤が代役を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 さて,本日の議事に入る前に,事務局に人事異動があったということでございますので,御報告をお願いいたします。

【鈴木初等中等教育企画課課長補佐】  
   それでは,紹介させていただきます。前任の矢野に代わりまして,初等中等教育企画課長に着任いたしました,森でございます。

【森初等中等教育企画課長】  
   森でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【鈴木初等中等教育企画課課長補佐】  
   続きまして,前任の森友に代わりまして,初等中等教育局企画官に着任いたしました,常盤木でございます。

【常盤木初等中等教育局企画官】  
   常盤木でございます。引き続きよろしくお願いいたします。

【鈴木初等中等教育企画課課長補佐】  
   以上でございます。どうぞよろしくお願いします。

【無藤部会長代理】  
   ありがとうございました。それでは,続きまして,本日の配付資料につきまして,事務局から御説明をお願いいたします。

【鈴木初等中等教育企画課課長補佐】  
   お配りしております議事次第にありますとおり,机上には資料1-1として中間まとめの概要,資料1-2として中間まとめの本体,資料2-1として緊急対策の概要,資料2-2として緊急対策の本体をお配りしております。また,資料3として,「「学校における働き方改革特別部会」で今後論点すべき論点」,資料4として,国立教育政策研究所藤原総括研究官の説明資料をお配りしております。また,参考資料1から4をお配りしております。
 御参考までに前回までの配付資料を併せて机上に置かせていただいております。過不足等ございましたら,事務局までお申し付けいただければと思います。

【無藤部会長代理】  
   ありがとうございました。それでは,議題に移りたいと思います。本日の議題は2つですが,1番目が,「中間まとめ」及び「学校における働き方改革に関する緊急対策について」であります。2番目が,「今後議論すべき論点について」です。
 まず,議題(1)でありますけれども,本特別部会での議論の後,中教審総会まで議論が行われた「中間まとめ」及び,中間まとめを踏まえて文部科学省が策定いたしました「緊急対策」について,事務局から報告を伺いたいと存じます。
 初等中等教育局の佐藤企画官と,常盤木企画官から御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

【佐藤初等中等教育局企画官】  
   よろしくお願いいたします。中間まとめでございますけれども,ただいま無藤先生から御紹介いただきましたとおり,前回の特別部会で御審議いただいた後,12月15日に中教審の初等中等教育分科会,そして,12月22日に中教審の総会で審議をされまして,了承されております。その間,前回の特別部会で委員の皆様から御意見を頂きまして,修正を加えさせていただいている箇所がございますので,主な修正点をまず紹介させていただきたいと思います。資料は1-2,中間まとめの本体を御覧いただければと思っております。
 資料1-2で,はじめに6ページを御覧いただければと思います。6ページの下から11行目ぐらいのところに,「したがって」から始まる段落がございます。そこの中で「教師の業務の質的転換を図り,授業やその準備に集中できる時間」とさせていただいておりますけれども,それに加えて,教師が自らの専門性を高めるための研修の時間も確保できるようにすべきだという御意見を頂いていましたので,その箇所について追記をさせていただいております。
 次に,17ページの下から3つ目の白丸の後段の部分でございますけれども,「あわせて」以降の部分につきまして追記をさせていただいております。「あわせて,専門スタッフが学校に対して理解を深め,必要な資質・能力を備えることができるような研修等を実施するとともに,人員が確保できるよう学校に対して必要な支援を行うべきである」ということで,この部分を追記させていただいております。
 続いて,26ページで上から6行目ぐらいのところでございますけれども,部活動に関しまして,教員の採用のみならず人事配置等においても「教師における部活動の指導力を過度に評価しないように留意すべき」という部分を追加させていただいております。
 そして,次に31ページの真ん中よりも少し下の方の段落で,「この点」から始まる段落の部分でございます。そこの段落の3行目からでございますが,「学校における」の後に,「専門スタッフとの適切な役割分担」という文言。そして,その後の共同体制の構築の後の所属職員の業務負担のバランスを考慮という部分について,御指摘を踏まえて追記をさせていただいております。
 次の32ページで,一番上の白丸の部分でございますけれども,管理職の後に「とりわけ,教頭・副校長」ということで文言を追加させていただいております。
 また,同じ白丸の3行目の部分でございますけれども,主幹教諭の配置促進の部分につきまして,「主幹教諭の役割の明確化」,そして「複数配置等を促進」という部分を追記させていただいております。
 次に38ページの上から7行目でございますけれども,「勤務時間外に「超勤4項目」以外の業務も行われ,勤務時間が長時間化している状況にある」ということで,そこの部分を追記させていただいております。
 そして,隣の39ページの下から4つ目の丸からでございますけれども,「時間外勤務の抑制に向けた制度的措置について,法的拘束力を持たせることが必要ではないか」。そして,次の白丸ですが,「法的拘束力の取扱いを検討する際には,根拠となり得る法の趣旨や性格を踏まえて行うべきではないか」。
 次の白丸ですが,「国立大学附属小中高等学校等の教師も給特法の適用除外とされていることを踏まえると,給特法の趣旨である教師の職務と勤務態様の特殊性が,今日の勤務実態に当てはまるかという点を考慮して,検討すべきである」という部分を追記させていただいております。
 次の40ページの一番上の白丸の部分です。「給特法を含めた教師の勤務の在り方については,様々な視点から議論を進めていくべきであると思うが,長時間勤務を抑制するためにも,また未来を担う子供たちを育む学校教育を充実するという意味からも,教師の一人一人の業務量を減らすために教職員定数を増やすべきである」ということで,大体今申し上げたような点について,前回の特別部会における委員からの御意見を踏まえて追記をさせていただいております。時間の関係で少し省略しておりますけれども,それ以外に幾つか前回の部会で御指摘いただいた部分を反映させていただいております。
 そして,次が12月15日の初等中等教育分科会,12月22日の中教審総会の方で,中間まとめにつきましても,文科省から説明させていただいた上で,委員から御意見を伺っております。そこで頂きました主な御意見について,併せて御紹介をさせていただきたいと思います。
 まず,全般的には,大変短い時間の中で具体の内容まで踏み込んだよい方向のまとめをしていただいたということで,多くの委員から特別部会委員への謝辞が述べられております。
 また,初等中等教育分科会,そして中教審総会の方に御参画いただいております天笠委員,そして清原委員から特別部会における議論のポイントについて御紹介いただいております。その上で,個別に頂いた御意見を少し紹介させていただきます。
 まず,教師の労働の現状につきまして,教師の側からだけでなく,児童,生徒にとってどうなのか。例えば,部活動により,生徒が学校以外の様々な活動について参加しづらいといった視点ももっと盛り込んでもらいたいという御意見がありまして,これも文言的にも中間まとめに反映をしております。
 また,生徒指導や進路指導等を含めて教師も子供ときちんと向き合える体制を創り出す日本型教育を維持していくため,人手を増やす,教職員定数を増やすことにしっかりとまずは取り組んでいくべきだという御意見がありました。これは大変多くの委員から頂いた御意見でございます。
 また,勤務時間に関する制度面の検討に当たっては,処遇の改善と合せて,教師が休みをしっかりと取れるようにする。また,その中で自己研鑽(けんさん)ができるような仕組み作りも考えてもらいたいという御意見も頂いています。
 また,同じく勤務時間に関する制度面の検討については,一部の私立学校において給与に関して公立学校の仕組みを参考にしていることから,私立学校等に対する影響も考慮すべきではないかという御意見を頂いておりまして,これも中間まとめに反映をさせていただいております。
 そして,統合型校務支援システムを導入したり,教材の共有化を積極的に進めたりするなどのICTを効果的に活用した学校における働き方改革を推進する前提として,学校のICT環境の整備の必要性についてもとり上げていただきたいという御意見を頂いて,これも反映をしております。
 また,教師が様々な場面で感じているストレスを極力減らして健康を守るためには,働き方改革の一環として健康診断などの健康管理が必要であり,また学校医の積極的な活用が求められるという御意見を頂いています。
 ほかに,学校現場における実践を促すため,外部支援員の活用例,統合型校務支援システムの導入例,地域と学校の協働体制の構築例など,学校のマネジメントモデルとしてよい実践を分かりやすく提示してもらいたいという御意見など頂いているところでございまして,今,御説明しましたように,一部の意見については,中間まとめの文言修正という形で反映させていただくとともに,その他の意見につきましても,今後の検討に当たって考慮させていただくこととしているところでございます。
 続けて,中間まとめを受けまして,昨年末に文部科学省で出させていただいております緊急対策について,概要を説明させていただければと思います。資料は2-1が概要でございますけれども,本日は,資料2-2,緊急対策の本体の方を少し御覧いただければと思っております。
 資料2-2の緊急対策でございますけれども,中間まとめで示された業務量軽減をはじめとする諸方策が実効性あるものとなるように,昨年末の12月26日に文部科学大臣決定ということで取りまとめて公表させていただいております。中身につきましては,中間まとめの項目に沿って,文部科学省が中心的に実施していく内容を整理させていただいているところでございます。
 まず,1ページの下の部分ですが,1番ということで,「業務の役割分担・適正化を着実に実行するための方策」ということで,(1)「業務の役割分担・適正化を進めるための取組」が,文部科学省が中心的に実施していく全般的な内容。
 そして,次の2ページの(2)「それぞれの業務を適正化するための取組」ということで,中間まとめの中で個別に整理を頂きました「登下校に関する対応」等の各業務につきまして,文部科学省が中心的に実施していく内容をまとめて記載をさせていただいております。
 そして,4ページの一番下の※の部分でございますけれども,中間まとめにおいて取りまとめられました教育委員会や各学校が取り組むべき方策について,文部科学省としても必要な指導・助言等を行い,教育関係者が一丸となって学校における働き方改革を実現するための後押しを行うということとさせていただいております。
 そして,次の5ページですが,2番,「学校が作成する計画等・組織運営に関する見直し」について,必要な取組を促すということにしております。
 そして,3番の「勤務時間に関する意識改革と時間外勤務の抑制のための必要な措置」の部分でございますけれども,(1)で「勤務時間管理の徹底・適正な勤務時間の設定について」。
 そして,次の6ページで,(2)「教職員全体の働き方に関する意識改革」ということで,それぞれ必要な取組を促していくということにしております。
 そして,7ページの(3)「時間外勤務の抑制のための措置」の部分については,政府全体の「働き方改革実行計画」の内容を参考としつつ,教師が長時間勤務により健康を害さないようにするため,勤務時間に関する数値で示した上限の目安を含むガイドラインを検討し,提示することとさせていただいております。
 また,下の※で中間まとめについて更に検討すべきとされた課題については,引き続き検討を行う旨も記載しております。
 そして,4番の「「学校における働き方改革」の実現に向けた環境整備」ということで,後ほどまた別途説明がありますが,別紙2で平成30年度予算案の関連部分を提示させていただいて,また,それと併せて今後も業務や予算の効率化を進めながら,必要な予算の確保に努めていくという旨を記載させていただいております。
 そして,最後の5番,「進捗状況の把握等」ということで,ここはフォローアップの部分でございますが,本緊急対策に掲げる取組について,既存の調査等を活用しつつ,文部科学省として進捗状況を把握し,必要な取組を進めるということにさせていただいております。
 全体といたしまして,今,申し上げましたように,中間まとめの内容に沿いまして,文部科学省として中心的に取り組んでいくべき内容をまとめさせていただいて,緊急対策という形に取りまとめたところでございます。この緊急対策でございますけれども,今,この緊急対策の周知,そして,あとは中間まとめの中で学校における働き方改革について,教育委員会,学校でも取り組んでいただきたいということでございますので,その教育委員会等の取組を促すための通知を準備中でございます。今週中,若しくは来週の初めぐらいをめどに発送をさせていただく予定でございまして,そのようなものを使いながら文部科学省としても各教育委員会,学校,それらの教育関係者に対して,この中間まとめの趣旨について周知徹底をしていきたいと考えております。
 引き続いて,先ほど飛ばしました平成30年度予算案の学校における働き方改革関連部分について,財務課の方から説明させていただきます。

【常盤木初等中等教育局企画官】  
続いて御説明申し上げます。今,御説明申し上げましたとおり,このたび取りまとめていただきました中間まとめの中のでも特に41ページ以降6番で,「学校における働き方改革の実現に向けた環境整備」ということで,以下に掲げる取組を実施することを強く求めるという御提言を頂いているところでございます。そのため,このような内容を踏まえまして,このたび緊急対策の一環といたしまして,資料別紙2のとおり,「新学習指導要領の円滑な実施と学校における働き方改革のための環境整備」といたしまして,予算案を取りまとめたところでございます。
 まず,1番目でございます。「学校指導・運営体制の効果的な強化・充実」といたしまして,小学校英語教育,また中学校における生徒指導体制の強化に関して,御覧のとおりの教職員定数の改善を盛り込んでいるところでございます。そのほか,事務関係業務の軽減による学校の運営体制の強化といたしまして,共同学校事務体制強化のための事務職員の定数,またこのほかにも,複雑化・困難化する教育課題への対応も含めて,合計で1,595人の教職員定数の改善を盛り込んでいるところでございます。
 次に2番目といたしまして,「教員以外の専門スタッフ・外部人材の活用」でございます。こちらにつきましては,スクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカー,学習プリント等の印刷業務,授業準備の補助等を行いますスクール・サポート・スタッフ,中学校における部活動指導員,理科の観察・実験の支援等を行う観察実験補助員,いじめ防止等対策のためのスクールロイヤーの配置等につきまして,御覧いただいているとおり,必要な予算を計上させていただいているところでございます。
 最後,3番目でございます。「学校が担うべき業務の効率化及び精選」といたしまして,学校現場の業務改善を加速するための実践研究やアドバイザーを派遣するための予算,都道府県単位での統合型校務支援システムの研究を進めるための予算,登下校等の見守り活動を充実するための予算,また,学校給食費徴収・管理業務の改善・充実に係る予算につきまして,御覧のとおり必要な予算を盛り込んでいるところでございます。以上でございます。

【無藤部会長代理】 
ありがとうございました。
 それでは,ただいま御報告いただきましたけれども,中間まとめ及び緊急対策につきまして,委員からの御質問を受けたいと思います。御質問のある方は,名札をお立ていただければと思いますが,いかがでしょうか。特段今のところはございませんか。
 そうしたら,御質問がもし後で出たら,その都度お尋ねいただいてもかまわないので,次に進めさせていただきたいと思います。
 次,議題の2ですけれども,「今後議論すべき論点」に移りたいと存じます。本特別部会では,昨年は中間まとめに向けて議論を進めてまいりました。幾つかの論点につきまして,引き続き議論を行うこととしてございます。これらの「今後議論すべき論点」について,皆様のお考えをお聞きしたいと思います。まず,佐藤企画官から御説明をお願いいたします。

【佐藤初等中等教育局企画官】  
   それでは,資料3を御覧いただければと思います。
 資料3でございますけれども,一枚紙で,「「学校における働き方改革特別部会」で今後議論すべき論点」ということで整理をさせていただいております。
 まず,中教審で審議いただく内容の確認をさせていただきたいと思いますけれども,参考資料の2をもう一度確認いただければと思います。
 参考資料2を御覧いただきまして,そこに昨年の6月22日,中教審に諮問された概要についてまとめさせていただいているものでございます。そこの参考資料2の下半分でございますけれども,「審議事項」ということで主に3点,挙げられておったところでございます。
 このうち,1番の「学校が担うべき業務の在り方について」,そして,2番の「教職員及び専門スタッフが担うべき業務の在り方及び役割分担について」の部分につきましては,この半年間の特別部会の議論でかなり整理をしていただいたところでございまして,先ほど御説明した中間まとめの中で示していただいたところでございます。
 そして,最後の審議事項の3番目,「教員が子供の指導に使命感をもってより専念できる学校の組織運営体制の在り方及び勤務の在り方について」という部分でございます。こちらの審議事項の3番目の事項につきましては,時間の都合で中間まとめまでに議論が十分に深められていないという事項でございます。特別部会の中でも一,二度,御審議いただきまして,そこで頂きました委員からの個別意見については,中間まとめの中にも列挙させていただいたところでございますけれども,今後改めて議論が必要だということで中間まとめの中にも整理をさせていただいているところでございます。
 それを踏まえまして,先ほどの資料3に戻っていただければと思います。今,御説明させていただきました審議事項の3点目の部分につきまして,大きく「学校の組織運営体制の在り方について」ということで,資料3の1番の部分と,資料3の3番目,「時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方について」というところで,この2つの事項については,今,申し上げましたとおり,中間まとめの段階で今後継続審議等をされておった部分でございます。
 そして,今回,2番で「学校の労働安全衛生管理の在り方について」という事項を立てさせていただいております。これは,先ほども軽く御説明しましたけれども,昨年の中教審総会の中で,日本学校保健会の会長であられる横倉委員から御意見を頂いた事項でございます。学校の教職員が心身の健康を損なわないように働くために,必要な職場環境の整備に関して取り得る方策や支援の在り方等について検討を行うべきということで御意見を頂いております。
 また,横倉委員から併せまして,この検討の際には教育現場に関わりのある医師から意見を聴取していただきたいという御要望が出されておりますので,今後,特別部会の中でもそのような機会を設けるようにしたいと考えておるところでございます。
 今の2番目の事項を加えました,大きく3つの事項について,この後も継続して審議が必要と考えている次第でございます。
 また,資料3の一番下の部分に※がございます。本特別部会の中でも,これまで委員から御指摘を頂いておりますけれども,より専門的な法制度等の在り方についても検討が必要な事項もございますので,委員の追加を行うことを検討させていただいております。具体の人選等については,今後部会長と相談させていただきながらと考えておりますけれども,行政,公務員関係法に詳しい方を今のところは想定しているところでございます。資料3の説明については,以上でございます。

【無藤部会長代理】  
   ありがとうございました。
 それでは,ただいまの報告,「今後議論すべき論点」でありますけれども,御質問,又は御意見をちょうだいしたいと思います。本日は,これらの論点について検討する際に考慮すべき視点,また,特に議論してほしい観点など,皆様方の御意見をちょうだいしたいと思います。御意見など,おありの方はまず名札をお立ていただければと思いますが,いかがでしょうか。では,冨士道委員からどうぞ。

【冨士道委員】  
   では,失礼いたします。今回,この3つ,論点をお示しされているわけでありますが,1つ目の学校の組織運営体制の在り方について,一言意見を申し上げたいと思います。これは,学校現場としてはこのような形での在り方をきちんと整理をしていくことは大変必要だろうと思っておりますが,在り方論だけで済ませたくないなと。実際,具体的に,これはできれば制度としてきちんと確定したものにしたい。そして,そのためには,例えば,義務教育の学校の中では,区市町村の中には,教育委員会の中で会の運営規則等があって,きちんと規定をしてあるわけですから,法的整備や関連法令の整備もそうですが,各地区の教育委員会の管理運営規則まできちんと書き込みできる,そこまで具体的なものを出さないと,単に在り方,意識改革だけで終わってしまうというのが一番やってはいけないことだったなと思っておりまして,是非,在り方,そして,これはきちんとした制度として,明確な形ですみ分けをしていくことが大変必要なのだろうなと思っております。

【無藤部会長代理】  
   少々お待ちください。部会長がいらっしゃったので交代いたします。
 ほかの方,御意見のある方は名札をお立ていただければと思いますが,いかがでしょうか。

【小川部会長】  
   では,川田委員,どうぞお願いします。

【川田委員】  
   ありがとうございます。ざっと見ましたところ,ここで示されている論点は基本的には妥当なものなのではないかと思っています。それを前提に少し付け足し的に2点ほど意見を述べたいと思います。
 1つは,3点の論点それぞれに問題設定として,明確な目的が書かれていると思います。ここはこの後,議論していく上で確認すべき重要な点で,常に意識する必要があるのではないかというのが1点目です。
 それから,2点目の安全管理の在り方について,論点として採り上げることは非常に適切なことだと思います。その際の内容として,恐らく医学的な観点からの健康診断のようなものが1つあると思いますが,それと並んで,例えば,休職制度の運用の在り方,あと休職中の方に対する職場復帰に向けたフォローといった人事管理上の措置も視野に入ってくるのではないか。理想的には両者が医学的な対応と,人事管理上の対応がうまく連携して機能するような方向性を検討できればいいのではないかと考えております。以上です。

【小川部会長】  
   ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。時久委員,どうぞ。

【時久委員】  
   私は,この1,2,3とも,とてもいい論点だと思っています。先ほど冨士道委員がおっしゃったように,まず,1番目の組織運営体制の部分については,各学校が今のベストで組織的にやっているとは思うのですけれども,まだまだ改善の余地があると思っています。実は,今までの中間まとめによって,学校の意識改革とか,そして,これから市町村教育,委員会なども含めて,学校も今後の対策については,あっという間にというか,大きく前に進む動きが見えています。ですから,まだ温度差はありますけれども,今までに出されたものについては大きく変わっていくと思うのです。
 それで,その組織運営体制については,今,この働き方改革と同時進行というか,教育課程が大きく変わって,そちらに向けての動きと働き方改革が一緒になっているところが,今とても大事なところで,ベストな状態だと思っています。これが一方だけ動いていくと,そこだけの議論になってくるのですけれども,働き方改革の部分と,もう一方は,大きく日本の教育を変えるというか,探究的な学習をどんどん学校の中に浸透させていくのに,こちらの方は研究が必要ということと,両方が一緒になっているので,それを合せたときに仕事はたくさんあるので,この運営体制をどうするかということが同時に考えていけるということがとても大事な時期だと思っています。
 もう一つ,3のことにつきましては,先ほど委員の追加ということで,この教育関係の働き方についての法に詳しい方を,というのは,大変あり難いと思っています。この辺は専門的な御意見が必要だと思っているところです。以上です。

【小川部会長】  
   ありがとうございました。妹尾委員,どうぞお願いします。

【妹尾委員】  
   今日の配付資料の最後に,参考資料4というのを用意しておりますので,恐縮ですが,これを題材にしながら,少し問題提起と言いますか,論点提案をしたいと思っております。
 お開きいただいて1ページ目は,先ほど御説明があったとおりなので,これは諮問の内容を確認しているだけなので飛ばします。
 2ページ目は,さっき冨士道先生から意識改革に留めるなというお話があって,そのとおりだと私も思っていまして,前にも申し上げましたけれども,今までも中教審の答申ですとか,文科省さんのいろいろな通知ですとか,いろいろな御指導の中で,校長のリーダーシップだとか,学校の組織マネジメントが大事だというのは,随分前から言われてきたわけです。このようなものをもちろん言うのは大事ですけれども,掛け声だけでは駄目だと思っておりまして,つまり,校長の意識改革とか,頑張れよというだけでは,まだまだ弱いと思っております。
 具体的には,ここに書いておりますが,ドラッカーの言葉でも「公的機関が成果を上げる上で必要とするのは偉大な人物ではない。仕組みである」と書かれてありますけれども,これも真理の一面を突いているかなと思います。仕組みなり制度として,何かもう少し手当をするべきではないかと思っております。
 具体的には,中間まとめでも一部取り入れられていると思うのですが,学校運営の基本方針ですとか,経営計画などでしっかり働き方改革の視点も入れていただくとか,今,コミュニティ・スクールの設置も随分広がってはきました。しかし,これも基本方針等を事後的に追認すると言いますか,ほとんど職員会議も通った後で,コミュニティ・スクールに学校運営協議会に出されても,そんなに大きな修正はできないのであって,そのような形で学校運営協議会を使うのではなくて,もっと手前の段階でしっかり審議をしていただくとか,この辺は運用の問題ですけれども,そのあたりも考えていきたい。
 あるいは,学校評価についても,結構アンケートを取っておしまいみたいなところもまだまだ多いやに聞いておりますけれども,そうではなくて,もっと議論をしながら,教職員でも議論していただきたいですし,保護者ですとか,ほかの方も入れてしっかり学校の業務改善等について在り方を考える場として使っていただきたいと思っております。
 それから,これも前から申し上げていますが,人事評価なども活用していくことも大事かなと思っておりますが,肝心の校長評価については,教育長が評価をするという自治体さんがほとんどだと思います。しかし,教育長がどこまで各校長のパフォーマンスとか,特にこの職員の健康管理とか,あるいは人材育成とか,業務分担の適正化みたいなところをどこまで細かく見られるかといったら,限界があるだろうと思います。そのあたりをどう克服するのかということをもっと具体的に考えないといけないかなと思っております。
 3ページ目は参考情報です。これはGoogleが働き甲斐(がい)のある会社ということで,随分よく表彰されていたので見ているのですけれども,本当に素朴な取組をしておりまして,右の表にありますように,これは部下からのフィードバックサーベイを毎回,半年に1回はやっているものです。この辺の調査がいいかどうかはまたさておき,Googleのような世界的な企業であっても,このようにマネージャー職を育成するためには,きちんとした部下からのフィードバックと言いますか,しっかりマネージャー職が自分のパフォーマンスを振り返るための機会を充実させるところが大きなメッセージであります。この辺の質問サンプルがいいかどうかということを議論したいわけではなくて,校長のリーダーシップだとか,「校長,しっかりせえよ」と言うだけではなくて,例えば,このような調査なども含めて,しっかり仕組みとして入れておくことも検討すべきではないかという提案です。
 ちなみに,Googleの人事の責任者である人が書いてあるのが,このピンクのところで引用していますが,「この調査を思いやりのあるツールとし,講習や罰ではなく,成長に焦点を合わせるのだ」と書いております。これも非常に示唆的な言葉でして,つまり,このようなサーベイは,マネージャー職の報酬とか,何かにダイレクトにつながるものではありません。あくまでも人材育成のツールとしているというところです。
 ですから,一方では人事評価などを使っていった方がいいかもしれないし,一方では保障評価とか,報酬とは切り離して,校長や教頭をどう育成していくかも含めて考えるべきかもしれません。そのあたりも是非皆様の御意見を頂きたいところです。
 4ページは,ごちゃごちゃ書いておりますので,また後で読んでいただければと思いますが,この働き方改革については真ん中の方ですけれども,非常に職員室ではまだまだ声を上げにくいという声も聞きます。特にこれだけ非正規雇用の方も増えてくる中で,なかなか立場上弱くて言えないとか,あるいは,年上の方にはなかなか言えないとか,熱心な声の大きい先生に影響されちゃうとか,いろいろあります。この辺は運用の問題でもありますけれども,もっと主体的,対話的,深い学びで言うのだったら,まずは職員室からそうしなさい,という話は,私はよく申し上げていますが,是非そのようなことも意識していただければと思いますし,校長職はしんどい部分もありますが,仕事が減るように決めるべきところは決めるということで,このようなことも意識していただきたいなと思っております。
 一番上に書きましたけれども,議論する風土と,フィードバックというところを,もう少し制度的にも文化的にも両方の面で入れていく必要があるのだろうなということを申し上げたいところです。
 次,5ページ目ですけれども,それも同じようなことを書いておりますので,飛ばします。後で藤原先生からもあるかもしれませんが,この組織運営体制では主幹教諭とか総括教諭とか主任さんだとかについての役割についても,恐らく議論があるかと思います。これがどこまで機能しているのかどうかということの,しっかり検証なり,何らかの,もう少しデータに基づいた議論なども本当はしたいなと思っていまして,もしよければ,後で青木先生かどなたから教えていただきたいのですけれども,例えば,勤務実態調査でもしこういうことが分析できるのかどうか,これはできないのかどうかというのも,もしよければ教えてください。要望です。
 6ページ目。もう一つ,問題は文化だけではないと書いていますが,これはある小学校の校長先生が私に送っていただいた職員室の写真です。これで私は何が言いたいかというと,これはある授業中の風景でして,校長以外だれもいないというシーンです。アガサ・クリスティーの小説に,「And Then There Were None.そしてだれもいなくなった」という小説があるのですけれども,まさにそういう風景でして,これだけ小学校はぎりぎりの人数でやっているということです。インフルが流行(はや)っている段階で,インフルエンザだとさすがに休みますが,少々の病気だと休みもなかなか取りづらいとか,あるいは妊娠中にしんどいときも無理して出てくるような先生も多いやに聞いております。このように,働き方改革以前と言いますか,非常にぎりぎりの人数でやっているというところも含めて,今回,論点でも労働安全衛生管理という話とか,心身の健康を損なわないようにとありますけれども,余りにも人数が少な過ぎるという実態は考えたいなと思っています。
 次の7ページです。そういう意味では,前も少しお話ししましたが,教員定数の決め方,国の標準の決め方が,小学校と中学校,高校,特に小学校は著しく少ないようになっています。これは教科担任制を採らずに学級担任制であるというロジックのもとにやっておるわけですが,御案内のとおり,今後,小学校の仕事は今でも非常にたくさんあるのに,更に増えます。そのような中で,この定数の標準の決め方でいいのかどうかということも含めて,この部会でも議論するべきではないかと思いますし,あるいは別の会議で議論するのだったら,そのように教えていただきたいですし,小学校の定数改善は特に優先順位が高いものではないかなと思っております。このあたりもまたよければ御意見をお聞かせください。
 8ページ目は読んでいただければ分かりますが,理想は高い学習指導要領です。しかし,先ほどのようなぎりぎりの人数でやっているという現実を考える必要があるということを申し上げたいです。
 9ページは前も紹介したデータなので飛ばします。
 10ページは以上のことをまとめております。「文化への挑戦」というのと,「制度,仕組みへの挑戦」と大きく2つに分類しております。「文化への挑戦」ということであれば,これは基本中の基本ですが,まずは労基法なり労働安全衛生法を守っていただくということ。あるいは,その監督なり監視も非常に弱い。人事委員会が本当に機能しているのかという話は再三しておりますが,そのようなことも含めて,今回の中間まとめなり,緊急対策なり,あるいは今後の審議をより実効性のあるものにするためには,チェック,監督も含めて議論をしないといけないのではないかと思っております。それから,学校の当たり前を見直すという感じで,文化に挑戦していきたいというのが1点目です。
 それから,最後,「制度,仕組みへの挑戦」については,先ほど申し上げましたように,人事評価とかフィードバック,あるいは教員定数の問題,あるいは病欠等が発生した場合,日頃TTとかに入っている方が対応できるとか,そのような多少の余剰というか,予備スタッフなどもいるようにしないといけないのではないかなと思います。例えば,航空会社で,パイロットが病気になったから飛行機飛びませんということにはならないわけです。当然ですけれども,予備の人がいるわけです。ですので,特に小学校ではぎりぎりの人数で対応しているという実態を,まずはどう考えるかということを審議したいなと思っております。
 あと,給特法についても,いろいろな活動が自主的な活動で,先生たちが勝手にやっているのだ,という感じになるのは,非常に実態ともかけ離れておりますので,大きな問題ではないか。このあたりも含めて議論したいなと思っております。以上です。

【小川部会長】  
   ありがとうございました。今の妹尾委員の御報告,いろいろな論点を提議していただきましてありがとうございます。そこでもう少し,もしも意見があれば,後でも構いませんので,少しお考えを示していただきたいというのは,最後の給特法の超勤4項目,限定4項目以外の時間外勤務は教員の自発的な行為であると今まで扱われてきたのは事実で,この問題については中間まとめをまとめる過程でもこの部会の議論でもかなり共通した課題であると確認されてきていると思うのです。問題なのは,今の給特法をベースにしながら,超勤4項目以外の時間外勤務を教員の自発的な行為とみなさないという仕組みをどうやって作るかという,それをめぐる論点はかなりいろいろな切り口はあると思うのですけれども,これはまたその議論をする際には,私もいろいろ考えがありますので,その際,部会長としても何らかの見解を示したいと思うのです。この最後の項目について,今の時点で妹尾委員が考えられる,思われている論点みたいなものをもう少し文節からできるのであれば,この後,意見をまた頂ければと思います。今でなくても構いませんので,よろしくお願いします。

【妹尾委員】 
今,軽く一言,二言だけ申し上げます。ほかの方も御意見があると思うので,そこはまた是非お聞かせいただければと思うのですけれども,御案内のとおり,この超勤4項目というのは,本来は教師の長時間労働を抑制するために設けられた,要は教師を守るための制度であったわけなのですが,これがほとんど形骸化していて,中間まとめにも書いてあるとおり,超勤4項目以外の仕事で時間外勤務もたくさん多いというのが周知のとおりであります。ですので,実態とこの制度の趣旨とが全く乖離(かいり)をしているということをどう考えるかということだと思います。では,実態に合わせて超勤4項目を増やせばいいのかと言われると,そうするともっともっと今の長時間労働を認めてしまうことにもなりますので,私はそれには違和感があるというか,反対意見ではあります。
 一方で,今のままでもいいのかと言われても,非常に難しいという部分で,すみません,答えになっていないかもしれませんが,そのようなところも議論したいなと思っております。

【小川部会長】  
   ありがとうございました。重要な論点かと思いますので,また,そのときが来ましたら,議論していきたいと思います。
 この後の意見ですけれども,青木委員,相原委員,東川委員,善積委員の順でお願いいたします。

【青木委員】  
   ありがとうございます。まず,この資料3についての1と2ですが,簡単なところから言いますと,いずれも共通して指摘できる論点としては,研修の在り方を考えるべきだと思いますし,プラスして教員評価や学校評価の在り方と組み合わせて議論すべき論点だなと思います。その上で,1と3の関係について申し上げると,給特法の立法過程を振り返ってみると,当時,学校の事務職員の配置が現在と比べて非常に未整備な,不十分な状態だったわけですので,そういうことから,管理運営体制をしっかりしなければいけないという論点が当時からもあったわけです。そう考えれば,現状も状況は違えども,教員の長時間労働が問題になっていますので,現在においても1の論点というのは非常に重要だなと考えます。
 1に関して,例えば,校長ですとか,職位があるわけで,現在の法制度上の立てつけで,その活用や組合せでどう対応できるのかということを考えるのが,まず重要かなと思います。どうしてかと言うと,管理スパンが間延びしやすいというのが学校組織の特性ですので,現在の管理職の在り方でいいのかという論点が浮かんでくると思います。そう考えると,管理の在り方を考えた場合に,給与法にも関連する論点ですので,定数や教員給与の在り方にも論点が拡大していくかなと思います。プラスアルファの論点として,首長さんの意見ですとか,地方自治体の単独事業での学校に関わる教職員の雇用の状態について,あるところで調査しているのですが,非常に市町村単位で,単独事業で雇用が進んでいますし,ICTの整備も進んでいるのですが,地方財政措置という場合に交付税でやっていることが多いのです。要は学校のICT整備といって地方財政措置を仮にやったとしても,交付税に溶け込んでしまいがちですので,まずは補助金の形で目的を明確にしてやるというのが,地方自治体の実態にも即していくのではないかなと思います。例えば,無線LANを1つ配置するにしても,通常の家庭用ではふくそうしてしまいますので,それなりの金額が必要なのですが,そういう細かいところも議論していった方がいいのではないかなと思います。以上です。

【小川部会長】  
   ありがとうございました。青木委員にまた部会長から質問です。先ほど,妹尾委員から主幹教諭に関わって,それが教員の長時間勤務との何らかの相関があるのか,ないのかということも少し質問として出たのですけれども,青木委員は2016年の勤務実態調査の分析を今されているのですが,この主幹教諭の配置状況と各都道府県の長時間勤務等の関係というのは,今までの分析で何らかの相関みたいなものが見えているでしょうか。ただ,今の主幹教諭の配置というのは必ずしも必置でありませんし,任意の設置ですし,なおかつ都道府県によっては主幹教諭の役割というのはかなり状況が違いますので,主幹教諭の配置イコール,それが教員の勤務時間の在り様に影響があるというのは,そう簡単には相関関係が言えないと私も思うのですが,今までの分析でその辺のところは何か関係するようなデータがもしもあれば示していただきたいし,その辺のところはまだ十分分析していないのであれば,今後その辺を少し意識して,この部会の会議の際には御提示いただければなと思うのですけれども,今の時点で何かございますか。

【青木委員】  
   先ほど妹尾委員からもお尋ねがあって,ついうっかり忘れてしまいました。部会長からおっしゃっていただいたように,分析しているかどうかというと,まだ十分な分析が進んでいません。後回しにしています。その理由としては,部会長がおっしゃったように,主幹教諭の設置の目的が長時間労働の短縮でない場合もありますので,分析の対象としてそれだけを取り出すというのが,分析の技法上,余りやらないことであります。
 もう一つは,おっしゃるとおり,配置の状況にばらつきがありますので,データの性質からしても分析はすることはできますけれども,なかなか難しいのではないかということもあり,分析の優先順位は下げています。ただ,今後,重要な論点になってきますので,委託元である文部科学省と相談しながら,やれる範囲でやっていきたいと思います。

【小川部会長】  
   ありがとうございます。相原委員,どうぞよろしくお願いします。

【相原委員】  
   ありがとうございます。今後議論すべき論点,どれも重要な点だと思っています。一言ずつですが,1つ目の体制の話ですけれども,学校に関わらず,いかなる組織においても,あるべき組織体制というのは不断の見直しが必要なので,今回こういう形で体制見直しの検討に入るというのは結構なことではないかと思います。ただ,幾つか留意するべき点,若しくは懸念するべき点があるかもしれませんので,その点について1つ,2つ申し上げておきたいと思います。
 1つ目は,今の青木委員と部会長のやり取りにも関連いたしますが,今回の長時間労働を是正して働き方をよりよいものにしよう,生徒との接点をより深みのあるものにしていこうという観点からしたときに,今回のこの体制見直しの着眼点が,対策として狙いと整合しているものかどうかというのは,よくよく検討されるべきだと思っております。これは公に民間に関わらず,管理を強めていくことは,時間管理,若しくは働き方を改める上で大変重要な手法ではありますが,管理を強めることによって,また,その管理が新しい仕事を生むとか,そういうことが往々にして出てまいりますので,狙いと着眼と対策が本当に合っているかどうかということについては深い議論が必要だと思います。
 それと,これは少し懸念し過ぎかもしれませんが,組織体制の見直しは先生に関わらず,働く人にとっての心理にも影響すると私は理解いたします。生徒との接点の深みを増していくことが大変重要なわけですから,マネジメントサイドに学校現場の心理が動いていったり,若しくはそちらの方が重用されるという文化が生まれるようなことがあるとすると,これは最初から遮断しておく必要があると思っておりまして,先生方を少し侮辱するような言い方になるかもしれませんが,マネジメント思考ばかり強まるような先生では困ると思っておりまして,おのずとそういう方は出てくるのだろうと思っていますから,働く皆さんに対する心理的な影響も十分に配慮すべきだと思っております。
 2点目の安全については,これは簡潔ですが,学校現場におけるメンタルは御案内のとおりです。したがって,知見の集積が大変大事であり,集積のみならず活用できるプラットフォームも整備していく上では今回大変重要な機会にある。その点から言うと,メンタルの観点でも大分先進的な事例を把握されていたり,対処の仕方を研究熱心にされているところも公益の団体も様々ありますので,そことのネットワークをつないでいくなど,知見をより活かせる体制整備が大事だと思います。
 それと3つ目の給特法の係るところですが,委員の追加なども含めて補強いただけるということですから,より専門性が高いところで議論できるというのは結構なことではないかと思います。今後の論点として,先ほど事務局の方から,中間まとめに対し,幾つかの中教審での御意見を冒頭頂きました。その中の3つ目ぐらいにあったと思いますが,勤務時間を考える上では,処遇改善のみならず,研鑽(けんさん),若しくはしっかり休める体制制度も必要だという御意見もあったように先ほど伺いましたので,給特法を考える上での1つのポイントになり得るのではないかと,このように拝聴をいたしました。以上です。

【小川部会長】  
   では,東川委員,どうぞ。

【東川委員】  
   失礼します。資料3の「「学校における働き方改革特別部会」で今後議論すべき論点」について3つお示しを頂いているのですけれども,私もどれも重要な論点かなと考えています。濃淡を付けるべきではないと思うのですけれども,あえて付けるとするならば,この2番の「学校の労働安全衛生管理の在り方について」は,在り方のみならず,現状,課題,そして対策を早い段階で構築していくべきではないのかなと特に感じます。学校の教職員が心身の健康を損なわないようにというところについては,身の安全があって,様々な組織運営も成り立つわけですし,制度的な措置も衰えていくということを考えますと,先生方の身の安全が,まず一番なのかなと。私どもPTAでございますので,先生方も守っていくということももちろんでありますけれども,その向うに子供たちがいまして,子供たちの健全育成,そして,目指すべき全人格的な人材を育成していくというところに係っていきますと,まず,この身の安全,心身の健康を損なわないようにといったところは,特に議論していただきたいなといったところであります。
 たまたまの事例ではありますが,たくさん声が聞こえてきまして,ある中学校の女性の先生でありましたけれども,この先生は専科でして,音楽を担当されている。中学校の先生で,14クラスある中で,全部お一人で担当されている。お一人で担当されるということは,評価まで含めて全部御自身でやる。ブラスバンドの部活も持っていてということで,全く声を上げることができなかったということで,実はこの先生,ついには入院をされてしまった。これはメンタル的な部分ではなくて,急に体調が悪くなって腸閉塞を起こされているというので,3週間,御入院をなさったのです。これは学校の現場でサポートがあったという話ではありますけれども,産休・育休のような制度は当然ないわけです。そこを含めて,悲鳴は上げたいのだけれども,上げる場所さえないという,SOSを発信したい先生方が,ヒヤリハット的にたくさんいるのだなということを考えますと,この2番につきましては,私的には軸を置いた議論ができればいいなと考えています。以上です。

【善積委員】  
   ありがとうございます。まず,論点の2つ目ですけれども,学校の労働安全衛生管理の在り方は,基本的には医療面,健康面を重視した議論をするという枠になっているように受け止めていたのですが,実は学校というのは,建物の構造などが非常に古い,非効率な状況が多々あるように思っていまして,学校の先生方というのはその中で,例えば,10分間,5分間の休憩で職員室に帰って来られるかとか,あるいは,先生方がそうなったときに,緊急の連絡であったり,今日児童が遅刻する,休むという話が伝わるやり方が,意外と電話ではなくてメモだったり,人の伝達であったり,そういう細かなところが結構たくさん見受けられるわけです。そのときに,先生方が教室にいらっしゃって何かあってすぐ戻ってきてという移動の間,結構風邪をひくぐらいの,環境悪い,すごく寒い中を移動されたり,場合によっては走ってこけるとか,ぱっと見,重要ではないように見えるかもしれないのですが,意外とそういったところの蓄積が健康に影響しているなと最近ある学校を1日観察している中で強く感じたところなのです。そういう学校の状況に応じて,もう少しツールを導入することで解消する部分が多々あると私は考えていますので,そのあたり,予算との関係でできないという答えが非常に出てきやすいものですから,国としてもそういう学校環境をより働きやすく,物理的にも改善するのだという方向性をどこかで示していけるものであれば,そう大きな予算を使わないものであるかもしれないので,そのあたり,国としても推進したり,何かそのような姿勢を示せないかなということを1点思っていまして,そこがこの2に入るのであれば,是非入れていただけたらというのが1つあります。
 それから,時間外勤務抑制の3に入るのかどうか分からないのですが,学校の先生方は非常に研究活動などが多いように思っています。研究活動は必要なのですが,どこまでそれをやっていかれるのか,学校個別で判断をされていらっしゃるようで,そこが非常に数が多いと,その作業に追われてしまっていらっしゃるような状況,それで残業が増えている様子が見受けられています。それと併せて,学校の行事だけではなくて,外から学校側に依頼があって,そこに学校側から関わっていくイベント系のものですね。ちょうど妹尾委員が出された資料の6ページに写真があるので,写真を見ていてよくあるパターンだなと思ったのですが,このホワイトボードが右の奥に見えるのですけれども,多分ここにいろいろな行事がダーッと書かれていると思うのです。この行事は,校内は調整できるにしても,校外からの依頼は,なかなか学校の事情で調整できないが,参加していかなければいけなかったりする要素があると思うのです。そこも含めて,もう少し学校現場に来る参画依頼のもの,部活と似たようなものですが,そういうものを整理されないと,日々2日か3日おきに1回,そういう特別な対応をする何かがあって,そこに向けて先生方が準備をして,大概その日の前日にされていらっしゃるように見えるのですが,そういうことを失くすような,減らすような方向の何か動き方が提言できないかなということが,まず1点。
 もう一つは,先生方の働き方にも影響するところではあるのですけれども,この教室を見ていると,物すごく先生方の机の上が雑然としておりますよね。右手前のコンピューターに付箋が貼ってあります。これは落ちるかもしれないわけですよね。結構そういう情報伝達が以外とメモ書きでなされていたりして,伝わっていなくて見落としがあったり,あるいはここに児童に渡さなければいけない大事な封筒が机の上に置かれている上に資料が乗っかって,間違ってだれかに渡してしまうとか,あり得ることなのです。そういうことが割と軽視されるわけではないですけれども,先生方の中で重要度が余り高くない可能性があると思っていまして,その意識をできるだけ仕事場というところでのミスが発生しない,リスクになってトラブルシューティングにとても時間を割かれる状況を減らすための何か工夫ということを示せないか。例えば,モデル職員室と言うのでしょうか,何か職員室としての分かりやすい作り方みたいなところを事例集でもいいのですが,お伝えになると,例えば,横浜の事例で,先生方が立って話をしながらコミュニケーションを取るけれども,仕事をするときは自分の机のところで集中してやるとか,そういう何か構造を作っていらっしゃる例を見たことがあるのです。作り方のサンプルみたいなものを出していくことも,制度的措置になるのか分からないのですが,必要なのかなということ。あとはICTの活用ですが,本会の方でも効果的活用を前提とした環境整備の必要性という御意見が出ていたと聞いたのですけれども,まさにイベントへの対応,前回はどうやったかというデータが全く残っていないのですね。それを先生方が想像し得る中で次にどういう行動を取るか。では,子供たちにはこの時間までここに待機させて,次,この人たちが来たらこうしましょうという,頭の創造の中で話合いをされていたりすることが結構ありまして,なぜ前回の情報をベースに,そこから次どうするべきか,もっとよくするにはどうするのかという議論ができないのかなというと,何かそこがストックされていないのですね。そこの発想,自分たちのされてきたイベントについても,終わってそれで終わるのではなくて,そこをストックして,次の人たちがまたそれを使っていけるようにするようなこと,それはカリキュラムの方にも実はあって,明日教える資料を前日の夜に,すごく思いつきも含めて作っていらっしゃるのもよく見るのですけれども,それであれば子供たちがどのように受け止めるかというのも,結構行き当たりばったりではないのですけれども,そうなってしまいかねないなと思っていて,そういった使える教材のストックも,なかなか先生方,学校だけだと進まないのです。もう少し大きな目線で,そういうことが大事だという話をしていくような流れを作れないかなということも思っていまして,それが1,2,3のどれに該当するか,今,分からないのですけれども,結構具体的な事例の中に解決しなければいけない要素がすごくあるのが学校現場で,先生方は給特法の話にも影響するかもしれませんが,裁量労働に近い仕事の状況にいらっしゃると私は見ているのです。裁量労働となると,なかなか本人がどこまでその時間をかけるかというところを決断する要素が多くなりますので,本人にその力を高めていくという仕掛けをしていかないと,なかなか外部環境だけでは変えていけないところがあるかなと思っています。そういうところで,細かな仕掛け,仕組みに対して,積極的に関わっていくということが大事だというメッセージを何とか伝えていけないかなということを感じております。以上です。

【小川部会長】  
   ありがとうございました。それでは,最後になりますか。天笠委員,よろしくお願いします。

【天笠委員】  
   失礼します。幾つかのことを申し上げさせていただきます。まず1つが,先ほど中間まとめの御説明の後,申し上げるべきだったかなと思っておりますけれども,それはこの中間まとめのフィードバックをお願いしたいなと思っております。大変限られた時間ですので,これをこういう形でまとめたからといって,すぐ事態は動くということではないかと十分認識しているわけですけれども,とはいうものの,この限られた時間の中でこれをまさに学校がどう受け止めているのかという,この方向をどのようにしていこうかということをこの場で何らかの形でいろいろな情報をフィードバックしていただくというのも,この審議を進めていく上で大変大切なことなのかなと思っております。
 例えば,登下校に際して,先生方が何らかの形で関わりを持っていた学校,地域が,このことによって現状,どのように動こうとしているのか。あるいは,学校徴収金を学級担任の先生がある意味で言うとやらざるを得ない,そういう学級・学校という状況において,この中間まとめというのがどんな形で捉えられ,受け止められているのか,どうなのかということについての現状の状況等について,情報をそういう意味ではフィードバックをしながら,この中間まとめを踏まえながら更に審議を進めていくことが大切なのではないかなと思っております。それが1つ目であります。
 それから,2つ目ですけれども,基本的にこの論点3つということでよろしいのかなと思っておりますが,また,そう申し上げつつ,このあたりのところをどのようにこちらで受け止めたらいいのか,どうなのか,少し考えるところがあります。それはどういうことかと言うと,例えば,組織・運営体制というと,また全てここに含み込まれてしまうような,ターゲットがどちらかと言うと,先ほども御意見がありましたけれども,茫洋(ぼうよう)としちゃうというのでしょうか,組織・運営の在り方を見直すと言えば,確かに見直すことの必要性なのですけれども,基本的に何のためなのかというところを常に外さないようにしていくことの大切さがあるのかなということは,自分に問いかけなければいけないところだと思っております。そういう中で,4つ目になるのか,あるいは,1,2というあたりにとりわけかかってくるのかもしれません。先ほどの御意見もあったのですが,私も同様の認識を持っていまして,先生方の研修ということについて,それをこういう文脈の中でどのように位置付けて,どのように対応を図っていくのか,どうなのかということですけれども,更に言うならば,養成,採用,研修という,この分脈の中で,先だってまとめる方向性の下で動いているのですが,そのことと,この場で働き方改革として議論を進めていることが嚙(か)み合わなくなってきていないのか,どうなのか。あるいは,うまく嚙(か)み合わせるには,どのようにそれを扱っていったらいいのか,どうなのかということを,もう一度丁寧に捉えていく必要があるのではないかと思っております。その話になると,更に言うならば,教育公務員特例法の話ですとか,あるいは免許法の話にも広がるのです。一体どのあたりの守備範囲としてこのあたりの議論を,働き方改革というフィールドにおいてまとめていくのか,どうなのかということが問われているかと思うのですけれども,改めてそうしたときに研修とか,あるいはもっと言うならば,教員養成等の免許法の在り方等ということというのは,視野の外に置いておいていいという話なのか,どうなのかということは,もう一度論議すべき論点の中で位置付ける必要があるのではないかと思います。
 それから,もう一つは,少し話が違いますけれども,学校任せという,先ほどの資料の御説明の中にもその文言はあったかと思うのですが,このあたりのところも丁寧に捉えていく必要があるのかなと思っております。私は基本的には学校任せにしなければいけないところもあるのではないかと思っていますし,又は,そのことを非常にこだわりながら,大切にしてきた歴史を持っているとも,私は認識しております。それはどういうことかと言うと,言うならば教育課程の話というのは,ソフト面という言い方があるかと思うのですし,かたや,そういう学校を支えるとか,授業とか教育内容を支えるという面においては,建物だけではなくて,制度的なもの,法令的なものをハードという言い方をするときがあると思うのですけれども,どちらかと言うと,学校の裁量とか,それというのは,今言うならば,基本的に学校の判断とか裁量を重視する,尊重するというところを長く持ってきて,基本的に大切にしてきて,私はこの方向は今後も重要だと思っております。ただ,その学校で判断をするとか,自ら教育課程を編成するとか,そういう裁量の余地をまさに支えていくハードの面の在り方がどうであったかというと,ここのところはうまくソフトとハードがかみ合ってこなかったという歴史でもあったのかもしれませんし,とかくソフトがひたすら進行するような,それに見合わないハードの整備の在り方が,今の状況を招いた一端にあるということは言えるのかなと思っているのですけれども,改めて,今回,この働き方改革という場合,その辺のところを丁寧に区分けしながら,整理をしながらターゲットを絞って,どうハード面において改善を図っていくのか,どうなのかという歩み方というものもまた一つあるのではないかと思っております。
 したがいまして,先ほどもありましたけれども,基本的に長時間労働の改善を考えた場合に,先ほどの御意見に私も同感ですが,そのときに管理を強める手法が果たして善なのか,どうなのか。ベターなのか,どうなのか。知恵を絞る必要がもっとあるのではないのかなと思っておりますけれども,このあたりのところの学校に任せるとか,先生方にいろいろ御判断を頂くということのバランス,兼ね合いを慎重に吟味しながら進めていくことの大切さがあるのではないかなと思っております。その上で最後になりますが,私はそうすると,この中の2の心身の健康ですけれども,組織にも健康度があるのではないかと思っておりまして,お一人お一人の先生の心身の健康ということが,学校の組織の健康にも直接,間接,より関わってくるのではないかと思っております。そういう2つ目の論点が,学校の運営組織体制とも非常に密接に関わりながらあるのだということで,この論点の論議の仕方,組み立て方を進めていくことの必要性,大切さがあるかなと思っています。ですから,基本的にこの3つの柱で,これから議論を進めていくということで,私はよろしいのかなと受け止めています。以上です。

【小川部会長】  
   ありがとうございます。よろしいでしょうか。ありますか。では,妹尾委員どうぞ。

【妹尾委員】 
3点ほど各委員の御意見も伺いながら,関連する話をさせていただこうと思います。
 1点目は,先ほど善積委員からもありました研究についての負担ですが,これは私も全国各地いろいろな教育委員会とか校長先生等とお話をしていて,よく聞く話ではあるのです。この研究指定校になっている,モデル校ですとか,あるいは大学等の附属小学校,中学校等におきまして,公開授業をやったり,研究授業をやられたりするときに,非常にそれはすばらしい実践をされることが多いのだけれども,往々にして,平たく言えば睡眠時間を削った上での成果を発表しているということがありますということです。これはデータでちゃんと確認したわけではないのですが,そういう話はよく聞きますので,何が言いたいかと言うと,準備をかければかけるほどよくなる傾向はあるとは思うのですが,とはいえ,睡眠を害してまで,健康を害してまでやるほどのものかということはよく考えないといけなくて,しかもそういった発表をされると,それが理想の形と言いますか,その授業に自分も近づきたいと思われるのは何も否定しないのですけれども,そこがいわばスタンダードというか,目指すべきモデルになって,ほかの学校も研究を頑張ろうということで,どんどん長時間労働にもなりやすいという影響もあるやに聞いております。そのあたりも含めて,かけた時間をもう少し考えないといけないのではないかということは申し上げたいし,もう一つは,そのような研究は授業系に隔たっていますので,例えば,教材の共有等も含めて,このような業務改善とか働き方改革に資するようなものも,まさにモデルとしてどんどん広めていく必要があるだろうということは申し上げたい。文部科学省には身近にできることとしては,文部科学大臣賞だとか,いろいろな表彰があるかもしれませんが,そのようなときにもしっかりそのような視点も含めてよく考えて表彰していただきたいということは申し上げたいところです。それは1点目の研究についてです。
 2点目は,メンタルヘルスについて,もっとプラットフォームがあった方がいいのではないかという話も含めて,皆さんからお話がありました。それで1つ気になっていることを申し上げますと,労働安全衛生法に従って,今,ストレスチェックをやっている学校が随分増えてきたと思います。しかし,この結果が,個人には返しているのですけれども,十分組織的には活用されていないような実態もあるやに聞いております。2つ,文部科学省の担当課の方には御検討いただきたいことがあります。
 1つは,私が知っている限りでは,業務の負荷のストレスとか,職場の人間関係等によるストレスを2軸に分けて結果が出るのですけれども,細かい話で恐縮ですが,民間の事業者も含めて全ての物の平均が真ん中にきたりするわけです。これは学校の方にとっては,正直参考にしにくい部分がありますので,全国のこれだけデータが集まりつつあるので,民間とか事業所だけではなくて,例えば,小学校であれば,小学校だけのデータで比べられるような整備を,いろいろな業者さんがいるのかもしれませんけれども,是非このようなものを考証していただきたいというのが1点。
 2点目は,当然ですが,個人情報はちゃんと伏せた上で,このようなストレスに関するデータを,教育委員会とか研究者の方とか,あるいは一般の方のオープンデータでもいいと思っているのですけれども,なるべく活用しやすい形で集めて出していただくようにしていただきたい。これは有効な教員の今の実態についての非常に貴重なデータで,手間をかけずに追加的なものではなくて,今,現行制度の下でできる貴重なデータなので,是非これを各都道府県などで交渉するのは手間がかかりますので,国としてどうするのかということを,是非真剣に考えていただきたいという点が2点目です。
 3点目は,散々私も言いましたが,教員定数については言わずもがななのですが,文部科学省は相当努力をされていて,私が想像する以上に恐らくいろいろなハードな交渉もあるのだと思います。しかし,例えば,こう言っては何なのですが,英語の加配が専任だって,小学校2万校ありますので,全然足りないということは,皆さんもお気づきのとおりだと思います。私は何が言いたいかと言うと,総会でもそのような教員定数の話が先ほどもありましたけれども,教員定数をもっと増やしてくださいねと言うだけでは多分駄目で,何がもっと必要なのかということを,是非文科省からももっとお話ししていただきたいし,知っている方はどんどんおっしゃっていただきたい。例えば,教員定数を増やせば,もっと職務環境がよくなるのかというエビデンスがあるのかと言われています,ということであれば,そういうエビデンスを作るための方向を審議すればいいですし,あるいは,私などは前から申し上げていますが,これは教員の命とか,心身の健康に関する話ですので,厚生労働省とも組んでいただいて,省庁横断的に,特に小学校の定数などは改善するように働きかけられないのかとか,そういうことも含めて,どんな方策があれば,もっと教員定数の改善に向かうのかということも,もう少し具体的に要望するだけではなくて,審議ができるように少し材料を与えていただきたいなという要望を申し上げたいと思います。以上,3点です。

【小川部会長】  
   ありがとうございました。
 非常に多くの御意見を頂きました。今後,基本的にはこの3つの柱をベースにしながら,今日,委員から頂いた様々な切り口を今後の議論に活かしていけるようにしていきたいと思います。ありがとうございました。
 それでは,残り30分ほどしかありませんけれども,後半の議論のキックオフという意味でもないのですが,今日の示した論点の1に関わって,国立教育政策研究所の藤原総括研究官から,御意見を伺いたいと思います。今日の配付資料では,資料4に基づいて,藤原総括研究官から,この1の学校の組織運営対策の在り方に関わる議論に資する視点から御意見を伺いたいと思います。10分程度でよろしくお願いいたします。

【藤原総括研究官】  
   よろしくお願いいたします。10分ほどですので,論点を3つお話ししたいと思っております。
 まず,1点,資料4の1枚目でございますけれども,ここに書いておりますとおり,ここ20年間,中教審の重要なテーマの1つとして,一方では学校組織全体の総合力を向上させながら,他方では,教員の長時間勤務の是正を図る。このための体制をどう整備するのかということが非常に大きなテーマでございました。その中で,業務改善ですとか,あるいは学校体制の見直し等と並んで,マネジメント機能強化というのが20年間重要なテーマであったということは,まず,お知らせしておきたいと思います。これが1点目でございます。めくっていただきたいと思うのです。
 その上で,しかしながら,実はパラダイムというのが次第に変わってきているということをお話ししたいと思います。端的に申し上げますと,「英雄型リーダーシップ・パラダイム」から,「分散型リーダーシップ・パラダイム」へというものでございます。これはどういうものかと言いますと,「英雄型リーダーシップ・パラダイム」と申しますのは,トップリーダーというのが,スーパーマン,スーパーウーマンのような優れたリーダーが組織を引っ張っていくというモデルでございます。これに対しまして,「分散型リーダーシップ・パラダイム」と申しますのは,確かにトップリーダーは大事なのだけれども,実は組織をよく見て見ると,ミドルリーダーとか,いろいろな人がリーダーシップを状況に応じて発揮していて,それが最終的にトータルのパフォーマンスに変わっているというモデルでございます。
 この20年間の中教審の議論の中で,マネジメント機能強化を図る上で,その先端になったのが,平成10年の「今後の地方教育行政の在り方について」という答申でございました。ここでは,確かに主任等,ミドルリーダーも言及はしているのですけれども,主眼はトップリーダーでございました。校長にいかに適材を確保するのか。そして,校長がリーダーシップを発揮するために,どのような整備が必要なのかというのが論点でございました。
 ところが,近年,平成27年に出た「チームとしての学校」では,「管理職もチームで」とか,「学校運営チーム」という表現へと変わってきております。各種の答申でもミドルリーダーについての言及が多いのが,近年の特徴でございます。これは2つの背景がございまして,1つは,国際的にパラダイムが変わってきているということでございます。トップリーダーだけで学校を動かすのではなくて,もちろん,トップリーダーも大事でございますけれども,ミドルリーダーもリーダーシップを発揮するから,教育水準は向上するのだというモデルへと変わってきている。だから,教育水準を向上する上での非常に重要なキーパーソンとしてミドルリーダーへ焦点が上がってきている。これは日本でも検証されておりまして,トップリーダーがチームとなって学校をいいように作っても,それが教員の個人の自信へとつながる上では,学年団の自信というものを媒介する。そんなモデルがあるのです。だから,学年団が,「うちの学年できるね」という雰囲気を媒介して個人が元気になっていく。そんなモデルも検証されております。このような研究動向もあるわけでございます。
 もう一つ,日本固有の状況としては,2007年の「今後の教員給与の在り方について」ぐらいから明確に意識されてきていますけれども,副校長,教頭の長時間勤務を是正する上で,リーダーシップを分散しなければいけないという議論がされてまいりました。これは御覧のとおり,副校長,教頭というのが非常に長時間労働の頂点を極めているわけでございます。これは,ほかの国と比べますと,相当特異な状況であることが言えようかと思います。勤務実態調査を職種別に丹念に取ってありますイギリスなどを見ますと,一番長いのは校長でございます。もしかしたら,これは東アジア文化かなと思って,中国,韓国でも聞いてみましたけれども,そのようなことはないと。教頭が最後まで残らなければいけないという文化はないということでございました。このあたりはこれから変えていく仕事があるのだろうと。
 以上のような背景で,ミドルリーダーというのが政策的にも研究的にも非常に重要性が認められてきているというのが,この10年間の変化だろうと思います。
 その上で,3つ目に申し上げたいのは,これは委員の皆様方からももう既に御指摘がございましたけれども,ミドルリーダーが活躍できるためには,工夫が必要ということでございます。ですが,ただミドルリーダーが大事だよというだけでは,あるいは配置しただけでは,パフォーマンスの向上につながりづらいということを申し上げたいと思います。
 まず,左下についております2ページ目でございますけれども,校長の満足度に注目して,国研は調査をしております。校長が,自分が「校長,いいなあ」と,仕事についても,あるいはワークライフバランスについても,満足しているという要因はどういうことなのかというのを調査しております。校長が満足しているというのは,職員にいい雰囲気を与えるのだろうと思います。また,それは若い教員にも影響を与えるということが,今日御説明できませんけれども,分かっております。校長先生が満足して,校長が輝いているというのは,周りに伝播していくのだろうと思います。
 では,それはどういうものなのかと言いますと,今日のテーマに限りますと,事務職員からの支援の有用感が高いほど,満足度が高い。だから,「学校運営はチームで」と申し上げ,指摘されてまいりましたけれども,事務職員がいいパフォーマンスをすると,校長先生というのは満足度がアップする。チームとして元気になっていくのだろうということが伺えております。
 次の3ページでございます。しかしながら,制度が必要でございまして,例えば,新潟県新潟市では,職務内容を明確化したり,あるいは資質・能力の向上について,施策を進めている。国がつかさどる職務規程の見直しを踏まえて,各自治体で動いているところでございます。
 では,このような,例えば,新潟県の職務内容の明確化があると何が違うのかというと,今度は事務職員の満足度が,通知がある方が,満足度が高いという結果でございます。学校というのは流動的な要素があるわけでございますが,職として考える際には,一定の標準化がないと学校が変わるたびに役割が変わってくる。したがって,ある程度標準化した方が,満足度がアップするという結果でございます。
 このほか,法律改正と伴って省令改正も実施しておりまして,事務長の役割も見直しております。事務長というのを適正に活用していけば,先ほどお示ししたとおり,校長の職務満足度の向上に貢献できるのだろうと思われます。このような制度について,是非御検討いただければと考えております。
 なお,今一番忙しい教頭先生の職務満足度と,事務職員のパフォーマンスというのも,相関関係があることも分かっております。このあたりでチームとして組めば,よくなっていくのだろうと思います。
 次に,主幹教諭でございます。主幹教諭の事例として,綾瀬市を御紹介させていただきたいと思います。これは総括教諭,神奈川県の制度でございますけれども,ここは校務分掌を小学校では4グループ,中学校では5グループに区分して大くくりしているわけでございます。グループの長として総括教諭を配置しています。校種ごとに学校組織や総括教諭の役割が明確化されるとともに,標準化するような工夫を実施しております。先ほど申し上げましたけれども,職としておくということは,日程の標準化が避けられないのだと思います。その標準化をすることによって,同じグループを担当する総括教諭同士のネットワークによって問題解決能力が向上したり,あるいは,人材育成という面で効果が出ているということでございます。
 そもそも,その総括教諭を導入したときというのは,どういうシナリオで組織がよくなるかというのは,まさにこういうシナリオだったと思います。大くくりをすることによって,責任体制を明確化することによってパフォーマンスが上がるのだというシナリオだったと思います。まさにそのシナリオどおりに実施しているのが,この神奈川県の綾瀬市の事例だと思います。
 次に,5ページ,6ページを見ていただきたいのですけれども,3つ目に申し上げたいのは,校種による学校運営の違いを見ていかなければいけないということでございます。中学校ももちろん,固有の大変さがあり,高校,特別支援もそうなのですが,結論だけ申し上げますと,高等学校,特別支援学校に比べますと,小中学校の教頭の方が幅広く学校運営事務・業務に関与しております。ですから,同じ教頭と言っても職務が違うということをまず御理解いただきたいと思います。
 また,意識面におきましても,小中学校の方が現実と理想とのギャップが大きいことが明らかにされておりますが,小中学校はマネジメント改革を整備していく必要があるのだろうと考えます。
 しかもその上で,6ページでございますけれども,副校長,教頭の法制上の職務規程というのは,校務を整理,つまり,全体を見渡しながら整理することによって校長を補佐するというのが法制上の理想状態でございます。しかしながら,これは校種を見ますと,小学校の方でそのような法的理想状態が実現できていないということなのです。ですから,小学校の教頭先生が今,物すごく忙しくなっているのは,相手がいない。つまり,ミドルリーダーがいないので,仕事を任せて人材育成しようとも,ミドルリーダーそのものが少ないということだろうと思われます。そういう小学校の特性については,委員の皆様からも御指摘がありましたけれども,法令というのはそもそも理想状態で,その理想状態を実現しなければいけない。その実現する状態においては,フリーのミドルリーダーの配置がいるのだろうというのが3つ目でございます。
 最後のページでございますけれども,その事例として横浜市におきましては,小学校に児童指導専任教諭を配置しております。もちろん,これだけではないのですけれども,いろいろな施策が相まって成果が出ているとお聞きしている次第でございます。
 世界を回ってみますと,生徒指導に関して小学校でフリーの先生を増やすというのが大事でございますし,更に将来的に考えますと,世界を見渡しますと,生徒指導体制という分業体制は幾つかのバリエーションがございます。1つは,フランス,あるいはアメリカの大規模校のように,完全にスクールカウンセラーとか,別の職種に任せてしまうような国もございます。でも,そのような国も当然,課題を抱えているとのことでございます。協業体制の確立という意味ですね。それとは別に,日本のように,教員サポート型の分業体制の国もございます。これは日本に適合的なのだと思います。
 もう一つ,日本が今後考えるべきは,韓国でございます。これは教員内分業化モデルでございます。つまり,教員の中で生徒指導を担当する教諭を別途設けていくということでございます。韓国におきましても,いじめ問題は深刻でございまして,それに対応しまして,御苦労されております。そのような中で子供の命を守るために,専門相談教諭の配置を促進しているわけでございます。このように,中学校もそうですけれども,小学校において生徒指導の分業体制を,定数法上含めて,是非御検討いただければと思います。
 簡略でございますけれども,2点,ミドルリーダーが大事だという議論に世界的になっているということ,ミドルリーダーが活躍する上では,配置だけでは駄目で工夫が必要であるという御指摘をさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

【小川部会長】  
   ありがとうございました。残り15分から20分ほどあります。今の藤原総括研究官の御説明の内容に対する質問,意見でも構いませんし,また,藤原総括研究官の説明をベースにしながら,学校の組織運営の在り方についての御意見等あれば,委員から賜りたいと思います。どなたからでも構いません。いかがでしょうか。天笠委員,どうぞ。

【天笠委員】  
   どうもありがとうございました。御質問させていただきたいと思うのですけれども,御発言のように,ミドルリーダーが政策的にも研究的にも大変重要な位置を占めるようになったという御指摘は,私も同様の認識を持っております。また,学校に,とりわけ小学校にフリーの立場の教諭を置くということについての御提言も,私も同意するところがたくさんあります。ですから,そのような点で,今日のこの関係の資料に基づいた御発言は,その方向を受け止めさせていただきたい部分がたくさんあるのです。
 その上で御質問させていただきたいのが1,2ありまして,そうすると,改めてミドルをどう考えていったらいいのかということですけれども,例えば,ここでいくと事務職員,主幹教諭,専任教諭,主任等と括弧して,ということなのですが,改めてそういうことも含めて,ミドルというのは職位としてミドルを設けるということなのか,あるいは機能としてミドルということなのか。あるいは,そこにスタッフとしている教員のある種の慣行的な年齢というのでしょうか,若からず,ある意味で言うと年齢を重ねるのではなくて,社会的,一般的に言われている常識の年数の年齢を抱えた人がミドルと言われるのか。そこら辺,恐らく複合的なものではないかと思うのですけれども,改めて需要とされるミドルをどう考えていったらいいのかということが1つであります。
 それから,今日御発表のところからすると,やや範囲外の質問になってしまうかもしれませんけれども,御承知のとおり,この国は主任制ということについて随分大きな経過をたどったと言うのでしょうか,そういうことがかつてありました,という言い方になるのかというあたりについての御質問です。かつての時代に主任制をめぐっての論争と言うのでしょうか,議論はもう既に克服されたものであって,今はもう新しい局面の中でのこの話なのだということなのか,それとも,残滓(ざんし)という言い方になるかどうか分かりませんけれども,いろいろなものを引き継ぎながら,こういう状況なのだというあたりの位置付けと言うのでしょうか。英雄から分散ということのある意味では前段が,今,申し上げた質問と関わってくるのかもしれませんけれども,どのような今日的状況なのか,どうなのかというあたりは,かなりつながる部分もあるかとは思うのです。その辺はいかがでしょうか。以上です。

【小川部会長】  
   後半,重い質問ですよね。では,2点,答えられる範囲でお願いいたします。

【藤原総括研究官】  
   あくまでも研究所の立場から返答させていただきたいと思います。
 最初のミドルリーダーという定義でございますけれども,これはかなり幅広い言葉でございます。大きくは3つの形で使われております。
 1つ目が,校長と一般教諭との間で何らかのポストをもって役割を果たす人という形で使われるのが1つ目のパターンでございます。
 2つ目が,年齢による区分でございます。年齢による中堅教員という形でミドルリーダーが使われることはございます。
 最後に,ミドルリーダーというのは,もはやそういう年齢とか職位ではなくて,要はリーダーシップを発揮している人と捉えようというのが,3つ目の立場でございます。
 このリーダーシップはどれも大事なのだろうと私は考えております。要は,リーダーシップの総量が増えればいいと考えております。校内の中の,要はいろいろな人がリーダーシップを発揮して,その総量が増えるのがいい学校だろうという認識をしております。ですから,その中でどれかというよりも,学校の責任体制の明確化になりますと,職制の部分は必要であると。総量という観点も大事だというのが私の考え方でございます。これが1点目です。
 2つ目でございますけれども,主任制度というのは一定の定着を見たと考えております。むしろ天笠委員の方が御専門でございますけれども,全国,実は校務分掌はまちまちでございます。相当の幅広さというのは現在持っていることも実態でございます。
 しかしながら,質の向上を図りながら勤務負担の軽減を図ることを考えると,大括り化というのは1つの回答ではないかと私は考えております。そういう意味で新しい段階へとこれまでの議論を踏まえながら進む必要があるのではないかと私は考えております。以上でございます。

【小川部会長】  
   よろしいですよね。やり取りをすると時間が足りなくなると思いますので,今日はこの辺で意見交換させて終わりたいと思います。
 この後,青木委員,妹尾委員,相原委員の順でお願いいたします。

【青木委員】  
   藤原総括研究官,御報告ありがとうございました。教頭の労働時間が長い理由の1つとして,私の方で把握しているのが,一番早く出てきて最後に帰る。あるいは,休日に鍵開けで出てくるというような,施設管理と違うのかもしれませんが,庁舎管理もほとんどの教頭先生がやっているということもあると思うのですが,これを別の主体に任せるとしたら,どのような主体があり得るのか。あるいは,どのような工夫,ほかの措置,機械警備でいいのかとか,そのようなことを伺いたいのが1つ。
 それから,教頭,副校長の仕事を複数配置であるとか,主幹教諭であるとか,事務職員等に分散していった先に,教頭や副校長が集中すべき業務というか,マネジメントの在り方について御示唆を頂ければと思います。よろしくお願いいたします。

【藤原総括研究官】  
   手短に申し上げます。1つは,いろいろなバリエーションがあり得るかと思います。もちろん,機械化もありますし,一方で,例えば,地域スポーツとか,そういう面においては,地域住民に市の方で管理を移行するとか,そもそも学校でやらないという選択肢も当然あり得ようかと思います。学校でもしやるとしたら,少なくとも教頭が全部やる必要はない。そういうことは校長先生の方で明確化していく必要があるのだろうと思います。このあたりの義務教育学校で複数教頭を配置されているところの事例におきましては,そういう役割分担をしているという形で,教頭の勤務負担を軽減している事例もございます。こんなことも参考になるのではないかと思います。
 2つ目,では,教頭職は何なのかというと,教頭というのは教師の長でございますので,基本的には職員指導が中心になってくる。全体を見ながら,全体を運行しながら,教育の質をコントロールしていくのが教頭の仕事であろうかと思います。
 学校運営事務については,事務長により任せていくという形で体制を整備するというのが私の考え方です。御意見あろうかと思いますが,すみません。

【小川部会長】  
   青木委員,ひとまずよろしいですか。では,妹尾委員,どうぞ。

【妹尾委員】  
   ありがとうございます。3点ほど意見と質問とあります。
 1点目は,藤原先生の2ページ目の研究成果で,非常に貴重な研究成果だと思いますが,これを読むときに注意したいことも教えていただきたいのです。例えば,決定係数が余り高くないようにも思うのですが,そういったことも含めて,もちろん,非常に貴重で有用なデータだと思うのですけれども,読むときにこういうことを注意してねということがあれば,教えてくださいという点が1点目です。
 2点目ですが,また青木先生たちの仕事を増やしてもいけないのですが,先ほどフリーと言いますか,要は学級担任などを持たないようなミドルリーダーももっとあった方がいいのではないかというお話が確かあったと思います。今回の教員勤務実態調査でも,担任を持っているかどうかという設問があったと思います。では,例えば,担任を持っていない方が,特に小学校はそういう方がいる学校とそうじゃない学校とあると思うのですけれども,それでその学校の長時間労働とか,あるいは副校長,教頭の長時間労働が違うのかどうかとかも,優先順位の問題もあると思いますが,もし分析できるのであれば,また御検討いただければという要望です。それが2点目です。
 3点目ですけれども,もちろん,そういったフリーなミドルリーダーの役割も大きいと思うのですが,ただ,これは政策論になるので,これからの議論だと思いますが,そっちの方に優先順位があるのか,あるいは私は勤務時間の中で教員が授業準備等をしっかりできるような空コマと言いますか,要は1人当たりの授業時数を減らすことの方がもっと優先順位が高いのではないかなと,思い込みかもしれませんが,非常に重要な課題であろうと思っております。このようなことについて何か関連することとか,何か知見があれば教えていただきたいという点が3点目です。以上です。

【藤原総括研究官】  
  まず1つ,この見方といたしましては,おっしゃるとおり,決定係数というのが幾分低めで,説明力というのはそんなに強くない。しかし,さはさりながらそういう条件でこういう関係が出ているというデータでございます。
 2つ目でございますけれども,そういうフリーの先生が配置されることによる効果につきましては,今のところ着手できておりません。
 3つ目でございますけれども,持ちコマ数,実際に教諭の勤務時間をコントロールする方策というのは幾つかバリエーションがございます。1つは,授業準備の時間をどうやって確保するのかというものでございます。これはほかの部分におきましても非常に重要なテーマでございます。それはなぜかと言うと,教員が「同僚性」という言葉を重視しております。教員というのは成長するときに「同僚性」あるいは「プロフェッショナル・ラーニング・コミュニティ」という言葉がございますけれども,みんなで学び合う雰囲気と時間が大事でございます。そういうものを確保する上では,勤務時間内に確保することが大事であるということは,確かにおっしゃるとおりでございます。その上でどのようにそれを確保するかというのは,またそれぞれの国でいろいろなバリエーションがございます。以上で御回答になりますでしょうか。

【小川部会長】  
   妹尾委員,よろしいですね。

【妹尾委員】  
   ありがとうございます。

【小川部会長】  
   相原委員,どうぞ。

【相原委員】  
   大変興味深い中身をありがとうございました。幾つかありますが,1つは,藤原研究官がおっしゃったような,ヨーロッパに見られるような職種別に思い切り振るか,若しくはお隣の韓国のような形にするかという幾つかあろうかと思うのですけれども,今回の議論を進めるに当たっては,とにかく長時間労働を削減し,子供との接点の深みを付けることが大変重要だと思っています。したがって,今後の議論にもよるのですが,日本型はこういう型だよねというのをあらかじめ定めておいて,そこに向けた議論をしていくのか,若しくは登下校だったり,徴収金だったり,登下校は協力している皆さんがいるのですが,徴収金みたいなものは,手が付かなかったものはずっと置かれているということもあるので,レベルを一定のところまで持っていった上でどのような形に持っていくのかとか,議論の進め方もあろうかと思ったのが1つです。
 もう一つは,ミドルリーダーですけれども,定数がこれだけ厳しいときにどこから出してくるのだという話が現実にあろうかと思っています。今のこのアプローチは,副校長や教頭先生の過重感なりを念頭に置いた上でのアプローチになっており,これも看過できない大変重要な点ですが,生徒指導に当たっておられる先生たちも悩み深いところがありまして,労働時間のみならず,生徒指導における個人個人に落とし込まれる内容の深さは,いろいろなところではっきりしているところですので,体制を見直すこと,マネジメントを見直すことが,今回の長時間労働と働き方をよりよいものにしてつながっていくというエビデンスを積み上げていくことも大変重要だと思っていまして,雰囲気や流れや,今の問題点だけで本当に体制をこっちだと決めてしまっていいのかどうかというのは,慎重な議論がいるのではないのかなと改めて思いました。

【藤原総括研究官】  
  ありがとうございます。1つ目でございますけれども,分業体制というのは,例えば,学校に興味の分野とか,生徒指導の分野とか,学校運営事務の分野とか,分野に分けて分業体制は違います。生徒指導に関しますと,日本の場合には教員サポート型,つまり,教員を中心として,教員がいろいろなことに関わりながら,いろいろなサポート,専門家,サポートスタッフの力を借りる形でこれまできております。それはこれまでに適合的なのだろうと考えておりますけれども,御指摘のとおり,でも,それだけでは駄目で,どこか切り分ける分野も当然なければならないのだろうと私は思っております。これが1点目でございます。
 2つ目は,確かにエビデンスを積み上げていくことも当然,十分理解しておりまして,今後,国研としても更に努力してまいりたいと考えております。以上でございます。

【小川部会長】  
   ありがとうございます。藤原研究官,本当にありがとうございました。今日の発表と,またその後の4人の委員からの質疑応答の中で,これから学校の組織運営体制の在り方を検討していく際,非常に重要な切り口とか論点も幾つか見られたと思いますので,それについては今後,更に深めていくような議論をしていきたいと思います。今日はありがとうございました。
 一応これで今日の準備していた議題は全て終了しましたので,今日はこの辺で終わらせていただきたいと思いますが,最後に次回の特別部会の予定について御連絡があれば,よろしくお願いいたします。

【鈴木初等中等教育企画課課長補佐】  
   今日も長時間御議論を頂きまして,ありがとうございました。次回の学校における働き方改革特別部会の日程につきましては,追って御連絡させていただければと思います。本日の資料につきましては,机上に置いていただければ郵送させていただきたいと思います。

【小川部会長】  
   それでは,今日の会議は終わりたいと思います。ありがとうございました。

―― 了 ――

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