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学校における働き方改革特別部会(第3回) 議事録

1.日時

平成29年8月29日(火曜日)15時30分~17時30分

2.場所

一橋大学一橋講堂特別会議室

3.議題

  1. 業務の適正化・役割分担等に関する具体的な論点について
  2. 緊急提言について
  3. その他

4.議事録

                    中央教育審議会初等中等教育分科会
                  学校における働き方改革特別部会(第3回)
                                                           平成29年8月29日


【小川部会長】
  まだ開始時間まで数十秒ありますが,皆さんそろっていますので始めていきたいと思います。
  ただいまから第3回学校における働き方改革特別部会を開催いたしたいと思います。開催に先立ちまして,前回並びに前々回欠席でした委員が今日,出席されておりますので,私の方から紹介しておきたいと思います。
  無藤隆委員です。
【無藤部会長代理】  
  よろしくお願いします。 
【小川部会長】 
 無藤委員にはこの部会の部会長代理をお願いしております。よろしくお願いいたします。
  それではまず初めに,本日の配付資料について事務局から説明をお願いいたします。
【鈴木初等中等教育企画課課長補佐】  
  まず,お配りしております議事次第にありますとおり,机上には資料1及び資料2と,参考資料1から3をお配りしております。また,御参考までに前回までの配付資料と,教員の働き方改革に関する関係団体・有識者ヒアリングにおいて関係団体,有識者の皆様から頂いた資料を併せて机上に置かせていただいております。過不足等ございましたら,事務局までお申し付けください。
  なお,本日,卓上マイクを使用しておりますので,御発言の際には卓上にあるトークのボタンを押してから御発言いただければと思います。
  以上でございます。
【小川部会長】  
  ありがとうございます。それでは早速,議事に移りたいと思います。
  本日はお知らせしているとおり,「業務の適正化・役割分担等に関する具体的な論点について」としております。学校における様々な業務について,具体的に議論をしていきたいと思います。最初に,資料1について事務局から説明を頂いた後,委員の方から御意見,御質問を頂きたいと思います。
  それでは,藤岡学校運営支援企画官より説明をお願いいたします。
【藤岡学校運営支援企画官】 
 資料1に基づきまして,時間も限られますのでポイントのみを御説明させていただきたいと思います。
  まず1ページでございますが,最初に検討の視点ということで,正に教員が専門性を発揮できる業務に専念し,学校教育の質の向上を図るよう,1ページの下にある(1)から(11)の業務について具体的に議論ができるよう,資料を整えさせていただきました。
  (1)から(11)の業務につきましては,これまでは基本的に教員のみが担える,若しくは教員が担う必要がある,そういう形で捉えられてきたところでございますが,今後,ほかにふさわしい者がいる場合には,必ずしも教員が担う必要がない業務ではないか,また学校においても教員以外の者が担うべき業務,そもそも学校以外が担うべき業務,そういったものとして捉えられるところがあるのではないかということで,議論をしていただければと思っております。御意見を頂ければと思っております。(1)から(11)の業務につきましては,2ページ目の一番上に※で書かせていただいておりますが,教員の業務量や自治体での取組,諸外国における分業体制等を参照して,特に具体的に議論が必要であると考えられるものをピックアップさせていただいたところでございます。
  では,早速でございますが,3ページ,(1)登下校の時間の対応でございます。こちらにつきましては,法的根拠をまず御説明させていただいておりますが,必ずしも学校が直接担わなければならないものではございません。4ページ,2番の適正化・役割分担等に関する現状・課題ということで,まず,そもそも登下校の時間は時間外でございますので,超勤4項目に該当せず,時間外勤務を命じることはできないという前提がございます。それに基づきまして,諸外国では保護者の付添いがされているわけですけど,日本において現実的に可能なのかどうか。また,実際に見守る活動ということで,いわゆる地域のボランティアの方などを増やすことが必要ではないかということがあります。
  (2),放課後などにおきます児童生徒の見回りとか補導等への対応でございますが,こちらについては法的な根拠はありませんで,5ページ目の下の段,業務の適正化・役割分担等の現状・課題についてですが,正に放課後・夜間に,本来であれば緊急の場合でなければ超勤4項目に該当していない中,実態として教員がパトロールや声かけを行っていることをどう改善していくのか。6ページ目につきましては,児童生徒が警察に補導されるようなトラブルを起こしたときに,本来的には保護者が対応すべきものを,教員が現状としては対応せざるを得ない,そういったものをどう改善していくのか,そういった課題,論点があると思っております。
  7ページ目,調査・統計への回答でございますが,法的根拠はそこに書いてあるとおりでございまして,いわゆる設置者管理主義に基づいて,小中学校であれば主に市区町村の教育委員会からの調査が多くを占めている現状がございます。具体的には8ページに,前回の特別部会でも御報告させていただきましたが,数等を示させていただいております。市の教育委員会が200件から300件弱の中で,県の件数としてはそれぐらいでございまして,国の調査として10件程度,15件程度という数にとどまっているところでございまして,9ページ目でございますが,現状・課題といたしまして,設置者管理主義に基づく市区町村教育委員会からの調査の削減が必要不可欠であり,それをどう改善していくのか。また,やや論点は別になりますが,国や都道府県,市町村による研究指定校やモデル事業についても,計画書の提出といった書類の簡素化を図るべきではないか。また,学校において誰が処理するのかということにつきましても,事務職員等が中心となって対応することを進めるべきではないか。また,民間団体からの様々なコンクール等へのチラシ,募集案内,そういったものがあるわけですが,そういったものをどのように減らしていくべきなのかということがあると思っております。
  11ページ,学校徴収金でございますが,こちらにつきましては前回,風岡委員から御質問があったところでございますが,学校徴収金につきましては,地方公共団体の歳入歳出予算に編入するに当たりましては,個別の法令上の根拠は特に必要ございません。ですので,個別法がなくとも徴収するということになります。現状・課題につきましては,2番に書かせていただいておりますが,こういった業務につきまして,学校を設置する地方自治体が自らの業務としてその徴収・管理の責任を負っていくにはどのようにしたらよいのか。また,そういったことを進めるために地方自治体の会計ルールの整備や徴収・管理システムの整備,そういったものをどのように推進していくのか。そういったことがあると思っております。
  5番目,地域ボランティアとの連絡調整でございますが,こちらにつきましては14ページ,現状・課題といたしまして,現状としては,主に副校長や教頭先生が担っていることが多いと思いますが,やはり副校長・教頭先生の負担を軽減するために,事務職員や主幹教諭などをその担当とすることを推進すべきではないのか。また,そういったことを推進するために,学校管理規則とか標準職務令に規定することは可能か,また,地域連携担当教職員につきまして,校務分掌上の位置付けを促進するとともに,そういった職位があるということを法令上,明確化してはどうか。そういった現状・課題があると思っております。
 15ページ,(6)番でございますが,成績処理・教材準備に関連する業務でございます。成績処理に関しまして,法的根拠といたしましては,学校教育法施行規則や学習指導要領に規定があるところでございます。16ページの2番の現状・課題でございますが,まず成績処理に関連する業務といたしまして,業務の適正化の観点から,観点別評価などといったものが現状行われているわけですが,効果的・効率的な評価とするためにどのような改善が考えられるのか,また,国が示している指導要録の様式について,どのような改善が考えられるのか,また,それに関連する,いわゆる入試の際の調査書や通知票などについてどう考えるのか。また,役割分担の観点といたしましては,当然,成績評価は教員が最終的な判断をするわけでございますが,教員以外の者に任せることが適当な業務というのができるかどうかということでございます。
  教材準備につきましては,業務の適正化の観点からは,いわゆる共有化といったものも考えられるのか,また役割分担といたしましては,先ほどの成績処理と同じですが,教員以外の者に任せることが適当な業務に分けられるとして,どういったところまで任せることができるのか,そういう現状・課題があると思っております。
 7番,課題のある家庭・児童生徒への対応ということで,18ページでございます。法的根拠といたしましては,児童福祉法に都道府県の業務,そして具体的には児童相談所の業務として,いわゆる家庭の支援といったものが規定されているところでございます。21ページでございますが,現状・課題といたしまして,正にそういった家庭や児童生徒への対応につきまして,学校が対応すべき業務と,福祉等の関係機関が対応する業務についてどう考えるのか。また,学校の中での業務分担といたしまして,教員が対応するものと,いわゆるスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーなど,教員以外の者が対応する場合があるのではないか。また,保護者や地域等から過剰な苦情や不当な要求,そういったものの対応につきまして,教育委員会やスクールロイヤー,いわゆる弁護士の方,そういった専門家が対処すべきではないのか。そういった現状・課題があると考えております。
 23ページ,給食時の対応でございますが,給食につきましては,学習指導要領の特別活動として位置付けがなされております。24ページ,業務の適正化の現状・課題でございますが,そもそも論ですが給食指導につきましては勤務でございますので,当然,休憩時間ではないということでございます。学習指導要領におきまして,先ほど申し上げたように特別活動の学級活動の一つとして,給食の時間を中心として食習慣の形成などを図るということになっておりますが,学級担任が行うことが原則ではありますけれど,食に関する実践的な指導ということで,一部,栄養教諭が担うということについてどう考えるか。また,ランチルームを確保できる学校におきましては,複数の学級を一斉に指導することも可能ではないかというものでございます。
  (9),25ページ,休み時間における対応ですが,法的な根拠は特段ございません。ただ,当然ながら学校の安全配慮義務が課せられている時間ではございます。26ページが現状・課題でございますが,いわゆる休み時間におきましても,様々な児童生徒への対応が必要なわけでございますが,教員が対応するべきなのか,はたまた別の者が対応すべきなのか。また,当然ながら先ほど申し上げたように安全配慮義務があるわけで,どのような安全確保策を講じることが必要なのか。また,外部人材の活用につきましては,様々な課題がある中,継続的な体制を構築することがどのように可能なのかといったことがあると思います。
 校内清掃,27ページ目でございます。こちらにつきましては,いわゆる当番活動の一つとして実施されているところでございますが,特に教育課程としての位置付けというのはございません。29ページ目,現状・課題でございますけれど,校内清掃は当番活動の一つとして位置付けられているものでございますが,毎日実施する必要があるのか,また,教員が毎回指導する必要があるのか。一方で学校の環境衛生を維持していく必要があるわけでございますが,そちらの分担について外部人材の活用など,そういったことが考えられるのではないかというものでございます。
  最後に30ページ,(11)番,部活動でございますが,部活動の実施を義務付ける法的な根拠はありません。あくまでも学習指導要領の総則におきまして書かれているように,生徒の自主的,自発的な参加により行われるものでして,学校教育の一環として行われるものでございます。現状・課題といたしましては31ページの2番でございますが,これもそもそも論ですが,超勤4項目には該当しておりませんので,時間外勤務をこれについて命じることはできない。また,現状として経験のない種目を顧問として指導を任されていることも多い中で,どれだけ質の高い指導を提供していくために,どのような方策をとるべきなのか。また,大きい勤務負担となっている中,持続可能な運営体制を整備するにはどのような取組をしていくべきなのか。例示として括弧の中に,大会などの精選や,学校単位から地域単位への取組などを書かせていただいております。また,一部の保護者による部活への過度な期待,そういった認識を変えていくためにはどのような取組をしていくべきか。例えばですが,高校入試において部活動の評価の見直しなどを入れさせていただいております。
  私からは以上でございます。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。これから議論に入っていくわけですけれども,今日の審議の進め方について,私の方から少し説明させていただきたいと思います。
  前回まで,論点を整理するために大まかなテーマに即して自由に議論していただきましたけれども,今回からは教員の働き方改革に関わる具体的な論点に沿って,各論点の個別の課題について焦点を絞って論議を深めていきたいと思います。きょうの議論につきましては,資料1の1ページに書かれているとおり,(1)から(11)の業務に関わって,これまでどちらかというと教員が担う必要がある業務として捉えられていたものであったわけですけれども,先ほどの事務局からの説明もありましたとおり,またちょっと踏み込んだ言い方をしますと,部会長としてはこの(1)から(11)の業務については,業務見直しの3から5の観点で検討できないものかどうかということを御検討いただければと思います。(1)から(11)の業務を教員から外して,業務見直しの3から5の観点で見直していこうとする場合には,どういうふうな条件整備,環境整備が必要なのか,またどういうふうな課題があるのかということを含めて少し議論を頂ければと思います。
  また,議論の進め方ですけれども,この(1)から(11),一括して議論をするとちょっと散漫になるかと思いますので,業務の性格から最初に(1)から(5),これはどちらかというと学校・教員と家庭・地域とのマージナルな業務だと思いますけれども,この(1)から(5)についてまずまとめて議論していただく。その後に(6)から(10)に関わって議論していただいて,最後に部活動について単独で少し深めた議論をしていきたいと思っています。
  なお,今日は非常に論点が多いですが,時間も2時間というふうに限られていますので,最初に,今挙げた課題に日々,学校や行政の現場で取り組んでいらっしゃる学校関係者,行政関係者の方に私の方から何人か御発言の指名をさせていただきます。その後に,それを受けて他の委員の方から御意見を頂ければというふうにお願いします。今日は今言ったように論点がかなり多いということと,時間が限られているということですので,そのような進め方をさせていただければと思います。よろしくお願いします。
  それでは最初,(1)から(5)に関わる議論をしていきたいと思います。最初に恐縮ですけれども,冨士道委員と川田委員からこの件についてお考えをお聞きしたいと思います。まず,冨士道委員に関しては,(1)から(5)の業務の中で,検討の視点で示された5の学校以外が担うべき業務,また4の教員以外が担うべき業務もあるかと思いますけれども,学校を運営する立場の校長として,学校現場の現状,また学校以外が担うべき業務としてどのようなものがあるか,また,学校が担うものであっても,教員以外の者が担うべき業務としてどのようなものがあるか,そうしたことを中心にして少し御意見をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
【冨士道委員】  
    今回,このような具体的な論点が明確に示されたということを大変うれしく思っています。しかし,実際,1から5,特に部会長から3から5という具体的なお話がございましたが,この精査が実は大変難しいのではないかというのが感想であります。つまりこれは,この項目が教員,あるいは保護者,地域という立場から見るとなかなか線引きが明確にできないのではじゃないか。そこをどうこれから議論していくか,そこが重要なポイントになるかと思っています。しかし,難しい,線引きができないからということでやっていますと,これは解決に向かいませんので,本当に様々な御批判もあろうかと思いますけれども,大なたを振るって議論をしていくべきだろうと,そんなふうに思っています。
 各論についても少しお話をしてよろしいですか。
【小川部会長】  
  どうぞ,手短にお願いします。
【冨士道委員】 
 まず1つ目の,登下校の時間の対応というところでありますけれども,中学校の現場から申し上げますと,実は登校,下校という言葉以外に最終下校時間というのがあります。これは何か。子供たちが最終的に学校から誰もいなくなるという時間を設定しているのです。この背景には,部活動があります。通常の教育活動を終えた後,部活動をしていますから,当然,部活動に参加している生徒は学校にいるわけで,その生徒たちが最終的に帰る時間というのが,下校時刻の後に最終下校時間,若しくは最終下校時刻ということで設定しています。従いまして子供たちを帰すという時間については,後で出てくる部活動ともきちんとリンクをして考えないといけない,そのように思っています。
  それから2番目の,放課後から夜間に関わっての見回り,補導時の対応ということでございます。この問題の難しさは,やはり学校は地域と連携をしていく,これまでこのような流れの中で学校というのは存在していましたし,これからも当然それはしていかなければならないと思っています。学校教育としては様々,地域や保護者から応援を頂いています。学校に来ていただき応援をしていただいている,逆に学校は地域に出向いていって,そこで古い言い方をすれば恩返しをしていく。つまり,持ちつ持たれつという連携,関係の中で今まで学校は成り立ってきた面があるわけです。ですから一概に,これがあるので切りますという言い方にはならないだろう。しかし,そのまま放置して,それでいいのかどうかということを含めて,特に地域との連携というところでは,いかに関係性,連携の重要性を維持しながら検討していくのかという,大きな問題になろうかなと思っています。
  それから,4番目の学校徴収金につきましては,是非これは学校としては早急に進めていただきたいと思っています。しかし,地方自治体によっては自治体自身の人員や経費の増加というところで,消極的な反応を示されているような自治体もあると聞いてございます。ですからここは本当に国全体で,是非それを進めていく,公会計化に向けての様々な制度を含めて,導入した良い例を示していただければと思っております。
 いずれにいたしましても,やはり具体的なものをできるところからどんどんやっていく,そして様々なモデルケースがあれば,それを紹介しながら,これならうちもできる,そういう形で進めていかないと,素早い解決には向かわないのではないかと考えています。以上です。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。
  もう一人,川田委員,よろしくお願いします。川田委員は労働法の御専門なわけですけれども,例えば先ほど事務局から説明のあった登下校とか夜間見回りなどというのは,これは勤務時間外で行われているわけですけれども,こうした超勤4項目に該当しないようなこれらの業務に教員が従事する場合,これをどのように考えればいいのか,労働法の観点から,そうしたことも含めて少し御意見いただければと思います。よろしくお願いします。
【川田委員】  
  分かりました。まず,労働法の観点からのお話ということでした。今回の資料の中には,各項目について法的な根拠等も挙げられているところですが,恐らく最終的にこれらの業務について一定の結論を出すときには,法改正の必要性も含めて法令上の位置付けをしっかり整理する必要はあろうかと思いますが,そこにいくまでの過程については,法律上の位置付けというのはあくまでも一つの切り口であって,違う観点からの議論もあり得るだろうということを前提とした上で,専門である労働法の観点からお話ししたいと思います。
  労働法といっても,その中で幾つか切り口はあろうと思いますが,先ほど給特法というような話が出ましたが,恐らく一番大きいのは給特法というのが,一面では労働基準法上の労働時間の規制について,教員に対して特例を定めるものになっているように,労働時間の取扱いが労働法の面から見た場合にどういうことになるのかということかと思いますので,その点に絞ってお話ししたいと思います。
  そうしますと,一般的な民間企業の労働者を典型的に適用対象として想定している労働基準法の中では,最高裁の判例で,労働時間というのは労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間を意味するということが言われております。この言葉自体は,指揮命令下という,いわば使用者が労働者に対して一定の働きかけ,拘束をかけるような状態に置いている,使用者の労働者に対する拘束に着目した定義であるわけですが,実際にその定義を使って個々の具体的な事件を解決していく際には,裁判所は使用者から労働者への働きかけ,拘束という要素のほかに,労働者が問題になっている時間にどういう活動を行っていたのか,業務と言えるような性質の活動を行っていたと言えるのかどうかということも考慮して,その2つの点から労働時間に当たるかどうかを判断しているということが言えます。労働法の学説ではよりはっきりと,労働時間に当たるかどうかの判断は今の2つ,労働者が問題の時間,何をやっているかということと,使用者が労働者に対してどういう拘束をかけているのかという2つの観点から判断すべきという考え方が,むしろ近年では有力になっています。
  そのことを踏まえた上で,この(1)から(5)のような時間が,労働法上の労働時間に関する議論の観点からどういうふうに見えるだろうかということですが,基本的には今言ったような,問題となる活動が業務としての性質をどれだけ強く持っているのか,それから使用者,この場合には各学校の管理職ということになるかと思いますが,個々の教員に対してどういう働きかけが行われているのかという2つの観点から見ていくということになると思います。このあたりは私よりも専門の方,あるいは現場の事情に詳しい方の評価もお伺いしたいと思いますが,私が見るところでは,これらの活動というのはいずれも教員が本来行う業務そのものか,かなりそれに近いものではないか,例えば登下校の見守り,あるいは生徒の夜間等の見回りというのは,生活指導の一部あるいはそれと密接に関連した活動であるというように,一つ一つ見ていくと,業務としての性質をそれなりに強く持っているのではないかと思います。  そのようなケースについては,民間企業の労働法の事件における裁判所の判断などを見ますと,使用者の働きかけの程度というのはかなり弱いものでも構わない。業務としての性質が強いものについては,例えば使用者の方で明確に残業を禁止するようなことをして,実効的にそれを守らせるような手立てをしていた,それにも関わらず労働者の方で勝手に働いてしまったというようなケースでは,労働時間に当たらないとされていますが,ある特定の活動をしていることを使用者側で認識していて,特に止めていなかったというケースでは,労働時間に当たると判断されることが多いと言えます。
【小川部会長】  
  少し,手短にお願いします。
 
【川田委員】  
  はい。そういう観点からすると,もうちょっと細かく精査する必要はあるかもしれませんが,労働法の目から見ると労働時間に当たるものと評価すべきケースというのが,それなりにあるのではないかというふうに考えています。以上です。 
【小川部会長】  
  ありがとうございました。
  それでは,ほかの委員から,今見た(1)から(5)に関わる業務の改善についての様々な方策を含めて,御意見を頂きたいと思います。恐縮ですけれども,発言の場合には名札を立てていただければと思います。
  では清原委員,時久委員,その後,妹尾委員。そこまでお願いします。どうぞ。
【清原委員】  
  三鷹市長の清原です。登下校の時間の対応について,三鷹市の事例を含めてまずお話ししたいと思います。
  三鷹市でも,学校に不審者が入る,保育園に入るというような事例を経験いたしまして,私,市長になりましてから平成18年,2006年に学校安全推進員,愛称スクールエンジェルスという皆さんをお願いいたしました。これは,三鷹市内のNPO法人シニアSOHO普及サロン・三鷹の会員の皆様に,三鷹市内全ての15の小学校に,午前8時から午後4時15分まで配置をお願いしたもので,原則1名ですが,地域の方で学校の内情,あるいは周辺の地理的事情もよく御存じの方をお願いし,複数のメンバーがチームを組みながら,1週間同じ人というわけではないのですが,お取組をお願いしておりまして,登下校時,それから学習が始まりましたら校内の巡回等を,トランシーバーを持って,いざというときの連絡可能な状況で回っていただいておりまして,何よりも,コミュニティ・スクールも進めておりますが,地域のシニアの世代が子供たちの登下校の見守りをするということ。それから安全安心パトロールという市民協働の取組もございます。そうしたことで緊急時の対応をしっかりしておけば,こうしたことを教員の皆様がされずとも済むのではないかと思います。
  ただ,教育的配慮から校長先生,副校長先生が門のところで挨拶をすることで,礼儀とか挨拶を御指導されるということは大いにあってよいと思いますけれども,経常的,日常的な見守りをこうしたNPOがしている事例,あるいは三鷹市特有ですが,交通安全対策地区委員会,青少年対策地区委員会の皆様が通学路を見守るということがございますので,こうした市民参加というのは重要なポイントではないかなと思います。
  それから3点目の,調査・統計への回答と申しますのは,今後,統計につきましても統計改革が国でも進められておりまして,ホームページ等,電子的な入力等,簡易な方法もいろいろ検討されているようでございますけれども,全体の統計改革の中でも,文部科学省を中心とした教育統計の在り方についての検討と連携されるということが望ましいのではないかと感じました。  前半については以上です。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。
 今日一通り,(11)の部活まで議論したいと思います。大体,(1)から(5)が25分から30分,(5)から(10)が25分から30分,あとの残りを部活というふうに議論していきたいと思いますので,各柱で時間を切ります。今,名札を立てている方,あと15分ぐらいしかありませんので,手短にお願いしたいと思います。時久委員,妹尾委員,天笠委員,橋本委員,そこまでということにさせてください。
  それではどうぞ。
【時久委員】  
  (1)から(5)につきましては,(1),(2),(5)についてはすぐできるんじゃないかなと思っています。今でも登下校の時間の対応だったり,それから夜間,放課後の見守り,補導時の対応だったり,それから地域のボランティアとの連絡調整というのは大体,できていると思っているんですけれども,ただ,このあたりを進めるのにはコミュニティ・スクールにすることが一番いいのです。理由としては,子供とか保護者との信頼関係を築いた上でこういうことができていくということがあって,学校の先生たちが長い間,こういう業務を自然にやってきているので,周りの方々はそれが当たり前という気運があって,そこを実は整理をする,仕分をするときに,今までやってきたのにどうしてということが起こってくる可能性があります。
  そういうときに,学校運営協議会などは,地域の人も一緒に入って実情を,つまり先生方がどれぐらい時間をかけていろんなことをしているかということをそのまま話ができる会なので,その中で話をしていると,それならということでいろんな対策が出てくるというのがコミュニティ・スクールです。コミュニティ・スクールがない場合は,何かの形で,PTAの役員会もそうでしょうけれど,何かこういう組織を作って周りの方々に実情を分かっていただく機会を作りながら,仕分をしていかないといけないだろうということはあります。
  それから,先ほど清原委員さんがおっしゃったように,任せ切りにするんじゃなくて,そこへちょっと挨拶に行くとか,行けるときは子供たちの様子も見に行く,これは普通,教育の中で行うことですから,そういう心が通い合うようなことはしながら,でも仕事としては周りの方にお願いすることは多々できる。ただ,これ全部に予算を付けていると大変なことになりますので,ボランティア的なところが多くなると思うんですけれども,そこがうまく,やっている人も学校を応援することに生きがいを感じているというやり方を作らないといけないと思うので,コミュニティ・スクールだったり,地域学校協働本部だったり,そういうところが活性化すると,こういうことは多分,すぐできてくると思います。
  それから2番のあたりについては,育成センターとか補導センターとか,そのあたりが動いていると思うんですけれども,そのあたりで対応できていくと思っています。
  それから,5番の地域のボランティアとの連絡調整については,地域学校共同本部などをするときにコーディネーターさんをもともと置いているので,その方が既に調整はしてくれているという状況になっているので,そういう仕組みができてくれば(1),(2),(5)は多分,すぐいくと思うんですけれど。
  あと,学校徴収金の中で学校給食の会計なんかは,自治体の方でやっていればスムーズにそのままいくと思いますけど,そこを引き受けることはできると思うんです。調査・統計の(3)については,ものによるということを感じました。
 以上です。
【小川部会長】 
 ありがとうございました。妹尾委員,お願いします。
【妹尾委員】  
  3点に絞って申し上げたいと思います。1点目は,この(1)から(5),あるいはほかのことにもちょっと関係はしますけれども,学校側に余裕があるなら,もちろんやってもいいということだとは思うんですが,皆さん御案内のとおり非常に多くの方が過労死ラインを超えるぐらいの長時間労働ですし,やはり余裕がない中ではもう少し,この視点でいいますと5の学校以外が担うとか,あるいは4の教員以外が担うところももっと増やしていかないといけないんだろうなと思います。
  例えば登下校の時間の対応,1番につきましても,一例ですけれども,南海トラフの地震が起こるときには数分で津波が来るかもしれないと言われている中で,当然,教員だけの力でできるわけがないということですね。そういったことも含めて考えますと,やはり地域の方とかの応援を頼らざるを得ないということでありますので,先生方,一生懸命対応していただくのは有り難いんですけれども,(1)とか(2)につきましては,先生たちだけの頑張りでは限界があるということもありますので,積極的に地域等との協働を考えていかないといけないということだと思います。
  それから,関連します2点目ですけれども,先ほども委員の中から,学校は地域への恩返しもしないといけないという御発言がありまして,それはおっしゃるとおりで,持ちつ持たれつの関係だとは思います。ただ,だからといって学校側は遠慮ばかりして,こういうことが困っているんですとか,さっきの津波の話もそうですけど,こういったことがあったときに,実は学校だけの対応では正直不安なんですといったような,そんな気持ちとか情報もしっかりオープンにしていかないと,地域協働とか家庭との協働も生まれませんので,そういった情報を是非オープンにしていただきたい,あるいはそういうことを対話する場を設けていただきたいなと思います。地域への恩返しという意味では,授業をしっかりしていただくとか,あるいは学校教育活動の中に地域の方が入っていただくというのも,十分な地域への恩返しですので,そんなに地域に出て行くとか,あるいは,ここにはありませんが,地域のお祭りに教員が借り出されるとか,そういったことだけが地域への恩返しではありませんので,教育活動の中で恩返しもしていただくというのが2点目です。
  3点目ですけれども,学校徴収金とか給食費の話なんですが,これは私も是非,市区町村の教育委員会の役割にもっと積極的に関わっていただきたいなと思います。やはりこれは教員の無償労働のもとで追加的な予算がかからないということに甘えてきた結果ではないかなと思っております。あるいは,教員がやった方が滞納が減るとか,そういったことも言われるわけですけれども,実際,先行的に公会計化している塩尻市等では未納が減っており,また,もちろん督促などは,教師と親との関係ではなくて,もっと第三者がやった方がいい部分も当然ありますので,これは教育委員会の方も是非,予算化を積極的に考えていただきたい。
 以上,3点です。
【小川部会長】  
  ありがとうございます。
 じゃ,残り2人,天笠委員と橋本委員で終わらせていただきます。どうぞ。
【天笠委員】  
  1つ,登下校の時間の対応についてなんですけれども,御説明いただいたとおりであって,ある意味で先生方の守備範囲ではないという理解であるんじゃないかと思います。当の先生方もそういうふうに理解されている方が多くいらっしゃるんじゃないかと思います。でも,現実にその場に立たれている先生方は現実対応をなさっているということが,この問題の一つの対応で,そのときは先ほどの言葉ですと教育的配慮ということにおいて,言うならば登下校の道に立つ,場合によってはそれこそ子供を起こしに行くというふうなことも,現実の対応としてなさっているわけであって,そういう守備範囲は超えているな,でも現実的対応としてやむを得ざる形で,そのやむを得ざるものが累積されているような状況が,このテーマの一つではないかと思うわけなんですけれども,そういう点において,例えば登下校なんかも,そのあたりのことについてしっかりとまなざしを,私どもとしても持っていって,その上でどういう手立て,あるいは現状を変えていく知恵が出せるのかどうか,そういうステップの踏み方というのがこの場合,丁寧な対応という必要なんじゃないかなと思います。今日出ている限りのところでは,一律,線を引いてそれは先生方の守備範囲ではありませんよと,それはもう分かっている,多分にということで,そこのところを,今申し上げたようなところにどういうふうな方向性,示唆を出せるかどうかということが,私どもに課せられている使命なんじゃないかなと思います。以上です。
【小川部会長】  
  では,最後,橋本委員。
【橋本委員】  
  (1)から(4)について,状況と簡単にコメントを申し上げたいと思います。
  まず1番ですけれども,実情は多くの小学校では,組織的な見守り活動が地域の住民によって実施されているということなんですけど,その中で教員は,地域ボランティアが活動しない日などに,平均したら1人当たり月一,二回,チームでローテーションを組んで当たっているということが多いように思います。これはやはり,本来的には学校以外が担うべき業務だと思うんですが,どうしても学校の役割として安全教育で実地指導も行いますので,保護者等の受け止め方として,ふだんからの登下校指導をするのは学校の役割だと考えている保護者が多い。また,地域や保護者の登下校に対する苦情が結構,学校に寄せられるということもありまして,割り切って完全になくすというのがちょっと難しい面があるのかなと思います。ただ,これを本当に割り切って整理してしまうのであれば,例えば交通指導員を雇用して当たってもらうという形で切り離すという可能性はあるかなと思います。
  それから2番目ですけれども,補導の未然防止のための見回りというのは,地域間の差があるんですが,実施していない学校もあります。やっていても夏休み期間に一,二回といった学校も結構多いように聞いておりまして,それほどここが大きな負担になっているというふうには感じておりません。一方の補導時の対応につきましては,第一義的には保護者が対応するとしても,現実には保護者に連絡がつかないケースを含めて,直接警察から学校によく連絡が入ってきます。生徒指導の鉄則というのは早期対応であり,早く対応しないと後々,余計しんどくなるということもありますので,その辺を考えるとここはやはり教員が対応していかざるを得ないんじゃないかというふうに考えます。
  3点目の調査・統計,これはやはり中身にはよりますが,多くのものは管理職,教員が対応せざるを得ないと思います。それであればやはり調査項目の精選とか,頻度を見直すとか,調査時期への配慮を行うとか,このあたりは教育委員会が中心になって見直しをすべきだと思います。
  それ以外に,9ページにいろいろ書いてあったんですが,研究指定,モデル事業の実施とか,各種配付物の問題,このあたりは,我々も現場から一番強く要望を頂いている部分であります。このことにつきましても,やはり我々教育委員会の方から,今日の学校の状況などを丁寧に関係機関に伝えて,改善を求めていくということが必要かなというふうに思っております。
  それから4つ目の学校徴収金につきましては,先ほど来,御意見が出ておりますように,やはり自治体業務として整理すべきものはしていった方がいいなと思います。ただ,大きな市などでは既に給食費を移そうという動きもあるんですけど,小さい町の場合は結局,学校のしんどさがそのまま町に移るだけで,体制が弱いのでなかなか消極的になるという事情も分からなくはないなと思います。そのほか,学校の中で扱わざるを得ないとしても,なるべく教員ではなくて事務職員が担当できるような形がいいとは思うんですが,ただし,小中学校の場合は原則,1人配置ですから,そこの体制の問題がある。複数配置であるとか,何らかのサポートスタッフが入って対応していけば,少し軽減が図れるんじゃないかなと,そんなふうに考えております。以上です。
【小川部会長】  
  ありがとうございます。今日は,先ほど言いましたように全部について一通り意見交換したいというふうに思いますので,この(1)から(5)につきましては取りあえず今の時点で終わらせていただきます。
  次に(6)から(10)について皆さんの御意見を伺いたいと思います。最初に私の方から御意見を伺いたいということで,委員を指名させていただきます。田野口委員,清原委員,そして妹尾委員にお考えをお聞きしたいと思います。
  まず最初に田野口委員については,特に(6),(7)の項目に関わって,学校を運営する立場の校長として業務精選,適正化,関係機関との役割分担等々についてどうお考えかということについてお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。
【田野口委員】  
  それでは,6番についてお話をさせていただきます。成績評価につきましては,観点別評価の分析的評価と,総括的な評定が今,行われております。学習課程の重視と保護者への説明責任がございまして,個々の見取りの重要性が増している,一人一人の子供たちの力をどう見取るかということの重要性が増しております。ただ,ここの負担感率の部分でもありますけれども,それをどう返していくのかというところの保護者への説明責任,それが結構,先生方,根拠をどうするというようなところで難しいのかなというふうに思っております。
  それと,日常の評価につきましては,教材研究と切り離せません。指導と評価の一体化という言葉が,平成12年12月の教育課程審議会で使われまして,指導と評価は一体化であるというもとにおきまして,ノートの精査,プリントの精査,テストの精査という形で業務が増えているという形でございますけれども,総体として子供の力を表すのであるならば,学力・学習状況調査のように,外部委託で学年の力がどこまでついたのかという形の評価の在り方もあるのではないかというふうに思います。今は,外部委託の分析の在り方も,とても細かく分析ができるようになっておりますので,教師が一人の子供のプリントやテストを見取っての分析,プラス全体との分析というような形もできるようなシステムが今,ございますので,そういう活用もあるのではないかと思います。
  また,校務支援システムの活用によりまして,学年末評価と指導要録が連動いたしておりますので,指導要録に対する事務的負担は随分,校務支援システムの活用によって軽減ができるようになってきております。ということは,指導要録も本当に,記録と外部証明というような形もあると思いますけれども,指導要録の形も検討していくようなことがございますれば,通信簿の在り方みたいなものも変わっていくのかなという思いはしております。
  また,教材準備につきましてですが,指導と評価の一体化の部分がございますが,この教材準備につきまして教諭の負担感は少なくなっているというのは,正に教師の一番重要な校務でございますので,その負担感が少ないということは,とても先生方がやはりそこに力を注いでいるんだなというふうに思っております。ただ,今の時代ですから,指導案の共有化,教科書会社ももちろん指導案を出しておりますし,それから教育委員会もホームページで今回,教育課程研究会等,ありますれば,そのときに使った指導案をアップしたり,各研究会が指導案をアップしたりしておりますので,そういうことでの指導案の共有化,それからワークプリントも共有化できると思います。プリントがありさえすれば,それを子供の実態に合わせてどう使うかというような教材研究をすればいいのでありまして,一からワークプリントを作る必要はないのかなという部分もございますので,プリントの共有化というのも進められればいいのかなというふうに思います。
  それから,そこに理科支援員の話がございましたけれども,学習支援員の活用というのもやはり,有り難いかなというふうに思います。理科は実験準備等,ございますので,支援員がいた学校に勤めておりましたが,大変有り難く,理科のアドバイスもしてもらえるというようなことがございました。それから家庭科や図工や体育,生活科なんかは畑仕事もございますので,畑を耕すというようなことにも支援員さんがいてくれれば,随分先生方は子供の指導に対する時間がとれるのかなと思っております。
  それから,7番の課題のある家庭・児童生徒への対応でございますが,ここには虐待,いじめ,不登校,貧困等が法的根拠の部分で出ておりますが,今一番の課題は,インクルーシブ教育に対応する,発達課題に応じた指導の在り方についての課題が大きくなっております。そして,様々な行動現象と発達課題は切り離せないという現状がございます。ただ,横須賀市の場合は学校の部分と福祉の部分の連携が密接になっておりますので,同じテーブルに立って支援チームが発足し,ケース会議を開いて,それぞれの役割に応じて何ができるのかということを会議で話をすることができますので,家庭のことは福祉の方に,学校の,子供の指導については学校の方にということで,教育と福祉が連携することによって,随分子供たちへの支援ということで,学校は指導に特化して動けるようになると思っております。
  また,スクールソーシャルワーカー,それからスクールカウンセラーもですけれども,専門家が加わったことによりまして本当に視野が広がって,子供たちの支援の在り方ということに対しての助言も頂ける,家庭への支援の在り方についてもアドバイスを頂けるということで,これも有り難いことで,チーム学校で対応できることが,この制度によって随分,深まったように思います。そして今,スクールロイヤーもございますが,本市においても弁護士相談が充実してまいりまして,弁護士さんへ相談するということが,かなり垣根が低くなって,できるようになりましたので,法的な見地からの教育問題に対しての助言が頂けるということがございますので,これも今の時代においては,とても有り難いことだと思っております。また,今はその弁護士さんが学校側の相談に応じているだけですけれども,これが保護者の方も使えるようになると,こじれる前に,どちらも法的な見地からどうなのだということで,冷静に考える場というのができるのかなとも思いますので,この制度も大変有り難いなと思っております。以上でございます。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。時間が余りありませんので,発言される委員の方,ポイントを押さえて手短にお話をお願いします。この後,清原委員については,三鷹市では地域との連携で様々な学校業務を地域人材活用でなされているというふうにお伺いしますけれども,(6)から(10)に関わって,こうした業務についての地域人材の活用をどう工夫していけばいいのかということでよろしくお願いします。
  また,妹尾委員はこうした業務の改善について,前回からこの見直しを主張されておりますので,それについて御意見いただければと思います。よろしくお願いします。
【清原委員】  
  三鷹市長です。まず,6番目の成績処理に関連する業務・教材準備に関連する業務について申し上げます。
  三鷹市では,平成21年度から校務支援システムを導入しまして,学校事務の効率化を支援しています。特に,市長部局では職員1人1台パソコンが実現しているわけですが,なかなか学校ではそれが実現していないということで,しかも地方交付税不交付団体ですので,国からの補助もない中ですが,私,決断いたしまして,やはり1人1台でなければ生徒・児童の個人情報も守りにくいというふうに考えましたので,1人1台パソコンで,校務支援システムによる成績処理等を支援しています。その中で,併せて情報セキュリティマネジメントシステムの認証を導入いたしまして,学校においてもその取組を強化し,個人情報保護にも努めています。一定の効率化が図られますので,やはり校務支援システムというのは大変重要だと思います。
  また,かねて,文部省時代のデジタル教材のコンテンツセンターを務めさせていただいた経過もございますので,教材につきましても,やはり教員が固有のものを作られるということも重要だと思いますけれども,共有するデジタル教材コンテンツセンターなどの整備が有効ではないかと思います。
  7番目の,課題のある家庭・児童生徒の対応について申し上げます。このことにつきましては,まずはスクールカウンセラーの導入を20年以上前から始めたわけですが,そのことを通して,教員のみでは課題のある家庭や児童生徒への対応ができないところ,一定の実績がございましたので,最近ではスクールソーシャルワーカーの活躍をしてもらっています。例えば昨年度は,市に配置しております全てのスクールカウンセラーに研修を行って,スクールソーシャルワーカーの位置付けも得ることができまして,機能が拡充されました。教員だから指導できる部分もありますが,教員との関係で悩んでいる児童生徒には,やはり第三者のスクールソーシャルワーカー,スクールカウンセラーが有効だというふうに思います。
  あわせて,こうした取組をする際に,先ほど地域人材という問題提起を部会長からも頂いたわけですけれども,地域の人材の中で,先ほど時久委員も言われましたコミュニティ・スクール委員会ですとか,また学校の運営の委員会ですとか,そうした人材が多様な目で見ていただくことを推進するために,みたか地域未来塾事業というのを行っております。地域人材の参画による学校の教育活動等の支援など,学校と家庭と地域が協働で教育支援に取り組む仕組み作りを進めております。小中学生の学力の底上げを図るだけではなくて,幸い,東京都の学校支援ボランティア推進協議会事業補助金を活用させていただきまして,対象校を6校から9校に拡充して,地域の人材が学校の授業,あるいは生活支援等に活躍していただけるということは,今後極めて重要な取組になると思います。
  ちょっと簡潔に1つずつだけ申し上げます。給食時の対応ですが,今申し上げましたことで言いますと,地域の人材の支援も有効ですが,小1プロブレムの解消のために,小1支援員を三鷹市独自に置いております。教員や保育士免許を持っている臨時職員が,特に小学校1年生の給食時などを支援するということで,少しでも学校教員の負担を軽減しています。また,同じく児童生徒の休み時間につきましても,先ほどの地域未来塾のボランティアとか,また三鷹市独自の教師塾養成講座のインターンシップの学生が,休み時間における対応をしつつ,教員としての資質を磨く上でも役立てていただいています。
  最後に校内清掃でございますが,トイレの清掃は民間委託でいいのではないかということで,そういうこともしておりまして,トイレを掃除するのが教育的効果があるという信念に基づいてされている場合もあるかと思うんですが,民間に任せられるところは任せてもいいのではないかなと思います。
  このように,チームとしての学校の推進,そして学校マネジメント強化モデル事業の実施や,地域未来塾による地域人材による学校支援の推進ということが,総合的に校務システムの更新とあいまって,教員のライフワークバランスを実現していくことになるのではないかと思います。そして,何よりも教育委員会と市長部局とがこうした課題について,市長部局の職員の働き方改革と,学校における教員の働き方改革を一緒のまなざしで考えるとともに,そのことによって子供たち,特に課題のある子供たちへの支援が充実するように運んでいきたいと考えております。以上です。
【小川部会長】 
 ありがとうございます。妹尾委員,手短によろしくお願いします。
【妹尾委員】  
  この(6),(7),(8),(9),(10)につきまして,ちょっと関連する話かなと思いまして,参考資料3というのを御用意いたしましたので,それを御覧いただきながら,なるべくかいつまんでお話をさせていただきます。
  めくっていただいて1ページ目なんですけれども,今までこの(6),(7),(8),(9),(10)というのは,比較的,学級担任がやって当たり前だと思われてきたものだと思います。しかし,これだけ長時間労働がまん延している中で,この(6),(7),(8),(9),(10)についても見直していきたいということで,最初,1ページ目は基本的な考え方を書いております。これはざっと見ていただければいいですけれども,例えばこの真ん中に書いておりますとおり,例えば昼休みの子供の見守りとか,あるいは一緒に遊ぶというのも当然,子供のためになる,教育効果もあることなんですよね。ただ,それだけ言っていれば何でも重要というふうになりますので,そこで思考停止するのではなくて,もう1段2段,もっと踏み込んで考えていかないといけないんじゃないかなと思います。あるいは学級担任が,私が頑張ればいいんでしょうみたいな感じで,現場の先生方は思っていることも多いと思いますけれども,必ずしも先生,教員じゃなくてもできることは手離れさせるということですね。そういうことも考えていきたいなというふうに思っております。
 2ページ目は参考までですけれども,読んでいただければ分かるとおり,日本の学校には○○教育,何とか指導というのが非常にたくさんございます。こういった中で1人がやるのは無理があると。先ほども津波の話もしましたけれども,まずは学校の教員が頑張るのももちろん大事ですし,それはすごく僕も感謝しておりますが,限界もあるというような問題意識に立つ必要があると思います。
  次のページ,3ページ目です。これは先ほどのあれだけではないんですけれども,少し,視点の例として,あくまでもたたき台です。これがすごくいいというわけではないと思います。皆さんの議論を喚起したい思いでやっております。横軸が教員の専門性がたくさん発揮できているかどうか,縦軸が子供の命とか安全への関わりが深いかどうかということで4象限に分けて,これでばっさりきちんと大なたを振るえるというものではないんですけれども,ばくっと考えるよりはこういう視点があった方が考えやすいだろうということで,例として申し上げております。
 次の4ページの具体例を御覧いただきながらの方が分かりやすいのではないかと思います。例えばですけれども,今日の議論の中で7番,課題のある児童生徒・家庭への対応,これにつきましても,例えば虐待のおそれがある家庭への対応ですとか,あるいはネットいじめ,こういったものにつきましては必ずしも教員が専門性があるわけではないですよね。もちろん,ある程度教員が知っている部分だとか,教員が伝えていくべき情報はあるんですけれども,教員の専門性の発揮状況としては,現状としては比較的低い方じゃないかなと。でも教員が頑張っている,踏ん張っているというのが現状だと思いますので,これはあくまでも,教員ができる部分はできるでいいんですけれども,必ずしも教員だけがやらないといけないことではないと思いますので,そういったことも含めて考えていきたいなと思います。
  それから給食でも,アレルギー対応などは当然,命に関わりますので上の方に持ってくるわけですが,通常の給食指導,食育というのは余り命には関係しませんので,下の方にいっているわけですし,あるいは校内清掃も当然,毎日余裕があればやったらいいんですけれども,毎日掃除できないからといって子供の命が脅かされるわけではございませんので,下の方に持ってきております。こんな感じで視点を分けて考えていただければと思いますというのが提案です。
  例えば5ページ目にあるように,左上の象限のところ,先ほどのネットいじめですとか,虐待のおそれがある家庭,こういったものにつきましては,子供の命,安全への関わりが深いので,真剣に捉えないといけないものです。ただし,学校教育外,つまり福祉だとか警察ですとか児童相談所ですとか,そういったものとのつなぎということが,当然ですけれども大事になってきますので,問題発見の機能は,学校が果たしている役割は大きいと思うんですけれども,発見はしても支援だとかまで教員がずっとやるというのではなくて,ある程度のところで引き継いでいくというところですとか,お互いで協力しながらやっていかざるを得ない部分ですので,ここはしっかり,関係部署との連携を考えるべきだと思います。命とか安全に関わることは,ちょっとボランティアだけではしんどい領域ではありますので,もちろんボランティアが活躍できる領域もございますが,専門職との連携を考えていくべきだと思っております。
  ただ,このときも,先ほども申し上げましたとおり学校がこういうことで困っているとか,こういう子供のことがすごく気になっていますとか,この家庭は実は虐待じゃないかと思っている,ちょっと心配していますという情報を関係機関に,しっかり守秘義務をかけた上で共有していただかないと,何も連携は進みませんので,情報共有を強調したいと思います。
  左下,これは専門性の発揮状況が低くて,しかも子供への安全の関わりが低いものですので,こういったものは可能な限り学校外,教員外にしていく業務ではないかということです。あるいは,学校の役割とする場合でもアシスタントさんですとかボランティア,こういったことは命に関わりませんので,ボランティアも気軽に関わりやすいというものであります。せっかく三鷹と横須賀のいい例も紹介いただきましたので,積極的に検討していただければと思います。あくまでも視点の一例として申し上げました。以上です。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。
  では,これ以降,ほかの委員からこうした業務の改善方策について御意見いただければと思います。青木委員,どうぞ。
【青木委員】  
  まず,検討の視点で1から5とありますけれども,やはり6のようなものもあるのではないかということを,まず申し上げたいと思います。そもそもやらないでいい業務というのがあるんじゃないか。学校もやらないでいい,あるいは地域や家庭や専門スタッフも担わないでいい,若しくは回数を減らしてみてはどうかというものもあるかなと思います。
  その上で幾つかの業務について個別に申し上げます。まず,(7)の課題のある家庭・児童生徒への対応です。(7)は,やはり検討の視点?のスタンスを基軸とするのがよいかなと思います。といいますのも,例えば発達に関する専門スタッフが学校に増えていますけれども,ストリートレベルビューロクラシー論などを参照すれば明らかなように,発達の問題として児童生徒の課題が発見されていく傾向が,やはりどうしてもあると思いますので,教員の児童理解をしっかりするという意味で?を基軸とするということは留意しなければいけないのではないかと思います。
  次,(8)給食時の対応です。(8)は,3,4があり得るかなと思っています。これは具体的には,今回の資料1の中で(8)に関する具体的記述でありますので,重ねて申し上げることはしません。その上で,小学校英語の授業時数等が,問題として前回も指摘がありましたが,例えば給食の時間,英語で御飯を楽しく食べることで,それを帯時間のような形で授業時数にカウントすることも十分できるのではないかと思います。これはコメントです。
  最後に,(10)校内清掃です。校内清掃は6が正に当てはまっていいのではないかと思います。果たして毎日,清掃指導をやる必要があるんだろうかということです。さらに,掃除を楽しく英語でやれば,それを授業時数にカウントできるんじゃないかと私は思っていますが,これもあくまでコメントです。以上です。
【小川部会長】  
  この後の発言ですけれども,佐古委員,善積委員,天笠委員の順で,時間を一旦,ここで切りますので,よろしくお願いします。では,佐古委員。
【佐古委員】  
  6番から10番までの項目を読みまして,ちょっと1番から5番までと傾向が違うなと。6番から10番はいずれも,どなたかおっしゃいましたけれども,教育的配慮といいますか,学校の教員にとってみると教育的な価値というか,意味がかなり含まれている内容として展開されていると思っています。そうなりますと,この働き方改革の考え方の一つの原点かも分かりませんが,仕事を精査して外していくという側面と,もう一方では日本の学校が持っている強みを生かしていくということがあって,それをいかに我々はきちんと両立させていくかということが必要だと思います。
  私は,そうなると6番から10番はちょっと悩ましいところがあって,ただ,6番から10番までの間の7番,8番は,現状では専門的な支援が必要な領域になりつつある。そのことについて,特に7番は日常時における支援を要する子供さんたちの専門的な支援がないことによって,学級担任が非常に大きな負担を強いられていることがございますので,そういうものについては積極的に専門的な支援が入るような仕組みが必要だろうと思っています。
  それから,6番,9番,10番あたりは,清掃がどうかという話もございますが,清掃を学校教育の中心に置いているような学校もございますので,なかなかこれは切りにくいように感じております。
  結局,例えば休み時間に担任が子供と遊んで学級経営を行うということも,特に若い先生には非常に大事なことでありますので,そうなると,そういう時間を確保できるように,ほかの時間をカットすればいいと私は思います。そうすると,6番から10番を見てつくづく感じるのは,学校に人手が少ないということであります。7番,8番は,言いましたように専門的な支援,栄養教諭なり,あるいは特別支援の専門家の支援が要るけれども,6番,8番,9番,10番あたりになりますと,むしろティーチングアシスタント,担任の教員が,言葉は悪いですが雑用を簡単に任せられるような,ある程度の人的な配置があれば,担任はそれに任せて,例えば子供に関わることができるようになるので,一方ではその方向を強めていくというか,教員補助職を充実させるという方が私はいいんじゃないかと思っています。以上です。
【小川部会長】  
善積委員,どうぞ。
【善積委員】 
  (6)の成績処理に関連する業務なのですが,私どもが学校現場に業務改善のコンサルティングで入らせていただいたときは,必ずその学校の現状の情報,データをとります。特に中学校で,成績処理の時間が学校によってかなり差がありました。同じ市の中で,投入する時間数になぜこれだけ差が出るのだろうということを考えて,聞いたところ,学校ごとに採点の基準が違っていたというところに少し驚きました。例えば学校ごとにいろいろこだわりのある採点の考え方があり,絶対評価とか相対評価の基準は最終的には全部同じなのですが,細かい部分の見方が少し違うようです。
  全国,すべてがそうだとは思いませんが,たまたまそういうところを見たのかもしれません。そうすると,1つは複雑な採点の仕方の部分でデータを集めたり,そこで評価をするという時間を当然とります。それは必要であれば仕方がないのですが,例えば転任してきて,その学校へ来た先生にとってみると,新しい学校の採点の仕方に慣れるのに結構,時間がかかります。その辺で,なぜ差異が生じるのかというところをそもそもよく理解できていなかったところがあります。学校ごとにいろんなルールを,この(1)から(10)まで含めて作っていくようなことになってしまうと,結局,いろんな先生が学校を回っていかれる中で,やり方の違いで戸惑ったり,時間を使い,意外とその時間が業務時間の中に占める比率は高いと,我々は分析をしています。
  市,教育委員会と学校現場の中で,いろいろやっておられることの結果が今だと思うのですが,更にどういう基準でやっていくものか,そのルールはどのように運用していくものなのかというところを,少し明文化するような作業など,共有化しやすいものを作っていかれることがすごく大事なのかなと考えます。これだけ具体的な事項の議論ができるようになっているのであれば,是非そうしたところも視野に入れたらいかがかなと思います。以上です。
【小川部会長】  
  最後,天笠委員。
【天笠委員】  
  小学校の先生方はとりわけだと思うんですけれども,どこに専門性を求めているかと言えば,私は学級経営という言葉が一番それにふさわしいのではないかと思っております。実はこの(1)から(10)まで,そういう意味において全部,学級経営の一つ一つという捉え方ができ,その学級経営というのはある意味で非常に統合的な機能を果たしているというんでしょうか,一人の担任の先生が一つの教室において全てを担うということでやってきたわけで,そういう意味においていかに学級をもり立てていくか,ちゃんとした環境にしていくかということで,それぞれの先生方がそれぞれの教室で御努力されてきているということで,そこに様々なこういう機能がという形になっているわけですから,お一人の先生からすればかなり,そういう意味で言うとオーバーフローしている状態になっているんじゃないかと思います。
  そういう点で現実の問題として,じゃ学級担任制を解体して新たなるシステムをというのも,ちょっとそれはやや乱暴な手立てになるのかなと私は思っていまして,基本的には学級担任制というのはやっぱりこの国で,とりわけ小学校を基本に,高学年になれば教科担任制を入れる,専科を入れるという対応については,私は現実に沿ったものだというふうに思います。
  じゃ,そのオーバーフローしている学級経営をどうするかというと,先ほども佐古先生がおっしゃっていましたように,やはり人の手当てというところが,現実的な対応の関係からすると出てくるのかなというふうに思います。例えば1学年3人の学級担任の先生でなさっていたら,そこにプラスお一人の方が学級担任を支援するような形で手当てするとか,ということを含め,あるいは高学年だけじゃなくて全体的に専科の教員ということをもっと小学校になじませていくようなことですとか,あるいは先ほど言った地域の方々の様々な手だとかということで,そういう人的な整備が進めば,一方において,併せて学級経営についてのある意味での改善においては,学級経営を軸にしながらも,分担の仕方を工夫,改善していただくというんでしょうか。協働という言い方になるかもしれませんけれども,分担の仕方をまた小学校は小学校の先生として工夫していただくということに,私どもが人を含めた支援の手立ての仕方というのはあるんじゃないかなと思います。以上です。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。ほかの委員の方も御意見が,あるかと思いますけれども,今日はここで一旦区切らせていただきたいと思います。
  最後ですけれども,(11)の部活動についても少し皆さんから御意見を伺えればと思います。部活動についてはもう説明をする必要はないくらい,部活動をどう見直すかは,教員の働き方改革を検討していく際に非常に重要な観点かと思います。ただ,もう一方では,改善が叫ばれている中でなかなかそうした改善が進まないということも事実としてあるわけですので,この点について最初に冨士道委員,善積委員,そして時久委員の方からお考えをお聞かせいただければと思います。
  冨士道委員には,部活動の改善がなかなか進まない原因をどう考えているのか,また,どういうふうな対応,方策が必要かということを,また善積委員には,兵庫県等で学校の業務改善を進めてきたという御実績がありますので,そうした観点から,部活動の見直しについてどうお考えか。最後に時久委員からは,部活を地域単位で推進するという取組もあるわけですけれども,そうした取組についてどう考えられているか,またそうした地域単位での部活動の取組を推進していく際,どのような環境整備,条件整備が必要か,そうした点を教育委員会の立場から,少し御意見を頂ければと思います。
  時間が余りありませんので,指名したにも関わらず恐縮ですけれども,手短にお願いしたいと思います。それでは,冨士道委員からどうぞ。
【冨士道委員】 
  まず,部活の改善がなかなか進まない原因ということですが,一番の問題は教員が部活をやる上での,本当にそのスポーツを含めて部活を指導したいという教員と,逆にそれは専門ではないけれども,また,家庭の事情もあるがやらざるを得なくてやっている教員,このような実態があると考えています。特に,自分が仮に専門の種目で是非やりたい,かつ自分もその中でやってきた,そして強いチームを作ってという教員にとってみると,長時間労働というのは関係ありません。その目標に向かって子供たちも,そして保護者も応援してくれるから,こんなにいいことはない。そういう中で一生懸命やっている先生方も実はいらっしゃるわけで,それをやめろというのもまた難しい話です。しかし冒頭申し上げましたけれども,一方ではそうではない,専門ではないけれどもという先生方もいらっしゃる中でどうしていくのかが大きな課題になっています。
  今回の全国学力・学習調査の中では,学力と部活動の時間の関係性が示されていますけれども,そこも含めてやはり教員の部活に対する意識の大きな差,これをどうしていくのか。大変これは学校現場の中でも苦しんでいる部分であります。更に保護者,また子供たちの要望も大変,差がございまして,強いチームで勝ちたいという意識の子供も,親もいれば,塾もあって様々なことがあって忙しいので,少しで結構ですよという,特に公立の学校というのはそういう様々な価値観の保護者,子供たちが集まっている場所でもあります。そういう様々な価値観の中で部活動の意義が問われています。大変悩むところであります。
  その中での対応の一つの方法として,例えば自分の専門ではない,なかなか指導が大変だという部活に対しては,経済的な支援を行い外部の人材をきちんとつけてやることが必要だと思います。子供にとってもより良い環境になります。素人が聞きかじったことで頑張れ,頑張れと精神論で指導するのではなく,具体的にコーチングも含め技術指導していただく対応もこれから一層導入していくべきだろうなと考えています。以上です。
【小川部会長】  
  では,よろしくお願いします。 
【善積委員】  
  兵庫県で,ノー部活デーというのを昔,かなり早い時期に導入されましたので,それが少しずつ広がっていっているという実態はありますが,兵庫県でやっておられる取組でも,そんなにすんなりと動いていたわけでは,多分なかったのではないかと思います。
  その理由が,やはり先ほど冨士道委員がおっしゃったとおりで,もう一つは,保護者が結構,学校に預ける,子供たちが学校にいれば安心という感覚もあるんだよということも,教育委員会,学校の先生たちからお聞きしました。そのような,いろんな思いで部活が運営されている実態がある中で,やはり本当に子供にとって部活が体力的であったり,精神的に見合う時間数に今なっているかどうかという議論は,スポーツ庁などいろんなところでしていただけるのだろうと思っており,そこの方針はすごく期待して待っているのですが,それ以外によく聞くのが,やめるというと地域や家庭から怒られる,苦言を言われるんですというふうに校長先生が言われていました。でも実際,導入した兵庫県のある地域で,ノー部活デーを入れます,土日は基本的にやりませんというふうにしたところ,実は保護者から喜ばれたというお話を聞いたのです。
 今の時代だと,子供たちが忙しく,塾もお稽古ごともいろいろやりたい,やらせたいという保護者の思いであったり,あるいは共働きも増えて,土日しか子供たちと一緒にいられないなど,そういう実態もあったりする中で,ニーズがちょっと変わってきているかもしれないというところはあるけれども,今までやってきた人,頑張ってきた保護者や地域の人たちがどうしても声が大きくて,なかなか言い出せないムーブメントというのもあります。
  やはりそこは,一度正面を見据えて解きほぐしをされてもいいのではというふうに思いますが,きちんと理由も説明し,実際どう思っておられるかも確認された中で,共感していただき少し部活の在り方を改めるという手続を踏んでいけば,割と理解していただいて,いろいろ協力もしていただける事例はあります。是非そういう取組をされた方がいいのではということを非常に思うのと,あと,生涯学習などでいろんなスポーツクラブが今,地域の中に広がっています。そういった場でもいろんな大会に出ていくという流れができるということであれば,学校のクラブだけではなく,地域クラブにも入るという選択をされる子供たちも結構いますので,いろんな選択の中で,いろんなところで成果を試し,大会なども少し選びながら,自分の充実感を感じられるような形で一度,捉え直しをするということをやるべきだろうと思います。
 以上です。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。時久委員,どうぞ。
【時久委員】  
  部活動については,31ページの自治体の取組例がありますけれども,ここの岐阜県多治見市が行っているように,地域のクラブ活動に出していくというか,この実践が行き着く先だと思っているところです。ところが,中体連とか高体連がこれまで担ってくださっていた役割とか成果は大変大きくて,いろいろ課題が今,出てきたりはしていますけれども,ここで育ってきた子供たちというのは大変多い。そこにみんなが乗っかってというか,それで日本の子供の体力やスポーツを育ててきたということがあるので,慎重に審議をしていくことが必要だと思っています。
  それで,今問題になるのは,少子化ということが大きくありまして,都会の方の実情は私はよく分からないんですけれども,地方,私は高知県ですので,人口3万ぐらいの市になりますと,中学校の子供たちの数も少なくて,だんだんそれも減ってくるという状況です。ところが何年も前に元気に部活動をやっていた,その数を減らすことがなかなかできていない。だからもう何年も前の部活動数がそのままあって,子供は減って,先生も減って,それを何とか振り分けながら部活動を一生懸命やっている。それは,どうしても中体連なんかの大会に出ていきたいので,そのためにはどうしても学校の中で育成しないといけないということがあったりして,続けていくわけです。部活によってはほんとに2人ぐらいしかいない部活があったり,5人ぐらいだったりということも起こってくるので,やっぱりここは整理もしないといけないけれど,ずっと続けてきた子供たちをどうしようかということがあって,踏み切れないという状況もあります。
  非常に専門性のある先生がいる場合は,少なくても多くてもどんどんやれるんですけれども,どうしても顧問になる人がいない場合は,専門外の人が入るということで,ここが苦しくなるということは確かにあります。しかも,保護者の方々が以前はもうちょっと勝つということを意識して,強い要望もあったと思いますけれども,このごろは勝つということよりも,部活をしている間,安全であってほしいという願いの方が強いので,けがをしたりけんかが起こったりすることを大変心配されて,学校への要望は,子供たちが練習しているときは先生が必ずついていてくださいねということが要望です。もし何かで少しボールが当たったりというのが起こったときには,先生がいたかどうかということが非常に問題になるので,先生方はその時間帯は絶対に外せないということになります。ですから,今回,部活動指導員のことが出ていましたけれども,この部活動指導員が先生の役割を代われるという位置付けをできるようなことだったり,大会へ行くときにもその方が引率もできるということになると,保護者もそれで納得するということがあって,みんなで育てていかないといけないので,こういう問題が多々あるものを同時に解決していかなければいけないと思っているところです。
  同じ31ページのところに,スポーツ庁における「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」が検討されているということですので,このあたりにも期待をしながら,私たちも考えていかないといけないと思っているところです。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。
  余り残りの時間がありませんので,部活に関してあと二,三名,御意見を承りたいと思います。妹尾委員,どうぞ。
【妹尾委員】  
  部活動につきましては,先ほど冨士道先生からも,やりたい人が非常にやりがいを持って長時間やっているので,なかなかやめろと言えないんですという,非常に実情としてはよく分かる話で,こういう話は全国どこでも聞く話なんですけれども,私は非常にこれには,根本的に疑問があるところで,働き方改革を考える上で非常に大事な論点だと思います。部活だけではなくて,例えば小学校であれば学級通信にすごく,2時間も3時間もかけている,でもその先生がすごくいいと思ってやっているのでなかなか校長としては言えないんですとか,例えばそういう例も非常に似ています。
  3点ほど申し上げます。1点目は,やはり長時間労働でやりがいを持って頑張っている人でも,過労死している人,病気になっている方,バーンアウトしている方もいるという事実です。これは1回目のこの会議のときに私も幾つか紹介しましたので繰り返しませんが,やりがいがあるからいいじゃないか,多忙感がなければ長時間労働でもいいじゃないかというロジックは間違っているということは申し上げたいです。
  2点目,そういうふうに言っていくと,熱血教師しか仕事が続けられない職場づくりをしているということになります。例えば,育児,介護を持ちながら仕事をしている人がどんどん働きづらくなるような職場をつくってはいけない,そういう意味でも,限られた時間でパフォーマンスを上げていくという発想に転換しないといけないと思います。
  3点目,先生は部活のために雇われたのではないという事実です。あるいは学級通信なんかもそうですけれども,やはり新学習指導要領で求められるような質の高い授業,教育をやっていただくために教師は雇われたのであります。部活のスポーツ庁の審議会に私も出ていますけれども,座長の方がおっしゃっていたのは,中学校で最も指導時数が長いのは英語でも国語でもありません,部活ですと。年間のトータルの時間がそうです。実際,教育委員会によってはこれは明言をなかなかしませんけれども,教員の人事評価,あるいは教員の配置,特に異動のときですね,そういうときにこの先生だったらこの部活を持ってくれるだろうみたいなのが配慮されている事実も,なかなかこれは証拠がないんですけれども,そういったものもあるやに聞いております。でも先生は,あくまでも部活のために雇われたのではありませんので,しっかり授業準備等の方にもっと時間をかけていただく,あるいはプライベートももっと充実していただいて,よりよい人生を送っていただいて,それが子供のためにも面白い授業にもなっていく,そういう発想の転換をしていただかないと,働き方改革は進みませんので,強くその辺は申し上げたいと思います。以上です。
【小川部会長】  
  時間もありませんので,最後,佐古委員。
【佐古委員】  
  じゃ,短く。私は,青少年の発達において部活動が有効であるということは,多分多く認められることだと思います。だけど問題になるのは,過剰な部活動なんです,はっきり言うと。学校で行われる部活動の度合いがどのぐらいかということは,そろそろはっきりする必要があると思っています。
  今,隣の妹尾委員がおっしゃいましたけれども,私は学校へ行きまして,本当に実体験として中学校で経験するのは,私が校内研修に行って授業研究をやりましょうと。集まらないんです。理由は部活があるから。教師としての資質の向上を図る研修に,部活の方が優先されて出てこない。学校教育における部活の偏重ではないかと思います。つまり,過剰な部活動が学校の中心に座っているという現状があるので,ここは是正しないと,せっかくこれまで部活動が担ってきた教育的効果が,むしろ逆になってしまう。だから,先ほどどなたかおっしゃいましたように,やっぱり繰り返しやってきたことではあるんですけれども,部活動の時間をきっちりと制約するということをまず考えていかないと,中学校の教育は特に正常化しないと思います。
  それから,その上で外部人材が必要であれば投入できるような方向を考える。それから3点目は保護者の意識です。部活については特段,保護者が,中学校段階になりますと期待が大きくなりまして,授業のうまい先生よりも部活を指導している先生が人気があるということになりますので,保護者に対しても中学校,学校が行うべき部活の範囲と目的はこれですということをきっちりともう一度周知をしまして,保護者の御理解を得ないと進まないと思っています。以上です。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。部活一つをとっても,もう1回全部の時間を使って特別部会で検討するような内容かと思いますけれども,もう一つの重要な議題も残されていますので,きょうの議論はこの辺で打ち切らせていただきます。
  今日頂いた御意見を踏まえて,次回以降も業務の適正化,在り方については引き続き本部会で検討していきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
  それではもう一つの議題に入っていきたいと思います。緊急提言の件です。皆さんのお手元に資料2として,「学校における働き方改革に係る緊急提言」の文書があるかと思いますので,最初に私の方から少し,この緊急提言を作成するに至った背景,経緯等々について簡単に説明させていただきたいと思います。
  前回の特別部会におきまして,多くの委員から,学校における働き方改革に関する取組を加速化していくために,国に対する来年度予算の要望も含めて,教育関係者にそれぞれの立場から,今できることは直ちに取り組むことを促していくような,特別部会として緊急の提言を打ち出していくべきであるという趣旨の御意見を頂きました。教職員の長時間勤務の改善に向けて,今できることは直ちに行うという認識を,教育に携わる全ての関係者が共有するとともに,必ず解決するという強い意識を持って,それぞれの立場から取組を実行し,教職員がその効果を確実に実感できるようにするために,今回,学校における働き方改革特別部会として大きく以下の3点の緊急提言をまとめさせていただきました。
  1点目は,校長及び教職員は,学校において勤務時間を意識した働き方を進める ということです。学校現場においては,勤務時間,また時間管理という意識がま だまだ薄いのではないかと思われます。ICTやタイムカードを活用し,勤務時間を 客観的に把握するための取組,また、休憩時間や勤務時間を考慮して勤務に 取り組むような方策,そして管理職のマネジメント向上と意識改革をしっかりと 進めていただきたいと思います。
  2点目は,全ての教育関係者が学校・教職員の業務改善の取組を強く推進してい くということです。今日も業務の適正化,役割分担等に関する具体的な論点を議 論してきたところですけれども,学校・教職員の業務の範囲の明確化については, 本部会としてもしっかり議論を進めていきたいと思います。そして並行して,全 ての教育委員会で業務改善の取組を更に進めていただきたいと思います。具体的 には各教育委員会で業務改善方針,計画を策定するとともに,国や地方自治体に おいて統合型校務支援システムの導入促進,調査や依頼・指示の精選,給食費の 公会計化,学校徴収金の未納金の督促を教員の業務から切り離すこと,事務職員 のさらなる活用等の取組を積極的に実施していただきたいと思います。
  3点目は,国として持続可能な勤務環境整備のための支援を充実させていただき たいことです。学校における働き方改革を進めるためには,国による勤務条件整 備のための支援が必要不可欠であります。そのために,学校・教職員の勤務時間 管理及び業務改善の促進,「チームとしての学校」の実現に向けた専門スタッフ の配置及び促進,そして学校の指導・運営体制の効果的な強化・充実に関する支 援策を平成30年度予算にしっかり盛り込んでいただきたいと思います。
  緊急提言の内容は以上ですけれども,本提言案につきましては,本日まで各委 員と調整させていただき,取りまとめさせていただきました。学校における働き 方改革の議論は,まだ緒についたばかりであります。本提言は,学校における働 き方改革のため,今すぐにでも取り組めることに絞ってまとめさせていただきま した。本部会で審議すべき内容のうち,ほんの一部について取りまとめたものに すぎません。このため,更に審議が必要な課題や,委員の皆様がお考えになって いる学校の働き方改革のための必要な方策については,本部会の今後の審議の中 で取り上げ,学校現場の勤務実態の改善のために随時,打ち出していきたいと考 えております。
  この後,時間が多少ありますけれども,この緊急提言の内容についてもし委員の方から御意見がありましたら一,二,受けたいと思います。
  それでは相原委員,時久委員,手短にお願いいたします。
【相原委員】  
  今,部会長がおっしゃったことに全面的に賛成したいと思います。第2回から本日まで大変短期間でしたけど,緊急提言という形にまとめ上げることができたことは,意義が大きいと思っております。課題認識は持ち上げたけど誰がやるのか,どうやるのかというところがはっきりせずに形にならないことが,今までにたくさんあります。事例にいとまはありません。そういうことからすると,今回はタイムカードの話1件だけ取り上げても,その推進者を含む監督権者や教育委員会は,直ちに構築されるよう努力する,努めるなど,その主体がはっきりしてメッセージとなっていることは意義が大きいと思っております。ドライな言い方をすると,タイムカードについては大変,投資効率が高いものだと思っています。学校現場からすると本当にささやかな,勤務実態を確実に把握する上でのささやかな願いがここにあるということを是非,御理解いただきたいと思っております。それが1点目です。
  2点目は,一方で今回の働き方改革は,管理する側と管理される側という識別はやめた方がいいと思います。みんなで協力して,納得性ある働き方を関係者が知恵をフルに出し合ってやっていくということが,根底に流れるメッセージであるべきだと考えております。そのことからすると,文字面をこれから云々(うんぬん)ということは全くありませんが,業務改革や業務改善をし,計画や方針を作るときには関係者が集まって協議をして,意見を聞いて,先生がどう思っているのか,職員の団体がどう思っているのか,それをフルに聞き出して,最高のものを作り上げていくということが大事です。ややもすると教育委員会は業務改善の取組を推進し,計画を策定するということで,ややドライに見えますから,そこにはみんなが集まって意見を出し合うということが前提になっているということを,今日,政務官にも是非御理解いただきたいと,このように思っています。
  3点目,やはり不可避なのは給特法です。残された課題にここはあります。今日のテーマではありませんが,年末の中間まとめに折り込むよう,この部会での議論を期待したいと思います。私も積極的に参加していきます。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。では,時久委員,お願いします。
【時久委員】  
  この緊急提言に対しましては,教職員の長時間勤務の実態に関して看過できない現状があるにも関わらず,教職員自身は言い出しにくかったということです。国が働き方改革の動きを作ってくださったことで,現在,学校現場では少しずつ改革の動きは出ています。今回,緊急提言の1,2,3を出していくということで,必要な教育環境の整備への予算化もでき,改革は大いに進んでいくだろうと期待をしているところです。
  1の勤務時間の把握については,これまで取組ができていなかったということを,それぞれが大いに反省もし,即刻,主体的に行っていかなければならないということが,課題が非常にはっきりしています。
  それから,1の2の中に,一つの例ですけれども,長期休暇期間における学校閉庁日のことが出ていますけれども,これは実は2年前から取り組んでいるんですけれど,何の問題も起こりません。というのは,先生方は非常にこれでゆとりができているし,保護者も子供たちも特に何も変わったことはなく,閉庁と言えば閉庁ですんなりといっているということがあるので,取り組めばそんなに問題なくいくんだろうと思います。ただ,夏の間に研修が集中していますので,そこの整備が順番にできていかないと,いきなりは難しいかもしれませんが,こういうこともすぐできると思います。
  それから,2の2にあった校務支援システムの導入につきましては,先ほどもそういう実践の取組がありましたけれども,これが学校が最も必要としていることだろうと思っています。
  それから3の2のところにつきましては,かなりの予算を必要としますけれども,この施策により業務改善は質的に進むと考えます。大規模校はもちろんのことですけれども,実は小学校で学年の単級の学校がたくさんあります。ここに是非導入をしてもらいたいと思います。実は,4年生から6年生の学級担任の先生は,1週間に29時間の授業を持って,教員はトイレに行く間もないような状況です。休み時間は子供の相談に乗ったりとか,いろいろあって,とても大変です。全教科,領域の準備もなかなかのものです。是非,小さい学校に先生の余裕が全くないということをちょっと意識をしておいていただけたらありがたいと思っています。
  それからもう一つ,市町村の教育委員会の,そこの仕事にということが出てくるのですけれども,実は調査なんかにしてもダブりがないようにとか,それからやっぱりそれ向きの指導がずっと必要で,調査がいついつあるとなると,計画的にずっとやったりするような,計画を立てたり,いろんな学校の充実についてのことを細かく指導したりするような仕事ですので,教育委員会の指導主事は学校よりも言いようがないぐらい忙しいということも,ちょっと頭に置いておいていただけるとありがたいです。以上です。
【小川部会長】  
ありがとうございます。最後に,清原委員,手短にお願いいたします。
【清原委員】  
  三鷹市長,清原です。この緊急提言がこのタイミングで出されることの意義についてお話ししたいと思います。国においても平成30年度予算に向けて概算の請求をされている時期ですし,都道府県及び市町村においても,これから来年度予算に向けて取組を進める時期ですが,来年度では遅い,緊急提言として出される意義というのは,例えば仮に今後,補正予算等でできることは前倒しでやっていただくにぎりぎりの時期かなというふうにも思っております。従いまして,なぜ緊急提言なのかの緊急性について,文部科学省の皆様,そして都道府県,市町村が,教育委員会のみならず首長部局も一緒になって,緊急提言の意義を受けて連携,協働できればなと思っています。このタイミングにおまとめいただきました部会長,本当にありがとうございます。 
【小川部会長】  
  ありがとうございました。
  それでは,今,頂いた意見については今後の審議の中で,また部会の進行の上で考慮していきたいと思います。ありがとうございました。
  それではここで,委員の皆様からの御賛同が得られるのであれば,この資料2,お手元にある緊急提言につきまして,当部会の提言としていきたいと思いますが,よろしいでしょうか。

                          (「異議なし」の声あり)
                                   
【小川部会長】 
  ありがとうございます。
  それでは,これから緊急提言について宮川大臣政務官にお渡ししたいと思います。

                              (提言手交)                                 
【宮川文部科学大臣政務官】  
  今,御紹介賜りました文部科学大臣政務官の宮川典子と申します。私ももともと中学校と高校の英語の教師をしておりまして,日付が変わるまで毎日のように仕事をし,そして病気になって1か月停職を余儀なくされ,そういうことを経験してまいりました。正に教師の働き方改革というのは,過去の自分を反面教師として絶対に成し遂げなければいけないものの一つというふうに思っております。小川部会長を始め,委員の先生方に頂いたこの緊急提言をしっかり受け止めまして,文部科学省としても対策を進めてまいりたいというふうに思っております。また,現場で一生懸命,子供のために働いていてくださる先生方の業務を改善するということは,ひいては未来の子供たちのためというふうに,私個人は考えております。30年度の概算要求も今,まっただ中でございますので,それもしっかり力を入れて進めてまいりたいと存じます。これまで本当に過密なスケジュールの中での議論でありますけれども,きょう拝聴しましても,大変意義深い議論を積み重ねてきてくださいましたことに,心から改めて感謝を申し上げて,そして頑張りますという私の決意をしっかり述べて,一言御挨拶とさせていただきたいと思います。本当にありがとうございます。
【小川部会長】  
  ありがとうございました。本日の提言を踏まえて,文部科学省としても取組を一層加速化していただければと思います。よろしくお願いいたします。
  それでは,本日の議題は以上となります。最後に次回以降の予定について,事務局からお願いいたします。
【鈴木初等中等教育企画課課長補佐】  
  本日も長時間の御審議,ありがとうございました。次回の学校における働き方改革特別部会の日程につきましては,9月22日金曜日,15時からを予定しております。場所は決まり次第,御連絡させていただきたいと思います。また,本日の資料につきましては,机上に置いていただければ郵送させていただきます。
【小川部会長】  
  ありがとうございます。
  それでは,本日予定した議事は全て終了しましたので,これで閉会いたします。ありがとうございました。

                              ―― 了 ――
                   

お問合せ先

初等中等教育企画課

鈴木、鞠子、片境

-- 登録:平成29年11月 --