資料3-1 初等中等教育分科会(第107回)における主な御意見

【児童生徒等の安全を取り巻く現状と課題】

○  ここ10年のうち、子供の安全をめぐっては、外部からの侵入者被害、津波被害、通学中の事故など、大きな事件・事故が発生している。子供の安全を脅かす事例については、具体的に記載したほうがよいのではないか。

○  組織自らが安全を脅かすことについての記述も必要ではないか。例えば、学校は、安全確保のための備えをしてきているが、これがマンネリ化したり、形骸化したりすることにより、場合によっては、当事者意識が失われ、危機に十分対応しきれないことも危惧される。

○  食物アレルギーによるアナフィラキシーショックも日常的なものであり、安全対策の観点から記述をお願いしたい。


【学校の施設及び整備の充実について】

○  子供たちが学ぶ校舎が地震によって危険な状態になり、子供の安全を脅かす状況になることは、許されない。私立を含めた校舎の耐震化について、引き続き努力してもらいたい。

○  東日本大震災の際に、公立私立を問わず、一層建物を堅牢なものにするため国や県などから多くの補助が出た。文科省として、こういった対策についてもっとPRした方がよい。

○  給食センターのアスベストが問題となっている自治体があり、耐震化に加え、アスベスト対応についても安全面では重要な視点ではないか。


【学校における安全に関する組織的取組の推進】

○  学校安全計画について、まだ策定されていない学校があるとの分析で終わることなく、策定率が100%になるまで徹底した対策をとるとの記述が必要。

○  大学で学校安全を扱う際、指導者不足について課題とされるが、学校安全を担当している教育委員会関係者や学校管理職による指導を取り入れるなどの工夫が必要。


【安全に関する教育の充実方策】

○  安全に関わる教育について、各教科等の内容や教育課程全体とのつながりについて整理・検討というような曖昧な表現ではなく、例えば、特別活動の中の学校行事の中で防災訓練を含めてしっかり行うなど、具体的な教科等の内容についての記載が必要。

○  自分の命を自分で守る子供に育てるには、自分自身が置かれている環境について考え、防災訓練等を通して体験から学ばせることが必要。また、高校生や大学生は、様々なことを早い段階から訓練を通して体験させることにより、地域を支える人材にもなりえる。


【家庭、地域、関係機関との連携・協働】

○  学校管理下の安全に関しては、学校はきちんと責任を負うわけであるが、その前提として家庭も子供の安全に対して日頃から十分な注意を払い、教育をする責任を有するということをもっと強く打ち出すべきではないか。

○  通学路の安全確保は、小学校以上を対象としているものではないため、幼稚園においても関係機関と連携を図り、スムーズに安全対策を講じることができるよう通学路の記載を「通園・通学路」としてもらいたい。

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初等中等教育局健康教育・食育課防災教育係

(初等中等教育局健康教育・食育課)