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教育課程部会 高等学校部会(第5回) 議事録

1.日時

平成28年6月27日(月曜日) 9時30分~11時30分

2.場所

文部科学省 東館3階 3F1特別会議室

東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 高等学校の教育課程の改善・充実について
  2. その他

4.議事録

【荒瀬主査】    おはようございます。定刻になりました。きょうは少し早くスタートということで、早朝からお越しいただきまして、ありがとうございます。
  少し遅れられる方もいらっしゃいますが、始めたいと思います。中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会高等学校部会を開催いたします。
  それでは、まず事務局より配付資料の確認をよろしくお願いします。
【西川教育課程企画室専門官】    おはようございます。それでは、配付資料の確認をさせていただきます。本日は、議事次第のとおり、資料1から3-2まで、その他机上に参考資料を配付させていただいておりますので、不足等がございましたら、事務局にお申し付けください。
  また、机上の黄色い紙ファイルがございます。学校段階等別の部会、あるいは教科等の別のワーキンググループの議論の進捗状況について、各部会における、あるいはワーキンググループにおける現時点のまとめの文案、あるいは参考資料をとじた上で配付させていただいております。
  また、机上にはタブレット端末を置かせていただいております。その中には関係のデータを入れておりますので、詳細、議事次第の裏面にあります目次を御覧ください。よろしくお願いいたします。
【荒瀬主査】    それでは、本日も前回に引き続きまして高等学校における教育課程の改善・充実について御議論いただきたいと思います。
  なお、本日もまた報道関係者から会議の撮影及び録音の申出がありまして、これを許可しておりますので、御承知おきください。
  今日で高等学校部会は最終回となります。今回はこれまでの議論を踏まえまして、事務局で作成していただきました「総則・評価特別部会、小学校部会、中学校部会、高等学校部会における取りまとめ(案)」について御議論を頂きたいと思います。
  なお、取りまとめ(案)はかなりの分量となっておりますので、まずは事務局から全体を通して御説明いただいた後、取りまとめ(案)の前半と後半に分けて御議論を頂きたいと思います。
  それでは、まず事務局から配付資料の御説明をよろしくお願いたします。
【大杉教育課程企画室長】    失礼いたします。それでは本日、資料3-1に基づいて御議論を頂くことになりますけれども、その前提となります資料1、それから資料2-3についても改めて触れさせていただきます。
  資料1などがごらんいただいているポンチ絵でございますけれども、今回の改訂の全体の方向性を1枚で示したものが1枚目。何ができるようになるかということを目指し、何を学ぶか、どのように学ぶかを組み立てて行くということ。そういう全体としてカリキュラム・マネジメントを充実していくことということでございます。
  スライドの二つ目が育成すべき資質・能力の三つの柱ということでございます。
  また3枚目は教科・科目構成についてということで、高等学校の新しい教科の科目構成ということでございます。単位数につきましては最終的に教育課程企画特別部会の方で入れていただくということになってこようかと思います。
  4ページ目でございますけれども、主体的・対話的で深い学びのそれぞれについてということでございます。
  それから5ページ目、主体的・対話的で深い学びと資質・能力の育成の関係性ということでございます。
  また6ページ目、指導要領の構造とカリキュラム・マネジメントということで、これは小学校の例になってございますけれども、各学校が、それぞれブルーの柱について、しっかりと考え組み立てていけるようにするということと、総則の構造が合致してくるということ。
  7ページ目は、各教科の関係性ということでございます。
  8ページ目以下は、御参考までにキャリア教育について整理させていただいたものと、9ページ目、10ページ目。特に高等学校、10ページ目でございますけれども、カリキュラム全体の中で育んでいくキャリア教育のイメージということでございます。
  それから小学校、中学校が資料2-1、2-2と付いてございますが、資料2-3が新しい高等学校の総則の改善イメージということでございます。
  おめくりいただきますと2ページ目、高等学校教育の基本ということでございまして、「何ができるようになるか」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」「何が身に付いたか」「生徒の発達をどのように支援するか」「実施するために何が必要か」という構造で、これまでの意見を踏まえて少し記述の修正等をさせていただいているところでございます。
  これらを前提といたしまして、資料3-1でございますけれども、議論の取りまとめということでございます。主査からもございましたように、少し分量がございますので、私からの説明は通じてさせていただきますけれども、議論といたしましては、18ページ目の8の最後の部分までということと、それから18ページ目以降の9ポツの特に高等学校部分ということに分けて御議論を頂ければと思います。まだまだ記述が不十分なところもございますので、本日御意見を頂きまして、記載の充実を図っていきたいと思っております。
  それでは資料3-1、1ページ目にお戻りいただけますでしょうか。「社会に開かれた教育課程」の実現と、総則を軸とした教育課程の総体的構造の可視化でございますけれども、特にこの部分、議論の取りまとめということで論点整理後の状況を中心にまとめさせていただいております。最終的な審議まとめに向けては、教育課程企画特別部会におきまして、論点整理の内容とこの内容をしっかりとまとめ合わせていく必要がございますけれども、そういった作業に役立てるための論点整理後の状況を中心にまとめさせていただいたというものでございます。
  1ポツの部分は、論点整理でも指摘されております情報化やグローバル化といった社会的な変化が加速的となる中で、私たちの生活の質的変化が見られるということを教育としてもしっかりと受け止めていく必要。
  そして特に「論点整理」後の状況といたしまして、特に人工知能の急速な進化という中での、人間としてどのような力が求められるのかというような問い掛けがあるということ。
  今学校で教えていることが時代が変化したら通用しなくなるのではないかという疑問も乗り越えて、どのような時代にあっても子供たちが自信を持って自分の人生を切り開いていくため必要な力を身に付けていくということでございます。
  学校教育の目指す子供たちの姿と社会が求める人材像の関係、これは長年議論が続けられてきているわけでございますけれども、こうした人工知能の進化ということも背景といたしながら、人間の強みをますます社会の中でも発揮していくことが求められているところでございます。人間としての強み、すなわち感性を豊かに働かせながら、どのような未来を創っていくのかという目標をしっかりと自分で考え、試行錯誤しながら新たな価値を生み出していくということでございまして、ここには生きて働く知識など資質・能力の重要性ということがございます。
  これは学校教育が長年目指してきたことでもございまして、これが社会と一致して協働しながら育んでいけるという好機にあるわけでございます。「社会に開かれた教育課程」の実現に向けた理念の下、こうした中で社会と連携・協働しながら子供たちに資質・能力を育んでいく視点が重要であるということでございます。
  2ページ目でございますけれども、こうした理念の下、各教科ワーキングの議論においては、全ての教科等において育成すべき資質・能力を明確化し、構造を整理するという作業がなされているところでございます。
  少し御紹介申し上げますと、お手元のファイルの山の中に黄色いファイルがございます。これが学校段階等別・教科等別ワーキングの議論の進捗状況でございますけれども、全ての教科において、例えば教育のイメージをおめくりいただきますと、育成する資質・能力を踏まえた教育目標の構造化、あるいは見方・考え方の明確化ということがなされております。
  教育のイメージというところをお開きいただきますと、幼児教育の見方・考え方と幼児期の終わりまでに育ってほしい姿。1枚目おめくりいただきますと、教科等別の、小学校でございますけれども、見方・考え方の整理ということと、目標、構造が三つの柱で構造化されているということ。
  おめくりいただきますと中学校、それから高等学校と続きますけれども、こういった構造化がなされているところでございます。
  また一つ例としまして、国語のページをおめくりいただけますでしょうか。国語ワーキングにおける検討事項ということで、取りまとめ(案)の最新版がございます。検討事項をおめくりいただきますと取りまとめ(案)が出てまいりますけれども、現行学習指導要領の成果と課題ということ、また2ページ目からは育成すべき資質・能力を踏まえた教科等目標と評価の在り方についてということで、見方・考え方の整理。また3ページ目は資質・能力の整理と教科等目標の整理ということで、小・中・高と続いております。
  こうした中で、それぞれの知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びに向かう力、人間性が教科においてどういうことなのかというような整理もしていただいているところでございます。
  また6ページ目、資質・能力を育むために学習過程の在り方ということ。
  また7ページ目、「目標に準拠した評価」に向けた評価の観点の在り方ということ。
  8ページ目、資質・能力の育成に向けた教育内容改善・充実ということで、ここでは特に高等学校の科目構成の見直しということと、10ページ目の(2)でございますけれども、資質・能力の整理と学習過程の在り方を踏まえた教育内容の構造化が図られるということでございます。
  また11ページ目以降は、それぞれの教育課題を踏まえた教育内容の見直しということ。
  また14ページ目にございますように、特別支援教育の充実、個に応じた学習の充実。
  15ページ目、深い学び、対話的な学び、主体的な学びの高校における在り方ということ。
  そして17ページ目は教材の在り方。そして18ページ目が必要な条件整備等についてということで、その後ろには少しポンチ絵で、それぞれの資質・能力の在り方、学びの過程の在り方、教科・科目構造が載せてありますけれども、こういった形で全ての教科の整理がされているところでございます。
  資料3-1の2ページ目にお戻りいただけますでしょうか。こういった形で、この教科を学ぶことで何が身に付くのかという教科と学ぶ意義が明らかにされているところでございます。
  一方で様々な資質・能力、特定の教科だけではなく、教科のつながりの中で育まれるものでもございます。教科等を超えた視点で教育課程を見渡し、効果が発揮できるかどうか、関係性をより深められないかといった改善を行っていくことが重要になるということ。
  指導要領においては今回「総則」を要としながら、こうした姿を実現していくということ。教育課程の総体的構造を、新しい「総則」の在り方や各教科等を学ぶ意義の明確化を通じて可視化し、各学校における教育課程を軸とした改善・充実の好循環につなげていくということでございます。
  2ポツ、カリキュラム・マネジメントの実現ということでございますけれども、二つ目の丸にポツで列記してございます。「何ができるようになるか」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」「何が身に付いたか」「子供の発達をどのように支援するか」「実施するために何が必要か」。これを各学校がしっかりと組み立てられるようにしていく必要があるということ。そのために今回、学習指導要領の「総則」も、この構造に沿った柱立てにしていくということでございます。
  3ページ目にございますように、「カリキュラム・マネジメント」は、教職員が全員参加で学校の特色を構築していく営みであるということ。全ての教職員が参加していくものであるということ。
  また二つ目の丸にございますように、様々な校務分掌の意義ということも、教育課程を軸に一本化しながら意識を合わせていくことにもつながるということ。また家庭・地域とも目標を共有し、更なる豊かな教育活動の実現につなげていくということでございます。
  高等学校においては、こうした選択の幅が小・中に比べてあるということでございますので、具体的な教育課程の変遷に当たっては、学び直しなどの様々な多様な学習課題を踏まえながら教育課程の構造を考えていく必要があるということでございます。
  3ページ目、3ポツ、「何ができるようになるか」というところ。知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びに向かう力・人間性というところでございます。
  ここで現在議論されている「知識」とはということでございます。個別の事実的な知識のみを指すものではなく、学びの過程を通じて、既有の知識や新しい経験と結び付けながら自分の中で構造化されていくということ。
  そしてここに、この丸の下から3行目でございますけれども、教員が関わることにより、そういう構造化が、そうやって知識が知識としての客観性も保たれたものとなることが重要であるということでございます。
  また概念的知識はということで、思考力・判断力・表現力を通じて獲得されたり、その過程で活用されたりするものであるということ。
  4ページ目ございますように、各学校が指導要領を手掛かりに育成すべき資質・能力の明確化を図られるようにする必要があるということ。
  また、例えば情報活用能力、健康・安全、グローバル化への対応、多様性の尊重等々、現代的な課題に対応した教科等横断的に育まれる資質・能力については、国がしっかりと指導要領の構造化の中で関係性が整理できるようにしていく必要もあるということでございます。
  また、こうした現代的な課題と併せて読解力など、これまで重視されてきている資質・能力の重要性もますます高まるものではないかということでございます。
  4ポツ、何を学ぶかというところでございますけれども、こうした資質・能力をベースに、各学校が教育課程を編成できるようにしていくということ。
  教育課程の編成に資するために、資質・能力の三つの柱や教育課程の在り方を踏まえた指導内容の構造化が求められるということでございます。
  具体的な内容構成の変化についてはそれぞれのワーキングのペーパー、あるいは教科・科目構成については本ペーパーの9ポツのとおりということでございます。
  5ポツ目、どのように学ぶかということでございます。「カリキュラム・マネジメント」の中の「どのように学ぶか」の鍵となるのがアクティブ・ラーニングの視点であるということ。
  社会で生きて働く知識や力を育むためには、子供たちが「何を学ぶか」という学習内容の在り方に加えて、「どのように学ぶか」という学びの過程に着目していくことが重要であるということ。これについて「主体的・対話的で深い学び」という視点で充実できるようにしていくことが重要であるということ。
  「授業研究」の成果も踏まえながら、「活動あって学びなし」でもなく、指導の型をなぞるだけでもない学びをしっかりと追求していくことが重要であるということでございます。
  6ページ目、現在の深い学び、対話的な学び、主体的な学びの整理ということ。こうしたことが単元や題材のまとまりの中で実現していくということ。評価の場面との関係などについても分かりやすく示していくことが求められるということでございます。
  「深い学び」と「見方・考え方」については、これまでの御議論を踏まえながら、特に深い学びについて「見方・考え方」を働かせるということの重要性。そして「見方・考え方」とは何かということ。
  7ページ目にございますように、知識・技能を構造化して身に付けたり、思考力・判断力・表現力を豊かなものとしたり、社会や世界にどのように関わるかの視座を形成したりするために重要なものであるということ。
  こうした「見方・考え方」を改めて定義して、各教科別にしっかりと記していくという、先ほどごらんになっていただいたような整理がなされているところでございます。
  こうした中で学習過程を質的に高めていくことが重要であるということ。
  また7ページ目、一番下の丸にございますように、高度な社会課題の解決だけを目指す取組ではないということ。子供たちの学習課題に合わせた主体的で対話的で深い学びの追求がなされるべきであるということでございます。
  8ページ目、何が身に付いたのか、学習評価の充実というところでございますけれども、特に観点別評価について記させていただいております、今回観点別評価、三つの観点にそろえて整理をさせていただいているということ。
  また8ページ目、一番下から、「主体的に学習に取り組む態度」と「学びに向かう力・人間性」の関係でございます。
  また9ページ目、三つ目の丸でございますけれども、指導と評価の一体化を図る中で多面的な評価を図っていくということ。
  そして指導要録の様式の改善なども、そうした中で図っていくということ。
  また、入学者選抜の質的改善等を併せてということでございます。
  9ページ目、子供の発達をどのように支援するのか。子供たちの多様な教育的ニーズに応えるということ。
  そして、そうした中で10ページ目にございますように、進路指導や生徒指導、学習指導等、様々な指導が「カリキュラム・マネジメント」の中で資質・能力を育成するという観点から、その意義が捉え直されることが重要であるということでございます。
  学級経営の充実ということございます。これまで小学校のみに位置付けられていた学級経営でございますけれども、中・高におきましても、高校におきましてはホームルーム経営ということになるかと存じますけれども、生活の基盤であり学習の基盤である学級を豊かなものにしていくことの重要性をしっかりと位置付けていくということ。
  また10ページ目、下にございます学習指導と生徒指導。生徒指導についても資質・能力という観点から考えていく。
  また生徒指導で重視されてきた児童生徒の理解の深化などを、11ページ目ございますように学習指導においてしっかりと生かしていくことも重要であるということでございます。
  またキャリア教育でございまして、キャリア教育ということでしっかりとカリキュラム全体を捉え直していくということ。それぞれの教科・科目の意義ということ。また進路指導についても、その観点から、その意義を捉え直していくということでございます。
  特に12ページ目は、一つ目の丸で特別活動について、「キャリアレポート」の活用も含めてキャリア教育の中核としての役割を重視していくということ。また高等学校、「公共」については、教科目標の実現を見通した上で、キャリア教育の観点から、他の活動とも連携しながら、例えばインターンシップの事前・事後の学習との関連も図るなどで、キャリア教育の中での位置付けをしっかりと置いていくということ。
  また今回、主体的な学びの中にキャリア形成の方向性が位置付けられたことも踏まえ、日常の教科・科目の学習指導においても、こうした視点をしっかりと持っていくということでございます。
  個に応じた指導でございますけれども、「18歳の段階で身に付けておくべき力は何か」という視点から、一人一人の資質・能力の育成を図っていくということ。
  13ページ目にございますように、学習相談などを通じて、自分にふさわしい学び方や学習方法を身に付けるという視点。
  また、基礎的・基本的な知識・技能の習得が重要であることは言うまでもないが、思考力等こそ子供の環境による学力差が生まれやすい能力であるとの指摘もあることを踏まえた対応が求められるということでございます。
  また特別支援教育におきましては、特別支援教育部会における議論を踏まえまして、通級による指導、高等学校も含めて整理を頂いているところでございます。
  また15ページ目には日本語指導について、現在取りまとめられております有識者会議の議論等も踏まえながら、今後調整させていただいて、ここに記載させていただく予定でございます。
  15ページ目、実施するために何が必要かということでございます。既に「『次世代の学校・地域』創生プラン」、3答申を受けて出されておりますけれども、こうしたことも踏まえながら、「社会に開かれた教育課程」の実現に向けて、家庭・地域と連携・協働しながら教育環境や指導体制を充実させていくことが重要であるということでございます。
  16ページ目からは校内の研修体制の充実、家庭・地域との連携・協働。
  そして17ページ目、必要な体制整備ということ。教材でありますとか、教員の定数等も含めまして、あるいは教員養成等も含めまして整理をさせていただいております。
  また業務効率化が、教員がしっかりと子供に向き合い指導、評価を充実させていくために必要であるということ。
  また18ページ目、学校現場、広く国民の理解ということでございます。
  ここまでが総論部分となります。
  そして9ポツ目以降が各学校種別の部分でございまして、特に高等学校の部分、御議論いただきたいと思いますけれども、小学校について簡単に御紹介をさせていただきます。
  18ページ目、小学校、特に低・中・高それぞれの課題があることを踏まえた対応ということ。そして語彙力ということも含めまして、小学校段階での言語能力の重要性、19ページ目ということ。それから20ページ目、その中での国語教育の重要性ということ。そして外国語教育の充実ということ。外国語がしばらく続きますけれども、24ページ目の国語教育と外国語教育の効果的な連携ということ。
  また25ページ目。今回、情報技術を手段として活用する力やプログラミング的思考を小学校段階でどのように育成するかということの御議論を頂いております。
  また、小学校段階における「カリキュラム・マネジメント」の重要性。今回、特に柔軟な時間割編成という観点から極めて重要になってまいります。
  そして、そうした取組を支える方策ということで、27ページ目でございます。
  そして28ページ目は、スタート・カリキュラム、幼小連携、それから中学校との接続ということでございます。
  中学校においては現在整理中でございますけれども、29ページ目、特に部活動も含めたカリキュラム・マネジメントの在り方ということを中心的に御議論を頂いているところでございます。
  31ページ目の下からは高等学校でございます。高等学校教育の基本ということでまとめさせていただいておりますけれども、中学校卒業後、98%の者が進学するということ。社会で生きていくため必要となる力を共通して身に付ける初等中等教育最後の教育機関であるということ。18歳への選挙権年齢引下げの議論なども踏まえ、未来の創り手として必要な力をしっかりと育み送り出すことが、これまで以上に求められるということ。
  32ページ目ございますように、高等学校教育については、これまで大学入学者選抜や資格の在り方といった外部要因によりその在り方が規定されるのではないか、目指す教育改革が高等学校主導で進みにくいのではないかというような指摘もされてきたところでございます。
  しかしながら、冒頭ごらんいただきましたように現在、社会が求める人材像と学校教育が長年重視してきているものが、人間として求められる資質・能力は何かということで、しっかりとつながっていく。学びの場面か社会生活の場面かということを問わずに、必要な資質・能力を共有できる好機にあるということでございます。
  社会的な要請としても、初等中等教育がその強みを発揮し、子供たちに生きて働く知識や力を身に付け、大学教育や社会生活の在り方につなげていくことが求められているということでございます。とりわけ社会への出口に近い高等学校が、それぞれの学校において子供たちに必要な資質・能力とは何かを明確にし、それを育みつなげていくことができるかどうかということは、単なる接続の円滑化という問題ではなく、子供自身の生活や未来の社会の在り方に関わる大きな課題となっているということでございます。
  こうした中で行われる次期改訂。特に高等学校にとっては、これまでの改訂以上に大きな意義を持つのではないかということ。高大接続改革、あるいはキャリア教育の実現ということで実施されるものであるということ。
  諮問がなされた11月も、高大接続部会での答申の最終案という中で、高校、漢字が少し3行目、間違っておりますけれども、高等学校教育について、中央教育審議会における高大接続改革等の議論等も踏まえて検討を行うことが要請されたところでございます。高大接続答申におきましても、高等学校教育の改革の在り方を、次期改訂の在り方を見通しながら提言を頂いたところでございます。
  下から二つ目の丸でございますけれども、教育課程企画特別部会が8月にまとめた「論点整理」では、こうした高大接続答申の提言を踏まえた議論が行われまして、この「論点整理」の議論は、全ての教科等別ワーキングにも受け継がれ、現在取りまとめの方向性として出てきているところであるということでございます。
  また逆に、高大接続改革の具体化のために設置された「高大接続システム改革会議」においても、次期改訂に向けた議論の状況が共有され、本年3月の最終報告には、そういった状況を踏まえた改革の在り方が提言されたところでございます。このように初等中等教育と大学教育が連携を密にしながら、これからの時代に求められる知識や力を生徒に育んでいくために、手を携えて改善・充実を図る好機であるということでございます。
  また33ページ、「キャリア教育」につきましても、キャリア教育答申などを踏まえながら、小・中・高を通じた充実が、先ほどのように議論されているところでございます。今まさに高校と大学、社会がともに歩みを進め、学校種を超え、また学校と社会の中で学びをつなぐという観点から改革を進めていくことができる好機にあるということでございます。
  こうした中で、高等学校につきましては、各学校が共通性と多様性の観点を軸としながら、育成すべき資質・能力を明確にし、それに基づく「カリキュラム・マネジメント」を図っていくことが重要であるということ。また、そうした資質・能力や教育課程を社会と共有していく、生徒と共有していくことも重要であるということ。
  また、高等学校の科目構成につきましては、育成すべき資質・能力の在り方をしっかりとつなぐ観点から、抜本的な科目構成の見直しが図られるということでございます。これは先ほど資料1で御覧いただいた構成のとおりでございます。こうした新しい科目の趣旨に沿った教材の開発や教員の養成・研修がなされるよう、科目の趣旨を周知し、指導体制の確保等に必要な仕組みを構築していくことも重要であるということでございます。
  また、前回御議論いただきましたように、高等学校における指導、評価の改善・充実が未来を創り出していくものだということをしっかり認識して、指導と評価を通じて生徒の資質・能力を伸ばしていくことが教員の中核的な業務であることを、しっかりと捉えて行っていく必要があるということでございます。
  これが高等学校全体の視点でございますけれども、マル2はカリキュラム・マネジメントでございます。冒頭にもございましたように、カリキュラム・マネジメントの重要性が総則と合致するという中で、例えば校是や校訓など抽象的なもののままではなく、それをより資質・能力として具体化して教育課程に落とし込んでいくことが各学校に求められるということでございます。
  また学び直しの充実ということでございまして、33ページ目、34ページ目にございますように、各学校の児童生徒の実態を踏まえた指導の充実ということ。学校設定科目の設定も含めて、各学校でしっかりと取組の充実につなげていくことが重要であるということでございます。
  また指導・評価の改善・充実ということで、今回、基礎学力テストも新設され、また既に校長会等における検定試験などの取組、あるいは各県独自の調査もございますけれども、こうしたことを通じて教育課程の改善、指導の改善を図るサイクルを確立していくことが重要であるということ。
  また、多様な学習活動を多面的に評価することが求められていることを踏まえ、教員の評価能力の向上を図っていくことが重要であるということ。また、評価業務も教員の中核的業務であることを踏まえた業務改善や教員の配置の改善が求められるということでございます。
  また35ページ目は、スーパーサイエンスハイスクールなどなどの取組を参考としながら、教科横断的な視点の中でカリキュラム・マネジメントの充実を図っていくことということでございます。
  学校段階間の接続や卒業後の進路でございますけれども、中・高の連携ということ、それから高大接続、職業への接続ということで、これまで頂いた御意見をここにまとめさせていただいているところでございます。
  そして36ページ目、マル3、卒業に必要な単位数や教科・科目の構成でございまして、卒業に必要な単位数は引き続き74単位とするということ。また必履修科目につきましては、現行の単位数を踏まえた単位数ということ。具体的な科目構成につきましては、先ほどの資料1の表のとおりでございますけれども、標準単位数の設定については、原則として現行から増加させないということ。
  選択科目の単位数の設定に当たりましても、そこのマル1、マル2、マル3を踏まえながら、各学校の履修に過度の負担にならないような視点で設定していくということでございます。
  36ページ目から37ページ目、教科・科目の構成。具体的な中身は先ほど資料1でごらんいただきましたが、特に国語科、地歴・公民、理数教育、外国語科、家庭科、総合的な学習の時間等について記させていただいております。
  特に総合的な学習の時間につきましては、理数探究とともに、各生徒たちの進度に応じて、探究ということの総仕上げをしていく時間であるということの位置付けでございます。
  専門学科、総合学科につきましては、現行を踏まえながら、そのような整理をさせていただいております。
  「産業社会と人間」という科目につきましても、「社会に開かれた教育課程」の視点から、引き続き、その意義を捉え直しながら充実させていくことの重要性ということでございます。
  以上、まだまだ不十分な点もございますかと存じますので、本日頂いた御意見を基に再整理をさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局からの説明も踏まえまして、意見を交換していただければと思います。
  冒頭に申し上げましたように、大杉室長からもありましたが、大変分量がありますので、まずは1ポツの「社会に開かれた教育課程」の実現と、総則を軸とした教育課程の総体的構造の可視化から、18ページの9ポツの手前ですね。8番のところまで、その内容に関しまして御議論を頂きたいと思います。
  御意見、御質問ございましたら、いつものとおり名札を立てていただきますように、よろしくお願いをいたします。
  いかがでしょうか。黒上委員、よろしくお願いします。
【黒上委員】    ありがとうございます。すごいコンパクトにまとまってきたなという感想を持ちます。
  この10ページのところなんですけど。学級経営というのがイメージとしては子供の生活上のことに割と重点が置かれる感じがするんですけど、子供らが授業の中で、お互いの思考を尊重し合うというようなことを検討すると、やっぱり学級文化をいかに思考に向けていくかということが重要だと思うんですね。その辺は、最近だとカルチャー・オブ・シンキング、思考の文化という形でハーバードなんかではリチャードという人が推し進めている運動というか、活動がありましてね。別にそれに言及する必要は全くないんですけど、学級経営にそういう視点を付け加えておくことが結構重要じゃないかと僕は思っています。
  それから、13ページの個に応じた指導のところで、思考力・判断力・表現力のところで差がつくというのは非常に、僕も見ていてそのとおりだと思って。特に個別指導で取り出し指導をしているところって、余り思考と関係なくノウハウを教える、その場限りの、できたらいいという感じの指導が多いので、そういう点ではこれ、非常にいいんですけど。そこに具体的な方法としては、載せる方がいいのかどうか分からないけど、例えば、ここの文章の途中に、子供が思考を可視化して、自分の思考が分かるようにするとか、そういうような意味のことが入ってきたらいいなと思いました。
  それから、後ろの方で、高等学校で評価が中核的業務という非常にありがたい文言が入っているんですけど、それ、高等学校だけではなくて、小・中でもあるので、17ページの必要な体制整備のところにも、それが何か入らないかなと思いました。つまり、小・中・高全てにおいて十分な評価、多面的な評価の時間を教員がとれるような体制と、そういう趣旨の項目が入ると非常にいいのではないかと。
  現時点では、この三つです。
【荒瀬主査】    ありがとうございます。今おっしゃったのは、例えば教育委員会等の設置者であるとか、あるいは校内での工夫とかいったようなことも両方ですよね。
【黒上委員】    そうですね。
【荒瀬主査】    では、髙木先生、よろしくお願いします。
【髙木主査代理】    細かいことですが、ちょっと評価の本質に関わりますので、お伺いいたします。8ページの丸の6番目です。ここに上から4行目、詳細な基準ではなく。この基準は多分、詳細なだから、量的な評価を対象としているから、この基準で構わないと思いますが、その下の教員が評価基準。この場合の基準は規準でないと、学習指導要領との関係が整合性とれないと思うので、その辺いかがでしょう。
【大杉教育課程企画室長】    すみません、規準の方でございます。
【髙木主査代理】    上は基準でいいですよね。
【大杉教育課程企画室長】    はい。
【荒瀬主査】    いいでしょうか。
【髙木主査代理】    はい。
【荒瀬主査】    最終的には本当厳密に見ていただくように、よろしくお願いをいたします。
【大杉教育課程企画室長】    はい。
【荒瀬主査】    ほかにはございませんでしょうか。佐野委員、どうぞ。
【佐野委員】    ありがとうございます。実は私は、この資料3-1とも関わる、それをまとめた資料1なんですが、一番ポイントになるのは、何が身に付いたかという評価。前回も非常に議論になりましたけれども、評価のところが今、様々な問題を生み出している最大の要因ではないかなと思っているわけです。この文章の中にもありますけれども、高校教育のゆがみ、ひずみを生み出しているのが大学入試であったりとかというところを考えると、評価は何のためにするのかということと、評価をどのようにするのかというところが、やっぱり社会共通の認識にならないと、全ての問題は解決していかないと思っていて。特に社会に開かれた教育というときに、可視化をするといったときに、じゃあ、児童生徒、学生にとって一番身近な社会への接点てどこかというと、親であり、家庭であるわけなんです。我々まさしくPTAの団体はそうなんですけれども。
  そのときに、この資料3-1の文章を全部読む親は、あるいは社会の人はいないので、ぱっと目にするのは、この資料1なんですね。そのときに、やっぱり評価は何のためにするのか。評価は評価で完結するのではなくて、その次の向上、成長というところに向けた新たな課題を見つけるためにするのだと。それを新たな成長、向上に役立てるために評価はするものだとか、評価は多面的にするものだとか、あるいは高校の場合は、共通性と多様性のところでも出てきましたけれども、個々のキャリア観に応じた評価はすべきだというようなところが、ここが最大のポイントじゃないかなと思うので、資料1の何を学ぶか、どのように学ぶかの下に箱を付けて、何が身に付いたかという評価というものを、もっと強調すべきではないかなと考えるところです。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。どうしましょう。
【大杉教育課程企画室長】    少し工夫させていただきたいと思います。本当に情報量と、あと見やすさの、このカットの中で作っておりますけれども、またアドバイス頂きながらと思います。
【荒瀬主査】    では、松本先生、よろしくお願いします。
【松本委員】    3点あります。まず2ページ目ですが、ここで初めてカリキュラム・マネジメントという言葉は出てきて、全編にわたって、この言葉には鍵括弧が付いています。25ページから28ページに詳しい説明があるので、ここで25から28ページを参照というのを入れ込むか、簡単にここに定義を脚注で付けるかした方がよろしいのではないかと思います。
  それから、9ページの評価の点の三つ目の丸です。「ペーパーテストの結果にとどまらず」という点ですけれども、こういう書き方をすると、やはりペーパーテストが主体であるというように思われるので、ペーパーテストを、その次の論述やレポートの作成と横並びにしてはどうかと思います。
  その丸の最後のところですけど、「教員が学習評価の質を高めることができる環境づくりが必要である」というのは、主語もないですし、どういうことを意味しているのかというのがわかりにくいです。研修なのか何なのか。「環境づくり」という言葉をもう少し具体的にできるといいのかなと思います。
  3点目は16ページの校内の研修体制の一つ目の丸と二つ目の丸に関わっています。授業研究はすばらしいことだというのは、そのとおりだと思いますし、私も月に1回ぐらい、小・中・高の授業研究に参加させていただきますが、気になることがあります。1回の授業の指導法について皆さん議論されるのですが、長期的な視野に立つと、その授業はどういう意味があるのかということが、余り討論されないんですね。そのことが本当に不思議でしようがないのです。授業案のひな形は決まっていて、この授業のポイントは何かとか、目的は何かということは非常に詳しく書かれてあるんですけど、1年間の中で、この授業はどういう意味を成すのかというのが分からないまま皆さん議論しているケースが多いのです。二つ目の丸の2行目の授業研究において、「1回の授業の指導法についての検討にとどまらず長期の指導計画等についても検討する」とか何とか、そういう文言を書き加えていただけるとよいかと思います。その次に、もう「教科を超えて」になっちゃうので、一つの教科の中での指導についても長期的なビジョンを視座に検討していただきたいので、そういう内容を書き加えていただけると幸いです。
  以上です。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。1点目、2点目の表記の部分も、また御検討をよろしくお願いいたします。3点目は非常に重要なポイント、御指摘いただきました。
  それでは吉田委員、藤田委員の順に、よろしくお願いいたします。
【吉田委員】    ありがとうございます。何点かございますのですが、まず3ページの「何ができるようになるか」というところで、二つ目のポツのところに、現在議論されている「知識」とは、個別の事実的な知識のみを指すものではなく、学びの過程を通じて云々とありまして、「技能」も、技能のみならず、変化する状況に応じて主体的に活用できる技能の習熟、発達云々。それから、概念的な知識は、思考力・判断力・表現力を通じて獲得されたり云々とあるのですけれど、このままでいくと、今までの知識というのが、要は暗記というか、覚えること。そして今度は、それをいかに発展させていくかということになるのかなという気がするのですけれども。そうすると子供たちに対して、その基となる知識が、どこまでのものをまず望むのかどうかということによっても、逆に今までどおりに更にプラスされていくということであれば、子供に負担が増えるだけである。
  そういう中で、この辺のカリキュラム・マネジメントをどう持っていくのかということをもう少し具体的に考えていかないと、後ほどの高校の部分でもそうですけれど、何か増えていく方向性ばかりが見えて、減っていくものが見えない。
  例えばの話、小・中・高とのつながった教育課程の一覧表みたいなものを作り上げて、その中で小学校で基礎力、さらに中学校で基礎力、これを学んで高校でこういうものを伸ばしていくのだというような系統立ったものが、もう少し出されなくてはまずいのではないかなということが1点です。
  それから、7ページになりますけれども、「深い学び」と「見方・考え方」の中の最後のところに、次期改訂が目指すのは、学習の内容と方法の両方を重視し、学習過程を質的に高めていくことである。単元や題材のまとまりの中で、子供たちが「何ができるようになるか」を明確にしながら、「何を学ぶか」という学習内容と、「どのように学ぶか」という学びの過程を組み立てていくことが重要になるという、ここもまさに、要は知識にプラスして、どこまでやっていくのかということが、更に負担を増やしているという形にしか見えません。
  あと、次に9ページの学習評価のことで、先ほど佐野さんからも評価のことがありましたけれど、9ページの上から三つ目の丸のところで、ペーパーテストの結果にとどまらず多面的な評価で行っていく必要があると。これは、今までもさんざん言われてきたことではないかなと私は思っているのです。
  ただ、そういう中で、例えばの話が、今までの既存のセンターテストであり、それから公立高校の入試、そういったものが全て1点刻みで行われてきている。例えばの話、公立高校の入試で言えば、東京都の教育委員会で採点ミスがあったということで、昨年、一昨年と、例えば6年間も前のテストを全部点数を調べ直して、採点し直して、1点刻みで評価する。それでミスがあったからって、今年からマークシートを導入するなどという逆方向も進んできているわけです。
  ですから、やはり、この多面的な評価を行っていくということに関しては、高大接続の部分においての要素が大きく関わってくるのではないのかなと。そして、それとともに、これも後ほどの高校のところと絡んでくるのですけれど、大学が今年というか、今年度中に三つのポリシーをはっきりする形が出ていると思います。
  この三つのポリシーが出てくることによって、高等学校の学習指導要領というのも若干変化が出てくるのではないかなという気がするのですけれど、そういった高大接続の絡みでの、この指導要領の変更はどう考えていくのかということ。
  その三つでございます。よろしくお願いします。
【荒瀬主査】    御質問ということでしょうか。
【吉田委員】    はい。
【荒瀬主査】    よろしいですか。
【大杉教育課程企画室長】    高等学校の文脈で、まず知識というものでございますけれども、これは特に歴史あるいは生物におきまして、教科書が膨大なものとなって、全ての用語を暗記しなければいけないんじゃないかという議論がある中で、その中で扱われている知識の一つ一つの用語というのが、実は横並びではなくて、その概念的な知識として、しっかりと重要概念として押さえていくべきものと、その中で事実的知識として扱っていくべきものと、しっかり構造化されるべきではないかというような議論が、今回の教科等別ワーキングの中でもなされてきているところであります。
  そういう意味では、全く新たな知識が付け加わるということではなくて、今、教科書で扱われている知識をしっかり構造的に捉えながら重要概念、それをしっかり評価の中で、それが押さえられたかということが問われるべきでありましょうし、一方で事実的な知識については、例えば評価する場面で注のような形で、そのような内容が書かれていてもいいのではないかと。そういうしっかり身に付けるべき概念的な知識と、その中で扱うべき事実的知識の関係性をしっかり考えていくべきではないかというような議論がされているところであります。
  その中で、例えば社会科ですけれども、この黄色い冊子の方を見ていただきますと、社会・地歴・公民というタブのあるところがございまして。ページ数がないのでなかなか分かりにくいんですが、社会・地歴・公民のページを見ていただきますと、冒頭検討事項というものがございます。その後ワーキングの取りまとめということがずっと続きまして、その後ろに、少しポンチ絵の束がございます。ワーキングのまとめが26までございます。その後、目標の構造の紙、それから資質・能力の構造の紙を3枚おめくりいただきまして、見方・考え方の紙、4枚目の後ろでございますけれども、見方・考え方の例ということが少し表になっているものがございます。
  すみません、もう一度申し上げますと、26ページ目まで文章がございます。その後、紙を4枚めくっていただきますと、めくっていただいたものの後ろに、社会的な見方・考え方の例ということで、そこに左から三つ目の枠に、視点を生かした考察や構想に向かう問いの例ということでございます。
  こうした大きな問いが、今、例えば世界史ですと、事実的な知識をばっと押さえた後に主題学習をやる、問いをやるというような形になってございますけど、冒頭に問いを提示して、その問いを常に念頭に置きながら事実的な知識を押さえていくと。最後にまとめていくという流れでしっかり押さえていけば、右側にございますような概念的な知識というものが、全ての事実的な知識と横並びではなくて、概念として獲得されていくのではないか。
  そうした授業ですとか、先ほど松本委員からも、個々の授業だけではなく単元のまとまりをイメージしながらということがございましたけれども、そうした単元のまとまりをイメージしたときに何を身に付けるのかということを、しっかりと構造を明確にしていくようなことが必要ではないかということでございます。
  一方で歴史、生物につきまして様々な用語が氾濫している、ここをしっかり構造化していく必要が、教科書も含めてあるのではないかということでございまして、例えば歴史については高大接続の様々な学会が立ち上がっておりまして、その中で議論されておりますけれども、そうした知識の整理ということもしっかり、高校関係者、大学関係者で行っていくことを同時並行で進めていく必要があるかというところでございます。
  ただ、そうした流れがある中で、今回この改訂をさせていただくという方向性かなと考えているところでございます。
  もう1点は、三つのポリシーが明確になることによってということでございますけれども、今回その資質・能力という観点からは、まさにその三つのポリシーによって大学教育が教育を通じて身に付けていく付加価値も明確になっていくということ。そして今回、後ほど9ポツの方でごらんいただきます、各高等学校がそれぞれ育成すべき資質・能力を明確にしていくというこの流れ。これがまさに三つのポリシーの明確化という流れと合致していくということ。
  具体的なところは、各高校がしっかりと、自分たちの生徒が進学先として選んでいく大学の三つのポリシーが具体的にどうなのかということを見据えながら、各高校が考えていくことになるかと思いますけれども、そういう枠組みといたしましては、今回の改訂の枠組みと、そうした大学教育改革の枠組みが合致しているということになるのではないかなと認識しているところです。
  とりあえず事務局からの御回答としては以上になります。
【荒瀬主査】    はい。
【吉田委員】    すみません。そうすると、例えば今のポンチ絵のところなどで見ても、小・中・高と見たときに、考えられる視点例で、丸の部分は基本的にほとんど同じなのですね。ただ、その深さが違うのかもしれないけれど。
  それだったら、例えば中学のときここまでやって、高校からはここからやるみたいな、そういう流れの方が、子供たちの知識量という分、それから、それを発展させるという部分では、私は、よりよくつながっていくのではないかと。結局これは今までの現状のものに、あくまでもプラスされていく感覚しか見えないような気がするのです。
  あと、今おっしゃっていた大学の問題なのですけれども、各高校が大学のアドミッション・ポリシーに従って選んでいくと言うけれども、今度の教育課程に全く合わないディプロマ・ポリシー、それからアドミッション・ポリシー等が出てくる可能性だってあるわけですよね。その辺のところで、そことの整合性というものが今年度中に出てくるのだったら、もう少しここの中に入れた方がいいのではないかという私の思いをお話ししたことなんです。
  それからもう1点、さっき言い忘れたのですけれど、12ページ以下のところに個別の指導とか、個に応じた指導とか、ICTとか、いろいろ出てくるのですけれど、これ全て言っていらっしゃることは本当にすばらしいと思うし、私はやるべきだと思っています。ただ、これをやるには、我々私立でもそうですが、公立学校に至っても、より、もっと人員の問題とか、費用の問題とか、強く出てくると思うのですけれども。この辺のところは、やっぱり、これはあくまでも学習指導要領だから書けないのかどうかということもあるのでしょうけれども、例えばICTの問題だって、電子教科書の問題だって、全て含めて、ここで理想論だけを追っても、お金が付いてこなくてはフォローできないということだけは、やはり、しっかりとどこかで述べていただきたいという思いがあります。
  以上です。
【荒瀬主査】    おっしゃるように、本当にお金の裏打ちがなければできないことはたくさんありますので、あくまでもここは、しかし、だからといって先を見ないということにはならないでしょうから、吉田委員のおっしゃっている御趣旨は十分に踏まえた上で御議論いただいているわけですので、よろしくお願いしたいと思います。
  学習指導要領の改訂が、私は実は大学の三つのポリシーに影響していく部分も逆にあるのではないかなということも思っております。
  ちょっと今、何人かの方が札を立てていただいているんですけれども、実は事務局の方で人事異動があったということでありまして、初中局長、来ておられますので、御紹介だけ、まずよろしくお願いします。
【西川教育課程企画室専門官】    失礼します。事務局に人事異動がございましたので御報告申し上げます。
  小松親次郎前初等中等教育局長の異動に伴い、6月21日付けで藤原誠初等中等教育局長が着任しております。
【藤原初等中等教育局長】    このたび初中局長を拝命いたしました藤原でございます。いろいろお世話になります。よろしくお願いいたします。
【荒瀬主査】    それでは、御議論を続けていただきたいと思います。
  藤田委員、よろしくお願いいたします。
【藤田委員】    ありがとうございます。それでは、私の方からキャリア教育に関連しまして2点申し上げたいと思います。
  その前提といたしまして、先ほど来、数名の委員の先生方から御指摘もございますように、高等学校においても、やはり教科が中核になってくる。それは小・中に貫かれるべきだという御指摘については、そのとおりだと思います。
  ですので、既に御提案ございましたように、資料1のポンチ絵のどこかに、例えば教育振興基本計画第1期、第2期とも強調しておりますように、アウトカム評価が求められるのであれば、何ができるようになるかと表裏一体だという示し方で、その何が身に付いたかという議論が重要であるということが示すことができれば、小・中・高と貫くものになるのかなということを感じたことを前提といたしたいと思います。
  そのような評価の重要性を考えますときに、特に、この8ページのところで指摘してございますように、主体的に学習に取り組む態度というのは、観点別評価であるとか、それから従来型のいわゆる評価にはなじまず、一人一人の良い点や可能性、あるいは進歩の状況について評価することが重要である。この指摘は極めて重要な指摘であると存じます。
  そういった観点から9ページ以降、特に12ページに詳細に書かれておりますキャリアレポートについては、今後重要なものとして、この学習指導要領に提案する重要な評価のツールとして考えていくべきだろう。そのときに、9ページにもございますように、自己評価。自らが学習の状況やキャリア形成を見通し振り返る、そういったツールでもある。そのツールを見通す際に、教員からの言葉掛けや、あるいはリフレーミング、そういったものが重要になってくるんだろう。そういうふうに理解いたしました。
  そのときに、この名称なんですが、例えばこの黄色い大きなつづりの後ろの方ですけれども。特別活動ワーキンググループでは、その24ページに相当するところなんですけれども、この同じような発想で特別活動ワーキンググループが提案しているものの中では、キャリア・パスポートという仮称が付いてございます。どちらも仮称ではございますけれども、同じ中央教育審議会の初等中等教育分科会の中から二つの仮称が出てくるということについては、今後、御調整の必要があるのではないかと考えました。
  そのときに、この子供たちが自ら学習状況を振り返るという観点からすると、もしかするとキャリア・パスポートの方がいいのかなという個人的な、これは枝葉末節なことですけれども、思いました。
  といいますのは、レポートといいますと第三者、誰かに提出するもの。パスポートは手元に置いておくものなので、どちらかといったら手元に置いておくものかなと思いました。もちろん必要なときには提出をし、入国、出国の管理をしなくてはいけないので、基本的には置いておくけれども、必要に応じて提出すると。そういった性質のものとして考えた場合、パスポートかなと思ったりしました。もちろん他省庁の用語の使い方、あるいは全体の落ち着き感、そういったものが必要かと思いますが、御検討いただければ幸いです。これが1点です。
  それから2点目でございますけれども、このように従来型の評定や観点別評価になじまない、まさに自己評価と表裏一体の中で個別の評価をしていくときに、やはり従来型のガイダンス機能に系統性のある学習指導要領から、ガイダンスとカウンセリング両方に軸足を置くものへと変わっていく必要があるのではないか。
  特に12ページの一番上の段落の最後の方ですけれども、キャリア教育とガイダンス機能との関係も整理していく。このような指摘の中で、やはりカウンセリング機能ということが重要視されなければ、このようなキャリアレポート、あるいはキャリア・パスポートが生きないのではないか。小・中・高と絵に描いた階段を上るような発達の過程を経ることは、むしろ想定しにくく、そこには紆余曲折ですとか、大きな失敗経験、挫折経験もあるだろう。そういった記載を、どのように受け止め、言葉にし、そして子供たちの自己肯定感を高めていくかというのは極めて高いカウンセリングの機能が必要ですし、そういった文言が学習指導要領中にも盛り込まれる必要があると思いますし、また教員研修の中でも、今後重要な機能として、そういったものが入ってくるべきだろうと。
  そういうことを考えますと、また戻りますけれども、評価が教員の中核業務であることが、やはり小・中・高と貫かれるということは特に重要ですし、このようなポンチ絵、資料1のようなところにも、顔を出しているということも重要かなと改めて感じたところでございます。
  以上です。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。あと何人かいらっしゃるんですけれども、後段の部分もございますので、申し訳ございませんが、手短によろしくお願いしたいと思います。
  では中井委員、どうぞ。
【中井委員】    ありがとうございます。10ページでございますが、学習指導と生活指導とは目指すところが共有されることとなり、さらに密接な関係を有するものになると。そして生活指導についてはどのような資質・能力の育成を目指すのかということや、一人一人のキャリア形成の方向性を踏まえながらその機能が発揮されるようにしていくことが重要と書かれています。それから12ページの進路指導担当の教員と各教科担当の教員との連携が十分ではないと。こういったものを、より体系的、組織的にやっていくべきだということが書かれております。これらは非常に重要な観点であると私は考えております。
  といいますのが、やはり主体的に学ぶ、学びに向かう力を生徒に付けていくためには、なぜ自分が学習するのか、勉強するのかということについて、その目的、必要性をしっかり意識することが必要だと思うわけでございますが、そういった中でキャリア教育を進め、そして自分の将来についてのイメージを具体的に持っていくということが不可欠なことだと思います。
  そのためには、単に学習指導だけではなくて、生徒指導、それから学級担任と教科担任が、子供たち一人一人についてしっかりと情報を共有して、何がこの子にとって必要なのか、そういったものをトータルに学校として考えていく必要があるんだと思うわけでございます。
  そういう意味で、ここに書かれていることは非常に重要な意味があると思うわけでございますが、ただ、これについては、今現在なかなか十分な状況には至っていないというのには、それなりの事情があると思います。
  一つ目に、やはり教員に十分な時間がないということ。もう一つは、どう進めるべきかについての定見が定まっていないということがあるのではないかと思います。
  それゆえに、そういった方向性を出していることは結構なんですが、より、もう一歩踏み込んで具体的に。例えば生徒の個人別のカルテを作るということとか、あるいはケース会議をしっかりと校内でもっとやっていくと。教科担当、学級担当、それから場合によってはスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、そういったものも入れてやっていく。ケース会議をもっとしっかりと定着させていくべきではないかと思いますので、そのような記載をお願いをしたいということと、先ほど吉田委員からも出ましたけど、それには特に人材の強化が必要なわけでございますので、18ページに、その業務の効率化ということが書いておりますので、記載について、これ以上のことを求めるものではありませんが、今後の実行に当たっては、特にお願いをしたいと思います。
  以上でございます。
【荒瀬主査】    ありがとうございます。では浦野委員、よろしくお願いいたします。
【浦野委員】    私は3-1の6ページと7ページの「深い学び」と「見方・考え方」のことについて、ちょっと触れたいと思います。
  この中で、特に7ページの三つ目の丸のところです。ここで非常に大事なことが触れられているわけですが、ここで言っているジェネリックスキル。従来で言うと、まさに大学に行ってから、こういったものを身に付けるといったような観点が強かったと思うんですけれども、これを高校のこの段階で出していただくのは、ある意味非常に新鮮味を感じました。
  それで今、産業界から見たときに、答えのない課題ばかりですから、従来の知識だけでは新しい知恵は出ないわけですね。それを変えていくのは、やはり物の見方というか、要するに汎用的な有用性を持つ、知的訓練の結果出てくる考え方なんですね。
  そういう意味でいくと、どんな専門科目を学んでいても、その専門科目を通じて得られた見方・考え方は普遍に通じるというところがあるわけなんですね。ですから、そのようなところをうんと強調していただくと、先ほど吉田委員から負担を増やすというようなお話も出ましたけれども、これは決してそういうふうに捉えずに、私は高校の段階においても、始終ではないにしても、とあるときに、その知識が獲得された背景等を先生が説明することによって、生徒は随分物の見方が変わっていくと思うんですね。そういったような教育に実際生かしていただければいいかなと思っております。
  産業界における仕事も、本当に私、思うんですけれども、実は学問における考え方と寸分たがわずに同じことをやっていると思うんですね。広い意味でのレトリックというのは、学問の世界でも産業界でも全くこれ同じでございますので、是非その辺を考慮していただいて。我々産業界も今後、高校を卒業して社会に出られる方も、大学を卒業して社会に出られる方においても、やはり、それぞれの学びを尊重した採用をしていきたいと考えておりますので、是非、高等学校でも、ここでおっしゃっている見方・考え方といったことを少しでも生徒に触れさせる機会を設けていただければと思っております。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。では、この後ですが、橋本委員、宮本委員、小林委員、清水委員の順にお願いいたします。この話題につきましては一旦そこで区切らせていただきたいと思います。
  では橋本委員、どうぞ。
【橋本委員】    ありがとうございます。9ページの下の7のところですが、見出しの中に括弧、キャリア教育と出ております。この場でも、小・中それぞれの部会でも多分、非常に重要だということでの論議がされているところであります。
  そういうことからすると、キャリア教育が括弧、進路指導という形でくくられておりますけれども、一つ目が子供たちの多様な可能性を持った存在ということで、生き方の根本になるようなことが書いてありますので、その次あたりのところに、キャリア形成ということで、全ての全体的な教科等とか、あるいは各学校が行う進路指導や生徒指導、学習指導、様々な指導の場面から、キャリア形成を図っていくキャリア教育が重要であるというこまが一つあってしかるべきではないかなと考えております。
  学校の実態でも今、キャリア教育という言葉で進路指導とかぶっているようなところもありますけれども、ますます子供たちのキャリアということを中心に考えると、そういう項目立てが望まれるのではないかと思いました。
  それから、先ほど浦野委員がおっしゃった7ページの学術会議のところの記述の件ですけれども。確かにそういう親学問といいましょうか、そういうことと整合性を図りながらやっていくのは非常に重要なことだと思いますが、教科教育のこれまでの様々な状況ということもございますので、私としては、もうワーキングも閉じられている状況ですので、これは次への大きな課題かなということで、やはり「なお」ということなのかなと考えております。
  以上です。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。キャリア教育の重要性というのは本当に幾ら強調しても強調し過ぎではないと思いますし、若干、十分な共通認識が図られていない面もありますので、この書きぶりには十分に、また御工夫をよろしくお願いいたします。
  それでは宮本委員、よろしくお願いします。
【宮本委員】    ありがとうございます。大変よくまとめていただけていると思います。
  特に3ページの上の部分で、カリキュラム・マネジメントに関しては、教職員が全員でしっかり意識をもって取り組むということに結構記述を割いていただいたこと。
  それから10ページのところで、高等学校においても、いわゆる学級経営ですね。ホームルーム経営の充実が必要だということをしっかりと書いていただいたことは大変良かったと思います。
  前回も申し上げたのですが、こういうことを学校現場で実際に実現するためには、このことをどのようにして学校現場に下ろしていくかということが大事だと思います。
  そういう意味で、18ページのところに、学校現場、広く国民の理解ということで書かれてはいるのですけれども、この記述だけではまだ分かりにくいかなと思いますので、もう少しここのところの記述を増やしていただいて、きちんと学校等に周知を図っていくというところを強調していただけるとありがたいなと思っております。
  以上です。
【荒瀬主査】    ありがとうございます。では小林委員、よろしくお願いします。
【小林委員】    先ほど藤田委員からもありましたが、12ページにキャリアレポートというのがあります。これは振り返りをして、生徒が自分自身で認識して、対話のツールとするというものだと認識しておりますが、こちらの資料3-2の49ページに、特別活動の内容の構成というところで。48、49というノンブルが振ってあるところは、右下のところに一人一人のキャリア教育と実現というところで、接続と振り返り、ポートフォリオという言葉が使われております。こちらもキャリア・パスポートという言葉があったりとか、キャリアレポートがあったりとか。ポートフォリオというのは、またちょっと違う意味もあると思いますので、ここら辺の振り返りのツールとか、自己省察のツール、あるいは先生と生徒の対話のツール、キャリアを考えるツールをどのように設定するかというのは、もうちょっと詰めて考えた方がいいのではないかと思います。
  もう1点は、先ほど浦野委員からもありましたけれども、私は大学をいろいろ回っていると、意外と大学の方々の中には高校の変化に認識が薄い方もいて、まだまだ本当に高校が変わるのかみたいなことをおっしゃっていたりします。そうしたときに、この6ページにありますように、高校が「主体的・対話的で深い学び」をやっているということで変わっていくのであれば、これは高大接続の観点から入学者選抜の在り方、それから入った後の大学教育の在り方を見直す、いい契機になるのではないかと思っています。後半の方は感想でございます。
  以上です。
【荒瀬主査】    ありがとうございます。それでは清水委員、よろしくお願いします。
【清水委員】    ありがとうございます。遅れてきてしまいまして申し訳ありませんでした。そのため資料の説明であったのかもしれないんですけれども、ページで言うと15ページでございます。現在、調整中となっておりますけれども、日本語指導について、お願いできればと思います。
  ここでは、ここで言う日本語指導のところについては、日本語を母語としない子供たちへの支援と捉えていってよろしいんでしょうか。
【大杉教育課程企画室長】    はい。日本語指導が必要となる海外から帰国した子女、あるいは外国人児童生徒ということで御議論を頂いているところです。
【清水委員】    ありがとうございます。現在、日本語を母語としないような子供たちも非常に多く在籍をするような状況でございます。また特に定時制課程については、非常にこの割合が多くなっておりまして、そのために授業についていけないであるとかいうような生徒がかなり多くなり始めていることが危惧されております。
  そのため、もしこの中の検討をしていただけるのであれば、そういう対応について是非細かく書いていただきたいなと思いますし、今現在、県等の対応によって、それを補佐してくれる方々を雇ったり等しながら支援をしていただいているんですけれども、やはり、なかなか数も足りないというところ。特に定時制課程については、そもそも不登校的な生徒だとか、非常に多様な生徒が学ぶ環境にもなっております。そういった中に、さらに日本語を対応できないような子供たちが多くなってくる。そうなってくると、かなり人数的には定時制課程、フルで40人という教室、なかなかないんですけれども、そうであっても、やはり人手がかなり割かれているというのが今現状でございます。
  是非そういったところに対しても手厚い御支援を頂ければありがたいなと思うのと、経済状況等によっても、やはり、この辺が厳しいかと思われますので、例えばスクールソーシャルワーカー等の御支援だとか、そういったことも頂けたらありがたいと思います。
  そういったことが整備されることによって、その生徒たちの力が伸び、また正当な評価もしていけるのではないかなと思いますので、是非お願いをしたいと思います。
【荒瀬主査】    ただいまのことは今、議論していただいている最中ということですね。
【大杉教育課程企画室長】    はい。有識者会議の方で全体的な方向性を御議論を頂いておりまして。ただ、そういった個別の定時制の現状とか、そういうことも踏まえたすり合わせをしたものを、ここに是非書かせていただきたいと思います。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。
  それでは、少し急ぐようで申し訳ありませんが、後半の部分、18ページの9のところです。小・中・高等学校それぞれにおける諸課題への対応ということで、先ほどの御説明、小学校からしていただきました。それも踏まえまして高等学校の部分、31ページからでありますけれども、ここの部分に関する御議論をよろしくお願いいたしたいと思います。
  松本委員、どうぞ。
【松本委員】    すみません。1点大きなポイントと三つ細かい点です。
  20ページの国語教育の充実が大きな点です。今回の学習指導要領において、この国語教育の充実というのがかなり重要な点で、やはり国民の皆さん、あるいは教員の皆様に周知徹底する必要があるかと思います。
  最初の三つの丸で現状分析をされて、四つ目に問題点を掲げているんですが、「しかしながら、例えば小学校では、文の中における主語を捉えることや」というふうに小学校に限定されていて、しかも非常に細かい点に言及しているような気がするんです。
  この国語のワーキングの方のペーパーを見させていただきますと、3ページから4ページにかけて、小学校においても日常生活における人との関わり合いの側面とか、中学校でも社会生活における人との関わりの中でとか、高校も他者や社会との関わりの中でという点、非常に文脈を意識されている国語教育に変わるということをかなり書き込んであると思います。そういう点がすっぽり抜け落ちてしまっているような気がします。
  ですから、大きな点として、国語教育が新たな視点で動き出すということを、もう少し積極的に書き加えていただけるといいなと思います。
  さらに9ページの最初の赤い部分です。どういうふうに授業が変わるのかということについての記述がここにあります。例えば「目的に応じて多様な資料を収集・解釈し、根拠に基づいて論述する活動や文学作品(小説、随想、詩歌等)を読んで、構成や展開、優れた表現などの効果について、言葉の意味や働きに着目し批評する活動、根拠をもって議論し互いの立場や意見を認めながら集団としての結論をまとめる活動等」とあります。こちらの方がすごく重要なことだと思います。国語教育が大きく変わるということを印象付けるためには、こういう生徒が主体となって活動するんだという点を強調していただきたい。先生がとうとうと解釈を説明して、生徒に質問して、「はい、そのとおりです」という授業ではなくなりますというイメージを、もうちょっと出していただきたいなと思いました。
  あと3点細かい点です。まず、22ページの下から2行目のところです。小学校の英語教育について書かれてある点ですが、「言葉の仕組みの理解」などを促す指導を行うために必要な時間を確保するという点です。必要な時間を確保することは大切だということがポイントなんですが、その前の「促す指導」の部分がやや問題だと思います。指導という表現だけですと、先生が指導して何かを説明するというニュアンスになってしまうような危惧があるので、「促すための活動・指導」というような感じにしていただけると、そういう危惧がなくなるのかなと思います。
  それから次は非常に細かい点ですが、23ページの真ん中より上に例というのが出ています。これは外国語ワーキングでも指摘した点なんですが、まだ残っているんです。「自分の好きなものや家族」というのが例になっています。例なので、それほど大きな問題ではないかもしれませんが、様々な家族の背景をお持ちの生徒さんいらっしゃいますので、この家族というのは別の例に変えていただくといいかなと思います。
  最後、35ページまでちょっと飛ばしていただいて、1行目のところです。文部科学省が主体となって様々な教育改善を行っている中で、スーパーサイエンス、スーパーグローバルハイスクール、スーパー・プロフェッショナル・ハイスクールを挙げていただいているのはすばらしい点と思いますが、もう一つ、ユネスコスクールというのもたしかあったと思いますので、その点についても付け加えていただけるといいかなと思います。
  以上です。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。それでは今村委員、髙木委員の順に、よろしくお願いいたします。
【今村委員】    失礼します。31ページからの高等学校教育の基本というところに記載していただきたいことがございます。現状、一部の市区町村が設置した高校以外の、特に都道府県立の高校は、地域社会とのつながりが作りづらい環境にあるということを、改めて記載してはどうでしょうか。なぜなら、先生方の多くも、高校が地域社会とつながりを持つということの必然性を、感じづらい傾向があるからです。現実的に高校が地域社会とのつながりが持てていないというところを明記すれば、その必要性を意識するようになるのではないかと思っております。
  ふだん、特に普通科の生徒たちと関わっていく中で思うことなんですが、一足飛びに国政や地球規模の課題に対してはいろいろな議論ができるようになっているという感想を持っています。しかし、市町村レベルの課題とか、自分が住んでいる身の回りの孤独なお年寄りに対しては、そういった視点で思いをはせることがすごく弱く、特に都市部の子供たちに見える無縁社会的な傾向が、将来的に様々な弊害を生むのではないかと感じます。
  現在、97%の子供たちが高校に入学すると言われています。子供たちが社会に出る前の最後のセーフティネットとなる高校の役割として、島根県のように高校がコーディネーターを配置していくということが現実的なのかどうか分かりません。けれども、むしろ過疎が背景にあるわけではない都市部においても、親が地域とつながりが切れている生活困窮世帯の子たちが、地域社会とのつながりを持てないという事実を引き継いでしまう現実を踏まえても、また高い学力を持っている子供たちが本当の意味でグローバルの視点を持つためにも、地域社会とのつながりを高校がより強くもっていくべきというところの記載を何とか、どこかにしていただければと思っております。
  以上です。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。では髙木先生、よろしくお願いします。
【髙木主査代理】    2点ございます。
  1点目は33ページなんですけれども、まず初めに上から二つ目の丸です。ここの後段にシラバスという用語が入っております。実は15年ぐらい前から高等学校でもシラバスという用語を随分お使いになるようになっていますが、これはもともと教育課程がない大学において、概要として授業時数であるとか、評価の方法であるとかを示してきているものです。ですから、ここで今回やっている、この教育課程という言葉が高等学校にはございますので、これは高等学校を含めて教育課程というふうにして示す。実はその方が、今現実に高等学校でシラバスをお作りになっても、ほとんど概要だけ示して、作って終わりで、実効性が伴わない事例がたくさん出ておりますので、きちんとした年間教育課程、特に高等学校、最低履修時間が70時間ですので、その70時間の教育課程をきちんと示した方がいいと思います。それが1点目です。
  2点目が、その下のカリキュラム・マネジメントと関係しております。これも高等学校においてということで限定的にお話をしていきたいんですが、高校でも各学校においてカリキュラム・マネジメントが出ております。特に高等学校では小・中と違いまして、各学校ごとに教育課程を編成していくということがございます。
  2ページ目に具体例が示されていて、非常に分かりやすくはなっているんですが、高等学校においては、やはり高等学校独自の教育課程の編成というのが求められる。ところが、例えば教育課程を作るとなると、そこの中で学校長のリーダーシップというのが一方でよく出てきて、学校長が替わると大幅なカリキュラム変更があったりしてしまって、その学校自体の特色が大きく大幅に変更するという事例も何校か見ております。
  そういうことを含めますと、ここからが本題になりますが、学校評価をどういうふうにしていくかということが、カリキュラム・マネジメントと併せて必要になってくるだろう。特に高等学校においては、カリキュラム・マネジメントと関わるもので、これまで学校評議員や学校運営協議会みたいな、学校運営協議会は高等学校ではまだ少ないんですが、行われているのに関して、第三者評価として学校間、それから各学校全体を見通して、ある意味での学校関係者以外の者がそれぞれの学校評価をしていく。高等学校は学校数少ないですから、そういった第三者評価の設立も可能だと思いますので、特に独自に教育課程を編成している高等学校においては、学校評価として第三者評価機関ということを検討する必要があるのではないかと考えました。
  以上です。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。では小林委員、どうぞ。
【小林委員】    35ページに学校段階間の接続や卒業後の進路というところがあります。そこの一番下に職業との接続というのがありまして、そこを読みますと、想定しているのは卒業後に就職する生徒、あるいは職業教育を、専門学科に行っている生徒のことを想定しているように思うんですが、高校を卒業した後に専門学校に行く生徒が約18万います。また、今度は2019年には実践的な職業教育を行う新たな学校種ということで、専門職業大学(仮称)というのが出ておりますが、そういった次の進路も出ているというところで、そこに対しての表現をどこかに、ちょっと表現の仕方は分かりませんが、触れていった方がいいのではないかと思います。
【荒瀬主査】    ありがとうございます。では古川委員、どうぞ。
【古川委員】    ありがとうございます。35ページの学校段階間の接続と卒業後の進路というところなんですけれども。中・高の接続、そして高大の接続の件が述べてあるわけですけれども、課程だけの接続の問題だけではなくて、横の高等学校間、若しくは特別支援学校の高等部との横のつながりというんですか、横の接続というのも必要じゃないかなと思っております。
  義務教育段階と違いまして、高等学校段階、例えば高等部の生徒さんが転学したいといっても、なかなか現実的には教育課程の関係でできないという現実がございまして、受け直しということをせざるを得ない。ただ、高校からは特別支援学校の方には途中から入ってこられるというケースもございます。
  そういう意味での少し配慮がもしできればですね。例えば高等部に入っていらっしゃった子供さんが、同じように、この高等学校に、ある程度そこの適性ということであれば、転学等も可能になってくる。そういった教育課程の弾力的な配慮というのができないものなのか。そういう横のつながりがどうかなというのを1点感じたところでございます。
  それと、ここで言っていいかどうか分からない。総則との絡みで、ちょっと大丈夫でしょうか。
【荒瀬主査】    どうぞ。
【古川委員】    先ほどのところから出てきているんですけれども。これは別件ですけれども。特別支援のことが14ページに書いてございまして、特別支援の、特に高等学校の通級の指導について、取りまとめの中で書き込んでいただいているというのは非常にありがたいことかなと思っているんですけれども、これを実際に、その施行規則等が動いた後に、今度は高等学校の総則の中に、やっぱり、特に単位の認定。ここで書いてあります、14ページの上から丸の2番目になるんですけれども、単位認定のこと等の取扱い方について、どういった形で、総則の中にもきちっと位置付けをしていっていただかないといけないんじゃないかなと思うんですけれども。
  今、総則の案を見てみますと、まだ細かいところまで書いていないので、よく分かりませんけれども、例えば生徒の発達をどのように支援するかの中の2番の特別な配慮を必要とする生徒への指導ということで、障害のある生徒の指導の中に通級による指導に関する教育課程の構造ということで書いてあるので、もしかしたらここなのかなと思いつつ、ただ全体の中で考えると、やはり単位認定のこと、履修のことの中で書いていった方がいいのか。これはよく分からないんですけれども、そのことについて是非、総則の中に触れていただきたいなというのが1点でございます。
  それともう1点、これトータル、総合的なことで時間を頂きましたので。この取りまとめで非常に、特別支援のことに関して前向きにいろいろ意見を書いていただいています。通級のこともそうですし、個別の指導計画、あるいは個別の教育支援計画の話もそうです。そういった視点で、ここに出してありますのは、是非これが、また次の審議のまとめのところから答申につながっていただくように、是非残していただきたいというか、強調していただきたいなという思いがございます。
  すみません、感想まで。
【荒瀬主査】    今の二つ目のお話、単位のこと。前のときも少し単位のことについては議論しましたけれども、これは具体的に載せていくことになりますよね。
【大杉教育課程企画室長】    はい。特別支援教育につきましては、先ほどの総則の構造で申し上げますと、単位数等に関わる部分については、その部分にしっかりと位置付けながら、全体のつながりは、先ほどの第4の部分でというような構造になってくるかと存じます。告示と学習指導要領が余りに仕分けられ過ぎていて、全体像がつかみにくいということが、この議論、もともと出発点ございましたので、それが学習指導要領でしっかりと一覧性のあるものにしていくということが大きな目標でございますので、それをしっかり関係付けるようにしていきたいと思います。
【荒瀬主査】    それでは吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】    ありがとうございます。まず31ページから始まっている高校教育の基本でございますけれども、32ページに当初、「高等学校教育については、大学入学者選抜や資格の在り方等といった外部要因によりその在り方が規定されてしまい」というものを「今、教育界だけでなく社会的な要請として求められているのは、初中教育がその強みを発揮し、子供たちに生きて働く知識や力を身に付け、大学教育や社会生活の在り方につなげていくことである」云々と書いて、ずっと来て、一番下に「初等中等教育と大学教育が連携を密にしながら、これからの時代に求められる知識や力を生徒に育んでいくため、手を携えて改善・充実をはかるという改革の最中にある」と。これは非常に私どもにとっては、いい表現ではないかなと。
  先ほど荒瀬主査もおっしゃっておりましたけれども、大学側が変わるというより高校までの教育によって大学を変えていくのだという強い思いがここに出てくるのではないかなと私は思いました。
  そういう意味でも是非これをしっかりと実行していきたいなと思うのですが、まず一つ御質問は、33ページのカリキュラム・マネジメントの具体的な方向性のところの最初の丸に、「高等学校では、生徒はその後に多様な進路を選択していくことから、地域課題や現代的、将来的な課題に合わせて育成する人材像を明確にしていくことが求められる」と。そこに「例えば、校是や校訓などの抽象的な名称のまま教育活動を進めるのではなく、より具体的に育成する資質・能力を設定するという文化を高等学校の中に作っていくことが、カリキュラム・マネジメントにおいては必要となる」とあるのですけれど、この校是、校訓、抽象的な名称という、私はこの辺の意味が若干分からないので、質問させていただきたいと思います。
  それから次のページに行きまして、34ページの真ん中辺から下に、「この高校基礎学力テストの基本的な目的は、生徒の基礎学力の習得と学習意欲の向上を図ることにあるが、具体的な運用においては、学校が、客観的でより広い視点から自校の生徒の基礎学力の定着度合いを把握し、指導を工夫・充実することや、設置者等が基礎学力定着に向けた施策の企画・立案や教員配置、予算等を通じた学校支援の実施に取り組むことが重要になる。この他にも、都道府県独自に調査を実施したり、校長会等において検定試験を行ったりしている。各学校及び教育委員会等の設置者は、こうした調査等の結果を活用して、授業の改善をはじめ、教育課程の改善を図るサイクルが構築されるよう、具体的な活用事例の提示を含めて検討を進めていくことが必要である」とあるのですけれど、そうすると、この基礎学力テストとここの都道府県等が独自にやる試験、それから校長会がやる試験、そういったものの共通性みたいなものが今後出てくるのかどうかというのが二つ目の質問でございます。
  それから、36ページ以下の教育課程のところなのですが、ここで標準単位数のことで、右肩の理数教育に関して御質問したいのですが、理数教育に関しては今回、数学・理科にわたる探究的教科として「理数探究基礎」、それから「理数探究」を新たに設けることとし、共通教科として理数科を位置付けると。新たに設ける理数探究については、各教科等の特質に応じて生まれてくる云々とあるのですけれど、これは、あの表でいくと、その理数探究云々は、必修科目でも、選択必修科目でもないわけですよね。そうすると、これは、ここまで大々的に書くべきものなのか。それとも、これというのはSTEMみたいなことを考えていらっしゃるのかどうか。
  そうすると、ここに、私は情報が入ってこないということが理解できない。その他の教科としてもまとめられていますけど、やはり情報教育というのも、こういうところで。特に高校生においては、プログラミングももうしなくてはいけない、ノートも1人1台持たさなくてはいけないという時代じゃないかと思っているのですけれども、そういうことを是非ともここにあえて入れていただければいいのではないかなと。
  そこで、先ほどのまた費用のことに絡んでくるのですけれども、そういう意味でも、こういう中に、例えば電子教科書というか、タブレットの話とか、そういったのとプログラミングの話とか、そういう際に、なるべくそれを持たせるとか、それから支援する、それからキャリア教育をやる、そういったいろいろな教育のために更なる教員の確保が必要であるとかいうことは、言葉として、お金のことを具体的に書くのではなくて、その必要性ということで、取りまとめ(案)というなら、入れていただいてもいいのではないかなという気がいたします。
  以上です。
【荒瀬主査】    最後は御要望。
【吉田委員】    はい。最後のところです。
【荒瀬主査】    御質問に対して、よろしく。
【大杉教育課程企画室長】    失礼いたします。まだまだ表現ぶりが、頂いた表現がそのまま並べてあるところと、表現ぶり含めて全部通して見直せたところと、少しまだらになっておりまして申し訳ございません。そういう意味では、33ページ目の校是、校訓のところは、抽象的な名称のままというよりは、校是や校訓をよりしっかり具体化して教育課程に落とし込んでいく流れ自体が重要だということでございますので、誤解のなきように表現ぶりは改めさせていただきたいと思います。
  それから、先ほどの基礎学力テストとその他の調査について共通性、標準化が図られてくることになるのかということですけれども。これはこの時点で具体的にその方向性ということがあるわけではございませんけれども、それこそ高等教育から全てを変えていくという発想ではございません。学習指導要領の資質・能力でありますとか、そういうものの在り方が明確になることによりまして、こうした様々な調査の物差しが少し統一されていくような方向性には今後向かっていくのではないかという期待をいたしております。具体的な方略が今あるわけではございませんけれども、そうしたことにもつながるような取組が今回の学習指導要領の資質・能力に基づく構造化ということなのではないかと思っているところでございます。
  それから先ほどの理数教育は、確かに「理数教育に関しては」とある割に理数探究の話になっておりますので、御指摘いただいた情報科目名、システム全体を俯瞰するような書きぶりに修正をさせていただきます。ありがとうございます。
【荒瀬主査】    それでは清水委員、どうぞ。
【清水委員】    ありがとうございます。現在この検討している学習指導要領は世に出て、これの下で学ぶ子供たちが職業に就く頃、高校を出てすぐ、大学を出てということで、その頃には今、第4次産業革命等々も言われておりますけれども、非常に変化の激しい時代をこれから迎えていって生き抜くことになっていくのかなと思います。
  33ページの上から四つ目の丸のところに「未来を創り出すものだということを認識し、指導と評価を通じて」という書きぶりがございます。非常にすばらしいことだなと思っておりますけれども、是非この未来を創り出すということ、未来を切り開くというような、こういう視点で指導、評価ができるためには、そのためには、やはり各教科・科目の内容、その方向性をこういったものに定めていかないと、それが現実のものとならないと思いますので。並行して進んでいるとは思うんですけれども、各教科・科目の中で、こういう社会を創り出すとか、社会を切り開くと、こういう視点を持った、方向性を持った検討を進めていただきたいなと思います。これはお願いということで、以上です。
【荒瀬主査】    今の件に関しましては、先ほどの御説明にもありましたけれども、こちらの方で教科・科目や活動のそれぞれの見方・考え方というのは出ておりますので、それらを通して未来を創るような方向にカリキュラム・マネジメントを進めてやっていこうということではないかと思います。ではないかと思いますというか、それをしていかなければだめですので、できるか、できないかという話とは違って、やっていこうということを、いかに学校にしっかりと理解していただいて進めていただくかということが大変重要になろうかと思います。
  では藤田委員、どうぞ。
【藤田委員】    2点お願いいたします。
  1点目は、先ほど小林委員からも御指摘があったところと重なる部分でございます。35ページから36ページにかけまして、職業との接続というのがございますけれども、やはり特に普通科高校、大学、あるいは短期大学に進学する子供たちに対しても、このような職業との接続は重要ではないか。特に高等学校のキャリア教育の手引などでは、大学の向こう側、あるいは大学の向こう側にある社会、こういったものに対して子供たちがきちんとした理解をして、そこで必要な力を付けていくことが必要ではないかという指摘もございますので、是非そういったところを盛り込んでいただきたいというお願いが1点でございます。
  2点目でございますけれども、38ページ、一番最後のページになります。「産業社会と人間」なんですけれども、現在でも「産業社会と人間」、総則事項の中で、例えば社会生活、職業生活に必要な基本的な態度、あるいはこれまでの社会の変化についての考察、それから自己の生き方、こういったものが大きな柱立てになっております。そうなりますと、これから具体的に構想されていく公共との関係というのを改めて整理し、もしかすると重複する場面、あるいは重複する内容については、内容的にも考慮する必要があるということを、ここに若干書き込んでおく必要があるのではないか、そのようなことを感じたのが2点目でございます。
  今から申し上げることは本当に付け足しで枝葉末節でございますけれども。資料1の9ページ、10ページを見ておりますと、先ほど10ページには公共のところが書き込んでありまして、経済、法、情報発信などの主体として世界に参画する力というのがあるんですけれども。このページ、前の9ページと重なっているところ、そうではないところがあって。それはもちろん高等学校とそうでないところということなんですけれども。10ページの一番右側のちょうど真ん中辺なんですが、職場体験活動という言葉がございます。恐らくこれは中学校を想定した言葉だと思いますので、この10ページからは外した方がいいのかな。
  同じように逆に言いますと、9ページにインターンシップというのが残るのも、もしかしたら、これは外した方がいいのかな。
  ついでに、9ページは義務教育段階であるということを明確に示して、一番上のタイトルのところに義務教育段階案というようなものが必要なのかな。
  そんなことを、ちょっと枝葉末節ですけれども、思いました。以上です。
【荒瀬主査】    見た目の分かりやすさということも、また考えていただくということで、よろしくお願いします。
  では見上委員、どうぞ。
【見上委員】    全体としてよくまとめていただきまして、ありがとうございます。
  事前にお送りいただいた資料を拝見したときに、スーパーサイエンスハイスクールが出ていたんですけど、グローバルハイスクールの方がないなという印象だったんですが、きょう資料を頂きまして、35ページの上のところに入れていただきまして良かったなと思っております。
  先ほどもほかの委員から御指摘ございましたけれども、大変このグローバル人材の育成というのは大事かなと思っております。特に日本の場合、東アジアの中でも国連などの国際人材の育成という点で大分後れをとっているとも聞いております。そういう意味で、そういった世界に目を向けた、いわゆるグローバル人材の育成というのはとても大事だと思いますので、グローバルハイスクールを入れていただいて良かったと思います。
  それからもう一つ、先ほどほかの委員からもございましたが、ユネスコの提唱します質の高い国際的な学校間のネットワークでありますユネスコスクール、現在日本に1,000校あるようですが、こういったものも委員の御発言の中にありました。私も、それを入れていただくといいかなと思いました。
  以上でございます。
【荒瀬主査】    ありがとうございます。
  いかがでしょうか。前の部分も含めて、全体につきましての御意見ということで。黒上委員、どうぞ。
【黒上委員】    この資料なんですけど。物すごくしようもない話なんですけど。高等学校の科目構成で国語、数学、外国語、地歴とか、こういうのが重要なのは、みんなよく知っているんですけど、今回の改訂の趣旨で非常に重要になってくるのが情報と総合だと僕は思うんですが。何となく、ぱっと見た感じ、余り重視されていなくて下の方にあるなみたいな。その下にあるからこそファンダメンタルだという考え方もあるんですけど、位置的なこととか、もうちょっと面積的なこととかですね。そういう意味で、重要性が分かるようにしていただくのが、この内容との整合性がとれてよいのではという感じなんですね。
  それから、理数探究も結構重要だと僕は思うんですけど。だから、ここは幅が狭くて、数学と理科、両方にうまく重なるように横に伸ばすとか、もうちょっと可視化的な表現。外国語の方は随分横に長くて、すごいいい感じじゃないですか。だから、そういうふうな工夫を、ぱっと見て重要なことを伝えるという工夫を是非していただきたいと思います。すみません。
【荒瀬主査】    まずどこに目が行くかということですよね。是非よろしくお願いいたします。
  岡本委員、どうぞ。
【岡本委員】    今のにちょっと触発されて。確かにおっしゃるとおりで、大事なことが目で見て、さっき佐野委員もおっしゃったことですけれども、資料1のところで絵で見て分かるように。絵で説明は要らないと思うんですけれども。一般的に、ちょっと戻りまして、今回の議論の取りまとめのところで、どこまで踏み込んで書くかというのは、あれも書こう、これも書こうというのは一つの考え方でもあるんですけれども、先ほど御質問が出た、例えば高等学校基礎学力テストのところは、現場の実際の高等学校の先生たちがやっているテスト等の云々というのは、ちょっと書き込み過ぎではないかな。つまり、学習指導要領が変わるときというのは、ある程度こちらもこちらで動いているわけで、余り規定しない方がいいのではないかなと思います。
  先ほど議論が出た教科のところも、何かちょっと理数教育が一生懸命いろいろなことを書いてあるわけだけど。そうすると、確かに読んでいくと情報はないなとか思うんですけど。でも考えてみたら、理科と数学の本体もないなとか。そうすると、どんどん、どんどん書き込んでいくと、これは論議を取りまとめなのか、実際の学習指導要領本体なのか、よく分からなくなってくるので、これは論議の取りまとめというところは、絵の方は大事であるけれども、要点をしっかり書いてあれば書かなくてもいいのではないかなということを一言だけ申し上げます。
  もう一つ、一つだけしようもないことなんですけれども。35ページの一番上にスーパーサイエンスハイスクールとかスーパーグローバル云々。これでは、これは上がっていて、ここは非常に先進的な教育課程の研究成果が上がっている。ここはいいんですけど、論理的思考力や表現力、探究心等を備えた人間形成を目指す国際バカロレア。これはちょっと書き過ぎではないかなと。これは我が国の学習指導要領においても、これを目指しているので、国際バカロレアはこれを目指しているのかどうか、ちゃんと読んでいないですけれども。目指して国際バカロレアを採用するというのは正しいと思うんですけど、ちょっとこれは書き過ぎかなと。これはしようもないことです。一言だけ。
【荒瀬主査】    とても大切な一言を頂きました。(笑)
  佐野委員、どうぞ。
【佐野委員】    ありがとうございます。先ほど中井委員から学習指導と生徒指導、あるいは進路指導との関連の中で学級担任と教科担任との連携云々というお話が出ましたけれども、9ページですかね。学習評価の充実の9ページの下から行くと三つ目ですか。「指導要録の様式の改善や」というところに、指導要録を学校内で共有化するというところが一つ必要なのではないかなと思うんですが、今現実は、なかなか指導要録って、余り共有化はされていないのではないかと思うんです。どなたが、担任の先生が持たれているのか、それとも校長室の金庫の中にしまわれているのか分かりませんけれども。これを共有化していくということが一つの解決になっていくんじゃないかなとも思ったりするんですけれども。
  それともう一つは、キャリアノートとか、キャリア・パスポートとか、それをやっぱり家庭の中、親が子供と共有していくというところも必要かなと思ったりするところです。
【荒瀬主査】    後段の部分はそうだと思うんですが。前段のお話ですが、指導要録というのは生徒に関する指導の結果ですね。様式に従って書かれていますけれども、その様式の基の生データというんですか、1次データというんでしょうか、それらは相当に共有されていると思います。
【佐野委員】    ああ、そうですか。
【荒瀬主査】    はい。それに基づいて、それこそ具体的な日々の指導でありますとか、進路指導でありますとか、そういった点では共有されていると思いますが、そうですね。
【宮本委員】    はい、そのとおりです。やはり生徒を指導するためには様々な情報が共有されなければいけないので。指導要録というのは最終的にまとまった形のものですから、これは大事な表簿として、金庫に入れて保管してありますけれども、その前の段階のデータについては、各学校とも教員間で共有して指導の改善、あるいは個に応じた指導に役立てているという実態が進んでいると思っています。
【佐野委員】    分かりました。ありがとうございます。
【荒瀬主査】    では橋本委員、どうぞ。
【橋本委員】    ありがとうございます。先ほどから情報化に関する議論がありましたけれども。25ページのマル3の三つ目のところに、プログラミング的思考の育成ということについても書かれていますけれども、まず私は技術・家庭のワーキングに所属しているということもあって、ここで時間が倍増という表現は、これはいかがなものかと。つまり、動的コンテンツやデータなどを活用したプログラミング教育は充実しましょうということなんですが、時間が倍増ということをどこで決めたということがありますので、この表現は、ちょっとお考えいただいた方がいいのかなと思います。
  それと、もともとこういう思考力というのは、確かに技術という面ではこのような技術・家庭の時間を使いながら実際、体験的にというか、やってみることは重要なことではありますけれども、理科とか数学とか、そういう基礎的な教科の力ということが、こういう思考力を生み出す要因になってくるわけです。技術・家庭の情報の部分と高等学校の情報科の新設と書いていますけれども、そういうところを書くことが重要じゃないかなと思っております。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。ほかにはよろしいでしょうか。
  進行に御協力いただきまして大変ありがとうございます。そういたしましたら、先ほどからも事務局からもありましたように、まだまだ文言自体も今後練れた形になっていくことになるわけでありますが、きょうの御議論、またこれまでの御議論を十分に踏まえまして、他の校種別部会等の議論も踏まえて取りまとめられた「総則・評価特別部会、小学校部会、中学校部会、高等学校部会における取りまとめ(案)」を今後、髙木主査代理や私も委員を務めております総則・評価特別部会の次回、7月7日にございますが、その会合で議論させていただきたいと思っています。
  今後、いつまでかという日時を切らせていただかなければならないと思いますが、まだ十分に言い切れていない部分がありましたら、それをまた事務局に頂くということで、それも踏まえまして、最終的に本部会の取りまとめにつきまして、主査である私と事務局とで相談いたしますので、お任せいただくということでよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【荒瀬主査】    ありがとうございます。では、限られた時間の御議論でありましたけれども、本当にいろいろな観点から御指摘を頂きましてありがとうございました。先ほども申しましたように、後からいつまでかというのは言っていただきますけれども、それまでにメール等で御意見、またお寄せいただければと思います。
  最後に、今後のスケジュールにつきまして、事務局からお願いをしたいと思います。
【西川教育課程企画室専門官】    4月13日の第1回から本日の5回という形で、大変充実した御議論を頂きまして本当にありがとうございました。
  先ほど主査からございましたように、本部会における会議での御議論、一旦、本日で終了とさせていただきます。
  また、本日の御議論の内容ですとか、6月24日に行われました小学校部会、また1日に予定されています中学校部会の議論を含めまして、「取りまとめ(案)」という形で、7月7日に予定されています総則・評価特別部会で御議論いただきまして、この後、今夏の「審議のまとめ」へと集約をしていきたいと考えております。
  その過程で本部会での調整、また必要になること等ございましたら、改めて御参集いただく可能性もございますので、その点について御承知いただきたいと思います。また、その際は別途御連絡を差し上げます。
  今、主査からお話がありましたように、今回どうしても言い尽くせなかった部分がございましたら事務局までペーパー等で頂ければありがたいと思っています。これについての締め切りですが、今週中にお願いできればと思っておりまして、7月1日金曜日までに頂ければと思います。よろしくお願いいたします。
  また、本日の資料につきましては机上に置いていただければ、後ほど郵送をさせていただきます。
  それでは最後に、事務局を代表いたしまして初等中等教育局長の藤原より一言御挨拶を申し上げます。
【藤原初等中等教育局長】    本日、この高等学校部会が一つの区切りを迎えるということでございますので、私の方から一言御挨拶を申し上げたいと思います。
  荒瀬主査、髙木主査代理、それから各委員の皆様方におかれましては、この4月13日の第1回会合から、非常に短い期間にもかかわらず集中的、かつ精力的に御審議いただきまして、まことにありがとうございました。
  委員の皆様方におかれましては、それぞれの御知見あるいは御経験を踏まえまして、非常に幅広い論点について貴重な御意見を賜ったわけでございまして、改めて御礼申し上げたいと思います。
  今後、教育課程部会等において議論が進みまして、最終的には中教審で年内に答申ということを考えております。さらに学習指導要領改訂に向けた議論が今後進められていくわけでございますが、委員の皆様方におかれましては引き続き御指導、御鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。どうもありがとうございます。
【荒瀬主査】    ありがとうございました。
  そういたしましたら、これをもちまして高等学校部会を終了したいと思います。本当にありがとうございました。

――  了  ――

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電話番号:03-5253-4111(内線2369、4732)

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