教育課程部会 体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループ(第9回) 議事録

1.日時

平成28年5月26日(木曜日) 15時00分~17時30分

2.場所

合同庁舎7号館東館 3F2特別会議室
東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 体育科・保健体育科の改善充実について
  2. その他

4.議事録

【山口主査】  それでは、定刻となりましたので、ただいまより中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループ第9回を開催いたします。本日は、お忙しい中、御参集いただきまして、まことにありがとうございます。

この部会も本日で最後ということになります。先生方におかれましては、これまで本当に活発な議論を頂戴いたしまして、いよいよきょうがまとめということになりますので、まとまるように是非よろしくお願いいたします。

限られた時間で資料をこれから説明していただきますけれども、非常に膨大な内容が詰まっておりますので、是非先生方からも御協力を頂きたいというふうに思います。

それでは、配付資料の確認をさせていただきます。事務局の方からお願いいたします。

【髙﨑学校体育室長補佐】  失礼いたします。配付資料の確認をさせていただきます。

本日は議事次第にありますとおり、こちらの方、まず資料1といたしまして、前回のワーキングの主な意見をまとめたものでございます。

次、資料2-1と一番頭になっているものでございます。こちらの方、「アクティブ・ラーニング」の視点からの授業改善についてという、まとめのイメージのものでございます。こちらの方、まとまっておりまして、資料2-1から2-7まで一つになっております。

続きまして、資料3でございます。とりまとめのイメージ(案)でございます。

次、資料4でございます。健やかな体の育成に関する教育のイメージ。

続きまして、資料5でございます。こちらの方、体育科・保健体育科における課題発見・解決の学びのプロセスのイメージでございます。

次、資料6でございます。豊かなスポーツライフの実現に向けた資質・能力の関係性と見方や考え方のイメージとなっております。

次、資料7でございます。こちらの方、見方・考え方の育成イメージというものでございます。

以上でございます。

【山口主査】  ありがとうございました。

それでは、これより議事に入ります。初めに、本ワーキンググループの審議等につきましては、初等中等教育分科会教育課程部会運営規則第3条に基づき、原則公開により議事を進めさせていただきますとともに、第6条に基づき議事録を作成し、原則公開するものとして取り扱うこととさせていただきます。よろしくお願いいたします。

なお、本日は、報道関係者より会議の撮影及び録音の申出があり、これを許可しておりますので、御承知おきください。

それでは、本日の議題に入ります前に、他の専門部会等で議論されている状況等を含め、伝達事項、報告などを事務局から説明をいただきます。大杉室長、お願いいたします。

【大杉教育課程企画室長】  失礼いたします。それでは、資料2-1から始まる資料の束をお手元にお出しいただければと思います。これまで各ワーキングの議論を踏まえまして、アクティブ・ラーニング及び総則の構造について議論が進んでおりますので、御報告を申し上げます。

まず資料2-1でございますけれども、主体的・対話的で深い学びの実現のイメージということで、その1枚目の上のところにございますのが、もともと8月の論点整理で整理をされました深い学び、対話的な学び、主体的な学びでございます。それぞれのワーキングにおきまして、見方・考え方という議論を進めていただいたことを踏まえまして、これを改めて整理をし直したものが下のピンクの枠囲みでございます。まだまだ文言は、特に深い学びのところは調整中でございまして、少し調整が入る可能性はございますけれども、現時点の最新の検討状況ということでお伝えいたします。

2枚目の方が最新版になってございますので、2枚目の図をごらんいただければと思います。これは主体的・対話的で深い学びと資質・能力の育成の関係を示したものでございます。

矢印が左側から右に流れておりますけれども、これが子供たちの主体的・対話的で深い学びの実現ということでございます。この中で、知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びに向かう力・人間性が使われながら、学びが進んでいくことにより、右側にあるような知識が生きて働くものとなる。思考力・判断力・表現力が未知の状況にも対応できる力として育まれる。そして、学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性につながる。学校教育の学びの中でこうした力として身に付いていくというようなイメージを示したものでございます。

その中で、深い学び、対話的な学び、主体的な学びでございますけれども、まず深い学びにつきましては、見方・考え方ということを入れて再整理をしていただいております。習得・活用・探究の見通しの中で、教科等の特質に応じて育まれる見方・考え方を働かせて思考・判断・表現し、学習内容の深い理解や資質・能力の育成、学習への動機付け等につなげるということでございます。

そして、2つ目でございますけれども、対話的な学び、これを少し表現を分かりやすくかみくだいております。子供同士の協働、教員や地域の人との対話、様々な先人の考え方を手掛かりに考えていくことということも通じてということでございます。

それから、主体的な学びにつきましては、学ぶこととキャリア教育の方向性の関連付けということで、再整理をいただいております。学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の方向性と関連付けながら、見通しを持って粘り強く取り組みということでございます。

こうした3つの視点で学びを改善していく、授業を改善していくということが、右側にございますような資質・能力の獲得につながっていく。これが一つ、今回の改訂の柱だということでございます。

また、それと各教科の関係性ということを示したものが更に次のページ、右肩に資料2-2ということでございますけれども、2-2でございます。特に総合的な学習の時間、特別活動などとの関係性を改めて意義を整理したものでございますけれども、各教科におきましては、各教科の特質に応じ育まれる見方や考え方を通じて資質・能力を育成していくということ。そして、総合的な学習の時間や特別活動におきましては、各教科の見方や考え方を総合的に活用しながら学びを進め、それぞれの資質・能力の育んでいくということ。

その中で、総合的な学習の時間は各学校が、これは資質・能力を設定するということに現在もなってございますので、こうした総合的な時間で、学習の時間で育む資質・能力が学校教育目標、あるいは各学校が考える資質・能力ということにつながっていくということ。そして、特別活動におきましては、全ての学習の基盤となる学校生活の基盤づくり、それから、現在、特別活動におきまして、キャリアノート、あるいはキャリアパスポートというものを位置付けようという議論が進んでおります。自分の学びが自分のキャリアにどのように生きていくのかという振り返りを、例えばホームルームなどの時間を使ってやっていくということの議論が進んでおりますので、そうした自分のキャリアとつなげながらの学びの振り返りということを特別活動で考えていくというようなことでございます。

そして、道徳というものは、各教科の育成する人間性の基盤づくりという意味でも関連付いてくるということでございます。

それから、総則の構造についてなんですけれども、これは次のページ、資料2-3でございますけれども、今回改訂の方向性ということで、既に諮問の段階から何を学ぶか、それをどのように学び、何ができるようになるかということでつなげていく。これが今回改訂の方向性の全体像でございますけれども、カリキュラム・マネジメントということが一つ大きな柱でございますけれども、これを各学校がしっかりと考えられるようにしていけるべきではないかと。これをカリキュラム・マネジメントの観点から少しかみくだきますと、更に次のページでございますけれども、何ができるようになるかという各学校の目標があり、それを基に学ぶかという教育課程の内容を編成し、それをどのように学ぶかという指導案への具体化を行い、それが何が身に付いたかという評価ということにつながっていくわけでございます。

そして、この全体を実施するために何が必要か。家庭や地域との連携・協働ということも含めて底支えをしていく。これらを通じて、個々の子供の発達をどのように支援するかという特別支援教育の観点でありますとか、生徒指導、児童への指導等の観点ということがここに、真ん中にあるところでございます。

こうしたことを各学校でしっかりと考えて、カリキュラム・マネジメントを実現するということが今回の改訂のもう一つの柱であるわけでございます。そのためには学習指導要領の総則の構造がこうしたカリキュラム・マネジメントの実施に資するというものにならなければいけないのではないかという議論をしていただいております。

もう一枚おめくりいただきますと、小学校・総則の改善のイメージということで、現在は各教科の共通事項を整理したというような総則の構造になってございますけれども、これを抜本的に見直しまして、その次のページにございますような、先ほどごらんいただいた、何ができるようになるか、何を学ぶか、どのように学ぶか、何が身に付いたか、個々の生徒の発達をどのように支援するか、実施するために何が必要かという観点から、総則の構造化を図っていくということ。総則を見れば、各学校においてカリキュラム・マネジメントとして何をやればいいのかが一目で分かるというような構造に見直していこうということでございます。

体育・保健体育に関しましては、健康に関する指導でございますとか、学校教育全体を通じた体育、健やかな体の育成ということ、そうしたことは第一の生きる力の理念にも当然入っているわけでございますけれども、例えば個々の生徒の発達をどのように支援するかというような視点、あるいはほかの箇所にも関係する部分は出てまいるかと思います。

これまで各ワーキング、体育・保健体育、当ワーキングで御議論いただいた内容を総則にしっかり反映していきたいというふうに思っておりますので、まずは総則・評価部会の現在の検討状況ということでお伝えをさせていただきます。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

それでは、早速本日の議題に入りたいと思います。本日は、資料3、「体育・保健体育、健康、安全WGにおけるとりまとめのイメージ(案)」となっております。これを基にいたしまして、項目ごとに討議を進めていきたいと考えております。各項目の討議の前に、必要に応じて事務局より補足説明をいただき、その後、意見交換をすることとしたいと思います。

それでは、早速ですけれども、1の現行学習指導要領の成果と課題について、事務局から補足説明はございますでしょうか。お願いいたします。

【高田教科調査官】  よろしくお願いいたします。本日の資料3なんですけれども、19ページにわたってございまして、本来であれば、もう隅々まで逐一御指摘を頂戴したいところなんですけれども、時間の関係もございます。また、前回の議論を受けて、今回、御提案させていただいておりますので、なるべく重複は避けるような意味も含めて、前回の部分については黒、そして、新たに加わっているところは赤字になっております。その赤字の部分を中心に、本日は先生方から御指摘、御指導を頂戴できればと思っています。

1番の学習指導要領の成果と課題につきましては、2ページ目まで全部で6つの丸で整えております。今回新たに加えたところは赤字になっておりますけれども、12年間の系統性がしっかりと整理されて、発達の段階に応じて指導ができていたということ。それから、体力の低下においては、やはり運動が「嫌い」とか「やや嫌い」と回答する子供がまだ依然いるというところ。そして、2ページ目に行きますと、保健につきましては、社会の変化に伴う新たな健康課題に対応した教育が必要ではないかという、こういう指摘もあるということを加えさせていただいております。

その他、こういったものも入った方がいいんじゃないかとか、これは言い過ぎではないかというような御指摘がありましたら、ここで御検討をお願いします。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

ただいま調査官の方からお話もありましたけれども、この19ページにわたる内容を2時間半という非常に限られた時間で御議論をいただきますので、大変恐縮ではございますが、ふだんよりは若干早口で、若干短めに御意見を頂戴できると、何とか時間内に収まるのではないかなというふうに思っております。

また、本日最後ですので、是非委員の皆様におかれましては、言い残したことがないように御発言も頂戴したいと思います。

それでは、いつものように御発言いただきます委員の方は札を立てていただきまして、発言が終わりましたら、札を戻していただくような形でさせていただきたいと思います。いかがでしょうか。

では、野津代理、お願いします。

【野津主査代理】  保健に関してです。成果と課題の成果の方で、理解のことは十分成果が上がっているんだけれども、そのほか、思考・判断等に成果が見られないような記述にとどまっていますので、もう少し書き込んだらどうかという意見です。

例えば1行目の「健康に関する基礎的な知識を習得し、活用する学習を重視してきており」というふうに書き換えてはどうかと。その2行目のところで、「基礎的な理解」だけに終わらないで、「基礎的な理解及び思考力・判断力等の育成に一定の成果が見られる」と。成果は是非そういう書き方にできればと思います。

それから、それに伴って、3行目のところの「習得した知識を活用して」の部分を少し変えて、「主体的に課題解決に取り組む学習は不十分で」という表現でバランスをとる。更に、「また、社会の変化」という2行が赤字で追加されたんですが、もう少し具体的なイメージがわくように、社会の変化の中身として、「少子高齢化、グローバル化、高度情報化等の社会の変化に伴う新たな健康課題や、医学・医療の進展に対応した教育」というような書き方にしますと、具体的な内容がイメージできて、より理解がしやすいんじゃないかというふうに思います。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

ほかにいかがでしょうか。髙橋委員。

【髙橋委員】  語句のことなんですけれども、1ページの下の方には、「運動やスポーツ」という、これは調査の結果の反映したものだと思いますが、ここだけではなくて、後ろの方に行くと「スポーツ」だけという、「多様なスポーツ」の行い方というようなワードが出てきます。以前も「運動とスポーツ」とするのか、「スポーツ」だけにするのかというのが文科省の方からの返答ではちゃんと意図して使っているんだというふうにありました。

ここの場所は「運動やスポーツ」でいいと思うんですけれども、全体を通したときに、「豊かなスポーツライフ」というのはもうキーワードで出ていると思いますが、ほかのところに「スポーツ」だけというふうにするのかというのは、これはずっとめくっていくと関わってくるので、そこはちょっと気を付けて使っていただくために、ここは大丈夫ですが、思いましたので、発言させていただきました。

【山口主査】  ありがとうございました。

菊委員。

【菊委員】  全体に関わる問題なんですけど、例えば具体的に言うと、1ページの一番最後の丸のところの上から4行目、「そのため、運動やスポーツが好きな児童生徒の割合が高い等、一定の成果が見られる」と書いてあって、その次に、その一方で、依然こういう二極化が見られるんだと。だから、成果は成果で、その次に課題がポーンと書いてあるんですね。そういう成果があったのに何でこんな課題があるのという、その成果と課題の間がよく理解できないので、それが次の恐らく指導要領の改訂に向けた課題というところにピンポイントで行くはずですので、成果は成果、課題は課題というふうな印象を受けるものですから、その辺のところのつなぎを再度考えていただけるといいかなと思いました。

好きなのに何で二極化するのと普通は思いますよね。好きなんだけれども、こうこう、こういう課題があるから二極化するんだみたいな、そういうつなぎがあると非常に理解しやすいんじゃないかと、そういうことです。よろしくお願いします。

【山口主査】  ありがとうございました。

ほかに。はい。真如委員、どうぞ。

【真如委員】  先ほど野津先生からもお話ありましたけれども、「また、社会の変化に伴う新たな健康課題に対応した教育が」という、最後の2行については、健康課題の受け止め方が広がってきている中で、少しイメージしやすいような、あるいは学校教育との関連の中でイメージしやすい書き方であると理解されやすいかなと思いました。

以上です。

 

【山口主査】  ありがとうございました。

岡出委員、お願いします。

【岡出委員】  済みません。赤字じゃなくて申し訳ありません。子供さん、今の菊先生のところとの記述とも関わるんですけれども、運動する子供と、できない子供の二極化。今、データの問題があるんですけれども、やっている子供さんたちの中でもやっているものの二極化というのはかなり偏りがあると。このことは多分うまく書いておかないと、特に小学校、幼児のところで、子供さんたちにどういうものを保障していくのかという話のところが書きづらいような気がするので、可能であれば、このできない子供の二極化、あるいはまた、「運動の偏り」とか何かそういう言葉が書かれている方が後がやりやすいかなという印象はあります。

【山口主査】  ありがとうございました。

ほかにいかがでしょうか。

それでは、1番についてはここまでとさせていただいて、進んで、時間が少し余るようでしたら、全体を通してという形でまた議論していただくような形にしていきたいと思います。

それでは、続きまして、2の育成すべき資質・能力を踏まえた教科等目標と評価の在り方について、(1)体育科・保健体育科等の特質に応じて育まれる見方・考え方に関して、事務局から補足説明をお願いいたします。

【高橋教科調査官】  失礼いたします。ここの2ページの部分でございますけれども、下から2つ目の丸、体育における見方・考え方ということで、ここの2行目の後ろから「体力の向上に果たす役割を捉え」という部分が前回からの変更部分というようなことになります。

続いて、保健の方をお願いします。

【森教科調査官】  最後の「また、保健においては」という丸のところをごらんください。前回、「健康の保持増進や回復」の後に、「共生」という言葉を入れるかどうかということで議論していただいたと思いますが、その後、いろいろな委員から御意見いただきまして、特に「共生」というのは非常に大きい枠組みに見えるので、より具体的に内容に反映できるような言葉で検討できないかというようなご指摘を踏まえて、「それを支える環境づくり」という言葉に代えさせていただきました。ほかの関連するところも修正させていただいておりますのでご検討願います。

【山口主査】  ありがとうございました。ここにつきましては、赤の部分が少し多いので、先生方、これをごらんになっていかがでしょうか。御意見をお願いいたします。

髙橋委員。

【髙橋委員】  度々済みません。3ページのところの三つの柱という中の説明は、もうここに書いてあるんですけれども、2ページの冒頭のところに三つの柱というふうに出てくると、この間も指摘したかも分からない。最初、何を指して三つの柱とかというのが分からないので、3ページに書いているのを事前に、前に持ってきた方がいいのではないかと思います。

【山口主査】  ありがとうございます。私たち書いている方は分かっているから、こういうあれになってしまうんですね。はい。そこは変えたいと思います。事務局の方に言います。

野津主査代理、お願いします。

【野津主査代理】  共生のところの、「それを支える環境づくり」という表現は非常に分かりやすくなったと思います。私も賛成です。

もう一つ、「情報を捉え」ということで、これは前にも述べたことでしつこくて申し訳ないんですが、前の前のときには「情報」になっていまして、前回の資料では「課題」ということで変わっていたんですが、また「情報」に戻ったということです。保健の見方・考え方として、「健康や安全の視点から情報を捉え」だけかということで、非常に気になるわけです。どうしても「情報」が必要という、確かに情報は重要だと思いますので、それは残すとしても、「情報や課題を捉え」と修正はできないのかと、もう一度意見を述べさせていただきます。御検討いただければと思います。

【山口主査】  ありがとうございます。

ほかはいかがでしょうか。

では、ここも一旦前に進めさせていただいて、後で戻るという形にさせていただきたいと存じます。

それでは、同じく2の(2)小・中・高を通じて育成すべき資質・能力の整理と、教科等目標の在り方に関して、事務局から補足説明をお願いいたします。

【高田教科調査官】  よろしくお願いいたします。育成すべき資質・能力の整理につきましては、この3つの資質・能力の三つの柱で整理をするということ。そして、教科目標等の在り方としては、体育・保健体育科としての教科目標というのを掲げなければなりません。今まで体育、運動領域について、それから、保健は保健で作ってきたわけなんですけれども、それを一体として捉えた大きな教科目標を掲げるというところで、お手元の資料4のポンチ絵の方もごらんください。

こちらの方に教科目標となり得る文言をこちらで精査して、御提案申し上げます。

小学校、中学校、高等学校の12年間を見通して、段階的・体系的に整理していかなければなりませんので、小学校だけで見るということではないと思うんですけれども、縦のつながり、そして、資質・能力としての横のマル1、マル2、マル3というのも見ながら御検討いただきたいと思います。

小学校につきましては、各種の運動の特性・魅力に応じた行い方や身近な健康についての理解を図るとともに、基礎的な動きや基本的な技能を育成する。これが知識・技能に当たるところです。そして、運動や健康についての自己の課題に気付き、その解決に向けて思考・判断し、他者に伝える力を育成する。これが思考力・判断力・表現力です。そして、3つ目として、運動の楽しさや喜びを味わうとともに、健康の保持増進と体力の向上を目指し、楽しく明るい生活を営む態度を育成する。これが態度の指導というところで、この3つに基づいて中学、高校もまとめています。

中高については変わった部分だけ御説明申し上げます。

【高橋教科調査官】  失礼いたします。資料4の赤の部分が校種ごとの違い、高まりというような形になっているところでございます。また、一番上の太字の部分のところでありますけれども、体力の向上については、「豊かなスポーツライフの実現」というところに含めた形にさせていただいているところであります。

また、丸の2番については、特に中高の方で「豊かなスポーツライフの実現」に向けて、保健体育の表現というところが、「他者に伝える力」にとどまってよいかどうかというところで御意見を頂戴できればというふうに思っております。

また、今回、資質・能力、三つの柱に沿って示させていただきましたが、丸の3につきましては、健康では、高校ですと最終的には、明るく豊かで活力ある態度の育成を示しておりましたが、これが資質・能力に入ったことによりまして、横並びの一つというふうに見ることができることになると思われます。この態度の育成が横並びの一つでよろしいかどうかというようなところに関しても御意見を頂戴できればというふうに思っております。

以上でございます。

【森教科調査官】  保健については、小・中・高等学校の系統性をみていただければありがたいです。まず知識・理解については、小学校は「身近な健康」という表現、それから、中学校は「自他の健康」という表現、そして、高等学校は「自他や社会の健康」という表現になっております。マル2番も同様で、運動や健康という両方に対して、小学校が「自己の課題」、中学校は「自他の課題」、高等学校が「自他や社会の課題」ということで、系統性を表した形になっています。

そして、マル3番については、「健康の保持増進」が保健に関わる部分ですが、ここは共通の言葉になっています。こちらについては、前後の関係性がありますし、態度に関わるところですので、小・中・高等学校ともに同じ表現がいいのではないかということで提案させていただいておりますので、御検討よろしくお願いいたします。

【高橋教科調査官】  済みません。失礼いたします。4ページから8ページの頭までの部分でございますけれども、分量の関係で、ここの部分については丸などの部分を除いて、1枚物の資料になる可能性もあるというようなこともありますので、御承知おきをいただきまして、4ページから8ページの頭の部分につきましては、特に抜けているキーワード等があれば御意見を頂戴できればというように思っております。

以上でございます。

【山口主査】  ありがとうございました。少しここは分量も長いですので、この資料4なども並列でごらんになりながら、また、文章の書きぶりというところはちょっと分かりづらいとか文章が長いということではなく、付け加える点や、あるいはここの表現はちょっとというような観点から御指摘を頂けるとよろしいかなというふうに思いますが、気付いたところから。

中村委員、お願いいたします。

【中村委員】  済みません。細かいところなんですけれども、3ページ目の3つ目の丸の体育・保健体育については、「課題を発見し」と来て、先ほどポンチ絵を見ていて分かるんですけど、突然、「課題」と出てくるので、もうちょっと丁寧に、下に書いてある「運動や健康についての課題」という言葉を入れた方が明確になると思います。細かくて済みません。

【山口主査】  ありがとうございました。

菊委員、お願いいたします。

【菊委員】  いきなり目標という形で出てきているので、たくさん言いたいことはあるんですけど、幾つかまとめて。

まずこれまでの目標構造というのは、これまでの成果と課題ということを踏まえて、目標構造があったと思うんですね。仕組みがあったと思うんですが、今回、三つの柱の資質・能力ということで、このような書きぶりになっているんだろうなと思うんですけれども、余りにもこれは全体の目標自体が非常に分かりづらいというか、今までですと、最終的には楽しく明るい生活を営む態度を育成、育てるとかそういう形で、今日いろいろ議論してきた三つの柱で言うと、開かれた学びであるとか、これからこういう可能性に向けて、保健体育はこういう資質・能力というものを育成していくんですよという、そういう仕組みになっていたと思うんですね。それが今回は、何だか知らないけど、要素がいっぱい入っていて、非常にこう、いつも私は言っていますけど、そのつながりがよく分からないというか、いわゆるパッチワーク的な張り付けを行ったような文章になっていて、これは一つの文章として、中村委員もおっしゃっていたけど、バッと読んで、分かるのかなというふうにまず思いました。

これは議論するとかなり長くなるので、部分的なところは、全体としてこれはやはり、これまでの目標構造というものを踏まえながら、その関連で、この三つの柱の育成をどういうふうに入れ込んでいくかということをもう一回考えられた方がいいんじゃないかなというのが、私の意見です。根本的な意見になって大変申し訳ないんですけれども、そんな印象を持ちました。

【山口主査】  そうですね。いろいろなものを網羅しようと思うと、逆に分かりにくくなっている傾向もあると思います。ここについてはまた少し検討が必要かと思いますが。

岡出委員、お願いいたします。

【岡出委員】  済みません。2点なんですけど、1点目は、この資料4のポンチ絵の保健体育のところの高校の段階なんですけれども、今これ、文章のところで、この前段のところでは、高校卒業のところに、いわゆる多様なスポーツとの関わり方、そういう文言が残っているわけですね。ここの高校のところから下に戻っていくと、要は、高校卒業するまでに何かスポーツが一つできるようになればいいんですかと、逆に言うと、そこだけでいいんですかみたいな、そういう印象を与えかねないかなと。

これは今もこの路線で来ていますし、それから、することだけに限定しているわけではないんですが、出口のところというふうに考えると、卒業後に多様な運動やスポーツとの関わりができるようにしていくとか、そういうふうに書いていただいた方が積み上げがいいのかなというふうなのが1点です。

それから、2点目は、今いただいた文章のところで、思考力・判断力・表現力等のところで、中学校の体育分野、6ページのところで見ますと、1つ目の丸ポツで上がってきて、これの一番最後2行のところで、いわゆる特別な指導を要する子供さんに対する配慮事項が書かれているわけですね。「体力や技能の程度、年齢や性別及び障害の有無等を超えてスポーツを楽しむことができる」。これは小学校のところとかに書かれているかというと、この文言上はないんですよ。

ここは今までの話で言えば、全ての学校段階のところということがあったのであれば、全部書くのか、それともどこかにまとめてそれを特出ししたような記述にするのか。いずれにしろ、その趣旨をできるだけ共通に、共有できるような配慮をしていただいた方がいいのかなというふうには思いました。

【山口主査】  ありがとうございました。そうですね。共通のところと、それから、小・中・高の部分とは分けて、少し書く方が分かりやすい。分かりやすいというよりは、丁寧だと思います。

藤田委員、お願いいたします。

【藤田委員】  失礼します。2点あります。

1点目は、今、岡出委員が言われたところと少しかぶりますが、6ページのところの中学校の体育分野、それから、高等学校の科目体育に書かれている後ろから3行目の「また」から以降の部分ですね。「多様なスポーツの行い方を状況に応じて選択し、実践できるようにする観点から」の部分について、ここを読んだときに、「思考・判断・表現等」の枠組みの中で書かれているというところに何か意図があるのかなという感じがしました。

ここは「思考・判断」だけではなくて、「態度」のところにかかってくる部分もあると思いますし、この辺は何か意図があるのかという疑問がありました。

それから、もう1点は、先ほどの「健やかな体の育成に関する教育のイメージ図」のところで、高橋調査官の方から、マル2の「思考・判断・表現等」の「表現」にかかる部分で、最終的な言葉としては、「他者に伝える力を育成する」という形の書きぶりで、小学校から高等学校まで書かれています。しかし、ここは、インプットしたものを思考・判断して、最後、アウトプットして、外に出していくという、一方的な流れだけではなくて、ディスカッションの中でアウトプットし、また聞き入れながら、思考・判断を繰り返しながら、より高次なものに高めつつ、課題解決の方法を創造していく。そういう思考・判断がレベルアップしていくような形で中学校、高等学校ともに表現していくことはできないかなと感じました。全て小学校から高等学校まで、「他者に伝える力を育成する」というところで締められているので、もう少し高まりが見えるような表現で示すことが出来たらなという感じがしております。

以上です。

【山口主査】  そうですね。内容は同じようなことでも、書きぶりが同じだと、上がっていくというイメージが感じられにくいということだと思います。ありがとうございました。

五十嵐委員、お願いいたします。

【五十嵐委員】6ページの3つ目の段落です。「中学校保健分野については」の段落の下から2行目の「適切な方法」の文頭に「科学的で」という言葉を加えることを検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。

【山口主査】  ありがとうございました。

事務局、場所は分かりましたか。大丈夫ですか。はい。

渡邉委員、お願いいたします。

【渡邉委員】  細かいところで恐縮なんですけれど、表現のことで少し気になるんですが、3ページの資質・能力の赤で書き込んで書いたところは、大体語尾が「育成する」という言葉で全部統一されているんですけれど、その後の知識・技能とか思考力・判断力・表現力になると、割合書きぶりが少しばらばらになってきて、例えば、出てくる言葉としては、「習得する」、「身に付ける」、そしてあと、これは体育分野の方になりますけれど、5ページの上から3行目です。「理解を図る」という表現が出てきたりとか、まあ、近いといえば近いんだけれど、何か統一性がないという感じがして、言葉として表現しているのは若干やっぱり、「習得する」と「育成する」では違いますし、その辺を少し、語尾のところの統一をもう一度見直していただければと思います。

特に気になったのは、5ページの小さい黒丸の上から3つ目の……。失礼しました。これじゃなくて、ここではなかったです。1か所だけ、思考力・判断力が、育成ではなくて、済みません。5ページ目の、このページでいう、白丸が1つだけありますよね。ここだけが「思考力・判断力・表現力等の基礎を身に付けることが重要である」という表現になっています。これが意図的にこういう言葉を使っているのであれば、別にいいんでしょうけれど、ほかは全部、思考力・判断力・表現力は「育成する」となっているので、その辺が気になりましたので、またちょっと御検討いただければと思います。

【山口主査】  ありがとうございました。

野津主査代理、お願いいたします。

【野津主査代理】4ページの白丸、上から2つ目、「保健においては、保健の見方・考え方を踏まえ」のところなんですが、その上の「体育においては」の「学習したことを実生活や社会生活で生かすことができるよう」というフレーズと、書きぶりを併せて、保健の方では、「学習したことを現在及び将来の生活や社会に生かすことができるよう」という文言を入れてはどうかという提案です。

それからもう一つ、4ページの中黒の下から2つ目、「小学校保健領域については」というところの4行目、最後の「役立つ知識・技能」と書いてあるんですが、中学校、高校のここの部分は「活用できる」という表現になっておりまして、ここは併せて「活用できる」方がいいと思います。

基本的に「役立つ」という表現は、個人的な意見ですけど、避けたい。安易な生活指導的な、保健指導的なものを招きやすいような気もしまして、検討していただければと思います。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

佐藤委員、お願いいたします。

【佐藤委員】5ページ目の高等学校の科目保健のところにつきまして、勉強したことを、学習したことを実生活に生かすという意味で捉えられているというふうには思うんですが、最後の文章のところで、「健康の考えや解決策を社会へ発信する」というふうな言葉。赤字ではなくて、大変申し訳ないんですが、高校現場で保健を指導している上で、社会に情報を発信するというふうなことはなかなか難しくて、ハードルが高いなというふうに感じております。もしよろしければ、「作成する」とか「議論する」とか「提案する」とか、そんな形で書いていただけると現場はありがたいなというふうに感じております。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございます。

ほかにいかがでしょうか。中村委員、お願いいたします。

【中村委員】  済みません。同じような意見で、6ページ目の先ほど髙橋委員や岡出委員がおっしゃったことと似ているんですが、例えば6ページ目の中学校体育分野の下から4行目ですかね。「多様なスポーツ」とか、一番下から2行目の「有無等を超えてスポーツを楽しむ」とか、どうしても「スポーツ」という言葉じゃなくて、やっぱり「運動・スポーツ」ということを、やっぱり「運動」を必ず入れておいた方が誤解されないなと。どうしてもやっぱりいろんなスポーツの形態があっていいと思うんですね。

だから、競技スポーツ的なことをやる、将来やっていく人もあっていいけど、もう少しレクリエーション的なものとか、生涯スポーツに結び付くようなそういったスポーツですね。いわゆるもう少し軽いスポーツとかですね。そういったことを志向する人が出てきても当然いいわけで、やっぱりそこの枠をちゃんととっておかなきゃいけないと思うので、少し「スポーツ」という言葉の前に「運動」というのを付けて、もう少し緩やかに「運動・スポーツ」を見た方がいいかなというふうな気がします。

以上です。

【山口主査】  鈴木委員、お願いいたします。

【鈴木(美)委員】4ページの保健の下から2つ目のポツなんですけれども、「不安や悩みへの対処やけがの手当に関する技能」とありますが、この後の指導内容にも関わることなんですが、技能だけなのか、そこには知識もあるのかといったところで、もし知識があるとすると、ここには知識が入るといったところです。小学校だけでなく、その後の小・中・高と、この技能のところは、知識があるのか、ないのか。技能だけなのかといったところで書きぶりが変わるかなと思いました。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございます。こういったところは本当に難しいですね。「運動・スポーツ」で統一性を持たせた方がいいのか、内容によって多少は変わってもいいのかという、全体を通して1回見て、なるべく統一性を持たせながら、内容によっては若干の、運動だけにしたり、スポーツにしたりと。今の鈴木委員の御意見もありましたし、そのあたりは少しやっぱり検討が必要かなと思います。

どうぞ。

【五十嵐委員】  先ほどちょっと言い忘れたんですが、やはり6ページの高等学校の保健についても、この「科学的」という言葉をどこかに入れていただきたいと思うんですけれども、是非検討をお願いしたいと思います。

【山口主査】  ありがとうございます。

門田委員、お願いします。

【門田委員】  失礼します。幾つかあるのですが、先ほどの6ページの「体力や技能の程度、年齢や性別及び障害の有無等」という言葉がいろいろ出てきているんですが、これだけに関わらない、宗教とかもありますし、いろんな場面が想像できるので、こういった様々な状況を何か一言で表せないかなというのが、無理なんだろうなと思いながら、出てきているところが何か気になっておりました。

それから、2つ目は、思考・判断・表現力のところの保健の領域では、例えば小学校だったら5ページの一番下、「学んだことを自己の生活に生かしたり」、中学校だったら、「自他の生活に活用したり」ということで、実際に授業以外の場面で見取りは当然難しいと思われますので、これは現行のとおりでよいのかどうかというところなどが気になりました。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

ほか、いかがでしょうか。真如委員、どうぞ。

【真如委員】  「等」という言葉について、例えば「思考力・判断力・表現力等」というのがあって、それから、細かな文章を書く中で、「等」がなくなったりしているところもあるのですけど、理解すればよいでしょうか、その辺はどうなんですか。

3つの観点がありましたけれども、そこは「等」が最後に入っていますよね。実際に具体的な黒ポツで並べてあるところについては、「等」がなくて、「思考力・判断力・表現力を育成する」というふうに書いてあります。ですから、その辺の使い分けをしているのかなというようなことを考えながら見ていたんですけれども、それがどのようになっているのかなというのが一つですね。

それから、やっぱり内容的に沢山大事な言葉が入っていますから、何度か読まないと整理できないなというような感じがあります。何度か読み返して、理解しようとすることも研究の一つだとは思いますが、もう少し分かりやすくしてもらった方がいいかなという気がしますね。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

青木委員、お願いいたします。

【青木委員】  ちょっと前に戻るのですが、保健のところで、知識と技能が一緒になったところのもう少し具体的な例を入れながら、理解できるように説明が加わっているといいと思います。それから、思考・判断に表現が入ってきたことについて保健分野としても、もう少し分かりやすく具体的な例も入りながら説明していただくと、もっとイメージがわきやすいかと思います。

【山口主査】  ありがとうございます。

菊委員、お願いいたします。

【菊委員】  先ほどちょっとバッとしたことしか言わなかったので、2つほど。

1つは、今回新しく出た目標の、今、皆さんが議論している後のそれぞれの知識・技能だとか、思考力・判断力・表現力等、学びに向かう力とか、それぞれの内容を見ると、すごくいいことを書いてあるんですよね。それぞれ最初には、何々の観点からとちゃんと書いてあるんですよ。ということは、その観点からこういうふうなことを育成するんだと、ちゃんとなっているので、その観点というのは基本的には目標としてきちっと掘り起こされるような、そういう文言にしてもらえるといいのかなと思いました。

要するに、それぞれの3つの資質・能力というものを育てるんだけれども、それはこういう観点からしたら、つまり、それがマクロなわけですよね。その中でこういう資質・能力というのは、保健や保健体育では育成されていくんだという。だから、何かちょっと、やっぱり構造が目標になった途端に3つの資質・能力にこだわり過ぎて、先ほどの言い方と同じになりますけど、ちょっとパッチワーク的になっているなという、そういう受け止め方で。

ですから、これは最初からバーッと目標を、通常、目標から最初に行きますよね。目標を呼んだときに、その目標自体が何を目指しているのかよく理解できないという、そういうことに陥らないのかな。特に現場の先生方がこれを読んだときに、後から読めば、ああ、こういうことを言っているんだと分かるんですけれども、それはやっぱりちょっとまずい書き方じゃないかなというふうに思いました。

それから、細かい点で恐縮ですけれども、5ページの、これは高等学校科目体育についての黒ポツの2になりますかね。「運動の多様な楽しさや喜びを深く味わうことができるようにする観点から」、ここはいいんですけれども、その1行下に、「知識を実践的に理解する」と書いてあるんですよね。これも非常に分かりづらくて、要するに、「知識を実践的に理解する」というのはどういうことなのかというふうにまともに質問されたらどう答えるのかなと、今、ふっと思ったんですけど、多分これは知識というものを実践と結び付けて理解するという。つまり、知識と技能のところで議論された内容をもうちょっと分かりやすくかみくだいて書かれたらいいのかな。そこら辺はやっぱり評価の問題にも関わってきますので、そんなふうに思いました。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

書いている側の意図は、菊委員のおっしゃられることと多分、頭の中は一緒だと思うんですけど、出てきたことがちょっと分かりづらかったり何かがあるんだろうと。ただ、今までのような議論がすごく大事で、これから大勢の人が見られたときにも同じ疑問を持たれるというようなことは間違いないので、そのあたりのところは非常に参考になるというか、重要な点を先生方に御指摘いただいていると思います。ありがとうございました。

それでは、次に進めさせていただきたいと思います。同じく2の(3)、(4)に進ませていただきます。(3)の資質・能力を育む学習過程の在り方。それから、(4)「目標に準拠した評価」に向けた評価の観点の在り方。この(3)と(4)につきまして、事務局の方から補足説明をお願いいたします。

【高田教科調査官】8ページをごらんください。(3)番の資質・能力を育む学習過程の在り方につきましては、前回御指摘を頂いた部分のみの修正になっております。

(4)番の評価の観点の在り方につきましては、体育と保健で書きぶりが違うというような御指摘がありましたので、体育について、小・中・高、各段階でどんなことを評価するのかというところを書き加えてございます。

例えば「知識・技能」につきましては、9ページです。小学校では、運動を行う上での基本的な知識と技能を、中学校では、運動の多様な楽しさや喜びを味わうための知識及び運動の特性に応じた基本的な技能を、高等学校では、特性や魅力に応じた、運動に関する知識及び特性に応じた段階的な技能を評価するというような言い方。

そして、「思考・判断・表現」においても、小・中・高それぞれ保健体育の運動、体育分野のところで、段階的に説明を加えてございます。

体育については以上です。

【森教科調査官】  保健については10ページになります。

10ページの上から2つ目のポツのところですが、ここについて、目標と「ものの見方・考え方」に照らし合わせて、高等学校において、「健康の保持増進や回復及びそれを支える環境づくり」と示しているというところです。

しかし、評価の観点については、現行の学習指導要領を踏まえた形で書いている部分もあって、「個人」及び「社会生活」という言葉を使っています。それが今回提案させていただいた目標が反映するような形になってくると思いますので、現在の評価の記述をと新しく示された目標とを比較しながら御議論いただけるとありがたいです。よろしくお願いします。

【山口主査】  ありがとうございました。

それでは、(3)、(4)のところにつきまして御議論いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

近藤委員、お願いいたします。

【近藤委員】  ありがとうございました。今の森先生のお話に関連するんですけど、その前のところに資質・能力を3つで整理したわけですよね。当然この評価の観点は、その前段のところの整理された3つの観点に対応したものにするべきだと思います。例えばこのページでいうと、9ページの一番下のところ、「『主体的に学習に取り組む態度』の観点については」とありますけれども、その前の整理された部分については、「学びに向かう力・人間性」という形になっていて、恐らくこれは論点整理のところに、人間性とか学びに向かう力を評価するときには、これまでどおり、態度の内容で評価することが望ましい。20ページのところに、評価の観点としては、主体的に取り組む態度として設定するのが望ましいということを受けてのことだと思うので、それは論点整理を読んでいる人は分かるんですが、これを見ていると、内容を3つに整理したときに、資質・能力の3つとして、人間性や学びに向かう力がどうしてその評価の観点が主体的に学習に取り組む態度になっちゃっているのかという、その対応関係が分からないので、そこを一つ、例えば学びに向かう力・人間性等の評価の観点としては、「体育科においても主体的に取り組む態度として設定することが適切である」というような一文があるといいかなというふうに思います。

いずれにしても、こういう力を付けたかどうかということを評価するわけですから、比べて読んだときに対応関係が分かりやすくしてあるといいかなというふうに思いました。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございます。特にやはり現場ではそのあたりが一番、一番とは言いませんけれども、非常に重要だと思いますので、そこがうまく整合性がとれるように分かりやすく書くように進めたいと思います。

ほかにいかがでしょうか。菊委員、お願いいたします。

【菊委員】  今の近藤委員とほぼ同じ意見なんですけど、あえて言わせていただくと、以前もちょっと私言えばよかったんですけど、この「主体的に学習に取り組む態度」ということをそのままポッと受けたときに、またぞろ、その学習態度というか、いわゆる態度主義的な評価の仕方。これはよく高等学校でも私、規準の委員長をやっていたときに、やっぱり物すごく現場は混乱しているなと思ったんですけれども、要するに、そういう態度というのを、ノート何回提出したとか、何かそういうことで量っていくんですよね。中身の問題よりは、とにかく真面目にやっているのがいいんだとかですね。

もちろん真面目にやるのはいいんですけれども、そういうことを言っているわけじゃなくてということを何回も説明したことがあるんですけど、やっぱりこの表に出ている言葉自体がある種の悪しき態度主義に戻ってしまうような、そういうことがないように中身をよく説明していただければいいのかなと。趣旨がよく伝わるようにしていただければと思います。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございます。

ほかにいかがでしょうか。特に評価のところは非常に、評価のところもですけど、現場はすごくナイーブというか、重要だと思いますが。

よろしいでしょうか。岡出先生、どうぞ。

【岡出委員】  済みません。表現上の問題なので。9ページの一番上の「体育においては」からで、一番最後に、「知識及び運動の特性に応じた段階的な技能を評価する」。この「段階的な技能」というのがずっと引っ掛かっていて、これは一体どういうことなんだろうと。ちょっと具体的にイメージがわきにくいんですが、「段階的な技能」というのは、これは評価する方としては、段階的な技能を評価しろと言われたときに、段階的な技能は何ですかと聞かれて、どう答えられるのかなというのがちょっとイメージわかないんですね。

今のお話のところがあるんですが、その表現を変えてもう少し分かりやすい表現で行くのか、あるいはこれに類する例示が解説書とかそういうところに出てくるのか。工夫の仕方はあると思うんですけれども、このままでスルーしていくと、自分で評価するときはなかなかつらいという印象です。

【山口主査】  ここ、事務局、補足はありますか。この段階的な技能というのは、イメージとするとどんなことで。もしイメージがあれば言っていただけると、じゃ、それをどういう言葉だったら分かりやすいかなというような議論ができるかなと思うので、もしあれば、ざっくりとでも結構ですので。

【高橋教科調査官】  高等学校では、やはり様々な、できる、できないの部分がはっきりしてきてしまうというような部分がありますので、その中で、もうここまでできなきゃだめだよというようなところではなくて、しっかりと段階を追って評価をしてあげることができないかなというふうな部分がまずは1点あるというふうに思っているところです。

なかなか説明しづらくて申し訳ございません。

【山口主査】  高校段階だと、初めの時点でも段階がありますよね。その技術。技能なのか、技術なのか分かりませんけど、そこからどう進んだかという進み具合を評価するというようなイメージでしょうか。

皆さん、そのイメージで大丈夫ですか。現場から是非御意見を頂きたいと思いますが。

【佐藤委員】  失礼します。この文章を読んだときに段階的な技能というのは、パッと頭に浮かんだのは、やっぱり運動の例示あたりを高等学校の部分だけではなく、中学校、小学校までさかのぼってしまうんですけれども、できない生徒というのは、高校の部分では全くできないので、そういったことの段階かなと感じていたのですけれども、そういった理解でよろしいでしょうか。

【高橋教科調査官】  それをそのまま高校の評価に持ってくるというのはなかなか難しいと思うんですけれども、それを段階的に評価しながら、最終的に評価に持っていくというようなところで御理解を頂けるとよろしいのかなというふうに思います。

【山口主査】  何かここでも共通理解がなかなか得られない状況ですが。

菊委員、お願いします。

【菊委員】  僕の理解が間違っていれば問題ないのですけれども、これは基本的には今、出来ばえ、規準という形で到達度というのを見ているわけですよね。これは恐らく3つの基準があって、おおむねできているというのを指導要領のレベルで書くと。それよりも更にできているというのを、十分できているよということでAとして、普通はBの基準で指導要領は書いてあるわけですね。Cはちょっと必要。ちょっと足りませんから、もうちょっと頑張ってくださいねという、そういう評価をするわけですよね。

そうすると、この段階的な技能を評価するというのは、本来はこれは規準でいうと、もう規準は決まっていますからあり得ない話なんですよ。あり得ない話だと私は理解するんです。座長が言った、個人の伸びをそれぞれ、今できる力がこれだけ伸びてきましたねというような評価というのは、私の理解では、これは所見として、個人の所見として評価するものであって、指導要領上の、いわゆる規準の問題とはちょっと違う。そういう理解でよろしいんじゃないかなと思うんです。

あえてこういうふうに調査官が書かれたというのは、やはり私の理解では、高等学校ではもう非常に、ある意味で幅が広い、多様な関わりといえば多様なんですけど、やはり能力の出来ばえに随分差があるので、それぞれ今できる力をきちっと評価してあげるということをまず考えてあげてくださいという、そういうメッセージなんだろうなとは思います。

ただ、やはり評価としてこれを受け止めると、通常、評定としてパッと見ますから、評価と評定の区別が付かないと、どうしてもこう、これはこういうことを評定するのねみたいな受け止め方をされるので、その辺のところは、文言としてもうちょっと精査されたらいいのかなというふうには思いました。

【山口主査】  はい。今、菊委員に整理していただきましたので、そういうことだと思うんですけど、それが文章を読んだときに分かるような書き方を工夫するということでよろしいでしょうか。大丈夫でしょうか。

杉本委員。

【杉本委員】  よろしくお願いします。前回のときにも知識・技能のところで少し御意見を言わせていただきましたが、今回、今まで4観点あったところが3観点になりました。そして、その3観点の一つは、「知識」と「技能」が一緒になっています。今まで小学校では、「知識」は保健学習でみとっていました。また、運動技能における「運動の仕方を知り」ということに関しては、「思考・判断」でみとっていました。今後は、「知識・技能」の観点で、「運動の行い方を理解し」とか「知識を活用し」ということになっていくと思います。「知識・技能」が一つの観点となった場合に危惧することは、保健の学習でみとった「知識」が十分満足の状況(A)であっても、運動の技能でのみとりが支援を要する状況(C)であった場合、観点別評価が「おおむね満足している状況(B)」になるという可能性があります。今後、4観点が3観点になっていく上で、現場が混乱しないためにも、評価規準の作成や評価場面などを丁寧に学校現場に下ろしていかなくてはならないと思います。

【山口主査】  ありがとうございました。

ほかにございますでしょうか。藤田委員、お願いいたします。

【藤田委員】  今、杉本委員がおっしゃられたことと少し関連することだと思いますが、8ページのところの「『知識・技能』については」というところ、「『運動や健康についての知識・技能』とし、体育においては『各種の運動の行い方等を理解するとともに、その運動をできるようにする』と捉える」となっています。「理解する」、知識の方については、「各種の運動の行い方」、ここではそのことのみしか書いていないのですが、次のページに行ったら、「また」のところには、その後に書いてある「一般的な原則」とか「スポーツに関する科学的知識」とか「文化的意義等を理解する」ということが、付属のようにこの段階で付いてきています。

4ページの「知識・技能」のところでは、並列した形で、「運動の特性に応じた行い方や一般原則等の知識」及び云々と並列的に書いてあるのですけれども、8ページに来たところで、「ああ、やっぱり運動、パフォーマンス発揮に関しての知識がやっぱり一番か」というような理解に受け取られかねないかなと思いました。

そこで、「また」で付属のような書きぶりになっているところを、パフォーマンスを発揮するときの運動の行い方の知識と併せて、「科学的な知識」とか「文化的な意義」とかも表記するような形で書いたらどうかなと感じています。

以上です。

【山口主査】  この点についてどなたか、ほかに。今の藤田委員から言われた点について、いかがでしょうか。やっぱり体育ということの捉え方の、非常に私は重要なところだというふうに思うんですけれども。岡出委員。

【岡出委員】  済みません。私、先ほどお話ししたように、高校の出口のところを、できるということだけに限定するのかというと、ここ、その前の論議は、多様なスポーツの云々と、そういう言葉があるわけですよね。それと絡めていくと、やっぱりできるとか、やり方だけというふうな知識でいいのかというのは出てくると思うんです。そういう意味では、全体で、高校を出るときのゴールに合わせて知識の幅というのは広げる必要があるだろうし、それをしないと、今度、逆に言うと、体育理論とかそういうところで教える、例えば運動の観察の仕方とかと今入っているわけですね。あと、文化的意義が云々とか、この手のことはどこでやるんだとか、その評価の対象にならないのかという話になると、要領上、記載されている内容が多分、意味をなさなくなってしまう可能性があるような気がするんです。それは一貫して整理していただいた方がいいかなと思います。

【山口主査】  ありがとうございました。

ほか、いかがでしょうか。近藤委員、お願いいたします。

【近藤委員】  私も今の岡出委員と同じような感覚を持っています。運動・スポーツができることだけの評価が必要以上にクローズアップされて、評価されるということであると、前にも言ったかもしれないんですけれども、ほとんどの公立学校や小学校、中学校、高等学校に行く子供たちは将来プロのスポーツ選手になるわけじゃないんですよね。それから、オリンピックの選手を目指すわけではない。学校で体育を教える意義はやっぱり、そのスポーツとしての文化的な価値を自分の中に取り込んで、自分の生活の中にスポーツを入れていって、健康とかスポーツの価値を自分なりに実感して実現していくということが大切だというところの教科の特質に立った上での内容になってくると思うので、先ほど藤田委員がおっしゃったように、評価のところになったら、やっぱり技能が大切で、技能のウエートがすごく多くてという話であると、岡出先生がおっしゃったように、そもそも体育で目指すところとずれが生じるので、冒頭私が言ったように、そもそも内容や目標が実現できたかどうかを見るための評価であるから、そこと対応させるという意味においても、今、各先生方がおっしゃったように、技能ができたかどうかだけではなくて、一般的、科学的な知識とか、文化的な意義とかという部分もしっかり評価するということが伝わるような書き方がいいかなというふうに思います。

【山口主査】  これは各単元というか、そこでもそういったようなことを現場は考えながらやっているということで、特にこれを入れても混乱もないし、今はもう現実的にそれをやっているということですね。ということは、この書きぶりのところを少し運動とかスポーツというところの出来ばえだけではなく、評価をするというふうなところで大体共通かなと思いますが、いかがでしょうか。大丈夫ですか。はい。ありがとうございました。

【菊委員】  済みません。

【山口主査】  はい。菊委員。

【菊委員】4観点評価のときにも、これはすごく現場で議論になったことだと思うんですけど、高等学校なんかだと特にやっぱり技能を強調する先生方はすごく多いんですよね。私、まともに質問されたのは、これ、25%掛ける4じゃなくて、先生、50%とか70%を技能に持っていっていいんですよねということを最初まともに言われたこともあって、えっと思ったことがあるんですけど、やっぱりそういう4観点や3観点になって、それで三つの柱の資質・能力ということを強調しているわけですから、評価のところでは、これらの各観点が総合的に評価されるんだということをきちっと前置きした方がいいと思うんです。

これは今までと同じですよと。だから、技能は技能として、やはりきちっと評価しなきゃいけないと私は思います。思いますけれども、それだけじゃないんだよということをきちっと目標に準拠した評価に向けた評価の考え方として、まず前置きしておいた方がよろしいんじゃないかと思いました。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。恐らく今はもう大分、現場では浸透していることだと思うので、変わったと思われる可能性がこういう表現だとあったらよろしくないので、きちんと伝わるような形で書きたいというふうに思います。よろしいでしょうか。ありがとうございました。

それでは、続いて、3の資質・能力の育成に向けた教育内容の改善・充実に関して、事務局から補足説明をお願いいたします。

【高田教科調査官】  よろしくお願いいたします。10ページをごらんください。(1)の資質・能力の整理と学習過程の在り方を踏まえた教育内容の構造化につきましては、新たに赤字のところを加えさせていただきましたけれども、従前から行っている現指導要領で行いました4、4、4のまとまり、そういったものをしっかり踏まえて整理をする必要があるということを加えさせていただきました。

それから、(2)番の現代的な課題を踏まえた教育内容の見直しにつきましては、小学校、中学校、高等学校とそれぞれに分けて記述をしておりますので御説明申し上げます。12ページをごらんください。

小学校の運動領域につきましては、生涯にわたって健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現する資質・能力の育成を重視するという。これは体育、保健体育のもう共通の12年間の目標ですので、その中で、小学校でもやはりそれをしっかりと重視するという観点を加え、体育と保健の一層の関連を図ること。

そして、2つ目としては、3つの資質・能力によって整理、これを明確に示すこと。

それから、3つ目としましては、運動が苦手な児童、運動が前向きでない児童への指導の充実を図ること。

そして、4つ目として、オリンピック・パラリンピックに関する指導の充実を図るというところで、これは今、小学校では体育理論というのはございませんので、どうしても運動の場面を通じて、こういったものを行わなければならないというところで、少し工夫が必要かと思いますけれども、こういった文言を加えさせていただきました。

【高橋教科調査官】  中学校につきましては、12ページの一番下のところから、小学校と同じように3つの観点で改善を図るというようなことでございます。

13ページ、1つ目のポツとしましては、小学校等は、体育と保健の一層の関連を図った指導の在り方についての改善というようなことです。

2つ目のポツにつきましては、先ほども議論を頂戴しましたけれども、技能偏重からの脱却、及び、生徒の自主性は生かしつつではありますけれども、自主性を尊重し過ぎる授業からの脱却というようなことで、バランスのよい指導、授業となるように具体的な内容をしっかりと三つの柱で整理をしていきたいというのが2つ目でございます。

3つ目、4つ目は、高校とも重複しますけれども、体つくり運動の充実の改善というようなこと。それから、スポーツの意義や価値、オリンピック・パラリンピックの意義や価値を踏まえて、指導内容を改善するというふうに示させていただいております。

5つ目のポツですけれども、武道の充実について更に改善を図るということを示させていただいております。

高等学校におきましては、生涯にわたって豊かなスポーツライフの継続という観点から、同じように、体育と保健の一層の関連。また、三つの柱での内容をしっかり示すこと。あとは健康や体力の状況に応じて、自ら体力を高める方法を身に付けるというようなところの体つくり運動の重視というようなところを挙げさせていただいているところであります。

最後に、中学校と同じように、オリンピック・パラリンピック若しくはスポーツの価値、意義というようなところでしっかりとここを指導していくというようなところを入れさせていただいております。

続いて、保健を説明いたします。

【森教科調査官】  保健については14ページになります。一つ目は、小学校です。小学校においては、三つの柱で内容も構成していくということ、特に技能に関わるような内容も加わるということで大きな改善になります。また、今の学習指導要領が定着してきたということを委員の方々から御意見をいただいているところでございますので、内容配列の再構成はせずに、中身を充実しているというような書き方に変えています。

それから、二つ目が、高等学校において、ライフステージにおける健康の保持増進、また、一次予防、二次予防、三次予防という言葉を新たに追加しています。このライフステージという言葉等においては、豊かなスポーツライフに合わせているところもありますが、現行の学習指導要領では、「生涯の各段階」という言葉を使っています。この辺について、医学的な専門家である南委員、五十嵐委員から御意見を頂けると非常にありがたいです。

【山口主査】  ありがとうございました。

御指名がございましたけれども、五十嵐委員、いかがでしょうか。

【五十嵐委員】  ありがとうございます。14ページのこの高等学校のところだと思いますけれども、大変具体的に分かりやすくやっていますので、私はこれは大変いいと思います。

【山口主査】  南委員、いかがでしょうか。

【南委員】  済みません。私も、あまり熟慮した上のお答えにはならないんですけれども、分かりやすくよく書けているとは思いますね。ここにある「ライフステージ」という言葉ですが、現行の「生涯の各段階」にかわるこなれた言葉になっているのか、片仮名言葉は安易に使われますが、言葉の的確性についてはちょっと考える必要はあるのかなという気はします。けれども、書いてある内容に関しては問題はないと思います。

【山口主査】  どうもありがとうございました。

それでは、青木委員、お願いいたします。

【青木委員】  武道のことが書かれているのですが、グローバル化の中でこういう日本固有の伝統文化の理解を深める観点から、武道というのはとても大事だと思いますが、今、組体操があんな状況になっている中で、あえて、武道とボンと出たときにどうなのかとちょっと心配をしています。

それから、黒字なんですが、14ページのところで、中学校の保健のところで、前も賛成ということを言ったんですが、健康な生活と疾病の予防の内容を各学年に配置するということに、とても期待しています。これは具体的にどうなるのかというイメージが正直分からず、やっていけるのかなという不安は持っていますが、是非お願いしたいと思っています。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございます。

岡出委員、お願いいたします。

【岡出委員】  何度も済みません。3点あるんですけれども、まず1点目は、11ページなんですけど、これは私、最初に言い損ねたので、全体に関わることなので確認願いたいんですけど、(2)で、現代的な諸課題を踏まえた教育内容の見直しと、ここでは「教育内容」という言葉を使うわけですね。この白丸の2つ目の一番最後のところは、「指導内容の充実を図る」と書かれているわけですね。だから、最初のところでは、学習内容というふうに書かれていて、説明されていたと思うんですよ。

今、体育のところの内容の記述のところは、「指導内容」という言葉を使っていて、だから、言葉をどういうふうに使い分けるのかという問題で、個々の教科におろしていないから「教育内容」という言葉を使うだとか、そういう整理は多分あるんだと思うんですけど、学習内容と指導内容というのは体育の中でも常に何か、どちらですかみたいな話で来ているところがあるので、ここはちょっと、どういう方針だということは明示していただいた方がいいのかなと。教員の方からすると、指導する内容は同じという。それを明確にしないと、子供さんたちは何を学んでいるか分からないからというので、今の要領のところは「指導内容」という言葉にたしか変えたと思うんですよ。それが今回の全体の方針に沿うか、沿わないかというのはほかの教科とのすり合わせの問題が多分出るような気がするので、これはもう一度御検討願いたいというのが1点目です。

2点目は、同じく11ページのこの2つ目の丸のところで、危惧をするというのは、赤字で入れていただきました「低下傾向が指摘されている握力及び投能力の向上を視野に」と、これは前回、中村先生が言われたと思うんですけど、ここにこういうふうに書かれていると、これはやらないとだめだよねというふうになって、ここを上げるための授業みたいなところにどんどん邁進していってしまうリスクがないわけではないですよね。

そういう意味では、この低下しているものは確かにあるというふうには思うんですけれども、特定のものを上げるようなやり方をここにしてしまうと、その後のリスクが怖い。それよりも、先ほどお話ししましたように、やっていること、やっていない、この二極化の問題もそうなんですけれども、実は子供さんたちの運動能力のバランスの悪さ。あるものは物すごくできるけど、あるものは一切やっていないみたいな、このバランスの悪さということに対応できるような指導をしていった方がいいんじゃないかという、そういう意味では、この二極化のところだけじゃなくて、最初にお話ししたように、その子供さんたちの運動の偏りというものをちゃんとバランスよく直していってあげるような指導の仕方が必要じゃないかというふうな記述にしていただいた方がうれしいかなというふうに思いました。

あと一つは、13ページなんですけれども、高校の科目体育と。これはもう一度最初にお願いしたことと関わると思うんですけれども、2行目のところで、「多様なスポーツの行い方を」というふうに、ここも「行い方」というふうに限定されることになるので、基本的にその多様なスポーツとの関わり方というふうなことをもし入れていただけるのであれば、ここのところもそれに対応させていただきたいかなというふうには思いました。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

野津主査代理、お願いします。

【野津主査代理】14ページです。小学校の保健領域に関する一番上の資料の白抜きの丸の「『技能』に関連して」という赤字のところです。「心の健康、けがの防止の内容」という表現になっております。先ほど鈴木委員が4ページのところの「不安や悩みへの対処」の表現と、ここのところは統一できたらいいかなと。むしろ「心の健康」ということで、4ページの方を変えてと思います。

それからもう一点ですが、3つ目の丸の高校の科目保健のところですが、下から3行目の「また、健康で安全な環境づくり」という表現がありまして、これはそれを支える環境づくりという表現で統一して直してきた。「健康で安全な環境づくり」といったときに、「安全な環境」というのは分かるんですが、「健康な環境」というのはやっぱり分かりにくいので、ここは「人々の健康や安全を支える環境づくりに関する内容」などの表現を工夫してみてはどうかという意見です。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

菊委員、お願いいたします。

【菊委員】  度々済みません。2つありまして、1つは、先ほど岡出委員が言ったことのちょっと繰り返しになりますけれども、この今回の指導要領は、基本的にはアクティブ・ラーニングだとかカリキュラム・マネジメントだとか、そういうことを言っているわけですよね。ということは、これは明らかにアクティブにラーニングするのは子供ですから、やはり子供というものをベースにして、子供から見てということをやっぱり首尾一貫していただかないと、やはり内容のトーンがごちゃ混ぜになると思います。一方では、物すごい指導のことをワッと言ったり、そういう文言を使っている。一方では、学習ということを使っている。だから、やっぱりその辺の言葉の使い分けを、どうしてもここでは「指導」を入れないといけないんだということであれば、それでも構わないので、それがやっぱり納得して伝わるように、これはあくまで主体的な学びを促すための指導として、こういうことが大事なんだという、そういうトーンを意識していただけるといいのかなと思いますけれども、これは全般的なことです。

それから、もう一つは、オリンピック・パラリンピックについて、「オリンピック・パラリンピックに関する指導の充実」、ここでも「指導」と書いてあるんですね。これはもう2020年大会以降の指導要領になりますので、つまり東京オリンピック・パラリンピックはもう終わっていますから、その終わった段階で、そこで何を学ぶのか。もうちょっと学習の中身について意識させるような文言にするか、あるいは指導じゃなくて、何かもっと成果と課題だとか、もう少し学ぶ内容に関わる言葉を入れていただいた方がいいのかなというふうに感じました。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

中村委員、お願いいたします。

【中村委員】  さっき二極化のお話が出たので、運動をしない子というのを分析すると、大体3つぐらいのグルーピングができて、1つは、運動に自信がないということですね。運動そのものに自信がない。やった結果、うまくできないとかですね。2つ目は、運動がいわゆる苦手と思っている。3つ目は、運動が嫌いな子なんですね。前半の2つの自信がないとか苦手というのはまだいいと思うんですけど、一番困ってしまうのは、嫌いになってしまうと困るんです。

ですから、この書きぶりでいうと、12ページの小学校のところの下から2つ目の「全ての児童が、楽しく」云々というところの2行目の「運動が苦手な児童」、できれば「自信がない」ということも入れてもいいと思うんですけど、「や運動に前向きでない」というのはちょっと分かりにくいので、例えば「運動することを好まない児童」というふうに入れてしまった方が、「嫌い」とは入れられないと思いますが、ちょっとそういう表現を変えた方が明確になると思います。実際にはいるんですけどね。

1つ戻ります。11ページで、一番下の文章なんですけれども、「また、体力の向上を重視する観点から」というところの2行目、「その他の領域においても、学習した結果としてより一層の体力の向上」とあるんですが、できれば、学習した結果、握力が上がったとか、投力が上がったというところは見やすいんだけれども、実際には子供たちは学習する過程でそういった能力を、体力をだんだん蓄えていくものなので、私はできれば学習する過程において、プロセスにおいて、より一層の体力の向上を図るとした方が実際に実態に合っているかなというふうに思います。

あとは、先ほど岡出委員も指摘をされましたが、上から2つ目ですね。体力のところで、前回もちょっと発言をしましたけれども、余りここの握力、投能力、確かに他の項目と比べると、依然低下傾向が続いています。多分そこをすごくポイントにされていると思うんですけれども、やはりそこだけに固執してしまうというのが少し問題なのかなとは思っています。

だから、もうちょっとこう、例えば言葉としても、それを入れるにしても、例えば、特に依然低下傾向にある握力及び投能力を中心として、トータルとしての体力の向上を還元するというよりは、全ての領域において取り上げるとかですね。少しその辺を緩やかな言葉、表現にした方がいいのかなと。余り明確に言ってしまうと、岡出委員が言われたように、非常に危険性がある。それだけの授業に偏ってしまうということが懸念されました。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

南委員、お願いいたします。

【南委員】  済みません。ちょっと大きな問題なので、申し上げようか、どうしようか迷っておりましたが、先ほど菊委員からお話がありましたことと重なることなので、申し上げておきたいと思います。もっと早く申し上げられたらよかったんですけど、オリンピック・パラリンピックに関する指導ということが各段階に刻まれている、この点なんですけれども、オリンピックはともかくとして、パラリンピックの方、価値とか意義とかということについては、実は私どもも今、2020年に向けて、メディア全体が根底から問われている向きがあります。

各社、オリンピック・パラリンピックに向けて協賛のあり方を検討する中で、メダルを幾つ以上とれることを目指すとか奨励するといった話は出てくるんですけれども、果たしてそれだけで良いのかということです。私たちは果たしてその障害者のスポーツということを本当に真剣に考えたことがあるのかというふうに問われると、非常に言葉に窮する部分があります。御存じの方も多いかと思うんですけど、日本財団に、「パラリンピック研究会」が設けられて、本格的にパラリンピック研究が行われています。小倉元韓国、フランス大使が中心になっておられますが、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会の事務総長をされた外交官で、文化にも造詣の深い方です。小倉さんの受け売りになりますが、日本ではパラリンピックの意義とか価値とかいうことが本当に考えられたことはないんじゃないかということです。

それは例えば、パラリンピックでどういう国がメダルをとるのかということです。それは、ほとんどがいわゆる大国です。途上国では、装具の技術の発展自体が難しい。今やパラリンピックのメダルは装具の技術にかなりかかっているとも言われている訳です。そういう哲学的ともいえるな問題が根底にあることに多くの人はほとんど気付いていないか、気付いていても触れないでいるという、この状況を考えますと、子供たちにそのことをどう指導するのかとか、そういうことについて、あっさり指導というような書き方でよろしいのかどうかというのは、これは大人を含めてのことですが、重要なことなのではないでしょうか。ここでは提案だけさせておいていただきたいと思います。

【山口主査】  ありがとうございました。パラリンピックに関して、この部会にはパラリンピアンがおりますので、もう指名されるだろうと思って準備をしていたと思いますので、鈴木さん、お願いします。

【鈴木(徹)委員】  はい。失礼します。鈴木です。私、パラリンピックの方も15年、パラリンピアンとして活動しておりまして、もともとは、生まれつきはもちろん五体満足で生まれてきて、交通事故で足を失ったわけなんですが、この文章をいろいろと読ませていただくと、「豊かなスポーツライフ」という形で大きく打ち出している点が多いと思うんですが、私自身もスポーツを通してずっとやってきて、事故を起こして、足を失っても、もう一回スポーツをやろうと思ったのは、スポーツができるというのがやっぱり楽しさでもあったんですね。これが恐らく知識だけあっても、できるという実感がないと、やっていないと思うんですね。

障害者スポーツに入って、車椅子バスケをやったり、ほかの種目では比較的やりやすい、座ればもうバスケができる状況があるスポーツもあります。私のような義足を付けて陸上というとなかなか難しいですが、比較的簡単にスポーツできる種目もあるので、そういうところでまず「できる」を想像するということが一番大事なのかなというふうに思いますし、私自身、スポーツをやってきて、保健体育だけはずっと5で来た人間なんですね。それが知識の評価にも当たるんですが、知識だけになってしまうと、じゃ、水泳の授業を休んで、勉強だけで頑張れば評価が5になるというと、二極化が一気にもっともっと進んでしまうんじゃないかなというふうに思いますので、そこでこれからオリンピック・パラリンピックを通して、恐らく障害者の理解も進んでいくと思うんですが、障害者が何でこれができなくて、これができるのかということも健常者に方に分かっていただいたりとか、また、先生方にもっとかみくだいた教材の提案を子供たちにしていただくことで、恐らくできない人たちがもっとできるようになっていくんじゃないかなというふうに思っていますので、その点をですね。今までの教材ではできている人もいると思うんですが、できている人は放っておいてもいいと思うんですが、できない人をいかに上にすくい上げて、楽しいよ、おもしろいよということで好きにさせるかということが大事だと思いますので、これからのパラリンピックの方をもともと大きく取り上げていただいて、本当に日本の全体として生涯スポーツとしてやっていただけるようにしていただければいいかなというふうに思っております。

ありがとうございました。

【山口主査】  ありがとうございました。障害者スポーツと、それから、パラリンピックについては、本当に南委員もおっしゃられたように、多くの人たちがなかなか分からない、手探りの状態でというところはあると思うんですけど、今、鈴木委員が言われたように、障害者スポーツやパラリンピックからスポーツのよさとか価値というのにアプローチするということが、そのできる喜びとか、そういったことは非常に子供たちにも伝えることができるかなと思うんですね。そういった意味では、オリンピック・パラリンピックの後だからそのことが、見た後だからここの教育が非常に、見る前にいくら言ってもなかなか伝わらない部分も見た後はもっと可能性があると考えると、ここのところをどういうふうに、委員の皆様が言われたように、やっぱり書きぶりももう少し工夫して書く必要はあるかなというふうに、今、鈴木さんの意見も聞きながら感じました。

近藤委員、お願いします。

【近藤委員】  ありがとうございました。私も大変勉強になりました。今の話なんですけど、例えば東京にオリンピック・パラリンピックが来るということがあるから、南先生のお話、鈴木先生のお話がここで私たちが聞けて、もっと勉強しなきゃとか、もっと深く理解しなきゃと思うわけですよね。つまり、こういう学びをこの東京パラリンピックが来たことで、更に次代を担う子供たちに深く考えるきっかけにしたりとか、もっと確かな情報の基に確かな知識を得る機会にすればいいのかなというふうに思っていて、実は論点整理のところにちょっと書いてあるんですね。

ちょっと読んでみますね。41ページの真ん中辺なんですけれども、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成果を未来への遺産として、子供たちの中に根付かせていくための学びを充実させていくことも重要であるというような文言があるんですね。まさに東京オリンピック・パラリンピック、特にパラリンピック競技大会が来たことによって、障害者スポーツの知識、理解が深まったり、もっと言えば、環境的なものがレガシーとして残っていて、そういうスポーツがもっとやりやすくなったり、そういう成果がまた未来の遺産として、次の子供たちに残っていくということが今回の学習指導要領の中でうたわれればいいのかなというふうに思いました。ですから、是非これをきっかけにして、理解を深めるチャンスになればいいのかなというふうにお話を聞いて思いました。ありがとうございました。

【山口主査】  ありがとうございました。

ほかにいかがでしょうか。真如委員、お願いいたします。

【真如委員】  いろんなお話を伺いまして、ありがとうございます。11ページのところに体力の向上、「一層の向上を図る観点から、内容を充実」というふうに書いてあるのですがこの世の中がどんどん便利になってきているのに、学校体育だけで果たして体力は向上するのだろうかといつも考えています。半端なことではこれから先も、体力は向上しないと思います。今回はそのような状況の中で、アクティブ・ラーニングという言葉も出てきたのだろうと思うんですよね。

そうだとすれば、子供の運動に対する欲求と十分に満たす中で、仲間との対話や思考力だとか判断力、表現力、学びに向かう力・人間性等という、学びをいかにして学習の中に練り込んでいくというか、織り込んでいく授業力が求められると思います。そういう学習の仕方をとることによって、子供の体育あるいは運動に向く目が変わってくるのではないかなという期待を込めて、今回はこんなふうに改訂しましたよという紹介の仕方をしておいてもらえたらいいかなと思います。

簡単に内容を充実するといっても、今までも内容は充実してきたはずだよということになるので、今までと違って、そういう学びのエキスを練り込む指導を展開することで体力も高まっていくような場面を作りたいなという、そういう思いがありますよね。雑感でした。

【山口主査】  ありがとうございました。

佐藤委員、どうぞ。

【佐藤委員】  はい。失礼します。いろんな皆様からのお話を聞きながら、すごく勉強になるなというふうに感じておりますけれども、ちょっとまた戻りまして、先ほどの高橋調査官からの御説明を聞きながら、文章をずっともう一度読み直してみたんですけれども、先ほど評価のところで、知識・技能が一緒になることによって、技能偏重にならないかというふうなお話と、調査官からのお話があったんですが、文章にはどちらに書いてあるのかなと。ちょっと探せなくてですね。ないのであれば、特に高校の現場ですと、やっぱり先ほどのを見ると、技能重視、偏重ということがすごく懸念されるので、是非文章に残していただけたらありがたいなというふうなこと。

それから、先ほど岡出委員の方から、多様なスポーツというようなことで、もう少しというふうなお話があったんですけれども、是非今回の思考力・判断力というようなこともありますので、どういったところを、そういったことを考える視点になるのかという、そういう明確化という、そういったところを文章に起こしていただくと現場で取り組みやすいのではないかなというふうに感じたところです。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

髙橋委員、お願いいたします。

【髙橋委員】  またオリンピックとパラリンピックのところへ戻るんですが、12ページのこの文章が余りにずさんというか、3つの丸のところに、読みますと、「オリンピック・パラリンピックに関する指導の充実を図るため」、最後が「指導内容の充実を図る」と。何か同じことが繰り返されているなと。もうちょっといろんな委員の先生たちの議論があったので、せっかく、これは東京オリンピックが終わってもいろんな国でまたこういうオリンピックが開催される。特に障害者スポーツにしても、日本は遅れているなと思います。私たちがいつ何どき、高齢者になればもうほとんど障害者のようになっていく。そこにスポーツや運動がいかに大事かという観点が、こういうことも通して、この後出てきますけどね。大事だと思うので、こんなにあっさり書かずに、もうちょっと吟味した言葉で、それを受けて全部見ると、小学校も中学校も高校も大して変わりなく、「指導の充実を図る」、「指導の充実を図る」。「指導の充実」と、分かりますけれども、そこの具体的なことがもうちょっと夢を描けるとか、メダルを幾つとる、そういう競技性に向かうということではない、ああいうことを通しながら、私たちは子供たちが何を学べればいいのか。というようなことが書かれていくような書きぶりになったらうれしいなと思います。

【山口主査】  ありがとうございました。是非具体的に、こんな書きぶりがいいというのがございましたら。今はちょっと難しいと思うんですけれども、事務局の方にアイデアを寄せていただければ。ここは非常に今回、オリンピック・パラリンピックと入るというのは初めてのことですので、一つの目玉となると思いますので、鈴木委員もよろしくお願いいたします。

それでは、続きまして、4の学習・指導の改善充実や教材の充実に関して、事務局から補足説明をお願いいたします。

【高橋教科調査官】  はい。失礼いたします。14ページの下からになります。ここにつきましては、変わっているところは赤で文言を修正させていただいているところでありますけれども、15ページの下の部分から具体的に事業の場面でこんな場面が想定されるのではないかということで、赤字で15ページの下から16ページの上まで記載をさせていただいているところでございます。

また、(2)の「深い学び」「対話的な学び」「主体的な学び」というようなことで、それぞれの、例えば「深い学び」に関しては16ページですけれども、先ほどあったとおり、見方・考え方を踏まえてというようなことで、しっかりと働かせながら「深い学び」につなげていくというようなところを記載させていただいているというようなところでございます。

17ページの下、教材の在り方のところでありますけれども、18ページ、赤字のところです。保健のところで御指摘を頂きましたICTというものを入れさせていただいているというようなところでございます。

5番の必要な条件整備につきましては、赤字のところを解説いただいております。教育委員会等においては、個に応じた指導の研修であるとか、小学校の体育専科、ティーム・ティーチング等の指導方法の研究であるとか、教員養成においては、教育実習やインターンシップの機会を捉えての充実。また、18ページの一番下の丸につきましては、障害者スポーツに関しての指導者の育成というようなことについて加えさせていただいたところでございます。

大きな4、5について、また更に加えるべき視点につきまして、御意見を頂戴できればというふうに思っているところでございます。

以上でございます。

【山口主査】  ありがとうございます。4、5と分けようと思いましたが、事務局的には一緒でした方がいいですか。もう一緒でいいですか。

【高橋教科調査官】  時間的に。はい。

【山口主査】  はい。大きな4番ですね。学習指導の改善の充実や教材の充実に関してと、それから、必要な条件整備などについてという項目について、皆様から御意見を頂戴したいというふうに思います。

青木委員、お願いいたします。

【青木委員】15ページのところから、下の方に書いてある具体的な対応策が具体的でとてもいいと思いました。それから、18ページの方の真ん中の教育委員会等についても、小学校における体育専科教員の配置を充実するとともに、ティーム・ティーチング、これは絶対効果があると思います。小学校ではこれを行っておけば、中学、高校で大変私たちもありがたいと思いますので、是非実現していただきたいと思います。

【山口主査】  ありがとうございました。

鈴木委員、お願いいたします。

【鈴木(美)委員】  文言です。17ページの上から2つ目のポツの最後の行で、「自己の健康の保持増進や回復」、これは全部、次が「等」が入っていたか、若しくは、「及びそれを支える環境づくり」が入るかと思います。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

渡邉委員、お願いいたします。

【渡邉委員】2点あるんですが、15ページの白丸、2つ目ですね。「体育理論及び保健の学習においては」、ただ、これは3行目に、「体験活動」というのがあるんですが、これが少し、何となくさらっと入っているんですが、気になりました。体験活動というのは非常に幅広い意味合いを持つと思うんですけれど、例えば保健だけに関して言えば、実験とか実習なんかも想定しますけど、ここでは体育理論も入っているので、広く体験学習というふうにしたのかもしれませんけど、体験活動というと、何か体験して、それで学んだ気になってしまうというか、そんなことにもなりやしないかなと。というのは、特に保健段階はそうですけれど、体験の方をどんどん力を入れると、教科から離れていってしまうという危惧もちょっとされるので、この体験活動自体に反対しているわけじゃないんですが、具体的にどういうことを想定しているかということを考えた上で使っていただければと思いました。

次に、もう一つは、16ページになります。これも上から2つ目の「深い学びの過程」のところですね。「『深い学びの過程』については」の2行目に、「解決に向けて試行錯誤を繰り返しながら」という言葉があるんですが、その試行錯誤が気になりました。といいますのは、その下に、体育について、保健についてそれぞれ書いてあるんですが、具体的に見ていきますと、そちらは、例えば体育ですと、「習得した知識を活用して運動の行い方を工夫すること」とか、保健の方でいいますと、「習得した知識や技能を活用して」という、どちらかといえば、知識の習得と活用を指しているのかなというふうに見たんですね。ただ単に試行錯誤というと、何かむやみやたらに何かやってみるみたいな感じになってしまうんですけど、方向性がちゃんとここにあるんじゃないかと思いますので、例えば別の表現の仕方としては、「解決に向けた知識や技能の習得や活動を通して」とか、そういう言い方の方がより、ちょっと狭くなるかもしれませんけど、方向性がはっきり分かりますので、その試行錯誤の言葉の使い方について考えていただければと思います。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

野津主査代理、お願いいたします。

【野津主査代理】7ページです。上から2つ目の中黒で、先ほど鈴木委員が回復等のところで言われたんですが、その上の「考えや提案を相手の立場を考えて」の「考え」がかぶりますので、2つ目の考えのところは、「相手の立場を尊重して」とかいう表現の方がよろしいのではないか。

それから、2つ下の「主体的な学びの過程」のところです。保健については、「自他の健康の保持増進を目指した」だけになっているんですが、その後の文言を見ますと、「及び課題解決を目指した主体的な学習」とした方がいいのではないかと思います。

また、その下の3行がとても気になりまして、課題の解決に意欲的に取り組んでいる、あるいは粘り強く取り組むということになっていて、ここは学習に意欲的に取り組む、主体的に取り組む話ですので、そこの文言を、「健康課題の解決に向けた学習の見通しを持ち、課題解決的な学習に意欲的に取り組むこと」、それから、「学習を振り返り」、その後の赤字は消して、元に戻して、「学習を振り返り、獲得された健康に関する知識」云々の方がよろしいのではないか。

さらに、どこかに肯定的な学習の展開を重視することを是非入れたいというように思っておりまして、保健の学習はとかく受ければ受けるほど、自己の心や体のありようとか、生活の仕方が否定されたり、あるいは家庭、家族を定的に受け止めてしまうようなことに、指導を間違えるとなりがちと、そういったことをもう少し配慮できるようなことをどこかに書きたい。具体的な提案としましては、この「主体的な学びの過程」のところで、先ほど言いました文章の最後に、「その際、子供たちの実態等を踏まえつつ、肯定的に学習を展開することが重要である」というような文章を加筆するという意見です。

【山口主査】  ありがとうございます。

岡出委員、お願いいたします。

【岡出委員】  済みません。18ページなんですけれども、必要な条件整備ということで、先ほど来から問題になっている特別な支援を要する子供さんたちへの指導能力をどう教員に身に付けさせるかという話もここに書かれているんですけれども、これをざっと見ると、いわゆる教員養成段階のところで何をしてあげるのかというのが多分抜けているような気がするんですよ。例えば18ページの一番下のところには、「特に障害者スポーツに関しては、指導者の育成が」と、これは外部の人に対して要求していることになっていますよね。

逆に言うと、これからなる人たちにはそういう能力を全然身に付けさせてあげる必要はないのかみたいな、下手するとそんな聞こえ方になってしまうので、教員養成段階のところで特別に支援を要する子供さんたちに関する指導ができるようなプログラムをちゃんと組み込んだらどうだとか、何かその手のことが少し書かれていてもいいかなというふうに思いました。

【山口主査】  ありがとうございました。

杉本委員、お願いいたします。

【杉本委員】  よろしくお願いします。インクルーシブ教育が進んでいる中、15ページの赤い字のように、具体例が示されているということは、現場でも有効に活用できていいということと、条件整備のところでも、小学校における体育専科教員の配置の充実などが盛り込まれていて、今後更なる充実が進むとうれしいなというふうに思っています。

1点ですが、今回示されている「不断の授業の見直し」ということで、「深い学び」の中にある「見方・考え方」ということがすごく大事だと思います。あちらこちらで「見方・考え方」が出てきます。そしてまた、以前、総則・評価特別部会の「-特に『深い学び』を実現する観点から-」という資料のところでも、「見方・考え方」ということがすごく盛り込まれていたかと思います。

そんな中、体育における「見方・考え方」というのを2ページ目で見ますと、「体育においては、運動やスポーツについて、その意義や特性に着目して、楽しさや喜びを見出すとともに体力の向上に果たす役割を捉え」というふうに書いてあります。あちらこちらに出ている「見方・考え方に基づいて」とか「見方・考え方を踏まえて」「見方・考え方」の部分にこの文言を当てはめていくととても難しいというか、分かりづらいように思います。まず、大きな体育の目標があり、そして、その下に「見方・考え方」があり、それに基づいて「三つの柱に沿った考え方」がありということだと考えますが、現在の「見方・考え方」と三つの柱との関連性もあまり見られないので、もう少しわかりやすい「見方・考え方」になるといいのではないかと感じました。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

西岡委員、お願いいたします。

【西岡委員】17ページの「主体的な学びの過程」の2つ目の中黒ポツのところです。先ほど野津委員から、「学びの過程」について、これは要らんのじゃないかという話がございましたけれども、私は何らかの形でこの「過程」というのが入っていた方がいいんじゃないのかなと考えます。と申しますのは、これはもともとのこの修正前の文が、「獲得された健康に関する知識や技能」とか「考え方の成果」ということで、獲得されたものとか成果ということが非常に強調されています。その結果のところを確認することがもちろん大事なんですけれども、これは「主体的な学びの過程」とありますので、その「学びの過程」というのもこれは振り返る必要があるんじゃないかと思います。

これはその過程の振り返り自体は、上から3行目の「学習を振り返り」のところに含まれているんだということでしたら、それはよろしいんですけれども、今の表現ですと、「獲得された」とか「成果」というのが目立ちますので、そういう点で、「学びの過程」というのを何らかの形で入れられないかなというふうに考えます。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

南委員、お願いいたします。

【南委員】  済みません。多分この18とか19ページの最後のところで、うまく刻めるといいと思って提案したいと思うんですけれども。従来からずっと議論してきているように、社会の変化に応じた様々な変化ということで、主に少子高齢化やグローバル化、情報化などを言ってきたわけなんですけれども、一つ非常に大きな変化として申し上げたいことがあります。分かりよく言いますと、医学・医療の進歩・発展の恩恵で昔であれば助からなかったようなお子さんが助かり、障害を持って生きることができるようになったということがあると思うんですね。これは五十嵐委員が御専門なので、是非御意見を聞いていただきたいんですが、昔であれば、生を受けなかった子供が障害を持って普通に家庭で暮らすようになったり、あるいは、そういう子供が昔は成人するまでにほとんど亡くなっていたのが、呼吸器を付けてずっと生きることができるようになるなど、そういう世の中になってきているということです。そういうふうに考えますと、高齢化による障害も含め、障害者のスポーツというふうに、健常者、障害者という区分けができないような社会になりつつあるということがあります。

そういう中で、先ほどのパラリンピックの意義もそうなんですけれども、障害のある人が主体的に自分に必要な運動はどういうもので、どういう努力をしたら自分が健康でいられるのかというような、何て言うんでしょう、必ずしも障害者スポーツということではなくて、障害があっても、その人なりに健康で生きていくために必要な体力づくり、とは何かというような学びをしてもらうことがこれから非常に必要になると思うわけですね。

障害者の運動や障害者の雇用は全ての精神は共通です。社会教育とも連携するということがここに書かれていますけれども、根底にある精神やそれを担う方の育成とかそういうことが不可欠になると思われるので、そういうことを何かの形でここに書き込んでいただきたいと思います。

【山口主査】  ありがとうございました。

五十嵐委員、何か補足ございますか。

【五十嵐委員】  大変貴重な御指摘だと思います。以前でしたら病院の中でずっと過ごしていた障害をもつ人たちが、現在では在宅医療を受けたり、学校に行ったり、社会で活動することが増えてきていることをまず理解すると共に、障害を持って社会生活する際の障害者の保健や体育も大事だということを、教員養成課程で理解を深めることの必要性を述べて戴きたいと考えます。御検討を御願いいたします。

【山口主査】  ありがとうございました。

菊委員、お願いいたします。

【菊委員】  先ほど発言の延長になりますけれども、ここの4番あたりでも、内容に学習のことを言っているのか、指導のことを言っているのかというのはやっぱり混乱しているところが幾つかありまして、例えば15ページの下から、赤い丸じゃなくて、下から2つ目の丸ですね。これは前回指摘すればよかったんですけど、「体育・保健体育の特質を踏まえて」とありまして、そこから数えて、6行目に、「そのためには、個別指導やグループ別指導といった学習形態の導入」と書いてあるんですね。これは明らかに矛盾していて、学習形態というのはあくまで学ぶ者の側からの形態なので、個別指導とかグループ別指導というのは当たりません。基本的にはグループ学習だとか個別学習とかという言葉を使わなきゃいけないはずなので、その辺のところの言葉の使い方が混乱している部分がありますので、先ほどのことと同じなんですけれども、是非言葉を、文言を整理していただきたいと思います。

あくまでこの大きなタイトルで言うと、学習指導の充実・改善、私はよく「指導学習」なのか、「学習指導」なのかと問います。これは卵が先か、ニワトリが先かの話、基本的にはやっぱり学習というものに対してどう指導していくのかという、そういう立場でアクティブ・ラーニングだとかカリキュラム・マネジメントということも言われていますので、その辺の趣旨を理解した上で、言葉を使い分けていただければいいのかなと思います。

それから、対話的な学び。16ページの「対話的な学びの過程」というのがあるんですけど、これが出てきたときに、これは一番最初に私は言ったと思うんですけど、結局は学習形態の工夫ということと必ず結び付くはずで、一斉学習のときに、一斉指導して、一斉に学習しているときというのは、対話的な学びというのはほとんどないですよね。個別に子供たちが何か関心を持って言うということはあるでしょうけど、意図的な対話的な学びというのは、ある種やっぱり意図性を持った指導の下で対話的な学びが図られるとすれば、これはどうしても学習形態を工夫しないといけない。つまり、グループ、何か目的別にグループを分けるとか、何か課題に対してそれぞれの課題に、同じ答えじゃなくて、違った答えでもいいんだよという形でのグループ別の学習ということが推奨されるはずなので、その辺のところをどういうふうに理解しているのか、この中身だけじゃよく分からない。非常に一般的な、抽象的な書き方になっているので、その辺のところ、もうちょっと踏み込んでもいいんじゃないかなと思いました。

それから、同じく17ページの(3)で、「教材」という言葉を使っているんですけれども、これはもちろん教える材料、教える側でどういうふうにその材料を工夫するかという、そういう視点だろうと思うんですけれども、「深い学びの過程」ということを言う場合に、これを踏まえて工夫するということになると、やっぱり学ぶ者の側の立場からの内容の工夫という視点を入れておいた方がいいんじゃないかなと思います。どうしても「教材」というと、指導する側の材料ということになるような気がするんですね。

その辺のところを、まあ、強くは言いませんけれども、どういうふうな意味合いで「教材」という言葉を使っているのか、それと論点整理で示された、このアクティブ・ラーニングの考え方というのがどういうふうに関連するのかということを意識して書かれたらいいのかなと思いました。

それから、5番目については、これはまことにいい話なんですけど、本当にこれ、大丈夫かなと。財務省に文句言われないかなと。いや、これはオフレコになるかと思いますけど。いろんな攻防はあると思うんですけれども、やはり主張すべきところはきちっと主張して、少しでも財源的な確保をお願いできればいいのかなというのが印象です。

それと最後に、以前頂いたメール配信にあった文案だったかなと思いますが、それだと、一番最後の社会に開かれた教育課程のことがちょっと書いてあったと思うんですけど、今回それがないんですけど、それは何か意図があったのか。カリキュラム・マネジメントという発想からすれば、社会に開かれた教育課程というのが当然こういう条件整備のところに出てきていいと思ったんですけれども、その辺のところは後で教えていただければというふうに思います。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

今の点について事務局から何か補足がございますか。

【高橋教科調査官】  失礼いたします。委員の先生方にお送りしたところには、こういう「社会に開かれた」という一文がございました。そこのところがよくよく精査をしてみたところ、主語と述語の関係のところで文章が整っていなかったということで、整理をして、18ページの一番下のところの、「また、実際の教育活動にあたっては」というところの文章に整理をさせていただいたというようなところでございます。

【山口主査】  ありがとうございました。

それでは、野津先生、お願いします。

【野津主査代理】17ページの先ほどの西岡委員の御指摘のところで、学習の過程を振り返り、獲得された健康に関する」というような文案ではどうかという代案でございます。

18ページの2行目になります。2行目の一番右端で、「課題解決的な学び」という表現になっていますが、これは「学習」で統一した方がよろしいかと。それから、その3行目の「子供たちの多様なニーズに対応し」という、「多様なニーズ」で十分含んでいるんですが、少し具体化させるために「子供たちの興味、関心をはじめ、多様なニーズに対応し」というような表現ができないものかという意見でございます。

それから、18ページの下から4行目、「教育のさまざまな状況に即した指導」ですが、この「教育のさまざまな状況」というのがよく理解しにくいので、もう少し限定的に、例えばアクティブ・ラーニングの考え方を重視した学習などの指導の在り方についてなどという表現ではどうか。

19ページの方も同じ発想なんですが、「及び研修の充実」は赤字で入れていただきまして、非常にうれしく思います。ここも文言としては伝わるし、具体化していく中では当然引き取られていくとは思いますが、もう少しそれを説明する文章といったときには、例えば「アクティブ・ラーニングの指導力の向上等を目指した研修の充実」というと、これまで一般的にありがちな「研修の充実」からもう一歩、予算の獲得、時間の獲得といった点において説明力も上がるのかなというふうに思いました。

あと一つです。これはコメントといいますか、18ページの教員養成についてのところです。「健康や安全に関する新たな内容や」云々の、「指導方法等を履修することができるように改善を図る必要がある」。これはもう是非とも実現するようにしていただければと強く願っているところです。

教科に関する科目に関しましては、御存じのとおり、枠組みがそれぞれありまして、保健関係でいいますと、学校保健が1単位以上、衛生学及び公衆衛生学が1単位以上などとなっていますが、保健の指導をするのに、教師自身に保健の内容についての十分な知識がないことが指摘されたりしています。

がんとか臓器移植、精神疾患、等といった内容も出てきている中で、そうした内容の理解について教員養成の段階である程度担保できるような仕組みを是非実現していくために、重く受け止めていただければというコメントでございます。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

中村委員、お願いいたします。

【中村委員】18ページなんですけど、先ほどの議論になるかもしれませんが、多分この条件整備の上から1番目、2番目、3番目の丸のところは、昨年の中教審の教員の資質・能力の向上の答申が多分かなり響いてくると思うので、少し気付いたところは、例えば、一番上です。「体育、保健体育の改善に向けて、現職教育、教員養成、教材等整備等の環境を整備」とあるんですが、この「現職教育」という言葉はあんまり使われないので、「教員研修」だと思うんですね。順番としては間違いなく、「教員養成、教員研修」で、そこと教材等の整備が余りにもレベルが違うので、できれば「教員養成、教員研修の改善及び教材等の」という形で、少しここは区切った方がいいのかなと思います。

それから、丸の2つ目、「教育委員会等においては」というところと、3つ目、「教員養成においては」というところは、今、課題になっているのが、この文章だと、教育委員会はこうしましょう。その前に国がこうしましょうと書いてあるんですが、教員養成はこうしましょう。いわゆる大学がこうしましょうと。でも、ここは今問われたように、連携なので、少しその、例えば教育委員会等においては大学との連携を基にというふうに、実質はそこがないと多分この部分は始まらないと思います。同時に、下の方の教員養成についても、例えば一番下の赤の「併せて」というところで、教育委員会等の連携により、教育実習や、これは多分インターンシップというのは、「学校インターンシップ」という言葉を使われていると思うんですが、「の機会を捉えて」というふうに、少しその辺は変えた方がいいのかなと。補足した方がいいのかなと思います。

それから、もう一点は、14ページに戻りますが、南委員や五十嵐委員の御発言と全く同感です。前の方の文章の中でこの部分は言われているので、あえてここには書いてないかもしれませんが、いわゆる特別支援の子供たちに対する生涯における運動・スポーツの充実というか、それは非常に大事なことで、そこはもう少し強調されて書かれた方がいいのかなというふうに思いました。

と同時に、そこに向けてはいわゆる日常化、生活化というところが非常に大事で、というのは実質、例えば運動部活動とか、これは教育課程外ですけど、あるいは外の組織ですけれども、例えば日体協さんのスポーツ少年団等々で、実際に障害を持った子供はなかなか入っていけないんですね。笹川スポーツ財団と共同研究を5年ほど前にやったんですけど、9割方の指導者は、それを拒否する。その問題は何かというと、やっぱり勝ち負けにこだわるというところがすごくあるんですね。そうではないというのが多分、先ほど座長がおっしゃいましたけれども、今度のオリンピック・パラリンピックのレガシーとして残していかないといけない。この部分が一番大事なのかなと思いますので、是非、どこにということじゃないんですけれども、そういった考え方を是非取り入れていっていただきたいなと思います。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。

委員の皆様方の協力をもちまして、この19ページにわたる、非常に多岐にわたる内容について、若干駆け足で来た感はありますけれども、深い議論が進めてこられたのではないかなというふうに思っております。まだ言い足りない点ですとか、伝え切れなかった点は多々あると思いますけれども、ひとまずここで議論は締めさせていただきたいと思いますが、全体を通して、事務局の方で何かここだけは確認しておきたい点などございますでしょうか。大丈夫ですか。では、どうぞ。

【高田教科調査官】  どうもありがとうございます。表現ぶりの調整等はこちらで精査をさせていただき、より分かりやすく、そして、読みやすい文章に努めていきたいなと思っています。

やはり一つ目標構造の、今回大きな変換がありまして、3つの資質・能力に基づいて書くというところが、これは体育だけではなくて、全ての教科、そういうふうに行うということになっていて、ほかの教科がどういうふうに書くのかということも実はまだ情報不足で、むしろ体育はどうやって書くのかということがほかの教科も注目しているというような状況もあります。ですので、ここは少し練り込んで、練り上げて、また2段、3段、先生方のお知恵を拝借することになると思います。

したがって、きょう、主査あずかりになりますので、この後については、こちらでまた主査と相談して、作り上げたものを先生方にお示しし、そしてまた、それに対して御意見等を頂き、また、キャッチボールを数回させていただくようなことになるかと思います。

ですので、きょうが終わりではございませんので、これからもお付き合いをよろしくお願いいたします。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。本当に9回にわたりまして、活発な議論を頂戴いたしました。ただ、今、これが終わりじゃないという恐ろしい御案内もありましたけれども、ただ、やはり今までの議論をむだにしないためにも、最後のところが非常に大事で、きょうも本当に本質的な部分に関わる非常に重要な御指摘も多々頂戴いたしましたので、これからもしばらくの間、お付き合いを頂戴したいと思います。

ということで、本会はここまでとさせていただきたいと思います。きょうも本当に駆け足でさせていただきましたので、言い足りなかったこと、あるいはやっぱりここはというような部分がございましたら、メール、ファクス等で事務局の方にお送りいただければというふうに思っております。

それでは、今後の流れなどについて、事務局より説明をお願いいたします。

【髙﨑学校体育室長補佐】  失礼いたします。先ほど高田調査官の方からもお話がありましたとおり、今後また主査と相談しながら整理させていただきまして、また、先生方にも御意見を引き続き頂戴しながら、もしかしたら上の部会の方で、企画特別部会だとかまた上の方に諮っていくんですけれども、その状況に応じてはもしかしたらまた第10回とか第11回とかあるかもしれませんが、そのあたりの部分はまた引き続き御連絡させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

以上です。

【山口主査】  ありがとうございました。よろしいですか。付け加えることございますか。お願いいたします。

【澤川スポーツ庁政策課長】  失礼いたします。政策課長の澤川でございます。先生方におかれましては、9回にわたる長い審議、ありがとうございました。第1回を開いたのはたしかまだ昨年の秋深まりゆくときだったかと思いますが、真冬を経て、もう夏に向かおうとしている、半年強にわたりまして、熱のこもった御議論ありがとうございます。

取りまとめという形で、こういう形で20ページ弱、まとめさせていただきましたが、その背後に長時間にわたる熱のこもった議論があるということを、私どもしっかり受け止めさせていただきたいと思います。

これからまた、学習指導要領の改訂等に向けた具体的な作業になりますし、現場にどう生かしていくかということが一番大事だというふうに思っておりますので、頂いた御意見踏まえながら、我々としてもしっかり取り組んでまいりたいと思っております。

あと、私事でございますが、新国立競技場の関係で法案をやっておりまして、ちょっと出たり入ったりしておりまして、ほとんど審議の過程、教科調査官に任せっきりで、十分加われなかったことを、最後になりますが、この場をかりておわび申し上げたいと思っております。

また、これからの過程でしっかり生かさせていただきたいと思います。また引き続き御指導よろしくお願いいたします。これまでどうもありがとうございました。

【山口主査】  ありがとうございました。私も主査を務めさせていただきまして初めての経験でしたので、本当に力不足で、皆様の意見等を十分に引き出せたかどうか、不安な部分もございますが、先生方、委員の皆様方の御協力をもちまして、9回を終えることができたことをお礼を申し上げたいと思います。もしかしたらこれでお目に掛かるのは最後かもしれませんけれども、本当に御協力に感謝しつつ、ただ、引き続き、まだ仕上げに向けて先生方のお知恵を拝借したいと思いますので、御協力のほどをお願いして、本日の第9回体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループを終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

お問合せ先

スポーツ庁政策課学校体育室指導係

電話番号:03-6734-2674

(スポーツ庁政策課学校体育室指導係)