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教育課程部会 特別支援教育部会(第1回) 議事録

1.日時

平成27年11月6日(金曜日)15時00分~17時00分

2.場所

中央合同庁舎第7号館東館 文部科学省3F2特別会議室

3.議題

  1. 特別支援教育の改善充実について
  2. その他

4.議事録

 中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会特別支援教育部会【第1回】

平成27年11月6日

○太田特別支援教育課課長補佐から各委員の先生方の紹介
○井上特別支援教育課長からの挨拶
○宍戸主査、古川主査代理からの御挨拶

【宍戸主査】 それでは、これより議事に入りたいと思います。初めに、本部会の審議等につきましては、初等中等教育分科会教育課程部会運営規則第3条に基づき、原則、公開により議事を進めさせていただきます。また、第6条に基づき議事録を作成し、これも原則公開するものとして取り扱うこととさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、配付資料の確認に移りたいと思います。事務局より配付資料の確認をお願いします。

○太田課長補佐より配布資料の確認

【宍戸主査】 では、次に移りたいと思います。先ほど触れましたけども、この学習指導要領改訂に関わって諮問、あるいは教育課程企画特別部会論点整理、改訂の検討体制、今後のスケジュール等につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。

○大杉教育課程課企画室長より検討体制、論点整理の内容についての説明

【宍戸主査】  大杉室長、ありがとうございました。
 続きまして、特別支援教育部会における検討事項、特別支援教育の現状等について、事務局から説明をお願いします。
 【太田特別支援教育課課長補佐】  続きまして、資料8以降の資料について御説明させていただきます。初めに、資料8でございますが、特別支援教育部会における検討事項について(案)を事務局でまとめさせていただいております。これは、今、御紹介させていただきました論点整理で掲げられた特別支援教育に関する事項をこの部会で御議論していただくに当たって整理したものでございます。
 論点整理にも書かれてございますが、全ての学校や学級に発達障害を含めた障害のある子供たちが在籍する可能性があることを前提に、インクルーシブ教育システムの理念を踏まえ、子供たちの自立と社会参画を一層推進するために、以下の事項を検討してはどうかということで掲げさせていただいております。
四つの柱を掲げさせていただいておりまして、一つ目は、論点整理で今論点整理全体のことを御説明させていただきましたが、社会に開かれた教育課程ですとか、育成すべき資質・能力、アクティブ・ラーニングの視点に立った指導、カリキュラム・マネジメントの在り方、これが論点整理で示されているわけですが、これを特別支援教育としてどのように捉えていくのかということも、検討していただきたいことで掲げさせていただいております。
二つ目が、幼稚園、小学校、中学校、高等学校等における特別支援教育ということで、5つの点が論点整理で示されておりますので、これを書かせていただいております。一つ目が、各教科等の目標を実現する上で考えられる困難さに配慮するために必要な支援の改善・充実、それから2番目が、通級による指導や特別支援学級の意義、それらの教育課程の取扱いについての改善・充実、三つ目が、合理的配慮の提供も含めた個別の教育支援計画や個別の指導計画の位置付け並びに作成・活用の方策についての明確化、四つ目が、特別支援教育コーディネーターを中心とした校内体制の確立等の観点等の明確化、五つ目が、共生社会形成に向けた障害者理解の促進、交流及び共同学習の一層の充実、この6点を幼・小・中・高の特別支援教育に関して掲げさせていただいております。
3点目が、特別支援学校についてでございます。3点掲げておりますが、幼児児童生徒の発達の段階に応じた自立活動の改善・充実、これからの時代に求められる資質・能力を踏まえた、障害のある幼児児童生徒の一人一人の進路に応じたキャリア教育の充実、知的障害のある児童生徒のための各教科の改善・充実を掲げております。
それから、論点整理にもありましたが、特別支援学校、それから幼・小・中・高の特別支援教育を考えていくとともに、幼・小・中・高等学校と特別支援学校間での接続について、子供たち一人一人の学びの連続性を実現するための教育課程の円滑な接続についてということを検討していただいてはどうかということで掲げさせていただいております。
 第2回以降、具体的なテーマを設けて議論していただきたいなと思っておりますが、ここに掲げたことに関連して、もっと検討すべきことがあろうかと思いますので、またこの項目に関連付けていろいろ先生方から御意見をいただければと思っております。
 資料8については以上でございます。
 続きまして、資料9でございますが、時間の都合で資料の内容の説明は省略させていただきますが、特別支援教育の現状と課題ということで、特別支援教育の理念ですとか、2ページ目以降は、特別支援教育の対象となる児童生徒数が増えていることですとか、発達障害の可能性がある児童生徒数の調査結果ですとか、後ろには支援体制の環境整備の状況ですとか、学習指導要領改訂のポイント、それから、障害者の権利に関する条約への対応ということで、資料を付けさせていただいておりますので、御参照いただければと思います。資料10をごらんください。この部会では、先ほど検討事項をお示しさせていただきましたが、特に特別支援教育に係る教育課程について、また2回目以降、御議論していただきたいと思っております。
 特別支援教育に関しましては、学校教育法で、障害による学習上、又は生活上の困難を克服するための教育を行うということが規定されておりますし、小・中学校には特別の教育課程を編成する特別支援学級や、それから障害に応じた特別な指導を行う、通級の指導というような制度が設けられております。
2ページ目にありますが、通常の学級、幼稚園、小学校、中学校、高等学校も含めてでございますが、基本的には個別の特別な教育課程を編成することができないということになっておりますので、障害の状況に応じて適切な配慮の下に指導を行うということに現状ではなっております。
また、20年、21年の改訂では、幼・小・中・高の学習指導要領においても、新たに個別の指導計画及び個別の教育支援計画の作成について記述をしたところでございます。
3ページ目以降が、特別支援学校に関する教育課程のことでございます。こちらも学校教育法で掲げられておりますが、幼・小・中・高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し、自立を図るために必要な知識・技能を授けるということを目的にしております。教育課程としまして、特別支援学校の場合は幼稚園、小学校、中学校に準ずる教科等のほか障害による学習上又は生活上の困難の改善・克服を目的とした領域である自立活動で編成するというようなことになっております。また、知的障害である児童生徒に対する教育を行う特別支援学校の各教科については別に示しているところでございます。
 具体的には詳しい説明は省略させていただきますが、4ページ目、5ページ目がその知的障害者である児童生徒に対する教育を行う特別支援学校における教科等の構成でございます。知的障害の教科と、それから小・中・高等学校の教科を上下というような形で並べて記載させていただいております。
それから、6ページでございますが、特別支援学校の高等部では、知的障害以外でございますが、専門教育に関する教科を示しております。高等学校に準ずる教科・科目のほか、障害の特性に応じた教科・科目としまして、視覚障害と聴覚障害を中心に保健理療、印刷、理容・美容、クリーニングなどの科目を示しております。更にこういった専門学科においては、高等部を卒業した者を対象に専攻科において下に掲げております資格を取得するための教育内容を考えて教育を行っております。
また、特別支援学校の自立活動について7ページに記載しております。自立活動は、学校の教育活動全体を通じて行うとともに、自立活動の時間を設けて行うというようなことになっております。さらに、学習指導要領上は下に掲げております6つの区分を設けて、それらを幼児児童の障害の状態に応じて適切に選択して、それらを相互に関連付けて具体的な指導内容を設定するというような形で指導を行っております。
さらに、特別支援学校の学習指導要領の特徴としまして、9ページの後段にありますが、重複障害者等に関する教育課程の取扱いというものを定めております。各教科等の目標・内容の一部を取り扱わないことができるとか、下学年、下学部の目標・内容の全部、又は一部と代替できるとか、知的障害を併せて有する重複障害者に対しては、知的障害である教科の目標・内容の一部と代替することができるというような取扱いを学習指導要領で定めております。
さらに、10ページの真ん中あたりですが、6番としまして、特別支援学校の場合は、平成21年の改訂で個別の教育支援計画、個別の指導計画を全ての子供たちに作成することにしております。
それから、11ページ目以降が知的の教科の例でございます。
12ページが高等部の専門教育科目の例でございます。
 最後に15ページに、障害のある児童生徒に対する学習評価について書かせていただいております。これも小・中・高等学校と同じように、平成22年の通知で基本的な考え方を示しておりますが、障害のない児童生徒に対する学習評価の考え方と基本的に変わるものではないということと、それから児童生徒の障害の状態等を十分に理解しつつ、様々な方法を用いて、一人一人の学習状況を丁寧に把握するというようなこと、それから特別支援学校においては、個別の指導計画が義務付けられたことを踏まえて、計画に基づいて行われた学習の状況や学習の結果を評価するということを基に学習評価が行われているというような現状でございます。
 以上、特別支援教育の現状と検討事項について御説明させていただきました。
 【宍戸主査】  太田補佐、ありがとうございました。今、大杉室長と太田補佐からそれぞれ御説明いただきました。残りの時間は自由討議の時間に充てさせていただきたいと思います。今日は1回目でもありますので、初めての顔合わせでもあります。委員の皆様から、それぞれ問題意識や二つの説明を受けて気付いたことなど自由に御意見を出していただきたいと思います。もちろん、この報告だけにとらわれる必要はないと思います。日頃考えていらっしゃること、問題意識等を自由に御披露いただければ有り難いと思っております。
なお、意見のある方は、この名札を立てるような形で合図をしていただければ有り難いと思います。もちろん手を挙げていただいても構いませんが、そんな形で進めていければと思います。また、今日は大勢の委員の方が参加していただいておりますので、一人4、5分程度でまとめていただければ有り難いと思います。もし時間が余りましたら、またその時間に少し付け加えていただくような発言もお願いしたいと思います。
 指名はしませんので、どなたからでも結構です。名札を立てていただいて、合図を送っていただければ有り難いと思います。いかがでしょうか。じゃ、金谷委員にお願いします。
【金谷委員】 二つ質問です。一つが、資料6の学習指導要領改訂に向けた検討体制のこの組織図のところですが、ワーキンググループがたくさんありますが、例えば幼稚園の教育内容に関するような検討というのは、どこかのワーキンググループでされるという形になるのでしょうか。
 【大杉教育課程課企画室長】  お答え申し上げます。幼稚園に関しましては、幼児期教育部会が学校種全体として見ていくということになります。一方で、今回幼・小・中・高を見通したということで、中心的には幼児教育部会ですが、そこで子供たちの育てたい姿という議論をいただき、各教科、小学校以上で育んでいくこと、資質・能力ということを踏まえながら、これをどうつないでいくかということは、各教科でも少し御議論いただくということにもなってまいります。いずれにしても、しっかりと幼児教育部会で議論していただいた全体等をつないでいくというようなこと、その意味では、特別支援教育部会とのつながりも少し出てくると思いますので、そのあたりのつなぎもしっかりやらせていただきたいと思います。
 【金谷委員】  今のこととちょっと関連してくると思いますが、資料8の特別支援教育の検討事項というところの中でも、2番、幼稚園、小学校、中学校、高等学校においてと書いてありますが、この丸1、2、3、4、5の中で、これが幼稚園の幼児教育ということを想定したときに、どうつながっていくのかということがちょっと見えにくいなと思ったのですが、その辺どう想定していらっしゃるのかというのをお聞きしたいと思います。
 【宍戸主査】  じゃ、太田補佐からお願いします。
 【太田特別支援教育課課長補佐】  先ほど御紹介しましたが、考えられるということで検討事項に掲げさせていただきましたので、幼稚園の特別支援教育は非常に今回大事だと思っております。ここに掲げられておりませんが、しっかりと検討していきたいと思っております。ただ、例えば3番以下の個別の計画をどうするのかということですとか、それから校内体制、幼稚園は非常に小規模であるということも踏まえて、そういった校内体制をどうするのかということは幼稚園もしっかり念頭に考えていかなければならないと思っております。
それから、学習指導要領でどう示していくかについても、また幼稚園でどういうことが考えられるのかも、また金谷委員の御意見なども伺いながら検討していただけたらなと思っております。
 以上でございます。
 【宍戸主査】  よろしいでしょうか。
 【金谷委員】  ありがとうございます。
 【宍戸主査】  幼稚園の立場からすると、各教科と書いてあったり、通級、特別支援学級と書いてあったりするので、最初は戸惑われたようですけども、特別支援教育という視点で幼稚園の中にも何らかの形で盛り込む事柄がもしあれば、提案してほしいとお考えいただければ有り難いと思います。
ほかにはいかがでしょうか。どなたか。じゃ、大内委員、お願いします。
 【大内委員】  御説明ありがとうございました。特別支援教育と、それから一般の幼・小・中学校との関わり、関連性をもっと持たせていく、そういう方向で検討していくということの御説明がありましたが、義務教育でアクティブ・ラーニングとか、それから協働学習というような新しい教育の仕組みが入ってきますけれども、この辺については特別支援教育も同様に考えていくということでよろしいのでしょうか。その辺についてお考えをお聞かせいただけたらと思います。
 【大杉教育課程課企画室長】  失礼いたします。是非、御議論いただきたい点でございます。アクティブ・ラーニングにつきまして、先ほど十分に触れられませんでしたので、再度、論点整理をごらんいただきたいと思います。アクティブ・ラーニングの意義等ということで、17ページ、18ページ目にございます。それで、ここで書いておりますのは、最近のいろいろな取組の中で、アクティブ・ラーニング型といいますか、これをやればアクティブ・ラーニングであるというような様々なことがなくはないのですが、論点整理でまとめていただいたのは、そういった特定の型を普及させるということではなくて、深い学び、対話的な学び、主体的な学びというこの三つの視点から指導や学習を改善していく、そういった視点であります。今回必ず「アクティブ・ラーニングの視点」ということで用語が使われてございますけれども、その視点から改善を図っていくということで、18ページ目に三つの視点、習得・活用・探求という学習プロセスの中で、問題発見・解決を念頭に置いた深い学びの過程が実現できているかどうかということ、それから二つ目、他者との協働や外界との相互作用を通じて、自らの考えを広げ深める、対話的な学びの過程が実現できているかということ、それから三つ目、子供たちが見通しを持って粘り強く取り組み、自らの学習活動を振り返って次につなげる、主体的な学びの過程が現実できているかどうかということ、この三つを視点として共有し、改善を図っていくということでございます。
そういう意味では、これらを特別支援教育においてどう考えていくかということを御議論いただきたいわけでありますが、一方でこうしたことの中には特別支援教育はこれまで大事にしていただいたことが多く含まれている、そういう意味では、逆に特別支援教育の中で大事なものが、ほかの教科等の学びの中で生かされるという視点もあるのではないかと思っておりますので、そういう視点からも御議論いただければと思っております。
 【宍戸主査】  よろしいでしょうか。太田補佐、お願いします。
 【太田特別支援教育課課長補佐】  今、大杉室長から説明していただいたとおりでございますが、また、この部会では、特にアクティブ・ラーニングの視点に立った指導方法をする上で、障害特性に応じた配慮というものはどういったものが必要なのかということもこの部会で御議論いただければと思っております。
 以上でございます。
 【宍戸主査】  今、室長と補佐から説明のあったとおり、アクティブ・ラーニングについては、特別支援教育でこれまでの指導を振り返る中で、もしかすると小・中学校に対する何らかのヒントを与えることもできるのではないかというような意見もありましたので、是非、特別支援教育の中におけるアクティブ・ラーニングの受け止め方、在り方、そういうことについては御意見をいただければ有り難いと思います。テーマを設定して議論する際に、御意見をいただければ有り難いと思います。今日は特にテーマを設けませんので、それぞれの問題意識や今持っていらっしゃることについて、自由に意見を述べていただければ有り難いと思います。お願いします。
 【安藤委員】  筑波大学の安藤でございます。私自身、個人的には肢体不自由教育を研究の分野としておりますが、自立活動の基礎的な研究とか、その応用的な研究に個人的に取り組んだ中で感じることをここで紹介できればいいなと思っております。
まず、1点は、自立活動について、それを充実させること、まさに今回を逃してはこの先はないだろうと私自身個人的には思っております。と申しますのも、量的に見ると、インクルーシブ教育システムの充実の中で、圧倒的に小・中学校に在籍する障害がある子供たちが増えてきている、これは僕は地殻変動と呼んでいますが、地殻変動するような爆発的な対象者数があると、もちろんその中で特別支援学校でも在籍する子供が増えていると思うのですが、総体化すると学校で学ぶ子供の数が低くなってきていると、多分6.5%いるであろう発達障害やその周辺の子供たちも今後通級の対象になっていくことを考えると、アメリカのように学習障害が主たる対象となるような、そういう今後は全体像になるのかなと予想しています。
そういう中で、私もちょっと肢体不自由に関しては、残念ながらまだまだ通級の対象になっている数が少ないと、そういう中で、現実どういう教育が行われているのか、先日ある通級の指導教室を見学に行きました。そうしましたところ、非常に私は驚いたのですが、次から次へ子供たちがそこへ登場してきて、担当の先生が教科指導の補充に追われると、1対1の対応に追われるということをされていました。総じて、今お話ししたように、自立活動の指導として通級の指導を位置付けるという考え方がまだまだ希薄で、通常の学級で成り立たない教科の面を補完的に通級指導教諭が行うという体制が、あるいはそういう考え方が依然強く表れていると思っております。
したがって、先ほど提案のありました学校の教育活動全体を通じて教科、それから自立活動と両方が補完し合いながらその指導を充実させるという考え方やその手続が十分取られていないと、それが爆発的に増えているとすれば、これは大問題ではないかと思っております。
そういう中で、やはり今回先ほど主査からもありましたように、小・中学校における教育の充実を図るという観点からも、やはり自立活動の充実というものをどう明確に示していくかというのは、私はこの会の重要な役割ではないかと考えております。
そのためにも、自立活動の指導を充実するということを明記する上でも、あるいは実質化する上でもどういうことが必要なのかというと、やはり総体的に数は少なくなっているけど、実践の場である特別支援学校の自立活動の指導を更にどう充実させるかということも非常に重要であると思います。
1999年平成11年度に自立活動が成立したわけですけども、この間十数年たつ中で、特別支援学校での自立活動の指導がどう展開されてきたかというと、まだまだ十分ではないと、しかも十分な理解も進んでいないというように感じている中で、特別支援学校がスクールクラスターというのであれば、今後その役割を担うべき存在として十分機能していくような、やっぱりそういう書き込みも私は必要ではないかなと1点は思っております。たくさん考えていることはありますが、まずそこが一つです。
それから、もう一つは、あえて申し上げれば、社会に開かれた教育課程という考え方。私、今回初めて接しまして、非常に興味を深く持ちました。というのは、実は私は昨日ベトナムから帰ってきまして、科研の関係でベトナムの現地の学校での授業を日本の先生を連れて一緒にやって、我々がこれまで培ってきた成果というものが、途上国へ行ったときにどの程度通用するのか、その通用性を確認すると、我々が学ぶべきことは何かということを附属の先生を連れていって一緒に授業を考えたのですが、その中で指摘されるのは、重複障害の指導をどうするかということが非常に途上国でも大きくなってきている。その大きな要因は資源がない、学校がない、つまり学校が整備されない中でインクルーシブ教育をどう充実するかということが大きな課題になっていて、これから恐らく我が国も世界にどう貢献するか、特に途上国への貢献をどうするかと考えたときに、やっぱりこのことは是非今後とも向き合わなきゃならない。我が国の社会において開かれるということも大事ですけども、重複障害教育というのが喫緊の課題になっておりますので、やっぱりこのことに明確に応えるもう一つの座標軸として我々は念頭に置きながら議論するのも今後は重要ではないかなと、2030年ではなく、その先どうしても我々が避けて通れない、こういうことについてもやはり議論すべきことではないかなと思っております。
ちなみに、肢体不自由の子供の学校はベトナムにはございませんので、たくさん脳性麻ひや、あるいは枯れ葉剤の影響と思われるようなたくさんの肢体不自由の子供たちがほぼ放置されている状態で、一部の子供が既存の盲学校などに通ってきている、たくさんいました。盲学校に。そういう子供たちの教育に携わる先生方、それから行政の関係者の中で脳性麻ひの指導や重複障害の指導を日本はどうやっているのだと、そんな声が聞かれたということを御紹介したいなと。是非いろんな議論の中でこのことについても深めていければと思っております。
 以上でございます。
 【宍戸主査】  ベトナムの貴重な情報もありがとうございました。ほかの委員の方々いかがでしょうか。尾崎委員、お願いします。
 【尾崎委員】  私は知的障害教育を専門として研究していますので、その視点でお話をしたいと思います。
 特別支援教育部会における検討事項についての中に、特に3番の特別支援学校においては、丸2のところに、これからの時代に求められる資質・能力を踏まえた障害のある幼児児童生徒の一人一人の進路に応じたキャリア教育の充実と書かれていまして、この視点は通常の教育におけるキャリア教育の視点とか、通常の教育における求められる資質・能力、各教科で求めているもの、そういうものを全て踏まえたものだと解釈したいなということで、確認をしたいなというのが1点でございます。
そして、それを踏まえますと、丸3にある知的障害のある児童生徒のための各教科の改善・充実も、丸2に書かれた視点を踏まえて改善・充実を図っていくのではないかなと私は思っているのですが、それでいいのかどうかお聞かせ願えればと思います。
もし、そうだとしたら、その後丸2番の幼・小・中・高等学校における、丸5の共生社会の形成に向けた障害者理解の促進とかということが書かれているわけですけども、特に知的障害に対する教育の内容についての理解というのが通常の教育ではなかなか進まないという面もあるものですから、私としては、障害教育も一つの学びの連続性があるんだというようなことも含めて、障害者理解、教育課程の理解も含めて促進をしていくというような観点もあってもいいのではないかなというような思いもしております。そういう考え方でいいのかどうかということです。
それから、最後に、4番のところに幼・小・中・高の特別支援学校との間の学びの連続性ということが書かれていて、これをどう整備していくのかというのが非常に大きな課題になるのだろうと思います。ただし、今まで知的障害教育だけは別とか、教科が別なので別とかということではなくて、その連続性をどう捉えていくのか、その際、是非3の丸2で言っている資質・能力をどうして障害教育は育てていこうとしているのかという理解を踏まえた上で、その連続性の議論というのがあってもいいのではないかなというような思いがしております。
それから、最後に、特別支援学校等の間となっているのですが、特別支援学校間でも、あるいは特別支援学校の中にも、準ずる教育課程からいろんな教育課程を持っていて、その連続性をどう考えていったらいいのかということが大きな課題になっているので、そのあたりの議論も是非できたらいいのかなと思います。
 【宍戸主査】  ありがとうございます。じゃ、横倉委員、お願いします。
 【横倉委員】  お願いいたします。実は、今日午前中、私が7年前に校長で赴任した学校が10周年を迎えました。今日午前中に式典がありまして、田園調布特別支援学校という特別支援学校の立ち上げをしたのですが、当時中学校から入学してくる生徒が大部分だったのですが、親御さんと話しますと、「中学校の学びが、高等部に入学してなかなか目に見えた形で通じていかないんだよね。」という相談をよく受けました。その中身というのは、週時ほど表でありますとか、それがなかなか教科として中学校までの学びの教科とか、それが高等部の教育の中でどうなっているのかというのが見える化といいますか、そういうのがなかなか見えてこないという現状があります。それは高等部3年間の中でしっかり働く力を付けて社会に出ていくというコンセプトで学校を作ったという部分もある。そういう部分はやっぱり学びの連続性、先ほど尾崎委員からもありましたが、通常の中学校を卒業して高等部の普通科に行く子供たちの学びの連続性みたいなところをどう考えていったらいいのかというのも、その辺は教育課程としてしっかり検討もしていくべきなのかなという実感を持っています。テーマがあれば資料等を用いてお話をさせていただきたいなと思っています。
それから、もう一点が、安藤委員が先ほどおっしゃった自立活動の部分であります。私、今ろう学校の校長をやっているのですが、ろう学校とか盲学校、あるいは肢体不自由もそうかもしれませんが、自立活動の、こういうことをきっと中心的な内容として取り扱うんであろうという、そういうイメージはすごく付きやすいのでありますが、知的障害の特別支援学校の自立活動をどう考えていくか、それは現場感覚でいうと、先生方もそこの部分はしっかりと落ちているかどうかという部分は、理解されているかどうかという部分は、校長も含めてですが、極めてこれからといいますか、そういうような感じがあります。まさしく特別支援学校の専門性を言うときには、自立活動を踏まえた、あるいは自立活動をベースにした専門性なしに、やっぱり専門性というのはなかなか難しいんではないのかなと思います。したがって、そこの部分をしっかり検討といいますか、議論していく必要があるのかなと思います。
 以上です。
 【宍戸主査】  横倉先生、田園調布というのは、障害種別でいうと何になりますか。
 【横倉委員】  失礼しました。知的障害です。
 【宍戸主査】  高等部単独校でいいですか。
 【横倉委員】  高等部単独校です。
 【宍戸主査】  そうすると、中学校の特別支援学級とか、そういうところから高等部単独校の田園調布の特別支援学校へ入学していらっしゃると、そうすると教育課程の連続性、それが大事じゃないかという問題提起かなと思います。山中委員、お願いします。
 【山中委員】  私は小学校の校長ですが、全国の特別支援学級設置校長会の副会長をしておりまして、その観点からもお話をさせていただきたいと思います。
 今回学習指導要領の改訂に当たりまして、それから論点整理等を見ましても、小学校、中学校、高等学校、幼稚園もですが、含めて通常と言われているお子さんたちが入っているところに、これだけ障害のあるお子さんが入ってきて、幼稚園、小学校、中学校、高校の問題でもあるんだということをやっぱり突き付けられていることだなと思っておりまして、大変このように大きく取り扱っていただいて、有り難いことだなと思っています。
 今回の学習指導要領の改訂は、大変大きいと私たちも認識しています。といいますのは、障害者差別解消法が28年度から施行されますけれども、そこに合理的配慮、これはもちろん特別支援学校にも関係することですけれども、本当は大きく受け止めなければいけないのは幼稚園、小学校、中学校、高校だと思っています。
ただ、今の状態、教育課程の在り方ですと、具体的に、物理的なものは何とかなるとしても、教育課程の中でどのように合理的配慮をしていくのかということを達成するということがなかなか難しい状況があります。まずは特別支援学校の教育課程、それから通常の教育課程というのは、連続性とか接続性という言葉も出てきていますけれども、どうしたら教育課程が連続とか接続というようなことができるのかなということを小・中学校の教育課程からも歩み寄ったもの、それから特別支援学校からも歩み寄ったものが何か少しでもなされていくといいなと思っています。
 通級による指導と特別支援学級が現在本当に増えています、全国で。特に私がおります東京でも増えていますし、現に私の学校には通級指導を設置してやっているのですが、東京はまた通級による指導というのは形を変えていくところではありますが、とても増えています。じゃ、障害のある子が増えているかというと、なかなか医学的には難しいと思いますけれども、私たちの受け止め方としては、通級による指導や特別支援学級というものが保護者の方にも御理解いただき、実際にやっぱり成果があるから期待されていると受け止めております。そのように受け止めておりますが、じゃ、通級による指導、特別支援学級というのは、学習指導要領というものはないわけですね。特別支援学校の学習指導要領、その自立活動などを参考にしてやっていっているところなので、もちろん幼稚園、小学校、中学校、高校の指導要領であったり、学習指導要領を基にはしていくわけなのですが、そういった通級指導とか特別支援学級なども学習指導要領までというのは難しいとは思いますけれども、もう少し中身が明確になるといいなと思っています。
それから、特別支援教育については、特別支援教育コーディネーターですとか、校内委員会ですとか、個別の教育支援計画、個別の指導計画というのも大分定着してきたところではあります。それは平成19年度の文科省から出していただいている通知が大きくなっているわけですけど、それでも今平成27年ですから、7年掛かってだんだんかなというところです。通知レベルでいただいていたコーディネーターとか、個別の教育支援計画、個別の指導計画、個別の教育支援計画と個別の指導計画は学習指導要領の総則にもありますけれども、そのあたりがもう少し詳しく書き込まれていくと、よりいいかなと思います。私も設置校長会としていろいろな調査などもしておりますし、全国の声も聞いておりますので、そういったことをここでまた発言させていただければと思います。
 【宍戸主査】  いずれまた、小学校の状況について実態を説明していただくような機会が持てればいいかなと思いますが。ほかの委員はいかがでしょうか。中田委員、お願いします。
【中田委員】  中田でございます。以前発達障害、貧困、その他、様々な課題を抱えている高校生が多く在籍する学校の校長をしておりまして、その延長線でそちらの領域での研究らしきものをやっております。
その観点で三つほど、これが重要ではないかと思うことをお話しします。現在高等学校にも通級による指導ということで、施策が組まれたりしておりますけれども、まだいろんな試行錯誤の段階ですけれども、基本的にこれがうまくいくかどうかというのは組織的な考え方からいいますと、校内組織がどうなっているかによってかなり左右されるということがあると思います。校内組織については、特別支援教育体制状況調査ということで幾つかの項目が設定されおり、その中で、先ほどお話がありましたけど、通知に基づいた指標でどこまで進んでいるかということがあるわけですけれども、インクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進の報告の中でも、これだけの見方でいいかどうかという視点も提起されておりまして、国において行われている状況調査の項目をどのような観点から見直すことが考えられるかということも提起されています。新しい観点として文科省が最近チーム学校という新しいコンセプトを打ち出しておりますけれども、そういった点も含めて、コーディネーターが大事だということは私も経験上全く異論がないんですが、コーディネーターだけでいいかどうかというと、かなり複雑な動きの中で結構うまくいっている部分があるので、もう少しチーム学校の様々な視点を深めることが重要かなと思っていますので、特別支援教育を高等学校でどういう組織体制で推進するかということが非常に重要であると、これは1点目です。
2点目ですね。特別支援学校の高等部を選ぶのか、高等学校を選ぶかの違いで一番大きく左右するのは、就労の問題があります。ほかにもたくさんあるのですが、高等学校におけるキャリア教育ということで、すぐに発達障害とか、そういった高校生をいかに就労まで持っていくかということで、キャリア教育の方式を探るときに、現在学習指導要領に書かれておりませんけれども非常に有効な方法として、NPOとの連携でかなり行けるところまで行く、特別支援学校との連携でかなりうまくいくと、いろんな事例があると思います。それは学校間というよりも、NPOとの間でどういうことができるのかという観点がとても重要かということで、キャリア教育の枠組みを今よりも幅広に設定していくことが非常に現実的ではないかということがあります。
 最後に、1点。高等学校では、様々に発達障害とか様々な課題がある生徒に対するときに、学校設定科目を作りまして、これでかなりやっていける部分があります。しかし、自立活動の問題もそうですし、教育課程全体と、この子たちに現在の高等学校の教育課程そのものが果たして合うのかどうかという、ちょっと抜本的な話ですけれども、高等学校の教育課程というのは一体、いつ頃根幹部分ができたのかと考えると、かなり前の話です。それを手直しして、かなり改善は見ておりますけれども、これでもかなりきついだろうということは、現在の高校の進学率を考えれば明らかなので、そういった観点も含めて、柔軟性ということについて今以上進めるとすれば、どういう形があり得るのかということが論点になるかなと思っています。そのときに、特別支援学校の高等部の教育課程の中での自立活動の在り方とか、知的障害の部分とか、そういうラベルの問題ではなくて、実質上何がそこで行われているかということを考えていくと、結構同じようなことが進んでいるという側面もありますので、その辺のところでは教育課程の相互の研究ということも重要かなと思っています。
 以上です。
 【宍戸主査】  高等学校の様々な実態を踏まえた中でその高校生に、その子供に、生徒に合った教育課程が組めるような追い込み方というか、工夫ができるようになれば、子供にとって、生徒にとっては、やはり学びの充実が深まるのではないかなと聞きながら考えておりました。じゃ、砥抦委員からお願いします。
 【砥抦委員】  それでは、私からは幾つかありますが、まず1点目、私は全国の情緒障害教育の研究会の会長をやっていたのですが、自閉症の子供の教育にずっと関わってきました。その中で、これは平成21年度の全国の特別支援学校のデータですけども、小・中学部に40%ほどの自閉症の子供たちが知的障害の学校の中に実際にはいる、それから小学校の特別支援学級の中にも50%、データはちょっと古いのですが、平成18年度のデータですが、半分の子たちが自閉症の子であるというデータがあるのですが、今までの学習指導要領の中で明確にそこのところが触れていないんじゃないかなという思いがあって、私もいろいろ法律等を調べたのですが、発達障害者支援法が一つできて、それから施行規則の中で通級による指導の規定が新たになった、そういうところでは触れられているのですが、やっぱり学習指導要領の中で、小・中学校の中で、どこかで触れてもらえないのかなというのが実はあります。
それで、実際に数の上からいっても、私も東京都の特別支援学校をいろいろ見学に行くのですが、やっぱり指導上一番困難を持っている子供たちでもあったりするものですから、やっぱり何らかの指導書というか、手立てが必要なんじゃないかなということを感じています。
 今まで出た教育支援資料という緑色の厚い冊子がありますが、あの中で一番細かく自閉症について触れているので、ああいうものを就学支援のところだけじゃなくて、もっと普通の小・中学校に必要なものじゃないかなと思いますし、今回の改訂の中で是非そういったものもいろんな箇所で触れていただけると有り難いなというのが1点目です。
2点目は、私も実は小学校の校長を8年ほどやっていた中で、ちょうど平成14年でしょうか。特別支援教室構想が出たわけですけども、あのときに校長をやっていて一番困ったのは、通常学級の中の発達障害の子供たちです。その子たちへの対応で国の特別支援教室構想の話が出たというのを聞いて、本当に期待して、実際に課題のある子たちが1割ぐらいいた、そういう学校だったものですから、6.5%ではなくて、1割近い子供たちがいましたので、その子たちへの個別対応を何とかできないか、国でもそういう動きがあったということで期待していたのですが、その後特総研での研究があったのは見えたのですが、具体化するあれがなかなかなくて、通級による指導で一部を補ってはいたのですが、もっと潜在的にやっぱりいろんな子たちが、通級も利用できない家庭環境の子供たちがいたりして、これは是非進めていただければ有り難いなということで、東京都が少し踏み切った部分があるのですが、是非国レベルでも、具体的にいろいろ課題はいっぱいあると思うんですが、そういったことについても今後触れていただければ有り難いななんて思っています。
 以上でございます。
 【宍戸主査】  ありがとうございます。たくさん名札が立っていますので、順番を決めたいと思います。最初に、堀江委員、次、川合委員、村上委員、野口委員とそういう順番でお願いしたいと思います。じゃ、堀江委員、お願いします。
 【堀江委員】  私は、障害者就業生活支援センターというところで、労働と福祉双方の分野にわたった事業をしております。この事業を私どもは今千代田区でやっておりまして、ですから、非常に限定的な都市部の話になってしまうかもしれませんし、就労の分野の話ですので、教育をやってこられた先生方からすると、非常に現場チックな話で、この改訂に向けて私が何の発言ができるかというと、現場で起きていること、いろんな教育を受けた方たちが私どもの相談を受けに来られて、社会自立に向けて動いていると、その中で私たちが対応した事例の中から何か先生方に整理をしていただいて、具体的に教育現場でどんなことをしていただければ、お子さんたちがつらい思いをしなくていいのかなということでお伝えできればなと思っております。
 整理しますと、現在障害者雇用については激変をしている状況でございます。企業の求める障害のある従業員像について、非常にレベルの高い従業員像が求められている感じがします。非常に障害者雇用について理解が広がって、就職率が上がる一方で、その弊害も実際の現場では起きているという印象があります。
 企業についてはより普通を求めるという傾向があって、これはやっぱり別々に学習を進めてこられていますので、企業の人たちも障害のある方を知る機会が非常に少ない、不安が多い、できることがわからないというようなところから来るものでもあるのかなと思いますし、それから都内においては、知的障害の軽度の方たちが売手市場になっておりまして、発達障害ですとかを背景に持った精神保健手帳の人たちが次のターゲットとなって動いている状況があります。
その中でも弊害ばかりでもなくて、特別支援教育が進んだことによって、小さな頃からきちんと療育などを受けてきたお子さんたちも、成人期になって出てこられて、非常に自己理解をされた上で、自分の得意、不得意を伝えるという中で定着をされている方もたくさんいらっしゃいますが、私どもの場合、困っている人とか、企業の方が相談に来られるケースが非常に多いので、その点もお話をしたいと思います。
 都市部で起きている現象かもしれませんけれども、特に今特別支援教育に小さな頃から在籍された方たちの就職の門戸というのは少し狭くなっている印象があります。高等部の増加のところに関わってくると思うのですが、就職をしたいし、させたいという思いの中で進路選択されている方もかなりいらっしゃるのではないかなと印象として思います。障害者雇用の中で就職実現をするということで、手帳をお取りになる、取らせたいというような要望が、親御さん、それから特別支援ではなく、普通学校の底辺校と言われるところの先生方から、どうやったら手帳が取れるのでしょうかというような御相談があったり、決して障害者雇用にいくことによって全ての問題が解決されるわけではないのですが、やっぱりそこに問題の解決の糸口を求めて障害者雇用に向けて高等部のところが増えていたり、手帳の取得者が増えているというような感触を持っております。
 学校の先生方もとてもよく頑張っていらっしゃいますが、私どもが感じることとしては、就職のあっせんということについてはとても頑張っておられる印象ですが、職業リハビリテーションという視点を共有化できているかというと、就職して終了というようなところがあって、特に軽度の方たちにすると、就職をした後に基礎年金などの受給はほとんど受けられませんので、最低賃金のまま過ごしていく、その中で自分は一体何だろうかとか、そこで悩みを深める方たちがすごく多くなっている印象があります。もちろんそこで救われていっているというか、活躍してくださっている人たちもたくさんいらっしゃると思うのですが、このいい内容というか、指導要領を作っていくときに、仕組みとか、仕組みを動かす人材をどう補完していくかというのがすごく大事なことなのだろうなと思います。
 特別支援の先生方とお話をしていると、主に特別支援を学んでとか、職業リハビリテーションを学んで教員をやっていらっしゃる方というのは余りいらっしゃらなくて、もちろん熱意は持っていらっしゃいますが、専門教科、体育とか、音楽とか、美術科とか、そういった先生方が非常に多くて、やる気と熱意の中で何とかやっていらっしゃるという印象がありまして、職業リハビリテーションをその特別支援の先生方だけではなくて、教員を目指す方全てが、きちんと職業リハビリテーションの視点に立って、子供たちの進路を考えてくださると、全てが障害者雇用ではなくて、少し踏ん張れば、周りの理解が得られれば、一般の中で高卒と同様の扱いの中で、自分を保ちながらやっていける人もまだまだたくさんいらっしゃるんじゃないかなと思うのですが、とにかく企業への雇用指導が厳しいものですから、売手のところとマッチングしまして、どんどん障害がある人として就職をされている、先ほどの重複障害の方ですとか、もともと障害がはっきりした人たちの就職が進まなくて、平成15年ぐらいまでは私たちもダウン症の方とかが特例子会社とか企業就労を果たしていけていたんですが、潮目が平成25年でがらっと変わりまして、労働市場の主役は精神保健手帳の人たちに変わってきまして、就職を出口にしますと、障害の重い子たちの目標はどこに持っていくか、親御さんたちも、そこに行けば就職ができる、社会自立ができるという思いで恐らく進学されているんですけれども、実は出口が狭まっているという、このところを、こちらは教育の専門家ではないので、どういった仕組みにすれば皆さんの自己実現につながるかというようなところで情報提供をさせていただければと思います。
 以上です。
 【宍戸主査】  学校、高等部ではなかなか気付かない視点で、現場で様々な相談を受けている堀江委員からの意見というのもまた学習指導要領、あるいは解説の中で生かせるといいかもしれませんね。では、村上委員からお願いします。
 【村上委員】  よろしくお願いします。私は病弱領域です。ただ、なかなか小さい大学ですから、そればかり考えているわけにいきませんので、ふだん学生たちと、あるいは障害を持っている子供たちや親御さんと接している観点で発言をしたいと思います。
まず、病弱領域についてですが、今ここでの議論も発達障害の方々とか、あと軽度の方々についてということで、その方々が通常の小学校、中学校、もちろん高等学校にいらっしゃる、対応が必要だと、それに向けての様々な施策、そういうことの発言が多かったと思います。
ただ、実は病気の子供たちも通常の学校にはたくさんいます。医療が高度になって、かつては入院をして、隣の病弱養護学校だった時代には、そういうところに通っていた子供たちが、今は通常の学校で、しかも外来の通院で何とかなっていると、ただし、その子供たちは健康になっているわけではなくて、やはり様々な制限や困難の中で暮らしている、そういう状況にあります。
これまでどうしても学校に来るのは元気な子供たち、病気の子供たちは病院にいるでしょというような認識というか、それが社会の中で、特に学校の中でも通常学校、学級の先生方にはごく当たり前の認識だったと思います。
ところが、今申し上げましたように、いろんな病気の子供たちが通常の学校の中に様々います。例えばぜんそくの子供たちは20人に1人となると、通常のクラスには2人か3人はいるというようなことも珍しくありません。その子供たちは決してなかなか自分の病気のことをうまく伝えることができたりとか、あるいは体育の時間にどうしようとか、そういうことは小さければ小さいほど伝えることができない状況、そこはやはり教育的な観点での、それが実はこの子供たちのニーズなのだということをなかなか理解していただけない状況でいます。そういう点についても、今回のここの議論の中で触れていただければなと思っています。
それから、入院等から復学していく子供たち、学校に戻っていく子供たちもいます。その間の勉強の遅れと言ったらいいですかね、そういうものも十分補完されないままに戻っていく、戻っていくことはいいのですが、その間入院している間、あるいは入院から開放されて通常の学校に戻ったところで、それまでの遅れをどうやって取り戻していくのかという、学習上の課題もやはり病気の子供たちにはあります。それは恐らくは幼稚園でも、小学校でも、中学校でも、高等学校でも、そういう子供たちは在籍しているということについて議論をいただければなと思います。
それから、今、堀江委員がおっしゃったようなことに関わるのですが、昨年度まで宮城県の特別支援教育の将来構想を検討しておりました。その中で、企業の立場の方から言われたことがあります。学校の先生方、教育の先生方は、卒業させればおしまいでしょと言われたんですね。それがゴールでしょ。でも、私たちはそれがスタートですと、受け入れて初めてスタートです。そこから先何十年とその方々と関わります。だから、できたならば学校にいる時代から、その子供さんたちの何十年後の将来像を描いて育ててくださいと、ものすごく重い言葉だったですけども、それに対して具体的にどんな方策が取られているのかというと、なかなか私なども答えることができませんでしたので、今のお話のように考えるべきことだろうと改めて思いました。ましてや社会に開かれた教育課程となると、そういう点も踏まえた形で議論されなくてはいけないのではないかと考えています。
それから、今のことと関わりますが、特に知的障害の高等部等を卒業していった方々が適応するときに、どうしても通常の高校等であれば、様々な同窓会であるとか、クラブ活動であるとか、そういういわば仲間関係が出来上がっていて、会社でなかなか厳しいことがあると自分がいた空間に戻ってくる、仲間関係のところに戻ってきて、様々な愚痴をこぼしながら、また明日の仕事にというようなことが普通にあると思うのです。我々もそういうところがあると思いますけれども、知的障害の子供さんたちが高等部を卒業すると、誰も意図していたわけじゃないのですが、そこで突然切れてしまう。学校と切れるわけではないですけども、仲間関係がやはり通常の子供たちと違う形で作られていくので、切れてしまって、自分がかつて育ってきた場所に心が戻っていけない、そういう場所がないということをいろんな親たちから言われるものですから、それもやはりキャリア的な発想も含めて、小さい頃から、あるいは在学時から就労した後の仲間関係といったらいいんですかね。そういうものも形成するような教育的な配慮が必要であろうと最近考えているところです。
あと、これは私の研究領域に関わってしまうのですが、大学を卒業する上で特別支援教育を学んだ学生たちが、果たして障害のある子供たち、あるいはそういう人たちの心と言ったらいいんですかね。いろいろな困難をだれだけ理解しているのだろうという、学生たちを育てておきながら言うのはとても申し訳ないですけども、元気で、しかも勉強のできる学生たちですから、その現実を理解できていないままに送り出していないかという反省を含めてですけども、それがいつも浮かんできます。そうなると、ここで様々に議論されるような学習指導要領の実際の運用において、どれだけ力を尽くせるのだろうかと、大学の教員としては甚だ自信がないところが多少ありますので、先生方にそこの点については教えていただければと思います。
 以上です。
 【宍戸主査】  ありがとうございます。卒業後の生徒さんというか、卒業後の子供たちの学校とのつながりを含めて、それを学習指導要領とか、そういう中ではどう考えることができるかというようなことも新たな視点として、社会に開かれた教育課程の特別支援教育としての一つの視点もあるのかなと思いながら聞かせていただきました。じゃ、川合委員、お願いします。
 【川合委員】  失礼いたします。広島大学の川合です。私の専門は言語障害であります。そのほか大学では発達障害等の講義等も担当しております。言語障害ということで、やはり通級の在り方であるとか、あとは特別支援学級の在り方というところが私の主なお話になるのかなとは思いつつ、ほかの委員の先生方のお話を伺う中で、やはりキャリアにどうつなげるのかとか、そういったところも含めて考えていかないといけないのだろうなとは強く思っております。
 最終ゴールとしては、宍戸主査がおっしゃったような、やはり特別支援学校の学習指導要領、それから小・中・高等の学習指導要領の中に何をどのように載せていくか、ここが一番重要なポイントかなと思っております。私の専門から申し上げますと、やはり小・中学校等との関わりというのは非常に多くあるものですから、通級指導の在り方ですね。特に小学校6年生で例えば吃(きつ)音であるとか、そういった障害がありながら、まだよくなっていないのに中学校に行ったら通級がないよということで、結局切れるであるとか、やはりニーズに応じ切れていない部分ですね。あとは巡回というものも一部始まっておりますが、親御さんが共働きで本当はニーズがあるのに、自校には通級の教室がないものですから他校に行かざるを得ない、でも、行くルートがないので、ニーズはあるけど行けないであるとか、やはりそのニーズに応じられていない現状をどう変えていくのかというところを考えていく機会になればいいかなと一つ思っております。
それから、今後の検討事項の中にもございますが、私、個人的にはカリキュラム・マネジメントというところですね。ここには非常に期待をしているわけですけども、いわゆるカリキュラムという捉え方というのは、研究者によって様々であり、教育課程、それから教科、あるいは授業、ここも含めてカリキュラムという研究者もおりまして、見解は様々なんですが、ここの論点整理の中では、教科間の連携であるとか、そういったところを含めたカリキュラム・マネジメントという話がありますが、やはり特別支援からは多様性ですね。子供たちの多様性、ニーズであるとか、能力の多様性に応じた教育課程の編成の在り方というところを、6.5%の子供たちにどうやっていくのだろうかというところですね。いわゆる発達障害等があるかなと言われる子供たちに、そういった部分をどう支援していけるのだろうかというところです。例えば学習障害のお子さんでありますと、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するが難しいということが言われますが、やはり1学年、ないし2学年、特定の教科領域が遅れている状況があるということですね。それに対して、じゃ、今走っている通常の小・中学校等の学習指導要領でそのままの学年で対応できるかというと、やっぱり難しいところがあるということですね。そのあたり、例えば個別の指導計画と学習指導要領の内容・目標との整合性をどう捉えたらいいのだろうかとか、このあたりの議論というところも非常に重要になってくるかなと思います。
 交流及び共同学習についてですけども、やはり交流及び共同学習、交流教育という時代から長年にわたっていろいろ行われているわけですが、特に共同学習の側面ですね。その教科であるとか、そういったところを通常の学級で障害のあるお子さんとないお子さんが共に教科等の学習を行うという観点においてのグッドプラクティスというものをどうしていくのか、そのあたりですね。
 今までは特別支援教育の在り方というのが、特に2007年以降、特別支援からの観点でということで、こちらがスタート的なところはあるのですが、例えば共同学習に関しては、通常教育の中でかなりの実践であるとか、研究が行われておりますので、そういったところをうまくお互いに交流しながら取り組んでいけるような仕組みというものも必要かなと思っております。
 以上です。
 【宍戸主査】  ありがとうございます。じゃ、野口委員、お願いします。
 【野口委員】  野口でございます。最初に検討事項について、資料8にありました社会に開かれた教育課程、これを見たときに、これは何なのだろうと一瞬思ったわけですけれども、先ほど説明を聞きまして、4ページのちょうど丸3に当たるところですけれども、私自身がここしばらくといいますか、取り組んできたこととまさに合致するなということで、非常に関心を持ったところでした。
 先ほど村上委員からも発言がありましたけれども、例えば我々であれば自然に学んで身に付けていくことが実際にはなかなか難しいという、それを、どうやって実現させていくのか、身に付けていくのかということ、それをやっぱり考えていかなくてはいけないだろうということを考えています。実際に高等部の子供たちや卒業した子供たちと一緒にこういった取組をしているところです。
ほかにも、これは例になりますけれども、職場体験といいますか、職場実習といいますか、事前指導としてどういうことをするかということを学校の先生方と考えまして、近くに大学、同じ構内にあるものですから、大学の先生方に仕事がないかを尋ねて、仕事を受注して、それをやり遂げて帰すというような、そういった形をまずやってみようと、そうすると実はいろいろ失敗が起こります。なかなか話せなかったり、ノックすらできなかったりということがあります。
ある子は、いろいろ話をした後に、今度はどれぐらいできるかという見積りを出してくれみたいなことまで話したものですから、1回大学に電話をくれましたが、そうすると話がうまくいかなくて、学生が出たんですけど、そうしたら電話をそのまま置いて飛び出していってしまったと、ところが、その失敗を失敗で終わらせない、教員がそれをうまくサポートしていくということによって、実は子供たちというのはすごく自信が付きます。その子も実はその後、電話は私に任せてと、あとふだんはなかなかしゃべれなかった子が自分から話すようになっていった。実は職場体験に行った後の事後指導においても、なかなか興味深かったのですが、子供たちが自分から職場で失敗したことを話すんですね。でも、それが決してネガティブではなくて、自分はこういうことでこうだったので、今度はこうしたいという前向きな捉えとしてそういったことを話す、これが一人だけではなく、一緒にそういった活動をした子供たちが次々と話していくということが起こっていました。
これが実は大事な学びの仕方なのかなと私はそのとき感じて、今日もアクティブ・ラーニングの話が出ていましたけれども、アクティブ・ラーニングというと、お話がありましたけど、とかく形だけをまねるというようなことがよく起こりがちだと思います。実際には大事なことは、やっぱり先生方の考え方、捉え方を変えるということがものすごく大事なのではないかなと。どうしても先生方は、もちろん教員ですから、教えるということがメインになってしまいますが、むしろアクティブ・ラーニングの場合には、支えるというような、発想の転換ということも必要になってくるのではないかなと思っていたところでした。
あと、ほかにもいろいろありますが、関心がある点といいますか、私、巡回相談、あるいは専門家チームとして小・中学校を毎週のように訪問していますが、これまで十数年そういったことをやってきて、最近感じるのは、特別支援教育の体制に変わってからしばらくの時間がたちますけれども、最近見ていて思うのは、特別支援教育において大事なことというのは、実は通常の教育だなということをものすごく感じます。通常の教育をいかに充実させていくかということが、実は特別支援教育につながっていくだろう、そういった意味では、今回挙げられております交流学習等々のその中身、具体的にどうやっていくのかということも実はすごく大事なことだと考えています。
これも実は、ともすればありきたりなといいますか、あるものがあると、それをまねしてという形で止まってしまうということがよくあるかと思います。そうではなくて、いかにお互いがお互いをリスペクトしてという関係に子供たちを導いていくか、そこに至るような方策、あるいは手段と言ったらいいのか、そういったものをいかに考えていく、そういったものを支える教育課程になっていかないといけないのかと思っているところです。
 最後に1点だけですけれども、今日頂きました資料9の中のスライド27で、日本の義務教育段階の多様な学びの場の連続性というのがございます。この考え方が実はとても私は大事だとずっと思ってきました。どこまでこれが実現するかはわからない、まだ難しいところはあるかと思いますけれども、こういったことを念頭に置いた場合には、また教育課程の在り方というのも少し考える必要があるということを思っていたところです。
 以上です。
 【宍戸主査】  ありがとうございます。それでは、大谷委員、そして一木委員という順番でお願いします。大谷委員、お願いします。
 【大谷委員】  中学校の大谷です。先ほど小学校の山中先生から、19年から小学校としては特別支援教育というものがそれなりに歩んできたと言っていましたが、中学校の現状としては、その歩みよりも更に遅れているかなと私の現場としては思っています。今回の改訂において、中学校に更に特別支援教育、今、野口委員からも、通常の教育が必要、特に中学校の通常の教育というのが特別支援教育の推進という意味でも、更に歩を進める意味では、今回の改訂を境に充実していっていただければと思っています。
その観点から二つの視点から話をさせていただきます。1点は、検討事項の2番の丸3、丸4、丸5という部分ですね。本校御所ケ丘中学校は、2年間にわたりインクルーシブ教育システムの文科省のモデル校として研究をしてきました。今、言った遅れている中での中学校としての本当に稚拙な研究だったとは思いますが、その中で一番感じたのは、これは中田委員からも話が出ていたと思うのですが、インクルーシブ教育システムというものを進めていくに何が一番大事かと感じたのは、校内のシステムをやっぱり充実させること、中学校内、小学校内の校内のシステム、これを機能させることが一番大事だなと感じました。
 担任が合理的配慮を考えることは一人ではできません。配慮を要する子供に対して一人で対応することはできません。それがやっぱり校内の組織、チームというような言い方をすれば、組織として校内で関わっていかないと、このインクルーシブ教育システムというのは構築できないだろうと思いました。
その中で、もう一つは、これは野口委員からもありましたが、障害者の理解促進の中で知的障害はやっぱり遅れている、それは私の学校でもやっぱり共生社会の形成というものを学校がまずは基本としてこういう社会でなくちゃいけない、集団でなかったらインクルーシブ教育は当然できないわけで、学校が共生社会のまずは基盤でなくちゃいけない。そういう意味でも学級が、外部から、これも社会に向けた教育課程と言えるかどうかわかりませんが、外部から、地域から呼んだのは肢体不自由の方でした。知的障害ということよりも、そちらの方が理解しやすい、こういう言い方は非常に語弊があるかもしれませんが。あと、今考えているのは、今回は視覚障害者が頑張っている様子をという理解、そういう意味で、知的障害者に対する理解をどう促進するかというのは大きな課題だと私も思っています。
 本校の恥をさらすようですが、最近本校の特別支援学級の子供たちへの悪口が出ていたということがありました。我々はこういう研究をやっている中でも、私どもの力が足りないと言えばそれまでですが、やっぱり知的障害者に対する理解というのもどう今回の中で出していくか、大事だと思っています。
2点目は、横倉先生から、中学校教育と高等部への接続という話が出ました。私は中学校の教員時代には知的障害学級を担当したことがあります。その当時は、中学校卒業の就職があったのです。それで作業学習であるとか、生活単元学習をびっちり教育課程の中でやりました。今は、中卒はハローワークにはないのです、求人が。そういう中で、やっぱり中学校の特別支援学級の教育課程がどうしても教科偏重になってしまっている。高等部もありますが、通常の高等学校への進学もある。保護者の要求としては、やはり教育課程を教科に、安藤先生からもあったかと思います。いかに通級指導の中で自立活動じゃなくて、教科の補完になってしまっているという、そんな部分があったと思いますが、やはりそういう教育課程をどうすべきか、これも一つ大きな論点かもしれません。
それと同時に、病弱ということで村上委員から病弱の話が出たときに、本校にもいます。この子たちの進路、今3年生ですけど、やっぱり高等学校へ行きたいという思いがある、この接続をどうするか。高等学校部会に是非ともつなげてほしいなと、今通常の中にいる発達障害も含めて、肢体不自由もいれば病弱の方もいる、これを高等学校へどうつなげていっていただけるか、どんな合理的配慮をしていただけるのか、高等学校としてそれなりの明記をすべきだと思っています。是非とも高等学校部会につなげていただければと思いました。
それから、村上委員から、卒業後どうするかと、私の場合それをやっていましたので、青年学級というのを今もってつながって、NPOにしたのですが、今40ぐらいになりますけど、まだつながりを持っているのですが、卒業後もどう彼らを支援していくかという視点もやはり大事なことかなと思っています。
 以上です。
 【宍戸主査】  ありがとうございました。では、一木委員、お願いします。
 【一木委員】  私、今、大学では肢体不自由教育、また重複障害教育を担当しております。また、この時期、本学は教員養成大学ですので、学生が教育実習に行って指導案を大学に持ち帰る。その指導案を拝見する機会もある立場から、感じるところを3点述べたいと思います。
まず、1点目ですけれども、今回授業のPDCAと、それから教育課程のPDCAをつなぐカリキュラム・マネジメントが大事だということが掲げられていますけれども、各学校が教育課程を編成するというときには、教育課程については、指導要領は教育内容と指導時数で説明しているわけですね。そうすると教育内容の自覚が学校にないと、教育課程の編成、あるいは見直しということはできない。ただ、例えば指導案等を見る中で、教育内容に対する自覚というものが非常に希薄だなと感じているところです。ですので、教育課程編成に先立って教育内容の自覚が大事だというようなところを発信していければと考えているというのが1点目です。
2点目ですけれども、特別支援学校で学ぶ子供たち、通常の教科を学ぶ子供たちもいるわけですけれども、そのような子供たちは通常の学級の子供たちと同じ教科の目標・内容で学びますが、教育課程の中には自立活動がある、つまり各教科の指導時数というのは通常学級に比べると少なくなる、一方で、子供たちの実態からすると様々な学びにくさがあるので、学ぶのに時間を要する、そこで、教科指導を行う際の配慮事項として、視覚、聴覚、肢体、病弱それぞれの学校において、指導内容の精選が必要ですよということが特別支援学校の学習指導要領解説に書いていただいているところですけれども、実際現場では、どのような手続で指導内容の精選をしたらいいのかというような声がよく聞かれます。その手続について示していければなと考えているというのが2点目です。
それから、3点目、自立活動についてですが、自立活動の実態把握から指導目標・内容設定に至る手続につきましては、こちらは自立活動編の解説の10ページ、12ページに掲載していただいているかと思いますが、あの中で実態把握からどのような手続で指導目標を導き出すのかと、そこが図の中には明記されていないのです。
 恐らく現場の先生方が自立活動というのは教科と何が違うのかということが十分に自立活動の理念が現場に浸透していない要因の一つは、そこに図示し切れていないところにあるのではないかなと考えています。また、重複障害の子供たちの教育課程、自立活動を主とする教育課程が多いですけれども、現場においては、各教科と自立活動の違いを明確に自覚しないまま、子供たち、障害の状態が重たいから教科は難しいのではないかというような発想で自立活動に置き換えるというようなことがなされています。ですので、教科、自立活動がどのように違うのか、特に指導目標を導き出すプロセスについて発信、指導要領及び解説の中でしっかり伝えていけるといいなと感じています。
 以上です。
 【宍戸主査】  ありがとうございます。今日はいろんな意見を頂きましたけども、本来はその意見に対して質問をしたり、更にこう思うというような交換したりできればよかったのですが、そこまでうまく運ぶことができなくて申し訳ありません。あと、時間も残り少なくなりましたので、古川主査代理からあればお願いします。
 【古川主査代理】  失礼します。いろんな意見が出て、私も、確かにそうだよなと思うようにしながら考えていたのですが、1点だけ、今回の大きいところというのは、やはり特別支援教育というのを、特別支援学校の学習指導要領だけではなくて、小・中・高等学校も含めて、ここからの一つの発信ができるのかなと私は思っているところです。そういう視点から考えていったときに、現状1割程度の子供たちが、小・中学校に障害のある子供たちが在籍しているということを考えていったときに、それと今からの時代の流れの中で、共生社会の形成に向けていくということで、障害のある子供たちの理解推進ということは当然必要ですし、また交流、共同学習についても、どこかで触れていかなきゃいけないところだと思うのですが、これはこれからの一つの大きな流れとして小学校、中学校、幼稚園含めて、流れの中で、やはり学習指導要領の一番大きいところにこういった文言を是非出していただきたい。端的に言えば、一般方針ですか。総則等の一般方針とか、そういった中で、こういった子供たち、学校全体として、小学校の教育課程の全体として考えていかなきゃいけない、教育活動全体の中で考えていかなきゃいけない問題だろうと思いますので、そういった切り込み方ができないのかなということをすごく感じたところです。
それと、もう一つ、今日も幾つか意見が出ましたが、小・中学校の特に特別支援学級、あるいは通級による指導、今個別の指導計画、あるいは個別の教育支援計画を必要に応じてという書きぶりですけども、現実的にほとんど実際作られています。ただ、まだまだ充足していないところはあると思いますが、そういった意味からすると、やはり明確に必要に応じてではなくて、「作りなさい。」と。当然、必要なんです。そうであれば、作りなさいという方向性というのを示していくことが必要かなと。もっと欲を言えば、発達障害等の子供さんも含めて、通常の学級にいる子供さんたちにもそういったことが必要ですけど、そこまではなかなか全体に書くというのは難しいかもしれませんけども、少なくとも特別支援学級、あるいは通級の指導を受けている子供たちについては、やはり作成すべきだという論点で考えていく方向性が必要なのかなというのを一つ思っています。
それと、もう一つ、今度同じように小・中学校の学習指導要領を考えていったときに、まだまだ実際に中身的なことというのが、教育課程のことが特別支援学校の参考にしなさいという程度の示し方で、もう少し例えば実際に具体的にどういった内容でやっていけばいいのかというのを、これは解説レベルになるかわかりませんけども、書きぶりとして具体的に自立活動の指導であるとか、あるいは教科の代替の話であるとか、そういったことも書きぶりとして教育課程の編成のことについて、少し特例的に示していくことも必要なのかなと思ったところです。
それともう一点、特別支援学校ですけども、私は今教育センターというところで仕事していますので、今、小・中学校の話をしたのですが、特別支援学校の中で話をさせていただければ、やはりどんな力を子供たちに付けさせてあげたいのかということを考えていったときに、今回の同じような方向性で付けさせたい力というのを考えていかないといけないと思います。そのときに現行の学習指導要領の中では、特に知的障害のある子供さんたちの中には、施行規則としては各教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間、自立活動で構成するようになっています。ただ、実は知的の教科を見たときに、段階的に1段階、2段階、3段階、そして中学部が1段階、高等部が2段階という示し方をされていまして、そこの教科の示し方、段階の示し方についても、もう少しやはり具体的な示し方が必要なのかな、特に中学部の段階では1段階しか示されていませんので、そういったことを具体的に各教科の目標として個々の個別の指導計画を作っていく段階で、当然一人一人の目標として設定していく段階で、目標設定が、変な言い方をするとアバウトで、なかなか目標設定がしづらいというのがあります。そういうことを考えていくと、もう少し知的の教科の段階の示し方等も今後検討していく必要があるのかな、かなり細かいことになって申し訳ないのですが、こういったことも必要なのかなと今思っているところです。
そうなってきますと、やはり個別の指導計画の示し方についても、ややもすると、今、教科等は配慮しながらと書いてあるのですかね。少し書きぶりとして、教科の内容も書きなさいということでの個別の指導計画の書きぶりがありますけども、私は個別の指導計画については、きちんと教科の内容、目標を、教科、道徳、自立活動、総合的な学習の時間というのは、やはり個別に目標をきちっと立ててあげて、そして、その中でいろんな指導の方法等があると思うんですけども、それをやっていかないと、ややもすると教科の目標が少し薄くなってくるのではないか、評価の段階で何を評価するかとなってきたときに、付けさせたい教科の力というのはあるわけですから、そこをきちっと明確にバックできるような、評価できるような形で個別の指導計画も作っていかなきゃいけないのかなと思っているところです。
そういった視点で、教科の目標あたりが段階の示し方あたりも、教科の示し方自体も少し検討がなされていけばいいかなと思ったところでございます。
 【宍戸主査】  ありがとうございました。時間が参りましたので、今日の議論はここまでにしたいと思います。本日様々な御意見を頂きましたけども、事務局で論点ごとにその趣旨を整理していただくようお願いしたいと思います。そして、次回からはテーマに沿った議論を深めてまいりたいと思います。なお、十分意見を述べることができなかった、あるいはほかの委員の意見を聞いて、こんなことを思ったというようなことが更にありましたら、ペーパーでもって事務局にお送りいただければ、それも参考にして次の議論に生かしていきたいと思います。
それでは、次回以降の予定につきまして、事務局より御説明をお願いします。

○太田特別支援教育課課長補佐より次回の案内
【宍戸主査】  次回は11月19日に予定しております。幼・小・中・高における特別支援教育ということで意見交換したいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。それでは、第1回の本日の特別支援教育部会はこれにて終了させていただきます。ありがとうございました。



― 了 ―

 


お問合せ先

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電話番号:03‐5253‐4111(代表)(内線3716)

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