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地域とともにある学校の在り方に関する作業部会(第6回) 議事録

1.日時

平成27年8月24日(月曜日)9時30分~12時

2.場所

中央合同庁舎4号館 12階 1214特別会議室(財務省)

3.議題

  1. コミュニティ・スクールの仕組みの必置について
  2. その他

4.出席者

委員

浅原委員、生重委員、貝ノ瀬委員、加治佐委員、黒瀬委員、貞広委員、佐藤委員、竹原委員、田崎委員、早川委員、藤田大輔委員、藤田裕之委員、宗岡委員、山野委員

文部科学省

藤原大臣官房審議官、徳田大臣官房審議官、谷合社会教育課長、塩崎参事官、鍋島地域・学校支援推進室長、藤原学校運営支援企画官、他

オブザーバー

京都光華女子大学西准教授、常葉大学仲田講師

5.議事録

中央教育審議会初等中等教育分科会
地域とともにある学校の在り方に関する作業部会(第6回)

平成27年8月24日

【加治佐主査】
皆さん、おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから、中央教育審議会初等中等教育分科会地域とともにある学校の在り方に関する作業部会第6回の会議を開催いたします。
本日は、大変お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。
前回の作業部会におきましては、コミュニティ・スクールの総合的な推進方策について様々な御意見を頂いたところです。
本日は、前回までの御議論も踏まえつつ、コミュニティ・スクールの仕組みの必置について御議論いただければと思っております。
それでは、議事に入る前に、配付資料の確認及び簡単な説明を事務局よりお願いいたします。

【廣田参事官補佐】
失礼いたします。皆さん、おはようございます。最初に会議資料の確認をさせていただきます。
お手元にクリップ留めで資料がございますが、議事次第に基づきまして、資料1-1から資料5、そして参考資料1、2という形でお手元に資料があるか御確認ください。そのクリップ留めの資料以外に、机上配付として「自治体独自の類似の仕組みに関する参考資料」というホチキス留めの資料。そして両面1枚刷りでコミュニティ・スクールの総合的な推進方策をどのように考えるかという論点に対してのペーパーがあります。こちらは田崎委員から提出されている資料です。後ほど御紹介いただきたいと思います。また、「玖珠地域新設高校コミュニティ・スクールの基本構想」というポンチ絵がございますが、こちらは宗岡委員の方から御提出いただきました資料でございます。こちらも後ほど御説明いただきたいと思っております。
クリップ留めの資料の中の参考資料2をお手元に御用意ください。この作業部会における検討事項例というのを第1回のときにお示ししました。この参考資料2の中で、赤く四角で囲ってある部分、こちらが本日のメインテーマになるところです。コミュニティ・スクールの仕組みの必置について、以下の観点も含めどのように考えるか、本日はその観点ごとに御意見を頂きたいと考えております。
以上です。

【加治佐主査】
ありがとうございました。資料の不備がありましたら、事務局までお申し付けください。
なお、本日も報道関係者から傍聴及び録音の希望がありました。これを許可しておりますので、御承知おきください。
それでは、本日の議事に入ります。
まず、事務局から、第5回までの意見を踏まえて、コミュニティ・スクールの仕組みの必置について御議論いただく上での参考となる「検討の視点」、及びその参考資料等について御説明いただきたいと思います。その後、前回の作業部会でも一部御報告いただきましたが、実態調査の追加の結果について、佐藤委員と仲田講師に御発表いただきます。
そして、さらに、有識者からの御意見として、コミュニティ・スクール推進員、いわゆるCSマイスターの京都光華女子大学西孝一郎准教授から御発表を頂きたいと思います。そして、これらを終えた後で、まとめて質疑と議論の時間を設けたいと思います。
それでは、まず、事務局から御説明をお願いいたします。

【廣田参事官補佐】
失礼いたします。事務局の方から資料の説明をさせていただきます。15分程度の時間ですが、多岐にわたりますので、簡単に御紹介をさせていただきたいと思います。
まず、本日の「検討の視点」についてお話をする前に、資料4を御用意いただければと思います。御説明しますのは資料1-1、1-2、そして資料4でございます。最初に資料4を御紹介させていただきます。
前回の会議で、1回目から4回目までの会議の主な意見と検討の方向性についてお示しさせていただきました。この部分について、赤字で修正をしているところが主に前回の会議で皆様から頂いた御意見の修正。そして、今後の審議まとめに向けてということで項目立てをさせていただき、体系を少し整理させていただいたという点です。詳しくは御紹介しませんが、1ページのところで、学校がより地域に開かれ、信頼される学校づくりを進めていく必要があるという御指摘とか、あるいは生涯学習社会における学校教育の位置付けということについて御意見を頂いております。
続いて9ページになります。コミュニティ・スクールがそもそも制度化された背景というところにも、しっかりと触れる必要があるという御指摘を頂いていることを踏まえて、9ページ、一つ目の2の(1)ですが、「コミュニティ・スクールの意義・理念」ということで、制度化された背景などについて触れております。
そして、2番、「これからのコミュニティ・スクールの在り方」というところで、現行制度の三つの権限、役割という部分についても御意見を頂いております。さらに、この部分については検討していただく必要があると考えておりますが、前回頂いた意見について、9ページから10ページにかけて言及をさせていただいているところです。
また、17ページに、特に前回は教員養成部会における検討状況について御説明をしたということもあり、組織としてのマネジメント力の強化の関係で教員養成課程、あるいは教員の研修について御意見を頂きましたが、この部分については、教員養成部会における議論としっかりと接続していくということ。また、チーム学校作業部会というものが別途中教審に設けられておりますが、そことの接続を図っていくことを触れております。
そのほか、体制面・財政面における支援の充実ですとか、幅広い普及・啓発の推進等々についても御意見を頂いたことを踏まえ、記述を追加しております。本日、こちらの資料につきまして御議論する時間はございませんので、また御意見を頂ければと思っております。
戻りまして、資料1-1、1-2を使い、本日の御議論の視点について御紹介をさせていただきたいと思います。先ほど申し上げましたように、この作業部会における検討の視点の中で、本日は、特に「コミュニティ・スクールの仕組みの必置」についてどう考えるかということについて御意見を頂きたいと思っております。四角の部分が全体の検討事項の部分ですが、それを更にブレークダウンしたのが、その下の「検討の視点」という部分です。
全般的な事項として、全ての学校におけるコミュニティ・スクール化を検討するに当たって、現行制度上の、学校運営協議会の権限の在り方をどのように整理するか。あるいは機能の一つとして、支援の総合的な企画・調整の機能を位置付けることについてどのように考えるかということに触れております。
そもそもの前提でございますが、第1回のときに御紹介させていただきましたように、官邸に置かれております教育再生実行会議の第6次提言におきまして、全ての学校がコミュニティ・スクール化を目指していくということが触れられたわけです。また、この提言の中におきましては、国は、全ての学校がコミュニティ・スクール化に取り組み、地域と相互に連携、協働した活動を展開するための抜本的な方策を講じるということと併せて、コミュニティ・スクールの仕組みの必置について検討を進めるということがこの教育再生実行会議の提言に盛り込まれたところです。この提言を踏まえまして、本日の御議論に至っているということを、まず共有させていただければと思っております。
そして、その次の丸ですが、学校や地域の状況を踏まえたコミュニティ・スクールの導入促進の在り方をどのように考えるか。現行制度上の、学校運営協議会の権限との関係も踏まえて、自治体独自の類似の仕組みの扱いについてどのように考えるか。これにつきましては、後ほど御紹介をさせていただきたいと思っております。
市町村や学校規模を踏まえたコミュニティ・スクールの導入促進の在り方をどのように考えるか。小規模な自治体や児童生徒の数が少ない学校について、どのような教育上の必要性等が認められる場合に複数校で一つの学校運営協議会を設置できることとするか、市町村規模との関係での配慮についても御議論いただきたいと思っております。
2枚目ですが、幼稚園、高校、特別支援学校の特性を踏まえた在り方です。こちらについても、後ほどそれぞれ特性を踏まえて、事例について御紹介させていただきます。
次の丸、小規模自治体における教育委員会と学校運営協議会との関係の取扱いということで、学校運営協議会の委員の確保が困難な場合が比較的多い小規模自治体において、教育委員会と学校運営協議会との機能分担の在り方をどのように整理するか。あるいは委員の人材確保の方策をどのように考えるかということに触れております。
最後に、学校運営協議会の制度上の見直しの方向性で、このような点も踏まえながら、学校運営協議会を必置とすることの是非についてどのように考えるか。そして、現行制度上の、学校運営協議会の権限の見直しについてどのように考えるかということを視点として示させていただいております。
これらに関連する参考資料につきましては、資料1-2です。少しかいつまんで御紹介させていただきたいと思います。1ページに、学校運営協議会の制度導入に至る経緯という資料があります。詳細には御説明できませんが、上の必要性というところにありますように、国民の学校教育に対する要請が多様化・高度化していきました。その中で公立学校の管理運営の活性化を図る必要がありました。また、地域の住民や保護者がより主体的に運営に参画することを可能にしていく。そのことによって信頼される学校づくりを進めていくことが重要ではないか。そのようなことから学校運営協議会の制度導入に至っています。
2ページから3ページが、平成16年、この学校運営協議会の制度を導入することになった中教審の答申のまとめです。関連する部分をそのまま抜いておりますが、2ページ目の上の方にありますように、1の一つ目の丸です。公立学校の運営につきまして、学校運営の状況が保護者や地域住民等に分かりにくく、学校の閉鎖性や画一性などにつながりがちである、そのような御指摘を頂いております。
その中で、三つ目の丸ですが、このような中で、近年、学校と地域社会との連携・協力を更に一段階進め、地域の力を学校運営そのものに生かすという発想が出てきていると。こうしたことを踏まえながら、学校運営協議会制度ということについて触れられたわけです。
2ページの下、二つ目の丸です。3行目、より積極的に学校運営に関わることができるような新たな仕組みを検討すべきという御指摘の中で、2、制度化に当たっての基本的な考え方についてとありますが、学校運営協議会の制度に当たっては、制度導入の対象とありますように、地域とのつながりが特に深い小学校や中学校が中心になると考えられますが、地域の実情に応じ、学校を設置する地方公共団体の教育委員会の判断で幼稚園や高等学校などを対象とすることも考えられます。これが平成16年に出された答申における位置付けでした。
もう一つの丸ですが、地域運営学校は、学校運営の在り方の選択肢を拡大するための手段の一つとして新たに制度化すべきものである。したがって、その導入は全ての公立学校に一律に求められるものではなく、地域の特色や学校の実態、保護者や地域住民の意向などを十分に踏まえて、学校を設置する地方公共団体の教育委員会の適切な判断により行われることとし、指定の手続については教育委員会において定めることが適当であると。これがおよそ10年前に示された答申の内容でございます。
3ページ目からは、具体的な学校運営協議会の役割等について触れられておりますが、当該学校の運営の大綱について、校長の提案に基づいて承認を行うということで、その必要性などについても言及されております。この過程を通じて、学校運営に共同責任を負っているという自覚を深めていくことが大事だということが示されていたり、あるいは教職員の任用に関してということについても、学校運営協議会が人事について具体的に関与することができたりするようにしていく、その必要性が言及されているところです。これが制度制定時の関連資料ということで、またお時間があるときに見ていただければと思っております。
4ページの下の図でございますが、学校運営協議会と教育委員会・校長との関係についてということをお示ししております。都道府県教育委員会が教職員の任命の権限を持っております。いわゆる任命権を持っております。また、市区町村の教育委員会は人事の内申権というのが地教行法上定められています。また、教職員の進退に関する校長の意見申出ということで、意見具申権というのも校長に与えられている権限でございます。こういった既に法律上与えられている権限の中で、学校運営協議会が教職員の任用に関して意見を言うことができるようにしていこうと。そのようなことがこの制度制定時に議論され、制度化された背景でございます。これも押さえていくことができればと思っております。
そのほか、5ページには関係文献ということで逐条解説の抜粋。7ページからは関係通知ということで地教行法改正時の通知をお示ししております。
本日の議論の中では、類似の仕組みの取扱いについても御議論いただくことになっております。10ページ、公立小・中学校における学校運営・学校の教育活動への参画等の状況ということで、黄色に色塗りしてあるところがいわゆるコミュニティ・スクール、地教行法に基づく学校運営協議会が設置されている小・中学校の数でございます。それに対して、丸2というところが、地教行法に基づく学校運営協議会ではないけれども、校長の作成する基本方針を承認し、主体的に学校運営等について協議する会議体があるという割合。そして、承認という機能は持っていないけれども、そういった会議体があるというのが、その下、14.4%と広がっていく形になっております。
およそ承認という行為を求めないとして、学校運営、教育活動について協議し、意見を述べる会議体があると広く捉えてみれば、5,135校、およそ17.1%が全国的に設けられているという状況です。
11ページ、これら類似の仕組み、学校運営に参画する会議体を置く小・中学校において、学校運営協議会へ移行しない理由について、選択肢を設けてお聞きしております。1番から8番までの選択肢を掲げたところ、4番目の「従来の地域連携実践で十分だろう」というのが、全体の数が一番右で、25.3%。「保護者・地域の意見が反映されているのでコミュニティ・スクールは特に必要ない」というのが31.2%。6番目、「任用の意見申出で人事が混乱しないか」ということへの警戒感というのが、およそ15.9%という状況でございます。一方で、承認の手続により自律性が損なわれるのではないかというような不安についてはゼロという回答でした。
次に12ページ。地教行法第47条の5の規定によらず、自治体が取り組んでいる学校と地域の連携組織というものです。お手元の机上配付で事例の紹介がありますので、そちらについては、後ほど御覧いただければと思いますが、その総括一覧を12ページにお示ししております。ここに示している8自治体以外にも様々な取組がありますが、8つほどピックアップして御紹介させていただきます。
長野県では、運営委員会ということで、学校運営協議会とは別の組織を設けております。右側に学校運営協議会の主な役割の有無と書いてありまして、番号丸1、2、3とあります。1番が地教行法上の運営方針の承認というものですが、バーになっています。つまり、運営委員会においては、承認という機能を持ち併せていない。また、丸3番のところもバーになっておりますが、教職員の任用に関しても意見を言う仕組みにはなっていないということです。一番右に権限や役割とありますが、学校運営に参画する。つまり、児童生徒の将来のあるべき姿、学校の課題等、学校運営についての話合いを行うという機能を持っています。また、支援ボランティアによる支援活動の推進、学校関係者評価の実施、そのようなところが長野県の信州型コミュニティ・スクールと言われるものの中身です。
また、福井県においては、県が事業として実施要綱で定め、全ての市町村において、全ての学校に既に地域・学校協議会というのが置かれています。学校長が推薦し、設置者が委嘱をするというスタイルをとっておりまして、右側、真ん中の丸2の部分だけ丸が打ってあります。一番右に具体的な学校運営に関する協議ということで、教育目標、運営方針、教育課程の編成等について協議をしていくということ。あるいは学校評価、地域の行事や活動への参加に関する協議等々について、福井県ではこの地域・学校協議会におきまして議論されているという状況でございます。
そのほか、長崎でも学校支援会議、熊本県におきましても学校地域づくり協議会という形で様々な取組が行われている状況です。
一番下二つが実際の中で承認の機能を持たせているものです。豊川市は、名前自体も学校運営協議会という名前を使っておりますが、地教行法に基づくものではないということを言われております。校長の運営方針の承認、そして学校運営に関する意見、そして学校関係者評価を実施しているという内容ですが、ほぼ学校運営協議会と同じような状況になっております。
こういった自治体の類似の仕組みがあるということと、もう一つ最後に御紹介させていただきたいのは、幼稚園・高校・特別支援学校のコミュニティ・スクールの状況についてです。
13ページ以降に具体的な資料があります。幼稚園は現在95園、高等学校が13校、特別支援学校が10校、コミュニティ・スクールに指定されております。13ページが幼稚園の四つの事例を総括したものですけれども、例えば岡山市の福田幼稚園については、幼小中全体で共通の取組を実施しており、愛育委員、あるいは主任児童員なども入れた形で委員を構成しております。下のおおたま学園については、こちらも幼小中一貫教育を進めていく中で、小学校長、中学校長も入れた形での体制を築いているということが特徴としてあります。
14ページ。高校は特徴がございまして、キャリア教育、あるいは企業との連携というような視点でコミュニティ・スクールを捉えているところもあります。高知県の大方高校については、まさに再編統合の危機に瀕(ひん)していたという状況の中で、その課題解決のために地域と一緒に立ち上がっていこうと実施されております。また、高校生のアイデアを基にした地元の商品開発などもやっており、学校の課題解決に加えて地域の課題解決にも取り組んでいる実例です。
一つ誤字がありまして、委員構成のところに「黒瀬町」となっておりますが、「黒潮町」ということで、潮の間違いです。黒潮町の教育委員会も絡みながら、つまり、地元の自治体ともタイアップしながら進めています。三重県立紀南高校も同様で、町の教育長も入りながら、課題解決に取り組んでいるという状況です。
そのほか、富士市、あるいは千葉県、横浜市という形で示されておりますが、いずれも企業、大学との連携強化という視点で委員の構成もされています。
最後に、特別支援学校ということで、15ページ。京都市の西総合支援学校は、通学区の要素だけではなくて、障害のある子供の教育の推進という一つのテーマに対するコミュニティをしっかり作っていこうということで取り組まれています。メンバーの中には社会福祉協議会の方も入っています。
岐阜市の岐阜特別支援学校、こちらも地域とともに進める特別支援教育ということで、非常に取り組みやすい一つの例としては、地域と一緒に防災教育に取り組んでいるということで、市の福祉課長、あるいは福祉会施設長も入っていただきながら、その体制を構築しているという実例です。
本日の議論の参考になればということで簡単に御紹介させていただきました。
以上です。

【加治佐主査】
ありがとうございました。
それでは続きまして、佐藤委員と仲田講師にアンケート結果の追加の報告をお願いします。20分程度でお願いします。

【佐藤委員】
それでは、お手元の資料2を御覧いただければと思います。前半の方は、私は学校の校長調査の方に関して御報告申し上げ、仲田講師の方は教育委員会調査について御報告したいと思います。前回も一部報告申し上げていますので、重複するところは若干飛ばしながら御報告申し上げます。
まず、1ページの調査の実施概要、前回と同じでございます。まだ追加のデータを入れておりません。めくっていただきますと、回答数、あるいは学校種、指定年度等書いてございますが、これは後で御覧いただければと思います。
4ページを御覧いただきたいと思います。F5のコミュニティ・スクールの指定のきっかけ、これは前も申し上げましたが、圧倒的に教育委員会からの働きかけによって指定されたところが6割という数字になっておりまして、学校自らは8.8%、あと両者の意見が一致ということが24.6%、上から4番目です。これは前回どおりです。
あと、Q1からしばらく学校の教職員の様子、保護者の様子、子供の様子、地域の様子というのがありますが、これは指定の有無別にクロスしておりません。実際、本日の資料にございませんが、指定の有無別ですと、全体的に指定校の方が未指定校よりも肯定的な回答は若干高い傾向はあります。中でも、Q1を御覧いただきますと、上から5番目の項目、「教職員はコミュニティ・スクールについて理解している」というところ、ここは相当な差があります。指定校83%、未指定校は23%ぐらいの差。ほかの教職員以外の保護者、あるいは地域住民がコミュニティ・スクールに対して理解しているかどうか。あくまでも校長の回答ですが、これも相当開きがあると。そこのところだけ大きな違いがある。結局、未指定校、あるいはコミュニティ・スクール以外に通わせる保護者は、コミュニティ・スクールに関してほとんど理解していないという、そういう校長の認識があることがはっきりしました。
指定校の傾向で8ページを御覧ください。若干ダブることがございますが、Q9学校評議員又は類似制度の設置状況で、上から3番目の項目、「学校運営協議会設置に伴い、学校評議員又は類似制度を廃止した」、これが全体の77.4%で、学校評議員を設置しているものは一番上の項目ですが、9.1%、1割弱にすぎないということが分かりました。
なお、この学校評議員類似制度と、今、補佐から御説明いただいたコミュニティ・スクール類似制度は、境界線が確かにはっきりしないところはあります。
9ページの上、SQ9-1です。学校評議員から学校運営協議会への移行に関しましては、上から二つ目の項目、「学校評議員を学校運営協議会委員とし、更に新たな人材も学校運営協議会委員に加えた」が全体の半分ということで、基本的には学校評議員からメンバーをかなり学校運営協議会の委員に投入して新設しているというところが半分ということになります。そのほか、一番上、そのまま学校運営協議会委員にしたというのが10.1%ということです。
ただ、その下、SQ9-2学校運営協議会と学校評議会等との関係ですが、これは肯定的な回答が青っぽくなっています。どうなったかというと、上から3番目の項目を見ていただきますと、「学校運営協議会は学校評議員等よりも活発に意見を出してくれる」。その下、「学校運営協議会委員は学校評議員等よりも当事者意識が高い」とか、このような形で、どうも指定校の校長先生は、学校評議員よりも学校運営協議会の方が委員の活動が活発だと認識する傾向があります。更に一番下、「学校運営協議会と学校評議員等を併設する必要はない」、これがかなりの数字で、8割弱というふうになっております。
また、11ページのSQ10-2を御覧ください。学校支援地域本部等と学校運営協議会の関係づけで、数が多いのは真ん中、上から二つ目です。下部組織、これは学校運営協議会の下部組織ではないが、学校運営協議会と連携させている。これは全体の54%。その次が一番上、「学校支援地域本部等を学校運営協議会の下部組織等に位置づけている」、これが34.1%。何らかの関係づけを図っているところが8割以上、9割近いと言った方がいいかもしれません。
ちなみに、ここにはありませんが、学校支援活動に対する校長の評価、満足度のような形で聞いています。クロスさせますと、一番上の下部組織、これは91.9%です。下部組織ではないが連携、92.1%の校長が学校支援活動に満足。ただし、上から三つ目、学校支援地域本部等と学校運営協議会は独立して活動というところの満足度は75.1%、10ポイント以上低下しているという傾向です。ですから、何らかの関係づけが校長先生の満足度につながっています。
あと、時間の関係で、12ページの下を御覧ください。SQ10-5学校運営協議会と学校地域支援本部等の連携についてということで、全体580名から聞いておりますが、学校運営協議会の方針に基づいて、学校支援地域本部等による支援活動を実施ということで、学校運営協議会が方針を作成して、これに基づいて学校支援活動が行われる。これが全体の約半分、48.6%ということです。
そして、今度は担当者について、15ページのQ14を御覧ください。学校運営協議会の主たる校内担当者ですが、これは圧倒的に教頭職が多く、副校長を加えると1,000校を超えてしまう。ただし、ここには複数の担当制をとっているところもありますが、それに関して、筆頭の回答のみ取り上げているということで御承知おきください。いわゆる副校長、教頭が主たる担当である、そういうケースが圧倒的に多いということです。
あと、権限に関して触れておかなければいけませんので、18ページのQ20を御覧ください。平成26年度間、学校運営協議会において、学校が提示した教育方針や教育課程など学校の運営に関する基本的な方針の承認状況で、「修正意見等がなく承認」、これが全体の91.2%。ほとんどの学校がそう。ただ、何らかの意見が付いた学校が大体6%強あると。修正意見の内容を見ますと、修正があった場合の学校について、134校に聞いておりますが、「新たなアイデアが提示」が76.5%、「文書表現等の修正」が51.9%ということで、新しいアイデアが加わったという、建設的な意見があったというふうになっております。
あと、19ページのQ23を御覧ください。学校運営に関して教育委員会や校長に対して申出があった場合、その意見の内容ですが、一番上の「A.教職員の人事に関すること」がありまして、これは青いところが実は「なかった」という回答です。赤っぽい方が校長に対して、そして緑が教育委員会に対してということで、任用権限以外の問題、例えば研修の充実とか、そういうことに関して、ほとんど意見が出されてはおりません。赤いところを見ていただくと、校長に対して意見があった。上から4番目、「地域人材の活用」、あるいはGの「学習指導に関すること」、「生徒指導に関すること」等、教育指導に関する内容が多いということになります。
20ページ、これは任用意見に関してですが、全体の学校でいうと0.07回という、ちょっとわけが分からない数字になっておりますが、全体1502校のうち、ほとんどがないわけですが、回数でいうと、こういう回数になります。そのSQ24-1に関していうと、Eのところです、教職員に関する一般的要望が圧倒的に多い。件数は御覧いただいてもよく分からないかと思いますが、棒だけ見ていただければと思います。
次の21ページに意見の内容の一事例です。あと、その下に反映の問題があって、反映されたどうか。「反映された方が多かった」が34%、「ほとんど反映された」が19.1%、55%ぐらいは反映されているというふうになっております。
22ページのQ26です。法定権限に基づく以外、どんな活動を行っているかということで、青いところだけを御覧いただくと、学校支援活動、ちょっと飛ばして、Cの学校関係者評価というところの数字が高く、学校の自己評価等、Eですが、こちらも8割以上ということです。学校支援と学校関係者評価が附帯的な活動になっています。
そのほか、28ページを御覧ください。Q32コミュニティ・スクールをめぐる現況、これは前回報告させていただきましたが、天笠委員から御質問がありまして、校長の意思と教育委員会の意思との関係はどうなっているのだということでクロス集計しました。本日、資料は配付しておりませんが、簡単に申し上げますと、校長に意思なし、教育委員会に意思なしという場合、これは48.7%です。今度は校長先生に意思がない。だけど、教育委員会にどうも意思がある。あるというのは、意向がなしに対して、いいえなので、あると申し上げています。これは14.2%。校長先生に意思があって、教育委員会に意思がない。これは4.2%です。校長先生に意思があって、教育委員会に意思がある。これは32.9%。そんなような数字になっております。資料がなくて申し訳ございません。
もとの配付資料に戻っていただいて、Q33校長・園長としてコミュニティ・スクールの指定を受けるため重要だと思うこと。これに関して、前に申し上げました教育委員会の働きかけ、予算、そして教職員の加配、コーディネーターの配置、人的、あるいは予算的な条件、これは数字として高くなっております。
29ページ、先ほどとも関連しますが、コミュニティ・スクールの指定を受けようとする意思があるかどうかということで、上から2番目、「教育委員会からの働きかけがあれば指定を受けたい」が20.3%。「是非指定を受けたい」、そして、「気が進まないが」というのを加えると3割強という数字になって、ただし、今のところ分からないというのが約3割あるということです。
そのほか、全ての学校に関する質問が後ろにございます。32ページのQ37を御覧いただければ、権限に関してどれが重要かということで、「校長が作成した基本方針の承認」というのが圧倒的に数として多いです。次いで、学校運営に関する意見の申出、そして任用に関する意見については一番低い数値になっています。青のところだけ御覧いただければと思います。
あとは前回、貞広委員から御質問がありましたが、33ページのQ38複数校をまとめて設置できるようにするということに対してですが、表になっておりますが、列でいうと単位学校ではなく、複数校まとめて学校運営協議会を設置できるようにする。これを見ていただきますと、自治体の規模別になっておりまして、県立を除いて、区、市、町、村と並んでいます。村、町の方が数字は高いです。全体的に自治体の規模が小さいと、こちらの数字が高くなっている。あと、一番右の列、現行どおりというのは、自治体規模が大きい方が、数値が高いということです。
裏側の複数校をまとめて設置について、単位学校ではなく複数校をまとめ、学級規模別でというと、学校規模と言った方が正確かもしれません。学校規模が大きくなると、まとめてという数字が減ります。現行は、学級数が少ない学校の方が、数字が低めということで、これは、前回御指摘のとおりはっきりしたわけです。
あと、Q39ですが、「全国的に多くの学校で導入されることが望ましい」が25.6%、4分の1。「教育委員会の判断に委ねる」、31.8%。合わせて56%ぐらいが前向きに見ているということ。さらに、これに「希望する学校」というのを加えると、大体8割以上が比較的肯定的です。40ページは前回報告しましたので省略させていただいて、私の時間が長くなってしまって申し訳ありませんが、仲田講師にお願いしたいと思います。

【仲田講師】
常葉大学の仲田と申します。引き続き教育委員会の報告をいたします。
まず、37ページのQ2、学校評議員と学校運営協議会についてです。学校評議員を現在実施している自治体のみ、その状況について「指定あり」、「指定なし」で比較をしていますが、先ほど佐藤委員の方からありましたように、学校評議員が積極的に意見を述べている、あるいは学校評議員は保護者・地域の意見を学校に反映させているといった項目について、「指定あり」の方がやや消極的な回答になっていることが見えるかと思います。恐らく学校運営協議会と学校評議員を比較して、学校評議員の方にやや消極的な印象を持っているということが見て取れようかと思います。
続きまして、38ページ、これも学校支援地域本部と学校運営協議会、両方を置いているというところです。項目を読み上ませんが、大体どれも学校運営協議会と学校支援地域本部、両方置いている場合の方が、学校支援地域本部の機能について肯定的な傾向が出ているかというところが見て取れようかと思います。
続きまして、39ページ、コミュニティ・スクールに対する各主体の関心度というところで、首長、議会、教育長からいろいろな意見が並んでおります。ブルーのバーがコミュニティ・スクールを指定しているところ、青いのがコミュニティ・スクールを指定していないところの状況ですが、教育長に関して、あるいは教育委員会の会議については、およそ9割が積極的であるということになっております。例えば、一番上の首長を御覧いただきますと、指定ありのところでは、8割のところが、まあまあまで含めて積極的というところで、かなり首長の印象がここでは高く出ているという印象があります。
続きまして、下のQ4-A、学校運営協議会の三権限への認識ということですが、1位から2位、3位で、重要な順に挙げてくださいと答えを求めたものですが、1位が校長の作成した教育方針への承認、2位が学校運営に関する意見の申出、そして第3位はかなり緑になっていますが、教職員の任用に関しての意見は、第3位で一番低く出ているのが見て取れる傾向であろうかと思います。
41ページ、今後、コミュニティ・スクールを多くの公立学校で導入することについての意見ですが、指定ありのところを見てみますと、42%が全国的に多くの学校で導入される方が良いという回答でした。それに対して、教育委員会の判断に委ねてというところが45.7%。また、教育委員会ではなく、希望する学校による導入が11.7%という傾向が出ました。
46ページを御覧ください。これも権限に関する部分ですので触れておきますが、教育委員会に対する学校運営に関する意見の申出が、「多くあった」から「全くなかった」まで見てみると、多くあった順に「施設・設備に関すること」、「地域人材の活用に関すること」、「生徒指導に関すること」というところで意見が出されています。
次に、47ページのQ15-1、任用に関する意見の申出で、これも意見申出があったという件数が多かった自治体順に並べておりますが、「教職員加配を要望」、あるいは「教員に関する一般的要望」というところが多いところは、校長調査とほぼ同様の傾向であろうかと思います。
その下のQ15-2、任用に関する意見申出の反映の点ですが、「ほとんど反映された」、「反映された方が多かった」が5割、6割に達していますが、ほぼ回答がなかった項目ですので、この点については、34件の中での回答傾向であるというところを留保しておきたいと思います。
次のページのQ15-3、任用に関する意見が1年間に何校から出されたかということを平均しておりますので、やや小数点以下の数字が出ておりますが、1校に満たないぐらいのところから出ているというのが、全ての教育委員会における傾向であったということです。
51ページ、コミュニティ・スクール指定を行っていない理由を、これは前回も御報告をしたことですが、自治体の規模別で、前回の貞広委員からの御質問にお答えする形になっております。御覧いただくと、町村から政令市・特別区まで4分類したところです。町村で一番回答傾向が多かったものが、上から2番目、「地域連携がうまく行われているから」、「既に保護者や地域の意見が反映されているから」、「コミュニティ・スクールの成果が明確でないから」というところが出ています。逆に、政令市や特別区は、一番多かったのが、「学校支援地域本部が設置されているから」が全てのカテゴリーの中で多かった。また、「学校評議員や類似制度があるから」のような、要するに他の制度があるからCS指定を行っていないというのが政令市・特別区における回答でした。
最後です。53ページでは、コミュニティ・スクール指定を我が自治体でこれから行うために何が重要かを質問した結果が上の方の棒グラフになっておりますが、「コミュニティ・スクール予算の確保」、あるいは「コミュニティ・スクール担当コーディネーターの配置」ということで、人、あるいはお金に関わる項目が高くなっていました。ただ、これも下の自治体規模における分類を見てみると、やや傾向が変わりまして、例えば上から2番目、「コミュニティ・スクール担当のコーディネーターが配置されること」、あるいは「教職員の加配処置がなされること」、これを特に強く望んでいるのは町村やその他の市になっております。それに対して、政令市や特別区の場合、予算あるいはコーディネーターや加配処置の場合に関する傾向が低くなっていることが見て取れるかと思います。逆に、上から4番目、教員の任用に関する意見の申出に関しては、政令市・特別区がこれの見直しをしてもらうことがCS指定を行うために重要だということで、恐らく政令市が任命権者であるということに関わってきた結果であろうかと思います。その他、かなり雑ぱくで飛ばしてしまう結果になりましたが、以上です。

【加治佐主査】
どうもありがとうございました。
それでは、西准教授から資料3に基づいて説明をお願いいたします。

【西准教授】
それでは、失礼いたします。資料3を御覧ください。私は、京都市の御所南小学校というところでコミュニティ・スクールの立ち上げに関わりました。その後、京都御池中学校というところで小中一貫教育に関わりました。その後、また京都市の御所南小学校でコミュニティ・スクールの運営に関わりまして、その後、京都市の教育委員会でコミュニティ・スクールの推進員に関わってきた者でございます。また、CSマイスターとして文科省の派遣事業の方もさせていただいているところです。その上で少し、きょうはコミュニティ・スクールの総合的な推進に向けて、幾つか御報告をしたいと思います。
まず、「コミュニティ・スクールの仕組みの必置について」ということでタイトルを打っていますが、幾つか気づいた点をお話ししたいと思います。最初に、「学校運営協議会の在り方から」で、先ほどから何度か話が出ていることですが、最初に学校運営の基本方針の承認です。これについて、CSマイスターとしてのいろいろな活動をさせていただいていますと、「承認」という言葉に対する抵抗がかなりあるというのを感じているところです。どうも「許可」ということとイメージが混同しているのを感じます。
もともと承認というのは、今行っていることを正しいと認めていただいたらいいわけで、現状を否定するというわけではないということ、ここを確認しておきたいと思います。承認している姿を具体的に紹介していくこともこれから大事なのではないかなと思うのです。承認って何か文書を交換するわけではなくて、校長が説明をして、意見交換をして、この方針で進めようという委員の方の声があれば、「これが承認だ」という承認の具体的な姿が必要なのではないかなと思います。
それから、学校運営に関する意見ですが、どのような意見が出されることで学校が変わったのかという、こちらも例示が必要ではないか。先ほど御報告の中にありましたので、この辺を含めて、具体的な例を出していただければと思いますが、実際には難しいところなので、そのために学校をよりよくするための意見という方向性を出していただきたいと思います。どうすればもっと良くなるのかなという意見交換であっていただきたいと思います。
課題を出し合っても、なかなか積極的な意見は出てきにくいということです。これはCSマイスターとしていろいろな都道府県へ行かせてもらい、その後の話合いがあるのですが、コミュニティ・スクールの課題を出しましょうという話合いになったときに、積極的な意見は非常に出にくいです。私も参加させていただいて、よりコミュニティ・スクールの良さをどのように伝えていくのかという提案をさせていただくと、割と積極的な意見が出てくるので、この辺はニュアンスの問題ですが、そのような意見交換ができないのかなと思います。
それから、改めてですが、具体の教育課程の実施にまでは入らない制限が必要だと思います。これは当然御理解いただいていると思いますが、教育課程に関われば、それは責任を伴うわけで、地域の方にそういう責任は問わないということで、教育課程には参加しないということ、教育課程はあくまでも学校が責任を持って設定していくんだということを確認しておきたいと思います。
それから、教職員の任用に関する意見ですが、学校運営協議会の声を受け止める教育委員会の方策が必要なのではないかと思います。例えば、京都市でやっています教員公募制というのがあります。これは採用10年目以上の教員、それから現任校3年以上の教員が公募に応じることができるのですが、実は、公募制を引いて公募できるのは学校運営協議会を設置している学校という制限を掛けたわけです。そうしますと、公募制で教員が欲しいというところは、学校運営協議会の推進の後押しになったというところも実際にはあります。
私たちの学校では、この教員公募に応じてくれた教員の面接を学校運営協議会の委員にしていただきました。ただし、これは任用の可否には関わりません。任用というか、こちらの方の異動はほぼ決定しているわけで、改めて面接していただきました。そうすると、非常に効果的でした。委員の方もうちの学校に来たいと言っている教員と話をすることで、もちろん守秘義務は付けていますので、異動になっても、この人は公募で来たということは言ってはいけませんということは言ってあります。でも、うちの学校のために来てくれた先生だからというのは、その後も何度もその教員と個人的な話をするときにはあったと聞いていますので、面白い手段かなと思います。
それから、「学校支援地域本部事業からの発展」と書いています。学校支援活動の総合的な企画・調整ですが、学校運営協議会の機能の一つとして教育委員会規則において位置付けられている事項です。もともと学校運営協議会の機能の一部として書かれているわけですから、ここを接点としたいということです。そうしますと、既に学校運営協議会の機能を持っているという意識につながってくると考えています。さらに、ここに承認機能さえ付けば、学校運営協議会になるということを、私もCSマイスターの話のときにはいつも話すところです。
それから、学校支援活動の組織ですが、一人のコーディネーターだけに頼らず組織を作るということが大切だと考えています。学校支援地域本部と言ったときに、たった一人で本部というのはおかしいでしょうというお話をすることが多いです。コーディネーター組織ができ、承認機能を持てば、学校運営協議会への足掛かりになると思いますので、そういう御説明をしているところです。
それから、もう一つは、教育委員会の担当を一体化ということで、これはよく感じることですが、コミュニティ・スクールと学校支援地域本部事業との担当課が違う教育委員会がよくあります。パーセントは分からないんですが、学校教育課とか社会教育課に分かれていたりします。そうしますと、一方の課は積極的であったり、一方の課は積極的でなかったりということが実際に起こってきてしまっているわけです。この辺の担当の一体化は推進できないかということで、そうしますと、コミュニティ・スクールとの関連は明確になってきます。一体化が無理でしたら、横断的な組織をつくるとか、この辺で何とかカバーできないかと思うところです。
それから、「学校評議員と学校関係者評価委員会からの発展」ということですが、これはボランティアが集めにくい地域でよく行われているところです。高齢化した地域であったりとか、かなり生活基盤の弱い地域であったりとかいう場合には、学校評議員や、学校関係者評価委員会からの発展をお勧めしているところです。これは学校評議員の会議の場を作り、ここに承認機能が付いてくれば、学校運営協議会への発展が考えられるということです。
学校運営協議会の必要性を示すということです。先ほど言いましたような教員の公募制などのメリットを示していけることもあるのではないかと思うわけです。学校運営協議会がある学校には公募制を取り入れますということがあれば、先ほどの人事の問題と考えあわせて、学校運営協議会を置けないかというようなことになってくるのではないかという思いがあります。
それから、「小中一貫教育との同時推進」ですが、地域を含めた小中一貫推進委員会との関係で、小中一貫教育を進めるときには、何らかの形で地域と協働する会が設置されることが割と多いようです。学校だけの力で小中一貫教育を行っていくというよりも、地域の意見も取り入れながらということになり、この会議の委員がそのまま学校運営協議会の委員になることが多いように見受けられます。その場合、小中学校で一つの学校運営協議会にすることはかなり有効になります。また、校長が一人の場合はもちろん学校運営協議会も一つということになりますので、この方式は有効かと思います。
それから、地域の「統合推進委員会」などの関係があります。小中一貫教育を進めるときには学校統合が関わる場合が割とあります。統合推進委員会などは地域と学校の関係を検討してきた団体なので、学校運営協議会に移行しやすい団体です。実際にこういうところも京都市でもあるわけです。このように学校運営協議会の在り方を見直すという観点が一つあります。それとともに、学校支援地域本部事業、学校評議員、それから学校関係者評価委員会からは発展的にコミュニティ・スクールに持ってくるという方向です。
それから、小中一貫教育とは同時推進的に行うということでコミュニティ・スクールの仕組みの必置のためには大切なのではないだろうかと思います。発展的にコミュニティ・スクールに持っていくという立場をしっかりしておくと、今は例えばうちの地域ではまだ途上なんだと。最終的にはコミュニティ・スクールに持っていくんだ、どこの段階にいるのかということが明確になるのではないかと思います。
それから、学校や地域の状況を踏まえたコミュニティ・スクールの導入促進の在り方ですが、自治体独自の類似の仕組みをどう考えるのかということです。先ほどと重なりますが、承認に対する理解を深めることが一つの方向としてあると思います。どうしても先ほど申しましたように、許可というイメージがありますので、どちらかというと承認によって学校が下になってしまうというようなイメージも持たれているところがあります。並列であるべき、対等であるべきところが、何か承認していただくというイメージを持たれていたりします。ここをまず理解を進めなくてはいけないなと思います。それとともに、コミュニティ型学校という位置付けができないかと思います。コミュニティ・スクール、全てこの類似の仕組みも含めてコミュニティ・スクールと包括するわけではなくて、あるいはコミュニティ型学校などのような呼び方を付けて類似の仕組みを包括できないか。また、コミュニティ学校からコミュニティ・スクールへという発展を促せないかと思います。
それから、学校や地域の状況に応じるということですが、設置を柔軟にということの中に、小中学校で一つの学校運営協議会、これはよくこれからも出てくるパターンではないかと思いますが、幼小で一つの学校運営協議会もあり得ると思います。それから、中高で一つの学校運営協議会もあり得るのではないかなと思います。これによって幼稚園、高等学校への広がりも考えられるのではないかと思います。
それから、学校支援体制を柔軟にしていくということで、公民館タイアップ型、これまでの論議の中でも出されていた言葉ですが、これまでの組織を活用していくのであれば、このような既に実施されている組織を使っていくということは、十分に考えていかなくてはいけないと思います。
それから、NPO協働型ですが、ボランティアが少ない地域では、この導入がなかなか面白いと思います。京都市でも実施しており、かなり教育の困難な地域の小学校で子供を支えるNPOの団体があります。こちらの理事長が学校運営協議会の委員長、会長を務めているという姿が生まれてきましたので、このようなことも学校支援体制の柔軟化ということでできるのではないかと思います。
それから、3番目の市町村や学校の規模に応じたコミュニティ・スクールの導入促進の在り方です。複数校で一つの学校運営協議会を作っていく場合は、設置の要件を明確にしていく必要があると思います。学校規模、それから自治体の規模、あるいは明確な意図を持っていることであったりとか、小中一貫教育の導入に伴ってであったりとか、幾つかの設置の要件が必要かと思います。何でも一つの学校運営協議会ということではないと思いますし、もちろんそういう方向にはならないと思いますが、この要件の明確化が必要ではないかと思います。
それから、どうしても幾つかの複数校で一つの学校運営協議会になった場合、組織が複雑化する可能性があります。既にある組織と学校運営協議会との関係が複雑にならないようにしたいと思います。また、実効性のある組織とよく言われますが、複数校で一つの組織を作りましたが、実効性はなかったということにならないように気をつけたいと思います。
それから、大きな4番目ですが、「幼稚園、高等学校、特別支援学校の特性を踏まえた在り方」です。まず、1番目の幼稚園への導入ということですが、一つの視点は親子の育ちを支援するということではないかなと思います。これは京都市でも行っていますが、これからの子育てを考え、支援する場にということで、学校運営協議会で研修会を計画したりとかもできると思います。それから、保育参加とか託児ボランティア、こちらは保護者とか地域の人による保育参加とか、託児ボランティアが考えられると思います。
それから、先ほども出されていましたが、幼・小・中の連携を大切にということで、幼小連携を中心に中学校までを含めた子供の育ちを考える場になると思います。子育ての基本というのは幼児教育にあると考えられていますので、その基本を子供の育ちを研究して、近隣の小中学校に発信していくという視点が大事なのではないかと思います。
それから、高等学校への導入ですが、企業などを含めた社会とのつながりを重視していきたいと思います。それから、先ほども出されました内容に、キャリア教育との関わりを明確にして、どちらもが進むような形が取り入れられると考えられます。それから、社会貢献につながるようにということで、ボランティアを含めて社会貢献の場を作るということ。それから、社会貢献は自己有用感につながるということです。
これは少し前ですが、私は、東日本大震災の後、南三陸町のボランティアの方に行ったことがあります。そのときに高校生が集団で来ていて、その高校生は一生懸命瓦れき撤去の作業をしていました。その子に「どうしてこんなに一生懸命やるの」と聞いたら、「うちの地域では困っている人がいたら助ける」、あっさりこう言ったのです。この姿というのは、コミュニティ・スクールが作っていく姿ではないかなと思います。社会貢献する姿を地域が示せば、それを子供たちは見ていますし、また、子供たちも社会貢献する子供になっていくのではないかと考えています。
それから、3番目に特別支援学校への導入ですが、地域の教育力を向上させるというのが視点です。ボランティア養成とかですね。大きく言いますと地域を育てるという視点だと思います。障害のある子供への支援とかボランティア活動で、ボランティア養成講座をするとか、双方向の援助で支援する人、される人が互いに達成感を実感できるような取組ということです。これは京都市の西総合支援学校で実際に行っている取組です。
同じように、2番目も西総合支援学校の取組ですが、地域とともにある子供を育てるということで地域活動推進です。地域で育てるという視点だと思います。大学生ボランティアの協力で、地域の小学校での放課後交流活動というのを行っているわけです。放課後における地域活動の場ということで、「わくわくクラブ」というのを設定しまして、障害のある子、そして地域の子供たちが一緒に交流できる場を作っているわけです。このように幼稚園では子育てとのつながりが必要ではないかなと思います。それから、小中学校は今実際に行われていますが、地域とのつながりが大切ではないかなと思います。高校では社会とのつながり、それから総合支援学校では福祉とのつながり、このようなつながる視点、あるいは関連性を持たせる視点を明確にして広げていければなと考えているところです。
最後に、小規模自治体における教育委員会と学校運営協議会との関係ですが、そこにありますように、学校、学校運営協議会、教育委員会の役割を明確にして、もう一度関連性をしっかりと捉えていかなくてはいけないのではないかなと考えています。それとともに、学校、学校運営協議会、教育委員会、三者で話し合う場を持てればと考えています。代表者が集まって学校運営を話し合う場ですね。学校運営まではなかなかいかないですが、京都市でも統合が進んだ地域で、区全体で教育フォーラムを実施しています。これから先、地域の人たちと教育委員会、もちろん学校を含めて、どんな子供にしていきたいのかなということを考える場になっているわけです。そこで、他地域の学校運営協議会との交流もできているわけなので、このようなフォーラムが一つのイメージではないかと思います。
最後に、参考資料として、「学校支援地域本部から学校運営協議会への発展イメージ」というのを持ってまいりました。これは、私がCSマイスターとしてよく使う図ですが、放課後子供教室などを中心にしたボランティアは、これは応援団という意味であると。それから、学校支援地域本部(コーディネーター)というのは、応援リーダーを育てていることなのであると。それから、もしこの応援リーダーが何らかの承認の機能などを持ち始めたときには、これはフロントではないかと考えています、というようなことを言っています。ですから、応援リーダーで終わるのかということではないですが、応援リーダーで止まるか、あるいはフロントの組織を作っていくのか。その辺は発展的なイメージを持っていった方がいいのではないかなと考えているところです。学校運営協議会、それから学校支援地域本部事業は、もちろん両輪ではありますが、最後のゴールというのでしょうか、イメージをコミュニティ・スクールに置いて、そこへどんどん発展させていくという収束の仕方ができないかなと考えているところです。
以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。

【加治佐主査】
西先生、ありがとうございました。
それでは、御質問を受けたいと思います。先ほど事務局からの資料の説明、それから実態調査の結果、そして今の西先生による意見発表です。いかがですか。
佐藤委員にお伺いいたしますが、導入として、人事についての意見です。1%未満の数字が出ていまして、これほとんど機能していないと見るべきであって、つまり、この規定は有名無実であると思うべきなのか。つまり、機能していないから有名無実だと思うべきなのか。あるいは数は少ないが、ただ、これがあることによって、いざというときにはこういうことも言えるとか、教職員の人事についても言えるとか、そのような捉え方をすべきなのか。どちらですか。どのようにお考えですか。

【佐藤委員】
結論から言ったら後者の方で、この規定があるから意味があるというので、言い方が悪いですが、伝家の宝刀みたいなところもあって。今回、回数を計算しましたが、94校から回答を頂いています。今回の調査は、昨年度、平成26年度に限っております。ですから、過去に関してさかのぼっておりません。1,500校のうちの94校が意見申出があったということなので、数は確かに多くはないですが、この規定があることによって、実際に行使したい学校では、これをうまく活用していると理解しております。

【加治佐主査】
分かりました。山野委員、どうぞ。

【山野委員】
申し訳ありません。私は、チーム学校の部会も並行していて、もうすぐ出ないといけなくて、一言だけ意見だけ言わせてもらい、出させていただこうと思います。
今日は、貴重な御報告をありがとうございました。最後に西先生がお話ししてくださったところと、それから佐藤委員の19ページのパワーポイントで、Q23「学校運営に関して教育委員会や校長に対して申しだされた意見」のところで、「生徒指導に関すること」とかが非常に高い数値になっています。学校側は、校長に対して意見が出されるというところで、すごく抵抗感があると感じます。今日はコミュニティ・スクールの必置についての議論ですので、学校現場とすれば、地域が学校に対してきちんとしているのかというような意見を出す、こういう生徒指導に関する意見のところの違いや、難しい対応のところで意見が出るのでコミュニティスクールに難しさを感じる、抵抗感につながっていると思う場面に遭遇することがあります。なので、この特に意見が食い違うことに関してコミュニティスクールはどう対応しているのか、どう見せるのかということがあると思います。それと先ほどの西先生の御提言にあった、幼稚園の必置の問題とか、特別支援学校の必置のことでもどうなっていくのかを見せる。連携部局という点では、例えば特別支援学校だったら福祉、幼稚園だったら保健部局とか福祉部局という連携先というものがしっかり見えていくと安心できるのではないかと思います。見えない不安を解消するという意味です。連携相手が明らかになり、必置規制の中で、後押ししていく中で、そことつながっていくということを明らかに見えていくが重要ではないかと思います。それぞれのつながり先は違うかもしれませんが、例えば、見せるためにも連絡会だとか緩やかに作っていく方法も示すとか。学校教育課と社会教育課で部署が違うので、うまくつながらないというところも御報告がありましたが、例えば親の支援については、家庭教育の方でも親講座とかもしているのですが、そこが学校運営協議会に見えていなかったり、つながっていなかったりします。
なので、全体がまず見える中でのコミュニティ・スクールというイメージが出せると、最初の話の「生徒指導に関すること」も見えると安心感が生まれ、抵抗感を下げることができるのではないかと思いました。
以上です。

【加治佐主査】
はい。分かりました。

【山野委員】
浅原委員、どうぞ。

【浅原委員】
先ほどの佐藤委員の調査結果ですが、加治佐委員と同じ任用に関する意見についての質問です。94校について任用に関する意見の申出があったというお話がありましたけれども、ほとんどは一般的な意見や要望であるとここにまとめられています。例えば、人事に関する要望が出されて、学校が混乱し、この権限を学校運営協議会が有するために大変困っているという調査結果が、この中には出てきていないのですが、実際に事例があるのでしょうか。もし、ないのであれば、今からこれを議論して進めていくときに、この権限は、今までの事例上、学校が混乱して運用しにくいということはないということを明確に学校や市町の教育委員会に示すことができるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

【加治佐主査】
どうぞ。

【佐藤委員】
一例だけ聞いたことがあります。校長先生が定年になると。その後の校長先生に関して、今いる校長先生と学校運営協議会の委員長との意見がうまく合わなかったという例はあります。ただ、それ以外に関して、私の方では聞いたことはなくて、むしろ不満があるとすると、意見を申し述べたにもかかわらず、むしろ実現されなかったというところが、先ほどの21ページのところで反映されなかったが14.9%、こちらに問題があるかなと。ですから、今、浅原委員がおっしゃったように、混乱した事例というのは、私の知る限りではほとんどなかったと言っていいと思います。

【浅原委員】
ありがとうございます。

【加治佐主査】
はい、貝ノ瀬委員。

【貝ノ瀬委員】
今、佐藤委員が出された事例というのは、うちのことかなと思ったのですが、極めて類似の事例がありました。それは現職の校長が3月に退職するんだけれども、本人はそれは言えないというか、再任用を内心は希望していました。だけど、教育委員会からは再任用を想定しているということについては本人には言っているけど、本人の口からは学校運営協議会の中では言えないという状況の中で、ところが、学校運営協議会の皆さんは、そのまま退職してしまうのだろうと思い込んでいました。だから、後任の校長先生については、その校長先生のような立派な先生を是非選んでもらいたいという要望を出そうということでした。
三鷹の場合は、校長先生も学校運営協議会の委員の一員になっています。これは平成16年に法律が改正されたときに、文科省の方で通知文が出されていて、これは小六法に載っていますから見てもらいたいと思いますが、校長はどうするんだというところで、委員として入る方が望ましいと書いてあります。だからそれをそのまま忠実に三鷹の場合はやっています。ですから、人事について話し合うとしても、校長先生も中に入っていますので、そうやたらな発展した話にはならないわけです。校長先生が入っていますからね。
ですから、そこはコントロールしながら任用についても話し合うのですが、そのことについては、さすがに自分のことだから、なかなか言えません。奥歯に物が挟まったような言い方になって。という状況の中で、次の方は是非こういう立派な方をというふうに出されてしまったので、その校長は、じゃあ私は駄目なのかと。この学校で継続して働けないのかと勝手に思い込んだというところで、そこを教育委員会が知るところになって、教育委員会は会長と任意お話を、これは余り早い段階ではまずいのですが、少し示唆をしたら、あっそれならばということで、是非そのまま継続、その要望書は撤回しますということになりました。
だから、極めて似ている事例ですが、人事についてですから、時期的にも、それから内容的にも余り話を詳しくできないような状況のときには、そのような行き違いというのがあり得ます。しかし、私もいろいろなところに関わっていますが、私の知るところで任用に関してトラブルになったとかいうことは1件も私は聞いていません。なぜならば、最終的な人事権限は都道府県教育委員会にありますので、そこで決めたことについては何を言っても駄目ですから、東京都の場合は内示が出たら、完全にそのとおりで、ひっくり返ることはまずありませんので、ですから、そういうトラブルということはないというふうに思います。

【加治佐主査】
ありがとうございました。
いかがでしょうか。早川委員、どうぞ。

【早川委員】
意見なんですけど、佐藤委員の29ページのQ34で、校長・園長としてコミュニティ・スクールの指定を受けようとする意思のことで、非常に興味深くそのデータを見せていただきました。拡大することを前提として考えた場合、教育委員会が働きかければ指定を受けたいのが20%、気が進まないけど渋々やるというのが10%、それから今のところ分からないのがおよそ30%ということで、これは大抵動くと思います。問題は、指定を受ける意思がないという校長ですが、恐らくなかなかここまで言えるのは、ベテランの校長が多いと思うのです。新しい校長の任用条件にコミュニティ・スクールをやるというのを条件にしていけば、やがて反対派の校長は御退職なさっていくので、このことだけ見れば、拡大していくというのを前提とすれば、恐らく校長の取り組む意識は教育委員会次第だろうと言えるわけです。そうすると、問題は教育長がどういう気持ちなのかですが、それについては、また後ほど意見がありますので、教育長次第というか教育委員会次第だろうと、この意識調査を見たときには感じました。

【加治佐主査】
田崎委員、どうぞ。

【田崎委員】
今の発言に関連してですが、佐藤委員の資料の52ページを見ますと、いわゆる指定のない自治体の傾向で、「コミュニティ・スクール指定の予定の有無」については、70%が現段階では「ない」となっています。この70%の中身として、「今後検討する」などの意味だろうと思いますが、この中にも結構後ろ向きの自治体もあるのかという気がしています。
本県の場合を見ても、既存の「学校支援地域本部があります」とか、「類似制度があります」とか、そのあたりからなかなか抜け出ない自治体もありますので、今、おっしゃったように、教育委員会、教育長の判断は結構、今後これを進めるに当たっても大きいところかなと私も感じます。
以上です。

【加治佐主査】
お二人から、現職の教育長から教育長の考えといいますか、決意といいますか、そういうのが重要であるという御意見です。
いかがでしょうか。貞広委員、どうぞ。

【貞広委員】
ありがとうございます。前回の御質問に丁寧にお答えいただきまして、どうもありがとうございます。改めまして、自治体の規模別に分析をしていただきました。特に53ページのQ22の「コミュニティ・スクール指定を行うために重要だと思うこと」というところを拝見しますと、比較的規模の大きな自治体では、今ちょうど議論されていた制度のありようというものが一つハードルになっている一方で、小規模の自治体では、メリットが見えない。指定されたところで何がいいのか分からないというところが未導入の理由だと思うのです。前者の制度のありように関して、コミュニティ・スクールを導入したら、どんなにいいことがあるのかよく分からないという、メリットを見える化するというのは結構ハードルが高いのかなと思います。
その選択肢の一つとして、本日、西先生から教員の公募制がコミュニティ・スクールだけに導入されるというような手法がありますと御提案いただいて、大変魅力的な御提案だと思うのですが、京都市でしたら成り立つのかなとは思うのですが、あえて小規模の田舎の学校に手を挙げて、私はそこの学校に行きたいですという先生がいらっしゃるかというと、なかなかどの県でも、そういう自治体での教員を確保するのが難しい。みんな少し経験すると、都市部に希望を出していってしまうというところがあるので、特にこういう小さな自治体でのコミュニティ・スクールの見える化につながるような、もう少し積極的な手だてがないと、やはり必置というのは難しいのかなと思いました。ありがとうございます。

【加治佐主査】
何か御意見ありますか。よろしいですか。

【西准教授】
確かにおっしゃるとおりだと思います。公募ということも本当にそれが正しく運用できるのかということについては、実際の実態の中では、本当に公募なのかなとかいうふうなところもありますが、逆に、公募して行きたい学校になっていくような努力を学校もしていかなくてはいけないわけなので、学校運営協議会を導入しているからしんどい学校だとかいうイメージではなくて、そういう積極的な学校へ行きたいという、学校運営協議会自体が積極的なものだというイメージのためにも、公募制というのは一つのツールかなと思っているところです。

【加治佐主査】
それでは、きょうは最初に申し上げましたように、コミュニティ・スクールの必置です。これについて議論を頂かなければいけません。もちろん、西先生からもこれまで関連した意見は出ているわけですが、事務局から資料1-1、「検討の視点」ということで具体的に丸が6つあります。どれも相互に関係するものではあると思うのですが、とりあえずは丸の項目ごとに区切って議論をお願いできればと思います。その中で、今の事務局の資料説明とか、実態調査結果、西先生の意見表明、こういうことについてのことも参考にしていただければと思います。あるいはそれに関連した質問もあっていいのかなと思っております。
それでは、まず、全般的な事項ということで、これまでも検討してきたことです。学校運営協議会の権限の在り方をどうするかとか、あるいは学校支援活動等の総合的な企画・調整の機能を位置付けるか、学校運営協議会の機能として。このようなことを議論してきたと思います。おおむね肯定的だったと思います。というか、現行制度はこのままでいいという意見がむしろ強過ぎるのんではないかという気さえいたしましたが、あえて申し上げますが、今日、また特にそれについて申し上げたいことはございますか。よろしいですか。また、最終的にはこの結論を出さなければいけないですが、まだ結論を出すことはありません。また、この必置については次回以降も議論していきます。よろしいですか。
それでは、続きまして、学校や地域の状況ということです。学校や地域の状況を踏まえたコミュニティ・スクールの導入促進の在り方とか、特に、資料説明もありましたが、自治体独自の類似の仕組みの扱いについてはどのように考えるべきなのかということです。類似の仕組みをとっているところが、県単位でも、熊本県を始めたくさんあるわけです。もしこういうところがコミュニティ・スクールの制度に移れば、格段に増えるということは間違いないわけです。ただ、現行の権限を残したままで、果たしてインセンティブがこの状態で働くのかなということです。当然、調査結果にもありますように、いろいろな支援が必要で、支援の仕方も当然考えなければいけないですが、これについての御意見を頂ければと思います。特に独自の、類似の仕組みを持っておられるところからの御意見とか、そういうことを頂ければと思います。どうぞ。

【田崎委員】
熊本県でございます。これまでのこの会議の中で、熊本版のコミュニティ・スクールについてお話をさせていただく機会がありましたが、改めて今日、こういう機会を頂いて有り難いと思っております。資料としては、机上配付資料の「自治体独自の類似の仕組みに関する参考資料」というのがあります。この9ページから熊本県の「地域と共に創る熊本版コミュニティ・スクール」が掲載されていますので、それを基に簡単に説明させていだたきます。それに入る前に、なぜこういうことに取り組んできたのかについて少しお話をさせていただきたいと思います。
私が教育長に就任したのが平成24年4月であります。その時点でコミュニティ・スクール事業が、平成16年から始まっておりますけれども、そのほかに、学校支援地域本部事業等の活動、それから学校評議員制度があり、これらのものについてどのような取組がなされてきたかを少し御説明したいと思います。本県では、コミュニティ・スクール事業については、指導関係であります義務教育課というところが担当しておりまして、学校支援地域本部事業は社会教育課、学校評議員制度は学校人事課という、はっきりいうと縦割りでそれぞれ事業として進めておりました。
そういった意味もあり、それぞれの課で一生懸命取り組んできたところですが、私が就任した平成24年当時のコミュニティ・スクールの数というのは、県全体で五百数十校の小中学校がありましたけれども、そのうち30校に満たない状況でそれぞれの地域でモデル的に取り組んでいる状況でありました。なかなか理解が進んでいないという状況でございました。そういうこともあって、このままではなかなかコミュニティ・スクールが進まないというようなこともありましたので、平成24年度の中で取組を進めてきたのが熊本版のコミュニティ・スクール事業でございます。
9ページの上段の絵を見ていただきますと、お分かりのとおり、熊本版コミュニティ・スクールは学校が主体的につくる協議会、「学校地域づくり協議会」と言っておりますけれども、ここでいろいろなことを話し合っていきます。校長、あるいは地域の既存の団体との関係というのがそこの矢印で書いておりますが、校長が学校運営方針、教育活動状況、学校の課題等を学校地域づくり協議会に説明して、情報を共有しながら学校地域づくり協議会から意見を求めて学校を運営していきます。法律によるコミュニティ・スクールと比べますと、承認であるとか、意見であるとか、人事であるとか、そのあたりを緩和した制度でございます。
そして、熊本版コミュニティ・スクール事業のところから上に矢印を付けておりますけれども、これが一つの「みそ」なんです。熊本版コミュニティ・スクール事業だけでは終わりません。これを基に法で定められたコミュニティ・スクールへつないでいくということを表しているのが一番上の矢印でございます。
次の10ページ、11ページを御覧いただきますと、実際にやっていることを整理させていただいております。協議会のメンバー、保護者と地域住民に参加してもらうとかいうことでございます。どういったことをやっているかといいますと、学力向上とか、生徒指導、いじめに関する問題、学校評価、こういったことを議論しているところです。
11ページを見ていただきますと、協議会の開催として、このような学校運営方針の周知と共有、それから学校の課題や情報の共有、問題解決に向けた協議などを年3回から4回、多いところで5回やっています。そういったことをやりながら課題解決に向けて連携・協働をやっているところです。
次の12ページを御覧いただきますと、ここで熊本版コミュニティ・スクールのQ&Aというのを書いておりますが、2番目の問いで「コミュニティ・スクールと熊本版コミュニティ・スクールの違いは何ですか」ということを整理しております。表に書いておりますとおり、熊本版コミュニティ・スクールは、各学校が実態によって要綱等を作成し、委員につきましても、各学校、校長が依頼しているということでございます。
このような制度で、今取組を進めておりまして、現在の状況、これは資料にありませんが、平成27年4月1日現在で、法制のコミュニティ・スクールが59校までになってきております。熊本版コミュニティ・スクール事業に取り組んでいるのが74校で、更に今後120校程度の学校が熊本版コミュニティ・スクール事業に取り組んでいきたいと言っているところです。そういうことになりますと、全体の3分の2ぐらいの学校が法で定められたコミュニティ・スクール、あるいは熊本版コミュニティ・スクールに取り組むということになるわけです。残りの3分の1の学校、これがまだどちらかに取り組むというようなことまでには至っていません。
それと、もう一つ大きな問題は、今申し上げたのは熊本県の小中学校を中心で申し上げておりまして、政令市であります熊本市には、今コミュニティ・スクールに取り組んでいるところはありません。そういう意味での課題も抱えているというところでございます。課題として思っておりますのは、先ほど言いました熊本県が所管している小中学校でも、あと3分の1の学校、それを持つ教育委員会がまだ踏み切っていないというのを、更に周知徹底して、熊本版コミュニティ・スクールに少なくとも取り組んでもらうようにするのが一つの課題だと思っております。
熊本版コミュニティ・スクール事業に取り組んでいる74校についても、これも先ほど冒頭申し上げたように、法律上のコミュニティ・スクールに移行してもらうような取組を今進めているんですが、そのためには、今日の御報告にもありましたけれども、何らかのインセンティブといいますか、コミュニティ・スクールの予算、あるいは教職員の加配、このあたりがありますと、移行がスムーズに行くのではないかなと思っているところです。いずれにしましても、熊本版コミュニティ・スクールは一応過渡的な取組というようなことで位置付けておりまして、県で作っております第2期くまもと「夢への架け橋」教育プラン、教育振興基本計画の中でも重点取組の事項としてはコミュニティ・スクールの推進というのを掲げて今取り組んでいるところでございます。いろいろ課題も抱えておりますけれども、一生懸命取り組んでいきたいなと思っているところです。
以上でございます。

【加治佐主査】
ありがとうございました。少しお話があったかもしれないんですが、熊本版から制度上のCSに移った学校が59校、結構たくさんあるということなので、要するにそれは何で移られたのかということ、いかがでしょうか。

【田崎委員】
三十数校から59校にこの4年ぐらいで増えてきているという実態はありますが、そこはやはり市町村の教育委員会、教育長の理解が進んできたところで、モデル的に最初取り組んでおりましたところが、小中学校全体で取り組もうとか、そういうところも幾つか出てきております。そういったところが一番大きかったのかなと思っているところです。

【加治佐主査】
特にハードルみたいなものは、要するにおっしゃるのは意識の問題であって、制度に移ることへの、何といいますか、実態としては変わらないのですか。運用の実態としては、どちらでもそんなに変わらないというか、むしろ熊本版が協議と言っているわけですね。協議が成熟してくると、制度にのっても別に違和感がないとか、そういうイメージでよろしいですか。

【田崎委員】
実態としては、そんなに変わりはないのかなと思っております。やはり意識の中として、ここでも議論が出ていましたように教職員への人事について、市町村教育委員会を通じてであっても、県教育委員会に物が言えるというような部分について、教育長の心配というか、その辺りがあります。実際に熊本版コミュニティ・スクールに取り組みながら、いろいろ研修会もやっておりますので、こういう全国の状況、人事で個別の話というのは特には出てきません。実際運用してみると、そういう地域づくり協議会のメンバー等で、そのような人はほとんどおられないです。校長先生が選ぶ人で、本当に幅広い意見、あるいは中庸な意見をお持ちですから、突出して何か要求していくというような方はおられないので、そのあたりも含めたところで、安心して市町村教育委員会が取り組んでみようということにつながっているのだと私は思っています。

【加治佐主査】
分かりました。

【貝ノ瀬委員】
御質問よろしいですか。理解が早い教育長となかなか理解しない教育長との違いは何でしょうか。教えてください。

【田崎委員】
非常に難しいところもあります。やはり市町村の教育長を見ていますと、ほとんどの市町村の教育長は、大きいところは別にして、小さな市町村は校長先生をされた方が多いですよね。自分が学校教育をしていたときのイメージというか、そのあたりも大きい感じがします。あるいは教育長を囲む教育委員会メンバーの方々の構成であるとか、現在教育委員会で決定しますので、そのあたりの部分かなという気がいたします。

【貝ノ瀬委員】
ありがとうございました。

【加治佐主査】
どうぞ。

【藤田(裕)委員】
大変大きいテーマなので、うまくまとまった発言ができるか分からないんですが、まず一つ、学校運営協議会の必置ということで言うと、方法としては二つ考えられるわけです。今の類似している施策を展開されているところも少しハードルを下げて、いわゆる学校運営協議会、あるいはコミュニティ・スクールに準ずる学校だ。そういう意味で、先ほど西先生が言われたコミュニティ型学校というような認証を与えて、そこで全国的に学校運営協議会組織は網羅できたと。実態においてできたというような方法をとるということは考えられるのかなと思います。
もう一つは、類似した言い方になるんですけど、必置義務――義務ということは語弊がありますけど、必置していくというときに、佐藤委員のデータの中でも、34ページの導入に対する意識ですか、希望する学校で導入すれば良いという意識が30%あるということから考えますと、例えば来週の関係団体の意見聴取なんかで言いますと、強制は良くないとか、あるいは文科省が決めるのかというような意見が出てくるのではないか。あるいはマスコミ的な議論も含めてあるのではないかなという気がしまして、今のままの既に固定化されているというか、確定されているコミュニティ・スクールをとにかく、言葉は悪いですけど、押し付けるというか、全国に津々浦々一律に網を掛けるというやり方は余り得策ではないのかなという気がしております。
そこで、ではどうすればいいのかというときに、もう一つ原点に返りますと、例えば今日文科省から提示いただいた1ページの関係答申のところに、平成12年の教育改革国民会議の17の提案が出ていますけど、私もこれ当時大変感慨深く、いい提案が出たなと、家庭教育や幼児期からの育みというようなことで感慨深く読んだのを思い出しているんですが、そもそもコミュニティ・スクール、学校運営協議会の制度が出てきている背景というか、根源というのは、今までの学校教育、学校というものだけでは十分子供が、これからの未来を担っていく子供が育めないのではないかという一種の危機感であり、それから未来志向の教育観というものがあったと思うんですね。そこのところにしっかりとメスを入れて、よく言われています、今がいいからコミュニティ・スクールは不要なんだというところをどう克服していくのか。今は今でいいんだけど、それだけでは今の学校教育の学びと、子供たちのこれから社会体験していく必要な子供の資質のかい離が起こっているのではないかとか、あるいは地域に根差した社会を支えていくような子供たちを育てていくという意味で、学校そのものが変わっていかなければならないのではないかという、その世論をしっかりと広げていかないと、なかなかこの学校運営協議会の必置というものが世論的な合意が得にくのではないかなというような気がしております。
その意味で、もう一つだけ言うと、例えば幼稚園、高校、総合支援学校に学校運営協議会をどう設置するかというのを、そこの延長線上で考えますと、幼稚園の園児、あるいは保護者、あるいは障害のある子供たちがどこで生きていくのか、どう育っていくのかということを考えたときに、誰と結びついて学校運営協議会を作るのかという観点でいけば、総合支援学校に福祉施策の関係者や、あるいは障害のある部局の方々が学校運営協議会のメンバーを構成して学校を支えていくということは当然だろうし、高等学校で例えばアントレプレナー教育だとか、起業家、産業界から関係者がその高校の学校運営協議会に入って、どういう子供たちを育てていくのかということを、学校だけに任せきり、押し付けるのではなくて、社会全体で考えましょうというようなシステムを作るのは当然だと。
あるいは幼稚園であれば、場合によっては保育園とか、民生・児童委員とか、子育て支援団体のような方が親も一緒に育てていくような子育て環境を作っていく幼稚園独自の学校運営協議会をつくっていくと。小学校、中学校の場合でしたら、子供たちの生活圏等を含めて地域ということが拠点になるわけですけれども、子供の発達段階等に応じてそういう芽が出てきて、学校運営協議会の在り方、あるいは学校を支えていく取組ということで展開されていくということになるのではないかというような気がしております。まとまりませんけど、意見として。

【加治佐主査】
分かりました。前半の方ではコミュニティ型学校といいますか、そういうのもある程度許容するということが、結局広げていくための現実的な方策ではないかということですね。
いかがですか。また後で振り返っていただいても結構ですので、次の項目に移っていきたいと思います。何度も申し上げますが、後でまた全体的に行いますので、そのとき御意見を頂ければと思います。
三つ目の丸です。市町村や学校の規模との関係ということです。市町村や学校の規模を踏まえたコミュニティ・スクールの導入促進の在り方をどのように考えるかということ。それから、複数校での設置です。小規模の自治体とか、児童生徒が少ない場合が多いと思うのですが、どのような教育上の必要性が認められる場合に複数校で一つの学校運営協議会を設置するのかといったようなことです。これについての御意見を頂ければと思います。どうぞ。

【黒瀬委員】
市町村や学校の規模によって状況は様々だと思いますので、コミュニティ・スクールも様々な事例があると思います。私は、小中一貫教育とコミュニティ・スクールはかなり関連性が高いと思っています。小中一貫という視点で、複数校で一つの学校運営協議会を設置するのが適切ではないかと思っています。
そのように、状況に応じてコミュニティ・スクールの在り方が選べるようにすると、もっと広がるのではないかと思っています。学校運営協議会の機能として、学校評価、学校支援など、状況に応じて各学校で選べるような学校運営協議会であれば、選択肢も広がり、もっと広がるのではないかと思っています。

【加治佐主査】
これは制度的に、今おっしゃったような幅広いCSというのを作るのかということと、運用上、今言ったような多様な形ですね、複数校設置も含めて、そういうことを認めていくのかということになると思うのですが、どうなんでしょうか。事務局にお伺いしますけど、その複数校設置というのは法制上、非常に基本的なことをお聞きしますけど、可能ですか。

【廣田参事官補佐】
法制度上は、現行制度上は学校ごとに置くということになっておりますので、個別の学校に学校運営協議会を設置しなければならないということになります。したがって、現行制度上は複数校で一つということは不可能な状況にはなっていて、それを制度ではなくて運用という形で、複数校で一つの協議会を持てるようにしていくとか、つまり、全ての学校で、3校であれば3校、委員を全部兼ねるようにしていく、あるいは合同会議を開催するという形で運用上処理されている状況に今あります。
ただ、その部分については、より合理的な考え方、効果的な学校運営を進めるという観点に立ったときに、小中一貫教育ということであれば、小中一貫の体系的な教育課程を編成していくということになっていきますし、学校運営そのものも実際には一つになっていくような姿が今後どんどん出ていくことになってきますので、そういう姿とコミュニティ・スクールが一つずつなければならないという制度的なところをどのように解決していくかというのは一つの大きな課題ではないかなというふうに我々も思っているところです。現行制度上、それを見直すことができるかどうかという観点は、今後法制局との調整が必要なわけですが、これまでの議論の中では、そういったところを可能にしていくことが望ましいというようなお声を頂いておりますので、それを踏まえて、どのように文科省として対応していくかということを考えていく必要があると思っております。

【貝ノ瀬委員】
今の座長の御質問の件ですが、現実には運用上、既に行っています。ただ、やはり法制上は各学校に学校運営協議会を置くということになっていますので、小中一貫にしても、3校とか4校がまとまってとなりますと、どうしてもそれぞれの校長先生、そして学校運営協議会がそれぞれ存在します。そこではやはり工夫が必要になってきますが、工夫はしておりますけど、そこは長くなりますので、別の機会にします。
佐藤委員のデータでもそうですが、30%以上の校長先生がやれるところはやればいいということですよね。これは、私は個人的なことを申し上げますと、校長のときにコミュニティ・スクールを立ち上げ、そして今度は教育長で、ほかのやる気のないところをコミュニティ・スクールにしてきたという、そういう立場から言いますと、両方経験しています。全国的に、多分校長先生も教育委員会もそうだと思いますけど、地域の方と連携して教育をしていくということについては、誰も反対しないというか、それは必要だとおっしゃる方は、ほぼ100%に近いだろうと思います。ただ、それが仕組みとしてコミュニティ・スクール、つまり、法制で言うような学校運営協議会となると、少し話は別であると。今三十数%以上の方がいらっしゃるということは、コミュニティ・スクールにしなくても地域と連携していればやっていけるんです。別に問題ないです、はっきり言えば。
学校運営だけ考えていれば、学校経営を考えていればやっていけます。そこそこ成果を出していけるのです。藤田委員がおっしゃったように、そもそも論から考えると、例えば様々の学校でいろんな課題が、不登校もいじめも学力低下もいろんな問題があったときに、学校が閉鎖的であって、そして情報が地域と共有されないで信頼関係が切れてしまったという中で、もっともっと開いていって、そして仕組みとしてパートナーシップでもって一緒に教育を作っていきましょう、子供たちを指導していきましょう、地域ぐるみで子供を育てましょうという中で生まれてきた経過があると思うのです。そのレベルのことは押さえなければいけないですが、ただ、それだけにとどまっていると、コミュニティ・スクールを何が何でもということでなくても済むと思うのです。
もう一つ、今の時代的な要請というのは地方創生、つまり、少子高齢化が極度に進んできて、まさに100年後には人口が半分になるということがデータ上はっきりエビデンスが出ているわけで、そういうときにイノベーションが起こせるような、本当に人材育成が今深刻に求められている中で何をすべきかというときに、そういう観点から学校教育を考えたときに、ただ地域と連携していればいいのではありません。もっと学校の仕事に自律性が求められて、それこそ主体的に、教師もそうですし、また授業の中身も変わっていかなければならないということ。そういう大きな問題を解決するときに、やはり学校単独ではなかなか難しい。御指摘ありました家庭教育の問題だとか、地域社会の市民の皆さんや親が自立をして、しっかりとそれぞれの責任、当事者意識を持って自分の子は自分でしっかり育てていくとか、地域の子はしっかり自分たちで見守っていくとかということが本当に自覚的に行われるようにするためには自律的な市民の、ちょっと上から目線になりますけど、育成が必要だということで、学校も自立し主体性を持って仕事をすると同時に、地域社会も自立して主体性を持って、そしてパートナーシップでもって新しい人材を育てていく、学校の質を高めていくという、そういう新しい要請を考えますと、コミュニティ・スクールからスクール・コミュニティへということになってきます。
ですから、ただ単に学校づくりではなくて、今度、地域づくりということも視野に入れなければいけない。でも今までの仕組みだと、校長先生は地域づくりまでやるのかということになるわけですよね、実際問題、今のままだと。だから、校長の役割が変わってきたというふうに指導していくべきか。又は同時に役割というよりも、もっと負荷が掛かるわけだから、だから大変だということで、できれば余り関わりたくないというのが本音だろうと思うのですが、それをもっと自覚的に広い視野というか、地域づくりということまで考えて、校長の仕事を考えてもらうためのインセンティブとしては、様々な処遇改善なんかも含めて、あと人的な配置なども含めて、しっかりとした自覚を持って意識改革をしてもらうということが必要になってくると思います。
そういう理論付けというか、新しい時代の要請が今加わっているんだということで意識改革をしてもらうと同時に、それを果たして学校の方で中心にそれを動いてもらうとなると、それなりの処遇改善や教育条件を変えていくということも具体的に同時に考えていく必要があるのではないかと思います。そういう視点で考えると、好きにやればいいんじゃないかという校長先生方や教育委員会の方々も気持ちが変わっていただけるのではないか。教育者というのは子供たちのためとか、そういう社会貢献的な意識の強い方たちがなっていますので、しっかりした考え方、理念が理解されれば、きっと動いてくれると私は信じているんです。
以上です。

【加治佐主査】
ありがとうございました。

【貞広委員】
済みません、貝ノ瀬委員のように大きな話ではなくて、本当に細かい話で恐縮ですが、今取り上げた市町村や学校規模との関係のところで、先ほどの西先生の御報告にも、黒瀬委員の御意見にもありましたが、私もやはり自治体の状況に応じて設置を柔軟に、それも複数校で一つの学校運営協議会を作るという方向性で動いていくことが大事なのではないかと思うのですが、その一方で、それを物理的に当たり前に導入されてしまうのもすごく残念だと思います。人がいないから複数校で1校にしておいた方がいいというような導入のされ方をされるのは、とてもいい制度であるからこそ残念ですので、その地域で子供をどういうふうに育てていくかというグランドデザインがあって、例えば小中一貫教育とか、中学校1校に小学校3校のネットワークであるとか、どのような形で子供を育てていくのか。そして、そこにどういう教育課程上の連携やネットワークがあるのかという、そのデザインがあった上で複数校設置ができることが必要だというような、ただし書というか、願いというか、そういうものは含ませておいた方がいいのではないかと思います。
以上です。

【加治佐主査】
今、複数校設置というのはいい方向だけれども、そういう条件付けをすべきだということですね。制度は変えられませんから、教育委員会の設置指針とか、そういうところに盛り込むことになるのでしょうか。
それでは、早川委員、どうぞ。

【早川委員】
先ほどの調査結果から、教育委員会の考えによるということがあることを前提として、いろいろ周りの教育長に聞いてみるとやっていないので、いろいろその意義についてはよく分かっているのですが、言うことは「それならもうやっているよ、うちは」というのが、決まり文句なのです。その決まり文句があるのだったら、じゃあやればというところになかなか行き着かないのは何かなと思って、心理学的に分析したわけではないですが、話していると、僕はどうせいつかはやらなければならないから先にやった方がかっこいいですよ。予算も付きやすいですよと言うんですけど、やはりやらない。
それは、次々出されていく施策が並列的に教育長には見えてしまうということです。教育改革という、いつの時代でも教育改革はありましたが、土曜授業をやったり、小学校英語をやったり、アクティブ・ラーニングと言ったり、次から次に来ることが並列的に見えて、私も含め、彼らの決まり文句は不易流行なのです。不易は守らないといけない。流行を取り入れてではなくて、流行はやらなくてもいいという。うちはいろいろな施策があったとしても、不易をきちんとして、そしてやるべきことをやる。当たり前のことをきちんとやるんだという、そこの考え方に特に、先ほども出ましたけど、教員OBの教育長、私もそうですけれど、それが自分たちのやってきた足場でもあるし、そのことが一番大切なことになっているというか、言い訳っぽく言うならば、そういうことなんです。
けれど、これからいろいろ出てくる施策については、自分の自治体にどう合わせるか、その手腕がまさに求められていくわけです。
教育長の意識を変えればというのは、そのとおりなんですけど、意識を変えればと100回言っても、何も具体的な解決になっていないので。恐らくどなたか早くに取り組んでいらっしゃった方が言っていらっしゃって、僕もそれいいなと思ったんですけど、とにかくコミュニティ・スクールというのは新たなイベントをつくることではなくて、地域の教育者としての視点を持つことだと。だからコミュニティ・スクールと宣言することに価値があるんだということですね。それ、大学の先生でどなたかおっしゃっていました。
それから、今まである仕組みを学校運営協議会に変えればいいんだよ。それが最低限の条件だよという、ハードルをうんと低くするということと、もう一つは、岐阜市では全ての学校でしているので校長に聞いてみたんですが、意外なことにいいのは、例えば昔は小学校がラジオ体操をやって、中学生が来ると、あいつら中学生なんか目の前で体操もしなくて、学校どうしているんだという話なんですけど、コミュニティ・スクールになると、そういうことは一切なくなり、一緒にやろうよとか、来たら、おいおい来たなと、そういう感じに変わっていきました。
それから、小学校1年生の入学のときに、隣近所の家に挨拶しに行くように仕向けた学校運営協議会もあったとのこと。小学校1年生になるので、留守家庭のときもあるから、見てやってくださいねということもあったそうです。それから、給食とか掃除を地域の人にやってもらい、地域のおばあちゃんたちの方がはるかに給食とか上手なので、そういう人にやってもらって、学校の先生が休みを入れるとか。それから、これはできなかったんですけど、今小学校も中学校もプールの開放の期間は結構短いんです。それを地域に開放して、地域にプールで泳いでもらって、そこで水泳を教えてもらうとかいうような、いろいろな可能性が出てくると思うのです。
そういう一つずつの良さは、結局は、佐藤委員の研究でも出ていましたけど、学校が、最初は忙しいけれど、やっていくうちに、小学校なんかはうんと楽になってくるという。そして、高齢化はコミュニティ・スクールのチャンスであるということと、高度な生涯学習社会づくりのためのいい装置だということを思うわけですが、そうした中で、全部網を掛けるかどうかということについては私もよく分かりませんが、地域ごとに違うと思います。網を掛けることが地域で大きなストレスを受けないような有様として選択的なものとか、頑張ってやりましょうよという声掛けが恐らくいいのだろうと思います。
ある時点まで来たら、加速度的に恐らく進んでいくと思うのです。エアコンを入れるのにも、暑いときは絶対うちは頑張ってやらせるんだと言ったのが、周りの市町村が入れたら、急に入れるというふうになるんですから、きっとそのタイミングというのはあると思うんです。臨界点というのをうまくコントロールするというか、説得していくということが大事だと私は思っています。

【加治佐主査】
分かりました。

【生重委員】
皆様方がおっしゃっている意見とほぼ一緒なんですが、ただ、いろいろありますけれども、やはり私は、人事の具申権は残していただきたい。一定の緊張感のない、なあなあの関係になる組織としておくと、今までの形骸化した地域組織と何ら変わらない状態になります。責任を持つということは、地域の運営委員側にもそういう思いをきちんと持っていただかなければいけない。ただ、通常の運営の場合は、ほぼ学校長の運営方針で、地域でどのような子供を育てたいのかという、先ほどおっしゃったグランドビジョン、そこを共有化することによって、ほぼそういう状況は生まれません。佐藤委員のデータにも出ておりますが。
ただ、それがネックですという話に乗って外してしまうことは、今までかつてずっと行ってきた地域の組織の形骸化というところに簡単につながっていきます。間違いなく、先ほど西先生のお話を聞きながら、御池を見に行ったときのことを思い出したのですが、自然と放課後にいろいろな大人の方たちが図書室で子供たちに紙芝居を教えていたり、本当に自主的に地域が入ってくる状況が生まれたりしていて、そこで中学生にとって同世代の中の閉ざされた空間から、様々な世代の方たちと関わることによって、すごくきらきらした目をしていて、同じビルの中の保育園に自分たちが学んだことを小さなお子さんたちのために読み聞かせに行くとか、自然体でそういう様々行われている状況があります。山口の一緒にウォーキングするのもそうですし、英語の授業のこともそうですし、世代を超えて入ってくることで閉ざされた同学年の空間の中で閉塞的になり、様々な課題、問題がいっぱい起こってきています。
早く私は気づいてほしいと思います。うちは大丈夫だ、できている。大丈夫だと言っている割には、全国あちこちで子供の命が奪われていき、失われていき、自ら絶っていきみたいな状況はあるわけです。本当に日頃からうまくコミュニティ・スクール、学校支援、様々なところで経営が回っていて、多様な大人たちが入ってきているところでは、さっきも言いましたが、子供たちの目の輝きが違いますし、自分自身が誰に何を話しても、そういうことを上手に人間関係を見つけていったりするのです。自分と気の合う大人、おじいちゃま、おばあちゃま、おじさん、おばさん、お姉さん、お兄さんを見つけて、それですごくつらいときとかも、そういうところを上手に乗り越えようとできる機能というのが、もしかしたら支援とか、コミュニティ・スクールの中で大きな方針を共有していき、地域社会総掛かりで育てるという体制づくりの中に私は秘けつがあるんだなとあちこちを見ていて思ってます。「教員だけで大丈夫です」とおっしゃっているところほど、そういう問題が最近頻繁に起こっていて、私がずっと入っているところでも悲しい事件があって、それでも教員だけでやりますという傾向の強い県であるが故に、外とのつながりを拒絶していると、これからますますそういうことが起こってくる。
どの先生もおっしゃっていましたが、今せっかく教育委員会制度が変わり、明治政府以降、初めての大きな教育改革が起こっていて、それは貝ノ瀬委員もおっしゃったように、これから先の様々な課題を未来に、次世代にどうやって生き抜く力を身に付けさせるかということを、私たち今真剣に考えて、その制度をきちんと作っていかないと、また大きな禍根を残すようなことになってしまうのではないかなと思います。本当にたくさん出てきているいい事例をどう効果的につなぎ、子供たちの学びに対するモチベーションがいかに上がっているかということを象徴的に。大人と関わることによって変わっていっている姿を効果的に見せていただき、退職する先生はいずれ教育界から去るけれど、そのまままた地域に戻って貢献していただきたいですし、関わっていただきたいですし、そういう機能をうまく作っていく。きちんと法で決められていることもあるんですが、私も地方へ行っていて、教育委員会が1個で中学校と小学校が1個しかなく、教育長がいて、教育委員がいて、校長先生みたいな状況のエリアもあるわけです。できればそういうところも含めて融通を利かせる、選べるやり方が、自分のエリアに合った形でチョイスできるみたいなことも併せて考えていかなければならない思います。

【加治佐主査】
ありがとうございました。どうぞ。

【佐藤委員】
今、人事、任用のことをおっしゃっていただきましたが、それで少し発言と思います。もう10年ぐらい前になるのですが、三鷹のある中学校区で地域の住民の方、自治会関係を通して調査を行いました。あと保護者と先生方に。先ほどの調査の一部にありました三つの権限のうち、どれが重要だと思いますかというのをそこでも聞いています。そのとき、教職員の任用に関する意見の申出権は、保護者が最初に選びます。一番多く選んでいるのです。最も重要、1位です。地域の方は三権限が、大体三等分されます。ですから、今回の調査もそうですが、教育関係者のみに限定しているわけで、そうした意味でいうと、また保護者や住民の方の意見もくみ入れた形で考えていく必要があるかなと思います。
今、「地域連携をやっています」という話もありましたが、時々人口の少ないところも呼ばれます。数年前は隠岐島も行きました。何で呼ばれたかというと、地域連携の話をしてくれと。当然地元は地域連携をしていると言うのですが、要するに住民の人が頻繁に学校に行ってお茶を飲んで何か話して帰るみたいなところもあるんです。ですから、そういう意味でいうと、学校としては地域の方が来ていろいろな意見をくれるから、「連携をやっていますよ」と言うのですが、県教委から見ると、「ちょっとそれは違うのでは」というところもあったので、もしかすると学校運営協議会を通じた地域連携の違う姿を見せていくことも必要かなと思います。
ちなみに、ある人から「いいコミュニティ・スクールって何を基準にして評価するの」と聞かれたことがあります。会議の回数、学力、ボランティアの数とか、ちょっと出にくいんです。だからそのときに何が評価の視点になるのかがはっきりすると、多分浸透につながっていく、その辺りはまたいろいろなところで検討する必要があると思います。

【加治佐主査】
竹原委員。

【竹原委員】
今までお聞きしたものと重なりますが、自分自身のまとめのつもりで申し上げます。コミュニティ・スクールを必置にし、全校展開するというときに、それぞれの地域性や規模によって違うのは当然だと思います。共通項は何かと考えたとき、子供に関わる人が、それぞれが担い手であるということで、今までの学校は、サービス産業のようにとらえる人もいましたが、改めてそれぞれが担い手意識を持ち、参画するという、大きな発想の転換であり、大きな改革だと思っています。
そういうときに、佐藤委員のデータの「既に連携している」という数字について、どのように捉えて連携ができているとしているか、参画の度合いや内容を考える必要を感じます。そして連携を深めると、子供が良くなる。そして、地域も良くなるということを明確に語る教育長なり、リーダーがいなければ、校長先生も語れないと思うし、連携してくださいという連呼だけではできないと思っています。
コミュニティ・スクールの制度によって、初めて継続性や一貫性が担保され、子供だけではなくて、地域に反映されまちづくりにもつながる。双方向性があったときに、大人が変化し、地域が変化するというのは、制度があり、継続性があればと考えています。

【加治佐主査】
ありがとうございます。あと、本日御意見をお伺いしたいことは、小中学校にはたくさんあると。ところが、幼稚園、高校、特別支援学校は少ないということがあります。この幼稚園とか高等学校、特別支援学校にコミュニティ・スクールを広めていく。どういうふうにすればいいのかということです。それからもう一つ出ていないのが、規模の小さい自治体、小学校1校とか中学校1校とか、それしかないときに学校運営協議会を置いた場合、教育委員会の機能の違い、あるいは役割の明確化、これをどうするかというところです。
時間がありませんので、そのことも留意されて御発言いただければ有り難いかなと思います。それではどうしましょうか。

【竹原委員】
いいですか。

【加治佐主査】
それでは、手短にお願いします。

【竹原委員】
特別支援学校のことですが、若葉台特別支援学校高等部では、福祉との連携だけではなくて、キャリア教育で地域とつながり、高校生が実社会に出るためにつながり、コミュニティ・スクールとして可能性のある展開をしています。

【加治佐主査】
分かりました。藤田委員、どうぞ。

【藤田(大)委員】
このコミュニティ・スクールがいわゆる地域協働によって学校運営をより活性化していくという本来の理念があるかと思うのですが、あくまで学校における教育活動の一環として行われていくと。本日御発表いただいた資料の中、佐藤委員の報告の中でも、教員であったり、保護者の参加意欲等の観点が出ていたと思いますが、そういった中で制度上の制約というのがあるかとも思います。貞広委員も見える化とおっしゃっていましたけれど、コミュニティ・スクールへの教員の関わり方というもの、そういった中で、例えば校務分掌等へどのような形で位置付けていくのか。そういった中で、教頭、主幹教諭が主体になってやっておられるということで、そういったことが可能になっていくような、若しくはそういったものが見える形でいけば、また教員の活動が具体化していくのではないかと思います。そういった中での教員の関わり方というものについて、審議いただく必要があるのではないかと思っています。

【加治佐主査】
分かりました。
それでは、宗岡委員、資料も用意していただいているみたいですが。

【宗岡委員】
先ほど加治佐主査が言われました高校への広がり、加入促進、導入促進の必要性という部分で、本町の玖珠町に今年度、このコミュニティ・スクール、学校運営協議会制度を導入した県立学校がありますので、状況を少し説明させていただいて、導入促進の必要性について述べさせてもらいたいと思います。
冒頭、廣田補佐からありました県立高校への導入が現状で8校と、高校13校のうち、とりわけ県立高校8校という中の1校が本町にあります。この学校が、導入の背景としては、少子高齢化が進む大分県の玖珠郡にあるのですが、玖珠町が1万6000人、九重町が1万人という両町の中に、これまで普通科高校と農業高校が2校あり、それを本年度統合して、総合選択制の高校として新しく県立の美山高校が導入されました。
ここの定員と生徒の状況ですけれども、1学年普通科が3クラスで、農業科の地域産業が1クラス、計4クラスの160名の定員です。本年度の入学者ですが、定員160名に対して120名余りということで、定員割れの状況の高校であります。ただ、この120名余りのうちの玖珠郡の生徒が占める割合は9割ということで、一方、玖珠郡内の中学3年生が200名程度ですので、この定員160名を確保するためには、いわゆる玖珠郡内の地元の卒業生のほぼ8割がこの学校を希望しなければなりません。いわゆる地元に、地域に根差すことが必要な学校ということであります。
この新設高校の目指す学校像としては、地域に根差して、地域に愛され、地域とともに成長する。そういう学校をビジョンとして、この理念で学校運営協議会を導入し、地域の人材を生かした特色ある学校づくり、それから新設高校の定員確保、そして地域を担う人材の育成、これを目的として学校運営協議会を導入したということであります。
この学校運営協議会の委員は15名以内でありまして、選任については、特に地元の小中学校との連携、それから地元の小中学校に設置されています学校運営協議会との連携、それから地域別の代表等々を考慮して委員は委任しています。特に、地域代表については生徒が9割を占める玖珠郡内の両町からの選任ということになっていますし、特色としては、小中連携や小中学校運営協議会との連携というところが見えます。
学校運営協議会は高校新設と同時に設置されたわけですけれども、年間5回の会議が予定されていまして、現状ではまだ2回目の開催となっています。協議の中心課題は、一つは、生徒募集につなげるための高校の特色づくりはいかにあるべきかということ。二つ目は、キャリア教育の視点から出口保障、進学あるいは就職に向けた地域との連携はいかにあるべきかということ。三つ目に、小中学校一体となった地域に密着した12年間を通した系統的なキャリア教育の在り方はいかにあるべきか。そして、最後に放課後学習やキャリア教育に関する支援ボランティアの在り方は、県立高校ではどういう形をとるべきかといったところが検討課題になっています。
最後に、高校にとっての学校運営協議会制度、促進の必要性について少し述べさせていただきます。現状、大分県の場合、高校では自らの課題を解決すべき組織や制度というのは当然これまではなくて、生徒の定員の確保の問題、あるいは学校存続の問題などについては、これまでは同窓会などを中心に設置者である県教委の方には多数の要望がそれぞれの学校から上がっているという状況でありました。この学校運営協議会制度を導入することによって、地域を挙げて高校を支援するという意識が高まり、高校の持つ課題解決に向けて、学校、あるいは地域が自立して地域の学校経営参画意識が高まる、そういった効果が期待できるのではないかと思われます。
例えば、玖珠町では、この新設高校の美山高校の特色づくりに対しまして、玖珠町と九重町、両町で1000万円の補助金が3年間予算化されました。このように地域の核としての高校の位置付けが新たに生まれた。これは大分県でも初めての自治体の取組であります。また、この美山高校の学校運営協議会の目的の一つであります小中学校との連携につきましては、少子高齢化、若者の流出に悩む玖珠町、このような地域においては、地方創生の観点からも小中高の12年間を通して、地域を愛し、地域を支える人材づくりといったキャリア教育が実現されるということが期待されます。以上のようなことを制度導入の必要性においても検討する必要があると考えております。
以上でございます。

【加治佐主査】
ありがとうございました。新しい高校づくりですね。何か本音は定員確保という感じが強いのですが、そこが一番ですものね。地域を巻き込んで定員を確保、8割のハードルは高いと思いますが、頑張ってください。
ちなみに、毎年1000万円は県が出すのですか、市町村ですか。

【宗岡委員】
市町村です。

【加治佐主査】
やはり市町村ですね。分かりました。ありがとうございます。一つのいい事例だと思います。
あといかがでしょうか。浅原委員、どうぞ。

【浅原委員】
高校や特別支援学校等への導入ということで少し話をさせていただきます。併せて必置についてもお話しさせていただきたいと思います。高等学校のコミュニティ・スクールは、今事例紹介がありましたが、地域をどの範囲に捉えるかという課題があると思います。地方創生という観点から、例えば郡部の高校等では、地域の様々な団体と連携して、生徒がその地域と一体となって地域課題の解決に取り組むような教育活動を通して、学校が有する教育力を地域に還元するという取組もできると思います。そういうことで地域の行事や産業等の活性化を期待することができるのではないかと考えています。
また、特色ある学校づくりという観点から、先ほど西先生のお話にもありましたように、大学とか企業とか、研究機関等と連携した先端科学技術の学習、あるいは高度な資格取得への挑戦、さらには学校周辺の自然環境を生かした校外学習といったような一層の教育内容の充実を図ることができるのではないかということで、高等学校についてもできれば導入していった方がよいと考えております。
さらに、特別支援学校についてですが、今後、共生社会の形成に向けて、インクルーシブ教育システムの理念は大変重要です。その構築のために、特別支援学校で地域の方を集めようとすると、往々にして保護者だけが集まってくるというような傾向がありますが、地域住民や医療、福祉、労働等の関係機関との連携を一層図ることができるコミュニティ・スクールを導入することは、大変大切であると考えています。学校が所在する地域の小中学校、あるいは社会教育団体、医療、福祉、労働等の関係機関で組織をする学校運営協議会を設置することによって学校課題の解決、福祉との連携、就労支援等、取組の一層の充実を図ることができるのではないかと考えております。
本県では特別支援学校が12校あります。まず、関係機関との連携協議会を設けている特別支援教育のセンター設置校の7校に導入して、残る5校に広げていきたいということで準備を進めています。
必置についての山口県の状況ですけれども、御案内のように、市町立の小中学校については、全ての小中学校へ学校運営協議会の設置を目指しています。特別支援学校についても今申し上げたとおりで、段階的に進めていきたいと思っております。高等学校については、当面モデル校を幾つか設置して導入し、その取組の成果や課題を明らかにして、今後推進していきたいと考えております。
なお、幼稚園については、私立の幼稚園が公立の幼稚園の3倍近くあるということで、当面はコミュニティ・スクールというよりも、まずは小学校単位で幼保小の連携を進めるということにしております。改正教育基本法第13条の理念に基づいて、次代を担う子供の育成、地方創生、さらには学校を核とした地域づくりという観点から、公立の小中学校のコミュニティ・スクール、学校運営協議会については必置をするという方向が望ましいのではないかと考えております。
地域の子供が通う小中学校は、地域の人にとって思い出や親しみのある場所であり、地域の人を引きつけやすい性質を有しています。学校が地域の拠点となる仕掛けを仕組みやすいと思っています。小中学校以外の必置については、通学区域がかなり広範囲にわたるということもあって、一律に、全てを一斉に必置にするということはなかなか難しいのではないかと考えています。したがって、幼稚園、高等学校、特別支援学校における必置については、小中学校の取組の成果等についてもしっかり検討しながら導入を進めていく方が望ましいのではないかと考えています。

【加治佐主査】
よく分かりました。ありがとうございました。
それでは藤田委員、簡潔にお願いいたします。

【藤田(裕)委員】
先ほどの特別支援学校、高等学校等は意見を申し上げましたので、重複は避けますけれども、やはり総合支援学校にしろ、高等学校にしろ、地域という概念が少し違いますので、今もお話ありましたように、コミュニティ・スクールの直訳からすれば、地域ということが直接出るのかもしれませんが、その概念を広げていくということがこれからキーポイントになるのかなと思っています。通学区域の自由化というのは過去の議論になりましたけど、そういうところがもしあるとしても学校運営協議会は成り立つと思いますし、新しいコミュニティ・スクールの在り方というものを、そういうコミュニティ・スクールそのものが、今までの我々が前提にしていたものと違うものも枠の中にあり得るという発想が必要ではないかと思っています。
特に、京都の場合でも、先ほど西先生のお話の中にもありましたけれども、厳密に言うと、文科省が当初から提示されていたコミュニティ・スクールとかなり違うことをやってきて、これがむしろ私たちのコミュニティ・スクールであり、全国に発信するんだというような方法でやってきましたので、むしろそういう方向かなと思います。特に、これから必置としたときに、先ほどコミュニティ型学校ということを申し上げましたけど、あわせて、例えば承認という言葉については、賛同とか協働とか参画という言葉に切り換えていくとか、何か従来のコミュニティ・スクールの感覚とは違うような、裾野が広がりやすいような、ハードルを下げるような発想を同時にしていかないと、必置ということだけが先行するとしんどいのかなと思います。

【加治佐主査】
またそこはいろいろ意見を頂いて、最終的には何らかのまとめをしなければいけない。
それでは、もう時間になりましたので終わりたいと思います。最後に1点だけ、調査で小規模自治体も対象にされていると思いますが、小規模自治体では学校運営協議会の必要性とか、あるいは教育委員会の役割分担とか、そういうことで何か御意見はありますか。
  つまり、結局、人材が少ないですよね。人口も人材も子供も全て少ない。その中で組織を、機関を、教育委員会という機関があり、更に学校には学校運営協議会という機関があるということの必要性とか、もし必要があるとすれば、機能分担をどうするかとか、そういうことについての何か。

【佐藤委員】
機能分担まではないのですが、先ほど移行に関して、自治体規模別にということでとど感じです。あと、何かありますか。

【仲田講師】
そうですね。直接具体的なところまではなかなかないのですが、今のCS指定を行っていない理由というところで、まさにおっしゃったように、人員の確保、協力できる人材の負担という部分について、やはり町村のところで突出しているというのが一つの傾向でありましたが、今のところその状況でとどまっているということです。

【加治佐主査】
分かりました。ありがとうございました。またそのことについても議論をしていきたいと思います。
本当に様々な御意見を頂きありがとうございました。時間が参りましたので、本日はこの辺りにしたいと思います。必置につきましては、また次回ヒアリングを行います。ヒアリングでは、恐らく様々な、消極的意見も含めて出ると思います。そういうことも踏まえて、まとめをどうするかということにつなげていきたいと思います。特にヒアリングを聞かれた後の御意見表明をお願いしたいと思います。次回は同時に審議のまとめ、骨子案も示されるということになっております。
それでは、最後に次回以降の予定について、事務局からお願いいたします。

【廣田参事官補佐】
失礼いたします。事務局の方から次回以降の予定を御説明します前に、本日御欠席の松浦委員から御意見を頂いております。口頭で御紹介させていただきたいと思います。
  コミュニティ・スクールについての地方での認知というところがまだまだ課題があるという状況の中で、ここを埋めていくためには確実な予算の見通しも必要ではないかということで、予算の見通しと併せて校長のリーダーシップといったところに対しても予算を充て、スキルアップのための研修会開催、要であるコーディネーター育成にもっと広く研修会や手引書作成などの計画があれば良い。地方とのギャップをどう埋めていくかというところの明確な計画性、方向性が必要だということの御意見を頂いております。
資料5に次回以降の予定がございます。次回8月31日に関係団体、教育長関係団体6団体と校長会関係団体が5団体、計11団体のヒアリングを予定しております。1団体6分、7分ぐらいの意見表明の後で皆様方から質疑及び意見を頂くという格好になります。よろしくお願いいたします。
その次、第8回が9月11日でございますけれども、ここにつきましてもコミュニティ・スクールの仕組みの必置について御議論いただくとともに、審議のまとめの素案を提示させていただいて御議論いただきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

【加治佐主査】
次回はヒアリングです。次の9月11日には素案が出て、それを基にした議論になります。まとめというか、一応結論を出す段階に進むということですね。

【廣田参事官補佐】
はい。

【加治佐主査】
分かりました。そのような段取りになっておりますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、長時間ありがとうございました。

―― 了 ――

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-- 登録:平成28年01月 --