資料2-1 藤田氏 提出資料

第8回 チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会 資料

主幹教諭や主任の在り方など学校の組織運営体制を充実するための方策をどのように考えるか

徳島県教育委員会

1 はじめに

 社会の価値観の多様化,地域や家庭の教育力の低下など,近年の学校を取り巻く環境の変化の中で,学力向上や安全確保の取組,不登校やいじめなどに対する対応等,学校の抱える課題は多様化・複雑化し,その対応が早急に求められている。
 学校の管理運営や外部対応に関わる業務も増えてきており,結果として,教員の子どもたちに対する指導の時間に余裕がなくなってきているという現実がある。
 このような学校教育現場の状況を踏まえ,校長を補佐し,校務を整理するとともに,教職員の資質・能力の向上に努めるため,副校長,主幹教諭,指導教諭を設置し,組織体制や指導体制の確立を図っている。【資料1参照】 

2 主幹教諭の役割

 ○校長,副校長及び教頭の補佐,教職員に対する校長の学校運営方針の具体化及び意見具申,緊急時における管理職の補佐,地域や関係機関との連携 等。
 ○担当する校務に係る目標設定,達成状況のとりまとめと進行管理,教諭等に対する指示,指導・助言及び連絡調整 等。

3 主幹教諭設置の効果と課題【資料2参照】

 主幹教諭等を設置することにより,学校運営における権限と責任が明確化され,校長のりーダーシップのもと,学校の抱える課題に対して,組織的に,迅速かつ的確な対応ができるようになってきている。また,教頭等の補佐を積極的に進めていくことにより,教頭等の負担軽減が図られ,管理職としてのモチベーションを維持しながら,機動的な取組が進むことにもつながっている。さらに,管理職と教諭とをつなぐパイプ役となることにより,スピード感をもった情報の共有化が図られるとともに,教諭等のマネジメントへの参画意識の醸成にもよい効果をもたらしていると考える。
 今後は,任用された主幹教諭について,基本的に任用審査を受けた学校で留まる形になっている配置の在り方について検討し,「課題をもった学校」への対応も考えていきたい。

4 今後の取組【資料3参照】

 本県では,平成27年度から,主幹教諭研修及び指導教諭研修を鳴門教育大学と連携することにより,組織マネジメント能力や指導力等をより高めるための研修を実施している。今回の研修で特に意図したことは,主幹教諭等の「RPDCAサイクルを通した課題解決への取組の意識化」と「ラウンドテーブルによる情報共有と意識の転換」である。
 校長が主幹教諭の役割を十分理解し,組織の中での位置づけを明確にすることによって,主幹教諭の働きはより効果的なものになると考えられるため,管理職への働きかけも今後さらに重視していきたい。

 

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(初等中等教育局初等中等教育企画課教育公務員係)