資料3-2 委員提出資料

第三回目の合同会議(2013年9月27日) ヒアリングについてのコメント

岩田純一

 おおむねヒアリングの内容は、従来の合同会議で出された意見と重なるものであるが、各提案に関して、気づいた点や感想を発表順番に沿って述べておく。

非特定営利活動法人全国認定こども園協会

  • 「地域と園の連携や協働」「親と連携」は、さらに充実する必要があるにしても、従来の幼稚園・保育所でも重要とされている視点
  • 保育要領は、やはり6年間のスパンで捉える発達や学びの連続性、子どもの育ちや・保育のあり方を捉えることが新たに大切になる視点
  • より多様になる、親の様々な価値観・ライフスタイル(保育意識の違い、園への要求の違いに反映される)⇔多様性に対応して、参画を含めた連携・協働をいかにしていくかの問題
  • 「学級別カリキュラムと異年齢カリキュラムの BEST MIX が模索されるべき」 という指摘⇔異年齢が共に生活することの意味=異年齢児交流
    集団を基本とした保育が始まる三歳から五歳児におけるある園の試み:学年の始めにいくつかの縦割りグループを作っておく。普段は、クラスや学齢別だが行事や生活発表、運動会などで縦割りグループが単位となって取り組む。

全国認定こども園連絡協議会

  • 提案されている<基本的な考え方〉は、すでに第二回の合同会議の際に私が述べたことと同じである。
  • 教育と養護において園で過ごす時間の長短による配慮、研修の充実などは合同会議ですでに指摘されている。

公益社団法人全国幼児教育研究協会

  • 「幼稚園文化と保育所文化に違いがある」は、その通りであると思う。
    単一の組織として考えるとき、初期においては職員間のズレをどのように埋め、共通理解の基盤を形成するのかはたしかに重要な課題になる。 説明会や研修会、講習受講などの制度や環境整備が必要になろう。⇔職員だけでなく母親間にも共通理解がもてるような場や機会が必要→保護者支援や保護者間の連携という観点からも

全日本私立幼稚園連合会

  • トリプルスタンダードにならないように、長時間保育児と短時間保育児が混在するクラスや集団での保育運営に混乱が生じないように配慮するは合同会議でもたびたび論議されてきた点である。しかし、二回目の合同会議でも発言したように、幼稚園教育要領、保育所指針を重ね合わせ、そして、長短の保育児が生活する単一の組織化(施設化)にともなう目的・課題を書き加えていくなら、トリプルスタンダードにはならないのではなかろうか。

全国公立幼稚園長会

  • 「利用時間の違いの配慮」で、集団教育を長時間受けるこどもとそうでない短時間保育児の家庭や親によって支援の内容も、それに対応するようにこめこまやかに書き込む必要があるかもしれない。 

社会福祉法人日本保育協会

  • 「教育要領にあって指針にはない「指導」という言葉は…」という指摘があるが、たしかに概念的な用語に違いのあるところは、整合性を考慮していかねばならない

社会福祉法人全国社会福祉協議会全国保育協議会

  • 教育と養護機能をあわせもつ認定こども園の保育要領は、「保育所保育指針を基本とする」というより、既存の保育所指針と教育要領が一体化したものとして策定されると位置づけるべきものである(単一の施設ということを考慮したねらいや配慮事項が書き込まれるとしても) 

公益社団法人全国私立保育園連盟

  • 仲間の存在(子ども同士のかかわり)が、乳児における教育にとって重要な環境であるという指摘はまさにその通りである。その意味から、最初の提案者から指摘された「学級別カリキュラムと異年齢カリキュラムの BEST MIX が模索されるべき」という意見ともつながる論点である。

お問合せ先

文部科学省初等中等教育局幼児教育課

指導係
電話番号:03-5253-4111(代表)(内線2376)

(文部科学省初等中等教育局幼児教育課指導係)