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資料4 第8回における委員からの主な御意見

1.高等学校教育制度について

  •  産業社会は激動の変化の時代にあり、職業人として優れた能力が身に付いていれば出身大学名など関係ない。高等学校は、生徒を社会に送り出す最後の教育機関として何をすべきかを改めて議論すべき
  •  義務教育に関する議論が少ない。大学と小・中学校との関係の中で高等学校をどう位置付け、どのような課題があるのか。

2.身に付けるべき能力について

  •  18歳は責任を持った大人というニュアンスをもっと強く出すべき。「市民性を育む」ためにはどうするべきか。自分の権利・義務も含めて社会人として自立するための社会性、市民性教育について強調してほしい。
  •  「コミュニケーション能力」という特だしの表現は避けて欲しい。キャリア教育は1つの科目で実施できるものではない。
  •  市民性などを括る概念として、子どもには未来の主権者としてふさわしい教育を行う必要があるとの文言を入れて欲しい。
  •  東京都では今年度より、全校で防災訓練をやることにしているが、その狙いは、防災活動を通じて「社会の一員である認識」と、「社会に貢献する認識」を持たせることである。キャリア教育と5教科の学習があまりにかけ離れており関連性がなく、教科活動とともに、教科をまたがる活動ができていないのが課題。

3.質の保証の仕組みについて

  •  大学への進学率が約5割、商業高校などの専門高校からの進学率も高まっている状況において、どのように多様化路線を変更していくか。そのための方法としては、大学進学者に対しては、接続テストが構想されていたが、これは大学入試に問題を矮小化しすぎている。むしろ、高校段階で勉強する環境を作ることが課題。例えば、アメリカでは小学校から大学までで個人個人がどのような内容を学んでいるかをデータベース化してトータルで考えようという動きがある。一定の学力を保証するためのプラットフォームを作ることも非常に重要。
  •  質保証の仕組みについては、既に、全国工業高等学校協会が行っているジュニアマイスター顕彰制度や全国商業高等学校協会がやっている全商一級・二級等の各種検定など、学習の成果を測る仕組みがある。しかしながら、社会の認知度が非常に低いため、これらを文部科学省がオーソライズしてはどうか。
  •  専門高校では、社会性を身に付けて社会の中で活躍できる人材かどうかという点で教育の中身を保証している。高卒の社会的認知度を向上させることを考えて欲しい。
  •  この文章だとアクレディテーション(認証評価)の観点がほとんどない。
  •  高大接続テストを検討する余地がある。
  •  高大接続テストについて、日本人は1点差で合否が決まることに対して仕方がないと思う一方、推薦や論文で合格することに対して不公平感を抱く。このような日本人の選抜に対するる公平感を変えていくことができるかどうか。
  •  7割の普通科の在り方をどのようにしていくかが重要。東京の場合は、普通科の7割が大学に進学しており、大学との接続問題が生じるのは必然。修得内容の把握をどのように行うかが最も重要な議論である。何かのテストという方法で学力のコアの部分の測る仕組みがない限り、達成度を評価し質の保証を図ることはできないのではないか。
  •  株式会社立が設置している広域通信制課程の学校では、生徒2000人に対して教員16人の体制など、その運営に対して疑義がもたれる状況が生じている。認定地方公共団体は広域通信制高校の行政実務に関するノウハウがなく、都道府県も把握する仕組みになっていない。広域通信制課程は、不登校経験者等に対する教育の提供という観点で重要な役割を果たしているが、質の保証について、自己点検評価だけではなく制度的に補完する仕組みを考えるべき。

4.類型の分け方について

  •  「○○を目指す学校」という表現は良くない。学校を4つの類型にしてしまうのかという印象を与える。見方によってはトラッキングになってしまう。学校別に何かをするのが本当にいいのか。今の日本はモデルとする国がない時代であり、入り口時点で能力を確認するのではなく、出口でチェックする仕組みにしていかなければならない。学校をタイプに分けてしまうことで、生徒の入学する学校の分けることは今の状況を追随するだけなのではないか。
  •  大学が機能別分化をうたった時には、この言葉が一人歩きして、大学側は、どれかの類型に当てはまらなければならないかのように受け取った。文章では誤解がなされないように丁寧に書いているのは理解するが、やはり言葉が一人歩きしてしまう可能性がある。
  •  ある類型の学校だけが学習成果を測る仕組みが必要なのではなく、普通学科、専門学科に拘われないで学習成果を測る必要があるのではないか。
  •  類型分けを全面に出すのは避けた方がよい。書かれている課題はいずれもその通りであり、何も類型分けを示さなくてもいい。コアに加えて、進路は多様化しており課題を解決するための振興方策という書き方にした方がわかりやすい。
  •  類型ごとにルートはいろいろだが、共通するものは学力の三要素。その中でも学習意欲については、どの教科に意欲があるかといった差異はあったとしても、どのような高校生でも同様に育む必要があるもの。これをどのように培うかが重要。

5.教育課程について

  •  高等学校は「教科主義」。総合的な学習の時間が創設された時期など、これまでに他の教科を大綱化するチャンスはあったが、それをしてこなかった。教科の大綱化を進め、各教科でコアを作ってそれは最低限修得する仕組みを作るのがよい。
  •  何を教えるかについては、政治的・社会的要因に応じて追加されてきているが、学校教育の限られた時間のなかでどのような内容が必要とされているのかをゼロベースで考えていくことが必要。
  •  高校3年生の4割が将来進学を希望する学部が決まっていないという調査がある。ここ10年くらいでその割合が6割から4割に急減している。これはかなり進路が多様化していることを示しており、その意味で入試に限界がある。入試科目が多様化している現状ではセンター試験は非常に技術的に難しくなっており、事故が起こるのは当然。そのような意味で、理科、社会などとまとめてしまうことを考えてもいいのではないか。

6.教員の資質能力向上、学校マネジメントについて

  •  専門高校では教員が各種国家資格を取得しておらず、研修会などを利用して取得できるよう工夫している。教員免許を持っているだけでは内容を教えるのに不十分であり、都道府県の経費で資格をとらせてほしい。
  •  「産業社会と人間」を総合学科以外にも広げていくのはいいが、教えられる教員がいない。教員をきちんと育成することを考えるべき。
  •  高校の現場は、現状の制度の中で教育を改善できないかと模索してきている。一方、校長が2~3年で変わっていくことは、学校としての方針を決められないことであり、上手くいっていない点があるとすれば、ここに原因があるのかもしれない。
  •  同じ学校に長年在籍している教職員ほど学校に愛着がある。校長が2~3年で変わっていく現状では、校長が指導力を発揮することはできない。  校長が一つの学校で勤務する期間の長期化を行うべきである。
  •  校長が学校のマネージメントをしっかりすれば多くのことが解決できるが、校長が一つの学校に在籍する期間は、義務教育も2~3年であり早ければ1年で変わる。これは変えていかなければならない。人事の在り方も関連づけて検討していかなければならない。
  •  グループで研究活動を行い、表現力、思考力、判断力、コミュニケーション能力を高める教育が社会から求められているが、高校の教員にこのような能力を教える力が不足している。

7.その他

  •  教員のメンタルヘルスケアも含めて対応すべき。
  •  多様化路線そのものに対する反省・見直しの視点が足りない。
  • 高等学校の専攻科を卒業しても高等学校卒業資格しかない。上級機関に編入学できるよう制度的手当てをしてほしい。
  •  グローバル人材の育成が重要だが、地方からすると人口が地元に定着しにくい課題がある。このため、思いやりの心を育むなどの教育を充実してほしい。
  •  高等学校全体でどの程度公費が投入されているのか。その観点からの議論も必要。
  •  学校が主体的に物事を考えられなくなるため、教育委員会は、学校に対して指示的でありすぎてはならない。教育委員会と学校が対峙して物事について議論できる環境を作っていかなかければならない。
  •  日本の学力が落ちていると言われているが、それは国内の競争力が落ちているにも関わらず、国内で相対的な競争をしているため。グローバルな視点を持つようにしないと、そのことに気付かない。このような視点でインターナショナルスクールをもっと活用できるのではないか。

 

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初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:平成24年06月 --