資料4 高等学校教育部会及びこれまでの有識者ヒアリング等において出された主な意見(抜粋)

才能教育、グローバル化に関する意見

(高等学校部会において出された主な意見)

○グローバル人材を育成するために、カリキュラムに縛られない授業を展開できるようにしてはどうか。

○グローバル化の時代では、内向き志向ではなく、潜在的な知識・能力を活用して積極的に外に出て行けるようにすることが必要。

  • 国際社会で活躍できる人材の育成を図るため、SELHiのような先進的な英語教育について研究する事業、SSHの一層の拡充、国際科学オリンピック参加への支援の充実を図るべき。
  • 医療や理科系研究者、社会のリーダーを育成する公立のスーパーハイスクールへの支援が必要。
  • アメリカのノーベル賞受賞者のうち21歳以下で大学を卒業している人たちは80%であり、何らかの飛び級・早期教育を経験している。日本では飛び入学にあたり、高校からの推薦状が本当の推薦状として機能しない(その子どものここが素晴らしいということを書けない)のが課題。また、飛び入学が始まった当時は、17歳であり大学生活にはついていけないだろうと特別なケアが社会から大学に要求されたが、実際には、普通の入学生に比べると平気でいろいろな人と話ができ、あっという間になじむ。
  • 飛び入学の効果は、高校教員の意識を変えていくとができたこと。高校教員と連携するネットワークを作り、ひとつひとつこちらの考えを伝えていくことにより、生徒に受験を進める教員が増えており、受験生が減らないという状況である。
  • 現在の我が国の教育体制では、海外留学から帰国した際、例えば大学入試等においてマイナスとなる要因も内積されている。留学が本人にとって不利とならないよう、国も含めた制度的なフォーローアップが必要であり、こういった問題の解消に向けて、制度的な整備等の検討を是非お願いしたい。
  • 海外で勉強することは大事。日本はOECDの中で見ても海外で勉強する学生が割合的に非常に少ない。
  • 初等中等教育から高等教育に至るまで、体系的な国際関係また外国語についての教育が必要であり、国際人として必要な、日本国についての正しい歴史観を持ち、日本人としての自覚と誇りを持った人間形成を行うことが必要である。
  • 生徒の国際感覚涵養と国際理解促進のため、国として海外への留学又は短期滞在を行う仕組みを構築すること。
  • 留学の促進を前提とした教育カリキュラムを用意し、より多くの若者が日本の大学ではなかなか達成できない国際的な感覚、国際競争力の概念の習得を海外で学ばせる環境を整えるべき。
  • グローバル化時代への対応として、例えば、アジアの言葉を選択的に学ぶ、アジアの国への修学旅行を積極的に展開する等のアジアを意識したグローバル化への対応が求められる。
  • 生徒減少、人口減少を食い止めるために、アジアから高校生の留学や移民を積極的に受け入れる体制をつくるべき。
  • 高大連携等を含めた質の高い教育を推進するにあたり、教員の資質向上のための研修が必要。多忙化を理由として教員の研修意欲は必ずしも高いとは言えない。高い専門性・技術を獲得するための研修、グローバルな視点を持つための海外や企業における研修、組織マネジメントを身に付けるための教職大学院等への研修派遣などが必要。
  • これからの世界はネットワークで国境を越えてすべてつながっていくことになるが、日本のGDPや国際競争力は年々下がっている。こうした状況の中で、グローバル社会における日本人の競争力はどうなっていくのか、世界規模での高度情報化社会化の中で日本人はどう戦っていけるのかという視点で日本の教育について考えることが必要。
  • 教員自身が学校という狭い社会に閉じこもっている感があり、高度情報化社会・グローバル社会に対応していくために授業を変えていくという発想をなかなか持ち得ないのではないか。アメリカでは企業での経験をつんだ者が教員になったり、あるいはその逆もあったりと、教員と他の業種との間の入れ替えが多い。日本でも、社会人経験者がもっと教員になりやすくなるような工夫が必要。

 

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