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特別支援教育の在り方に関する特別委員会(第19回) 議事録

1.日時

平成24年6月8日(金曜日)14時00分~16時00分

2.場所

文部科学省旧文部省庁舎6階 第2講堂

3.議題

  1. 特別委員会報告について
  2. その他

4.議事録

【宮﨑委員長】 御出席予定の委員で、まだお見えでない方もいらっしゃいますが、定刻となりましたので、ただいまから第19回中央教育審議会初等中等教育分科会特別支援教育の在り方に関する特別委員会を開催いたします。本日は御多忙の中御出席をいただきまして、ありがとうございます。
 本日の委員の出欠状況ですが、青山委員、岡上委員、乙武委員、貝谷委員、河本委員、北住委員、清原委員、熊坂委員、杉山委員、露木委員、久松委員、山口委員が御欠席、その他の委員は、御出席、又は御出席の予定です。なお、本委員会においては、御発言される場合には必ず挙手をした上で、お名前を述べられてから御発言いただくよう、お願い申し上げます。
 それでは、議事に入ります。本日は、前回の会議において皆様からいただきました御意見を踏まえて、私の方で委員長代理とも相談の上、特別委員会報告案を修正したものを用意しております。これに基づいて自由討議を行う予定としております。
 まず事務局から、配付資料の確認をお願いいたします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。
 配付資料の確認ですが、議事次第のとおり、資料1から2までとなっております。資料1-1が報告案の概要、資料1-2が報告案の本体になっております。資料2としまして、本日御欠席の久松委員から資料を提出いただいております。
 参考資料1ですが、一昨日から文部科学省で始まった検討会に関する資料です。高等教育段階での就学支援の在り方について検討を行うもので、1枚おめくりいただきますと、裏のページに委員一覧を添付しております。当委員会の関係では石川委員長代理が御参加されております。
 3枚目ですが、当面の検討会スケジュール案です。本年8月上旬を目途に報告書の取りまとめを行うとされております。
 参考資料2は、本特別委員会の委員名簿となっております。不足がありましたら、随時事務局までお申しつけください。以上です。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。
 続きまして、報告について審議をいただきたいと思います。まず、私の方からお話をさせていただきます。前々回、前回と報告案について御議論をいただきました。前回何人かの委員の方からほぼ審議が尽くされているのではないかというような御意見も頂戴したところです。ただ、前回の会議の中で若干、もう少し検討すべき点があると判断をいたしましたので、その点について前回までの御意見を踏まえて、私の方で報告案を委員長代理と相談し、事務局と整理をして修正をしたものをお出ししております。
 前回の御意見等を踏まえて、本日の会議でできるだけ成案を得たいと思っておりますので、是非御協力を賜りたいと存じます。
 まず、私の方から主な修正点について幾つか説明をして、その後事務局から補足をしてもらいたいと思っております。資料1-2を御覧ください。3ページ目を見ていただきたいと思います。共生社会に向けてというところの四角囲いの概要の一つ目の○ですが、共生社会について、4ページ目の冒頭のところで入れたものについて記述してある、共生社会とはと書いてあるところです。この部分を、この3ページの中にも追加をしてあります。
 次に12ページを御覧ください。2の就学相談・就学先決定については、12ページの四角囲いの概要のところで大きく2点ほど変更しております。一つ目は、6番目の○です。十分な情報提供を行うという観点から、16ページにあります就学先決定についての手続の流れを説明する就学に関するガイダンスという形で入れて、就学に関するガイダンスに関する記述を追加しました。これでかなりはっきりしてきたと思います。
 また、7番目の○ですが、前回特別委員会で御議論いただいた就学先決定について意見が一致しない場合についての対応としては、前回も提案しましたように、就学事務は市町村教育委員会の自治事務であり、市町村教育委員会が調整を行うのを基本としつつ、都道府県の教育支援委員会を活用するなどして、都道府県が指導・助言を行うという整理をしております。
 17ページの○3ですが、就学先決定について意見が一致しない場合についての記述ぶりも、併せて御確認をいただければと思います。
 また、94ページを御覧ください。これも委員から意見をいただいたものですが、参考資料18として、就学先決定の意見が一致しない場合の対応についてとして、図で整理してみましたので御参照いただければと思います。
 次に、36ページを御覧ください。36ページの4の多様な学びの場の整備と学校間連携等の推進というところですが、四角囲いの概要の上から九つ目の○ですが、前回の御議論を踏まえて、今回新たに特別支援学校のネットワーク化について記述を追加しております。
 42ページにも○3として特別支援学校ネットワークの構築として、4点ほど記述しました。一つ目が、特別支援学校の役割分担の明確化、二つ目が障害の重度・重複化に対応した教育の充実のための特別支援学校間の連携、三つ目が各県で設置している学校数が少ない障害者についての広域による支援、連携、四つ目がネットワークの構築に当たって国立特別支援教育総合研究所による情報提供、人材育成が考えられるなどとしております。
 36ページに戻っていただきたいのですが、交流及び共同学習についてです。一番下の○からですけれども、特別支援学級についての記述を前回まで充実をいただいておりましたので、特別支援学校についても記述を充実させております。特別支援学校と小・中学校で設置者がそれぞれ県教育委員会、市町村教育委員会となっていることが多いことから、交流及び共同学習を実施する際も、それら教育委員会との連携が重要であろうということで整理をしたものです。そのために関係する都道府県教育委員会、市町村教育委員会との連携が重要であるという記述を追加しております。
 45ページをお開きください。45ページの5の教職員の専門性向上の部分ですが、四角囲いの概要の6番目の○に教職員への障害のある者の採用、人事配置のところにつきまして、まずは障害のある者が教職員という職業を選択することができるよう、環境整備を進めていくことが必要であるとしております。
 そして、51ページを御覧ください。51ページにも同様の記述をしています。補足になりますが、この部分については、特に採用、配置に関して合理的配慮という言葉を使うというような御意見等がありましたが、これに関しては、今回特に学校での支援をする立場で合理的配慮を整理したという観点で整理をしておりますので、採用権者による就職をした障害のある方のへの支援については、厚生労働省の労働部会の合理的配慮の視点が重要であり、そこで対応する方がいいだろうということで、ここでは合理的配慮という言葉は使わないという整理をいたしました。これについては、いただいた御意見を無視したということではございませんので、御理解を賜りたいと思っております。
 私からは、主な点について紹介いたしました。事務局から補足の説明をお願いいたします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。今ほどの宮﨑委員長からの説明の補足としまして、資料1-2の最初からということで恐縮ですが、順番に変更した点について説明申し上げたいと思います。
 まず、1ページ目の「はじめに」のところですが、前回まで「はじめに」のところで、平成17年の中央教育審議会の答申についての記述がありましたけれども、答申につきましては、1の共生社会の形成に向けての6ページの一番最初の○のところにありましたので、重複感があるということで関係を整理しておりまして、「はじめに」のところは記述を削除しております。
 3ページ、1の共生社会の形成に向けてのところですが、先ほどの宮﨑委員長からの御説明のとおり最初の○を追加したということです。それから、少し飛んで6ページの下から二つ目の○ですけれども、ここのインクルーシブ教育システムの構築のための特別支援教育の推進のところで、現状についても前回の特別委員会で報告しまして、その記述を入れております。義務教育段階でどのような児童生徒がどこで学んでいるかということを、データを用いて書いております。
 71ページになりますが、参考資料8につきましても、前回の説明を踏まえて資料を更新しておりますので、御確認いただければと思います。
 また前の方に戻っていただきますけれども、7ページ目の一番下の○ですが、通級による指導の対象の障害者についての御指摘がございましたので、それについて書きぶりを修正しております。
 9ページ目に参りまして、こちらの一番下の○ですけれども、共に学ぶことについての項目の中で、障害のある子どもと障害のない子どもが障害について理解することについて、より詳しく言及すべきではないかということで、9ページの一番下のような記述を追加しております。
 10ページ目に参りまして、下から2番目の○ですけれども、地域と連携した支援の構築のところで、前回関係団体もというお話でしたので、保護者、親の会等の障害者関係団体、NPO、ボランティアというような、そういった記述に修正しております。
 続きまして12ページに参りまして、就学相談・就学先決定の概要のところにつきましては、先ほど宮﨑委員長から大きな変更は御説明いただいたのですが、少々細かいですが、就学先決定についての文章のところについて、三つ目の○の後段のところ、「その際」から始まる文章ですが、主語を明確化するということで、その際市町村教育委員会が、というように修文をしております。
 これと同様に、14ページの一番下の○のところについても同じ表現がございますので、同様の修正をしております。
 その次、16ページへ参りますと、二つ目の○のところですが、情報提供の充実のところですけれども、最後の一文、前回御指摘があったことを踏まえて、保護者に対して、子どもの健康、学習、発達、成長という観点を大切にして就学相談・就学先決定に臨むよう働きかけることが必要であるという修文をしております。
 17ページの下から二つ目の○、就学先決定について意見が一致しない場合につきましては、先ほど宮﨑委員長から説明のあったとおりです。17ページの一番下の○ですけれども、一貫した支援の仕組みのところで、18ページにかけてですが、文章の最後のところで、子ども育成支援法に沿って国、地方公共団体は支援等について総合的な施策の推進が求められるというような記述を追加しました。
 18ページの一番下の○ですけれども、個人情報に留意しながら個別の教育支援計画を活用する意義について、関係団体の方々にも理解啓発活動を行うことが望まれるという記述を追加しております。
 その次の○のところですが、前回障害当事者というような表現をしておりましたところを、先ほどの表現と同様に、親の会等の障害者関係団体、NPO等というような修正をしております。
 21ページからの合理的配慮とその基礎となる環境整備のところの記述ですが、29ページになります。ここの○4、教材の確保のところの(イ)の課題のところですが、教育の情報化についての記述を追加してはどうかという御指摘を受けて、(イ)の課題の最後のところに、その旨の記述を追加しております。その中でアクセシビリティという言葉については、ページの欄外に注記を付けております。
 次に、32ページ目の三つ目の○ですけれども、最後のところで、学校における保護者の待機を安易に求めるような対応をすることは適切ではないというような表現だったのですが、これについては、学校における保護者の待機を安易に求めるなど、保護者に過度の対応を求めることは適切ではないという修文をしております。
 36ページを御覧ください。概要のところですが、まず三つ目と四つ目の○、前回まで一緒でしたが、二つに分けております。これについては、38ページの二つ目の○を御覧いただくと、前回学校における医療体制についての御指摘があったかと思いますが、今回学校保健環境づくりについての記述ということで、ここの文章を追加しております。そこに看護士等の専門家の確保についても文章を位置付けております。その関係で36ページの記述を二つに分けたということです。
 36ページに戻っていただきますと、8番目の○ですけれども、特別支援学校のセンター的機能についての記述です。前回の御指摘を踏まえて、「今後」から始まるところですが、今後、域内の教育資源の組み合わせの中でコーディネーター機能を発揮し、発達障害をはじめとする障害のある児童生徒等への指導・支援機能を拡充するなど、インクルーシブ教育システムの中で重要な役割を果たすことが求められるといった記述にしております。
 41ページの中ほど、やや下のところ、センター的機能の一層の活用の最初の○のところですが、こちらについても同様の修文をしております。
 それから、センター的機能のところで42ページ一つ目の○です。特別支援学校について、今後アクセスしやすい場所に設置することが望ましいということに続いての記述ですが、現在の特別支援学校についても、ICTの活用等によりセンター的機能を一層発揮するための環境整備を実施していくことが望ましいという形で、記述を追加しております。
 36ページにお戻りいただけますでしょうか。九つ目の○については、宮﨑委員長から御指摘いただいたネットワーク化の記述を追加しております。それから、一番下の○については、交流及び共生学習について、特別支援学校のところを記述を追加しております。
 43ページの下から二つ目の○ですけれども、関係機関との連携のところで、連絡会を開催する場合に既存の組織を活用すべきではないかという御意見を踏まえて、特別支援連携協議会、地域自立支援協議会等の活用についての記述を追加しております。
 44ページの一番下の○ですけれども、同じく関係機関との連携のところの記述ですが、親の会等の障害者関係団体、NPO等について言及しております。
 それから、前回の記述の訂正ですが、親の会等の障害者関係団体、NPO等の中には、組織力や企画力が十分でない場合もあることから、これらを国や地方自治体が支援し、育成していくことが重要であるというような表現に改めております。
 続きまして、その右側、45ページを御覧ください。まず三つ目の○ですけれども、教育委員会の担当者というような表現を、教育委員会の指導主事等という表現に変更しております。
 47ページの下から三つ目の○になりますけれども、こちらについても同様の表現に改めております。
 45ページへ戻っていただきますと、四角囲いの概要の一番下ですが、こちらについては宮﨑委員長から御説明のあったとおり、障害のある者の教職員への採用、人事配置のところの概要につきましては、表現を変更しているところです。
 46ページに参りまして、一つ目の○ですけれども、それぞれの障害者について中心となる教員を計画的に育成していくことが必要であるとの記述を追加しております。
 それから、二つ目の○ですが、特別支援学校の教員について、前回は専門性だけでなく、教科教育の専門性をもという記述をしていたところを、専門性を更に高めるとともに教科教育の専門性をもといった記述に変更しております。
 46ページ、一番下の○ですが、人事上の配慮について、校長をはじめとする教員の在職年数の延長などという形で、校長をはじめとするというような記述を追加しております。
 続きまして、47ページ目の一つ目の○です。こちらは、特別支援学校のコーディネーターについての記述ですが、前回の御指摘を踏まえて記述を充実させております。
 同じく47ページの一番下の○から始まる文章ですが、めくっていただいて、48ページの冒頭から始まる文章の最後のところですが、こちらで教育委員会全体で特別支援教育についての理解が十分なものとなるよう検証を行っていくことが望ましいといった記述を追加しております。
 次に、同じページの一番下の○から始まっている文章ですが、49ページの4行目になりますけれども、単位を付与するなどといった表現を追加しております。
 49ページの○3、特別支援学校教員についての養成・研修のところですが、一つ目の○で、最後に研修と実践を通じた授業力の向上を期待するという文言を追加しております。
 三つ目の○で、研修の充実を図るとともに、そのための教材の充実を図っていく必要があるということで、教材についても言及しております。
 一番下の○ですけれども、特別支援学校教員についての記述のところで、特別支援学校の特別支援教育コーディネーターについて言及しました。内容としましては、センター的機能の中心として、幼・小・中・高等への支援を念頭に置いた発達障害についての知識・技能や実態把握の方法、関係機関との調整役としての障害者福祉や障害者雇用制度への理解を身につけることが必要であるとしております。
 50ページに参りまして、○4、小・中学校の特別支援学級や通級による指導の担当教員の養成・研修のところですが、三つ目の○の3行目からですけれども、教員養成段階について、一般免許状の詳細な制度設計の際に検討する必要があるというような形で文章を整えました。
 ○5につきましては、これまで特別支援教育コーディネーターの研修とさせていただいていたものを、幼・小・中・高等学校等の特別支援教育コーディネーターという形で明確化を図りました。
 51ページ、(3)教職員への障害のある者の採用・人事配置の最後の○ですが、高等教育においても合理的配慮についての普及啓発が行われていくことが望ましいという記述を追加いたしました。
 以上で説明を終わります。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。
 それでは、これから自由討議にさせていただきます。前回の御意見を踏まえて修文をしたところについては、事務局から細かく説明をいただきましたので、お分かりかと思います。
 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。中澤委員、お願いいたします。

【中澤委員】 国立特別支援教育総合研究所客員研究員で、横浜訓盲学院学院長の中澤です。意見というよりは、前回私が述べました意見等をこの訂正の中に生かしていただいたことを感謝申し上げます。
 特に今回欠席をされている久松委員からも、聾学校において聴覚障害のある教員の情報保障が他の健常の教員の自主的な支援に任されていて、十分に情報が保障されていない問題がちょうど指摘されておりました。そういった中で、やはり合理的配慮という位置付けは大事だと思うところですが、それについては別な部会、労働等に関わるところできちっと明示していただけるということを聞きまして大変安堵いたしましたし、うれしく思います。
 また、重度重複化の状況に対応するための特別支援学校間の連携についても、単に教育内容、方法を分かち合うだけでなく、教材等についても触れていただいたのはありがたく思います。
 確認ですが、前回、教科書のことも触れさせていただいたのですが、教科書は広義に教材の中に含んでいると考えてよろしいのでしょうか。

【宮﨑委員長】 そのとおりで考えました。

【中澤委員】 両方とも、中にきちっと検討していただいたこと、改めて御礼を申し上げます。私の意見は以上です。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。
 それでは、ほかの委員。尾崎委員、お願いします。

【尾崎委員】 全国特別支援学校長会の尾崎です。今回委員長の方で修文していただき、その中で特に特別支援学校の役割と機能が非常に明確に示されたということで、感謝申し上げます。その一つとして、特別支援学校のセンター的機能については、先ほど変えたところについての御説明をいただいたのですが、特にセンター的機能を果たす上で、学校間の連携というのを、特別支援学校ネットワークということで、地域の中で特別支援学校がネットワークを作ってセンター的機能を果たしていくという方向は、我々特別支援学校長会でも考えてはいたことなのですが、ここは明確に示されたということで、それに向けて取り組んでいきたいと考えます。
 それと同時に、特別支援学校における特別支援教育コーディネーターの役割についても明確に触れていただき、そして複数指名されるとともに、その機能強化のための人的措置が重要であるということで、明確に今言っていただいたことには大変感謝をしたいと思います。
 それから、2点目ですが、交流及び共生学習についてこの報告書でも幾つか述べられているのですが、特別支援学校が主語となる交流及び共同学習についてはちょっと不十分な面があったところを補足していただきました。特別支援学校としても、きちっと教育課程に相手の学校と連携、連絡をとりながら位置付けるということを計画的にやっていかないと、これは実現するものではありませんので、そのあたりも明確にされたということで、そういう方向で今後取り組んでいきたいと思います。
 それから、最後に専門性の向上です。特別支援学校教員の特別支援学校教諭免許状保有率については、まだ制度化ということまでには至りませんが、そこを強く求める方向で示されていることと、それに向けて特別支援学校、そして設置者である教育委員会も努力していくということが明確になりましたので、その点は大きく前進していると受け止めて、特別支援学校も頑張っていきたいと思います。以上です。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。では、大南委員、お願いします。

【大南委員】 全国特別支援教育推進連盟の大南です。宮﨑委員長をはじめ、関係の皆さんの御努力で、今手元にいただいているような案をまとめていただきました。本当にありがとうございました。
 3点申し上げますが、非常にうまくまとまって、分かりやすくなったと思います。第1点目は、就学先の決定と、意見が不一致の場合の対応の仕方です。14ページ、17ページ、そして94ページ、参考資料の18のグラフというか表がありますが、これによって不一致の場合の市町村教育委員会のまず対応の仕方、あるいは都道府県教育委員会の対応。それから、新たに教育支援委員会というような名称を考えていこうと、この点、大変結構なまとめ方であると思いました。
 二つ目は、尾崎委員も話された中の、教職員の専門性の確保のところで、46ページのところにもあるわけですけれども、前回、前々回にも申し上げましたように、校長はじめ教職員の一つの学校での勤務年数が短くなっている。それを何とか工夫をというところで、46ページのこういう表現にしていただけたのは大変ありがたいというか、よく理解できるのではないかと思いました。
 特別支援学校のネットワーク、これも大変良い表現の仕方で、これも今尾崎委員がおっしゃったような、特別支援学校として理解がしやすいのではないかと思います。それから、先ほどの専門性の確保のところで、50ページのところですが、特別支援学級や通級による指導の担当教員の研修です。実は、昨日、ある県の新任の特別支援学級、通級指導教室の担当教員に行ったところ、160人ぐらいおりました。1県で160人ですから大変な数になると思いますけれども、年間十何回も研修の機会を作って、新任の教員の研修を組んでいるということです。そういう状況もありますので、専門的な研修の受講等により云々という、このあたりが設置者並びに都道府県教育委員会が計画的に実施をしていただけますと、大変専門性の向上に役立つのではないかと思いました。
 私はこの報告を読みながら、このような方向で出されていくことを、委員の一人として大変うれしく思いました。以上です。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。
 ほかにありますでしょうか。はい、齋藤委員、お願いします。

【齋藤委員】 全国心臓病の子どもを守る会の会長をしております齋藤です。前足立区の教育長の立場から申し上げたいと思います。前回発言させていただいた、教育支援委員会の図を描いていただきました。本当に分かりやすく作っていただきまして、ありがとうございます。また、そのほかの部分につきましても随分取り入れていただきまして、とてもうれしく思っております。
 教育支援委員会の記述の確認なんですが、15ページの(キ)と、それから94ページの図のところに表記してあるところの最後の○7のところです。「合理的配慮」について、その提供の妥当性についての評価までは良いのですが、「関係者間の意見が一致しない場合の調整について」という文言がちょっと誤解を招くと思っております。この関係者間の意見というのは、恐らく教育支援委員会が決定した内容について、学校と教育委員会がという意味合いだと思います。そうであるならば、保護者との関係でないというところが、もう少し明確な方が良いのではないかと思いました。

【宮﨑委員長】 例えばどんなふうに修文しますか。

【齋藤委員】 一つ、文言を入れると良いのではないでしょうか。設置者と、というのでよろしいと思います。学校の設置者、これは環境整備の問題を言っていると思いますので。合理的配慮ですから、例えば教育支援委員会では普通学級適にした。保護者もそれを望んだ。しかし、学校及び設置者の方がということで、調整という意味合いです。都道府県の教育支援委員会の調整だと一般的だと思うのですが、ここの場合は、7のところは市町村の教育委員会の文言になっていますので。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井ですが、補足して説明申し上げますと、まず、(キ)はちょっと後述する合理的配慮について、その提供の妥当性についての評価や関係者間の意見が一致しない場合で、合理的配慮について関係者間の意見が一致しない場合の調整とお読みいただくものですので、合理的配慮につきましては3.のところで触れられておりますように、本人、保護者と学校、市町村教育委員会が話し合って決定いただくものです。
 基本的には、この教育支援委員会を挟むということはないのですけれども、これについて本人、保護者、学校、教育委員会で意見が一致しない場合につきましては、就学先決定等で情報をお持ちの教育支援委員会の方々から何がしかアドバイスできるであろうということで、この(キ)のような機能を盛り込んではいかがかという整理になっております。

【齋藤委員】 そうですか。なかなか理解ができなかったものですから、ほとんどの方がそういう理解でしたら、私の方は取り下げさせていただきます。
 それから、もう一点です。特別支援学校の機能のところなのですが、41ページです。前回少し申し上げましたが、実は私ども、特別支援学校が区内にございます。そこの学校から指導、助言がどの程度あったかと先日尋ねましたら、1年間で約10件だったという話でした。その10件というのは、どういう子どもたちの状況かと聞きましたら、やはり知的障害の方や身体障害等で、今までの特別支援学校の枠の中の助言だということを聞きました。
 というのは、今回私どもが一番問題としているこの発達障害については、特別支援学校に助言をいただくという環境は、私どものところはまだ弱いということです。年間相当数の相談機能を持っている立場として、10件というのはあまりにも少ないと思います。
 ですので、前回、この発達障害をはじめとするという、この41ページの文言ですが、例えば通級指導、発達障害の通級、通常の学級というような文言を組み入れられないでしょうかと申し上げました。ここを是非強化していただきたいというのが、私は特別支援学校に対する一番の思いですので、ここのところを強化するような文言を入れていただければありがたいと思っております。以上です。

【宮﨑委員長】 最後のところは、特別支援学校でもかなり力を入れて対応しているところだと思いますが、尾崎委員、いかがですか、そのあたりについて。今の現状、特別支援学校のセンター機能について。

【尾崎委員】 数字が今手元にないのですが、全国の特別支援学校長会の調べでは、年々相談機能が件数が多くなりまして、全国規模では何万件ですという形で増えているんです。特別支援学校の電話で相談だったりというのもありますし、対面での助言というのもありますが、年々非常に増えているという状況で、それへの手だてと機能強化をするのが特別支援学校の大きな役割であろうと、今とらえているところです。

【宮﨑委員長】 私も足立区の特別支援学校に関わっておりますので、是非そのあたりの機能をきちっと高めていってほしいというのは願いとしてあります。
 実はちょっと余談になって申し訳ないのですが、全国、北海道から沖縄まで30校をリストアップして、最近調査をしました。その中で一番多いのは、やっぱり小・中学校支援の中で発達障害支援、それから合同の研修会、そのあたりを本当に組織的にやり始めているというのは実態としてあります。特に早期から、幼児期からの対応というのはかなり積極的にやっていて、30校全てで対応しておりました。ですから、その点で是非積極的に活用していただくような仕組みというのは確かに必要なのだろうと思いますので、このあたりについてはここの本意でもありますので、今齋藤委員からお話があったようなことを少し整理をさせていただくということでよろしいでしょうか。

【齋藤委員】 はい、ありがとうございます。

【宮﨑委員長】 あと、では、どうぞ、引き続き。
 では、品川委員、お願いします。

【品川委員】 ありがとうございます。教育ジャーナリストの品川です。委員長、委員長代理をはじめ事務局の皆さんには、本当に分かりやすく、すばらしくまとめていただきまして、御礼申し上げます。
 一点質問なのですが、先ほど齋藤委員がちょっとおっしゃっておられた94ページの表のところに就学先決定の意見が一致しない場合の対応というところがあります。私の理解が不十分で、確認をさせていただきたいのですが、この教育支援委員会、市町村の役割と県の役割の違いと言いますか、分担はどのように捉えればよいのでしょうか。市町村のところは分かりますが、県が活用されるのは、例えば具体的にどういう形が想定されると考えればよろしいですか。また、県の教育支援委員会には直接保護者はアプローチできないシステムになっているということでよろしいでしょうか。
 繰り返しになって恐縮なのですが、先日も、アスペルガー症候群の子どもが通級に週に3日通っているだけだから評価ができないという理由から、通知表がもらえなかったということが報道されました。あのようなことは、これまで報道されてこなかっただけで取材していると全国でよく見られます。
 学校長からは国語しかやっていないから国語だけ評価しましたというようなコメントが出ていたのですが、こういったケースの場合、対立関係に陥る前に保護者は教育支援委員会に相談できるのでしょうか。その場合は、市町村の教育委員会は学校と連携しているわけですから、相談先は都道府県の方にできるのかとか、あるいは別の場合で例えばIEPを書いていただいたけれども、その後の指導内容が納得いかない。ところが学校側は、いや、それで良いんだ、などと言って学校と本人や保護者の利害が対立したとき、どういう形になると考えればよろしいのでしょうか。今一度、確認のためお教えいただけますと幸いです。よろしくお願いします。

【宮﨑委員長】 これは事務局、お願いします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。品川委員がおっしゃられた後半の部分は、就学先決定の際の意見が一致しない場合とは別の話と理解したいと思います。まず、この意見が一致しない場合の表の見方ですけれども、94ページのところで、言葉は足りないかもしれませんが、四角囲いの中ほどのところで、本人・保護者の意見を最大限尊重し、教育的ニーズと必要な支援について合意形成を行うことを原則とし就学先を決定するというのが、今までの就学先決定の流れ図でもお示ししているところですが、そのときに就学先の意見が一致せずに、市町村教育委員会が本人・保護者から要望を受けた場合に、市町村教育委員会が都道府県教育委員会に依頼をするとしています。

【品川委員】 ということは、就学先決定の場合は市町村教育委員会に申し出るわけですね。

【横井特別支援教育企画官】 そうです。それで、都道府県教育委員会の調整をしてもらいたいという要望が本人・保護者からあった場合には、市町村教育委員会が依頼をするという、そんな形になります。

【品川委員】 それでは、IEPをはじめ、指導内容等に納得がいかない場合は、どう考えればよろしいのでしょうか。

【横井特別支援教育企画官】 それにつきましては、先ほど齋藤委員のところでもお話がありましたけれども、まずは市町村教育委員会と御相談をいただいた上で、それについて妥当かどうかというものがあれば、市町村教育委員会の教育支援委員会の方でそれについて助言をしていただくような、そんな形だと思います。

【品川委員】 市町村教育委員会の教育支援委員が対応するということですか。ということは、市町村教育委員会に保護者は言うわけですね。

【横井特別支援教育企画官】 市町村の教育委員会が設けている組織なので、保護者の方は基本的には市町村の教育委員会に、ということになります。

【品川委員】 そうしますと、対応されるかどうかは教育委員会次第になると考えればよろしいですか。市町村教育委員会は学校と連携しているわけですから、場合によっては対応されないこともありうると考えられるかと思うのですが。

【横井特別支援教育企画官】 ケース・バイ・ケースだと思いますけれども、まずは、この報告書でまとめていただいているように、市町村教育委員会の姿勢、どういう形で就学先決定ですとか、障害のある子の教育に携わるかということについては書いていただいているところだと思います。その姿勢で臨んでいただいているときに、例えば16ページの情報提供の二つ目のところですが、委員の先生方から御意見として、学校や市町村教育委員会が保護者の「伴走者」となって相談相手になることで、保護者との信頼関係が生まれるということになっておりますので、基本的にはそういう対応はしない方向になるのではないかと思います。

【品川委員】 基本的には、保護者の申し出が対応されないというようなことにはならない方向になるとのこと。分かりました。ありがとうございます。

【横井特別支援教育企画官】 そのように理解しております。

【宮﨑委員長】 いいですか。

【品川委員】 はい、しつこくてすみません、記述内容は分かりました。こういった組織を打ち出すことは、そこに保護者や本人だけでなく社会も期待を寄せますので、一応確認をさせていただきました。ありがとうございます。

【宮﨑委員長】 今事務局からありましたように、基本の姿勢を大事にしていくということが何よりも求められるので、私どもが就学先決定の仕組みを作るときの原理原則をきちっと踏まえてくださいということのお願い、これからいろいろ各都道府県、市町村教育委員会にお願いをしていくことですが、その姿勢で臨むということを、まず私どもとしては一番強調しなければいけない。
 どうしてもの場合は、ここにありますように、例えば就学先については、意見の一致がされない場合には、これは当然都道府県教育委員会に、それについては保護者の希望により出ていくということは出るだろうとは思います。
 少し活用の仕組みについて、ちょっと見えにくいという意見があったのですが、これはまた整理をできたらしたいと思います。
 ほかにありますでしょうか。木舩委員、お願いします。

【木舩委員】 広島大学の木舩です。前回、教員の専門性ということに関しまして、コーディネーターについて、特別支援学校と幼・小・中・高のコーディネーター、それぞれ少し書き分けということをお願いいたしました。そうすると、今回、47ページ、あるいは49ページ、そして幼・小・中・高につきましては50ページという形で書き分けていただきまして、ありがとうございます。私自身も拝見しまして、よく分かる内容になっていると思いました。
 もう一点は、特別支援学級と通級による指導を担当される先生の専門性についても、前回ちょっと意見を申し上げましたけれども、これにつきましても、50ページのところ、上から3番目の○のところで、新たに担当教員となったという形で明確にされています。確か前回は新任がと思いますけれども、明確な言葉にしていただくと同時に、年度当初の研修の実施ということを書いていただいて、ありがとうございます。
 さらに、それに続きまして、将来の課題として、教員の資質・能力向上を特別部会で議論されているというところで、これからの検討課題として挙げていただきまして、感謝いたしております。以上です。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。
 ほかにありますでしょうか。では、山岡委員、お願いします。

【山岡委員】 日本発達障害ネットワークの山岡です。いろいろ御意見をずっと申し上げてきまして、私の場合は発達障害の立場でありますとか、あるいは保護者の立場でありますとか、親の会等の障害者関係団体の立場でいろいろ意見を申し述べさせていただいており、前回も修文を含めいろいろお願いをさせていただきました。
 例えば保護者や本人に関する記述について、今回の報告書ではたくさん取り上げていただいておりますけれども、その点についても気になったところをいろいろ御指摘をさせていただきましたが、保護者、本人にとって寄り添った書きぶりといいますか、きちっと素直に読める書きぶりに修正いただいたことを感謝申し上げます。
 その中で一部、細かい修文が必要ではないかというところだけ幾つか申し上げさせていただきます。18ページの上から2行目ですけれども、ここは相談支援ファイルというところで、個人情報の利用について書いていただいていますけれども、その前のところを見ると、成人まで活用するようなことが書かれています。従いまして、了解を得ることについては、保護者だけではなくて、本人も必要だと思います。2行目の真ん中ぐらいに、本人及び保護者か、保護者・本人かにしていただく方が良いと思います。
 それから、もう細かいところしか残っていないのですが、最後ですので言っておきます。次、49ページです。49ページの1行目に、学生の段階での経験のことを書いていただいて、非常に良いことを書いていただきました。48ページの一番下から49ページの上にかけてですけれども、ずっと読んでいて気がついたのですけれども、本人・保護者の会が開催するキャンプ等に参加することは、障害のある子どもの状況を理解するのに効果があると書いてありますけれども、これは親の会等で良いと思います。本人、小学生がキャンプを主催するのはなかなか難しいかと思いますので、そのように書かれた方が良いと思います。
 それから、この49ページの一番下の行ですけれども、下から2行目から始まっておりまして、特別支援教育コーディネーターについて書いてありますけれども、上から関係機関との調整役としての障害者福祉や障害者雇用の制度への理解を身につけるとなっています。理解を身につけるというのはちょっと日本語的に不自然なので、関する基本的な知識を身につけるとかの方が良いと思いました。
 このようにざっと見まして、本当に細かいところしか残っていないぐらい、きちっと完成度の高いものになってきたと思います。もともとこれは振り返りますと、この中教審の特別委員会は、障害者の権利条約の批准に向けた検討としてスタートしたかと思いますけれども、私としては就学先の決定の仕組みのところと、それから合理的配慮をどうするかというところをきちっとしなければいけないということで課題を持ってこの委員会に参加させていただきました。一部積み残しの部分もありますが、全体としてはきっちりとまとめていただいて、本当に感謝しております。
 これは宮﨑委員長、石川委員長代理、あるいは委員の皆様のお力だと思っております。本当にありがとうございました。以上です。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。
 ほかにありますでしょうか。はい、お願いします。

【齋藤委員】 全国心臓病の子どもを守る会の齋藤です。これは事務局への質問としてよろしいかと思いますが、18ページの最後のところの行から、親の会等へのというところ、たくさん書き込んでいただきまして本当にうれしい限りです。ここの文章の理解の仕方が私も不十分なので、ここは運用のルールづくりということで書かれている、こういう段落だと思います。そうしますと、個人情報の保護に留意しながら個別の教育支援計画を活用する意義について、誰が理解啓発活動を行うのだろうかと思っております。
 私どもとしては、もっともっとやってあげたいのに個人情報の壁があって、そこに本当に障害を持っているお子さんを抱えている親御さんがいるのに手を差し延べられないと、こういうジレンマがあるので、様々な団体の方々が御発言していたのをいろいろなところで今回加えてくださったということで、とてもありがたいのですが、これはそういう意味合いでよろしいのでしょうか。

【宮﨑委員長】 はい、それではお願いします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。齋藤委員の御理解のとおりとお考えいただければと思うのですが、なかなか前回の御議論の中でも、保護者の方々も御理解いただいて、個人情報ということなので、保護者の方々が積極的にこれを活用されると個別の教育支援計画がうまくいくのにというようなお話もあったものですから、障害者関係団体、NPOの中ででも、そういった保護者の方々に対する理解啓発活動をやっていただきたいという趣旨で書かせていただいているものです。表現ぶりが悪ければ、また修文させていただければと思います。御指摘いただければと思います。

【宮﨑委員長】 十分に個別の指導計画、あるいは支援計画が活用されていないという御意見がかなり強かったということを受けての、この書きぶりなのですが、主体はどこかと言われると、少し微妙なところが確かにあると思います。また必要があれば、整理をしなければと思います。
 中村委員、どうぞお願いします。

【中村委員】 NPO法人若駒ライフサポートから参りました中村です。多分私が申し上げた意見を組み入れていただけたということで、大変心より感謝申し上げます。また、ほかの部分も、振り返るとこれだけまとめるのは大変な御苦労だったなということで、本当に感謝申し上げております。
 ここの部分に関しては、この書きぶりで、私は逆に使う方向として積極的にするとともに、何より、保護者というのが利用する子どもの立場の中で、どうしてもそこを認識することがとても大事だという部分を、私自身も保護者の立場で強く感じておりますので、保護者の方でも情報が伝わることはとても良いことなんだということを啓発していく必要があるというふうに、私はきちんと受け止めさせていただきました。
 あるとすると、多分点をどこで打つかとか、そういう感じで整理かなと私は思いました。要するに、個別の支援計画の活用の意義を啓発していくということが分かるように、句読点等を入れていただければ良いのではないかと、私としては思いました。
 先ほどの品川委員のおっしゃっていた部分に関しては、私の解釈で、15ページの(ア)から(キ)の中の支援委員会の機能の中で一貫した支援という言葉を使っていただいていることで、就学時だけではなく、その後も引き続きという部分で機能いただくというふうに受け取らせていただいたのですが、それでよろしいでしょうか。

【宮﨑委員長】 そうだと思います。

【中村委員】 よろしいですか。ありがとうございました。

【宮﨑委員長】 あと、ありますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、安彦委員、お願いします。

【安彦委員】 早稲田大学から神奈川大学にかわりました安彦です。これは事務方にも一度確認をしたのですけれども、改めて確認させていただきます。合理的配慮という言葉、概念の使い方といいますか、この障害者の権利条約との絡みで改めて見ましたら、合理的配慮については、第2条の定義のところに入っています。非常に大きなところに入っている。大きいというのは、全体に関わる部分に入っているわけです。ところが、ワーキンググループではこの言葉を学校の設置者及び学校に対して適用する概念だというふうに絞られました。これが改めて気になっています。
 私は合理的配慮と基礎的環境整備、ここのところが分けられたことについてちょっと前から気になっていたのですけれども、このように分けてしまいますと、合理的配慮は基礎的環境整備の方には適用されないみたいに見えます。

【宮﨑委員長】 いや、そんなことはないです。

【安彦委員】 だから、そこは是非。そう読めるのです。つまり、例えば24ページの○4のところを読みますと、合理的配慮と基礎的環境整備で、3行目に、これらは、合理的配慮の基礎となる環境整備であり、それを基礎的環境整備と呼ぶこととすると。これらの環境整備は、その整備の状況により異なるところではあるが、これらをもとに、設置者及び学校が、各学校において、障害のある子どもに対し、その状況に応じて、合理的配慮を提供する。
 そうしますと、合理的配慮は基礎的環境整備のところには関わらないみたいにも読めるのです、このまますっと読んだときに。違いますか。皆さん、関わっておられる方は当然含まれているというか、あるいはカバーしているというふうに読まれると思いますが、ぱっと読んだときは、ああ、これとこれを分けていると。参考資料の21も、図の上ではっきりと、上の○の合理的配慮が複数の個別の配慮の部分で、基礎的環境整備のところは下に大きく枠で囲ってあります。
 そうなると、改めて合理的配慮というのは基盤整備の上に行われることであって、この環境整備のところは合理的配慮はなされなくてもいいみたいな、そういう誤解を生む可能性はないでしょうか。その点、確認ですけれども、この言葉が条約の定義の非常に全体に関わる部分に入っていながら、国や地方公共団体がやるこの環境整備のところは、ある意味で合理的配慮に対する条件整備の責任を免れるみたいに見えなくもないですね。この点が非常に気になっていたので、改めてそのことが、そうでないことが分かるように、例えば先ほどの24ページの○4のところなどには、もう少しそれを合理的配慮の円滑な実施のためにとか、はっきりそれをちゃんと意識しているということを文言に入れた方が誤解されないような気がします。
 私の言う意味はお分かりですか。その辺の押さえ方について心配はありませんかということです。

【宮﨑委員長】 お願いします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。まず、98ページの参考資料21の点につきましては、安彦委員御指摘のとおり2段階の構造になっていて、一つ目が国、都道府県、市町村による環境整備。これが合理的配慮の基礎となる環境整備となっていて、その上に合理的配慮が設置者・学校が行うということで、Aさんのための合理的配慮、Bさんのための合理的配慮と、個別のものが行われるということです。
 それで、膨大な文章になっておりまして、いろいろなところにいろいろなことが書いてあるという御指摘なのではないかとも受け止めさせていただきましたが、今の御指摘については27ページの……。

【宮﨑委員長】 最初の概要の一番下。

【横井特別支援教育企画官】 概要で申し上げれば。

【宮﨑委員長】 下から三つ目の、今そこを御心配のようですので。

【横井特別支援教育企画官】 概要が十分かどうかというのはありますが、27ページのものから持ってきております。27ページには、(2)基礎的環境整備についてと、27ページの中ほどの○のところですが、合理的配慮の充実を図る上で、基礎的環境整備の充実は欠かせない。そのため、必要な財源を確保し、国、都道府県、市町村は、インクルーシブ教育システム構築に向けた取り組みとして基礎的環境整備の充実を図っている必要があると。これをきっちり概要にも書くというお話でよろしいでしょうか。

【安彦委員】 そういう対応で心配がなくなれば、そうしていただきたいということです。中身を細かく読むと、そんなに矛盾はしていないというか、一応配慮しながらやっているということはもちろん分かりますが、端的に大原則として、基本的な姿勢として、合理的配慮という言葉をきちっと受け止めて、全体の整理の部分も個別の対応の部分もちゃんとやっていますということを言わないと、どこかでそういう一言をとにかく入れておかないと、さっき申し上げたようなことを言われる心配があると思いました。

【宮﨑委員長】 はい、了解しました。では、今安彦委員の御懸念のないように、21ページの環境整備の概要のところに、国、設置者、都道府県教育委員会、市町村教育委員会が基礎的環境整備をきちっとすると記載する。このことはものすごく重要なことですので、そこは今横井企画官から27ページで書いた中身について説明がありましたので、この点は概要の中に入れて、誤解のないようにしていくということでよろしいでしょうか。

【安彦委員】 はい。合理的配慮という言葉が個別的配慮の方にすっと行ってしまっているということの心配なのです。やっぱりもっと全体に関わる概念ではないかという。決して条約の条文を読むと、もちろん最後の方に、均衡を失した又は過度の負担を課さないものとか、あるいは個別的な配慮に関わる文言のように見えるものが入っていますけれども、これはしかし、同時に全体にも関わっているだろうと思います。その辺のことで。

【宮﨑委員長】 これは一番冒頭の合理的配慮についての最初のところで、今おっしゃられたことについては述べさせていただいているという考え方をとらせていただいています。ですから、そういう意味では概要のところでも、一番冒頭で合理的配慮とはということで文言の整理で、なおかつ合理的配慮の否定は障害を理由とする差別に含まれるとされることに留意するということについては、まず冒頭で申し上げているところです。
 ですので、決してすっと流れないようにしなければいけないというのは、ワーキンググループでも共通の認識だったと理解しております。

【安彦委員】 はい。

【宮﨑委員長】 ありがとうございます。では、そのあたりは少し修文をするということでお願いします。
 ほかにありますでしょうか。お願いします。

【山岡委員】 日本発達障害ネットワーク、山岡です。さっき宮﨑委員長が、51ページの教職員への障害のある者の採用人事の配置のところで、雇用されてからの合理的配慮とか対応について、厚生労働省の研究会についておっしゃいました。

【宮﨑委員長】 今やっていますよね。

【山岡委員】 はい、それに委ねたいとおっしゃったのですけれども、実は私はその委員でありまして、労働雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会というのがございまして、既に6回開かれております。それで、恐らくこれもかなり大詰めに来ておりまして、この夏の間にはまとめたいというふうになってございます。実は今月19日に第7回の研究会が開かれる予定になっております。
 私は発達障害の関係の団体を代表して参加しておりますので、その雇用の場面における合理的配慮の事例について出すようにということで研究会の座長からの要請を受けて、主に発達障害に関しまして事例を集めて、次回の研究会に出す予定にしております。教職員のことは念頭になかったのですけれども、宮﨑委員長から宿題をいただきましたので、もし教職員として障害者が採用されたときの合理的配慮について必要なことがあるのであれば、その場で私が研究会の委員として申し述べることは可能でありますので、事務局でも私のアドレスを知ってる方はそれでも結構ですので、来週中ぐらいまでにお知らせいただければ、その研究会にお出しできるということを申し上げておきます。

【宮﨑委員長】 分かりました。各都道府県教育委員会が障害のある方の教員採用試験をかなりのところで実施をするようなことになっておりまして、これで具体の各都道府県の動きが分かると思います。そういうものを整理して、是非活用していただいて、その会議の中で対応していただくとありがたいと思います。

【山岡委員】 ちょっと付け加えて。この研究会においても、合理的配慮については非常に個別性が高いということが言われておりまして、文部科学省での尾崎主査にまとめていただいた合理的配慮のワーキンググループの報告も参考にしながら、事例を挙げていこうとしております。事例的なものをガイドライン的に出していこうということになっておりますので、もし何かそういうような事例があれば、是非お知らせいただきたいと思います。

【宮﨑委員長】 では、どうぞ、中澤委員、よろしくお願いします。

【中澤委員】 中澤です。山岡委員、とてもすてきな提案、ありがとうございます。是非久松委員とも連携して、後でアドレスを教えていただければと思います。

【山岡委員】 了解しました。

【中澤委員】 安彦委員からの発言の中で、一つ、この委員会では十分に論議しなかったけれども、実は基礎的な整備のところに加わるのが、同じく権利条約の第2条、定義の中のユニバーサルデザインではないかと思っているところです。ただ単に障害のある児童生徒だけでなく、ほかの方々にも、その整備が行われることによって、例えばちょっとけがをしたときにも、あるいは教員自体が妊娠中にも大変アクセスがしやすくなる。実は基盤整備のときには、このユニバーサルデザインという発想がいろいろ入っているのではないかと、ずっと議論の間は感じておりました。
 ただ、議論が必ず合理的配慮、しかも合理的配慮はそういうユニバーサルデザインが行われていないためにやらざるを得ない場合の合理的配慮。ユニバーサルデザイン的に基盤が整備されても、なおかつ個別に必要な合理的配慮とあるかと思いますが、一つの最後の土壇場での提案になって、気になっているときにさっさと言えば良かったのですが、基盤整備のところにこのユニバーサルデザインという、同じく第2条の定義に入っている大きな項目を少し触れると、本来合理的配慮というのは個別対応なのに、一般的な基盤整備といったときにどうしても出る齟齬というのは、このユニバーサルデザインというキーワードでつなげられるのかなという印象を持ちました。以上です。

【宮﨑委員長】 はい、お願いします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。資料1-2の30ページを御覧いただきますと、(2)基礎的環境整備のところで、基礎的環境整備として幾つか項目を挙げている中で、30ページの○5の施設整備のところには、前回か前々回ぐらいかで御議論があったところだと思いますが、施設整備のところについては、ユニバーサルデザインに配慮した整備に努めることが重要であるという形で入れていただいておりますので、ほかのところでも、ユニバーサルデザインに配慮すべきようなものがありましたら、また御指摘いただければと思います。
 施設のところには入れさせていただいていますし、29ページ、1ページ戻っていただきますと、教材の確保のところで基本的なアクセシビリティのような話も今回追加記述させていただきました。こういったものもユニバーサルデザイン的なものかと思いましたので、補足して説明申し上げます。以上です。

【宮﨑委員長】 また今日少し細かい御指摘がありましたので、最後、対応するときにちょっと御意見をいただければと思います。

【中澤委員】 はい。

【宮﨑委員長】 そろそろよろしいでしょうか。中村委員がいらっしゃるときに対応しておきたいと思っておりまして、いいでしょうか。ほぼ意見が出尽くしたというか、まだ細かいことはたくさんあるかと思いますが、先に進めていきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 とにかくたくさんの御意見、御議論をいただきまして、ありがとうございました。今後のことについていろいろ対応しなければいけないことがまだたくさん残っていますが、本特別委員会としては、平成22年の7月から障害者の権利に関する条約の理念を踏まえて、とにかく特別支援教育の在り方について議論を進めてまいりました。本日で19回にわたった審議をさせていただいたところです。皆さんの御協力によって議論も大体整理されてきたかなと思っております。
 今日幾つか御指摘いただきました。細かい点から大きな課題になるところを整理しなければいけないということになろうかと思いますが、修正については私、それから石川委員長代理、事務局に一任をいただければありがたいのですが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【宮﨑委員長】 ありがとうございます。
 それでは、特別委員会の報告につきましては、本日の御意見を踏まえて、先ほど申し上げましたように、石川委員長代理とも御相談の上で最終的な取りまとめをしたものを皆様に追ってお送りすることにしたいと思います。
 なお、この特別委員会報告につきましては、今後初等中等教育分科会で報告をして、初等中等教育分科会報告という形で取りまとめをいただくという予定でおります。今、報告の取りまとめについては御一任をいただけることになりましたので、本日をもって特別委員会の開催は一応終了とさせていただきたいと思っております。
 委員の皆様におかれましては、これまで19回の長きにわたりまして特別支援教育の在り方について精力的に御審議をいただいたこと、誠にありがとうございました。本当に重ねて御礼申し上げます。
 あと30分ぐらい残っておりますので、最後に、本日御出席をくださいました委員の方から一言ずつ感想を、審議に参加していただいたことで、1人1~2分ぐらいずつお話をいただければと思います。まず中村委員からお願いします。

【中村委員】 申し訳ありません、所用で3時半ぐらいに失礼させていただくので、お先にお話いたします。本当にほぼ2年間の間、ありがとうございました。私は、保護者の立場でということで、この委員の任をお任せいただいたのですが、正直ほとんど勉強させていただいたなというのが感想です。これだけまとめていただいたものを、それぞれの市区町村の隅々まで行き渡らせるというのは大変なことだなとは思いますが、しみじみ保護者の認識も、行き渡らせるためには大事だなということを改めて今実感しております。
 私は、学齢期ではありませんが、まだ保護者の立場でおりますので、今度は地域に戻って、その部分で少しでもお力になれたらと思っております。本当にいろいろありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。
 中澤委員、お願いします。

【中澤委員】 中澤です。私は本来、ここには国際情報の提供ということで、最初委員として入らせていただいたのですが、途中職場がかわったり等もあって、盲聾という極めて希少な障害が権利条約の中でも述べられているということから、それについても述べるチャンスをいただいたことを大変感謝しております。
 本当にこの審議の間、自分自身もいろいろと勉強させていただいて心から感謝しております。ユニバーサルデザインについて言うならば、今も客員研究員ですが、もといた研究所としても取り組まなければいけないもう一つの大きなユニバーサルデザインがあるかと思っています。それは教育課程のユニバーサルデザインで、知的障害の子どもが同じクラスに入っても、そこにアクセスできるような、子ども一人一人に調整できるようなユニバーサルデザインで行われる教育課程というもの、日本型のものを考えていく必要があるのではないかと感じておりまして、大事な研究領域ではないかと思っております。
 そのほかにも、とてもいっぱい勉強することができましたし、今まであまり関わることができなかった皆様ともつながることができたことを心から感謝申し上げます。私の方は以上です。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。品川委員、お願いします。

【品川委員】 2年間いろいろとありがとうございました。私は皆さんのように保護者の立場でもございませんし、大学の先生というわけでもなく、取材者として皆さんのところへ届きにくい子どもたちや若者たちの声を少しでも伝えることができればと思って、この場に参加させていただきました。取材をしていますと、生得的な要因や環境的な要因が重なっているのに、なかなか学校の先生にも気づいてもらえない、保護者もケアをしないとかできない。そして気がついたら学校や社会で不適合を起こしていく子どもたちが我が国には本当に多くおります。
 そういう子どもたちが、発達的な課題であったり、虐待や貧困であったり、それこそ教育だけの課題ではなく、いろいろな課題が重なりあって、生きづらくなっているということを日々目の当たりにしております。会議が始まってからの2年間は、特にそういった取材をずっと重ねておりましたものですから、どうしてもここに来るとつい長くしゃべり過ぎてしまい、宮﨑委員長にはいつも申し訳ないと思っておりました。

【宮﨑委員長】 そんなことないです。

【品川委員】 本当にもっと要領よくしゃべればいいなと思いつつ、ああ、でも、あの子の気持ちも、この子の気持ちもと思うと、なかなか難しく、本当に和を乱して申し訳ございませんでした。
 すばらしくまとまったこの報告書が形になって、一人でも幸せに、そして自由に生きていける子どもたちが育ってくれることを切に願っております。取材をしていますと、たとえ保護者が、例えばなかなか子どもに関われなかったとしても、教育にできることは本当に多くんですね。私は人々の意識を変え、国を変えるのは教育だと思っておりますので、そういった意味でもこの2年間本当に勉強させていただきました。
 委員長はじめ、それから事務局の皆さんにも言いたいことを言わせていただいて、本当にすみませんでした。どうもありがとうございます。今後もこういった形で細々とですが、全国津々浦々ずっと取材していますので、またある日、いきなり皆さんのところに押しかけてお話を聞かせていただいたりするかと思いますが、その際はどうぞよろしくお願いいたします。それから、全国の子どもたちや保護者の方々、先生方、教育委員会の方々、児童相談所や施設や弁護士の方々など、この会議のために取材でお世話になった方々にも、この場を借りて御礼申し上げます。皆様、ありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。佐竹委員、お願いします。

【佐竹委員】 全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会の佐竹です。資料にありますように、私は全国障害種別PTA連絡協議会の世話人ということにもなっております。その立場で、保護者としてこの会に出させていただきました。私たちPTAは、校長先生方とも違い、また大学の先生方とも違う、本当にか弱い親の立場で発言をさせていただくというところで、またPTAもいろいろ運営上は、非常に重い障害の子どもたちを抱えながらのPTA活動というところで、NPOや親の会ともまた違う活動を展開していくというところで、日々親御さんたちも苦労しているところです。
 日本の教育というのは、誰もが受ける権利を持っているというところから始まっていると思うのですが、障害があっても、私たち保護者は、親は、その子一人一人が自分らしく生きていけるようなライフステージというようなものを望んでおります。でも、それは多くは親が何らかの努力をし、自分の何かを犠牲にして積み上げていくというところがあります。そういう中で、教育の役割というのが非常に子どもたちの将来を変えるものであり、卒業後の生活の場を変えていく力があります。そういうところで、どんな暮らしができるかは一人一人が違う。みんな違ってみんな良いと言った方がいますが、一人一人の違いをお互いが知ることができ、お互いが認められることで子どもたちが、障害のある子どもたちが生きていく場所ができるのではないかと思っています。
 私たち親は、子どもたちの犠牲とか、そういうことではなくて、自分も自分らしく生きていける社会であれば、なお良いと考えています。いろいろ勉強させていただきました。ありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。齋藤委員、お願いします。

【齋藤委員】 齋藤です。2年間勉強させていただき、ありがとうございました。当初、私は足立区の教育長であり、特別区の教育長会の会長であったということと、全国心臓病の子どもを守る会、病弱児という切り口の中でここの会に参加させていただきました。特別区は、御存じのようにほかの地域と違う構造になっておりますが、その中でも非常に大規模な足立区は、小・中合わせて109校あり、かなり厳しい経済状況の方が住んでいる地域もありますので、本来だったら特別支援教育の対象にならないお子さんまでもが、家庭教育が不十分で特別支援教育対象となっているという状況があります。
 私は、この会議の中でお話を聞きながら一番取り組んだのは、とにかく教員が40人学級でしっかり教えられるように、そういう先生が増えていけば、特別支援学級対象児でないお子さんについてはそれなりの教育が施されて、対象児を少なくできるだろう。少なくなれば、それだけ手厚い対応ができるということを信じてやってきました。
 10年ほど前、学務課長をやらせていただきましたが、当時とはずいぶん変わってきているので、遅々として進まない部分があるという、保護者としての別の見方もありますが、それでも随分変わってきたと思っています。着実に歩んでいければと期待をして、この会に臨んでおりました。
 9月になりますと、小学校の校長会に呼ばれております。ここの委員会でまとまった内容を含めて、校長先生たちに特別支援教育をしっかり地域で行うのには、まず教員の育成が大事です。少なくとも対象児ではないお子さんについては、しっかりと対象児にしたままでおかない教育ができるよう教員を育てていただきたい、そして対象児には手厚く。と、檄を飛ばすような話ができれば良いと思っておりますので、そのときはまた文科省から資料をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 最後になりましたけれども、宮﨑委員長をはじめといたしまして、皆様方には大変お世話になりました、ありがとうございました。どうぞ今後とも、何か機会がありましたらよろしくお願いしたいと思います。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。それでは、ぐるっと回りまして、久保委員、お願いします。

【久保委員】 全日本手をつなぐ育成会の久保です。私は途中からここに参加させていただきまして、まだ1年に満たないような委員ですので、右も左も分からないままに皆さんの御意見をお伺いしながら参加させていただいてきました。その中でもやっぱり1年未満であっても、本当に皆さんの御意見を聞かせていただきながら勉強させていただいたなと思いますし、本日このまとめを見させていただいて、委員長をはじめ事務局の方で丁寧にまとめていただいて、本当にありがとうございました。
 私、この中で、親の会と障害者団体、NPOとか、保護者や本人の気持ちとかいうのを随所に書いていただいて、これを見るたびに親として、親の会として、更に頑張っていかなければならないという気持ちを強く持っております。
 私どもは知的障害の本人と親の団体です。知的障害というと、目で見て分かりにくいです。本当に親でも、ある意味、本当の本人の気持ちが理解できないというようなつらい部分を持っております。そういう人たちの教育の部分が生涯にわたって影響することがとても大きいと思っておりますので、育成会として、更に教育への活動を進めていきたいと思っております。
 育成会としては、先ほど佐竹委員がおっしゃいましたように、本人のライフプラン、親自身のライフプランを作って行動していきましょうというような活動も進めておりますので、そういうことも生かしながら、本人が本人らしく地域で。そして、親も自分らしく生きるという、そういうことを進めていきたいと思っております。
 この委員会に参加させていただきまして、勉強させていただきまして、本当にありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。木舩委員、お願いします。

【木舩委員】 広島大学の木舩と申します。私は大学で特別支援教育の教員養成に携わっておりまして、そういう仕事をする中で都道府県の就学指導委員会、あるいは市町村の就学指導委員会、あるいは学校等に出入りさせていただいて、いろいろな経験をさせていただきました。そういった経験に基づきまして、委員会ではいろいろな立場で発言させていただこうと思って頑張ってまいりました。
 ここまで2年間、委員長、それから委員長代理、そして事務局の皆様方のおかげで、このような報告がまとまったことを非常にうれしく思うと同時に、感謝しております。
 特別支援教育の世界に入って40年近くにもなりますけれども、この委員会に参加させていただくことによって、何度もそれを振り返ってみました。まだ20代、30代の頃就学指導、あるいは学生の教員養成に携わっていた頃から考えてみますと、ちょっと感無量のものがございます。もちろん、この報告は次へつながる一つの一里塚ということで、更に推進ということを私自身努力してまいりたいと思っております。
 この2年間は、本当にいろいろな勉強をさせていただきました。どうもありがとうございます。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。尾崎委員、お願いします。

【尾崎委員】 全国特別支援学校長会の尾崎です。この会議が始まる直前に障害者制度推進会議からのいろいろなヒアリングを全特長としても受けたりというようなことがありました。そのときから、小学校、中学校、高等学校の校長会、あるいは特別支援学級設置学校長会とも連携して、意見を詰め合わせて出したりというような活動をして、第1次意見の閣議決定の後、中央審議会が始まりました。そこでもう、そのことを基盤に小学校、中学校、高等学校との連携をしながら、こういう議論が私どもは進められたと、大変ありがたいと思っております。
 それと同時に、校長会だけの動きを見ますと、一昨年の12月に意見の取りまとめが出されたときにも、それをもとに全国の特別支援校長会で、各県の理事、評議員を対象にアンケートをするなどして意見を集約したり、それから周知を図ったりするなどの活動で、この意見の取りまとめ等については非常に中心的な役割を果していただいて、それが全特長のビジョンを作るということにもつながってきたと思っております。
 それは、前々回お示ししたものです。そして、この委員会が始まりまして、特に全国特別支援学校長会として考えていましたのは、インクルーシブ教育システムはなにも学校教育関係者だけではなくて、共生社会の実現を図るために教育システムを作っていくということであれば、当然知事部局とも連携を密にしてやっていかなければいけないということの主張を続けたのですが、そのこともきちっと議論され、とてもいい案を作っていただきました。
 そして、それと同時に、学校間連携も、最初は多様な学びの場ということで、小学校、中学校、高等学校との連携も当然考えなくてはいけない。そして、本日ですが、特別支援学校ネットワークというような言葉も出まして、学校間連携をより一層図っていくというような方向も示されているわけです。
 今回で報告書はでき上がっていくわけですが、それをもとにどうやって、どういう役割を特別支援学校長会、あるいは各学校の校長会が果していくのか、今後も連携を取り合ってやっていきたいと考えております。
 いろいろ学ぶことが多々ありました。どうもありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。大南委員、お願いします。

【大南委員】 全国特別支援教育推進連盟の大南です。今回の報告のサブタイトルにある内容を実現していくためには、この特別委員会が今日で終わるわけですけれども、終わってしまうと次へ続かなくなるのではないかと。私は課題を二つ申し上げて、それをどこかで継続して検討していただきたいなと思います。
 一つは、教員の専門性の向上に関わるところです。これは、今学校種別になっている免許法が変わらないと駄目なのですけれども、特別支援教育教諭免許状。今学校別ですけれども、特別支援学級も含めた形での免許状ができるようにならないだろうか。これは、一番基礎免である小学校、中学校、幼・小・中・高の免許状の出し方が変わらないとできないわけですが、これが第1点。
 それから、第2点はインクルーシブ教育システムを具体化していく。しかも、案としてはもう10年ぐらい前から出されている特別支援教室構想というのをどのようにして具体化をしていくか。各都道府県で現在モデル校、あるいはモデル事業としてスタートしていますけれども、もう少し深く入らないと、本当の特別支援教室構想は実現していかないだろう。教員の専門性ともここは関わってくるわけで、誰がやってもいいという問題ではないだろうというふうに思います。
 報告が無事にまとまった中で、二つも課題を申し上げるのは非常に恐縮なのですが、もう前々からこのことは考えていて、私の目の黒いうちに実現できるとうれしいなと思いますけれども、ちょっと無理かもしれませんが夢として描いております。いろいろといい情報をいただいたりして、ありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。太田委員、お願いします。

【太田委員】 品川区立鈴ヶ森小学校の校長の太田です。この委員会が始まった当初は、東京都教育庁指導部で視覚障害教育を担当しておりまして、その立場からということで、視覚障害の立場から意見を言うようにというようなことで仰せつかったのを記憶しております。
 その後、全国連合小学校長会の特別支援教育委員会の委員長をさせていただくことになりまして、視覚障害のことは石川委員長代理にちょっとお願いをして、やはり数の多い小学校の校長の立場からいろいろ意見を言わせていただいたり、御指導をいただいたりしたことが強く心に残っております。
 この委員会は今日で終わりというふうに委員長、おっしゃっておりますけれども、この中身を背負っていくのは、これからの小学校、中学校だと思うと、正直大変今重い責任を感じております。大南委員がおっしゃったように、このままで終わってしまうと、これをどうやって全国の小学校に広めていったらいいか、全国の小学校の先生方に伝えていったらいいかという、ちょっとエネルギーが弱まってしまうような気がしますので、是非とも今後もう少し具体的な事柄についての検討委員会や、あるいはモデル事業や、いろいろな支援の手立てを講じていただきながら、小学校としても頑張っていきたいと思います。いろいろ御指導ありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。大江委員、お願いいたします。

【大江委員】 全日本中学校長会の大江です。実は先月末に校長会長を引きました。いろいろありがとうございました。
 当初は、全日本中学校長会の代表として団体の意見を申し述べたのですが、だんだんこの会にいますと、自分の問題としても捉え、かなり過激な発言もしたことをおわび申し上げたいと思っております。
 やはり、特別支援教育をこれから進めるのに、教員の気づき、それから保護者が子どもに寄り添ってきた思いをどのように理解し、学校も一緒に専門家の助言を仰いでやっていくかというのが一番大事だと思います。渋谷区では、おかげさまで全ての学校に特別支援教室が設置されております。本校は特別コーディネーターを5名を配置しまして、保護者と教師の気づきをいかに吸い上げるかという取り組みをやっております。そういったことがもっともっと全国に広がれば、通常学校に広がれば一番良いと期待します。委員の皆様には本当にありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。安彦委員、お願いします。

【安彦委員】 安彦です。私は特別支援教育の専門ではなくて、むしろここにあるジェネラル・エデュケーションの専門でしたけれども、たまたま個別指導とか、あるいは教育の個別化とかということにずっと関心がありまして、そういう視点からものが言えるのではないかと思って関わってまいりました。
 しかし、本当に今までほかの委員の方々もおっしゃったように、この会は非常にたくさんの領域の方が御参加して、普通教育の発想でという観点で、簡単にはそれの個別化とかいうことではなかなかいかないということも非常によく分かりました。半面では、それを普通教育に組み込んでいくというのが今回の――今までの特別支援教育も基本的には普通教育の中に入れられておりましたから、流れ自体は既にあったわけですけれども、これを徹底させるという方向をとるということは、かなり難しい話だと思っておりました。
 今回、しかし、宮﨑委員長の御苦労と委員の皆さんの御協力でこういう形になって、報告が出るということは大変喜ばしく思っております。私は総会を構成するメンバーでもありますので、分科会の上にこれから上がってくるこの趣旨の報告を、ときには説明しなければならない立場でもありますので。少しそういうことで、全体のことについてどちらかというと意見を申し上げてまいりました。
 先ほどから何人かの方がおっしゃいましたけれども、教育に関わる者としては、とりわけそのジェネラル・エデュケーションに関わる者としては、先ほどの教員養成、それから教育課程、これからまさに現場におろす、あるいはおりていくところをどこまで具体的に実現できるかということは問われると思っております。
 しかし、全体としてはこういうことを、私は一部の方が教育に非常に期待をされておられますけれども、やはりどちらかといいますと、共生社会とおっしゃる、こういう社会づくりの方がまずは先行しなければいけない。例えば特定の区とか、市とか、町でも結構ですけれども、そのモデルとなるものを政治家がちゃんと作って見せて、そして他にアピールするというようなことがもっともっと出てきてほしい、あってほしいと思っております。そういう意味では、むしろ政治家にこういうことについての議論をもっと深めてもらいたいと思っております。
 非常に多くのことを学ばせていただきました。ありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。山岡委員、お願いします。

【山岡委員】 日本発達障害ネットワーク、山岡です。どうもありがとうございます。2年前、障害者の権利条約の批准に向けたこの委員会ということで、最初はちょっとその方向性といいますか、きちっとまとめられるかなという思いをしながら参加していたのですけれども、最終的にはモデレートな内容に仕上がったと思っております。
 あとは、これを具体的に、例えば法律でありますとか、政省令とか、あるいはガイドラインでありますとか、各都道府県への通知でありますとか、そういうことの中に今回我々の多くの委員が思いを込めた内容がきちっと伝わるように、また実効性を保てるように、是非お願いしたいと思っております。
 あと、大南委員が積み残すとおっしゃっていた2点ですけれども、私も全く同感でありまして、以前に他の委員の方もおしゃっていましたけれども、今や特別支援教育に関わる先生の数も、児童生徒の数も、特別支援学校より通常の小・中学校、高校にいる児童生徒の方が多いという状態になっております。通常の小・中学校、高校における特別支援教育は、特別支援学校の教育に準じた教育というふうな扱いに現状はなってしまっていると思いますけれども、そうではなくて、きちっとそれらに対応したものになっていっていただきたいと思っております。
 そして、大南委員が言われた教員免許と特別支援教室のほかに、学習指導要領についても、通常の小・中学校等における特別支援教育がきちっと位置付けられるようになるようなことを一つの課題としてお伝えしていきたいと思っております。
 今回、本当に委員会に参加させていただきまして、どうもありがとうございました。

【宮﨑委員長】 ありがとうございました。それでは、石川委員長代理、お願いします。

【石川委員長代理】 石川です。別の場所で久松委員から、この委員会で自分と石川委員はでこぼこコンビでやっているという紹介がありまして、その久松委員が今日はいらっしゃらないので、とても寂しい感じがいたします。
 私は教育学の専門でもなければ、初等中等教育の教育者でもなく、にも関わらずこの委員会に加えていただきまして、私自身にとっては特別支援教育、あるいはインクルーシブ教育を学ぶスーパー大学院みたいな、そういう場所であったと思います。多くのことを教えていただいた委員の先生方に、まずお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 私は情報のアクセシビリティということを中心に最近は仕事をしていまして、最初の回に、教育も多分同じで、アクセシビリティというのはユニバーサルデザインと支援技術、両方頑張らなければいけないし、しかも、その連携が大事である。そのことからすると、特別支援教育においても地域の学校と特別支援学校それぞれが、一方はユニバーサルデザインを指向し、他方は支援技術的な個別の障害に特化したような、そういう教育的なサポートを提供する場所で、しかもその両方が連携して、協力してやっていくことが一番よい結果をもたらすのではないだろうかというお話を、素人考えを述べました。
 今日、最後に中澤委員が、環境整備と合理的配慮をユニバーサルデザインと個別的な配慮、あるいは支援技術になぞらえてというか、対応づけて少しお話をいただいて、私も全くそれは同感でございました。地域の学校でも、特別支援学校でも、両方やっていく。地域でもユニバーサルデザインと支援技術、つまり環境整備の上に合理的配慮を乗せてやっていく。しかも、その地域の学校と特別支援学校の連携を適切にやっていくというのが、この委員会の基本的な考え方として結実していったような感じがしております。
 2年間のマラソン委員会で、とにもかくにも完走したという、そういう安堵感と疲労感と達成感、そういったものを今感じております。本当に2年間お世話になりました。どうもありがとうございました。

【宮﨑委員長】 どうもありがとうございました。19回、2年間やってきたわけですが、一度として時間を守ったことがなかった会議でした。今日だけは、どうやら時間を守れそうですので、あと2分ありますので、私のお礼の言葉にさせていただきたいと思います。
 「障がい者制度改革推進会議」が第1次意見を取りまとめて、それを受けて中教審の中でこの委員会が設置されました。当初、もう私はがちがちに緊張していまして、こんなのできるわけがないというのが正直のところでした。
 ただ、本当に委員の皆様に支えられ、色々な勉強をさせていただきました。私も随分色々なことを必死になって勉強をさせてもらった2年間だったと思います。十分でないこと、意を尽くせていないことというのは多々あるかと思います。しかし、この報告書を基に、文部科学省で様々な政策展開をしていただけるものと期待をしておりますし、課題として挙げていただいたものを、推進していただけるものと考えております。是非今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 委員会はこれで終了ということになりますが、引き続き委員の皆様にはこの報告書がどんなふうに進んでいくかということを見守っていただいて、また支援をお願いしたいと思います。本当にありがとうございました。
 それでは、本日はこれで閉会といたします。御出席をくださいました委員の皆様方に改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。

 

―― 了 ――

 

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-- 登録:平成24年09月 --