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資料1-1:インクルーシブ教育システム構築のための今後の特別支援教育の推進方策に関するヒアリング及び意見照会について

 文部科学省において、標記意見照会を、28団体(別紙参照)より2月16日から3月16日の間で実施。うち意見発表の希望のあった11団体(別紙参照)よりヒアリングを3月に2回に分けて実施。ヒアリング及び意見照会の結果の概要は以下のとおり。また、各団体から提出された意見については、資料1-2のとおり。

 

(ヒアリング及び意見照会の結果の概要)

1 合理的配慮等環境整備について

(1)「合理的配慮」の定義等について

○障害のある子どもに対する教育委員会、教職員、子ども、保護者、地域の理解啓発が必要。(全国特別支援教育推進連盟、日本私立小学校連合会、全国国公立幼稚園長会、日本PTA全国協議会、全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会、全国町村会、中核市教育長会、日本私立中学高等学校連合会)

○合理的配慮と差別の禁止、社会的障壁除去の観点が十分に触れられていない。(日本障害フォーラム(JDF)、日本教職員組合)

○合理的配慮は個人が請求する権利であり、基本的には提供義務が発生する、ということを明確化すべき。(日本障害フォーラム(JDF)、日本教職員組合)

○義務教育における機会の平等の確保についての検討が必要である。(日本障害フォーラム(JDF))

○国等の財政措置等を示すべき。(日本障害フォーラム(JDF)、日本教職員組合、全日本教職員連盟、全日本教職員組合、全国町村会、全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会、全国都市教育長協議会、指定都市教育委員・教育長協議会、中核市教育長会、日本私立中学高等学校連合会)

○短期、中期、長期の数値目標を定め、実行し、チェックし、修正等の行動を起こすPDCAサイクルのようなものを法制度で明確にして実施すべき旨を明記すべき。(日本障害フォーラム(JDF))

○障害者権利条約をはじめとする国際人権条約や差別禁止法制について専門的に議論している障がい者制度改革推進会議差別禁止部会と連携してほしい。(日本障害フォーラム(JDF))

○合理的配慮についての好事例を収集し、普及すべき。(日本障害フォーラム(JDF)、日本私立小学校連合会、全日本特別支援教育研究連盟)

○高等学校の入学者選抜を含めた知的障害のある幼児児童生徒の取扱いを検討すべき。(日本教職員組合、全日本特別支援教育研究連盟、中核市教育長会)

○財政的支援がないと特別支援教育に対する地域間格差が拡大する恐れがある。(全日本教職員連盟、指定都市教育委員・教育長協議会、中核市教育長会、全国町村教育長会、全国特別支援学級設置学校長協会)

○基礎的環境整備が整わないままの早急な制度化によって、学校現場に混乱を起こさないよう、教育的効果等を十分に検証した上での導入を求める。(全日本教職員連盟、日本高等学校教職員組合)

○合理的配慮を学習指導要領解説書に位置付け、各県・市町村において、同様の対応を確保すべき。(全国特別支援学校長会)

○「連続性のある多様な学びの場が活用される」という観点を合わせて議論することが大切である。(全日本特別支援教育研究連盟、全国特別支援学級設置学校長協会)

○一人一人に適切な教育の場が保障されることが必要。(全日本特別支援教育研究連盟)

○合理的配慮に関する専門性の確保が必要。(全日本特別支援教育研究連盟)

○障害のある児童生徒が主体的に学習する活動に障害のない児童生徒が参加する形態が有効。(全日本特別支援教育研究連盟)

○障害のある子どもに合わせることばかりを気にしていては、健常者の子どもたちの学習等に問題が生じる。そのことも十分考慮する必要がある。指導する教員のバランス感覚が重要。(日本PTA全国協議会)

○障害のある子どもが社会に出るために配慮ばかりをしていては、その子のためにならない。社会に出るために必要な配慮と自己責任の自覚を持ってもらえるような教育が必要。(日本PTA全国協議会)

○ 小・中学校の通常学級で障害を持つ児童生徒を受け入れる場合における障害の状態等に応じた施設設備の整備、人的配置、教員の専門性、教育内容等に係る合理的配慮の判断基準を明確にすること。(全国知事会、全国都市教育長協議会、指定都市教育委員・教育長協議会、日本高等学校教職員組合)

○優先順位を上げていくことは必要だが、他の施策とのバランスを十分考える必要があり、単純に比較はできない。同時進行で推進すべきである。(全国町村会)

○「均衡を失した」「過度の」負担がどの程度のものを指すか判断基準を示す必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会、全国都市教育長協議会、指定都市教育委員・教育長協議会)

○「合理的配慮」を市区町村が行うために、障害のある幼児児童生徒を受け入れるための環境を整備する期間について明確に示す必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○システム構築の趣旨とともに合理的配慮とは「体制面、財政面において、均衡を失した又は過度の負担を課さないもの」という条件があることを周知する必要がある。(全国都市教育長協議会)

○どの子もその能力や特性に応じた教育を受ける権利を有することに配慮しつつ、人的措置や教育環境などについての合理的配慮について検討していただきたい。(全国連合小学校長会)

○インクルーシブ教育システムによって、障害のある幼児児童生徒も障害のない幼児児童生徒も含めた全ての子どもの発達・成長のために、学校教育に携わる全ての関係者だけでなく、社会全体の学校教育に対するパラダイムの転換が図られなければならない。(全日本中学校長会)

(2)「合理的配慮」の決定方法等について

○合理的配慮の内容等の決定において、権利条約に規定する個人としての固有の「尊厳」という観点を入れるべき。(日本障害フォーラム(JDF))

○決定・見直しに本人、保護者が参画することができるように明記すべき。(日本障害フォーラム(JDF))

○全般的に基礎的環境整備と合理的配慮の概念区別が不明であり、どこまでが合理的配慮でどこまでがそうでないのか全く不明。制度化された場合、基礎的環境整備ができていないと合理的配慮を請求することすらできない可能性が出てくる。(日本障害フォーラム(JDF))

○就学期のできるだけ早い段階での就学相談を充実すべき。(全日本教職員連盟)

○保護者との連携を強化すべき。(日本私立小学校連合会、全国町村会、日本私立中学高等学校連合会)

○合理的配慮の提供に際し、設置者・学校と本人・保護者の意見が一致しない場合の第三者機関に関する具体的内容を示すべき。(全国知事会)

○何を優先して提供するかについて、設置者及び学校、保護者の意見の一致が課題。(全国町村会)

○学校、家庭、地域が一体となって行う仕組みづくりを推進する必要がある。(全国町村会)

○「合理的配慮」の決定に当たっては、専門家の意見も聞き、「個別の教育支援計画」を作成しながら、就学先や就学後の「合理的配慮」についての合意形成も図るべき。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○国は、国、都道府県、市区町村等の役割を明確にし、合意形成に向けた手続きやスケジュール、調整に当たる第三者機関の設置の在り方等、一定の指針となるガイドラインを示すことが必要である。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会、中核市教育長会)

○第三者機関の設置促進のため、設置に係る財政支援の検討も必要。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○現行の就学指導委員会等に代わり、各学校からの合理的配慮に関する申請システム、各学校からの申請に基づく合理的配慮の決定システム、決定された合理的配慮についての当事者及び保護者との合意形成システム、当事者及び保護者との合意形成が図られなかった際の調停システム、合理配慮の効果についての評価システムそれぞれの構築が必要となる。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○「合理的配慮」の決定・提供にあたり、各市町村により差が生じることについて、市民(保護者)に理解を得られない場合が予測できる。訴訟等に発展した場合、一つの判決が判例として、実情の異なる市町村に適応される場合も想定できる。このような場合、「均衡を失した」又は「過度の」負担についての判断がなし崩しになる恐れがあるのではないか。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○教育には、3つの力が必要である。すわわち、家庭・学校・地域社会である。家庭・学校・地域社会はそれぞれの役割を負っている。合理的配慮等環境整備についても同様である。三者が相互に整備や役割や関わりについて、求め求められる関係にある。その内容について学校・家庭・地域社会が共通理解を図り、学校・本人及び保護者・地域社会のそれぞれが、互いに何を求め何を求められるのか、について相互に理解し補完し合い、一体となって教育を行うことが求められる。(全日本中学校長会)

○重度(特別支援学校に在籍している児童・生徒)であれば、施設や専門性を有する教員の配置等、個々のニーズに応じて整備していくことに対応が可能か十分な検討が必要と思われる。(日本高等学校教職員組合)

(3)「基礎的環境整備」について

○少人数学級の推進など教員、養護教員、特別支援教育支援員、スクールカウンセラー等の人的配置の充実が必要。(日本教職員組合、全日本教職員連盟、全日本教職員組合、全国国公立幼稚園長会、全国養護教諭連絡協議会、全国高等学校PTA連合会、全国市長会、全国町村会、全国都市教育長協議会、指定都市教育委員・教育長協議会、中核市教育長会、全国連合小学校長会、全国特別支援学級設置学校長協会、日本高等学校教職員組合)

○医療的ケアの充実が必要。(日本教職員組合、全日本教職員連盟、全国町村会、指定都市教育委員・教育長協議会、全国特別支援学級設置学校長協会)

○寄宿舎の充実、在り方について言及すべき。(日本教職員組合、全日本教職員組合)

○通常の学級で学ぶ子どもたちに対しても就学奨励費を支給すべき。(日本教職員組合)

○基礎的環境整備を充実させるための人的・物的条件整備に係る財政的な裏付けを示すべき。(全日本教職員連盟、全国知事会)

○バリアフリーの充実等の施設整備が必要。(全日本教職員連盟、日本私立小学校連合会、全国国公立幼稚園長会、全国町村会、指定都市教育委員・教育長協議会、全国高等学校長協会、全国特別支援学級設置学校長協会、日本私立中学高等学校連合会、日本高等学校教職員組合)

○財政的な裏付けのない基礎的環境整備では、合理的配慮の実効性を著しく欠くことが懸念される。(全日本教職員連盟)

○平成14年に文部科学省が行った「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国実態調査」を実施し、実態を正しく認識し、教育環境の充実に活かすことが必要。(全日本教職員連盟)

○特別支援学校の教室不足を解消し、特別支援学校の増設を促進すべき。(全日本教職員連盟、全日本教職員組合)

○特別支援教育コーディネーターを専任配置すべき。(全日本教職員連盟、中核市教育長会、全国連合小学校長会)

○内容の精選など学習指導要領を見直すべき。(全日本教職員組合)

○特別支援学級を拡充すべき。(全日本教職員組合、指定都市教育委員・教育長協議会)

○通級指導教室の充実を拡充すべき。(全日本教職員組合、指定都市教育委員・教育長協議会)

○特別支援学校の「特別支援学校設置基準」を策定すべき。(全日本教職員組合)

○「基礎的環境整備」を設置基準に明文化してほしい。(全国特別支援学校長会)

○教材教具の改革(日本私立小学校連合会、日本私立中学高等学校連合会、日本高等学校教職員組合)

○特別活動、学校行事など、児童の活動を見直すべき。(日本私立小学校連合会) 

○地域の特別支援学校等教育関係機関との連携が必要。(全国国公立幼稚園長会、全国都市教育長協議会)

○外部人材や関係機関との連携が必要。(全国国公立幼稚園長会、全国町村会、全国都市教育長協議会、日本高等学校教職員組合)

○居住地校との交流は、将来地域の中で自立した社会生活を送ることができるように、また、共生の理念、周囲の理解啓発としても重要。(全国国公立幼稚園長会)

○中教審・高等学校教育部会における議論の進捗状況も踏まえつつ、高等学校の特別支援教育のあり方、特別支援学校の高等部等について検討すべき。(全日本教職員組合、全国高等学校PTA連合会、全国市長会、全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会、指定都市教育委員・教育長協議会、日本高等学校教職員組合)

○特別支援学校のあり方など、現行の特別支援教育制度の方向性を明らかにすること。(全国知事会)

○首長部局と教育部局の理念・情報の共有、共通理解を図りながら取り組むことが必要。その際、個人情報の取扱いの慎重な対応が求められる。(全国町村会)

○現行の特別支援学校の学習指導要領に示されている個別の教育支援計画や個別の指導計画を、今後は、幼稚園の幼稚園教育要領や、小・中学校、高等学校の学習指導要領においても明確に位置付ける方向での検討が必要である。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会、指定都市教育委員・教育長協議会)

○就学前から就労までを見通した個別の支援計画と個別の教育支援計画との関係を整理した上で、個別の教育支援計画の作成及び活用の方法を示していくことが求められる。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○幼稚園・保育所・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校間で情報を引き継ぐことができるよう、個人情報の取扱いも含めた国の指針等を示す必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○発達障害等のある児童生徒の就学前の段階から義務教育段階、義務教育段階から高等学校段階への継続した支援の方策を整備する必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○特別支援学校が果たしているセンター的機能・役割のうち、本来市区町村が担うべき役割等を整理し、全ての校種において、特別支援教育コーディネーターの配置に係る定数上の扱いについて検討する必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○通常の学校に在籍していても特別支援学校の教育課程を必要とする児童生徒については、特別支援学校に副次的な籍をつけて、共同で継続した専門的支援を行うことが必要。(全国都市教育長協議会)

○特別支援学級の児童生徒の「個別の教育支援計画」と「個別の指導計画」の作成を義務付け、保護者の理解のもとで、指導を充実させるとともに移行期の引継ぎにも活用していくことが、一貫した支援のためには重要。(全国都市教育長協議会)

○通級のニーズが高いが、特別支援学級の新設も年々増加しており、限られた予算の中では、設置が難しく、ニーズに応じた学びの場の確保が難しい状況である。(全国都市教育長協議会)

○設置者及び学校(校長)に指導の裁量権を与えるべきである。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○「特別支援教室」構想の現状や課題について示すべき。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○合理的配慮のために必要な設備(拡大機、拡大鏡、補聴器、点字プリンター、点字ソフト、車椅子など)の各学校への貸与システムを構築すべき。(指定都市教育委員・教育長協議会、全国特別支援学級設置学校長協会、日本高等学校教職員組合)

○「合理的配慮」が求められる成果をあげるためには必要な教職員の確保と専門性の向上が欠かせない。支援員等を含む適切な人的配置のためには財政的な裏付けが必要であることは当然であるが、その財源確保を優先することを当然とする社会全体の理解が必要であり、そのための啓発活動が求められる。(全日本中学校長会)

○読み書きに課題がある児童生徒に対する電子黒板、コンピュータ機器等ICT関連の教具を充実すべき。(指定都市教育委員・教育長協議会、全国特別支援学級設置学校長協会)

○特別支援学校のセンター的機能を充実すべき。(指定都市教育委員・教育長協議会、日本高等学校教職員組合)

○看護師や作業療法士等特別支援学校に配置されている専門職の小・中学校への配置など,基礎的環境整備として,専門教職員の定数配置が必要である。(中核市教育長会)

○校長がリーダーシップを発揮し専門性のある指導体制を確立するためには、教職員の特別支援教育にかかる専門性の向上と共に、特別支援教育支援員等の人的措置の充実を欠かすことはできない。(全国連合小学校長会)

○「専門性のある教員、支援員等の人的配置」を含む基礎的環境整備に大いに期待する。(全国連合小学校長会)

○障害のある児童と障害のない児童との相互理解を深めるための交流や合同学習等の充実を図るためには、人的措置等の環境整備が必要である。(全国連合小学校長会)

○すべての公立高校にスクールカウンセラーを配置する必要がある。(全国高等学校長協会)

○高等学校における評価について検討すべき。また、発達障害の生徒に対する原級留置がなじむのか検討すべき。(日本高等学校教職員組合)

(4)学校における「合理的配慮」の観点

○「社会モデル」の視点をふまえた教育内容を明らかにすべき。(日本教職員組合)

○各障害種別の個別的配慮を例示したことによって、例示された範囲で合理的配慮措置を検討する、あるいは例示を基準にする、というような逆作用が起きかねないという懸念がある。(全日本教職員組合)

○学校における「合理的配慮」の観点について、ICF(国際生活機能分類)の活用についての関係者間での共通理解を図る必要があることを明記すべき。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○「教育内容・方法」については、学校の設置者や学校が特別支援教育の視点で内容や方法に対して積極的に工夫し取り組んでいるが、意見中にあるような特別支援教育の専門性の位置付けが合理的配慮への認識と行動と同等であると捉えるには現状では難しく、周知に時間がかかるのではないか。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○学習内容の変更・調整を行った場合、その評価は個に応じたものに工夫されることになると思われるが、その場合の評価を客観的なものとして、他の児童生徒への評価と同様に扱うのは難しいと思われる。高校受験等の場合、個に応じた評価をどのように扱うか。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○合理的配慮の観点によって充実が図られるべき内容については、「ハード面」は当然のことであるが、それらの内容が障害のある子どものために真に生かされるためには、同時に、全ての関係者の共通理解と一体となった取組と連携等の言わば「ソフト面」における改善が必須である。(全日本中学校長会)

(5)関連事項

○早期からの対応が重要。(全国特別支援教育推進連盟、全国国公立幼稚園長会、全日本特別支援教育研究連盟)

2 教職員の確保及び専門性の向上について

(1)総論(特別支援教育の専門性)

○全教員を対象に、発達障害・知的障害等を中心とした全障害についての基礎を習得させる。大学の教員養成段階における教職課程での単位必修化を義務付け、採用後の教員に対する研修を実施すべき。(全国特別支援教育推進連盟、日本教育大学協会、全日本教職員連盟、全国国公立幼稚園長会、全国養護教諭連絡協議会、日本PTA全国協議会、全国高等学校PTA連合会、全国町村会、全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会、全国都市教育長協議会、中核市教育長会、全国町村教育長会、全国連合小学校長会、全国高等学校長協会、全国特別支援学級設置学校長協会)

○校内研修の実施と授業を基本とした研修を計画的に実施すべき。(全国特別支援教育推進連盟、日本PTA全国協議会、全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○障害を「社会モデル」としてとらえた実践・内容も重視することが必要。(日本教職員組合)

○障害の克服・軽減に偏った専門性ではなく、障害のある子どもと障害のない子どもとの豊かなかかわりの中で解決を図る「関係づくり」をはじめとする専門性が必要。(日本教職員組合)

○教職員の研修時間を確保すべき。(全日本教職員組合、全国特別支援学校長会)

○養成段階では、大学等において、特別支援教育教諭免許状を取得できる講座を確保すべき。(全国特別支援学校長会)

○介護等体験の充実、インターンシップ等で特別支援教育に携わる経験を必修とする制度が必要。(全国特別支援学校校長会、中核市教育長会)

○教育委員会による計画的な研修の実施が必要。特別支援教育専門の指導主事の配置が必要。(全国国公立幼稚園長会)

○特に発達障害に関する研修を行うことが必要。(全国養護教諭連絡協議会)

○専門性向上の戦略、当面する緊急な課題解決策、中・長期的な課題解決策といった行財政の保障の観点も加味した戦略的な発想が必要。(全日本特別支援教育研究連盟)

○全ての都道府県が特別支援学校(教育)枠で採用試験を実施すべき。(全日本特別支援教育研究連盟)

○研究会参加にポイント制を設けることを提案。(全国特別支援教育推進連盟、全日本特別支援教育研究連盟)

○免許制も良い方法かも知れないが、知識偏重では問題があるので経験をどのように学校で積んでいくかが重要。(日本PTA全国協議会)

○一定の期間、障害のある子どもに接する経験を積ませることを条件すべき。(全国高等学校PTA連合会)

○特別支援教育に関する専門性を有する教員を育成するための教育センター等の特別支援教育部門を充実すべき。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○教員免許更新に係る講習や経年研修に、発達障害等の理解と指導法に関する内容を必須として位置付けることについて検討する必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○現在、大学での長期研修を受ける教員はとても少ないが、大学の受け入れ体制や加配教員の増員など検討し、長期研修に出やすいシステムを作っていく必要がある。(全国都市教育長協議会)

○特別支援学校での長期研修や人事交流についても積極的に進めていくことが必要。(全国都市教育長協議会)

○全ての教員に障害のある児童生徒への指導に関する研修受講を進めるため、免許更新時の研修等に取り入れる。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○教育センターにおいて、インクルーシブ教育システムに関する研修会を実施する。研修参加者が、自校に戻り伝達講習会を開催するように指示する。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○教員養成課程での改善策について、大学の教員養成課程で、小学校や教科の免許取得においても、現在の特別支援学校の免許(二種程度)に相当する内容や特別支援教育専門性の知識(高発生頻度障害・小児病等)と指導方法等の履修を義務づける。専門性を更に向上させるために、6年制(専修課程や大学院の充実)を奨励する。教員養成系の大学に対して、インクルーシブ教育を充実していくように依頼する。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○限られた研修時間の中で、特別支援教育の専門性だけでなく、様々な分野の内容について研修を行う必要があり、特別支援教育に関わる現職教員の専門性を高めるためには、教員免許更新講習等に位置づけるなど研修の制度化を図ることが望まれる。(全国連合小学校長会)

○高等学校における特別支援教育の専門性を持った教員の配置、専門職員の配置が必要。(全国高等学校長協会)

○教員の採用条件の検討を各都道府県で足並みをそろえて早急に実施していく必要がある。(全国特別支援学級設置学校長協会)

○専門的知識と経験を積んだ補助者による教職員の活動や障害のある子どものサポートが必要。(日本私立中学高等学校連合会)

○取得に係る費用の公的負担や、職務軽減についての配慮など免許取得の推進に対する改善が必要。(日本高等学校教職員組合)

○人事異動への配慮が必要。(日本高等学校教職員組合)

○免許所有者の給与水準を維持・改善すべき。(日本高等学校教職員組合)

○全ての高校勤務者について、特別支援教育に関する資質を一律に求めることは難しく、形骸化する懸念がある。(日本高等学校教職員組合)

○特別支援教育に関する教職員の専門性の向上について、現職教職員に対しては、OJT及び現職研修を直ちに優先実施し、教員免許状更新の要件とする等の教育施策の改善が急務である。(全日本中学校長会)

○大学における教員養成課程において従来とは一線を画すような特別支援教育の充実と徹底が図られなければならない。そのためには、教員免許の要件等についても、全ての課程において、従来の特別支援に関連する単位を大幅に上回る修得を義務付ける等の制度改革が急務である。(全日本中学校長会)

(2)特別支援学校の専門性

○特別支援学校の教員については、専修免許や専修免許に準じた専門性を確保すべき。(日本教育大学協会)

○特別支援学校教諭免許状を持たずに特別支援学校の教員として勤務している状況を改善すべき。(日本教育大学協会)

○教育委員会による特別支援学校における免許保有教員の確保のための計画を徹底させるべき。同時に、国は障害者基本計画において、保有率引上げの数値目標を示す必要がある。(日本教育大学協会)

○視覚障害、聴覚障害の担当教員の確保については、地方自治体の教育委員会に教員の採用方法の改善と、認定講習の計画的な実施を徹底させるべき。計画の策定を義務づけるなど、強制力のある対策を取る必要がある。(日本教育大学協会、全日本特別支援教育研究連盟)

○特別支援学校教員の特別支援学校教諭免許状の保有率の更なる保有率の増加に向けて、認定講習の受験機会の拡大や、通信制大学の活用を促進していく必要がある。(全日本教職員連盟)

○特別支援学校教員のコミュニケーションを能力向上させるべき(保護者との継続的な関係づくりや地域への発信等)。(全国町村会)

○特別支援学校の教員養成課程において、障害種に応じた専門性、教科等の専門性などを考慮した養成カリキュラムの検討が必要である。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○現職教員の特別支援学校教諭免許状の取得率を高めるための認定講習を各都道府県で実施してきたことに加え、国又は地区・ブロック別で免許状取得に係る講習会の実施等の検討が必要である。また、講師の確保等の観点から、国立特別支援教育総合研究所の活用等についても検討する必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○専門性の向上が急務であるため、特別支援学校教諭免許状取得のための認定講習充実のため、実施に係る補助金支援や代替講師等の増員のための財政措置を講じるべき。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○特別支援学校教員の特別支援学校教諭免許状保有率を上げるため、「当分の間、特別支援学校教諭免許状はなくてもよい」という時限を撤回し、十分な移行期間を明確に規定する。(指定都市教育委員・教育長協議会)

(3)小・中学校の特別支援教育担当教員等の専門性

○小・中学校等の特別支援教育担当教員については、独自の免許制度の創設の検討も必要。当面、現行の特別支援学校教諭免許状における複数領域の取得を進める。(日本教育大学協会)

○小・中学校の特別支援教育担当教員(特別支援学級担任、通級指導担当教員)の専門性については、
 ○1 特別支援学校教諭免許状保有者優先的採用の推進と養成段階における履修状況を勘案した採用及び教員の確保を進める。
 ○2 小・中学校の特別支援教育担当教員と特別支援学校教員間の人事交流を進める。
 ○3 計画的な研修を実施し、研修受講のポイント制を導入して専門性を確保する。
 (日本教育大学協会)

○小中学校における特別支援学級担当教員の特別支援学校教諭免許状の保有率を高める施策を先行させるべき。(全日本教職員連盟)

○専門的な知識を持った教職員を確保するため、大学医学部、大学院、教職大学院における専門的な課程やコースを充実させることを検討すべき。(全日本教職員連盟)

○特別支援学級担任の交流・研修の場を実現すべき。(全日本教職員組合)

○特別支援学級担任、通級指導担当教員等にも特別支援学校教諭免許状の取得を支援する制度を構築する必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○特別支援学級担任、通級指導担当教員については、担当者の入れ替わりが激しく、免許状を取得していることだけでは、専門性が十分担保できない。特別支援学級担当となった初任者や、初めて特別支援学級を担当する者(期限付き等も含む)に向けた研修の充実の方策について検討する必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○特別支援教育に係る専門性は、特別支援学校教諭免許状の保有に加え、学校現場での日頃の教育活動や研修で向上させていく必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

○特別支援学級や特別支援学校の在籍児童生徒数が増加傾向にある中で、これらの学級、学校の定数についての改善が後回しになっている現実がある。個別の指導計画」等に基づいた指導を求められる中で、複数学年が在籍する特別支援学級では現行の定数(8人)では指導が極めて難しい。特に、自閉症・情緒障害のある子どもの学級では、各学年の教育課程に応じた指導が求められており、早急に定数を見直す必要があると思われる。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○特別支援学級を担当する教員が、特別支援学校教諭免許状をすぐに取得するのは容易ではなく、長期的な議論が必要である。免許保有率を上げることよりも、通常の学級や特別支援学級で様々な児童・生徒に対応できる教員の養成が急務である。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○特別支援学級担任や通級指導教室担当者の専門性の向上のためには,長期間に多数の児童生徒を指導する経験が必要であることから,特別支援学校教諭免許状相当の新たな免許制度の創設や専任教員の採用枠の新設,併せて,その専任教員のもとに新任者を配置して養成するシステムの構築が必要である。(中核市教育長会)

○特別支援学校自立活動教諭のように,小・中学校の言語障害通級指導教室の担当者としての言語聴覚士の配置について検討する必要がある。(中核市教育長会)

○特別支援学級への配置と同時に国や都道府県レベルの研修を義務付け、特別支援学級教員研修修了者として認定するなどの制度を作ることが望まれる。また、既に教員としてその職にある者の特別支援教育学級にかかる研修制度等についても検討が望まれる。(全国連合小学校長会)

○特別支援学校との人事交流が必要。(全国特別支援学級設置学校長協会)

(4)特別支援教育コーディネーターの専門性

○特別支援教育コーディネーターの専門性には、コーディネート力が求められる。これらを実現する方策として、大学におけるアセスメント研修と福祉制度等に関する研修及び社会福祉施設や社会福祉協議会等におけるマネージメント研修を継続的に行うことが必要。コーディネーターは複数配置が望ましい。(日本教育大学協会)

○特別支援コーディネーターの研修を計画的に教育委員会が推進することも必要。(全国国公立幼稚園長会)

○専門性の高いLD等専門員のような知識のある教員を増やし、各中学校区に特別支援教育コーディネーターとして兼務配置し、中学校区の各学校へ出向いて指導や相談を行うことができる。その場合、コーディネーターが各学校へ出向く際の加配教員の配置も必要。(全国都市教育長協議会)

○特別支援教育コーディネーターは特別支援学校教諭免許状を有する者とし、各校に最低1名配置し、学校内で日常的にOJTができるようにする。各学校で指名されている特別支援教育コーディネーターのスーパーバイザー的な人材(スーパー特別支援教育コーディネーター)を専任配置し、コーディネーターの養成や全市町村的視野にたって、インクルーシブを推進できるような体制を構築する。(指定都市教育委員・教育長協議会)

(5)特別支援教育支援員

○特別支援教育支援員の地方交付税積算単価を引き上げるべき。(全日本教職員組合)

○特別支援教育支援員の拡大が望まれるところであり、支援員に対し教員免許状の所持を採用の条件とし学習指導の役割を期待する意見もあるようだが、そのためには賃金等でそれに応じた条件を用意する必要が出てくる。それらを整え、毎年度募集、採用を繰り返すことを考慮すると、教員数を増やした方が良いのではないか。また、講師不足が深刻な中、教員免許状の更新制もあり、その条件に合う人材を十分に確保するのは難しくないか。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○学習支援員等の採用条件の見直しと採用後の研修の充実は、最低限必要。(全国特別支援学級設置学校長協会)

(6)教職員への障害のある者の採用・人事配置

○視覚障害や聴覚障害をもつ教職員の視覚・聴覚特別支援学校への採用をさらにすすめることは、障害者雇用の推進というだけでなく、在籍する子どもたちのアイデンティティーを育てるという意味でも重要。(全日本教職員組合)

○障害のある教員は、点字や手話などの指導場面で、当事者の視点から「合理的配慮」や「基礎的環境整備」について、具体的な提案ができることが期待されるため、障害のある教員の積極的な養成・採用を図る必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

(7)学校外の専門家との連携

○特別支援学校などへの理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師など専門的な人材の配置・活用が必要。(全日本教職員組合、全国特別支援学校長会)

○独立行政法人国立特別支援教育総合研究所等の研究機関を活用し、指導内容・方法の開発やその研究蓄積の普及を図ることが大切。(全国特別支援学校長会)

○外部専門家を利活用すべき。(全国町村会)

○首長部局と教育部局がそれぞれの役割を果たす中で、協議会等を通じて職務に対する専門性の理解を相互に深め、関係機関や資源を活かしながら、人材の確保や専門性の向上に連携して取り組むことが必要である。その際、以下のようなことが考えられる。
 ・1市町村ではなく、市町村・都道府県全体の連携が必要
 ・情報交換会などを通じた情報共有・連携
 ・連携して研修を開催、自治体職員と教職員が共に参加
 ・学校教育と福祉の連携、福祉施策についての研修、人的交流
 (全国町村会)

○低発生頻度障害に対する専門性の向上が校内研修で図られるよう、校内の指導的立場となる教員を計画的に養成するシステムが必要。そのため、国立特別支援教育総合研究所における専門研修制度の充実について検討する必要がある。(全国都道府県教育委員長協議会・全国都道府県教育長協議会)

(8)学校全体としての専門性の確保

○指導の継続性や学校、教職員の状況を勘案した人事異動が必要。(全国特別支援教育推進連盟、全日本教職員組合)

○管理職への研修等を充実・強化すべき(日本教育大学協会、全国養護教諭連絡協議会)

○臨時的採用の経験を正当に評価した採用制度を検討すべき。(全日本教職員組合)

○教職員と専門スタッフの連携が必要。(日本私立小学校連合会)

○資格のない教員の特別支援教育への異動における認定講習の義務化等を重点施策化すべき。(全日本特別支援教育研究連盟)

○多忙化で研修の時間が取りにくいという現状があるが、管理職のリーダーシップのもと、校内の特別支援教育推進体制を整備し、全職員で指導力・資質を高めるという意識を育てることが大切。(全国都市教育長協議会)

○校内委員会が情報交換で終わるのでなく、効率的に質の高い指導を受けながら、実際に適切な支援・指導ができる力を身に着けていくことが必要。(全国都市教育長協議会)

○専門性に欠ける教職員をサポートするため、以下のようなシステムの充実が必要。○1 高い専門性をもつ「スペシャリスト」の活用の充実(特別支援学校のセンター機能、看護士、臨床心理士等の雇用の拡大等)、○2 「スペシャリスト」からの助言を受け止めることができる教員の養成、配置(特別支援教室の設置と担当教員の養成、配置、特別支援教室担当教員による合理的配慮の実施、特別支援教室担当教員からの指示、助言に基づく教員、養護教諭、特別支援教育支援員等による合理的配慮の実施、特別支援学校と特別支援学級の積極的な人事交流)。(指定都市教育委員・教育長協議会)

○校長自らの専門性の向上を図る研修の充実を最優先にして実施すべき。(全国特別支援学級設置学校長協会)

○高等学校における特別支援学校等との連携の推進(日本高等学校教職員組合)

○校長のリーダーシップ、「組織力」としての横の連携、共に学び合い協力し合う体制づくりも必要である。(日本高等学校教職員組合)

○カウンセラーや臨床心理士などが管理職と連携しやすい体制作りが必要。(日本高等学校教職員組合)

○学校管理運営委員会(教育職、臨床心理士などによる)等、様々な専門性を有する者による運営を行える体制も検討すべき。(日本高等学校教職員組合)

○高等学校における生徒の個人情報の共有と管理について徹底すべき。(日本高等学校教職員組合)

○特別支援教育の専門性に関する研修について、校内研修等において指導する教員として担任等を兼務しない教員配置のあり方も検討すべき。(日本高等学校教職員組合)

 

(ヒアリングの結果の概要)

1.合理的配慮等環境整備について

○インクルーシブ教育への急速な、拙速な転換を外国のまねをして行うのではなく、日本の歴史、文化等を踏まえた合理的配慮をもとに、慎重にインクルーシブ教育への移行を検討していただきたい。(全国特別支援教育推進連盟)

○学籍の一元化については、もう少し慎重に考えるべきで反対したい。どの子どもも同じ学籍を持つということを目的にするのでは、少し疑問が残るのではないか。(全国特別支援教育推進連盟)

○早い段階で子どもたちが支援を受けることで子どもの将来が違う。保護者は子どもの障害を受容するということに時間がかかる。早くに子どもたちが、保護者も含めて将来を見通すことができる力をつけられるのではないか。(全国特別支援教育推進連盟)

○バリアフリーの心の育成をお願いしたい。皆排除しているのではなく知らないだけである。特別支援学校で同じ悩みを抱えている保護者と一緒に話をし活動することで救われた思いがたくさんある。生活していく場面で非常に困難な苦しい思いをしない、したくないというところがある。そういった場面で一つ一つ説明しなくても感じていただけるような社会背景があるとうれしい。(全国特別支援教育推進連盟)

○自分と違う人のことを認めてほしい。障害のある、なしにかかわらず、人間関係を形成することは大変重要なことである。特別支援学校には非常に困難を抱えて転学してくる子どもがたくさんいる。通常の学校で教育を受けたいとして入学した子どもでも、なかなか十分ではない、また困難であった、いじめに遭った、理解がしてもらえなかった、ということがある。(全国特別支援教育推進連盟)

○多くの保護者は特別支援学校の教育を知らない。特別支援学校が社会に知られていないということも問題であり、就学相談においても情報提供が十分ではなかったのではないか。皆が過ごしやすい学校、地域をつくっていかなくてはいけない。その中で、特別支援学校は必要。(全国特別支援教育推進連盟)

○施設、設備については、多岐にわたり考慮いただきたい。特別支援学校における人的な配置、1クラスの教員の複数配置、介助職員、看護師が必要。また、OT、PT、STなどの専門職が必要。特別支援教育にたけている支援員を活用していただきたい。(全国特別支援教育推進連盟)

○合理的配慮の定義などについて、権利条約の理解からすると、差別との関係や権利関係という、そこの定義のところが、不十分なところがあると言わざるを得ない。(日本障害フォーラム(JDF))

○権利条約では第2条、あるいは第5条を見ますと、合理的配慮を行わないことが差別であると明確になっており、そこをクリアにしていただきたい。合理的配慮は個人が請求し、それに対して配慮義務が発生していく。そういった権利義務関係も含めて、不明確な部分がある。(日本障害フォーラム(JDF))

○均衡を失した、または過度の負担について、特に義務教育の分野については、教育の権利にもかかわる問題であり、例えばアメリカなどでは、義務教育においては過度な負担という抗弁を認めないという解釈や、韓国などでは段階的に適用しながら、義務教育ではやはり厳しく見ていくとこともされている。(日本障害フォーラム(JDF))

○合理的配慮に関する国の間接的責任というのがあるのではないか。例えばバリアフリー化の特別枠の予算の仕組みや合理的配慮加配のような仕組みをつくってはどうか。(日本障害フォーラム(JDF))

○合理的配慮の決定と見直しに当たって本人、保護者が参画できるということを明記いただきたい。(日本障害フォーラム(JDF))

○基礎的環境整備と合理的配慮の概念区別が不明で、このままでは逆にこの程度の基礎的環境整備ができていないから、合理的配慮はこの程度しか提供できないというようなロジックになるのではないか。(日本障害フォーラム(JDF))

○基礎的環境整備の数値目標をつくり、そして短期、中期、長期という形で、しっかりとPDCAサイクルの中で充実させていく仕組みにしていただきたい。(日本障害フォーラム(JDF))

○教育の専門性を高めて、それが仕組みや建物が中心になり過ぎると、効率性を高めるあまり、寄宿舎という形で集められてしまう。生活実態を重視していくということで取り組んでいただきたい。(日本障害フォーラム(JDF))

○吸たん、吸引行為などを福祉の分野では生活支援として充実させる方向があり、教育に携わる先生方にも積極的に取り組める環境整備をしていただきたい。(日本障害フォーラム(JDF))

○意思決定支援という形で、コミュニケーションをとることが苦手な障害分野の方に具体的な仕組みを提供することについて、日常の教育のプログラムの中で早急に整備していただきたい。(日本障害フォーラム(JDF))

○JDFで作成した「みんなちがってみんな一緒」という権利条約の啓発、普及パンフレット、障がい者制度改革推進会議第一次意見書、第二次意見書のわかりやすい版は、実際に知的の当事者、関係者が参画をして、合理的配慮の一つとして提供したものであり、参考にしていただきたい。(日本障害フォーラム(JDF))

○合理的配慮の好事例、グッドプラクティスを、文部科学省がほかの行政とも一緒になり、収集し普及をしていただきたい。合理的配慮の良い事例を収集し、その際、何をもって良いのかを、ぜひ当事者の目線、当事者の参画の上で収集し、広めていただきたい。(日本障害フォーラム(JDF))

○例えば、学校のエレベーター設置があり、1993年に大阪市では「ひとにやさしいまちづくり整備要綱」として、小・中学校含めて学校はすべてエレベーター整備とし、20年たって、もう今95%ぐらいエレベーターが小・中学校に整備されている。そういった計画的に実施をしていく数値目標を定めるべき。ただ、ある子どもがある学校に入学するときに5年後にこの学校にはつくけれども、その間に卒業してしまうということはないように、予算を必要としている子どもに対して優先的に配分するような調整の仕組みというのも必要ではないか。(日本障害フォーラム(JDF))

○定義について、権利条約並び改正基本法の趣旨を踏まえているものとそうではないのではないのかという2つの面があると考えている。趣旨が踏まえられているものは、合理的配慮の否定は差別であるということを明示しているという点、趣旨が踏まえられていないのではないかと思うのは、「合理的配慮の提供に努める必要がある」と書かれているところであり、障害者基本法では、必要かつ合理的配慮が提供されなければならないとされており、「合理的配慮を提供しなければならない」という表現にする必要があるのではないか。地方公共団体と国が合理的配慮を提供する義務と障害のある人の権利が明確になされるべきではないか。(日本教職員組合)

○過度の負担についても権利条約に挿入された経緯から経済的に豊かではない国であっても条約の批准がしやすいようにということで考えられたものではないか。今の日本の財政規模の国を想定しているのではなく、すべての教育段階、少なくとも義務教育段階においては、過度の負担を理由として合理的配慮がなされないということがあってはならない。あくまで国として、財政措置を図っていただきたい。(日本教職員組合)

○合理的配慮の決定方法等について、いわゆる合理的配慮の前提として差別の禁止・社会的障壁の除去の観点が十分に触れられていなのではないかと、若干危惧を感じる。(日本教職員組合)

○障害のある子どもたちは、特別支援学校・学級での教育は保障されているが、適正就学の名のもとに、希望しても通常の学級での学びが十分に保障されないということになると、共に学ぶ機会を奪われているのではないか。障害者本人・保護者が、特別支援学校・学級での学びを望む場合を除いては、普通学級での学びが希望するものにとって保障され、適正就学という名で、結果的にそれが社会的障壁になってしまうという危惧も持っており、普通学校・学級での学びを保障すること、その社会的障壁となり得る内容の除去を明示すべきではないか。(日本教職員組合)

○通級による指導、特別支援学級、特別支援学校と合理的配慮の関係の項目について、障害のある子どもだけではなく、障害のない子どもにとっても、一斉指導だけではなく、個別の指導が必要であるということを、全く否定をするものではないが、あえて分けて指導するのではなく、普通学級での豊かな学びをどのように保障するかということを重点に置くべきではないか。(日本教職員組合)

○普通学級における教育内容・方法、周りの子ども、教職員との関係の中で、それらのどこに課題があるかを明らかにして、ともに学びながら、どのように課題解決をしていくのかということが、明示されるべきではないか。(日本教職員組合)

○十分な教育の内容について、その具体が明確になっていない。十分な教育を受けることができない原因を障害のある子どもに帰することは、権利条約の趣旨からしてもいかがか。(日本教職員組合)

○教育内容・方法について、合理的配慮の観点の記述内容はどちらかというと医学モデルに近く、社会モデルの観点が希薄ではないか。障壁という視点が希薄なのではないか。障壁の除去という視点を取り入れて、その点を明示していく必要があるのではないか。(日本教職員組合)

○全体的に普通学級で共に学ぶための合理的配慮の記述ということが少ない感じがする。普通学級において弾力的な教育課程を可能にすることも普通学級での合理的配慮という形で検討していく必要があるのではないか。(日本教職員組合)

○合理的配慮の具体について、現場の調査をしたところ、回答の中で一番多かったのは、教職員の配置増であった。特別支援教育支援員の配置は現場で、必要とされている人、ニーズに合った人という人的配置か、子どもの授業時間だけの配置で、教職員間で子どもにかかる話し合いの時間が十分とれないというような課題も報告されている。(日本教職員組合)

○医療的ケアについても安心・安全な医療的ケアができるようにするためには、一定の財政的な措置が講ぜられるべきではないか。(日本教職員組合)

○寄宿舎について、基礎的な環境整備として用意されるべき。寄宿舎では、単なる生活指導だけではなく、学習支援や地域での生活を見通した生活スキルを身につけるための支援を行っていくことが大事。インクルーシブ教育における寄宿舎のあり方についても、議論する必要がある。(日本教職員組合)

○高校入試について、知的障害のある子どもたちの学びが保障されるような形で、入試のあり方等も改善する必要があるのではないか。(日本教職員組合)

○合理的配慮が心がけや気配りといった倫理的なもの、教育指導上の議論になる。一定の修正をしていくという社会的な障壁を取り除くという制度的なものとして議論をしていくべき。(日本教職員組合)

○合理的配慮についての実態調査を行った際に、現場において理解しづらいという実態がある。具体的な合理的配慮を事例としてまとめることを予定している。障害のある子ども、ない子どもを一緒に教育しようとするとき、何が一番障壁になっているのか。そういった点について、もう少し具体的に聞けていけたらと考えている。(日本教職員組合)

○基礎的環境整備について、合理的配慮の充実を図る上で、合理的配慮の基礎となる人的・物的条件の整備、基礎的環境整備の充実は不可欠。文部科学省で特別支援学級に在籍する子どもが通常の学級に移動した場合、巨額の経費を伴うものを明らかにしたが、今回の報告において、この基礎的環境整備を充実させるための財政的な裏づけが全く見られなかった。(全日本教職員連盟)

○施設・設備の整備については、各学校におけるバリアフリー対策の推進が求められるとしながらも、その整備は各学校の設置者が行い、国がその一部を補助するといった現行の制度の記述にとどまっている。また、教員・支援員等の人的配置についても、教職員定数の一層の改善が求められるとしながらも、財政措置を伴った改善計画が示されておらず、こちらも今後の検討課題とされている。各学校の設置者や学校が、合理的配慮を提供する際には、この基礎的環境整備を基にして行われる。財政的な裏づけのない基礎的環境整備では、合理的配慮の実効性を欠くことが懸念される。さらに、基礎的環境整備の多くを地方自治体の負担に頼ることになれば、現在の厳しい財政状況の中、特別支援教育に対する地域間の格差が拡大するおそれもある。新しい特別支援教育のシステムの構築に当たっては、国の責任において必要な財源を全額確保し、地方自治体の負担の軽減を図るとともに、基礎的環境整備が整わないままの早急な制度化によって、学校現場に混乱を起こさないよう、教育的効果等を十分に検証した上での導入を求める。(全日本教職員連盟)

○就学先決定のあり方について、特別に支援を要する児童生徒が必要とする教育的ニーズは個々に異なっており、児童生徒に応じたより適切な教育環境を提供することが重要である。したがって、就学期においては本人及び保護者の意向を尊重するとともに、専門家や関係者の意見を生かしながら、その児童生徒が居住する地域・学校等の特性等を総合的に判断し、学校の設置者が決定する仕組みを構築することが必要である。その際、通常の学級も特別支援学級・特別支援学校も、就学先の選択肢の一つとして、在籍の登録や年度途中の就学先の変更について、柔軟に行える仕組みづくりを検討していく必要がある。(全日本教職員連盟)

○就学先の決定に当たって、合理的配慮の前提条件となる基礎的環境整備が就学の早い段階で整えられておかなければならない。そのために、就学期のできるだけ早い段階での就学相談を充実させるとともに、財政基盤を整えた基礎的環境整備を行った上で、合理的配慮の合意形成を図ることが重要。(全日本教職員連盟)

○合理的配慮の定義については、書いてあるとおりだとは思うが、各学校において特別に支援を要する児童生徒を受け入れるに当たっては、非常にこの概念の解釈というものが難しいものがあると感じる。(全日本教職員連盟)

○本来であれば特別支援学校の方への入学ということが考えられる子どもについて、保護者の方の希望により普通の学校へ入学させることになり、教育委員会とも連携したが、子どもが安全に生活をしていくための条件整備を整えていくということが非常に難しく、教員が、板でスロープをつくったり、落ちそうな溝をベニヤでふさいだり、届かない蛇口に補助具をつけることをした事例もある。保護者の方の御理解はいただいているが、まだまだ十分なことができていない。学校、設置者・学校が提供する合理的配慮に理解を求めていくという姿勢にはなるが、インクルーシブ教育を進めるに当たっては、安心・安全に生活できるという環境をしっかり整えることが、一番重要ではないかと考えている。(全日本教職員連盟)

○合理的配慮の定義のとらえ方について、障害者権利条約において、合理的配慮は権利として保障され、障害の個別性に着目して求められる差別是正措置であると言える。そう考えた場合、今回の報告で、環境整備と個別の合理的配慮を区別した上で、それらをあわせて学校における配慮事項としたことは、個別的な差別是正措置としての合理的配慮をあいまいにしてしまいかねない。実際には、単なる配慮、心配りのレベルに矮小化されてしまうのではないか。合理的配慮に対する国レベルの公的責任が明らかにされないことが危惧される。(全日本教職員組合)

○障害種別に応じて個別的配慮を例示することで、逆に例示された範囲で合理的配慮措置を検討する、あるいは例示を基準にするというような逆作用が起きてしまいかねないのではないか。子ども一人一人の障害、その他に起因する特別なニーズに対応した合理的配慮の実現に向けて、努力する立場を明確にする必要があるのではないか。(全日本教職員組合)

○通常学級での基本的条件について、障害その他に起因する特別な教育的ニーズを持つ子どもが、通常の学級で学習する基本的な条件として、何よりも小規模学級であることが必要であり、公立小・中学校における少人数学級の推進を第一に進めていくことが重要である。同時に、内容の精選など、学習指導要領そのものの見直しも必要である。(全日本教職員組合)

○中等教育における合理的配慮の問題。現在、高等部など後期中等教育において、高校や高等部、後期中等教育においては、さまざまな障害やニーズを持った子どもたちに必要なカリキュラムや教育条件について、ほとんど整備されていない。特に、高校では整備されていないというのが現状。単位認定の問題など、中等教育においてクリアしなければならない課題、それらを明確にしていく必要がある。(全日本教職員組合)

○固定式の特別支援学級の意義と通級指導教室の整備について、特別支援学級を特別支援教室にしていくということが議論されているが、特別支援学級をなくしてしまうことは、継続的な学習と生活の指導を必要としている子どもたちにとって、合理的配慮を否定してしまいかねない。固定式の支援学級を拡充し、さらに通級指導教室を充実して、すべての学校に必要数を設置する。そういったことが、一人一人のニーズに合わせた環境整備と言えるのではないか。(全日本教職員組合)

○特別支援学校の新増設、整備は急務であり、現在の特別支援学校の状況、在籍者の急増に学校建設や条件整備が全く追いついていない。学校の過大・過密は全国的な状況にある。教室不足解消のために、1つの教室をカーテンで間仕切りする、特別教室をすべてつぶしてしまう。という、通常学校ではあり得ないことが、障害児学校では普通に行われているということであり、それはまさしく差別的な状況である。これらは、日本国憲法26条その他の法令にのっとって早急に解決すべき問題であり、合理的配慮の均衡を逸した、または過度の負担という理由として、条件整備を進めないなどということは、もちろんあってはならないことである。こうした状況は、特別支援学校だけに学校設置基準がない、そのことに起因していることは明白であり、早急に特別支援学校設置基準を策定し、特別支援学校の新増設・整備を進めることが喫緊の課題である。過大・過密によって教職員の配置の問題が出てきている。標準法の改定、そして臨時的任用教職員の解消の問題、特別支援学校の臨任者の割合が、他校種に比べて非常に高いという現実があり、それらの改善を求める。(全日本教職員組合)

○教育の中での合理的配慮というのが、日本の中では語られてこなかった。雇用の分野では合理的配慮という観念はあったと思うが、教育的な観点での合理的配慮というのは、今までなかなか根づいていなかったのではないか。教育の中で考えたときに、義務教育における合理的配慮と、その後の中等教育における配慮というのは違うのではないか。義務教育であれば、さまざまな手だてを通して子どもに学ぶ権利を保障していく。そういったことは必然だし、当然受ける権利としてあると考えられ、そこは違和感なく教職員も受けとめられると思うが、その後の義務とされていない部分については、非常に大きな問題がある。単位認定の問題などで、高校などで期末試験を一緒に受けられない生徒をどうするのか、別室で試験を受けさせるということについて、ほかの生徒はどう考えるのか。今、いろんなことで各学校とも悪戦苦闘していると思うが、そのときに単位認定をどう考えるのか、適格者主義というものをどう乗り越えていくのかというのは、非常に今、特に高校教育では差し迫った課題になっているのではないか。(全日本教職員組合)

○合理的配慮の提供を実現するため、「基礎的環境整備」の状況が各自治体において確実に行われるかどうかによることが大きく、今回のこのインクルーシブ教育システム構築の方向性を示すものとして非常に高く評価できる。質の高い「基礎的環境整備」を実現させるためには、学校教育法で規定している「設置基準」の中に、「基礎的環境整備」に配慮できる内容を明文化していただくことも重要である。また、合理的配慮の決定方法などについては、学習指導要領解説書に表記し、各都道府県・市町村において、同様の対応ができるようにしていただきたい。さらに、今後のこの資料の精査に当たり、障害当事者や、その保護者からの意見や視点も加え、より充実したものとなるように整理していただきたい。(全国特別支援学校長会)

○特別支援学校については、専門性のある教員、または支援員等の人的配置が一番必要、次は連続性のある学びの場、それから、特に知的障害の学校における施設・設備といった優先順位と考える。(全国特別支援学校長会)

○インクルーシブ教育システムについては賛同したい。インクルーシブという言葉はすべて受け入れる、包括的ということであるが、これは障害児にかかわらず、我々が今後の日本をどうしていくかということを考えたときに大事なことである。いじめの問題など色々な問題があり、そういったことも含めて、こういうことを教育の根本に備えていこう、という考え自体には大変賛同する。(日本私立小学校連合会)

○一番大事なことは、教職員の意識の改革と、保護者、そして児童の意識の改革である。子どもたちは、一緒にいることで、たくさん感化されるものであり、あまり心配事がない。子どもたちは、小さいうちからインクルーシブな考え方があるのではないか。一緒に過ごしていくということは、両者にとって大事。デザインの世界でいえば、今はバリアフリーではなくユニバーサルデザインの時代である。そういったことを子どもに教え伝え、そして一緒に教育活動していくことで、さらに、これを推し進めていけるのではないかなという希望を持っているが、厄介なのは大人で、保護者、これにどう伝えていくか。やはり、意識改革がとても大事である。すべての子どもたちに対して有意義なことなんだということを推し進めていくためにも、保護者への理解を進めていく必要がある。(日本私立小学校連合会)

○校内環境の整備が必要であるが、体制面、財政面において無理のない範囲でというのが、少し心配である。そこの確保が、実際問題、一番難しいのが現状であり、特に私立学校は色々配慮いただいているが、子どもたちを集めていく中からお金を出していかなければいけないところもあり、耐震化などで、財政面、厳しいのが実情。そこに対して、どう支援いただけるかが、重要である。(日本私立小学校連合会)

○今ある教材教具に関しても、改革の必要があるのではないか。教科書の項目も見やすさやデジタル化を推進していくのにどうしていくか、いろいろ手を入れるところは、たくさんあるのではないか。(日本私立小学校連合会)

○特別活動、学校行事など、児童の活動の色々な面での見直し、共に過ごし、共に教育を受けていくため、一緒にできる活動が大事である。(日本私立小学校連合会)

○保護者との連携として、連絡をどうしていくか、学校で一番怖いのは、保護者が学校の現場を知らずに離れていってしまうということである。学校がオープンといっても、なかなか学校に来てくれないのが現状であり、保護者の方々は仕事もあって、なかなか現場に入ってこられない。それを打開すべく、教師としては、通信を書いたり、公開の日を増やしたり、行事をたくさんつくったりするが、そこでの大人同士のコミュニケーションが、なかなか難しい。お互いにお互いを思うがゆえにできない。どうやって打開していくかというと、相互の本当の意味でのコミュニケーションだと思う。(日本私立小学校連合会)

○個人的には、教員は、子どもたちを育てていくものなので、全人格をもって、子どもたちの勉強面だけではなくて、いろいろなところを育てていくものだということが当たり前だと思っているが、そこまでの意識を、まず全員徹底しているかどうか。例えば、障害のある子たちに対しての支援は、画一的な授業ではできない。子どもたち一人一人に対する授業の指導の仕方が必要であり、例えば、情緒障害とか発達障害に対する理解が、日本はまだまだ低い社会だと思う。教職員への意識の改革は保護者同様に、やっていく必要がある。(日本私立小学校連合会)

○合理的配慮等環境整備について、新しい概念であり、今回、改めて「合理的配慮」の観点を整理されたことにより一層の充実が図られることに大いに賛同するが、このことに関与する教育委員会、学校、各教員への正しい理解と認識が図られるよう、その周知を徹底し、また保護者への適切な情報提供がなされることが重要である。併せて地域における理解啓発を図ることを推進する工夫が、より一層求められるのではないか。(全国国公立幼稚園長会)

○「合理的配慮」が個別対応であるからこそ、その基礎となる環境整備が、確実に整備されなければいけない。幼稚園でも年々対象児が増加していることが表面化している中で、バリアフリー対策、人的配置ということは早急に整備が進むことを望んでいる。学校・家庭・地域社会における教育が十分に連携し、相互に補完しつつ、一体となって営まれることの重要性が記されているが、このことは、地域に根差した教育を進めている公立幼稚園が現在実践している姿に大変重なると思っており、国公立幼稚園は、保護者同士の関係も含め人との温かい触れ合いが育まれやすくインクルーシブ教育の実践に適した場であり、この場が存在するということを大切にしていただきたい。(全国国公立幼稚園長会)

○将来を見据えた一貫した教育ときめ細やかな支援体制として、ネットワークの形成は重要であり、幼稚園は、組織が小さく、特別支援教育の中身を充実するためには、特別支援アドバイザーやスクールカウンセラーなど、教育委員会による巡回相談や近隣の小学校、地域の特別支援学校等、外部人材と関係機関との連携が欠かせない。また、地域の医療機関や発達障害支援センターなど福祉関係とのネットワークが形成されることによって、専門性が高まり支援体制が強化される。地域との連携によって横のつながりを広めていくということが大切であり、横の連携の指導をいただきたい。(全国国公立幼稚園長会)

○早期からの支援と保護者の気づきを促すためにも、3歳から入学までのところで、早期発達相談のシステムを市区町村等で義務づけることが必要ではないか。早期発見・早期専門教育支援の優先順位は高いのではないか。(全国国公立幼稚園長会)

○居住地校との交流は大変意義がある。将来地域の中で、自立した社会生活を送ることができるように、また、共生の理念を周囲が理解するということも大切だと思う。(全国国公立幼稚園長会)

○医療や発達障害支援センターといった福祉センター関係の連携も大切な早期発見につながるということを感じている。3歳以降というところでは、幼稚園なり保育園なりに入ったときに、現場で、保護者に気付きを促し、幼児専門の福祉センターの紹介や連携するということがあったら良いと思う。(全国国公立幼稚園長会)

○基礎的な環境整備については、階段とトイレのことが大きい。(日本私立小学校連合会)

○バリアフリーや人的配置が必要であるが、優先順位とすれば、まずは人的配置である。専門性のある教員、支援員が必要である。(全国国公立幼稚園長会)

○支援員や介助員は臨時職員や資格がない、という状況がたくさんあり、専門性のある、免許があるとか、資格がある人を配置すべき。個別対応していく中で、知識があるとないとでは全然効果は違うのではないか。(全国国公立幼稚園長会)

○「合理的配慮」として個別対応を充実させるために、適切な人的配置とそのための予算措置は欠かせない。特に、災害時には、障害のある子どもは不安定になったり、パニックを起こしたりすることも予想され、個別対応のできる人員の確保が不可欠。(全国国公立幼稚園長会)

○「合理的配慮」の観点として別表1から11のように具体的な観点を類型化することによって、各障害別の配慮事項を理解するとともに、教員に専門的知識の獲得の入り口にもなる。このようなまとめ方は大変有効であると感じている。(全国国公立幼稚園長会)

○合理的配慮等環境整備について、特別な支援を要する子どもたちの増加に伴い、これからも養護教諭のかかわる場は多くなると思われる。「合理的配慮」を提供するために、養護教諭の配置基準を見直していただき複数配置の拡充を望む。保健室では不登校や不登校傾向の子どもたちをはじめ、多様な訴えの子どもたちにかかわるケースが多くなっている。このようなインクルーシブ教育での一人一人に合った対応をするには1人の養護教諭では十分に行えない状況。(全国養護教諭連絡協議会)

○特別支援学校と小中学校等で行う学校間交流、また特別支援学級と通常学級での学校内での交流も盛んに行われるようになり、その際の対応でも養護教諭はかかわっている。(全国養護教諭連絡協議会)

○合理的配慮については、現場の養護教諭は、よく把握していないというのが現状であるが、障害があってもなくても、共に学ぶということに養護教諭がかかわっているというのは事実である。(全国養護教諭連絡協議会)

○知的障害のある幼児児童生徒と障害のない幼児児童生徒が共に学ぶときに、適切な学習集団でもあるという観点から、学習課題や学習内容について、それぞれの子どもが共通した興味と関心を持つことが重要であり、同時に、同じように参加している実感、それから活動の達成感・満足感をともに共有することが大切。このような観点からの検討が必要。同じ教室にいても、障害のある幼児児童生徒と障害のない幼児児童生徒が異なった学習課題や内容に取り組む場合には、合理的配慮を議論するときのインクルーシブ教育では、こういう場合には当てはまらない。(全日本特別支援教育研究連盟)

○保護者の方々の理解、あるいは一般の方々のインクルーシブ教育の理解という点で、共通の目的で一緒の課題意識で興味を持って取り組んでいくという、共に学ぶところがポイントであるということをしっかり押さえる必要がある。(全日本特別支援教育研究連盟)

○障害のある子どもは、それぞれのニーズに応じた適切な学習集団や施設設備等の環境が必要であるので、連続性のある多様な学びの場の活用が必要という点をしっかり押さえておくことが必要。(全日本特別支援教育研究連盟)

○一人一人に適切な教育の場が保障されているということを前提にして考えていくことが必要であり、教員の専門性をしっかりと涵養することが必要。一人一人が適切な教育の場にあって、障害のない子どもたちとともに学ぶという点を押さえなければいけない。それを教育現場、あるいは保護者、関係者に浸透させていただきたい。(全日本特別支援教育研究連盟)

○交流及び共同学習を積極的に進める際に、通常学級に赴く交流、共同学習の方法とあわせて、障害のある児童生徒が主体的に学習する活動に障害のない児童生徒が参加する形態は非常に実り多い。そういった生きた交流が大切。(全日本特別支援教育研究連盟)

○これまでの現場実践で積み上げた中で好事例、これを編集して、合理的配慮の事例集をなるべく早く出して、こういうものが合理的配慮だということを、まず広く理解してもらうことが必要。(全日本特別支援教育研究連盟)

○障害のある子とない子どもが学ぶことはどういうことか、モデル校を指定したり、実際に今まで実践を積み上げた中の好事例を早くまとめて、合理的配慮を示していく、これが緊急。イメージが様々で合理的配慮は何か実際に理解するのは事例を通して幅があるというようなことを示していただきたい。特に保護者の方々も何を期待して良いか分からなくて、ただ一緒に授業を受けさせてくれるのか、という気持ちかもしれない。そうではなく学んでいく、社会参加をしていく、その力をつくっていくのが基本なので、そういう中で、障害のない子どもと一緒に学ぶとはどういうことか、まず広くわかってもらうのが緊急だろう。(全日本特別支援教育研究連盟)

○合理的配慮の議論は、色々な観点の方がおり、これが合理的配慮なのかどうかといった議論がなされていくと思う。その時、本人・保護者が納得して、今の主たる学習の場、教育の場を選んでいることが重要であり、その教育の場が最適であることを、幼稚園、就学前の段階から、色々な体験学習をしながら、保護者が納得して場を選んでいくことを丁寧にやっていくことが、非常に原理主義的な意味でのインクルーシブ教育ということに対してきちっと反論していくことになる。子どもが将来社会参加していく場合には、こういう方法で共に学んでいくことを示していく、非常に根気の要る仕事であり、専門性も要求されることだと思う。(全日本特別支援教育研究連盟)

○アメリカでは全障害児教育法の時に制約のない環境を最大限適用していくという中、カスケードシステムを構築した。日本でも、就学支援について、入学前から始まるようシステム化してほしい。これまでの通常の学級に行かせたいという保護者の熱意は情緒的にはよく分かるが、社会参加していく長いライフステージで、幼児期、学齢期、思春期、青年期の中でどうなのか、モデル的にインクルーシブ教育の考え方、合理的配慮の在り方を示していくことがポイントである。連続性があり、そこでまずしっかり学びながら、障害のない子どもたちと非常に密度の高い学びをやっていく、それはできるということを示していかなければならない。(全日本特別支援教育研究連盟)

2.教職員の確保及び専門性の向上

○教職員の確保については、校長の任期が短すぎる。また、専門性の高くなっていく教員が6年ないし8年で異動しなければならない。もう少し時間を延ばしていただきたい。(全国特別支援教育推進連盟)

○特別支援学校教諭免許状を持っている教員に対しては、優遇措置を講じていただきたい。(全国特別支援教育推進連盟)

○教員には、児童生徒に夢を語ってほしい。また、子どもに寄り添える、血の通った指導ができる教員がたくさんいてほしい。(全国特別支援教育推進連盟)

○研修については、定年されている先生方で授業がわかる方を活用して、学校を動かないでできる授業を中心とした研修を組んでいくことが大事ではないか。(全国特別支援教育推進連盟)

○特別支援学級、通級指導教室の教員については、学校で、あるいは学級の授業をしながら、その授業の中で子どもの見方であるとか、指導計画の立て方、あるいは教材、教具の工夫、さらには発問の仕方、あるいは待つ姿勢、教員があまり手を出さないという、そういう基本的なところを学んでほしい。授業がわかる元教員、あるいは現職の教員がそばにいながら指導を受けて研修をポイント制で行ってはどうか。例えば特別支援教育支援士、あるいは自閉症教育支援士というような形で学会が資格認定しており、そういうものもある程度ポイントの中に加えていき、そのポイントがある程度たまれば、専門の免許状に準ずるような形で認めていただくような方向が出てくれば非常にありがたい。(全国特別支援教育推進連盟)

○優遇措置については、特別支援学校で現在勤務していると、すべての教員に手当が出るが、幼・小・中・高の免許だけで特別支援学校に勤務をしている教員と、特別支援学校教諭免許状を持っている人は、当然手当が変わって良い、それが1つの優遇措置である。(全国特別支援教育推進連盟)

○特別支援学校の特別支援教育コーディネーターは少なくとも免許を持っている人になってほしい。今若干そうでない人もいる。(全国特別支援教育推進連盟)

○ドイツでは、かなり前から特別支援学校の教員が小学校、中学校へ出かけていって授業ができると言われている。センター的機能で一部それは可能であるが、例えば自立活動に関する指導を特別支援学校の免許を持っている教員が、小・中学校に出かけていって指導したり、特別支援学級や通級指導教室の指導を特別支援学校の教員が支援と、特別支援学校のセンター的役割をもう少し充実し、小・中学校への具体的な指導に対する支援が可能になるようなシステムをつくれば、免許のある人の役割というのが更に広がり、手当をさらにつけるかは、今後検討の余地はある。(全国特別支援教育推進連盟)

○障害特性においては専門性が必要であるが、特に発達障害を中心に個人の特性の理解と必要な支援という形で見立てを重視した取組が教育プログラムとして提供されていない歯がゆさがある。個別の教育支援計画と福祉における個別の支援計画の重ね合わせも含め専門性を高めていくということを教員養成のプログラムの中でしていただきたい。(日本障害フォーラム(JDF))

○特別支援教育の専門性について、通常の学校まで含めた特別支援教育の専門性を実現するためには、教員の専門性を以下の3層に分けて考える必要がある。
 ・第1層は、すべての教員を対象に、発達障害、知的障害を中心にしつつも、見えにくい、聞こえにくい、あるいは不器用といった軽度の困難のある子どもを含め、全障害への対応について、その基礎を習得させることが必要。具体的には、大学の教員養成段階で、教職課程で2単位程度を必修化する、また採用後の必修研修を課すことで、専門性が担保できるのではないか。
 ・第2層は、小・中学校の特別支援教育担当教員及び特別支援教育コーディネーターを対象に、特別支援学校教員と共通の専門性とともに、学校におけるコーディネーションなど独自の専門性も求められることから、従来とは別の免許制度の創設を検討することも必要。直ちに実現が難しい場合、当面現行の特別支援学校教諭免許状における複数領域の取得を促すことが必要。
 ・第3層は、特別支援学校の教員を対象に、専修免許状か、それに準ずる専門性を確保することを進めてほしい。特に視覚障害、聴覚障害などの低発生頻度の障害に対しては、養成機関が少なく、地域格差を生まない専門性のある教員の確保を進める必要がある。
 (日本教育大学協会)

○特別支援学校教員の専門性に関して、教育職員免許法の附則16項の撤廃を要請したい。特別支援学校教諭免許免許状を持たず、特別支援学校の教員として勤務している状態は、教員の専門性を阻害する大きな要因と考える。また、免許保有率の計画的な引き上げのための方策として、特別支援学校における免許保有者の採用、異動などの計画策定を教育委員会に徹底させるべき。同時に、国にあっては、障害者基本計画等において、保有率の引上げの数値目標を示す必要があるのではないか。さらに、養成機関が少ない、視覚障害、聴覚障害等の担当教員の確保については、地方自治体の教育委員会に教員の採用方法の改善と、認定講習会の計画的な実施を徹底させるべき。(日本教育大学協会)

○小・中学校の特別支援学級担任、通級指導担当教員の専門性について、特別支援学校教諭免許状保有者の優先的採用と推進、大学の養成段階における履修状況を勘案した採用及び教員の確保を進めていただきたい。また、小・中学校の特別支援教育担当教員と、特別支援学校の教員間の計画的な人事交流の実施、特別支援学校等を利用した研修の実施も検討する必要がある。さらに、教育委員会により計画的な研修にポイント制を導入し、一定の専門性が確保される。(日本教育大学協会)

○特別支援教育コーディネーターの専門性について、対象児に対するアセスメントや福祉資源の活用、コーディネート力が求められる。また、コーディネーターは、地域資源の活用や関係機関の調整などを行う必要があり、一人配置では、その機能が継承されにくいため、1校当たり複数人の配置が望ましい。(日本教育大学協会)

○管理職及び教員への対応について、特別支援教育が始まり、従来よりも発達障害等に関する理解というのは進んできているが、小・中学校等の管理職及び教員においては、障害児が通常の学級に在籍して学習することの意義を理解できなかったり、否定する考えを持ったりする場合がある。十分な理解を求めるとともに、その趣旨に沿った教育を進めるよう、対策を講じる必要がある。(日本教育大学協会)

○大学における特別支援教育についての理解は高まっており、これを機会にして、現在2単位として実施している一般の心理の内容を特別支援教育の内容に重点を移すような方策をとれば可能である。既に必修にしてやっている大学も数大学ある。(日本教育大学協会)

○専門性の内容についてとらえ直す必要があるのではないか。これまで専門性として言われてきたことは、ほとんどが医学モデルからの専門性で、いかに障害の克服・軽減を図るかが重点であった。こういった内容に限らず、障害を社会モデルとしてとらえた実践や内容も重視する必要がある。医学モデルから言えば、なるだけ相手が読みやすいような字を書く、聞き取りやすいように話すというところを向上させる、それは大事なことではあるが、相手のことをわかろうという意思がなければコミュニケーションが成り立たない。障害の克服・軽減だけに偏った専門性ではなく、障害のある子どもと障害のない子どもとの豊かなかかわりの中で解決を図っていくという関係づくりを通し、初めて専門性が教員に出てくるのではないか。(日本教職員組合)

○認定講習を講習しやすくするような条件整備を考えていただきたい。例えば全県で1カ所、遠距離で参加しにくい、募集数が少なかったりして、なかなか希望どおりのことができない。正規職員の免許保有率を優先しなければいけないということで、臨時的採用の方が研修が受けにくい。研修の受けやすさの条件整備を考えていただきたい。(日本教職員組合)

○社会モデルを考えたときに具体的には何なのかを、一つの例示として報告をしているが、1人で障害のある子どもが生活、学習上の困難を障害のある子どものみ自分だけで解決するということではなくて、一緒に生きる中で解決する方法というのは具体的にどういうことか。既に実践はあるので、そうした事例を集めて研修を深めていくことができたら良いと考えている。(日本教職員組合)

○保護者からの学びも必要であるが、成人した当事者から直接さまざまなことを聞くという機会を、研修の機会の中に入れていく必要があるのではないか。(日本教職員組合)

○私見となるが、教員養成においても、教員になろうとする方が、子ども時代、自分の小中高等学校も含めて、障害のある子どもとかかかわる機会がないことによる弊害が大きい。例えば当事者から聞くことも含めて実際の講義の中で、当事者の事例、受ける側の立場からの思いや考え方についての内容を入れていただきたい。(日本教職員組合)

○教職員の専門性の向上について、特別支援教育へのニーズは年々高まっており、特別支援学校の教員の特別支援学校教諭免許状の更なる保有率の増加に向け、認定講習の受験機会の拡大、通信制大学の活用を促進していく必要がある。(全日本教職員連盟)

○小中学校における特別支援学級担当教員の特別支援学校教諭免許状の保有率は、特別支援学級担当教員の専門性を図る上で、一つの指標として考えられ、新しい制度を導入する前に、小中学校における特別支援学級担当教員の免許状の保有率を高める施策を先行して行わなければならない。(全日本教職員連盟)

○特別支援教育担当教員以外の教員については、通常の学級においても発達障害の児童生徒が複数名在籍している状況から、養成課程の段階から特別支援教育についての学科をさらに充実させるとともに、現職研修においても特別支援教育を位置づけることなど、必要な方策を講じることが大切である。(全日本教職員連盟)

○教育環境の充実について、児童生徒一人一人に対して、きめ細かい特別支援教育を目指し、教職員の専門性をより発揮していくためには、教育環境の充実は不可欠。平成14年に文部科学省が行った全国実態調査を再度実施し、その実態を正しく認識した上で、教育環境の充実に生かしていくことが必要である。(全日本教職員連盟)

○特別支援学校の教室不足を早期に解消するとともに、特別支援学校の増設を推進していくことも必要である。(全日本教職員連盟)

○児童生徒一人一人にきめ細かい教育を行うためには、少人数学級化は必要であろうと思う。学級編成の標準の引下げの際には、量的な人数で一律に区切るのではなく、障害の状況や支援の必要性の程度等、質的な面にもしっかりと目を向けて、弾力的に学級編成や人員配置を考えられる仕組みづくりが必要である。そのためには、国が責任を持って財源を確保した上で、義務標準法の改正を伴う教職員定数改善計画を早期に策定し、学校現場に計画的・安定的な教職員配置を行うことが重要。(全日本教職員連盟)

○特別支援教育を充実させるため、学校現場は学級担任以外の教職員の増員を求めている。現在、加配教員は、都道府県からの申請を受けて国が配分するような仕組みになっているが、地域間の格差を生じない、加配教員の充実が必要。(全日本教職員連盟)

○各学校においては、特別支援教育コーディネーターの指名が整っている状況であるが、その専門性が校内のすべての学級において十分に発揮できる状況であるとは言えない。校内における特別支援教育推進の中心的役割を担う特別支援教育コーディネーターの専任配置が必要である。(全日本教職員連盟)

○特別支援教育の充実に当たっては、校長のリーダーシップも求められている。学校運営において、校長が十分に力を発揮し、教職員の協働体制を確立していくためには、副校長・教頭を教諭等の枠から外した配置も必要。(全日本教職員連盟)

○特別支援教育支援員の配置についても地方財政措置によって行われており、地域間の格差が生じている。支援員の配置についても、国の財政支援による充実が必要である。(全日本教職員連盟)

○現職の研修は非常に大切であり、様々な研修が求められている中で、特別支援教育に関する研修は最重要課題と考える。特に障害のある特別な支援を要する児童生徒を受け入れた学校においては、その児童生徒の障害の種類や程度について、どのように接していくかも含めて全職員が共通理解をしておくことが必要であり、そのための時間を割いていくことが必要になる。特別に配慮を要する児童生徒が増えると、その子ども一人一人に合ったニーズを提供していくためにも、それだけの時間を確保していく必要が生じてくる。その時間を確保することが、現在過密化と言われている学校現場の中で非常に難しいものがあると考える。(全日本教職員連盟)

○専門的な知識を得る機会も、環境づくりとして必要と思うが、障害のある児童生徒、特別に支援を要する児童生徒に接する機会があり、その対応にちょっと困ったときに相談できる施設が特別支援学校等のセンター的な機能にも求められているが、どの学校にもすぐに相談できるという環境はないだろうと思う。そうしたところで、ケースに応じ先生方が身近なところで研修を受けることができる環境づくり、研修を受けた先生方が校内の全職員と共通理解し協働実践していく環境づくりも、校内、校外で必要であろう。(全日本教職員連盟)

○私見となるが、大学の養成課程の中で、特別支援教育に関する科目は、教職を目指すすべての学生に必要であろうという認識である。特に、特別支援教育は、特別な支援を要する児童生徒だけでなく、すべての子どもに共通して、指導なり、学習指導なり生活指導なりに十分通用する考え方と認識しており、すべての学生に必要であり、特別の支援を要する子どもとの交流、接する場面は、養成の課程の中で位置付けていく必要がある。(全日本教職員連盟)

○インクルーシブ教育システムへの移行に当たっては、現行の特別支援教育の成果、あるいは課題といったものについて、十分な検証を行った上で進めていくべきである。拙速な制度化による急激な変化は、学校現場だけでなく、障害のある児童生徒や保護者、地域社会に大きな混乱を招くことと思われる。 条件整備が不十分なまま、単に形式的なインクルーシブ教育システムの構築を行えば、本来の理念の達成どころか、現行の特別支援教育からも後退してしまうことにもなりかねない。また、児童生徒一人一人の学力の保障についての議論も十分なされているとは思えない。新しい制度導入の効果が具体的に見えない状態の中であり、制度を変える根拠をもう少し明確に示さなければ、学校現場であるとか国民の理解を得ることは難しい。(全日本教職員連盟)

○教職員の確保及び専門性の向上の基本原則について、障害に応じた個別的な配慮によって、通常の学級においても主体的な学習に参加することが可能な子どもたちが存在することは事実であり、すべての教職員に障害理解や指導方法についての専門性を求め、教員養成制度や研修制度の検討は今後も必要になると考える。同時に、特別支援学校や特別支援学級、通級指導教室等で指導に当たる教職員や、特別支援コーディネーター等にかかわる教職員には、さらに特別な専門性が必要であり、障害種ごとに、職種ごとに求められる専門性も違うと考える。その専門性を確保できる養成制度と採用制度、研修制度などを以下のような観点から進めていただきたい。
 ・正規採用教職員の確保の問題、正規化を進めないことで専門性のある教員の確保は難しいという悪循環を生んでいる。臨時的採用の教員経験を正当に評価した採用制度などを検討する必要がある。
 ・専門性を持った教職員の確保について、現在の制度、体制では特別支援教育支援員が果たす役割が非常に重要になっている。その保障のためにも、特別支援教育支援員の地方交付税積算単価の引上げが必要。また、視覚障害や聴覚障害を持つ教職員の視覚・聴覚特別支援学校への採用をさらに進めることは、障害者雇用の推進というだけでなく、在籍する子どもたちのアイデンティティーを育てるといった意味でも重要。また、特別支援学校などへOT、PT、看護師など、専門家の配置を早急に求めることが必要と考えるが、現在一部の自治体で行われている教員の定数を削減した上での配置は本末転倒である。
 (全日本教職員組合)

○専門性を向上させる条件整備について、熱意を持って障害児教育の現場に入ってきた教職員が、定数の不足や事務量の多さによって、専門性を高める余裕を失っている状況が全国に見られる。文部科学省の調査でも、特別支援学校の教員はこの9年間で、週3.6時間も持ち時間が多くなっている。何より子どものことを教職員同士で語り合う時間、丁寧にケース会議を持てる時間を確保することが重要である。急増する特別支援学級担任について、すべての地域で特別支援学級担任会など、交流・研修の場を早期に実現させることを求める。(全日本教職員組合)

○教員同士で学び合う時間を確保するということが第一である。しかし、教員の研修がたくさんあり過ぎて、この大事なことまで手が届かないというのが、教員の実態である。2点目に、勤務しながらの研修がかなり難しい状況にあり、財政的な裏づけのある研修期間をたくさん設けるべき。3つ目に、免許にかかわって、臨任が多く、臨任期間を免許を交付するに当たっての条件に含めていくというようなことも大事なことではないか。4点目は、教職員は集団で授業をし、集団で考え、集団を大事にする。教員にポイント制などを設けて、さまざまなことを考えていく中で、優遇措置などがされてしまうと、教職員同士で何か違いだけが目立ってしまうようなことになる。チームワークは大切だと考えている。(全日本教職員組合)

○障害児教育、特別支援教育の専門性と普遍的な教育を切り離してしまうことには大きな問題があるのではないか。教科ごとの教育、教師としての教育、その上に特別支援教育の専門性を養うべきと考えている。必然的に単位数等が多くなり、その結果財政的な理由でというようなことも起きかねないが、それについては、さまざまな援助の仕方がある。専門性と普遍性、その両方を大事にした養成が必要である。(全日本教職員組合)

○学校教育の充実は、直接の担い手である教員の資質能力に負うところが極めて大きい。変化の激しい時代にあっては、教育の中心は幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズにこたえながら、幼児児童生徒に「社会を生き抜く力」を育てていくことが重要。教員に求められるのは、教職に対する強い情熱、教育の専門家としての確かな力量、総合的な人間力を備えた魅力ある教員を確保していくことが極めて大切。教員の資質能力は養成、採用、研修の各段階を通じて生涯にわたって形成されるものであり、その向上のために、各段階を通じて、関連施策を総合的に推進することが大切。特別支援学校の教員が特別支援学校教諭免許状取得率100%達成するための制度改革を今後行うことが重要。これは、特別支援学級担当の免許状取得にも同様に言える。現状では、現職の教職員が希望しても、教育委員会主催の講座では、受講できるだけの講座数が設けられていない現状がある。教育委員会にそのような指導をしていただきたい。(全国特別支援学校長会)

○養成段階においては、特別支援学校教諭免許状を取得できる講座を、確保することが重要。特別支援学校においては、今でも介護等体験や教育実習の受け入れに協力しているが、今後も教育委員会との連携により内容を充実していくことが求められると思う。(全国特別支援学校長会)

○採用段階では、魅力のある職業としての教職を教育委員会から発信していくことが大切だと考える。例えば、教育委員会主催の学校見学会等の機会を設け、広く公募していくことも1つ方法としてあると思う。(全国特別支援学校長会)

○研修段階において、特別支援学校が今まで蓄積してきた専門的な知識や技能を生かし、地域の特別支援教育のセンターとしての役割が期待されているところであり、特別支援教育コーディネーターの配置をお願いしたい。また、各学校における人材の確保や研修の時間の保障ということも必要。(全国特別支援学校長会)

○現在、小中学校における少人数学級の実現という推進が図られていることも、個に応じた教育の一層の充実につながると考える。(全国特別支援学校長会)

○特別支援学校においては、保健・福祉・医療・労働との連携や理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視機能訓練士・心理の専門家や介護福祉等の専門的な人材の活用を図ることが大切と考えており、そのような職員の配置についても検討していただきたい。(全国特別支援学校長会)

○大学や専門家と連携し、障害種による学びの特性を理解した上での教授法の改善が必要。学校の教員が初めから全障害種の専門性を持つことは難しく、担当する児童生徒に応じ、専門家から学べる機会を確保することが重要。(全国特別支援学校長会)

○独立行政法人国立特別支援教育総合研究所等も活用し、指導内容・方法の開発やその研究蓄積の普及を図ることも大切。(全国特別支援学校長会)

○教員の多忙感については、教員は、子どもにかかわるという専門性をきちんと持ち、その時間を確保していく。カウンセラー、保護者対応、進路関係のことについても、もう少しスタッフがいると良い。併せて事務職員等の配置数も考えていただきたい。学校全体に職員の数がいると、災害の場合にでも、子どもたちの安全、安心を図れる。(全国特別支援学校長会)

○専門知識を持った教師の配置は大事である。近年、教育実習生を受け入れているが、大学でどこまで勉強してきたのかなという実習生もいる。どのように実質的なものを植えつけていくか、例えばインターン制や専門スタッフを置くなどの緩やかな変更が大事。特に、専門的な知識を持った先生が実際の指導に当たることは大事。そうしたことが可能であれば、互い連携し合い切磋琢磨していくことができれば良いのではないか。(日本私立小学校連合会)

○個人的には、やはり成功例をつくることだと考えている。例えばモデル校をつくるとか、実質的な成功的な例をつくっていくことは大事かなと思う。成功の例があればこそ、たくさんの賛同が得られて、次につながっていくという例があるのではないか。(日本私立小学校連合会)

○研修でどこまで資質が向上するかということの難しさもある。インクルーシブ教育がきちんと整備された中で育った子どもたちが大人になるころには、すんなり社会が動くと思う。子どもたちは、そういう体験をしているので、教師になってもうまく運んでいく。それまでどう研修するかは、安全面の配慮、医学的なことも含めて講義で教わっていくことは必要。皆がすべてを身に付けることは難しいので、そうしたことを研究する人間を育てて、スタッフとして配置していくことが効果的ではないか。(日本私立小学校連合会)

○教職員が必要な基礎的知識を持つことは最低限度として大切。担当教員は専門性を高めなければいけない。そのために教育委員会は、研修を教員のライフステージに位置づけ、計画的に実施する役割を担わなければいけないと考えている。適切に研修を実施するために、特別支援教育専門の指導主事が配置されることも必要ではないか。(全国国公立幼稚園長会)

○園内の支援体制の充実のために、特別支援コーディネーターの存在は重要であり、そのために特別支援コーディネーターの養成に結びつくような研修を計画的に教育委員会が推進することも必要ではないか。(全国国公立幼稚園長会)

○幼稚園教員や保育士の養成段階で特別支援教育に関する最低限の知識と指導法を学ぶべきと考えている。これらの知識や指導法の研修は義務付けたら良いのではないか。(全国国公立幼稚園長会)

○仕事をしながら、免許を取ることは非常に困難という実態の中で、免許更新制度の中で組み入れることはできないかとも考えている。(全国国公立幼稚園長会)

○特別支援教育支援員には、教員免許を持つことを条件とし待遇も適切な措置をするようにしたり、学生ボランティアによる支援活動からOJTを積み、単位取得につながるようにしたり、特別支援教育にかかわる人材のすそ野を広げる必要を強く感じている。(全国国公立幼稚園長会)

○現在、国公立幼稚園で実施している障害のある幼児の受け入れは、インクルーシブ教育の理念を受けとめた形で行われていると自負しており、また、地域に根差した未就園児への親子登園や子育て相談等を通して早期発見・早期対応等の支援も行い、保護者に安心感を与えられる存在となっていると同時に、小学校就学への橋渡しにも貢献している。幼児期の特別支援教育を充実させ、小学校との滑らかな接続を図るためにも、学校教育のスタートとしての幼児期の教育の役割は今後も重要である。幼児期の教育に力を入れて、バックアップ、指導をいただきたい。(全国国公立幼稚園長会)

○幼稚園は、組織が大きいわけではないので、担当教員の配置はなかなかできないが担任がしっかりクラスの子どもを見、支援員という形で補助的に入っている人や園の中でコーディネーターとして位置づけられている教員それぞれが専門性があまりに持っていないと、共通に指導ができない。その子どもにかかわる人たちには、やはり最低限の知識を身に付けなければいけないと思う。(全国国公立幼稚園長会)

○教職員の確保及び専門性の向上について、すべての教員が校内研修等で、専門性の向上のため、また地域の関係機関との連携のための研修を実施していくことが必要。特に発達障害に関する研修を行うことが必要と感じている。特に中学校等の学年が進むにつれて、引きこもりや非行等など、発達障害の二次障害を引き起こすケースも多くなっており、地域の関係機関や特別支援コーディネーターとの連携した体制づくりが必要。特別支援コーディネーターを担当している養護教諭も増えているが、養護教諭自身が研修を積んで力量を高めていくことも必要。(全国養護教諭連絡協議会)

○戦略的に緊急に対応することと、中・長期的に、教員確保と専門性をどうするかを議論していただきたい。(全日本特別支援教育研究連盟)

○特別支援学校教員養成機関、全国の国立、公立、私立大学で教員養成をしているが、その全卒業生をターゲットとした、すべての都道府県が特別支援学校、あるいは特別支援教育枠で採用試験を実施してほしい。(全日本特別支援教育研究連盟)

○国として障害者基本計画の重点施策の中で、都道府県ごとに、実際に専門性のある教員の養成について数値目標を挙げていただきたい。(全日本特別支援教育研究連盟)

○学会も含めて研修に参加して学んだ場合に、ポイント制で、その専門性の資格を積み上げるというような、先生方にとって意義のあるポイント制を設けたらどうか。ポイントで評価するなどし、実質的に専門性が向上できる、そういう施策を進めていただきたい。(全日本特別支援教育研究連盟)

○中期的には、授業研究がとても重要。特別支援教育も先生の配置は多いが、授業を見るとメーンティーチャーと、サブティーチャーが1つの授業案のもとで打合せをしてやっているかどうか。支援員が入った場合、どのように展開するのが合理的配慮なのかを授業研究でやっていただきたい。場合によっては、聾学校と通常学校、通常級、盲学校で合同授業研究会を開く、あるいは、実際にかなり重い難聴の子ども、視覚障害の子どもを通級による指導を行かせながら通常級でやっている、そういう授業研究を展開するプログラムが次である。モデル校から、そういうものを恒常的に現場でできると良い。(全日本特別支援教育研究連盟)

○校長先生の指導性が大切であり、しっかりと校長先生、園長先生の研修をやっていただきたい。(全日本特別支援教育研究連盟)

○全体の専門性のある教員のニーズというと、4年制で、しっかりと学生を育てていくことだと思う。4年で一定の専門性を確保する。そういうカリキュラムの在り方を大学で研究してほしい。(全日本特別支援教育研究連盟)

 

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-- 登録:平成24年04月 --