a 地理的分野については、世界の地理的認識を深めるため、世界各地の人々の生活と環境とのかかわりや世界の諸地域の多様性について学ぶ項目を設けるとともに、我が国の国土に対する認識を一層深めるため、日本の諸地域における特色ある事象と他の事象とを有機的に関連付けて地域的特色をとらえることができるよう内容の改善を図る。また、身近な地域の調査を通して、地図の読図や作図などの地理的技能を身に付けさせるとともに、諸課題を解決し地域の発展に貢献しようとする態度を養うことができるようにする。
b 歴史的分野については、我が国の歴史の大きな流れを理解させ、歴史的な見方や考え方の基礎を養うため、各時代の特色や時代の転換にかかわる基本的な内容の定着を図り、課題追究的な学習を重視して改善を図る。その際、身近な地域の歴史学習などを通して我が国の伝統や文化にかかわる学習を充実させるとともに、現代社会についての理解が深まるよう近現代の学習を一層重視する。また、我が国の歴史の背景にある世界の歴史の扱いを充実させるとともに、諸事象の意味や意義、事象間の関連などを追究して深く理解し自分の言葉で表現する学習を重視する。
c 公民的分野については、現代社会の理解を一層深めさせるとともに、よりよい社会の形成に参画する資質や能力を育成するため、文化の役割を理解させる学習、ルールの意義や通貨などを通して、政治、経済についての見方や考え方の基礎を一層養う学習、持続可能な社会という視点から環境問題や少子高齢社会における社会保障制度と税に関する問題などについての学習を重視して内容を構成する。その際、習得した概念を活用して諸事象の意義を解釈させたり事象間の関連を説明させること、自分の考えを論述させたり、議論などを通してお互いの考えを深めさせたりすることを重視する。