平成24年7月20日(金曜日)~平成24年8月10日(金曜日)
115件(うち、教育課程関係は25件)
(●は、特に多く寄せられた御意見)
● 小中連携に関して、子ども・学校・地域の実態をふまえ、子どもの育ちや学びの連続性を重視したカリキュラムのあり方やインクルーシブ教育の観点から十分に検証する必要がある。
○ 小学生と中学生のそれぞれの発達段階に応じたカリキュラムを考えることが重要である。
○ 小学校から中学校まで先を見通した教育課程が編成され、授業が少人数指導で行われ、中学校の教師が小学校に乗り入れて専門的な授業をすることができれば、学力向上に貢献するのではないかと思われる。
● 一貫教育に関して、受験競争の低年齢化、教育への市場原理・競争主義の導入につながることのないようにすべき。
● 市町村での効果として、都道府県独自の学習到達度調査や全国学力・学習状況調査における平均正答率の上昇が挙げられているが、数値化された学力向上を重視するのではなく、子どもが主体となる豊かな学びを通して子ども一人ひとりの学力保障を大切にすべき。
● 教育課程を小・中学校が協働して編成し、教材を連携して開発することが効果的であるとされているが、協議や協働作業を行う時間を生み出すためにも条件整備が必要。
● 教職員の過度な負担の解消をどのように図っていくかについて検討する必要があるとされているが、現在の業務量を丁寧に見直し、過度な負担の解消につながる具体的改善策を早急に進めるべき。
○ 一貫教育は教育の機会均等が大前提であり、日本の教育制度やカリキュラムを変えない限りは、一部の地域や生徒のみがその恩恵を受けることになり問題がある。
○ 教育課程が学校によって大きく変わることは、教育の機会均等の観点から問題がある。63制を432制にするなど、考え方としてはより柔軟な発想で教育活動を進められる良さもあるが、現行制度においても実現は可能と考える。
○ 全ての学校において子どもや地域に寄り添った教育課程が編成できるよう、教育現場の裁量権を認めることが極めて重要である。
○ 小・中の連携・接続の推進の中心的な狙いは、学校段階にかかわらずその生活や学習状況等について、適時・適切に継続的な対応や指導が行われることであり、特に小・中学校の校長・教職員、児童生徒、教育課程の三つの視点が重要である。学校の自主性・自律性を高める観点から、教育課程の編成をはじめ、人事・予算にかかる校長の裁量権を拡充することも必要である。
○ 小中一貫カリキュラムには意義があり、各市区町村においては統一したカリキュラムを実施すべきであるが、施設一体型である必要はない。その理由は、以下の4点である。
(1) ある程度の区域で統一した一貫カリキュラムを実施していれば、施設は分離していても教科担任性などの仕組みは中学入学前に経験でき、その点で入学後のギャップはない。
(2) 小学校は地域とのつながりを確保することで児童の安全・安心、地域で児童を見守る精神が得られる。したがって、中学校のごとく学区を広くしてしまうと、児童の登下校の危険も増え、地域とのつながりもうすれる。
(3) 施設一貫型の場合、施設のリーダーとなるのは最高学年(中学3年生)まで先延ばしになる。一方、6年生はカリキュラム上は一貫教育の中間点であるが、施設のリーダーとしての自覚・行動が成長の過程において重要となる。
(4) 中学に入学するときに新たなメンバーが加わることによって、新しいグループが作られる。施設一体型では固定化した人間関係が9年間続く。リフレッシュする機会が必要である。
初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室
-- 登録:平成24年09月 --