中央教育審議会答申「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」<抜粋>

序章 若者の「社会的・職業的自立」や「学校から社会・職業への移行」を巡る経緯と現状

3.社会全体を通じた職業に関する教育に対する認識

(略)

○さらに、中学校の進路指導が、将来の職業生活等を考えた上で、一人一人の将来を十分に見据えたものに必ずしもなっていないのではないかとの指摘がある。また、高等学校、特に普通科の進路指導においては、将来の職業選択はさておき、高等教育機関、特に選抜制の強い大学への進学を第一としたものに偏りがちであるという指摘もある。進学を志向した指導が展開されることは、教育の一つの役割として重要であるが、現在の若者を取り巻く経済・社会の状況等を踏まえれば、社会的・職業的自立、学校から社会・職業への円滑な移行に必要な力を育成することが求められていることを強く意識する必要がある。

(略)

第1章 キャリア教育・職業教育の課題と基本的方向性

1.キャリア教育・職業教育の内容と課題

(1)「キャリア教育」の内容と課題

○人は、他者や社会とのかかわりの中で、職業人、家庭人、地域社会の一員等、様々な役割を担いながら生きている。これらの役割は、生涯という時間的な流れの中で変化しつつ積み重なり、つながっていくものである。また、このような役割の中には、所属する集団や組織から与えられたものや日常生活の中で特に意識せず習慣的に行っているものもあるが、人はこれらを含めた様々な役割の関係や価値を自ら判断し、取捨選択や創造を重ねながら取り組んでいる。
○人は、このような自分の役割を果たして活動すること、つまり「働くこと」を通して、人や社会にかかわることになり、そのかかわり方の違いが「自分らしい生き方」となっていくものである。
○このように、人が、生涯の中で様々な役割を果たす過程で、自らの役割の価値や自分と役割との関係を見いだしていく連なりや積み重ねが、「キャリア」の意味するところである。このキャリアは、ある年齢に達すると自然に獲得されるものではなく、子ども・若者の発達の段階や発達課題の達成と深くかかわりながら段階を追って発達していくものである。また、その発達を促すには、外部からの組織的・体系的な働きかけが不可欠であり、学校教育では、社会人・職業人として自立していくために必要な基盤となる能力や態度を育成することを通じて、一人一人の発達を促していくことが必要である。
○このような、一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育が「キャリア教育」である。それは、特定の活動や指導方法に限定されるものではなく、様々な教育活動を通して実践される。キャリア教育は、一人一人の発達や社会人・職業人としての自立を促す視点から、変化する社会と学校教育との関係性を特に意識しつつ、学校教育を構成していくための理念と方向性を示すものである。
 また、キャリア教育の実施に当たっては、社会や職業にかかわる様々な現場における体験的な学習活動の機会を設け、それらの体験を通して、子ども・若者に自己と社会の双方についての多様な気付きや発見を得させることが重要である。
○キャリア教育の必要性や意義の理解は、学校教育の中で高まってきており、実践の成果も徐々に上がっている。
 しかしながら、「新しい教育活動を指すものではない」としてきたことにより、従来の教育活動のままでよいと誤解されたり、「体験活動が重要」という側面のみをとらえて、職場体験活動の実施をもってキャリア教育を行ったものとみなしたりする傾向が指摘されるなど、一人一人の教員の受け止め方や実践の内容・水準に、ばらつきがあることも課題としてうかがえる。
○このような状況の背景には、キャリア教育のとらえ方が変化してきた経緯が十分に整理されてこなかったことも一因となっていると考えられる。このため、今後、上述のようなキャリア教育の本来の理念に立ち返った理解を共有していくことが重要である。

(2)「職業教育」の内容と課題

○人は、専門性を身に付け、仕事を持つことによって、社会とかかわり、社会的な責任を果たし、生計を維持するとともに、自らの個性を発揮し、誇りを持ち、自己を実現することができる。仕事に就くためには、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる能力や態度だけではなく、それぞれに必要な専門性や専門的な知識・技能を身に付けることが不可欠である。
 このような、一定又は特定の職業に従事するために必要な知識、技能、能力や態度を育てる教育が「職業教育」である。
○職業教育を考える際に留意しなければならないことは、専門的な知識・技能の育成は学校教育のみで完成するものではなく、生涯学習の観点を踏まえた教育の在り方を考える必要があるということである。専門的な知識・技能は、学校から社会・職業へ移行した後も身に付け向上させていくことができるものである。このため、学校は、産業構造や就業構造が大きく変化する中、地域や産業との結び付きをより強化することにより、学校から社会・職業へ移行した後までを見通して、その中で、学校教育において身に付けさせるべき知識・技能を見定めつつ、教育課程を編成していくことが必要である。
 しかしながら、現状において、職業教育は、一部を除いて、基本的には学校内で完結する内容として教育課程を編成するという側面が強調されてとらえられがちであり、今後、上述のような考え方を共有し、その実効性をより高めていくことが必要と考えられる。
○また、社会が大きく変化する時代においては、特定の専門的な知識・技能の育成とともに、多様な職業に対応し得る、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる能力や態度の育成も重要である。このような能力や態度は、具体の職業に関する教育を通して育成していくことが極めて有効である。他方、社会・職業との関連が薄く、実践性が伴わない教育(例えば、高等学校の普通科等)については、後述するとおり、教育内容・教育方法を工夫していく必要があると考えられる。

2.キャリア教育・職業教育の基本的方向性

(1)幼児期の教育から高等教育に至るまでの体系的なキャリア教育の推進

○キャリア教育は、キャリアが子ども・若者の発達の段階やその発達課題の達成と深くかかわりながら段階を追って発達していくことを踏まえ、幼児期の教育から高等教育に至るまで体系的に進めることが必要である。その中心として、後述する「基礎的・汎用的能力」を、子どもたちに確実に育成していくことが求められる。また、社会・職業との関連を重視し、実践的・体験的な活動を充実していくことが必要である。
○このようなキャリア教育の意義・効果として、次の3つが挙げられる。
 ●第一に、キャリア教育は、一人一人のキャリア発達や個人としての自立を促す視点から、学校教育を構成していくための理念と方向性を示すものである。各学校がこの視点に立って教育の在り方を幅広く見直すことにより、教職員に教育の理念と進むべき方向が共有されるとともに、教育課程の改善が促進される。
 ●第二に、キャリア教育は、将来、社会人・職業人として自立していくために発達させるべき能力や態度があるという前提に立って、各学校段階で取り組むべき発達課題を明らかにし、日々の教育活動を通して達成させることを目指すものである。このような視点に立って教育活動を展開することにより、学校教育が目指す全人的成長・発達を促すことができる。
 ●第三に、キャリア教育を実践し、学校生活と社会生活や職業生活を結び、関連付け、将来の夢と学業を結び付けることにより、生徒・学生等の学習意欲を喚起することの大切さが確認できる。このような取組を進めることを通じて、学校教育が抱える様々な課題への対処に活路を開くことにもつながるものと考えられる。

(2)実践的な職業教育の重視と職業教育の意義の再評価

○職業に必要な専門的な知識・技能は、生涯にわたって継続して修得されていくものである。このため、学校教育で行う職業教育は、専門分野の基礎的な知識や技能の育成とともに、知識・技能を活用する能力や、仕事に向かう意欲・態度等を育成することが必要である。
 特に技能については、実践がなければ身に付かないものであり、学校教育で技能を身に付ける場合には、学校の種類によって程度の差はあるものの、実践性がより重視されなければならない。
○また、職業教育は、専門分野の学習とその後の進路を固定的にとらえるものではなく、特定の専門分野の学習を端緒として、これに隣接する分野や関連する分野に応用したり、発展したりしていくことができる広がりを持つ教育であるという観点も重要である。
○このような職業教育は、我が国の経済・社会の発展を支えるなど、一定の役割を果たしてきており、このことを改めて評価し、再認識しなければならない。また、今後の社会に必要な人材の需要等も踏まえつつ、実践的な職業教育を体系的に整備していくことが必要である。

(3)生涯学習の観点に立ったキャリア形成支援

○職業に従事するためには、必要な専門的な知識・技能を身に付けることが不可欠であり、そのための学習は、職業生活への移行後も継続して、生涯にわたり行われるものである。特に、我が国においては、少子・高齢化の進展により、労働力人口の減少が予測される中、次代の経済・社会の担い手として、生徒・学生を社会・職業に円滑に移行させるとともに、移行後も、学習活動を通じて、生涯にわたりそれぞれの社会人・職業人としてのキャリア形成を支援していくことが、我が国の持続的発展にとって、極めて重要な意味を持つに至っている。
○学校教育を離れた後の職業に関する学習の場としては、自己学習のほか、企業内教育・訓練等様々な場や方法等があるが、中でも学校は、その中核的な機関として保有する教育資源をいかし、生涯学習の観点に立ってキャリア形成を支援する機能の充実を図ることが期待される。

第2章 発達の段階に応じた体系的なキャリア教育の充実方策

2.キャリア教育の充実方策

(1)教育方針の明確化と教育課程への位置付け

【1】各学校におけるキャリア教育に関する方針の明確化

○キャリア教育は、一人一人のキャリアが多様な側面を持ちながら段階を追って発達していくことを深く認識し、子ども・若者がそれぞれの発達の段階に応じ、自分自身と働くことを適切に関係付け、それぞれの発達の段階における発達課題を解決できるよう取組を展開するところに特質がある。そして、これらのキャリア発達を促進させるためには、必要とされる能力や態度を意図的・継続的に育成していくことが求められ、キャリア教育を体系的に推進していくことが必要である。
○このためには、各学校のキャリア教育の基本的な在り方を内外に示すとともに、学校の特色や教育目標に基づいて教育課程に明確に位置付けるべきであり、これらを通じて、全体的な方針や計画を明らかにしておくことが必要である。
初等中等教育においては、キャリア教育の全体計画やそれを具体化した年間指導計画を作成している学校が少ないという指摘があり、子どもの発達の段階に応じた課題や、それぞれの地域や学校の実態等を踏まえ、キャリア教育の指導計画を作成することが必要である。

(略)

【2】各学校の教育課程への適切な位置付けと、計画性・体系性を持った展開

キャリア教育は、学校教育を構成していくための理念と方向性を示す教育であり、そのねらいを実現させるためには、関連する様々な取組が各学校の教育課程に適切に位置付けられ、計画性と体系性を持って展開されることが必要である。
○しかし、初等中等教育については、例えば、キャリア教育の実践に当たり、総合的な学習の時間や特別活動等を活用している学校が多いが、体系的な指針が十分に示されず、教科・科目等の中でも実践する時間が十分に確保されていない場合も多いことから、それぞれの活動が断片的にとどまってしまったり、学校ごとで取組に偏りができてしまったりするという課題が見受けられる。(略)
○ここで留意すべきは、キャリア教育はそれぞれの学校段階で行っている教科・科目等の教育活動全体を通じて取り組むものであり、単に特定の活動のみを実施すればよいということや、新たな活動を単に追加すればよいということではないということである。各学校では、日常の教科・科目等の教育活動の中で育成してきた能力や態度について、キャリア教育の視点から改めてその位置付けを見直し、教育課程における明確化・体系化を図りながら点検・改善していくことが求められる
○また、各教科・科目等における取組は、単独の活動だけでは効果的な教育活動にはならず、取組の一つ一つについて、その内容を振り返り、相互の関係を把握したり、それを適切に結び付けたりしながら、より深い理解へと導くような取組も併せて必要である。さらに、各教科・科目等における取組だけでは不足する内容を把握し、その内容を付け加えていく取組も必要である。(略)

第3章 後期中等教育におけるキャリア教育・職業教育の充実方策

2.後期中等教育におけるキャリア教育・職業教育の基本的な考え方

(今後の高等学校制度の在り方の検討に向けて)

○後期中等教育、特に高等学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方を検討するに際して、高等学校教育の多様化の検証という観点から、高等学校教育全般の在り方についての検討が必要であるという意見が出された。
 今後、高等学校教育全般について総合的に検討する際には、本審議会における議論も踏まえ、例えば、産業・社会の急速な変化により一層迅速かつ柔軟に対応する観点から、学習指導要領の専門教科・科目等の在り方や、普通科、専門学科、総合学科の各学科の在り方、高等学校の学校外における学修の単位認定の取扱い等についても検討を加えていくことが必要であると思われる。

3.高等学校におけるキャリア教育・職業教育の充実

(1)高等学校(特に普通科)におけるキャリア教育

【2】高等学校(特に普通科)におけるキャリア教育の推進方策

○高等学校の段階においては、自らの将来のキャリア形成を自ら考えさせ、選択させることが重要である。このため、学習指導要領を着実に実施するとともに、キャリア教育の視点からは、学科や卒業後の進路を問わず、現実的に社会・職業の理解を深めることや、自分が将来どのように社会に参画していくかを考える教育活動等を指導計画に位置付けて実施することが必要である。具体的には、各学校では、次のような観点を踏まえた学習に取り組む必要がある。
第一に、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる能力や態度を育成することである。特に、高等学校の段階は、社会人・職業人としての自立が迫られる時期であることから、生涯にわたる多様なキャリア形成に共通して必要な能力や態度の育成がとりわけ重要な意味を持つ。この能力や態度の育成は、新たな教育内容を付加するというよりも、本来は現在行っている教育の中で行われるべきものであるが、これまでは十分に意識されてこなかったともいえる。この能力や態度を各学校でどの程度育成するのか、地域や学校、生徒の実態に即しつつ、学校ごとに到達目標を明確に設定することが求められる。
第二に、キャリアを積み上げていく上で必要な知識等を、教科・科目等を通じて理解させることである。特に、高等学校の段階は、学校と家庭以外での生活や社会の中での活動が増える時期にもかかわらず、現在の高校生は社会の仕組みや様々な状況に対処する方法を十分には身に付けていないと指摘されており、知識として学ぶことと体験を通して学ぶことの両面から、現実社会の厳しさも含めて、一人一人の将来に実感のあるものとして伝えることが特に重要である。
 その際、例えば、公民科や家庭科等を通じて、今日の社会が分業によって成り立っており、職に就き、働くことを通してその一端を担い、人々が相互に支え合っていることを理解することや、労働者としての権利や義務、雇用契約の法的意味、求人情報の獲得方法、人権侵害等への対処方法、相談機関等に関する情報や知識等を学習すること、また、人の一生の中で大きな要素となる「仕事」と「家庭生活」の調和の取れたライフスタイルを創造するために必要な知識等を学習することが必要である。その際、これらの知識は、一人一人の将来に直接かかわる実感のあるものとして伝えることが特に重要である。
第三に、卒業生・地域の職業人等とのインタビューや対話、就業体験活動等の体験的な学習の機会を、計画的・体系的なキャリア教育の一環として十分に提供し、これらの啓発的な経験を通して、進路を研究し、自己の適性の理解、将来設計の具体化を図らせることである。具体的に人や現場を通して、自己と社会の双方についての多様な気付きや発見を経験させ、自らの将来を考えさせることが効果的である。
第四に、これらの学習を通して、生徒が自らの価値観、とりわけ勤労観・職業観を形成・確立できるようにすることである。自らの人生の中で「働くこと」にどれだけの重要性や意味を持たせるのかは、最終的には自分で決めることである。その決定の際に中心となる勤労観・職業観も、押しつけられるものではなく、様々な学習や体験を通じて自らが考えていく中で形成・確立されるものである。これまで指摘してきたような学習を通して、働くことの重要性や意義を理解し、生徒一人一人がそれぞれの勤労観・職業観を確立し、人生観・社会観等を含んだ価値観を形成できるようにしていくことが必要である。

(キャリア教育を行う時間の位置付け)

総合学科では、ここで示した4つの観点を踏まえた学習を行う時間として、自己の進路への自覚を深めさせるとともに、将来の職業生活の基礎となる能力や態度等を育成するため、原則として履修させるべき科目として「産業社会と人間」が設けられている。
 また、総合学科以外の多くの学校では、総合的な学習の時間や特別活動等の中で行われているのが現状である。しかし、実態としては、この4つの観点を踏まえた学習の内容の一部のみが行われている場合が多いことから、これらの学習を確実に行えるよう、総合的な学習の時間等を効果的に活用していくことが望まれる。
○「産業社会と人間」について学校・教育委員会に行った調査によると、現在、「産業社会と人間」で実施している教育活動としては、社会人・職業人や卒業生、地域の人々による講話や懇談、各教科・科目の履修計画の作成、職業に関する知識等の修得、ライフプランの作成・発表等があり、啓発的な経験を通して、進路の研究や自己の適性の理解、将来設計の具体化等を図っていることがうかがえる。
○また、これらの教育活動を実施したことによる成果としては、「自己の将来の生き方・働き方や進路について考察することができている」(学校:約98%、教育委員会:100%)、「自己の能力・適性、興味・関心を知ることができている」(学校:約94%、教育委員会:約97%)、「『学ぶこと』『働くこと』への意欲や積極的な態度を育成することができている」(学校:約85%、教育委員会:約92%)、ことが当てはまると回答した学校・教育委員会が多く、生涯にわたる多様なキャリア形成に共通して必要な能力や態度の育成等を目指した活動が行われていることがうかがえる。
○一方、「産業社会と人間」で実施している教育活動として、約85%の学校が「職業に関する知識等の修得」を挙げている。他方、「産業社会と人間」の活動と各教科・科目等の活動の関連を尋ねたところ、例えば、公民科(約7.8%)、家庭科(約4.6%)と関連させている学校はわずかであり、約12%の学校が「いずれの教科・科目等にも関連付けていない」と回答している。キャリアを積み上げていく上で必要な知識等は、教科・科目等を通じて修得し、それを「産業社会と人間」などの時間を活用して、自らのキャリア形成に関連させて理解することが重要であるが、「産業社会と人間」を実施している学校でも十分な取組ができていないといった課題もうかがえる。
○また「産業社会と人間」の指導体制について、約47%の学校が「校内に『産業社会と人間』に関する委員会等の研究・推進組織を設けている」と回答し、約30%の学校は「ホームルーム担任が中心となって指導計画を作成し、授業を行っている」と回答している。他方、「産業社会と人間」を実施する上での課題として、「専任の教員が明確になっていないため、学校として組織的・計画的な指導を行うことが難しい」(学校:約33%、教育委員会:約52%)、また、「産業社会と人間」の改善・充実を図るための方策として、「各学校において、校内に『産業社会と人間』に関する委員会等の研究・推進組織を設けた方が良いと考える」(学校:約51%、教育委員会:約60%)、「各学校において『産業社会と人間』の専任教員を設けた方が良いと考える」(学校:約41%、教育委員会:約30%)と回答した学校・教育委員会が多い。このように、ホームルーム担任が個々に担当するのではなく、学校全体の体系的な取組として実施するための担当組織の整備や教員の配置も課題であると考えられる。
「産業社会と人間」については、実施することの意義を認めている学校・教育委員会がほとんどを占めている。今後、「産業社会と人間」において指導される成果・課題を踏まえて、その充実に向けた取組が進むことが期待され、また、高等学校の教育課程に、「産業社会と人間」又はそれに類する教科・科目等のような中核となる時間を明確に位置付けることについて、更に検討が必要である。
○ただし、これらの学習は既に在籍している生徒にも必要な緊急な課題であることを踏まえると、各学校は、地域や学校及び生徒の実態に即したキャリア教育を実践するために、これらの学習を取り入れてキャリア教育の中核としつつ、責任を持って関連性・体系性を意識した教育課程を編成・実施することが必要である。
○その際、キャリア教育の視点が授業を変えるきっかけを作るという視点に立ち、特に教科の中での学習活動を充実することが重要である。各教員は教科指導に当たって、キャリア教育の視点を取り入れるように努めるとともに、指導の在り方の研究や教材の開発、取組事例の収集・情報提供等を充実していくことが望まれる。このような教科活動も含め各教育活動をつなぐことを通じて、教育活動全体の見直しや体系的な取組が行われると考える。

(就業体験活動の取扱い)

高等学校在学時に就業体験活動を実施してほしかったという卒業生が約43%いるという調査もあり、高等学校における就業体験活動を効果的に活用することが必要である。その際、中学校で多くの生徒が職場体験を経験していることを踏まえると、高等学校においては、将来進む可能性のある仕事や職業に関連する活動をいわば試行的に体験し、これを手掛かりに社会・職業への移行準備を行うことが中心的な課題となる。
高等学校の教育活動の中で就業体験活動を行うことのできる時間は、総合的な学習の時間、特別活動、産業社会と人間、教育課程外での活動の単位認定等が考えられ、就業体験活動を行う目的や対象とする生徒等を踏まえた上で、適切な時間を設定して行うことが必要である。(略)

【3】普通科における職業科目の履修機会の確保

○このような各学科に共通したキャリア教育の充実を進めるとともに、普通科においては、地域や学校の実態、生徒の特性、進路等を考慮し、職業生活を送るための基礎的な知識・技能に関する学習機会の充実に努めることが必要である。
○平成21年度現在、普通科の約67%が家庭、商業といった教科を中心に何らかの職業科目を設定している。しかし、これらの履修の多くは、履修指導が十分に行われないまま、生徒の選択に任されていることなどにより、必ずしも職業や自らの生活や将来を考えることと結び付いていないことが考えられる。このようなことは、普通科の生徒で将来の職業を意識している者が専門学科と比べ少ないという調査結果等にもうかがえる。
○このため、普通科における職業科目の履修は、より具体的な職業との関連を意識した学習を通じたキャリア教育の実践にもなることを十分考慮し、各学校において、職業科目の教育課程上の位置付けや履修指導の方法等の見直しを図りつつ、その機会を確保していくことが必要である。
○特に、普通科を卒業して就職する者は、学科別の就職状況において厳しい状況にあることも踏まえ、就職希望者が多い普通科においては、職業科目の履修の機会を確保していくことが非常に重要である。したがって、このような普通科においては、卒業時の就職を念頭に、できるだけ早い段階から、ある程度まとまった単位数を配当し、各教科・科目を体系的に履修させるほか、必要に応じて類型を設けることなどにより、職業準備にふさわしい学習の機会を確保できるよう取組を進めていくことが必要である。
○また、就職希望者が多い高等学校においては、地元の企業・施設との協力の下、学校設定教科として、企業実習や社会で必要とされるコミュニケーション能力を養うことを目的とした科目を設け、職業教育を行っている事例もある。
○普通科においてどのような職業科目を履修させるかは、生徒の特性・進路等により、また、各学校の指導教員、施設・設備等の人的・物的条件等を考慮して決定することが必要である。なお、このような教育を進めるに当たっては、校内の職業科目を担当する教員の主導的な役割が期待されるとともに、地域における高等学校の配置の状況や施設面での対応状況を踏まえ、近隣の専門学科・総合学科と積極的に連携することが可能な場合は、そのような取組を進めていくことも考えられる。
○また、教員や施設の問題等により、普通科で職業科目を設定することが難しい場合もある。このような場合には、大学・短期大学・高等専門学校・専修学校での学習や一定の条件を満たした技能審査等を利用し、職業に関連する学修を学校外の学修として単位を認定する制度の積極的な活用も考えていくことが必要である。

【4】進路指導の改善・充実

○進路指導は、本来、生徒の個人資料、進路情報、啓発的経験及び相談を通じて、生徒が自ら、将来の進路を選択・計画し、就職又は進学をして、更にその後の生活によりよく適応し、能力を伸長するように、教員が組織的・継続的に指導・援助する過程であり、どのような人間になり、どう生きていくことが望ましいのかといった長期的展望に立った人間形成を目指す教育活動である。
○このような進路指導のねらいは、キャリア教育の目指すところとほぼ同じであるが、実際に学校で行われている進路指導においては、進路指導担当の教員と各教科担当の教員との連携が多くの学校において不十分であること、一人一人の発達を組織的・体系的に支援するといった意識や姿勢、指導計画における各活動の関連性や体系性等が希薄であり、子どもたちの意識の変容や能力や態度の育成に十分結び付いていないとの指摘がある。
○このため、各学校は、自校におけるこれまでの進路指導の実践をキャリア教育の視点からとらえ直し、その在り方を見直すことが必要である。            

(2)専門学科における職業教育

【1】専門学科における職業教育の重要性

(略)

○また、地域の産業・社会の人材育成と結び付きの強い専門学科は、地域の活性化に貢献してきた。ただし、専門学科の卒業者のうち就職者の就職状況を見ると、職業別では生産工程・労務作業者、産業別では製造業が突出しており、昭和40年代と比較すると、一部の学科を除いて学科と職業との関連性は弱まっている傾向にあるといえる。
 このため、地域の産業・社会においてどのような人材が求められているのかを把握し、都道府県ごとに高等学校卒業者の就職割合や地元への就職状況が異なっていることなどにも留意しつつ、その需要にこたえていくため、地域との連携・交流を一層深めるとともに、そのことを通じた実践的な教育や外部人材の協力を得て教育活動等を充実することが必要である。

(略)

【2】専門学科における職業教育の推進方策

○このような人材の育成を行うことを踏まえると、主として職業教育のスタート段階である高等学校では、専門分野の基礎的・基本的な知識・技能を定着させることが重要である。その際、職業の多様化へ対応するためにも、一定の専門分野に共通する知識・技能を身に付けられるような配慮も必要である。
○平成21年に改訂された高等学校学習指導要領においては、各教科において、専門分野の基礎的・基本的な知識・技能を定着させる観点から科目構成の見直しや内容の改善が行われた。各学校においては、学習指導要領改訂の趣旨を踏まえ、各教科・科目においていわゆる座学と実験・実習の有機的な連携を図り、基礎的・基本的な知識・技能の一層の定着を図るとともに、「課題研究」等の実践を通して、問題解決能力や自発的・創造的な学習態度の育成の充実に努めることが必要である。
○また、地域の産業・社会を担う人材を育成するためには、学校を卒業しても自らの力を発揮できるような実践性が必要である。このため、地域や学校の実態、生徒の特性、進路等を考慮し、地域・社会との連携を図り、体験的な学習や地域企業と連携を図った現場での長期間の実習等を通じて、実践的な教育活動を積極的に実施することが必要である。
○さらに、産業・社会の急速な変化に迅速かつ柔軟に対応する観点から、各学校は、地域の産業・社会の動向を踏まえつつ、教育課程を不断に見直していくことが必要である。

【4】専門学科における職業教育の充実のための環境整備

(ア)成長分野等の人材を育成する専門学科の重点的整備と地域のネットワーク化

○今後、成長が期待される分野を支える人材を育成していくことは、我が国の持続的な発展を支える基盤を作る上で不可欠であり、そのためには、その教育の場となる専門学科の施設・設備等の改善・充実や教員の確保を重点的に図ることが必要である。その際、地域や更に広域の産業圏によって産業や雇用の状況は大きく異なるため、成長が期待される分野の特色も異なると考えられる。このため、地域や産業圏にある企業や関係機関等との密接な連携の下、そのニーズに対応した学科の整備や教育課程の編成を行うことが必要である。この場合、必要に応じて県を越えた連携についても検討すべきである。

(略)

4.特別支援学校高等部におけるキャリア教育・職業教育の充実

○特別支援学校高等部においては、個々の障害の状態に応じたきめ細かい指導・支援の下で、適切なキャリア教育・職業教育を行うことが重要である。
○障害のある生徒の就業拡大に向けた取組は進みつつあるものの、平成22年3月の特別支援学校高等部(本科)の卒業生のうち、就職した者の割合は2割強と厳しい状況にある。このような状況を踏まえ、平成21年に改訂された特別支援学校高等部学習指導要領では、自立と社会参加に向けた職業教育の充実に関し、地域や産業界と連携し、職業教育や進路指導の充実を図ることが規定されるとともに、特別支援学校高等部(知的障害)の専門教科として「福祉」が新設された。各学校においては、学習指導要領の改訂の趣旨を踏まえ、時代のニーズに合った就業につながる職業教育に関する教育課程の見直しや、就業に向けた支援方法の開発を推進することが必要である。

第6章 キャリア教育・職業教育の充実のための様々な連携の在り方

1.連携の基本的な考え方

○教育基本法第13条においては、「学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする」と定めるとともに、教育振興基本計画においては、基本的考え方の一つとして、「横」の連携、すなわち、教育に対する社会全体の連携の強化を挙げている。
○キャリア教育は、一人一人の生き方にかかわり、自己と働くこととの関係付けや価値付けを支援する教育であり、キャリア形成には、一人一人の成長・発達の過程における様々な経験や人との触れ合いなどが総合的にかかわってくる。
○教育基本法や教育振興基本計画の考え方の下、キャリア教育を十分に展開するためには、学校が家庭や地域・社会、企業、経済団体・職能団体や労働組合等の関係機関、NPO等と連携することが不可欠である。このように、学校と様々な者がパートナーシップを発揮して、互いにそれぞれの役割を認識し、一体となった取組を進めることがますます重要となっている。
職業教育は、一定又は特定の職業に従事するために必要な知識、技能、能力や態度を育てるという性質や、地域によって産業や雇用の状況、人材需要等が大きく異なることなどから、「地域の人材は地域で養成する」という観点に立ち、地域の企業や関係機関等との密接な連携の下に行われることが不可欠である。また、地域の企業等と連携した職業教育の充実は、近年大きな課題となっている地域の自立や活性化の観点からも大きな意義を有するものであり、地方公共団体等の積極的な対応が求められる。

2.地域・社会との連携

○子どもに仕事や職業を認識させるためには、社会や仕事・職業について実感を持って理解させることが必要である。
○しかし、教員が社会に存在する多くの仕事について実感を持って指導することは困難な場合がある。また、社会が多様化・複雑化する中で子ども・若者の自立を支援していくためには、雇用や福祉等についての一定の知識や経験を持っている者と協同してかかわることが望ましい場合もある。地域・社会の様々な立場の人々の中には、社会人・職業人としての知識や経験の豊富な者が数多くおり、学校の様々な教育活動に参画を得ることが不可欠である。
○このような活動は、現在でも多様な形で行われている。その方法は大きく分けて2つあり、卒業生や社会人の講話、グループに分かれての話し合い、知識や技能をいかした授業等、学校内で行われる教育活動に地域・社会の人々が参加する方法と、インタビューや対話、ジョブシャドウ、職場見学、職場体験活動・就業体験活動等、子ども・若者が企業や地域・社会に出向いて実際に働く人々や仕事に触れる方法がある。
○各学校は、その目的や期待する効果等をあらかじめ明確にし、それを地域・社会に対して説明するとともに、外部に任せきりにすることにならないよう、各学校の教職員が主体的にかかわることが必要である。その際、地域・社会に対しては、学校教育への様々な支援方法があることを提示しつつ、協力を仰いでいくことなどが望まれる。また、学校における活動への地域・社会の協力を促すための拠点整備等、施設面での対応も重要である。
○この協力の方法の一つとして、地域・社会の人々のボランティアが考えられるが、このような地域・社会の人々の「志」をいかしていくためには、例えば、小・中学校における学校支援地域本部や放課後子ども教室等の学校・家庭・地域の連携・協力の下に行われる教育活動の中でも取り組まれることが望まれる。
○特に、若者に関する支援等については、様々な専門的知識や経験に基づく知識、地域や状況等に応じた多様な手法、個々の状況に応じたきめ細かな対応等、NPO等の団体等多様な主体による支援等が期待され、また展開されている。キャリア教育や職業教育についても、このような実績のあるNPO等の団体との連携も考えられ、また期待される。

3.産業界等との連携

○キャリア教育・職業教育を進める上では、地域・社会と並んで、経済団体等の産業界等、学校、行政のそれぞれの役割を踏まえた連携・協力も極めて重要である。
産業界等との連携については、例えば、職場体験活動や就業体験活動に見られるように、学校からは「受入先の確保が困難」という課題が多く挙げられる一方、企業からは教育支援活動を行わない理由として「学校側から企業への支援要望がない」ということが最も多く挙げられている調査があるなど、その調整に課題がある場合が多く見られる。
○現状では、連携を図る上で学校ごとに調整する場合が多いと思われるが、このような課題に対処する方法として、PTA、校長会、自治会、経済団体・職能団体や労働組合等の関係機関、NPO等の協力を得て協議会を設置するなど、地域・社会で取り組んで円滑に進めている事例がある。学校種を越えて地域の学校と地域・社会や産業界との効果的な連携の促進が期待されるところであり、少なくともこのような取組を各地域・社会で構築していくことが必要である。また、都道府県レベルの中学校・高等学校の校長会における進路指導・キャリア教育を担当する委員会・部会等が中心となって、各学校と地域・社会や産業界等との連携を調整することも効果的と考えられ、このような取組も期待される。
○さらに、学校と企業等との調整(コーディネート)を図る人材として、例えば、中学校や高等学校に担当する教職員を配置することや、教育センターや教育事務所等に専任の職員を配置すること、上記に示した協議会に担当の職員を配置することなどにより、学校外の教育資源との連携・協力に対する助言や、具体的な調整を図ることができると考えられる。実際に、教育委員会が企業関係者等に委嘱して学校に派遣したり、あるいは、キャリア教育に関する支援員として学校に配置したりして、これらの人材が就業体験活動の受入先の調整等を行うといった事例が見られており、このような取組が一層推進されることが望まれる。なお、その際には、へき地等の地域の事情等にも配慮することが望まれる。
職業教育については、設置者や各学校が、地域・社会や産業でどのような知識や技能、能力や態度を持った人材が必要とされているのかを把握し、在学時から地域の企業等が協力して生徒・学生の力を高めていくことが、学校から社会・職業への円滑な移行の点からも効果的であると考えられる。将来の地域の産業・社会を担い発展させることができる人材を育成するため、地方産業教育審議会等の機関を活用・活性化し、地域の人材需要と各学校の教育との関連を図ることが期待される。

(略)

○さらに、キャリア教育・職業教育の振興に協力する企業等については、顕彰等により学校に協力しやすい環境づくりを進めていくことも必要である。

4.学校間・異校種間の連携

○一人の人間の成長を考えた場合、小学校から中学校、中学校から高等学校等の学校間の移行には連続性があり、このような発達の段階に応じた体系的なキャリア教育の充実を図るためには、学校種間の円滑な連携・接続を図ることが重要である。
○各学校は、異なる学校種の活動についての理解を深め、その理解を前提とした体系性のある指導計画を作成することが必要である。また、子ども・若者一人一人の発達の状況を的確に把握し、それに対するきめ細かな支援を行うためには、児童生徒のキャリア発達に関する情報を次の学校段階に引き継いでいくことが必要である。
○学校間の連携については、例えば、高等学校において、生徒の興味・関心、進路希望等に適切に対応するためには、各学科の教育力をいかした協力や先進的な取組の共有等が必要であり、学校間連携の充実や教育委員会による取組の検討が必要である。

5.家庭・保護者との連携

○家庭は、子どもの成長・発達を支え、自立を促す重要な場であり、働くことに対する保護者の考え方は、子どものキャリア発達に大きな影響を与える。保護者が、子どもに働く姿を見せたり、子どもと働くことの大切さについて話し合ったりすることを通じて、子どもは多くのことを学ぶことができることから、家庭における働きかけは極めて重要である。
○また、各学校は、キャリア教育を進めるに当たり、このような家庭・保護者の役割やその影響の大きさを考慮し、家庭・保護者との共通理解を図りながら進めることが重要である。その際、各学校は、保護者が子どもの進路や職業に関する情報を必ずしも十分に得られていない状況等を踏まえて、産業構造や進路を巡る環境の変化等の現実に即した情報を提供して、子どもに働きかけることなどについても、共通理解を図ることが必要である。
○保護者が学校の取組を理解し、学校と一体となって子どもの成長・発達を支えていくことはますます重要になっている。キャリア教育に関する学校の活動に対する保護者の協力としては、例えば、職場体験講座等においてPTAの会員(保護者)が子どもたちに講話を行う実践等が行われており、大きな教育効果をもたらしている場合も多い。学校から保護者に積極的に働きかけるとともに、保護者が自らの社会人・職業人としての経験等をいかして学校の活動に協力することが期待される。
○家庭においても、例えば、家事の分担をさせたり、成長に応じて、ボランティア活動や公民館の活動、地域行事等へ参加させたり、様々な職業生活の実際や、仕事には苦労もあるがやりがいや達成感もあることを感じ取らせたりすることなど、子どもの自立を促すために家庭でできることの実践を勧めたい。
 また、保護者の働く姿だけでなく、ボランティア活動や地域行事等に参加することなど社会へ参加する姿が、子どもに対して将来の生き方を考える上での有益な影響を与えることにつながるとも考えられ、こうした保護者自身の活動も望まれる。

6.関係行政機関との連携

○国においては、「産学人材育成パートナーシップ」のように、産業界との対話により大学と産業界が協働して解決すべき課題等を検討していくことも必要であり、例えば、職業能力の開発・向上の促進等を担う厚生労働省や、企業やNPO等の民間主体の組織・人材の育成等を担う経済産業省等の関係府省間での連携・協力を図ることが必要である。

お問合せ先

生涯学習政策局政策課

電話番号:03-5253-4111(内線3277)

-- 登録:平成23年04月 --