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教育課程部会(第106回) 議事録

1.日時

平成30年9月6日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所

東海大学校友会館「阿蘇・朝日の間」

東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル35階

3.議題

  1. 文部科学省の組織再編について
  2. Society 5.0 に向けた人材育成について
  3. 2019年度概算要求について
  4. 小学校段階のプログラミング教育について
  5. 高等学校学習指導要領の移行措置等について
  6. 学習指導要領等の周知に関する取組について
  7. その他

4.議事録

【天笠部会長】  それでは,定刻となりましたので,ただいまから第106回中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会を開催いたします。
 まず,会議に先立ちまして,先だっての台風21号により被災された皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。また,重ねて,本日の未明に発生しました北海道地方での地震により被災された方々にも心からお見舞いを申し上げさせていただきます。
 本日も大変御多忙の中,御参加いただき,誠にありがとうございます。また,本部会につきましては,報道関係者より会場の撮影及び録音の申出があり,これを許可しておりますので,御承知おきいただければと思います。
 まずは,本日の議事に入る前に,今回より新たに御参加いただく委員がいらっしゃいますので,事務局より説明をお願いいたします。
【白井教育課程企画室長】  失礼いたします。今般,宮本委員,それから,直田委員が御退任されまして,新たに新委員として,東京都立三田高等学校校長の笹のぶえ先生,それから,豊島区立千登世橋中学校校長の山本聖志先生に御就任を頂いております。
【笹委員】  おはようございます。東京都立三田高等学校の笹のぶえと申します。どうぞよろしくお願いいたします。
【山本委員】  皆様,おはようございます。東京都豊島区立千登世橋中学校の山本と申します。現場の校長でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【天笠部会長】  どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは,本日の配布資料について,事務局から説明をお願いいたします。
【白井教育課程企画室長】  本日の配布資料は,お手元の議事次第にございますとおり,資料1から資料10までとなってございます。不足等ございましたら,お申し付けください。
【天笠部会長】  それでは,本日の議題に入ります。お手元の議事次第にありますように,これから(1)から(4)までにつきまして,続けて説明をお願いしたいと思います。委員の皆様には,その説明が終わりました後,まとめまして,質疑応答をお願いしたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
 まずは,10月に文部科学省において組織再編があると聞いておりますので,事務局より説明をお願いいたします。
【望月教育課程課長】  失礼いたします。教育課程課長の望月でございます。よろしくお願いします。
 それでは,資料1に基づきまして,10月に予定しております文部科学省の組織再編について,簡単に御説明をいたします。
 資料1でございますけれども,大きく三つの点がございます。文教施設企画部,生涯学習政策局,それから,文化庁に係る組織再編でございます。
 まず一つ目に,今般,防災に関する政策立案,あるいは,災害発生時の対応の強化が必要とされており,文教施設企画部を文教施設企画・防災部に改めることといたします。
 それから,二つ目の点でございますけれども,現在の生涯学習政策局の体制については,学校教育政策と社会教育政策が縦割りで展開されているとの御指摘,あるいは一部初等中等教育局,高等教育局の関係課も一体として再編した方が良いという考えがございました。
このため,生涯学習政策局を総合教育政策局に改めますとともに,初等中等教育関係では健康教育・食育課の学校安全の部分を総合教育政策局の方に所管することとしています。また,高等教育局の大学振興課が所管しております教員養成の部分と,初等中等教育局の教員政策というものを一体として所管するため,総合教育政策局に教育人材政策課という課を配置をすることとしています。それから,全国学力・学習状況調査等につきましても,総合的かつ客観的な根拠に基づく政策立案を推進するため,所管が総合教育政策局の方に移ります。これらに伴いまして,初等中等教育局,あるいは,高等教育局の所管するところが変わります。
 三つ目の点,文化庁の再編につきましては,これまでの文化部と文化財部という二部制を廃止するとともに,とりわけ,教育課程行政に関わるところとしましては,学校における芸術に関する教育の基準の設定に関する事務,あるいは,文化芸術の振興や普及というものに関して,文化庁の方で一体的に所管をして推進するという,そうした体制にする方向でございます。具体的には,芸術に関する教育としては,小学校の「音楽」「図画工作」,中学校の「音楽」「美術」,高等学校の「芸術科」「音楽科」「美術科」でございます。
 今申し上げたことを行うために,初等中等教育局とも十分な連携を図りながら,文化庁で一体的に教育課程に関することも,文化芸術を担う人材の育成・強化,さらには,文化行政の機能の強化も図ることとしているところです。
 なお,資料で下線を引いてある組織につきましては,2021年度までには京都に移転する予定でございます。
 以上,私の方から,簡単でございますけれども,御説明申し上げました。
【天笠部会長】  どうもありがとうございました。
 それでは,続きまして,次に,昨年11月から,大臣の下で,有識者から成る懇談会と課長級職員を中心とした省内タスクフォースの二つの会議が開催され,本年の6月に「Society 5.0に向けた人材育成について」を取りまとめましたと聞いております。このことにつきまして,事務局より説明をお願いいたします。
【白井教育課程企画室長】  失礼いたします。それでは,お手元の資料2-1,それから,2-2に基づいて御説明申し上げたいとございます。
 資料2-2の方が本文でございますが,本日は概要の方,資料2-1に基づきまして御説明申し上げたいと存じます。先ほど部会長からお話がありましたタスクフォース,あるいは,懇談会のメンバーにつきましては,本文の後半のページ,23ページ以降にありますので,そちらの方を御覧いただければというふうに存じます。
 それでは,カラーの資料2-1の資料に基づいて御説明させていただきたいと存じます。
 Society 5.0に向けた人材育成ということで,このたび,林大臣の下に,大臣懇談会,それから,省内の職員を中心としたタスクフォースが設けられまして,議論を重ねてまいりました。6月5日付けで,こちらのレポートを出させていただいております。
 Society 5.0,ちょっと耳なれない方もいらっしゃるかもしれませんけれども,狩猟社会,農耕社会,工業社会,情報社会とだんだんと発展をしてきて,一般に「超スマート社会」,AIやIoTといったものによって,様々な事象が効率化されるような社会と,効率化され,最適化されるような社会ということが一般にSociety 5.0というふうに考えられてございます。
 資料の1ページの方を御覧いただきたいと存じます。Society 5.0の社会像ということでございますけれども,AIが発達してまいりますと,例えば定型的な業務,あるいは,数値的に表現可能な業務ということはどんどん代替されていく可能性があるということがございます。そのような中で,産業の変化,働き方も変わっていく,教育も変わっていかなければならないということでございます。
 特にAIが発達していく中で,人間の強みは何だろうということをもう一度考えますと,例えば,現実世界を理解して意味付けできる感性であるとか,倫理観,様々なことに向き合って調整をする力,専任を持って遂行する力と,こういったものが人間としての強みとして考えられるだろうということが結論として出てございます。また,同時に,このAIは人間の職を代替するということではなくて,AIの技術を活用することによって,教育自体が大きく変わる,学びの在り方が変わっていくということも考えられます。
 1ページの中段にございますけれども,例えばスタディ・ログ,学習の履歴等をデジタル,オンライン化することによって,把握,分析することによって,個別に学習計画であるとか,それぞれに最適化されたコンテンツを提示するというようなこと,それに基づく学習支援といったようなことがこれから可能になってくるということが考えられます。
 また,それによって,従来の学校の姿,例えば一斉一律の授業,あるいは,同一学年集団での学習,学校の場所についても学校の教室ということがこれまでの基本ではございました。もちろん,これを直ちに変えるということでは全くございませんけれども,こういった姿についても,例えば英語のような学習については,必ずしもその同一学年ということにとらわれずに,学年で学んでいくというようなことも,こういったAIのテクノロジーを活用することによって,可能性が広がるんではないかということが考えられます。
 一方で,このAI時代が到来する中でも,なお,共通して求められる力,1ページの下の方でございますけれども,文章や情報を正確に読み解いて対話する力であるとか,科学的に思考・吟味し活用する力,こういった力については引き続き重要であることは当然ということがございます。
 また,同時に,新しい社会を切り開く人材,社会を牽引する人材ということでは,1ページの下にございますように,例えば新たなプラットフォームを創造する人材であるとか,AIの力を最大限,AIが活用できるような,AIを作り出すことができるような人材といったことを求められるということになろうかと思います。
 続いて,2ページでございます。これらを前提にしますと,ここでは大きく,取り組むべき政策の方向性ということで,右側に3点,お示しをしてございます。最初の1点目が,「公正に個別最適化された学び」ということで,もちろんそれぞれのいろんな事情がございますので,公正性ということは求められると思います。全国津々浦々,様々な学習環境,家庭環境がある中で,それぞれに公正な状況で個別に最適化された学びを実現していくということが一つ。
 それから,二つ目が,特に近年,読解力に課題があるんじゃないか,教科書を十分に読めてないんじゃないかというような御指摘もある中で,基礎的な読解力,数学思考力,情報活用能力の基盤的な学力について,しっかりと生徒に習得されるということ。
 それから,三つ目です。現在,普通科では文系の学生が主流を占めていると,7割ぐらいになっているという実態がございますけれども,早い段階で,文系,理系に分かれてしまって,特に文系の学生については,数学を学ぶ,数学や理科の科目を学ばない,十分学ばないで卒業しているという実態もあるということがございます。
 これから特にAIが重要な役割を果たすようになると,数学的な思考と,あるいは,アルゴリズムについての理解といったものがより重要になってくるということもございますので,こういった文理分断からの脱却ということが3点目の大きな方向性としてお示しをしているところでございます。
 3ページ以降が,その三つの柱について御説明したものでございますけれども,本日は簡単に,特に教育課程に関するような部分についてのみ,御説明をさせていただきたいと存じます。
 まず,最初の1番目が,「公正に個別最適化された学び」というところでございますけれども,これについては,後ほど,概算要求に関する説明でも触れ,言及があるかと思いますけれども,スタディ・ログ等を蓄積した学びのポートフォリオを活用しながら,それぞれ個別に,個々人の学習傾向・活動状況を踏まえた支援・指導を行っていくということから,実践的な研究・開発についても今後進めてまいりたいというふうに考えてございます。
 また,3ページの中段ですけれども,こういったスタディ・ログをポートフォリオとしていくということから,例えば全国学力・学習状況調査のような調査,これは現在では年に1回行って,また,その結果が返ってくるのも若干時間を要するものでございますけれども,例えばそれをCBTにすることによって,継続的に学力を把握していく。必ずしも年に1回ということではなくて,随時行っていったり,あるいは,そのフィードバックについても迅速に行うことが可能になるということで,評価改善,評価の改善についてもサイクルはきちんと確立されていくということがあろうかと思います。
 続いて,次の4ページの方にお進みを頂きたいと存じます。基盤的な学力の部分についてでございます。新学習指導要領,まずはこれをきっちり実施していくというのが何よりも大きな重要な部分かと存じます。しっかりとした読解力,計算力,数学的思考力を付けていただくということが大事であって,そのために,例えば全国学力・学習状況調査であるとか,様々なアセスメント,仕組みを活用していくということが基本かと思います。また,先ほども申し上げました学びのポートフォリオ,これも活用して,個別の生徒をより正確に見ていくということもあろうかと思います。
 情報活用能力につきましても,新たに大学入学共通テストにおいて,「情報」を出題科目に追加するということについて検討するということがございます。それから,データ・サイエンス,統計教育に関することについても,小学校から高校まで,段階的にしっかりと指導していく。
 また,免許制度であるとか教員の配置等についても検討していくということが2点目の柱ということになります。
 最後の5ページにお進みいただきたいと存じます。文理分断からの脱却という点でございます。先ほど申し上げましたように,現在では,文系,理系という形で早い段階で分かれてしまっているという状況がございますけれども,全ての生徒において,例えばその理科,社会の基礎的な分野,これらは必履修となっております。数学についても,「数学1」は必履修でございますけれども,そういったところについて,今,きちっと習得をしてもらうということがまず何よりも重要です。
 その上で,特にすぐれた生徒,例えば高校生であっても,大学段階の数学を学びたいと,微分方程式や線形代数・ベイズ統計なんかを学びたいという生徒もいると思います。こういった生徒を後押しするために,例えば様々な授業なんか,ここにありますようなワールド・ワイド・ラーニングコンソーシアムと呼んでおりますけれども,こういったようなことを考えていく中で,より多様な学びの機会を提供していったらどうかということがここで書かれてございます。
 大学に関するところについてはここでは御説明は省略させていただきますけれども,また,5ページの一番下の方ですが,様々な分野で活躍をする生徒がおります。AIなんかを使いこなすような生徒,開発するような生徒もいれば,地域の良さを学んで,コミュニティを支える人材というのも当然必要になってまいります。一番下ですけれども,例えば,高校が新しいコース,地域と連携をして,地域を支えていくような人材を育成しているようなコースということを,そういう生徒,人材を育成していくということもまた同様に重要であるということから,こういったことにも目配りをした概算要求,政策の推進ということを進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 簡単ではございますが,以上でございまして,また,次の概算要求の説明の方でも補足させていただきたいと存じます。
【天笠部会長】  どうもありがとうございました。
 それでは,今もありましたように,次に,2019年度概算要求の概要について,事務局から説明をお願いいたします。
【常盤木企画官】  失礼いたします。初等中等教育企画官の常盤木でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは,お手元の資料3を御覧ください。2019年度概算要求主要事項といたしまして,初等中等教育局の予算についての資料を御用意させていただいております。
 厳しい財政状況の中ではございまして,政府全体としての取組が求められている中ではございますが,我々といたしましても,真に必要な事項について要求をきちっとさせていただくというスタンスで,今回,要求をさせていただいたところでございます。
 ページをおめくりいただきまして,目次の後からページ数が付いてございます。
 まず,1ページからございますのはいわば概要のまとめたものでございます。事項ごとの前年度,これは2019年度から見ますので,平成30年度,今年の予算ということになりますけれども,それと,今回要求した額,その比較,そして,事柄,備考という欄に書かせていただいています。これは総括表ですので,中心となっているものについて,後ろの説明資料がございますので,そちらで御説明させていただきます。
 まず,12ページを御覧くださいませ。下にページが付いてございます。表は横になって大変見にくくなってございますが,12ページを御覧ください。
 まず,教職員定数等のお話でございます。今回,学校の指導・運営体制の効果的な強化・充実といたしまして,大きく3本の柱で要求をさせていただいています。1と書いてあるところがいわゆる義務教育費国庫負担金に関わります教職員の定数の件でございます。2,横でございますが,資格等を有します専門スタッフに関する要求の概要でございます。3,少し下に行きまして,サポートスタッフについての要求の概要でございます。順番は前後いたしますが,少しそれぞれのものついて具体的に御説明申し上げます。
 まず,教職員定数に関わるものについて,次の13ページを御覧くださいませ。
 教職員定数に係りましては,大きく,左側になりますが,学校における働き方改革に関連するものとして,2,000人の要求をしております。具体的には,1の1にございます。小学校の英語の時数増に対応いたしました専科指導の充実のために1,000人,そして,中学校の生徒指導体制強化のために500人。大きな2番目に行きまして,2の1といたしまして,学校の共同事務等,事務体制強化のための事務職員について400人,また,主幹教諭の配置充実等によるマネジメント強化の100人でございます。
 隣の右側,緑色の部分でございますが,教育課程への対応といたしまして,1は先ほど申し上げた中学校生徒指導の再掲になってございますが,2に,貧困等に起因する学力課題の解消のために500人,「チーム学校」の実現のために,養護教諭,栄養教諭等の要求を40人,その他,統合校・小規模校への支援として75名,合計で2,615名の要求をしているところでございます。
 14ページ,次のページを御覧ください。こちらはサポートスタッフと先ほど御説明させていただいたところでございます。こちらは,更に細かく大きく三つ柱でございます。
 まず,一つ目が左側でございます。学力向上を目的とした学校教育活動支援のためのスタッフといたしまして,前年度同様,7,700人分の31億円余りを要求させていただいています。児童生徒の学習サポートや学校生活適応への支援などを行う人材を予定しているところでございます。
 隣でございます。右側でございます。スクール・サポート・スタッフの配置といたしまして,教員のサポートに加えまして,今年は副校長,教頭,大変多忙という実態が出ておる中で,そうした副校長,教頭をサポートするために,スタッフを新規で400名要求しているところでございます。
 また,その下側でございます。中学校における部活動指導員につきましては,昨年の4,500人から大幅に倍増いたしまして,1万2,000人に配置できる必要な額を要求しているところでございます。
 15ページでございます。もう一つの柱で,専門スタッフ,資格等を有する専門スタッフの部分で,ここにスクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカーの資料でございます。
 スクールカウンセラーにつきましては,2019年,来年度がスクールカウンセラーを全公立小・中学校に配置するという目標年度になってございます。そのために必要な人数を,人員,額等を要求させていただいております。ソーシャルワーカーにつきましても,平成31年度までに全ての中学校区に配置するという目標年度になってございます。必要な額を要求させていただいております。
 次に,ページを少しおめくりいただきまして,21ページを御覧ください。教育課程の充実といたしまして,全体で29億円余の要求をしてございます。メニュー,大きくここにあるもの,主要なものになってございますが,現代的課題に対応した教育といたしまして,環境教育や放射線教育の充実,そして,その下,理数教育の充実,その他,右側に行きまして,学習指導要領の円滑な実施に向けた取組の推進といたしまして,調査研究等について,要求をさせていただいているところでございます。
 更にページをおめくりいただきまして,32ページを御覧ください。英語教育に関する概算要求でございます。大きな柱,三つ掲げまして,民間機関や外部人材の活用による英語教育の強化,教師の指導力向上等,そして,先進的な取組の普及。
 この柱の中で,まず,一番左側の一番下でございますが,英語の4技能育成のためのICT活用普及促進事業といたしまして,本年度新規に2億5,000万円の要求をいたしまして,各自治体が民間企業と連携しながら,効果的なICTの活用法について4技能を育成するための支援を今回盛り込んでいるところでございます。
 また,真ん中の教師に関することでございますが,下側,英語の指導力向上事業といたしまして,中学校,高校の先生方のために,オンラインなども活用いたしながら,研修等を実施して,先生方の英語指導力の更なる向上を図るための必要な予算を要求させていただいているところでございます。
 ページをおめくりいただきまして,35ページでございます。35ページにつきましては,道徳教育についての概算要求をまとめた紙でございます。全体といたしまして,42億円余りの要求をさせていただいております。
 中ほど下でございますが,こちらにつきましても,三つの柱を定めまして,特色ある道徳教育の取組の推進といたしまして,研究協議会の開催,道徳教育の実践・普及,「親子道徳の日」といった家庭・地域の連携のための,連携を強化するための必要な予算。2,道徳教育アーカイブを整備するための予算。3といたしまして,社会全体としての機運を醸成するために,シンポジウム等を図る,シンポジウム等を開催するための予算を要求しているところでございます。
 今後,この要求の実現に向けまして,しっかりと皆様方に御指導いただきながら,実現を図っていきたいと思っております。
 なお,情報教育につきましては,またこの次に続いて説明させていただきます。
 以上でございます。
【天笠部会長】  どうもありがとうございました。
 続きまして,2019年度概算要求についてに関連いたしまして,特にICT環境整備などの情報教育に関する予算等の現状について,事務局から説明をお願いいたします。
【髙谷情報教育課長】  失礼いたします。情報教育課長の髙谷でございます。
 それでは,お手元の資料,私からは,大きく2点,御説明をさせていただきます。一つは,情報教育関連ということで,ICT環境整備について,もう一つは,先ほど御説明がございましたSociety 5.0関連の予算,この二つでございます。
 まず,資料4-1を御覧ください。学校のICT環境整備ということでございますが,もう先生方御存じのとおり,情報教育が新学習指導要領で小学校,中学校,高等学校を通じて充実されるということとなりました。私ども,毎年,全ての公立の小学校・中学校・高等学校につきまして,ICT環境がどう整備されているかということについて,調査を行っております。その今年の3月1日現在の調査結果が,先月末,取りまとめられたところでございますので,まずはその現状の御紹介からさせていただきたいと思います。
 1枚目でございます。教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数でございます。現在最新状況で,1台当たりの児童生徒数5.6人という結果でございます。括弧が,ちょうど1年前の29年3月1日の数値でございますから,その数値からは上がって改善されているというところでございますが,目標としましては,私ども,3クラスに1クラス分程度ということを考えておりますので,まだ整備の必要があろうかと考えてございます。
 2番目が,普通教室の無線LAN整備率ということで,これはまだ34.4%ということで3分の1強というところでございます。1行下に,普通教室の校内LAN整備率がございますが,こちらは9割ほど,もう既に来てございますので,校内LANは整備されているものの,子供たちが手元でコンピュータを使うために必要な無線LANの整備というのがまだ遅れているという認識をしてございます。
 3番目,超高速インターネット接続率ということで,こちらは30Mbps以上のものが9割以上整備をされているという状況でございます。
 4番目としまして,普通教室での電子黒板の整備率が,まだこちらは26.7%と,4分の1程度の整備に留まっているという状況でございます。
 1枚おめくりいただきまして,2ページ目が,教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数に関しまして,都道府県別の結果を出してございます。こういうふうに都道府県別に,かつ,前年度調査からの増加分をこうお示しすることによりまして,各都道府県にほかと比較しての整備の実情というのを把握いただいて,促進いただきたいということを考えて,都道府県ごとの情報を出させていただいてございます。
 なお,各都道府県内の市区町村別の同じようなグラフも,私ども,ホームページ上で御紹介をさせていただいておりまして,各市区町村の間でも,整備の状況をほかと比較して把握できるように,情報をお示しさせていただいているところでございます。
 1枚おめくりいただきまして,3ページ目でございます。先ほど申し上げましたような新学習指導要領の実施を見据えて,平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針というものにつきまして,昨年の12月26日に,私ども,取りまとめまして,各都道府県,指定都市の教育長様宛てに通知を出したところでございます。
 この整備方針は,今後の学習活動において,最低限必要とされ,優先的に整備すべき機器の設置の考え方,機能の考え方について整理をさせていただいたもので,中身の本文につきましては,下にありますホームページに掲載してございますが,ポイントにつきましては4ページでございます。
 1枚おめくりいただければと思います。先ほどの学校のICT環境整備の最新のデータ紹介のときに,少し御紹介というか言及をさせていただきましたが,学習者用のコンピュータにつきましては,3クラスに1クラス分程度の設置をお願いしたいと思ってございます。
 ほかにも,指導者用コンピュータにつきましては,授業を担任する教員一人に1台,無線LANにつきましては,普通教室と特別教室に整備を頂きたい。そのほかにも,学習者用コンピュータの予備用,充電保管庫,有線LAN,学習用サーバなど,様々なICT機器について,学習指導要領の新しい学習指導要領の導入を見据えて整備を頂きたいという方針をお示ししておるところでございます。
 この方針と並行いたしまして,併せて,5ページ目でございます。財源に関してでございます。5ページ目でございますが,「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」ということで,先ほどの指導要領の実施を見据えた整備方針とともに,この環境整備5か年計画を策定し,このために必要な経費につきまして,今年度,2018年度から2022年度まで,単年度1,805億円の地方財政措置を講じているところでございます。
 下に並んでおりますのは先ほどの目標の水準と同じでございますが,総務省とも御相談させていただきながら,5年間毎年,このような地方財政措置を講じていくということにしてございます。この地方財政措置を通じて,各都道府県,市区町村,教育委員会に,ICT環境整備を進めていただきたいというお願いをしていきたいと思っておるところでございます。
 続きまして,Society 5.0の関係でございます。資料4-2を御覧いただければと思います。
 先ほど,Society 5.0に向けた人材育成ということで,文部科学省の中での大臣懇談会の報告書の御説明がございましたが,その中にございました「公正に個別最適化された学び」の実現ということに向けまして,私ども,具体的な事業について,このたび,概算要求をさせていただいているところでございます。
 額としては7億円というところでございますが,背景・課題の赤字のところを御覧いただきますと,まさにSociety 5.0の世界として,AI等の先端技術を利用した未来型教育テクノロジーを効果的に活用することにより,一人一人の進路,能力,関心に応じて最適化された学び,「公正に個別最適化された学び」を提供できるという可能性があるということで,これを私ども,実証していく事業を考えているところでございます。
 未来教育型テクノロジーのところに括弧がございます。いわゆる「EdTech」を含むという書きぶりでございます。今,様々な社会でAIを活用して新たな技術を導入したテクノロジーというものについて進んでおりますけれども,教育分野につきましては,エデュケーションとテクノロジーという二つの用語を併せて,EdTechという概念,これは世界的な概念でございます,このようなテクノロジーの導入実現というのを図っていきたいというふうに思ってございます。
 右側の目的・手法のところを御覧ください。下の赤字でございます。文部科学省が「戦略的開発・実証領域」を設定していくという考えでございます。具体的な領域ですとか事業概要というものが下の枠のところにございます。
 事業概要といたしましては,今のところ,原則4年,小学校,中学校,高等学校,特別支援学校を対象といたしまして,開発・実証に要する経費,それから,先端技術の適用・利用に関する経費,その他追加的なインフラ活用に関する経費というものが必要な主な経費として要求の中に入ってございます。
 具体的にどのような戦略的開発・実証領域を設けて,具体的にどう進めていくかというところは,下に4点ほど上げさせていただいてございます。
 先ほどから出てございます一人一人の能力や適性,学習状況に応じた学びとして,スタディ・ログ,個人が教育のログを残して,その子供さんがどこが弱いのかということを早期にAI等を通じて見付けて,それをケアしていくことによって,その子供に最適化された,一人一人に最適化された教育を実現していく。
 それから,支援が必要な児童生徒を早期に発見して,その支援というものを個別最適化して進めていく。また,先生方,教員の指導力も分析をすることによって,教員,先生方の資質能力というものを向上させていく。さらには,児童生徒の学習データなどの蓄積・活用により,先生とともに保護者も併せての負担軽減ですとか,教育施策の改善・充実というものにつないでいく。
 このような領域を今,想定しておるところでございます。
 このような新しい事業を,私ども,予算獲得に向けて努力していきたいと思ってございます。
 以上でございます。
【天笠部会長】  どうもありがとうございました。
 説明が続きますけれども,もう一つ,よろしくお願いいたします。プログラミング教育に関する現状の報告を事務局からお願いいたします。なお,この件につきましては,事務局から,本議題では,プログラミングの疑似体験があると聞いておりますので,その点についてもよろしくお願いいたします。
 それでは,説明を,情報教育課長,及び,「未来の学びコンソーシアム」の皆様から説明等をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【折笠情報教育振興室長】  失礼いたします。情報教育振興室長の折笠と申します。よろしくお願いいたします。
 本日の小学校プログラミング教育についての御説明につきましては,私から,資料5-1につきまして簡単に全体像を御説明させていただきまして,その後,「未来の学びコンソーシアム」と教科調査官によりまして,デモ等,先生方にも御体験いただくという形で進めさせていただければと思います。着席させていただきます。
 お手元の資料5-1を御覧いただけますでしょうか。ページ番号を打ってなくて,申し訳ございません。1ページ目,「新学習指導要領を踏まえたプログラミング教育の推進について」を御覧ください。
 先生方に御議論いただきました御答申を受けまして,昨年の3月に小学校・中学校の学習指導要領が,今年の3月に高等学校の学習指導要領が改訂されております。ページの中ほどにございますように,小・中・高等学校を通じて,プログラミング教育の充実を図っているところでございます。
 2ページ目,御覧ください。こちらは現行の学習指導要領と新学習指導要領の比較でございます。中ほどに網掛けしてございますように,小学校の新学習指導要領の総則におきまして,新たに各教科等の特質に応じて,児童が「プログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動」を計画的に実施するということを明記しておりまして,新学習指導要領が実施される2020年度から,小学校におきまして,プログラミング教育が必修化されるということになります。これを受けまして,現在,各教育委員会におかれまして,準備の取組が進められているところでございます。
 ただ,その一方で,これまでプログラミング教育に携われたことがないという先生方も多数おられるということもございまして,私どもでヒアリングなどをさせていただく中では,例えば,カリキュラム・マネジメント全体の中で,どのようにプログラミング教育を位置付けてよいかが分からないというような御意見であるとか,あるいは,授業の中で具体的にどういう形で指導していいか分からないといったような声も頂いているところでございます。
 資料,1ページ目に戻っていただいて大変恐縮ですが,左下のところに,文部科学省としての取組を書かせていただいております。本日はちょっと時間が限られますので,二つほど,1点目,2点目について御紹介させていただきます。
 3ページを御覧ください。一つ目でございますけれども,本年の3月に,「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」というものを作成,公表しているところでございます。この手引におきましては,学習指導要領や同解説におきまして書かれておりますプログラミング教育のねらいであるとか位置付けにつきまして,分かりやすくお示しするとともに,初めてプログラミング教育を行う先生でも,無理なく取り組めますような指導例というのを掲載しております。
 この手引を参照していただきながら,プログラミング教育のねらい等を確認いただきまして,先生方に実際御体験いただいて,計画的に,2020年度の全面実施に向けて準備を進めていただきたいということで,今,各教育委員会への働きかけを行っているところでございます。
 4ページ目を,御覧ください。もう一つの取組といたしまして,プログラミング教育の推進のために,文部科学省,総務省,経済産業省が連携いたしまして,また,民間の教育・IT関係の企業と一緒に,「未来の学びコンソーシアム」というコンソーシアムを昨年の3月に立ち上げしております。このコンソーシアムにおきまして,「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」というのを今年の3月に立ち上げておりまして,プログラミング教育の具体的な指導事例の掲載等を行っているところでございます。
 具体的なコンソーシアムの活動につきましては,民間企業での御経験を積まれた方を公募によりお招きしております。コンソーシアムの中川プログラミング教育戦略マネージャーから御説明させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【中川未来の学びコンソーシアムプログラミング教育戦略マネージャー】  皆様,こんにちは。私は未来の学びコンソーシアムのプログラミング教育の戦略マネージャーをしております中川哲と申します。それでは,ここから,先生方の手元に資料がございませんで,プレゼンテーションを御覧いただきます。
 お手元にもある資料とほとんど同じ画面ですけれども,これが現在私ども,未来の学びコンソーシアムの方で立ち上げておりますウエブサイトでございまして,この中では,2020年の新学習指導要領に記載されております教科等の特質に応じてプログラミングを体験いただくという部分に関して,実際に先生方がスムーズに教科の中でプログラミングを用いて授業を行っていただけるように,プログラミングの指導案ですとかサンプルコード,それから,実際に行われました実践事例を幾つか載せております。
 本日はこの中から二つ,5年生の算数と,それから,2年生の音楽の中で,実際にプログラミング教育を行いました事例を,最初の5年生の算数はちょっとデモンストレーションということで画面を御覧いただきまして,後半の2年生の音楽は,ちょっと本日は実機を用意しておりますので先生方に体験をしていただきたいというふうに思っております。
 それでは,教科調査官の先生にバトンを渡しまして,御説明させていただきます。お願いします。
【笠井教育課程調査官】  おはようございます。文部科学省初等中等教育局教育課程課で小学校算数の教科調査官をしております笠井健一と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 小学校算数科では,新学習指導要領の第3の指導計画の作成と内容の取扱いに,このように,プログラミング教育について書かれています。ここでは,第5学年の正多角形をかく場面でプログラミング教育を行うことが例示されています。そこで,本年2月に東京都の公立学校で行っていただいた正多角形のプログラミングの授業の概要を紹介いたします。先生方のお手元にある資料5-2に示されているものです。
 それでは,資料5-3のワークシートを御覧ください。5年生の子供たちは,正多角形の単元の中で,正多角形をかく学習を,正多角形は円に内接するという性質を踏まえて,円の中心の角を等分する仕方で学んできています。
 けれども,正多角形は,ほかに,全ての辺の長さが等しく,全ての角の大きさも等しいという性質があります。そこで,授業では,最初に,お手元にあるワークシートに,この性質を使って,正方形,正三角形,正六角形をかいてもらいます。例えば正方形は,3センチの辺を引き,90度分度器を測り,3センチの辺をかき,90度測るといったことを繰り返しかいていきます。
 そうすると,小学校5年生はある程度上手にかくことができるのですが,そうでない子供たちもいます。時間がかかるな,若しくは,上手にかけなかったなという子たちがいます。そこで,プログラムを使って正多角形をかこうということを伝えます。
 今回紹介するScratchというソフトはフリーソフトですので,すぐに導入して使っていただくことができます。また,今回紹介している事例は事前の準備はほとんど必要はなく,導入もすぐ行うことができます。実際行っていた学校は,タブレット端末が半年前に導入されたばかりで,それほど子供たちがなれていないにもかかわらず,行うことができました。また,先生も,Scratchというソフトをこの実践のために初めて使ったのですが,行うことができました。
 それでは,この画面を御覧ください。正方形をかくために,「ペンを下ろす」という,まず,コマンドを使います。そして,「80歩動かす」というコマンドを使います。そして,「90度回す」,これを押すことで,実際,猫が80歩動かす,90度回すというふうに動いていきます。これを4回繰り返します。「80歩動かす」,こういうふうにしてかくことができるわけです。
 このほかに,「繰り返す」というコマンドがあるので,その「繰り返す」というコマンドを使って正方形をかくということをします。ここに今,10回とかいてありますので,4回繰り返すということをしていただいて,それで,ぱっと見ていただきますと,こうなります。余り感動がないですが,小学校の子供たちは,自分たちがこうゆっくりかいていった経験がありますので,おっ,こんなに早くかけたんだという気持ちが湧くわけです。
 そこで,正方形は先生が例を示しましたので,自分たちも,正三角形,正六角形のプログラムを,じゃあ,考えてみましょうというふうにします。先生方のお手元にありますこの左側に,正方形の場合は「4回繰り返す」,「80歩動かす」,「90度回す」でかきます。
 これと同じように,正三角形をどんなふうにかいたらいいか,かいてみましょうということを伝えます。正三角形の場合はどんなふうになりますでしょうちょっとかいていただけますか。また,正六角形の場合はどんなふうにかいたらいいでしょうか。5年生を想像していただけましたか。
 それでは,5年生代表の先生にやっていただきたいと思います。じゃあ,正三角形だったら,どんなふうにかくのでしょうか。お願いします。「3回繰り返す」,「80歩動かす」,「60度回す」,きっと5年生の子供たちはこうかくと思います。
 そこで,実際やってみようというわけです。お願いします。驚きがないんですけれども,子供たちは,自分たちは完全にこれでかけると思っているわけで,かけなかったことに驚きを感じます。えっ,おかしいな,何でこんな形になってしまったんだろうか。そこで疑問に思うんですが,まだ,もう一つ,この正六角形もありますので,正六角形もかいてみます。
 それで,今度はどうなるかというと,「6回繰り返す」,「80歩動かす」,「120度回す」。さあ,どうなるでしょう。早過ぎて,もう一回やりましょう。分かりますでしょうか。猫が正三角形を2周回りました。そこで,自分たちがうまくいったと思っていたのに,うまくいかなくなったわけです。
 ここでプログラムを変えなければいけないということで,ここがプログラミング的思考です。プログラムの,自分たちが最初にかいたプログラムをどう変えたらいいんだろうか。正三角形をかこうとしたら,少しあんなような正六角形が途中の半分のような形になってしまったし,正六角形をかこうとしたら,正三角形が2周してしまったということに気付いた子供たちは,じゃあ,プログラムを書き直そうというふうにします。どのようにしたらいいでしょうか。
 子供たちは,正三角形2周しましたので,1周にすればいいんだなということで,正三角形の場合は「3回繰り返す,「80歩動かす」,「120度回す」,これでできるんじゃないかというふうになります。お願いします。それで,実際できた。あっ,できたなというふうに感動するわけです。
 そして,正六角形の場合はどうかというと,今度は,正六角形は「6回繰り返す」,「80歩動かす」,今度は「60度回す」とやったら,できるんじゃないかというふうに考えます。では,お願いします。そうすると,実際できて,あっ,よかった,できたなというふうなことになるわけです。
 これで一応プログラムとしては完成なんですけれども,やはり子供たちの疑問に思っているのは,何で正三角形をかくのに,60度ではなくて120度を使うんだろうか,正六角形をかくのに,120度ではなくて60度にしないといけないんだろうか。ここは今度はプログラムの思考というもの,算数科における数学的な思考になると思います。
 実際,そこを子供たちに考えてもらうと,隣同士,ペアで話し合ったりしていく中で,何となく,動いていっているところが違うんだなということに気付いていきます。つまり,この形でいうと,正六角形をかくためには,猫がこういうふうに動いているので,向きを変えるというのは,この向きからこういう変わっていくんだという,角度がこう回転するんだということに気付いていき,この三角形の内側の角ではなく,正六角形の内側の角でもなく,外側の角になるんだなということに子供たちが気付いていきます。これが数学的な思考です。
 そういったことをした,考えた子供は,さらに,算数の言葉である式でも表してみるということで,じゃあ,実際にその角度を求めるためには,180度から内側の角を引けばいいんだなといったことにも気付いていきます。
 そこで,そういったことに気付いた子たちは,1枚おめくりいただきますと,今度は,正五角形や正十角形,正二十角形もかいてみようということで,自分たちが学んだその形が,180度から引けばいいんだなということを気付いて,発展的に五角形や十角形,二十角形をかくということをします。
 さらに,先ほどの一番最初の正方形も,90度,90度でよかった訳は,これも同じく,内側の90度ではなくて外側の90度だったんだなということを考えることができて,統合的に,全ての正多角形の場合は,同じように考えることができるんだなということを学ぶことができます。
 つまり,このプログラムを使って正多角形をかこうという学習において,算数科で育成を目指す思考力・判断力・表現力等である筋道を立てて考える力,統合的・発展的に考える力,数学的に表現する力を育成するということができるというふうに考えています。
 以上です。ありがとうございました。
【中川未来の学びコンソーシアムプログラミング教育戦略マネージャー】  続きまして,2年生の音楽のプログラミング体験をしていただこうと思います。
【志民教科調査官】  小学校の音楽を担当しております教科調査官の志民と申します。よろしくお願いいたします。
 小学校音楽科のプログラミング教育については,算数のように,学習指導要領の中で例示されてはおりませんけれども,音楽科の目標と内容に沿って実施するものに位置付けられます。本日御紹介いたします事例は,お手元の資料にございます2年生の音楽づくりの活動です。
 音楽の授業といいますと,歌を歌ったりですとか,それから,楽器を演奏したりといったようなイメージが強いかと思いますが,現在では,リズムや旋律をつくるという音楽づくりの活動も盛んに行われております。
 この事例の内容は,リズムパターンを組み合わせてお祭りの音楽をつくるという活動ですが,現在出されております2社の音楽教科書にも,同じような事例が掲載されております。
 本来は,前の画面にございますように,リズムパターンが書かれたカードを使って,それを並び替えて音楽をつくっていきますけれども,児童にとって,音符を見て,すぐに正確なリズムを打つということは技能的に難しい面もございます。そこで,プログラミング体験を取り入れることで,つくったリズムを再生し,どの組合せがよいかということを,聞きながら確かめて工夫をしていくことができます。
 この事例で用いたのは,先ほど御覧いただきました算数の事例と同じビジュアルプログラミングのScratchです。この後,委員の皆様にも,Scratchを使って実際に音楽づくりの体験をしていただきたいと思います。
 まず,Scratchの使い方ですね。画面で御覧いただきますので,どのように音楽をつくっていくかというのを御確認ください。お願いいたします。
【後藤未来の学びコンソーシアムプログラミング教育プロジェクトオフィサー】  未来の学びコンソーシアムの後藤です。操作の説明をさせていただきます。
 委員の先生の皆さんの前には,二人に1台,パソコンが用意されており,この画面が開かれているかと思います。このScratchを使ったアプリケーション,プログラムは,先ほど志民先生から説明があったように,音楽のリズムをつくるカードをプログラミングのブロックとして用意させていただいています。このブロックを,この位置に,設定のところの下にくっつけていくことで,リズムを組み合わせた音楽をつくることができます。
 例えば単純に,並べていき並べ終わった後,この緑の旗をクリックすると,聞こえましたでしょうか。自分でプログラミングした内容で音楽が流れます。このようなプログラミング体験となっております。
【志民教科調査官】  お分かりになりましたでしょうか。リズムとブロックは四つ使って,前と同じような形で,四つのブロックをつないでいただきまして,音楽をつくっていただきたいと思います。もし一つできましたら,是非,左側の旗のマークを押しますと再生されますので,そこを押して再生していただきながら,また,お時間ありましたら,二つぐらいつくっていただいてもいいのではないかと思います。
 では,どうぞ,やってみてください。
(プログラミング体験)
【志民教科調査官】  いかがでしょうか。よろしいでしょうか。私の声が聞こえないほど,集中して取り組んでいただいたかと思いますけれども,子供たちもこのように意欲的に活動に取り組むことが期待できるかと思います。
 ですが,今のように,単に何となくリズムを並べるのではなくて,どのような音楽にしたいかということを考えながら,試行錯誤しながら,より良いものを工夫していくということが音楽科の学びとして非常に重要な点になるかと思います。
 今つくっていただいたものとは別に,次にちょっと条件を変えさせていただきますが,委員の先生方,よろしいでしょうか。
 今は,前の画面ですと,ア,イ,ウ,エと違うブロックを使っていただきましたが,次は是非とも同じブロックを二つ以上使っていただきたいと思います。例えばアを二つとか。今,ちょっと前でやってみたいと思います。
 今,このようにアを二つ並べましたね。ア,ア,イ,ウという形で並べてみました。ちょっと再生をお願いいたします。お分かりになりましたでしょうか。このように,同じブロックを二つ以上使って,同じように四つのブロックを並べて,音楽をつくっていただけますでしょうか。では,よろしくお願いいたします。
 同じブロックは並べていただいても結構ですし,離していただいても結構です。どこで使っていただいても結構です。
(プログラミング体験)
【志民教科調査官】  よろしいでしょうか。いかがでしょうか。時間が十分に取れなくて,申し訳ございません。
 先ほどつくったものと比べまして,いかがでしょうか。同じリズムのカードを繰り返し使うことによって,音楽のまとまりが少し出たのではないかと思います。反復というふうに呼んでおりますけれども,そういうものを用いることによって,まとまりのある音楽にすることができるのだというようなこと,そういった音楽の仕組みの働きに気付くということが音楽の学びとして重要なことになってくるかと思います。
 なお,この繰り返しについてですけれども,実は,同じカードを並べるだけではなくて,下の画面の方に,秘密の道具というのが隠されておりますが,そこの中に,これは算数の事例でも用いましたけれども,「繰り返す」というコマンドがありますので,それを使ってプログラムを書くこともできます。前の画面でちょっとやってみたいと思います。お願いします。
 このように,アのところを繰り返すという形でプログラミングをかいていきます。では,再生をお願いします。ありがとうございます。このように,反復という音楽の仕組みを用いることによって,音楽がどうなるかということを,視覚と,それから,聴覚で確かめながら学んでいくことが,歌を歌う活動ですとか,それから,楽器を演奏すること,それから,音楽を聴いたりする学習にも生かされていくことになると思います。
 また,この活動は,つくったリズムをScratchで再生して,それをお手本にしながら,聞いて,自分たちが手でリズムを打てるようにして,友達とリズムをつないだりとか,それから,お互いに聞き合ったりというような活動に発展をしていきます。
 このように,音や音楽を通して,友達と関わることを大切にしながら,プログラミング体験を取り入れて,音楽の学びを深いものにしていきたいと思っております。
 以上です。ありがとうございました。
【中川未来の学びコンソーシアムプログラミング教育戦略マネージャー】  委員の先生方,いかがでしたでしょうか。小学校2年生の音楽のプログラミング教育の体験を実際にしていただきました。
 今,御体験いただきましたような実践事例,指導案も含めまして,こちらの未来の学びコンソーシアムのウエブサイトの方に載せております。この下の部分に実際に指導案も含めた実践事例が掲載されております。
 A分類,B分類とありますが,A分類というのが2020年からの新学習指導要領の中で具体的に例示をされている5年生の算数と6年生の理科での実践ということになります。同総則の中では,各学年,各教科等に特質に応じて,プログラミング教育を行ってくださいと書いておりますので,B事例がその事例でございます。
 1点目に今,10事例公開しておりプリントアウトをしてみますと,このバインダー1冊分ぐらいありましてますので,実際に2020年度からプログラミング教育をするに当たって,今の段階から教材研究をしたいという学校の先生方に教材のサンプルのようなものが提供できています。
 2点目は実は,夏休み前に公開しておりますので,夏休み中に,先生方がこの教材を見て,実践研究をしていただいていると思います。では次のスライドをお願いします。
 実は学校の方でも,たくさん実践事例が行われているというふうに聞いておりますので,未来の学びコンソーシアムでは,実際に学校で行われた事例も私どもに共有してもらい,私どもを通じて,ほかの学校の先生方に教材を共有できるようにという仕組みをこれから秋に立ち上げる予定でございます。
 それでは,長くなりましたけれども,説明は以上でございます。どうもありがとうございました。
【天笠部会長】  どうもありがとうございました。
 それでは,1から4ということで,この後,委員の皆様から御意見,御発言等をお願いしたいというふうに思います。
 今まで御説明いただきました議題(1)から(4)につきまして,それぞれ,(1)については,(2)については,(3)についてはと,そういう順次,行きたいと思います。ただ,御質問,御意見が(1)から(4)につながったりとか重なったりということはあるかと思いますので,どこで御発言されるかは,どうぞそれぞれ委員の方,御発言,御判断にお願いしたいと思いますので,順次,まず,(1)について,組織替えですね,というところにつきまして,御意見,御質問がありましたら,例によって名札を立てていただければというふうに思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは,改めまして,文部科学省の組織編成について,何か御質問,御質問等々ありますでしょうか。
 もしまた何かありましたら,後ほどでも結構ですので,取りあえず,次の(2)のところで,Society 5.0についてということで,荒瀬委員にお願いいたします。荒瀬委員,吉田委員,渡瀬委員と今,名札を立てていますが,この順にお願いします。まず,荒瀬委員,お願いします。
【荒瀬委員】  大変細かいことをお尋ねいたします。資料2-1の1ページの下です。下から4行目のところに,「価値を見つけ生み出す感性と力,好奇心・探求力」というのがあります。それから,同じ資料2-1の5ページのやはり下から4行目のところ,右の方なんですけれども,「探究的な学び等を通じ」という文言があります。
 私は前も,教育課程部会だったか,初中分科会だったか忘れましたけれども,必ず同じような質問をしていますが,「探キュウ」の「キュウ」が,片一方が「求める」になっていて片一方は「究める」になっていて,今度新しく高等学校では「総合的な探究の時間」とか,あるいは,また,様々な教科の中に何々探究というのがありまして,それは全て研究の究が使われています。
 以前,御質問しましたときに,この「求める」という字を使うのと「究める」という字を使うのは,高等教育局と初等中等教育局との違いがあるんだというのを高等教育局の方から御説明を受けた経験がございまして,(1)番とも関わるんですけれども,今回,組織替えをしていくということで,大変それは期待をさせていただいておりますが,この用字とか,こういった点も,学校現場からしますと,細かい話ですけれども,気になる人は非常に気になるわけで,私なんかは気になる方でありまして,是非その辺りの統一といいますか,あるいは,また,違いに意味があるのでしたら,是非その点についてはお教えいただきたいと思います。
 以上です。
【天笠部会長】  それぞれの委員の方の御発言の後,まとめてお答えいただくというふうな,そういう進め方をしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 じゃあ,続きまして,吉田委員,お願いいたします。
【吉田委員】  ありがとうございます。まず,Society 5.0に向けた人材育成ということで発表されたわけですけれども,これについて,私は,まず,一番質問したいのは,ゴールはいつかとか,今,現実に,教育再生実行会議等でいろいろな提言が掲げられて,いろいろなものがどんどん,どんどんアドバルーンは上がっているのですけれども,ゴールが見えてこない。
 特に今回,この内容についても,高等学校の教育課程はこれから変わるところです。そういう中に,この新たに,例えば2ページのところで,「学校が変わる。学びが変わる。」,一斉一律授業の学校が,「個人の速度や能力,関心に応じた学びの場へ」とか,「異年齢・異学年集団」での「学習到達度や学習課題等に応じた」学習とか,そういう更にまた広く教員が必要な,また,かつ,ICT環境も必要になってくる。
 そして,3ページの真ん中辺に,「生徒・学生の学習環境がより個別最適化されるよう,アドバンスト・プレイスメント,飛び入学や早期卒業等の活用促進を図る」と。
 これは大学のことを言っているのかもしれませんけれども,現実問題として,やはりこれのページのEdTechとの絡み等も含めて,「デジタル教科書,デジタル教材,CBT導入等を進める観点からもICT環境の整備やICT人材の育成・登用を加速する」と言葉だけでは書かれているのですけれど,その加速というのは一体いつまでにやるのか。
 そういう意味では,先ほどのちょっとプログラミングのところにも飛んでしまうのですけれども,4-2の資料で,この4年間,検証事業をすると,開発実証事業といいますけど,この4年間の間,やるにしても,じゃあ,その前にあった4-1にあったICT環境が整ってない状況においてこれをやって,何の意味があるか。
 実際に,今,全ての条件がそろっていない。それから,今,プログラミングもわざわざ見せていただきましたけど,私は見せるのなら財務省に見せていただきたいと。実際にあれによって,高校以下の先生方,特に私は小学校の先生にとっても大変だと思いますけれど,先生方にとって,プラスの仕事なんですよ。今まで未知の分野だったことが入ってくるわけです。それから,英語教育だって同じことでした。
 にもかかわらず,今回,概算要求の中で,あれだけ教員を増やしたと文科省としては自慢していらっしゃるのかもしれませんけれども,私に言わせれば,とてもそれだって足りないのではないか。
 そういう意味では,これは飽くまでも公立学校だけの予算で考えていらっしゃいますから,スクールソーシャルワーカーだって,サポート教員の話だって,全部公立だけで,私学のことは入っていません。ICT環境も,やれ,3分の1補助して,あとは総務省予算でうんぬんとかありますけれど,それをやったって,私立学校には100%ということはあり得ません。
 この公私間格差のことも考えても,新しい教育をやるからには,やはりお金が必要なのだということを,国として打ち出すのでしたら,しっかりやっていただきたいのと,このSociety 5.0がいつまでに完成していくのかというような,そういう目標値をしっかり立てた上で,各学校に強制していただきたいなという思いが強く,あえて発言させていただきました。
【天笠部会長】  どうもありがとうございました。
 続きまして,渡瀬委員,お願いいたします。
【渡瀬委員】  お願いします。資料2-1のSociety 5.0の3ページ,真ん中辺りに,アドバンスト・プレイスメントというのがございますけれども,このアドバンスト・プレイスメントというのは,高校生が大学の授業を受講することで,大学の単位を先取りして,なおかつ,それが高校の単位としても認められるアーリーカレッジ型のものをイメージしているのか,それとも,高等学校で受ける授業の内容のレベルによっては,大学の単位として認められるアメリカのAPのようなものをイメージしているのか,それとも,両方をイメージしているのかということを伺いたいと思います。
【天笠部会長】  どうもありがとうございます。
 じゃあ,続きましては,帯野委員。帯野委員,それから,生重委員,大方委員という,この順でお願いしたいと思います。
【帯野委員】  Society 5.0の方の最終ページ,リーディング・プロジェクトの3の一番ボトムのところですが,「地域の良さを学びコミュニティを支える」。この「地域」というのが加わったのはとても重要なことだと思っています。このたび,SGHもアドバンスト型とリージョナル型というふうにカテゴライズされましたので,それによって,日本全国でグローバルの意識も高まるのではないかと期待しています。
 ただ,これを,地域の方から捉えたときに,恐らく,じゃあ,何を教えたらいいのか,どう教育したらよいのか,そこは迷うところだと思います。ここで書いてある形,コンソーシアムを作るとか,学校運営協議会,これはすぐに理解して,できることだと思うのですが,中身のところで,例えば「観光とか」と書いてありますが,こんな風に書けば,恐らくほとんどのところで観光学という授業を作るでしょうし,あるいは,福祉と書いてあれば,多くの学校が福祉を入れると思うのですね。
 ただ,それでは全く地方の多様性というのは生かせない。地域の良さは地域ではなかなか見えないものですので,中央の方でもう一捻り,どういった教育があるのかというのを研究してもよいのではないかと思っています。
 それと,少しそれとも関連するのですが,文化のところで,この16ページですか。AIの活用が書いてあって,それで,AIにできないこととして,専門的な知識を持ってその対話,交流することのすばらしさといったことが表現されています。それはそのとおりでよいと思うのですが,やっぱり文化は知識と捉えられているのですね。でも,文化を教育するというのは,感性であり,哲学であり,もっと言えば,日本のアイデンティティーを育てるようなものだと思うのです。それがイメージされていないから,結局SGUでもSGHでも,日本文化の目標設定のところが非常に弱いです。
 ですから,ここも一ひねりして,例えば地域においては,例えばですが自然。様々な伝統行事を通じて,日本人がどういうふうに自然と共生してきたか。これは防災と文化にもつながると思いますし,例えば里山などでも,人が手を入れることによって,どう輝かせてきたか,これは文化と農業にもつながると思います。
 こんなふうにもう少し文化を幅広く捉えて,そういうことをまた地域の良さの学びにつなげていくというようなことも含めて,もう一ひねり,文科省の方で研究をされればよいのではないかなと思いました。
 以上です。
【天笠部会長】  続きまして,生重委員,お願いいたします。
【生重委員】  ありがとうございます。私自身が身近に担当しているのが杉並の天沼小学校の運営委員だったりしているので,ICT化で教育の効果が上がるというのはすごくよく分かっておりますし,例えば多様な個性を抱えたお子さんたちの学びのシーンでも生きているというのはよく分かっていて,その一方で,お仕事で過疎地とか行きますと,私は,天小はほぼ一人1台持っている。
 この3人に1台の目標というのが納得いきませんし,今,いろんな県で困っている私学の高校なんかにもお邪魔しているんですが,県の財政いかんによって,ほとんど普及されている。実は国が3分の1と,こう思っていて,県のそれぞれの私学連盟の校長のトップがいるんだから,掛け合って,私学も入れなきゃ駄目だという話をするんですが,それが進んでいる県市町村と全く進まずにいるその不平等さを感じるんですね。
 過疎地で,7人,9人,11人みたいな小学校,登校できない,通えないエリアにおいて,この例えばタブレットPCを活用することで合同授業ができる,中学生が47人しかいないということは,教科担任がそろってないということですよね。ほとんど専科の教員はいませんし,何だったら,主要5科目の教員もいないんです。
 そのときに,同時に一斉授業ができる可能性があって,一緒にやれる可能性を含んでいるのがこれからのITを活用することだと思うんです。スマート化して全部統合して一か所に寄せちゃえばいいわけじゃなくて,さっきの高校の話で,地域に残していかなきゃいけない,限界集落ではなくしたいというそれぞれの町の思いを受けたならば,やはり一人1台というのを目標にしていただきたいですし,なおかつ……,それと,もう一個,そこのところはもう強く言いたいところなんです。ぜひ3人に1台を目標でじゃなくて,こういうふうに一人1台持っていただきたいと。私学の方も何とかしていただきたい。これはもう強い要望です。
 それで,私自身の若干関わっていることの中で,地方の特色を出しながら,高校に様々な活動,これは今,かなり全国的に優良事例が,今,あちこちで起こっていて,それぞれの,もうかなり逼迫,皆さん,しているので,今,ここでこれをやらなきゃ,僕たち,私たち,生き残れないって思っている高校さんが結構増えてきて,それぞれの事例をきちっと打ち出しているんで,そういうものを情報収集をして,見ていただけるようなサイトを立ち上げるとかということをしていただければいいかなと。
 やはり学校だけの解決の問題ではなく,もう一つの方で,コミュニティ・スクールにして,それから,地域学校共同推進ということをきっちりときちんとやった上で,市町村,県にプラットフォーム化した情報ネットワークを共有できる組織を作る。何を進めていくのも,個別の人材を配置することよりも,町の中で情報を共有化していくことがいいことなのでは,いや,それをやるべきことなんじゃないかなというふうに思います。
【天笠部会長】  どうもありがとうございます。
 じゃあ,続きまして,大方委員,お願いします。
【大方委員】  ありがとうございます。資料2-2のところの9ページの方には,新たな時代に向けて取り組むべき方向性として,(1)幼児期というのが位置付けられています。こちらの資料の2-1になってきますと,2ページになるのですが,この表の中には,小・中学校からスタートしていて幼児期が入っていません。
 今回,社会的教育課程となり,幼児教育から小学校スタートカリキュラムの作成により段差をなくすということを示しています。あらゆるところできちんと幼児期を意識していただけるようにしていただかないと,どこかでまた就学前が抜けてきてしまうと思います。
 就学前の無償化が進んでいくなかで,就労支援を含め就学前の家庭教育の力がしんどくなればなるほど,幼児教育が大切です。その土台があってのことだと思います。幼児教育における科学技術の活用可能性ということも考えるならば,そこに組み込まないと,今後の予算にも関わってくるのかと思います。
 先ほどのお話にもありましたが,日本人のアイデンティティーや生活,文化ということを考えたときアクティブラーニング型のこの幼児教育の位置付けは重要だと思います。次のからは抜けないようにお願いしたいなと思い発言させていただきました。
【天笠部会長】  どうもありがとうございました。
 続きまして,時間の関係等々もあって,(3)と(4)を一緒に併せて御発言をお願いできればと思うんですけれども,ここまでのところで,事務方の方から,何か御説明というか,お答えいただくという件がありますでしょうか。
【白井教育課程企画室長】  失礼します。たくさん御意見を頂いたので,ごく簡単にお答え申し上げます。
 まず,最初に,荒瀬先生がおっしゃったタンキュウの表現についてでございますけれども,ちょっといろんな者がこれに携わっておりましたので,そこは誤解がないように,発信をしてまいりたいと思います。
 それから,このSociety 5.0のレポートのゴールについての御質問,吉田委員からの御質問でございますけれども,これについては,工程表という位置付けよりは,これから皆さんが,保護者の方々,あるいは,先生方がSociety 5.0,AIが出てくる中で,教育は今後どうなっていくのだろうかという様々な不安を抱えられていたり,あるいは,こうしていくべきだという様々なお考えをお持ちでございます。
 そこで,文科省が,これからあるべき姿ということで,これから考えられる姿ということでお示しをしたのがこのレポートということでございます。
 もちろん,これを実現していくためには,様々な環境の整備だとかコスト掛かるのは当然でございます,御指摘のとおりでございまして,それについては,今回,概算要求,今年の概算要求であるとか,また,今後の予算措置の中でしっかりと取っていきたいというふうに考えてございます。
 それから,渡瀬先生のアドバンスト・プレイスメントのイメージということでございますけれども,現行でも科目等履修生の制度なんかあるところでございますけれども,基本的には,意欲,能力のある高校生が,早い段階から,高等教育,大学の授業を取るようなことを促進する仕組みということを考えていきたいと思っております。具体的には,まだ今後,検討してまいりたいと考えております。
 それから,帯野委員の御質問,地域に関する御質問でございますけれども,おっしゃるとおり,特定のこの観光であるとか福祉であるとか,それを特定するということではなくて,各地域ごとに大事な要素というのがあると思いますので,例えばその地域学みたいな形で,各地域の重要な要素についてしっかりと学べるような仕組みが必要なのかというふうに考えております。今後,詳細については考えてまいりたいと思います。
 取りあえず,以上でございます。
【天笠部会長】  また,足りなかったら……。じゃあ,どうぞ,お願いします。
【佐藤情報教育課課長補佐】  情報教育課課長補佐の佐藤でございます。ICT環境整備について御質問いただきましたので,お答え申し上げます。
 3クラスに1クラス分程度の整備でございますが,こちらは,私たちといたしましても,将来的には一人1台環境というものを目指していきたいと考えておりまして,まずはスモールステップとして,3クラスに1クラス分程度という目標を掲げております。
 3クラスに1クラス分程度の心と申しますと,少なくとも1日に1授業分程度,多ければ2授業分程度は一人1台環境を可能とする環境を実現するために必要な整備台数が,3クラスに1クラス分程度であるということでございます。授業展開に応じて,その教科内容や単元内容で必要な環境は変わってまいりますので,そういった中で,子供たちにできるだけ一人1台環境で行ってほしいということで,まずは3クラスに1クラス分程度ということで目指しているところでございます。
 あと,公私間の格差の件でございますが,こちらにつきましては,第3期教育振興基本計画の中でも,ICT環境整備については私立学校についても記載をしているところでございまして,私学部と連携を図りながら,しっかり進めてまいりたいと思っております。
 私学部の方でも,今回の学習指導要領改訂等を踏まえまして,私立高等学校等IT教育設備整備推進事業というものに取り組んでおり,増額要求をされていると承知しておりますので,今後ともしっかりと関係部局と連携を図りながら,ICT環境整備を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
【天笠部会長】  それをみて,概算要求,及び,先ほど体験していただきましたプログラミング教育について,御意見,御発言がありましたら,お願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは,今,名札が立っている順に,山本委員から時久委員,寺本委員,杉江委員,大島委員,そして,荒瀬委員という,この順でお願いしたいというふうに思います。よろしくお願いします。
【山本委員】  発言の機会を頂いて,ありがとうございます。概算要求の資料の14ページにございます中学校における部活動指導員の配置というところで,少し御質問をさせていただきたいと思います。
 中学校において,部活動指導員の配置,働き方改革に着目してくださったのは大変有り難いことだなというふうに思っています。実はこの8月辺り,夏を中心に,全国の校長会の先生方と,非常にホットな話題ですので,多く意見を交わす機会がございました。
 この部活動について,御提案の趣旨は大変有り難いことではあるという声が多いのですが,教員の負担感の軽減というふうにうたっていただいたときのその負担感の捉え方が若干温度差がございまして,なかなか一つにまとまっていかないなというのが正直なところです。
 この部活動について各学校からの御意見を伺っていると,教育指導やその効果,これはもう大きいでしょうと。これまで私たちが熱心にやってきたのはそのためですよというような現場の実感がある。併せて,これまで我が国のスポーツ及び文化面の振興で,中学校,高等学校の部活動が果たしてきた役割は,当然のことながら,大変大きいものがある,そういう自負もあったと。
 3月に示されたそのスポーツ庁の方からのガイドラインについて,強豪校はこれに従うのかなという素朴な疑問があります。平日2時間,休日や休業日の練習は3時間,これ,強豪校は従わないよね,野球も高校野球も随分盛り上がっていたよねという話であるとか。私立に対しては,これ,拘束力はあるのかなという疑問があがっています。また,文化庁から出てくるガイドラインの中で,文化部の取扱いはこれに準じるのかなと。保護者も部活動に対して期待している部分が大変大きいという御意見が,特に熱心に活動している部活動を有している学校長からは多く上げられているところがございます。
 このガイドラインのこれからの方向性について,これ一本で部活動の忙しさとか,働き方が解消するというような捉え方をされてはいないと思うんですけれども,部活動指導員の配置,拡充,ガイドラインとの関係辺りをもう少し丁寧に解きほぐしていかないといけないのではないかと考えます。
 以上です。
【天笠部会長】  どうもありがとうございます。
 恐れ入りますが,委員の皆様方にお願いしたいんですが,後に控えている議題もありまして,発言については時間をということを意識して御発言いただければと思いますので,よろしくお願いいたします。
【時久委員】  失礼します。概算要求の12ページと13ページのところで一つずつ。
 12ページのところにつきましては,学校と地域との連携・協働体制の構築というところでのこのコミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な推進というところで,17億円増というのは大変有り難いと思っています。働き方改革にしても,それから,教育の充実にしても,ここの部分はとても大事なので,まだまだコミュニティ・スクールがそんなに進んでいるわけではありませんので,是非ここは力を入れて,コミュニティ・スクールとこの地域学校協働本部の推進がますます進むように,お願いいたしたいと思います。
 17億円の増というのは,特にこの書いてある三つのポツのうちの下の一文,下の端の,ここの辺りが特に力を入れているかなと思っていますが,そういうふうな捉えでよろしいでしょうかというのが一つです。
 それから,13ページにつきましては,左側の下の学校運営体制の強化の中の主幹教諭の配置充実による学校マネジメント機能の強化というところです。これ,働き方改革の方でも話をしながら,この主幹教諭の学校のチーム化による役割というのは大変大きくて,これによってチーム化が非常に進むということがあるので,是非ここは力強く推し進めていただきたいということを強く思っています。
 どうぞよろしくお願いします。
【天笠部会長】  どうもありがとうございます。
 寺本委員,お願いいたします。
【寺本委員】  ありがとうございます。先ほども委員の中から発言がありましたが,ICTの環境整備,5か年計画でということで,2018から2022で示されているのがこちらの5ページにありましたけれども,やはりこれをきちっとこのとおりに進めていくということと同時に,先ほども話がありましたが,やはり一人1台を早期実現しないといけない。
 そのために,基礎となるLAN環境だとかいうことも,いつまでにやるのかというのを明確に打ち出していただくことが,結果的には各自治体の方での補助の関係をきちっと教育設備に回すのか,回さないのかというところに影響を大きく与えると思いますから,そのことはお願いしたい。
 結果的に,今現在出てきたデータにおいても,それぞれの都道府県での差が出ています。これは差で捉えていいのか,格差と言っていいのかというぐらい,大きくまた開いてくる可能性があります。もっと言えば,この都道府県の中での市町村の差も大きく出てくると思うので,これは義務教育として,子供たちの教育をきちっと担保していかなければいけない,その分野での筆頭に立つのが文科省ですので,是非その部分を明確に打ち出して,しっかりと言っていただきたい。
 それから,カウンセラーとかスクールソーシャルワーカーさんの人数を増やすという点は大変有り難いと思っています。ただ,増やす場合において,その人材育成だとかについて,実際に人数はきちっと確保したいけれども,その人的な要請にたえられる方がたくさんお見えになるのかどうかというのもちょっと分からないところがあるもんですから,しっかりとその現場の要請にたえられる方の配置ができるようなバックアップもお願いできればなというふうに思っています。
 それから,いじめに関しては法律の専門家で弁護士さんという話がありました。もちろん,法的な側面からのサポートというのは大変有り難いことなんですが,これは学校現場や,先ほど申し上げたカウンセラーさんやスクールソーシャルワーカーさん,この辺とのきちっと連携が取れていないと,法律的側面からだけという話になると,なかなか受け入れるのにも差が,知識レベルの差が出てしまうので,そういった点も併せて,上手な導入ができたら有り難いなと思っています。
 以上です。
【天笠部会長】  どうもありがとうございます。
 続きまして,杉江委員,お願いいたします。
【杉江委員】  私も12ページから14ページに示す「チーム学校」の構造はすばらしいと思いますし,実学ができる,社会全体での教育ができるという点で期待が大きいです。そのチーム編成におきましては,学校運営協議会等の今までの評価を基に,社会におられる適材をいかに適所に配置するかという仕組みがどれだけ作れるかということが最大のポイントだと思っております。
 例えば具体的には,学校英語教育では優秀なALTがおられると思いますけれども,そういうALTが正規の教員資格を取れるようなハードルを低くするとか,又は,キャリア教育におきましては,子供が能動的に学ぶ意識転換を図れるような人材の起用が重要かと思います。
 また,教科を教える教員に対し,教科の意味を理解させるのがサポートの役割という,そういう視点で人材を求めることも必要かと思います。しかしながら,どこにどのような人材がいるかということはなかなか分からないわけでして,都道府県,市町村,学校の地域,それぞれにおきまして,それぞれの支援分野に分けて,産業界ですとか教育関係の団体を含めた広い範囲から,人材バンクのようなものを作って,すぐれたチームメンバーが集まるような仕組みが必要かと思います。
 以上です。
【天笠部会長】  どうもありがとうございます。
 大島委員,お願いいたします。
【大島委員】  ありがとうございます。プログラミング的とICTの導入ということで,それに関連して,ちょっと3点ほど,手短にお願いしたいと思います。
 日本全体的に,ICTの導入とそれに伴ったプログラミング教育って少し立ち遅れていたので,そういう中で,今回,精力的に取り上げていただいているということで,非常にうれしく思います。
 まず,プログラミング的教育ですね。先ほどいろいろ,音楽を含めて,実際にどういう形になっているかというのを見せていただいて,非常に興味深く思いました。ただ,プログラミング的教育というのは,もちろんプログラミングも大事なんですけれども,それと,やはり現実社会がどうなっているかというのをつなぎというのは非常に大事だと思うんですね。
 なので,先ほどの音楽もそうなんですけれども,ちょっとスピーカーが余り良くなかったのかもしれないんですけど,やはり現実の太鼓の音と違いますよね。やはりきちんとそれをプログラミングして作曲するということはいいんですけれども,それが現実の社会でどういう音になっているかというそのつなぎって非常に大事だと思うので,それを授業の中でどうやって構築していくかということもきちんとしていただければなというふうに思います。
 それは実をいうとSociety 5.0とも関係しているんですね。Society 5.0はやはり現実の社会とそれいわゆるサイバー空間と言われているコンピュータですね,AIとかIoTとか,それでどういうふうに展開していくかということなので,やはりその両輪というのは大事だと思いますので,是非そういう観点も含めていただければと思います。
 あと,ICTなんですけれども,ICTの導入って非常に大事だと思っていて,それを教材としてだけじゃなくて,それをデータとしてもきちんと取り上げて,共有しながらカスタマイズして,それをまた教員にもフィードバックするという,そういう機能をきちんと考えられているということで,大事だと思うんですけれども。
 そのときに,やはりデータをどういうふうに集めるかということと,それをどうやって誰が管理するかということなんですね。これはやはりセキュリティの問題で非常に問題になると思いますので,ちょっとその点がどう,今後対策されるかというのが分からなかったんですけれども,やはり良い点もあるんですけれども,きちんとしないと,それがなかなかいい方向に行かないということもございますので,ちょっと是非そういうICTの導入とともに,そういうデータとそのセキュリティに関してもきちんと議論していただきたいなというふうに思います。
 3点目は,AIなんですね。このAIの活用というのは非常に大事なんですけれども,ちょっと本日の話を聞いていると,ちょっとAIに偏重気味かなという感じはしたんですね。限られた時間の中での御説明だったと思うんですけれども。
 その中で,やはりAIの活用というのは,多分,今議論されている初等中等教育の10年後,20年後はもうAIは通例になるんですね。なので,これは飽くまでもどう使いこなすかということになるので,そうなったときに,根本的に大事なことって,やはりデータというのがどういうもので来ていて,どういうことを表しているかという,そこが思考能力とかの話になるかと思うんですけど,やはりそういう観点って非常に大事だと思うんですね。
 なので,AIの活用と,やはり,に関しては,その点をやはりきちんと教育していくというのは大事だと思います。特に最近,フェイクニュースとか言われていますように,結構,ウィキペディアとか,間違った情報を平気,平気とは言わないですけど,それを信じてしまう傾向というのがあるので,それをきちんと原点に立ち戻って精査するということも大事なので,そういうこともきちんと考慮していただけると有り難いなと思います。
 以上です。
【天笠部会長】  荒瀬委員,お願いいたします。
【荒瀬委員】  ありがとうございます。さっきのデモンストレーションといいましょうか,実技,大変楽しかったです。ありがとうございました。特に正方形をやっていて,正三角形とか正六角形をどう定義していくかというのは,これ,非常に興味深くて,面白かったです。
 いろいろお尋ねしたいことがあるんですが,例えば猫のスピードは変えられるんですかとか,何で猫なんですかとか,いろいろあるんですけれども,それはさておき,この算数の方は指導計画が付いていませんでした。音楽の方は付いていますので,大体もともとの狙いというのが分かるんですけれども,付いてない方は,例えば正多角形の内側の角度というのは,これは与えられているのかどうかとか,そもそも小学生が,この三十何角形ですかね,そういうところをどうして出すのかなというようなことを考えながら,拝見いたしました。
 それに関わってなんですけれども,要は,さっき大島先生がおっしゃった現実との往還というんでしょうか,つながりというんでしょうか,そういったことを考えられるのは,やっぱり専門性の高い指導者がいて初めてだと思うんですね。
 だから,算数でも,専門でなくて,単にこの使いこなすということならできるんだと思うんですが,どうしてこういうことをする必要があるのかとか,ここから何を学ばせるのかとか,今回,学習指導要領の改訂で,カリキュラム・マネジメントというのが前面に出ていますけれども,その中で,教科の内容と教科と横断的な視点で組み立てていくということが,これ,実際できないと,単に音楽でもやりました,算数でもやりました,国語でもやりましたというだけに終わってしまってはもったいない。
 そこで,このカリキュラム・マネジメントについて言いますと,教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保し,改善を図っていくということで,この人的な点というのは概算要求にも関わると思うんですけれども,とはいえ,すぐに実現するかどうかというのは別の話で,各教育委員会とか各学校の中で,専門の先生の配置とかが本当にどうなっているのかというのは見ていく必要があると思うんですね。
 私は京都市教育委員会におりましたときに,いろんな学校段階を見ましたけれども,例えば音楽の専門の先生が,音楽の授業をなさっているのはすばらしいですが,国語の授業をなさっているときには,やっぱりどうしても,ちょっと失礼な言い方になるかもしれませんが,指導書どおりみたいなふうになっているんですよね。
 だから,そのそこには何があって,どういうことを子供たちに力として付けさせるのかというようなところがしっかりとあって,初めてこういったものが生きるんだと思うんですね。是非そこのところも併せて,今後進めていただきたいということを,文部科学省の皆さんにお願いしたいと思います。
 以上です。
【天笠部会長】  どうもありがとうございました。
 ということで,プログラミング教育についても,そういう委員の方から御発言がありましたけれども,ここまでのところで,事務局の立場から,お答えすることがありましたら,お願いできればと思いますけど,いかがですか。
【常盤木企画官】  失礼いたします。概算要求についていろいろ御指摘いただきまして,ありがとうございました。かいつまんで,メインのところをお話しさせていただきます。
 部活動指導員,そして,また,外部人材のお話,多々頂きました。我々は予算を付けるというのがまず第一でございますが,その上で,各学校において人材を確保する,そして,また,学校にいる先生方と適切に連携していただいて,子供の指導に当たっていただくということまでが大切だと思っております。御指摘を踏まえ,しっかりと対応していきます。
 特に山本委員から部活動指導員についてのお話がありました。学校現場の皆様が部活動の意義を考えた中で,いろいろとこの部活動指導員の導入についても御検討されていること,承知してございます。
 ただ,我々,一方で,学校の働き方改革を全体として進めるという大きな目標がございます。これは現状を踏まえたとき,すなわち,学校の先生方の労働時間が大変長くなっておりまして,このまま本当に今の日本の教育の良さを続けていけるのかと,そういう危機感も持っているところでございます。その中で,中学校の部活動という大変時間が長くなっているという実態もございますので,また部活動指導員などを我々,計上させていただいているところでございます。
 また,細かいことを含めまして,意見交換させていただきながら,進めていきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
【天笠部会長】  どうもありがとうございます。
 じゃあ,短くお願いいたします。
【中川未来の学びコンソーシアムプログラミング教育戦略マネージャー】  プログラミング教育に関してなんですけれども,算数の指導書を多分お配りしてなかったので,申し訳ございませんでした。御指摘の部分は盛り込まれておりまして,専門でない先生方も,なぜするのかというところもしっかりと説明するような資料というのを用意していくというのと。
 それから,現実との接点というところで,これはまさにワークブックで,手も動かしながら,コンピュータも両方やると。授業の全てがプログラミング教育で行われるわけではありませんので,ほとんどが普通の授業というか一般の授業で,こういったツールをたまに使うというような形になりますので,現実との接点というところも非常に強く意識しながら,今後もコンテンツの方を用意してまいりたいと思います。
【天笠部会長】  すみません,先に委員の意見を言っていただいて,その後に続いて,お願いします。よろしくお願いします。
【篠原委員】  ここの部活の指導員の配置が大事なことだと思います。僕はいつも現場からいろいろ話を聞いていて感じていますが,やっぱり地域や学校それぞれの特性というのはあると思います。
 だから,指導員の配置も大事ですし,それから,ガイドラインを遵守するということも大事なんですけれども,学校,地域の行政の担当者,教育委員会,学校の校長先生,それから,保護者,もっと言えば,子供たちも含めて,どういう部活の在り方がいいのか,じっくりそれぞれで話をしてもらって,方向性を作っていったらいいと思います。僕は,あんまりガイドラインというものに縛られる必要ないと思います。
 例えば体育会系の部活を大いにやりたいという子供たちもいるだろうし,いや,同好会的なのでいいんだという子供たちや保護者もいらっしゃるでしょうし,そういうところはできるだけ現場,地域,学校の主体性に任されるようなフレキシビリティを持った対応を僕はしていくべきではないかと思います。
 それから,ずっと本日の議論をお聞きしていて,一つ文部科学省当局にお願いがあります。学校,小・中学校といいますが,聞いていて私立と公立の区別が全く付きません。だから,これは公立対象なんだとか,私立はこうなんだとか,ちゃんと私立と公立の区別が分かるように,これからあらゆる項目について説明をしていただくことをお願いします。
【天笠部会長】  それでは,議題(5),(6)に入らせていただきたいというふうに思います。「高等学校学習指導要領の移行措置等について」,説明をお願いしたいと思います。
【望月教育課程課長】  失礼いたします。それでは,時間がちょっと押していまして,申し訳ございません。資料6-1,6-2,資料7についてでございます。
 これは高等学校の学習指導要領につきましては,本部会での精力的な審議を頂きまして,予定どおり,本年の3月に改訂を行ったところでございます。公立,私立,もちろん国立ともに,全ての学校において関わるものでございます。高等学校につきましては,学習指導要領の改訂,2022年度の入学生から,年次進行で実施することにしてございますけれども,その新しい学習指導要領を円滑に移行するために,来年の4月,2019年度から3か年間はいわゆる移行期間,移行措置として措置をお示しする必要がございます。小学校,中学校につきましては,今年度2018年度からの移行期間,移行措置の期間に入ってございます。
 資料6-1を御覧いただきますでしょうか。新しい学習指導要領において,小・中・高を通じて,主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善,あるいは,カリキュラム・マネジメントを,教科横断的な観点からも含めて,充実していくことにつきましては,これは高等学校についても,公立,私立問わず,同じでございますので,これは移行期間中でも考えていただくということでございます。
 高等学校につきましては,2の(2)の各教科等のところでございますけれども,総合的な学習の時間とございますけれども,探究を重視するという観点から,「総合的な学習の時間」を「総合的な探究の時間」に改めたわけでございますけれども,これを移行の期間中から,学校,生徒の実態に応じまして努力をしていただきまして,2019年度から全ての学校で適用することをお願いしたところでございます。
 また,(2)の2,指導内容の変更によって特例を定める教科でございますけれども,地理歴史,公民につきましては,新しい学習指導要領の領土に関する規定を2019年度から適用して学習いただき,また,家庭につきましては,今年6月の民法改正において,2022年度から成年年齢を18歳に引き下げることなどに伴いまして,消費者教育を充実する観点から,2018年度以降の入学生に対して,契約の重要性及び消費者保護の仕組みに関する規定を前倒しで適用するものでございます。
 また,3につきましては,これは各学校の判断によりまして,新しい学習指導要領によることができるとする教科としてお示しをしてる。
 資料6-2は,今申し上げた御説明いたしましたところを,各教育委員会を通じて,あるいは,知事部局を通じまして,公私立の学校についてお願いをしたところでございます。
 関連して今,御説明した契約の重要性及び消費者保護の仕組みに関するところでございますが,資料7の「1.成年年齢引下げについて」,「2.家庭科における消費者教育について」のところでございます。
 さらに,3.に2017年度から2024年度入学生までの表がございますけれども,2020年度以降に入学する生徒につきましては,実は高校の3年生のときに,成年18歳となる予定でございまして,このため,3年生のときまでに,しっかり契約の重要性及び消費者保護の仕組みについて,自らが契約の当事者になるということを含めまして,学習をしていく必要があるということでございまして,現行の学習指導要領,及び,新しい学習指導要領も一部を改訂をいたしまして,18歳になる年齢の前まで,すなわち,1学年,2学年のときに,今申し上げました消費者教育についての内容を履修しておく必要があるというふうに考えてございますので,今般,その改正の手続を進めさせていただきたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
【天笠部会長】  どうもありがとうございます。
 では,御意見,御質問等々については,もう一つ御説明いただいてからお願いしたいと思いますので,続きまして,議題(6)の周知に関わる取組についてということで,お願いします。
【白井教育課程企画室長】  資料8を御覧いただきたいと存じます。学習指導要領の周知の重要性については,これまでもこの本部会でも御指摘を頂いてきたところでございます。ちょっと時間も押していますので,ごく簡単にということでございますけれども。
 高等学校学習指導要領を告示しまして,全て小・中・高そろいました。解説書についても,今,お示しをしているという状況でございます。指導主事の先生方,延べ5,500名,また,各都道府県等に文科省の職員を派遣しまして,研修会等を行っております。こういった受講をされた方,先生方,5万人ということで,相当数の先生方に,今,アウトリーチが進んでいるという状況でございます。
 また,今後の課題としましては,特にパンフレットでありますとか,一般の方向けの動画の作成というところに力を入れてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 一つ,この中段にございますけれども,一般向けの周知イベントということで,この8月に,こども教育たんけん隊という,小学生を招いて,実際に学習指導要領はどう作られているのかということをプロジェクト・ベースド・ラーニング的にやってもらうイベントを行いましたので,ちょっと時間が押しているところではございますけれども,少し動画の方を御覧いただいて,また御指導いただければというふうに考えております。
(映像上映)
【白井教育課程企画室長】  今回,小学校5,6年生を公募で募集をしております。
(映像上映)
【白井教育課程企画室長】  本件について,こちらからは以上でございます。
【天笠部会長】  どうもありがとうございました。
 先ほどの移行措置等の説明についてと,それから,今の説明についてということ,この二つについて,何か御意見等々ありますでしょうか。善本委員と笹委員が今上がっていますけど,荒瀬委員,よろしいですね。じゃあ,善本委員と,それから,笹委員という,このお二人でお願いしたいと思います。まず,善本委員からお願いいたします。
【善本委員】  ありがとうございます。2点,申し上げたいと思います。
 高等学校の移行措置につきましては,この中で特に総合的な学習の時間が探究の時間になったことによって,それに関して,理数に関する移行措置が書かれているんですけれども,この部分については非常に注意していかないと,また教科学習に逆戻りというような,ここの段階で書かれていることについて,非常に心配だと思っています。
 ようやく探究になって,本当に私たちが探究でできるということで前のめりになっているところに,理数に関する科目を代替するというふうなところが出てきている中で,平成18年のように戻らないようにということは大変大事なことなので,高等学校の現場として申し上げたいと思います。
 それから,もう一点,学習指導要領の周知に関するところで,私も中央説明会に参加をいたしましたけれども,特に高等学校の学習指導要領に関しては,今回,大きく変更する教科がございますので,そういった教科については,もう少し理念の部分からの周知の工夫が必要ではないかということを,特に参加して感じましたので,お伝えしておきたいと思います。
 以上です。
【天笠部会長】  どうもありがとうございます。
 笹委員,お願いします。
【笹委員】  よろしくお願いいたします。資料7の家庭科の履修学年についてというところです。この成年年齢の引下げに伴いまして,家庭科の学習を,高校1年生,2年生におろしてくるというのは非常に大切なことでありますし,それを実施していきたいなというふうには思っておりますが,現在の教育課程の中で,3年生に置いてある学校も幾つかあります。
 そうした学校の場合は,1年生,2年生におろしてき,そして,古い教育課程で3年生に実施するという,一つの学校の中で二つの学年で実施するというタイミングが生じますので,その辺り,教員の補充,又は,特に家庭科ですので施設が必要になってまいりますので,そういった施設のうまい活用の方法なども考えていかなければならないことかなというふうに思っております。
 以上です。
【天笠部会長】  今の点について,何か事務局のからはありますでしょうか。
【望月教育課程課長】  ありがとうございました。「総合的な探究の時間」にして,これは総合的な学習の時間の中で育んできた探究の活動というのをしっかり,教科の代替ということではなくてやっていくと。とても,当たり前ですけど大事なことでございますので,高等学校全体で,今回,科目構成が随分変わりました。探究の時間等もしていますけど,含めて,周知もしっかり,そういう面でしていきたいと思っております。
 資料7のところについては,おっしゃるとおり,3年生が「家庭基礎」,「家庭総合」を学んでいるところについては,教育課程を少し組み替えていただかなくてはいけないために少し早めにお示しするものですけれども,併せて,同時に,1年生と3年生で開設が重なる場合がございます。そこは各学校の教育課程の工夫とともに,施設・設備のやりくりなんかもしなきゃいけないところがあると思っていますので,その辺,十分に学校の中で工夫していくように,お願いしていきたいというふうに考えてございます。
 ありがとうございました。
【天笠部会長】  それでは,恐れ入りますが,予定の時刻にほぼ限りなく近付いておるんですけれども,ちょっと私の進め方がいろいろと不手際がありましておわび申し上げたいと思いますが,若干時間を延ばさせていただければという。もう少し,まだ幾つか説明すること等が,御報告することがありますので,お忙しい御立場かと思いますが,恐れ入りますけれども,よろしくお願いいたします。
 それでは,最後に,最近の教育課程に関わる動きについて,事務局から御報告をお願いします。
【白井教育課程企画室長】  失礼します。ごく簡単にだけ御報告申し上げます。
 資料8と資料9になりますけれども,失礼しました,資料9と資料10になります。
 資料9の方が,最近,報道でもありましたけれども,「宿題代行」というものが,一部のオークションサイト等で,例えば夏休みの自由研究を800円で販売するというようなことがございました。
 毎年,これまで,8月になりますと,文科省は何もしないんですかというような御取材や何かを受けていたところでございますけれども,今年は事前に,こちらのメルカリ,ヤフー,楽天の3社に御協力いただきまして,こういった出品について禁止をするという方針を明らかにさせていただきまして,この合意の文書を公表させていただいたところでございます。
 これについて,かなり好意的にも報道されていますけれども,一方では,宿題について,その質や量が適切なものになっているのかということについても,学校サイドとしてもよく考えなければいけないところかと思いますので,その辺は指導主事会等でもよく指示してまいりたいと思っております。
 それから,資料10でございます。こちらは報道等でも様々ございますけれども,いわゆるランドセルが重いという問題でございます。ランドセルが一部重いのに,特に子供たちに一部,発達に影響があるんじゃないかとか,いざというときになかなか動きが取れないんじゃないかというような御指摘,御心配を頂いておりました。
 こちらについても,特に様々工夫をされている事例があるということで,なかなか文科省から一律にここまではいい,悪いということはお示しし難いところでございますし,また,教科書なんかも非常に重要なものであるというのも事実でございます。
 ですので,これについては,資料10の2枚目にありますけれども,具体的な工夫例ということで,例えば宿題に使用しないような教材については机の中に置いていっていいです,ロッカーに置いていっていいですというような御指導をされているような学校もあるようでございますので,そうしたグッドプラクティス,一部の事例をここに掲載することで,必ずしも全部持ち帰らなくちゃいけないんではないんだということについて,お示しをしていきたいと思っております。
 ここら辺も,児童生徒の事情,学校の距離,発達段階,様々な事情があると思いますので,学校で御案内いただければというふうに考えてございます。
 以上でございます。
【天笠部会長】  今の御報告につきまして,何か委員の方から御意見等々,あるいは,御質問等々ありますでしょうか。じゃあ,善本委員,お願いします。
【善本委員】  それでは,時間もないところなので,一言だけ申し上げます。
 資料10については,今回,文科省が「置き勉」を認めるというふうに報道されたのは非常に残念だと思っています。この通知はそういう意図ではないと思いますが,国として「置き勉」を認めるというふうにもう見出しにはっきり出ましたので,私ども学校現場としては,この問題はもう少し本質的な議論であって。
 学校と家庭の学びをどのように切り分けていくかと,反転授業とか反転教育のような考え方もありますし,また,それから,今進めている教科書をはじめとする教材のデジタル化と。
 あるいは,私は小学校に関してはちょっと分からない部分は多いですが,そもそもランドセルというものが非常に形状が固定的であった,様々なものを持つのに,なれていないと。私どもは中・高ですけれども,中学生には,持ち物を特に定め,持つための袋を特に指定せずに,ほぼ全員の生徒が非常にフレキシビリティの高いリュックを持って,中学生も高校生も来ています。
 何かそういったような工夫も学校現場である中で,国が「置き勉」を認めるというストーリーじゃないというふうに,やっぱりそれは本質的なところではないと思いますし,家庭にしっかり置いて,しっかりと学習をさせるということも大変重要なので,その部分についてはもう少し違う形で議論を進めていただけたらなというふうに思います。
 以上です。時間がないところ,ありがとうございました。
【天笠部会長】  よろしいですか。
 ということで終わりにさせていただきたいと思いますけれども,本日の議題は,議事は以上ということにさせていただきます。事務局におかれましては,本日の意見を受け止めていただき,今後の審議に生かしていただければと思います。
 最後に,次回以降の予定について,事務局からお願いいたします。
【白井教育課程企画室長】  次回の教育課程部会につきましては,10月1日の月曜日の午前中を予定してございます。また,本日の資料につきましては,机上に置いていただけましたら,後日郵送させていただきます。
【天笠部会長】  それでは,本日予定しました議事は全て終了いたしましたので,これで閉会したいと思います。どうもありがとうございました。

―― 了 ――

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