資料9 栄養教諭制度創設に関する教員養成部会(第20回)における意見等の概要

  • 免許取得を希望するすべての者に、食に関する指導に係る科目を課すのはどうか、例えば、免許の総合化の中で検討できないか。
  • 学校給食を実施していない学校の児童生徒への指導についてはどう考えるのか。食に関する指導を給食と結び付けるのではなく、家庭科教育との関わりの中で考える必要があるのではないか。
  • 栄養教諭制度を創設するのであれば、身分保障をしなくてはならない。国が各学校に栄養教諭を必置とするのでなければ、実質的に各地方公共団体の予算で配置される保障がない。給食に結び付けるだけでなく、教育課程に児童生徒への食に関する指導を位置づけないと中途半端なものになるのではないか。
  • 給食を実施していない学校では、学校全体として食に関する指導をどう考えるのか。また、配置や身分取扱の問題についてきっちりと議論する必要があるのではないか。
  • 栄養教諭の専門性がはっきりしなければ、養成する大学の教職課程でどのように位置付け、どのように単位認定を行うべきかが定まらない。
  • 食に関する指導は、一般的に学級担任が扱い、それを養護教諭や学校栄養職員が手助けをし、必要に応じて時間を設けているのが現状ではないか。今後栄養教諭も担当するとした場合、どこで指導の時間を生み出すか。一方、そういう時間がどの学校でも必要なのかという検討も大事な視点ではないか。
  • 99%の小学校で給食が行われているのであれば、そこにおける食に関する指導は非常に重要である。今の学校栄養職員が、より教育的な専門知識を身に付けることで教育効果は上がっていく。食育の重要性の高まりの中で非常に大切な制度を作ることには賛成である。養護教諭の免許を参考にしながら議論してほしい。
  • 学校栄養職員が配置されていない学校はどうするのか。現在の学校栄養職員数では足りないのではないか。将来の政策の方向性として増やすのか、それとも程々に増えることを想定するのか、議論をした方がいいのではないか。かなりの人数が共同調理場で働いており、勤務形態、仕事の中身が問題になるのではないか。また、本来家庭で行うべきものを学校で行うには、学習指導要領との関連も考えなければいけない。
  • 学校栄養職員が配置されていない学校でも食に関する指導は行われている。給食の時間にも指導を行っているが、給食の時間は子どもたちが一番楽しい時間であり、給食を食べているときには栄養教諭の指導が子どもたちの心に入っていかないのではないか。将来にわたって、食の重要性をしっかり学び、自分自身で考えさせることが必要ではないか。どのような時間を設定し、どのような指導を行えばいいのか。
  • 食に関する指導の重要性と栄養教諭の創設は別問題であり、配置は地方公共団体の判断に委ねることとなっている。学校教育の中では、学習指導要領で定められているような義務的に行うべき教科と、それぞれの判断で付加する教科とがあり、食に関する指導は後者に属する。義務教育における地方分権の流れからは、義務的に配置することを前提にするのは、非現実的である。

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