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資料4-3 「教員の養成・採用・研修の改善に関するワーキンググループ」における主な意見

1.制度の基盤となる考え方について

○ 教員免許は教員としての必要最小限の力を公証するものであるが、一方で教員は高度専門職として位置づけられており、このことについてどのよう考えるか整理が必要ではないか。
○ 大学は、開放制という教職課程を開設できる権利の裏側に、資質を備えた教員を育てるべきという義務を負っている。その権利と義務の二つを満足する開放制を堅持するという前提で議論を進めるべき。

2.教員免許状の在り方について

○ 義務教育免許状を創設する必要があるのではないか。そうすることにより、小学校の先生が中学校での得意分野や特別支援などをバックグラウンドに持つこととなり、小学校で専科を十分担えるようになる。
○ 幼保連携に対応した免許状が必要。
○ 小中一貫教育の制度はかなり現実的であり、免許もそれに対応する必要がある。小中の免許をある程度維持しながら、相互に乗り入れられるようにすることが現実的ではないか。
○ 小学校の専科制を小学1年生から導入することは無理がある。小学校のどの段階から専科制を導入するべきか、子供の発達段階を踏まえて検討すべきである。
○ 校種間の接続が弱いことが課題だが、中高一貫免許を導入するということは、校種で分かれている今の免許制度と異なり、俯瞰的な視点を身に付けさせるために免許制度を変えるのか。何をねらいとし、どういう資質を求めるかによって免許の在り方は変わってくるのではないか。
○ 学制改革など政策的な動きに合わせて免許の在り方を考える必要がある。
○ 幼小、小中、中高の接続の現状にあった形で優れた教員を養成することが目的であれば、複数校種の免許を基本とする考え方が理想ではあるが、現実には難しいのではないか。
○ 教員免許を持つことは多様な学校制度に対応できるということを保証する必要がある。
○ 教員免許は学校現場・教育委員会で生きて働くものでなければならない。学校現場の切実なニーズは、学校間をまたがって教えられる免許を持った先生がほしいということ。
○ 小学校から高校まで一貫した教科教育免許でも、接続について学ぶことが必要。
○ 6・3制と子供の実態がずれはじめている。学校現場の実情を踏まえると小学校の高学年、特に理科、算数、体育は教科担任制で指導しなければならない現実がある。小学校高学年には教科の専門性を持つ中学校の先生が教えられるような仕組みが必要。例えば、全教科型の前期義務教育免許状と教科型の後期義務教育免許状という二つの種類の免許を作るのも一つの考えではないか。
○ 全教科型の前期義務教育免許状と教科型の後期義務教育免許状と中高一貫免許の3種類があれば、どのような学制になっても対応できるのではないか。

3.教職課程の在り方について

○ 「教科又は教職に関する科目」について、実態がどのようになされており、狙い通りの実質的な中身になっているのか、きちんと把握する必要があるのではないか。
○ 中学校の新規採用教員を見ていて感じるのは、専門性、実践力、指導力のなさである。特に教材研究ができない教員が非常に多く、このため大学の教職課程の中身を見直す必要があると考える。
○ 教材研究については中学校に教科ごとの教育研究会という組織があるので、学生にそういったところに実習や現場体験などをさせて、専門の先生とつながりを持たせることも必要ではないか。
○ 学生や院生が学校現場で実習を行う機会を増やし、その学校での評価を大学側で重視してもらえるような仕組みが必要。
○ 小学校においては教科の枠で捉えられない新しい課題がかなり出てきている。そういった課題を教員養成の中身としてどのように入れていくのかを考えていく必要がある。
○ 体験的な学習は学生に人気があり、そういうカリキュラムは養成系の大学ではやっているが、一般大学ではほとんどできていないため、財政支援やカリキュラムの規定に含めるなど、何らかの仕掛けが必要なのではないか。
○ これまで学校は教育サービスを提供する場であったが、これからの時代は外部の教育力を活用していく必要があることを考えると、学校は教育サービスが展開されるフィールドになる。そうなったときに、教員に求められる資質もおのずと変わってくるのではないか。
○ 単位の実質化の枠の中でいかに効率的に教員を養成していくかを考えていただきたい。全国どの大学でも共通性のある養成となるように議論してほしい。
○ 教職課程を担う教員の研修の必要性も喚起していく必要があるのではないか。
○ 校種間の接続を重視したカリキュラムが必要。かつて中高一貫校の研修カリキュラムを作成した際、自分の免許と異なる学校種の生徒理解が大きな課題であった。発達段階の理解については、教職課程などに取り入れる必要がある。
○ 小中の接続や中1ギャップに対応するためには、発達段階の理解について養成段階できちんと学ぶ必要がある。
○ 小学校も中学校も理科の指導が課題。特に小学校の理科は専門性が多岐にわたるため、今の大学の教職課程だけでは教材研究を十分に行うだけの力を身に付けることができない。
○ 中学校の先生は専門性・知識にはたけているが、思考力・表現力・判断力を育てるための指導法の力が小学校の先生に比べると弱い。各教科の指導法に総合的な学習の指導法を中に入れるだけでも、授業力の向上が期待できるのではないか。
○ 普通学級にも多くの発達障害の子供がいるため、特別支援教育の中身を増やすべき。発達障害については教員になってからなかなか学ぶことができないため、教員養成の段階で単位数を増やす必要がある。
○ 特別支援教育に関しては別立ての枠組みにした方がよい。
○ 教科又は教職に関する科目は、そのねらいが達成されておらず、廃止してもよいのではないか。
○ 教育実践演習と教育実習を融合にすることについては賛成。そうすることで、大学に教育実習に対して責任を持たせることができる。
○ キャリア教育は個別課題というより、大学の教育課程の中で位置づけるべき性格のもので力を入れていく必要がある。
○ 思考力・表現力・判断力の育成するための指導力は、教科指導だけでは駄目で、教科専門のところで厳しく学生を指導しないと力がつかない。
○ 特別支援教育、道徳、特別活動、ICT、総合的な学習などの個別課題こそ、教育委員会が責任を負うべき。このような課題について、大学と教育委員会が連携してどのように対応すべきか明確に打ち出すべきではないか。
○ 教師塾のように教育委員会と大学の連携を進めている地域があるが、そういった取組も大学における教員養成の一つと言ってもよいのではないか。
○ 大学と教育委員会との連携は大事だが、現実には、教育委員会は大学で学んだ内容をそのまま認定しているだけで、中身までは問うことはできない。

4.教職課程の質保証について

○ 教職課程の実地視察はある程度効果をあげているが、全ての大学で行うことは難しい。教職課程の認証評価のような制度があってもよいし、毎年年次報告をさせるだけでも、大学が組織的に教職課程を充実させるモチベーションになるのではないか。
○ 教職課程については大学として責任を持つ体制が必要。
○ 課程認定制度に評価の仕組みを導入する場合、教員免許が国家資格として機能している以上、文部科学大臣による認定の仕組みは必要。文部科学大臣の認定とともに、一定期間ごとに第三者機関の評価を受けるというやり方がよいのではないか。
○ これからは教職課程を設置することの意義、教職課程を置いたことによる実績が問われてくる。
○ これまでの教職課程は、一度審査を通ればその後はそれほどチェックされず、質の向上が図りにくかったところに課題があったが、今後は第三者評価を入れていく必要がある。
○ これまでの教職課程の認定や実地視察では基準を最低限満たしているかどうかしかチェックしておらず、プラスの評価まではしてこなかった。今後は大学が自らの取組や実績を世の中に説明し、それらを正当に評価していくことが必要。教職課程だけがいつまでも入り口管理だけという時代ではなくなっている。
○ 制度としてシンプルにすること、質的向上が担保されるという二つの観点で考える必要がある。教員養成課程を統括する組織を新たに設置することにより、ただ単に全体をまとめるだけではなく、教職課程の質的な向上が図られる必要がある。
○ 教員養成課程を統括する組織を作ることによって、教員養成課程が学位課程を離れることになり、各学部が責任を持ちにくくなるということもあり得るのではないか。
○ 大学ごとの認定とした場合、学部の専門性と教員免許の相当性が担保されなくなるおそれがあり、慎重な議論が必要。
○ 大学が全学的に責任をもって教員養成を行うことが必要。
○ 認定は第三者機関によるものでは重みがないため、文部科学大臣の下で行うべき。また、第三者機関が実際に機能するかどうか疑問。
○ 教職課程の質を保証するには、一定期間ごとに認定を繰り返すという案もあり得るのではないか。
○ 課程認定の在り方については、大学改革の動向も見ながら検討すべきではないか。
○ 出口管理のことも考えた課程認定を行うべき。

5.大学と教育委員会の連携について

○ 初任段階のカリキュラムと学部段階のカリキュラムに系統性をきちんと持たせ、学部段階でやるべきことと初任段階で身に付けるべきことを棲み分ける必要がある。そうしないと学部段階の教育課程は膨らんでいかざるを得なくなる。
○ 大学における教員養成と学校現場に出てから教育委員会で行う研修を連続性を持った形にして行く必要がある。大学における養成だけでは限界がくるだろう。
○ 大学と教育委員会の連携については、ある程度任せるのではなく緩やかな規定も必要になるのではないか。国公立大学と教育委員会の連携は進んでいるが、私立大学などはなかなか進んでいない。コンソーシアムを形成するなど、どのように連携するのかを検討しなければ、連携に地域格差が起こる。
○ 「教師塾」などの取組が増えてきているが、こういったものに大学も関わって、地域で教員を育てるというやり方も考えられるのではないか。
○ 養成と研修は切り離せなくなる。最初の数年間の研修は文部科学省として義務づけや大枠を示すことなどが必要ではないか。
○ 教育委員会は可能な限り大学のFDに協力していく必要がある。
○ 養成と採用の接続はぜひ積極的に進めてほしい。公平性・平等性を重視した採用にも限界があり、資質にめぐまれた学生が採用されない現実がある。養成段階の学修を、可能な限り客観性を保ちながら、しっかり採用段階で評価していく必要がある。
○ 教員養成課程における学修の状況について大学が客観的に評価しているか疑問がある。もっと採用と養成の接続を強化すべき。
○ 現実は教育委員会において採用選考をする際、書類上では大学での取組を参考程度にしか見ていない。書類だけではなく体験的な活動や模擬授業などの実習を通じて、教員としての人間性や資質を評価していくことが必要。
○ 養成と初任者研修をどうつなぐか考えていく必要がある。その中で、教職大学院を修了した学生には初任者研修を免除するなど、教職大学院との関係を考慮してもよいのではないか。
○ 教職大学院の設置を促進するためには、教職大学院の修了者を対象に特別選考を実施するなど何らかのインセンティブを意図的に設けることが必要。

6.研修の在り方について

○ 学校は人員、予算等の問題で研修に出したがらない。教員を研修に出したときの人的手当や、研修から戻ってきた教員が校内のみならず地域内で成果を還元し、活躍できるような条件整備等が必要。
○ 研修を受けた後の資格付与など教員自身のステップアップや、研修の成果をどのように現場で適切に生かしていくかなど、処遇への反映や研修へのインセンティブを明らかにする必要がある。
○ 現職教員が教職大学院に通うには、休業制度や夜間に通えるようにするなどの工夫が必要ではないか。

7.その他

○ 教員養成の危機の根幹は、現在、大学進学率が今定年を迎えている先生方の時代に比して約3倍になっているということ。これを直視しなければ、教員養成の質の低下は防げない。
○ 入り口でいっぱい与えても駄目。やはりある程度体験させて、現場とはこういうものだと実感した上でもう一度大学に行かせることが必要だが、教員が非常に忙しすぎて研修に携わるゆとりがないのが現状。教員にゆとりを持たせれば、大学との連携、教員自身の研修というのは一気に進むと思う。
○ 非常勤の教員の数が増えており、学校教育はその力に負っている部分がある。非常勤教員の指導力向上についてもきちんと検討しなければならない。
○ 世の中は教員にゼネラリストとスペシャリストの双方を求めている。英語や道徳など時代の要請に応じた課題に対応するためには、ゼネラリストの側面が要求されるが、それに具体的に対応できるのは教育委員会をおいてほかはない。
○ 部会に案を出す際は、複数案を提示していただきたい。
○ 教員は高度専門職であるという位置づけを社会的に認知させることが非常に大事。すでに教員は専門職業人として評価されており、生涯学び続けながら高度な資質能力を身に付けるべき。
○ 基礎的な力が身についていないのに教員になってきている人もいる。教員としての基礎基本を身に付けていることを公証するような認証制度がこれからは必要ではないか。

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初等中等教育局教職員課

-- 登録:平成26年10月 --