ここからサイトの主なメニューです

資料1 第4回 今後の放課後等の教育支援の在り方に関するワーキンググループにおける主な意見(案)

1.日時 平成26年1月17日(金曜日)14時00分~16時00分

2.場所 文部科学省 3F2特別会議室


3.主な意見
●論点 教育支援活動の充実のための持続可能な仕組みの在り方について

(1)学校の教育活動と放課後や土曜日の教育活動の効果的な連携・協働の仕組みづくり (放課後子供教室、学校支援地域本部、コミュニティ・スクール等)
○ 放課後子供教室を、小学校だけではなく中学校でやる意味もあるのではないか。


○ 放課後子供教室を中学校版にという意見があったが、いわゆる月曜日から金曜日の教育の充実や放課後の充実という意味において、小学校ばかりではな
く中学校もいい視点ではないか。


【教育と福祉の連携促進のための仕組みづくり】
○ 厚生労働省の放課後児童クラブの基準に関する専門委員会の中でも、放課後子供教室と放課後児童クラブの関係の一体又は連携について、どのようなやり方がいいのかという議論もあった。留守家庭児童とそうではない子供が一体的に触れ合いながら放課後の時間を過ごすことは、決して悪いことではないと思っている。


○ 放課後児童クラブは約40人が一つの単位だが、もう少し、大きな子供同士の関係性での触れ合いも非常に大事なことなので、連携あるいは一体的な取組の推進も必要。


○ 放課後子供教室と児童クラブとの違いは何点かあるが、集団の規模として、児童クラブには定員が設けられており、今回の基準の検討でも約40人というラインが示されており、複数のクラブに分割することや、待機児童の受入れも柔軟に対応し、定員を超えて受入れを行っている現状がある。


○ 放課後児童クラブの基準の検討では、対象の年齢について、小学校6年生まで児童クラブで受け入れる拡大が示され、児童クラブと放課後子供教室とで対象年齢がそろった。今後、プログラム、施設・設備、職員の指導の在り方、内容等々、必要になってくるだろうと思っている。


○ 奈良市では、学校支援地域本部における幼稚園の運営委員会のメンバー構成について、どのように選出されているのか、保育園にもあるのか。また予算、事業計画は、幼稚園の運営自体のことか。


○ 奈良市では、保育園は今のところ別部署で、教育委員会ではないので、保育園では運営委員会は組織されていない。今後、認定こども園を展開していくので、予算は配当していかないといけないと思っている。また、放課後児童クラブには、この運営委員会の中には、今のところ入っていない。


【多様な関係者の連携のための学校施設の活用】
○ 放課後子供教室と児童クラブの実施場所について、同一施設を使用している場合とそうでない場合もあり、時間や場所や設備、あるいは地域の人材資源の活用・共用・情報の交換も含めて、更なる連携に当たって整理していく必要がある。
 
○ 中学校内にコミュニティハウスが併設されており、地域施設としての機能を果たしている。赤ちゃんから小学生、お年寄りまでが、用がなくても来られる施設でもあり、講座をしてお茶を飲んでいてふと見たら、中学生が後ろで合唱の練習をしているなどの光景が常に学校の中にある。学校内の“地域の縁側”が、学校と地域をつなぐ一つの場として重要な役割をしている。


○ コミュニティハウスでは、土曜日には土曜クラブといって、学年も学校も違う子供たちが主体的に参加するプログラムをしており、中学に来たときに知り合いがいたり、違う学校の子供たちも知り合いであるという、中1ギャップや中1プロブレムの解消に少しは役立っている。


【学校長の役割の重要性と持続可能な活動の在り方】
○ 学校長がどのようにコミュニケーションを図り、校内でどのように共有化を図り、どのように子供たちの教育を充実するための策をやっているのか。


○ 学校経営と学校の教育活動を校長の能力の限界にとどめてほしくない。つまり、学校にはそれを超える課題があるから、校長の持っている経営力で足らなければ、外からの資源、あるいは新たな資源をそこに加えることによって、課題に対応できるような体制を作ってほしい。


○ 初期の段階では、校長先生のリーダーシップが非常に大きく、いろいろな制度の導入期は校長の腕次第だが、成熟してくると、校長先生も学校経営の一部であり全部ではない。つまり、学校運営協議会や、学校支援地域本部が機能し始めると、校長のよき援軍ではあるが、校長が全て振り回すわけではないという関係まで醸成されてくる。


○ 校長が変われば学校が変わるというのは一つの哲学ですが、校長が変わっても学校は変わらないのも哲学である。いい意味で変わらないのであって、ほかのところで校長を必要とする場面が出てくるので、いいのではないか。

(2)教育支援活動におけるNPO、民間との連携の在り方
【企業・団体等の力を教育に生かす仕組みづくり】
○ 経済同友会では、企業経営者が学校への出張授業、講演、懇談する活動を行っているが、同友会は企業経営者が個人の資格で参加している団体であり、法人で参加していない特性を踏まえた活動、仕組みになっている。


○ 出張授業では、社会を知ってもらうことを重視しているが、企業経営者は、様々なビジネスの現場でいろいろな体験をしてきており、過去の経験を語りながら、働くことの意義・喜びを語りかけ、多くのロールモデルに触れ、夢を持ってもらい、子供たちの心に火をつけることを重視している。このようなことを通じて、目的意識を持って学ぶきっかけにしてもらうことが大切である。
 
○ 出張授業のテーマは、働くことの意義・喜び、学ぶことの大切さや、これからの社会で求められる力・社会の仕組み、中高生時代に身に付けたいことなどであるが、分野別だと、国際理解・グローバル化、世界の情勢等を中心にやっている。


(3)コーディネート機能の強化、コーディネーターの育成方策
【学校と地域・企業等をつなぐコーディネーターの役割と位置付け】
○ 横浜市立東山田中学校は、平成17年、学校の開校と同時に、コミュニティ・スクールとして開校したが、セレモニーのような会議を重ねるのではなく、学校の最大の応援団になり、あるときは学校評価に関わる辛口の友人という存在になってきており、何ができるのかを試行錯誤してきた。


○ 教職員が何かと学校運営協議会に関わることで、地域の方と話したことで考え方の変化に少しつながり、問題解決に役立つ実感を持つようになった。


○ 平成20年から学校支援地域本部を置き、事務局として四つの学校をサポートしており、大事にしていることは、情報・思い・アクションの共有である。情報の共有はコミュニティカレンダーの作成、思いの共有は教育目標・子供像の共有やシンボルマークを公募して作ったこと。アクションの共有をするときに必要なのが、コーディネーターである。


○ NPOでは、人的な応援に加えて、寄附としてお金の応援も集める仕組みやノウハウもある。


○ 企業のボランティア参画によって、学校等への教育参加は随分変わっていく可能性がある。経営者であれば、結構時間も自由になるが、イギリスでは、学校に関する活動の休暇制度が補償されており、経営者だけでなく、もっと広げていくためのワークライフバランスなども、何か議論してはどうか。


○ 企業の参画について、トップが自ら動くことも重要であり、トップの地域教育、社会教育に関する理解が進めば、その会社の社員にそのような経験をさせるはず。社会貢献に取り組んでいけば、本当にいい関わり方ができるのではないか。


○ サポートシステムの重要性として、校長先生に限らず、教頭先生、社会教育主事、そのような者が一体となって機能していくことが大事。その中に地域の資源、それからNPOの力が加わっていくと、本当に鬼に金棒である。


○ 学校の単位PTAの会長は文部科学省の事業の情報を持っているわけではなく、やはり教育委員会からの発信力、学校からの発信力が本当に大事だと思っている。いろいろな事業をやっていく中で、情報を共有していきたい。


【コーディネーターの育成・機能強化のための研修の充実】
○ コーディネーターは、養成講座もあり、学校にもコーディネート機能を持つ先生方がおり、企業にも窓口はあり、大学や行政にもそういう方がいる。様々な組織のコーディネート機能を持った方たちをつないでいくのも必要であり、広域的な学校支援の地域コーディネーターのネットワークにつなげる中間組織も必要ではないか。


○ 学校のキャリア教育には、企業人を含め様々な方に参画してもらっている。特にプロに学ぶ職場体験、企業人の面接や自治会の方の面接等を行い、関わった人全員と先生方、コーディネーターの交流会を毎年行っている。


○ 地域に学校が支えられていくことに、三つ大事なことがある。一つ目は、校長先生のリーダーシップ。二つ目は、良質なコーディネーター組織が必要なこと。三つ目に市民の応援。この三つがそろうと、三種の神器のように、非常に強く学校が支えられていくと思う。


○ 良質なコーディネーター組織はどうしたら維持・発展されるかというと、まず、人に尽きるのが私の感覚であり、いい組織や仕組みづくりの前に、まずいい人をどのように見つけて育てるかが、もう少しノウハウや知見化されていくといいと思う。


○ 本当のキーマンになるコーディネーターをどう見分けるか、次に市民をどう巻き込んでいくかは、手法や仕組みとか、そのようなものが出てくると思う。

 

●論点 地域の主体的な取組の活性化

(1)地域の主体的な取組が活性化できる仕組み
【子供に関わる大人の学びのコミュニティ化と地域の活性化】
○ 社会総掛かりで教育に関わり、その中で私たちに何ができるかを考える必要がある。子供の成長は、時間軸と空間軸があって、空間軸は、学校だけではなく家庭や地域、もっと広い世界で子供たちは24時間を過ごし、これからの人生を過ごしていく。時間軸は、成長する中で関わるいろいろな施設や学校や企業や大人のつながりの中で子供が育つということ。その中で大人が、できることや担うことを、知恵を出しエネルギーを使ってやっていくとともに、大人がつながらなければ、子供の成長は円滑にはいかないのではないか。


○ コーディネーターは、PTAの OBの人が多いが、やったことの結果よりもプロセスが大事であり、どのように工夫して先生方と地域をつないだか、学校と地域をつないだのかが大事である。何よりも大事なのは、下請でもないし、活用されるものでもなく、イコールパートナーとしてどのようにしたらうまくいくかである。
 
○ 学校と地域を結ぶのは、大人も学ばなければできない。コーディネーターが関わることや、企業や地域の施設、ボランティア、学校と、様々な立場の違う人とのつながりをイコールパートナーとしてつなぐときに、新しい価値を受け入れ、自分を変容させないとできない。


○ 大人の学びのコミュニティをもっと作っていくことが子供の未来でもあり、また、まちの未来でもあると考えている。
 
○ もう一つ大事なことは継続性であり、外国では学校ファンドを設立している事例がある。


○ 持続可能な対応をしていくために三つ考えたが、一つは大人の学びのコミュニティ化であり、人材の独自育成システムを作っていくことで、いろいろな事業に関わる人は、最初はいるが、だんだん枯渇していく。学校や地域が展開しようとする事業に関わっていく人材を育成するには、大人の学びのコミュニティが必要である。
   二つ目はサポートシステムであり、外部の教育機能を持ったところと連携することによって、サポート体制を十分なものにしていくこと。そのためには、連携協働を進めるコーディネーター能力を持った人が必要である。
  三つ目は、教員の理解であり、校長も含めて抵抗勢力としての教員組織から協働の相手としての教員組織に育てていくことである。これをやっていけば、持続可能な仕組みとして自力で動き始める。


○ 名古屋では、社会教育主事が大分削減されてしまったが、社会教育主事講習で学んだ人たちが、校長会の役員にもなっている。トワイライトスクールなどの放課後の取組を大事にすることは、地域を大事にすることであり、ひいては地域の人が学校を大事にしてくれるので、社会教育主事は大事な仕組みの一つではないか。


○ 社会教育主事から教頭になり、地域との連携担当の教員をしていく仕組みがあり、放課後の取組への理解者が多く、効果も何となく分かっている。ただしエビデンスを出してもらうと、今後の充実に向けて説得しやすい。


(2)国としての支援策、自治体の役割
○ 奈良市では、平成23年度から「放課後子供教室」と「地域で決める学校予算」を学校・家庭・地域が連携と協働した取組に位置付け、地域全体で子供を守り育てる体制づくりの推進に向けて取組を進めている。この事業では、縦のつながりと横のつながりをキーワードにして、1.中学校区を単位とする組織づくり、2.教育活動の充実、3.地域の教育力の再生、4.地域コミュニティの活性化のための四つの事業目的を打ち立てている。


○ また、幼稚園から中学校まで、地域の実態に応じた特色のある教育活動を展開するとともに、学校の運営を地域が補完し、学校と地域が協働して学校・園の活性化、地域の子供は地域で育てることで、地域の教育力の向上と地域の活性化を目指している。


○ 奈良市では、これまでの事業ごとの組織を整理し、市内22中学校区全てに、自治会や社会福祉協議会をはじめとする地域の各種団体の代表とPTA、教職員で構成される「地域教育協議会」を組織したが、中学校区を単位とすることで校区全体が見渡せ、学校と地域や各学校間の連携と協働が促進すると考えた。


○ 各中学校区にある幼稚園、小学校、中学校にも、それぞれ「運営委員会」を設置し、放課後子供教室の事業も各運営委員会が中心となり、地域住民の参画と協力を得て、体験・交流・学習活動に取り組んでいる。さらに、各地域教育協議会に総合コーディネーター、運営協議会に代表コーディネーターを位置付け、学校と地域の窓口となり、事業における連絡と調整を担っている。


○ 中学校区を単位とした仕組みづくりを進めてきた効果は、これまで小学校区で行われてきた祭りなどの行事や、各自治会単位で行われてきた防災訓練などが、地域教育協議会が主催することにより、中学校区全体の取組となってきているところ。また、小学生や中学生がその場に参加する機会が更に増え、地域住民との出会いの場ともなっている。


○ また、地域や各学校園の現状や課題が共有化され、取組内容について共通理解を図れることにある。そのことにより、幼稚園と小学校、小学校と中学校の接続がスムーズになるとともに、協議会と学校園にコーディネーターを配置したことにより、校区間でのコーディネーターによる協力体制もできており、小中一貫教育に向けた、校区の基盤づくりとなってきている。


○ また、コーディネーターと子供たちによる地域資源を活用した学校ブランド産品の開発を行うなど、キャリア教育の視点からの連携協働も進められてきている。


○ 課題としては、学校園における管理職以外の教職員の理解がまだまだ不十分であることや、コーディネーターに対する負担などであり、課題に対する今後の方向性として、学校の窓口となる地域連携担当教員の位置付けなどを検討して進めていきたい。
   また、地域住民のコミュニティの場として、地域教育協議会や運営委員会の構成員が活動するための支援室の常設を進めていきたいと考えている。


○ 様々な支援活動に取り組むためには予算処置が大切である。今後も継続的に国からの財政支援をお願いしたいが、その一方で、予算に関わらず、地域教育協議会による学校・家庭・地域の連携した仕組みづくりが必要であり、地域教育協議会として自立した活動ができないかと考えている。


○ 事業をより充実させるためにも、コーディネーターや学習アドバイザーなど、地域人材の発掘や確保、平日に安全管理を図るために保護者などの協力者を確保する必要があり、事務処理に関わる担当者の負担軽減を図る必要がある。


○ いろいろな問題が学校内にあるので、それに対して、学校がどれだけ地域に開いていけるかと、地域に開いたことに対してはとことん解決しようとすると地域を巻き込まざるを得ない。巻き込んでくると、いろいろな人が参画し、子供たちがいろいろな人から見られている意識が出てきて、地域性を感じてくるなどの流れができて、本当に学校が変わっていく。


【活動を行うことによる成果等のエビデンスの重要性】
○ 日本と外国を比較した児童の調査から得られた知見は、日本の児童は、放課後を子供のみで過ごす割合が他の国に比べて特に高く、放課後子供教室への参加は、児童の日常の遊び人数を増やし、児童の関心・意欲、人間関係能力、文化的作法・教養の意識を高める傾向がある。


○ 教員対象の調査では、学校内での放課後子供教室の実施は、教員の児童・生徒への肯定的評価を高める傾向がみられ、学校支援地域本部では、小学校教員の仕事負担感を軽減するというプラスの関連が出てきている。


○ 特に学校・家庭・地域の連携を重視する小学校教員は、職務上のやりがい感・同僚肯定感と正の相関があり、反対に、仕事負担感・マンネリ感と負の相関がある関係が出ている。


○ 放課後子供教室を学校内で実施している学校に勤務する教員は、子供を学校内で活動させる安心感が高く、教員以外の人が学校に入る抵抗感が低く、また、中学校教員において学校内で放課後子供教室を実施していると、生徒の友人関係、規範意識向上、学習への積極性等に肯定的評価が高いという結果が出ている。


【“あったらいいな”を形にする夢の学校の提案】
○ 提案として、このような学校があったらいいという学校を、できればこのワーキンググループでまとめてみたら面白いと思う。大人も学びに来ている学校、あるいは土曜日も活用され、企業の方も来ているし、一般市民の方も来ている、先生たちも頑張っている、学力で足りない子たちは地域の人がフォローもしてくれているような、このような学校があったらいいということを、このワーキンググループで提言できたらと思う。

 


 

お問合せ先

生涯学習政策局社会教育課地域・学校支援推進室

-- 登録:平成26年12月 --