その他(部会等で議論された課題等) 部会等における議論では、新試験について、「あくまでも高等学校卒業と同等以上の学力認定にとどめるべきであるという意見」と、「高等学校卒業資格の付与まで行うべきであるとの意見」の両論があり、多くの時間を割いて検討が行われた。将来への問題提起として、極めて有意義な議論であった。 各々の主な意見は次のとおりである。
両方の意見に傾聴すべき点が多いが、高等学校の卒業要件の修得単位数と新試験の相当単位数の格差や、高等学校が知・徳・体のバランスのとれた教育を目指すものであることを踏まえ、以下のとおり2つの方針とすることが妥当であると判断した。
なお、新試験合格者に高等学校卒業資格を付与するかどうかについては、上記のとおり、学校教育制度全体との関係について慎重な審議が必要であることはもちろんのことであるが、さらに全課程の修了を学校長が認定する制度をとっている現行の高等学校制度の下で、どのような制度設計が可能かなど技術的にも多くの論点があることが分かった。 この関連で、新試験により、生涯学習社会における学習の評価の仕組みは一段と充実するが、さらに一歩進んで、国民の誰もが生涯のいつでも、どこでも、自由に学習の機会を選択して、高等学校レベルの学力の取得を目的として、学ぶことができるよう、単位累積制度などの新システムの必要性も検討するべきであるとの意見があった。 さらに、我が国においては、大学入試に係る試験が複数あることから、新試験と大学入試センター試験との関係を含め、今後の大学入試の在り方を検討するべきであるとの意見があった。 また、全ての高等学校在学生を対象に学習成果を図る学力認定試験を実施し、その成果を高等学校の卒業要件や大学入学の基礎資格とするなどして高校生にしっかりした学力を身に付けさせる方向を目指すべきであるとの意見もあった。 |
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