株式会社東芝執行役常務

有信睦弘氏(株式会社東芝執行役常務 研究開発センター所長)のプレゼンテーション(要旨)

1.現状

  • 企業の若手へのインタビューによると、以下のような意見がある。
    • 修士論文の研究は、具体的な知見よりは基礎的な能力の習得、研究の進め方が身についたという意味で、就職後も役に立ったとの意見
    • 分野専門的な知識よりは基礎的な知識や技術が役に立っているとの意見
    • 自然科学系教養・基礎科目は概ね役立っているとの意見(専門科目に比べると満足度が低い)
    • 語学教育が語学力向上に結びついたと評価しているのは僅かであり、ほぼ全員が自らの語学力に不満をもっているとの意見

2.人材育成への期待

技術者育成への期待

  • 「技術者」の本質は専門知識とそれを活用する能力 ・
    • 高度な専門知識の教育に加え、広範な基礎知識の教育も重要ではないか。
    • また、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力の教育も重要ではないか。
    • 実習・演習を数多くこなし、専門知識の使い方を十分に体得させることも重要ではないか。

研究開発推進者育成への期待

  • 「研究者」の本質は創造性
    • 専門分野についての深い知識とともに、知識に基づいた深い洞察力を養う必要があるのではないか。
    • 創造性を発揮するために、情報収集能力と分析能力を強化する必要があるのではないか。
  • グローバル化時代に対応した研究者育成が重要(海外経験や語学力)

3.大学院への要望

  • 教育と育成
    • 技術者/研究者としての質(人材像)の明示とそれを目指した人材養成を行うことが重要ではないか。
  • 修士課程
    • 専門性を持った問題解決能力の高い人材の育成が重要ではないか。
  • 博士課程
    • 高度の専門知識と問題発見(設定)能力を持つ人材の育成が重要ではないか。

※ 第19回大学院部会資料等より事務局作成

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高等教育局高等教育企画課高等教育政策室

(高等教育局高等教育企画課高等教育政策室)