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教育基本法の改正を受けて緊急に必要とされる教育制度の改正について(答申)の概要

平成19年3月10日
中央教育審議会

1部 総論

  •  改正教育基本法において示された新しい時代の目指すべき教育の姿を踏まえ、今後、学校教育、社会教育等各分野の諸法の見直しを行うことが必要。本答申は、このうち緊急に改正が必要とされる制度についての考え方をとりまとめたもの。

2部 各論

1.教育基本法の改正を踏まえた新しい時代の学校の目的・目標の見直しや学校の組織運営体制の確立方策等(学校教育法の改正)

(1)概要

  • 義務教育の目標を新設するとともに年限を9年と規定
  • 幼稚園から大学までの各学校段階の目的・目標の見直しと学校種の規定順を幼稚園から始める。
  • 学校評価及び情報提供の規定の新設
  • 副校長(仮称)、主幹(仮称)、指導教諭(仮称)の職の創設
  • 大学等の履修証明の制度化

(2)留意事項

  • 教育基本法及び学校教育法の見直しを踏まえた学習指導要領の見直し
  • 義務教育年限については長期的な検討課題
  • 学校の第三者評価の在り方について更に検討
  • 副校長、主幹、指導教諭の職にふさわしい給与体系・定数改善等について今後検討
  • 大学の履修証明の社会的評価を高めるための具体的な方策等の検討

2.質の高い優れた教員を確保するための教員免許更新制の導入及び指導が不適切な教員の人事管理の厳格化(教育職員免許法等の改正)

(1)概要

1教員免許更新制の導入(教育職員免許法)

  • 教員に必要な知識技能の刷新(リニューアル)を図るため、教員免許更新制を導入し、教員免許状に10年間の有効期間を定める。
  • 免許状更新講習を修了できず有効期間の更新ができない場合は免許状は失効
  • 現に免許状を有している現職教員について、10年ごとに同様の講習の修了が必要

2指導が不適切な教員の人事管理の厳格化(教育公務員特例法)

  • 任命権者は、審査会の意見を聴いて「指導が不適切な教員」を認定
  • 任命権者は、指導が不適切と認定した教員に対し、研修を実施
  • 研修終了時に指導が不適切であると認定した者は免職等の措置を講ずる。

3分限免職処分を受けた者の免許状の取扱い(教育職員免許法)

  • 教員が、適格性を欠く等の理由で分限免職処分を受けた時は、その免許状は失効

(2)留意事項

  • 教員の養成、採用、現職研修等の施策の一体的推進、教員の処遇や職場環境の改善等による教職の魅力の向上
  • 免許状更新講習の内容の充実と修了認定基準の明確化
  • 免許状更新講習の免除の基準の明確化、講習の経費負担の在り方の検討
  • 「指導が不適切な教員」の判定基準等に関する全国的なガイドラインの策定を検討
  • 「指導が不適切な教員」の人事管理システムの迅速な対応を図る。

3.責任ある教育行政の実現のための教育委員会等の改革(地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正)

(1)概要

【教育委員会の責任体制の明確化】

  • 合議制の教育委員会と教育長の役割の明確化、教育委員会の活動状況の点検・評価

【教育委員会の体制充実】

  • 教育委員会の共同設置等による広域教育行政体制の整備確立

【教育における地方分権の推進】

  • 教育委員の数の弾力化と教育委員への保護者の選任の義務化
  • 文化、スポーツに関する事務について、地方公共団体の判断により首長が担当
  • 県費負担教職員の人事に関し、都道府県教育委員会は同一市町村内における転任については、市町村教育委員会の意向に基づいて実施

【教育における国の責任の果たし方】

  • 改正教育基本法の立法趣旨を踏まえ、法令違反等の場合には、国の法律上の責任を果たすことができるよう、以下を踏まえ、適切な仕組みを構築
    • 文部科学大臣は、法令違反等の場合は「是正の要求」を適切に行うことは当然
    • 児童生徒の生命身体の保護のため緊急の場合、憲法に規定された教育を受ける権利が侵害され教育を受けさせる義務が果たされていない極めて限定された場合に国が地方公共団体に対し何らかの措置(指示等)を行えるようにするとの意見が多数出された。
    • ただし、その際は、専門家調査委員会等の報告を参考にする、地方公共団体の対応を当該地方公共団体の議会や文部科学大臣に報告させるべきという意見があった。
    • これに対し、指示は地方分権の流れに逆行する等の強い反対意見も出された。
  • 教育長について事前に国が任命に関与する仕組み(任命承認制度)は採らない。
    • 国が指示等を行った場合、首長や議会にその旨を伝えるべきという意見が多数
    • 国における第三者機関が、学校や教育委員会の評価を行い、研修・情報提供を行うなどの事後評価による対応を図るべきとの意見も出された。

【私立学校に関する地方教育行政】

  • 私立学校も法律を遵守することは当然であり、法定された最低限の基準を担保するため、以下を踏まえ、適切な措置を講ずること
    • 都道府県知事の下に指導主事を配置する等体制を充実すべきとの意見、また、必要に応じ都道府県知事が学校教育に関する専門的事項について教育委員会に対し助言・援助を求め得るようにすべきとの意見、その際、私立学校との協議を経るべきとの意見が出された。
  • 私立学校の独自性・自主性を尊重し、教育委員会が指導を行わないこととする。
  • 私立学校に関する地方教育行政の在り方については今後更に検討

(2)留意事項

  • 県費負担教職員の人事権を全面的に市区町村に移譲することについては、費用負担の在り方を含め、今後引き続き検討
  • 教育委員長の適切な選任、教育委員会の体制充実のための事務局職員等の充実

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

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