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専修学校生への経済的支援の在り方に関する検討会(第5回) 議事録

1.日時

平成29年5月24日(水曜日) 14時00分~16時00分

2.場所

文部科学省 5F7会議室

3.議題

  1. 文部科学省委託事業「平成28年度専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究事業」に関する経過報告等について
  2. その他

4.出席者

委員

小林(雅)座長、相川委員、浦部委員、小杉委員、清水委員、高橋委員、千葉委員、所委員、濱中委員

文部科学省

有松生涯学習政策局長、萬谷生涯学習推進課長、白鳥専修学校教育振興室長

5.議事録

専修学校生への経済的支援の在り方に関する検討会(第5回)
平成29年5月24日

【小林(雅)座長】  それでは、定刻より少し早いのですが、皆さんおそろいでありますので、ただいまより専修学校生への経済的支援の在り方に関する検討会第5回を開催したいと思います。
 皆様におかれましては、大変お忙しい中、また暑い中、お集まりいただきまして大変ありがとうございます。
 この会議自体は1年間休止しておりまして、第5回ということになりました。その年度の初めでもありますので、最初に有松生涯学習政策局長から一言御挨拶いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【有松生涯学習政策局長】  本日は、皆様方におかれましては、大変御多忙な中、検討会に御参加いただきましてありがとうございます。御紹介いただきました生涯学習政策局長の有松でございます。
 この検討会は、専修学校生への経済的支援の在り方について検討いただくということで、平成26年の4月に設置をして、本検討会での議論を経て、同年8月に中間まとめをお取りまとめいただいたと伺っております。と申しますのは、私はその頃はまだおりませんでしたので、今日初めてこの会議に出席をさせていただくことになります。どうかよろしくお願い申し上げたいと思います。
 今申し上げました中間まとめを踏まえまして、私どもでは実証研究という形ではありますが、平成27年度から経済的に困難な生徒に対する支援を実施してまいりました。改めて私から申し上げるまでもありませんが、専修学校は制度発足以来、社会の変化に即応した実践的な職業教育を進めて、高い就職率を誇る高等教育機関として大きな役割を果たしております。その中にあって、特に専門学校生に対する経済的支援の在り方については、引き続き重要な課題であると考えております。
 本日は、昨年度に株式会社リベルタス・コンサルティングに委託をして実施いたしました実証研究の結果につきまして皆様に報告させていただきますので、この実証研究の本年度の進め方を含め、活発な御議論を頂ければと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

【小林(雅)座長】  どうもありがとうございました。
 それでは引き続きまして、今回の検討会から新たに御協力いただくことになりました委員の方々、及び第4回検討会以降の文部科学省の人事に異動がございましたので、それについて事務局から御紹介をお願いいたします。【白鳥専修学校教育振興室長】  それでは、今回の検討会から新たに御協力いただくことになりました委員の方を御紹介させていただきます。お手元の資料1の委員名簿をごらんいただければと思います。
 まず、東京商工会議所人材・能力開発部部長高橋芳行様です。

【高橋委員】  高橋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【白鳥専修学校教育振興室長】  北海道法務・法人局学事課長、所健一郎様です。

【所委員】  所でございます。よろしくお願いいたします。

【白鳥専修学校教育振興室長】  続きまして、第4回会議以降の文部科学省人事異動者を紹介いたします。先ほど御挨拶申し上げました有松生涯学習政策局長でございます。

【有松生涯学習政策局長】  よろしくお願いいたします。

【白鳥専修学校教育振興室長】  続きまして、萬谷生涯学習推進課長でございます。

【萬谷生涯学習推進課長】  萬谷と申します。よろしくお願いします。

【白鳥専修学校教育振興室長】  それから、本検討会の事務局を担当いたします専修学校教育振興室の宮本専門官でございます。

【宮本専門官】  宮本です。よろしくお願いいたします。

【白鳥専修学校教育振興室長】  なお、有松局長につきましては、公務のため、本日途中退席とさせていただきます。
 以上でございます。

【小林(雅)座長】  どうもありがとうございました。
 本日の会議は、お手元の資料の議題1にありますとおり、先ほども御紹介がありましたが、文部科学省の委託事業として実施している平成28年度専門学校生への効果的な経済支援の在り方に関する実証研究事業の実施状況について報告していただくということになっておりまして、委託先の株式会社リベルタス・コンサルティングから御出席をお願いしております。後ほど御報告いただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入る前に事務局より資料の確認をお願いいたします。

【白鳥専修学校教育振興室長】
 1枚紙の「検討会第5回」と書いてある資料に配付資料の一覧がございます。資料1につきましては本会議の名簿です。資料2が専修学校関連の動きということで、資料2-1、2-2というものがございます。資料3につきましては関連予算、これも3-1と3-2と2種類ございます。そして資料4といたしまして本実証研究事業の報告書の概要、それから参考資料といたしまして平成26年8月の中間まとめを配付しております。不足等がございましたら、事務局までお申し付けください。

【小林(雅)座長】  資料はよろしいでしょうか。
 それでは、本日の検討会は文部科学省の委託事業に、先ほど申し上げました専門学校生への効果的な経済支援の在り方に関する実証研究事業に対する経過報告を議題として、議事をこれから進めたいと思っております。
 ただ、1年空きましてので、第4回検討会以降、中間まとめを出して以降、かなりいろいろな動きがありましたので、専修学校関連の動きについて、事務局より御説明をお願いしたいと思います。

【白鳥専修学校教育振興室長】  まず、資料2-1をごらんいただきたいと思います。「これからの専修学校教育の振興のあり方について(報告)」というタイトルのものでございます。
 この報告は本年の3月に公表されたものでございまして、検討会議についてという項目のところにございますとおり、昨年、平成28年5月以降1年間を掛けて、専修学校教育の振興策について議論を進めてまいりました。
 この報告書におきましては、専修学校の役割・機能を再確認をしながら、専修学校教育の振興策の全体像を明示していく内容になっております。
 1ページ目のところに「基本的方向性」というふうにございますが、役割・機能につきましては大きく3つ、記載されております。1つ目のところにつきましては赤字になっておりますが、「多様な産業分野において、地域産業を担い実践的に活躍する専門職業人の養成」ということが、掲げられております。
 また、専修学校につきましては「職業に直結する教育を行う学校」であるということで、その観点からも「質保証・向上に向けた不断の取組」を進めていくことが必要だということが2つ目です。
 3つ目につきましては、「多様な学習ニーズに応え、多様な職業の選択肢を提供」する教育機関としての役割を果たしていくということでございます。
 このような3つの役割・機能を踏まえて、その次の2ページになりますが、大きな枠組が示されております。今の3つの柱をベースに、一番上にありますとおり、「人材養成」・「質保証・向上」・「学習環境」というものが据えられております。
 併せまして、専修学校の中でも改善・向上に取り組む学校を応援するという観点から2つの横断的視点が据えられておりまして、「特色化・魅力化支援」、そして「高度化・改革支援」というものが、その横断的視点として書かれております。その下で、重点ターゲットということで、「地域の人づくり」など、個別に9項目のターゲットが記されております。
 以上の全体像を示したのが2ページの下に描いてある図になるわけですが、この下で具体的施策が3ページ以降に整理されて書かれております。
 3ページからは、今申し上げた3つの柱に沿って、それぞれ1ページずつ記載されております。1つ目の人材養成につきましては「地域の人づくり」、「実践的な産学連携教育」、「社会人受入れ」、「グローバル化」といった重点ターゲットの下で、例えば、産学連携の体制づくりにつきましては、組織的・自立的な連携体制の推進といったような観点であったり、社会人の受入れに当たりましては、社会人向けの短期プログラムの認定制度を新たに作るべきではないかと。そしてグローバル化につきましては、留学生の受入れに関わって質的・量的な充実に向けた方策を進めていくべきではないかといったことが具体的な施策として整理されております。
 次の4ページですが、「質保証・向上」の枠組におきましては、「教育体制充実」というキーワードの下で、研修体制の整備の推進が書かれております。また、「魅力発信」といったことと併せまして、積極的な質向上としまして職業実践専門課程の在り方について、より専門学校が目指すべき取組という形で位置づけを行い、その内容としましては、当面行うべきものとして情報公開の充実強化ということが言われております。併せまして、中期的な課題として第三者評価の導入ということも出されておりました。
 5ページ目ですが、これが3つ目の柱で「学習環境」になります。そのうちの1つ目が「修学支援」ということで、この会議で御議論いただいているような経済的支援の在り方について含まれております。この授業料減免等を含めた経済支援につきましては、「実証研究事業の着実な実施・検証を進め、具体的な方策につなげていくことが必要」ということでございます。
 「基盤整備」のところは、いわゆる耐震化対応等の施設設備の補助も含めた支援の在り方。そして「高度化・改革支援」の最後の項目につきましては、「地域の人づくり」の枠組におきまして高等専修学校の機能強化といったことも触れられております。
 続きまして、資料2-2をごらんください。これは専門職大学、あるいは専門職短期大学と言われる新しい学校種についての動きでございます。ちょうど今日の午前中にこの法案については国会で可決成立したという状況になっております。もともと教育再生実行会議、そしてまたもともとは中央教育審議会においてこうした枠組の提言もされておりまして、具体的な中央教育審議会における審議も踏まえながら法案が提出されていたということでございます。
 中身につきましては、その次のページに法律案の概要ということで示されております。実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関を大学体系の中に位置付ける、それは学位を授与するということでもございますが、その観点から具体的な制度設計について中央教育審議会で示されておりました。
 それが、この法律案という形で具体化されているわけですが、この新たな学校につきましては、一番上のところに赤字で記されておりますが、高度な実践力を身に付ける人材であり、かつ、豊かな創造力を身に付ける人材というところでございます。様々な状況の変化、社会の技術の変化等々があるわけですが、そのような中で現場の改善・改革をけん引できる人材であり、また一番上のところに太字で書いてありますが、新たな価値を創造するということができる専門職業人の養成が急務だということで指摘をされているところでありまして、それに対応する人材を養成していこうということでございます。
 名称につきましては、先ほど申し上げたとおりで、「専門職大学」等となっております。
 「目的等」ということで書いてありますが、これは大学の目的の一部を、この専門職大学に即した形で具体的に明記されているものでございまして、特に「社会のニーズへの即応」という項目にございますとおり、産業界との連携ということを教育課程の編成・実施に当たりまして制度上・法律上位置付けているということが1つの特色になっております。
 併せまして、第三者評価のスキームであります認証評価、これが大学の場合におきましてはビルトインされていますが、大学の学部における認証評価、いわゆる機関別評価と言われるものですが、それに加えて分野別の評価ということも、この新しい学校については実施をすべきだということで、専門分野の特性に応じた評価を受けるということも内容となっております。
 併せまして特色といたしまして、3つ目のところ、「社会人が学びやすい仕組み」とございます。短期の課程と4年課程というふうに、この制度としては想定されておりますが、この4年課程、専門職大学と言われる課程につきましても前期・後期という課程の区分を設けることもできるということも特色となっております。また「社会人が学びやすい仕組み」という観点から、修業年限の通算につきましても法律上の位置付けがされているという形になっております。
 このペーパーの中に、小さい字で実習等の強化であるとか、実務家教員の積極的任用等いろいろございますが、今回法律が成立したということを踏まえて、具体的に設置基準という、文部科学省令になるわけですが、そちらの中でこうした観点を具体的に定めていくというプロセスが今後予定されております。ここに記載されているような観点を新しい学校種については念頭に置いた形で、この施行期日にありますとおり、平成31年度からの開学を目指し、今後さらに議論の具体化が進んでいくものと考えております。
 資料の説明は以上でございます。

【小林(雅)座長】  ありがとうございました。
 今の資料御説明について、何か御質問等はございますか。よろしいでしょうか。また後ほどでも結構だと思います。
 それでは続きまして、平成29年度関連予算についての御説明を事務局からお願いいたします。

【白鳥専修学校教育振興室長】  続きまして資料3-1をまずごらんください。本年度の専修学校関係予算の全体像になります。
 先ほど、資料2-1で専修学校の振興の在り方についての報告を概略御報告申し上げましたけれども、そちらにおきまして、専修学校の振興策の3つの柱があると御説明申し上げました。その3つの柱に沿いまして、この専修学校の関係予算の区分がされております。
 また、本年の3月の報告の中におきまして新しく取り組むべきと提言をされているような項目もございまして、そのようなものも、この新しい予算の中において具体的に事業として今年度からスタートという形で組み込まれている次第でございます。
 資料3-1の一番上の人材養成の観点からでございますが、1つ目の事業は、これは「新規」と書いてありますが、既存の予算事業も含めて、新たな要素も含めて1つの事業となっておりまして、この資料3-1の1枚目にあるところで言いますと「産学連携体制の整備」などが新しい要素になっております。
 2つ目につきましてはグローバル化対応ということで、先ほど留学生の質・量ともに充実した体制作りということで御紹介申し上げた件が、この新規事業として具体化されております。また、2つ目の柱の質保証・向上につきましては、研修体制作り、そしてまた情報発信の在り方が、新たな要素として盛り込まれています。
 3つ目のセーフティネットの保障関係につきましては、基本的に継続という形になります。
  次のページから各事業のポンチ絵を付けておりますので、そちらに沿って若干補足をいたします。2ページをごらんください。
 1つ目の事業ですが、「専修学校による地域産業中核的人材養成事業」でございます。この事業は、先ほど御説明申し上げましたが、既存の事業も含めて要素として入っておりまして、メニューは1から3までございます。それぞれごとに、またシートがありますので、そちらをごらんいただきます。まず3ページをごらんください。
 こちらが「教育プログラム等の開発」ということで、この中にまた3つ要素がございます。この中では、従前より進めている事業といたしまして、右側のところに3つ区分がありますが、真ん中のところにあります「地域版学び直し教育プログラムの開発・実証」ということであります。それからその下の「特色ある教育推進のための教育カリキュラム」、これは高等専修学校等を中心としたカリキュラム開発ですが、この2つにつきましては、これまでの事業名が成長分野等における中核的専門人材養成等の戦略的推進事業ということで進めてまいりました。
 新しい要素が一番上のグリーンで示しているところです。「eラーニングの積極活用等による学び直し講座の開設等」ということでございます。専修学校の振興策の報告書の中におきましても社会人の学び直しが大きくテーマとして据えられ、そのための推進策を進めるべきだというふうに御提言いただいておりました。この事業の中におきましては、このeラーニングをはじめとして、この社会人の学び直しを進めていく上で隘路となっている課題は何なのかといったことを特定しながら、その解決に向けた方策を具体的に出していくということを、この中で盛り込んでおります。
 次の4ページがメニューの2つ目になります。「産学連携手法の開発」ということでございまして、これも継続事業になります。専修学校版デュアル教育推進事業というものの継続になりまして、特に学習と実践を組み合わせて行う様々な教育手法を開発して、学校にとっても、そしてまた連携先となる企業にとっても実践的に役に立つガイドラインを作っていこうということを、この内容としております。
 次の5ページがメニュー3ということで、こちらが先ほど申し上げました新しい要素になります。「産学連携体制の整備」ということでございまして、専修学校と産業界、そしてまた産学だけではなくて官である行政機関も含めて人材育成協議会というものを作っていく。その協議会は単に集まればいいというものではなくて、その協議会の中でPDCAという形で右下のところに書いてありますが、このPDCAサイクルをしっかり回していき、それがまた継続的・持続的、かつまた自立的に進められていくような体制作りを進めていってほしいということで、構築をしたいと考えております。地域版、そしてまた全国版の協議会を作っていく中で、それぞれの地域などの動向・ニーズというものをその中で吸い上げ、共有をして、それを具体的にそこの協議会に参画している学校におきまして教育実践を行い、その実施状況が適切かどうかということについて検証を行いながら改善をし、また次の実践につなげていくといったようなサイクルを回していくということをこの内容としております。
 続きまして、2つ目の事業ですが、「専修学校グローバル化対応推進支援事業」ということで6ページになります。真ん中の右側のところに数字が書いてありますが、ここ数年で特に専門学校におきまして外国人留学生が急増しているという状況がございます。現時点で3万8,000を超える外国人留学生が専門学校に入っているということです。
 特徴としましては、課題というところに示されているところにありますとおり、まず、非漢字圏の留学生が増えて、日本語習得に若干時間が掛かる可能性のある留学生が増えているというところであったり、また在留資格は最近介護分野が拡大しているというところも含め、さらに量的な意味でも専修学校、特に専門学校において留学生が増えてくるという状況も想定されるところでございます。
 そのような観点から、量としては増えつつあり、また今後も想定されるわけですが、併せて質の面でも専門学校、専修学校におきまして受入れの体制を整備できるようなことも当然必要だということで、この事業を進めることとしております。特に1、2というふうに事業内容のところにありますが、1のところにありますとおり、「入口から出口に至るまで」の一気通貫の総合的・戦略的な留学生推進の体制作りをしていくということであります。専修学校だけではなくて、同じように日本語学校、あるいは日本語教育機関から専門学校に留学生として入ってくる方も非常に多い中で、そしてまた、そこを卒業した後に国内に有意義な人材として定着していくためのネットワークも大変重要になってまいります。そうした入口・出口も見据えた形で、各地域で受入れ体制、そして輩出と言いますか、地域人材としての送り出しというところも含めて体制作りを進めていければということで、このような事業を新たに立てております。
 次の7ページにつきましては、質保証・向上の事業でございまして、こちらについては特に点線で囲んだところが新しい要素になっております。調査研究協力者会議の開催のところにありますとおり、これも先ほどの今年の3月に出た振興策の報告に書いてございました情報発信について、特にこれはターゲットを意識した形での的確な情報発信、的確かつ効果的な情報発信の在り方が必要だということでメニューに入っております。
 また、学校評価のところ、そしてまた右上の職業実践専門課程の絡みになりますが、そこにも同じく、これは関連するのですが、教職員の方々の資質能力の向上が大変重要だということでありまして、研修等の体制作りが新しい要素として打ち出されております。特に専修学校につきましては小規模の学校も多い中、教職員の方々のいわゆるFD・SDについて専修学校においても対応していく必要があるという問題意識の中で取組を進めるものであります。
 あと、この事業につきましては、右側のグリーンのところに書いてあるのですが、職業実践専門課程という制度が平成26年からスタートしております。これは、特に産学連携体制を構築しながら積極的な取組をする専門課程を大臣が認定するものでありますが、認定校においては、この事業におきまして、特に第三者評価の在り方についての検証も進めております。こうしたことも含めて、この質保証・向上が一層進められるように引き続き努力をしていきたいということでございます。
 次の8ページ・9ページが、この検討会で御審議いただいているものに関わるものでございます。本日、参考資料といたしまして、平成26年8月におまとめいただきました中間まとめの概要も、その参考資料の方に配付させていただいております。こちらの方で御提言いただきましたとおり、まず、この専門学校につきまして、特に経済的に修学困難な方々が多いという状況の中で、そのような経済的に修学困難な専門学校生に対する公的支援が必要ということで、この事業はスタートしたわけでございます。
 中間まとめの中でお示しいただきましたとおり、まず学校が減免を行うというスキームがベースとなっており、また、専門学校生という個人に対して支援をする枠組というのをベースとして進めております。先ほどの8ページと9ページの資料3-1の方にお戻りいただきたいのですが、この事業につきましては国からの委託先としては大きく2つ想定されております。1つは都道府県ということで、その都道府県への委託のメニューとして3つございます。1つは修学支援。修学支援アドバイザーの配置等でございます。2つ目が経済的支援ということです。特に授業料の支援に関わってのものを想定しております。その支援を通じた効果検証を行うためのデータの収集というのが3つ目になっております。
 具体的な支援の対象者は、先ほど申し上げたとおり、この赤字で矢印が右側に伸びておりますが、経済的に修学困難な生徒という個人を対象とした支援事業です。ただ、学校経由で行うことによって、授業料に確実に充ててもらうという形にしておりますので、お金の流れとしては、まず学校に入りますが、対象としてはこれは個人に対する支援ということで進められております。
 経済的支援の要件については、経済的に特に厳しい世帯であり、そしてまた、この協力者という形で位置付けられている支援対象者につきましては、効果検証に必要となるアンケート等への協力も前提としておりますし、また職業目標達成に向けて目標をしっかり立てて取り組むということもあらかじめ設定しているというところでございます。また、学校経由ということで、学校についても情報公開と言いますか、透明性の確保を行うということも求めております。今申し上げた生徒の要件や学校の要件を示したのが9ページの上に表になっております。
 支援額の規模についてのイメージが、その下の左側にオレンジで囲んであるところになりますが、全体の授業料相当額のうち、まず学校が赤い線で囲んだところですが、まず減免を行い、その2分の1に相当する金額を国が委託費の中で支援すると。これが青い部分であります。残りのオレンジの斜線のところが生徒が負担する額ということで、イメージとしては大体、授業料全体の半分くらいをこの生徒さんが負担する、半分以内を負担するというようなイメージでスタートしております。上限等も設定しておりますので、その辺が右側の方に若干細かいですが、記されている次第です。
 専修学校の予算の、今の資料に基づいた説明は以上ですが、もう1つ資料がございます。こちらが資料3-2になります。まず、その3-2の裏面をごらんいただきたいのですが、奨学金事業の充実につきましては今年度からまた大きな動きがございました。この事業自体は高等教育局で担当しておりまして、この資料は高等教育局から頂いて、今御紹介をさせていただいておりますが、大きな動きとしましては給付型奨学金の創設というのが左側にございます。本年度先行実施、そしてまた来年度から本格実施ということで、専門学校生についても対象となっております。
 こちらも「家計」というところに書いてありますが、経済的に厳しい世帯を対象としているということで非課税世帯が対象となっており、私立につきましては自宅生が3万円、私立の自宅外生が4万円というのが支援の金額となっております。
 それから無利子奨学金の大幅な充実ということで、大きくそこの中に3つありますが、まず非課税世帯の生徒については無利子奨学金は成績基準を実質的に撤廃するということでございます。それから2つ目のところですが、貸与基準を満たしているにも関わらず貸与を受けられなかった者、いわゆる残存適格者といっておりますが、そうした方々を解消するということでございます。それから所得連動返還型制度の導入ということで、より柔軟な形、本来の意味での所得に応じた返還月額の設定という、本来の意味での所得連動型の返還制度にしていくということが制度設計としてなっております。
 予算額等については、先ほどの3-2と書いている表面に書いてございます。丸1が給付型奨学金の創設ということで、本年度先行実施分につきましては、特に私立の自宅外生と、あとは社会的養護を必要とする方ということで、児童養護施設の退所者などが対象になっており、給付人数としては2,800人を想定しているということです。
 2つ目、丸2のところが無利子奨学金のことが書いてあります。そしてまた所得連動返還型の奨学金についても、そちらの方に記されております。
 右側にありますのは無利子・有利子の全体の今の事業費、そしてまた対象となっている生徒さんの数等についての概要が右側になっております。
 説明は以上でございます。

【小林(雅)座長】  ありがとうございました。これまでの事務局の説明について、何か御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、引き続きまして平成28年に実施しました委託事業について、リベルタス・コンサルティングの八田さんから御紹介していただければと思います。よろしくお願いします。

【八田氏】  よろしくお願いいたします。リベルタス・コンサルティング、八田と申します。資料4「平成28年度専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究事業」の概要版につきまして説明させていただきたいと思います。
 まず、1ページ・2ページの表紙をめくっていただきまして、調査の目的につきましては、先ほど御説明がありましたように、本事業につきまして、事業が実際に効果があったのかどうかということを検証するために、調査を行っております。
 4ページ目・5ページ目は先ほど御説明のあった資料と同様ですが、この4ページ目の調査研究機関という位置付けで言うと、弊社が今回調査を実施して検証を行っております。その概要について説明したいと思います。
 小さい字で、3枚目、6ページ目の下のところになりますが、今回、施策効果の分析・検証を行うために6種類のアンケートを実施しております。1つ目が都道府県調査ということで、47都道府県に対しまして、今回の事業に関する状況等のアンケートを取っております。2番目が専門学校調査ということで、全ての専門学校を対象に調査を行っております。データとしましては、学校全体のことを聞いた部分と、それから学科別に聞いた質問がございます。これが2つ目の調査。
 3つ目としましては協力校調査ということで、今回、国事業に参加した専門学校に調査を聞いております。対象校は139校となっておりましたが、115校から回収を受けております。
 続きまして協力者調査。こちらにつきましては、実際の支援を受けている協力者に対して調査を行っております。学校を通じて各対象生徒さんに配付させていただいております。対象が488名で、うち423名から回収を受けております。あと比較のために、一応国事業の支援を受けていない生徒につきましても同数、協力校に依頼をしまして、同じ質問をしております。
 それから卒業生調査。本調査につきましては平成27年度から実施しておりますので、27年度、大体2年生ですが、2年生が支援を受けて、そのまま卒業した人に対して、27年度の支援がどうだったかとか、現在どう働いているかということも併せて調査をしております。
 最後に、出身者調査といたしまして、こちらはその専門学校を卒業若しくは中退して、現在働いている方につきまして、専門学校時代の勉強がどう役立っているかですとか、現状どういった職に就いているかといったことにつきましてアンケートを取っております。
 あと、比較対象として高校卒業の場合はどうなのかということも、併せてアンケートを取っております。
 この6種類のアンケートを分析、それからあと既存の統計等の調査も用いて分析等を行っております。
 7ページ目からが具体的な内容に入りたいと思います。大きく3つで構成されておりまして、2番目の専門学校の役割のこの分につきましては、既存統計を中心とはなりますが、これらを再整理させていただきまして、専門学校の役割、それから地域社会の効果等を確認しました。3番目の専門学校生の支援の必要性につきましては、経済状況をデータで確認した上で、その経済的支援の必要性について、再度分析しております。4番目の事業の効果の検証につきましては、先ほど申し上げたような6つのアンケート調査を用いまして、実際の学校生活の中でどうであったかとか、それが入学段階でどう効果があったか、卒業後にどう効果があったか、また専門学校そのものの支援体制がどう影響があったかといったような観点から検証を行っております。
 では、8ページ目以降、具体的な内容を見ていきたいと思います。まずは2番目、専門学校の役割ということで、専門学校の教育、地域社会への効果を見ております。まずは9ページ目でございます。こちらは、まず就職の状況ですが、図表1につきましては学校基本調査から、大学、それから専門学校の卒業者に占める就職者の割合を見ております。見ていただきますと、大体毎年大学は7割強になるのに対しまして、専門学校は8割と、卒業者は非常に高い就職率となっております。これは言い換えますと、学校から職業への移行が良好で、安定的な労働力を供給することに役立っているということが専門学校は言えると思います。
 では、2番目につきまして、その実際の職種内訳を見たのが図表2となっております。特に多くなっておりますのが、専門的・技術的職業、サービス職業、生産工程の割合が大学卒業者と比較して高くなっております。特に専門学校の卒業の中の職種を見てみますと、こちらにつきましては出身者調査から確認したものですが、情報処理技術者ですとか、看護師、保健医療従事者、社会福祉専門従事者といったような専門職につきましては、特に医療関係の技術者若しくは情報技術者等が多くなっているというのは、1つ特徴と言えます。
 また、サービス職業につきましても、介護職ですとか、あとは理容師・美容師、調理職といったものが割合が多くなっております。
 あとまた、生産工程につきましては、整備士ですとか、組み立てといったような分野に就いている方が多くなっています。
 これらのように、どちらかというと専門性の高い職業に就いていることが分かります。専門性の高い教育を提供する職業訓練機関として機能しているということが言えるのではないかと思います。
 続きまして、10ページ目です。続きまして地域移動の面を見ております。こちらにつきまして、まず図表3につきましては、高校から大学の進学のときに都道府県の移動があったかどうかということを見ております。大学が高校と大学が同じ都道府県で進学するのは4割なのに対し、専門学校は7割近くとなって高くなっております。また、卒業した専門学校があった地域で就職した人の割合というのも6割となっております。
 この内訳で、さらにこれまた出身者調査にはなるのですが、要するに高校・専門学校、それから就職先まで一貫して同じ場所に就職している方というのは、大体5割程度いらっしゃるということが分かりました。つまり専門学校は大学等と比較しまして地域に密着した、地域に労働力を供給する教育機関となっているということが分かると思います。
 続きまして11ページ目でございます。もう1つ特徴としまして、大卒と専門学校卒の就職先の従業員規模等を比べますと、30人未満の中小企業、それからあとその他法人・団体、これは医療社会福祉法人等になると思いますが、こちらの割合が高くなっております。
 これらの図表7・8は一般的データですが、やはり図表7は基本的に30人未満の企業がほとんどでございますし、図表8でもありますように、基本的に求人が多いのは30人未満の企業となっております。ということで、要するに人材が足りていないところへ供給できているということが言えるのではないかと。
 これらをまとめますと、地域の中小企業、医療法人等へ人材を供給する職業教育機関として機能しているということは、言われてきたことではありますが、データとしても見て取れるかと思います。
 12ページにつきましては、先ほど挙げました細かい職種別でも従業員規模等がどうなっているかを一応示しております。職種によって、やはり構成が多少の増減はありますが、やはり基本的に授業員30人未満、若しくはその他法人・団体の割合が高いようなところに対して専門学校の就職が多くなっているということが言えるかと思います。
 続きまして13ページ目になります。13ページ目は、併せまして雇用の安定効果で、実際に就職割合が高いという話はありましたが、その後の就職就業率を見てみましても、男性は大卒並みの高さをそのまま行きます。女性につきましては30代以降も継続的に測り続けておりまして、大学卒業者の女性よりも高くなっているといったことが分かると思います。
 また、図表11・12につきましては出身者調査の方のデータでございますが、高卒若しくは専門学校を中退した人と比べて正社員比率が高くなっているですとか、あとは転職回数がほかと比べて少ないといったことが挙げられます。専門学校を卒業して、専門性を身に付けることによって雇用の安定に結びついているのではないかということが言えるかと思います。
 最後に14ページですが、専門職に就いている方が多いということを挙げさせていただきましたが、業務のやりがい等をどう感じているかということを高卒若しくは中退の方と比べた場合も、専門学校卒業生の方が現在の業務にやりがいを感じているという割合が非常に高くなっています。また、仕事満足度についても高くなっているということが挙げられます。専門性を身に付けることで、やりがいのある仕事に従事しているのではないかということがアンケート結果から見て取れます。
 ここまでは専門学校の役割となっております。
 続きまして16ページになりますが、では専門学校生の支援の必要性につきまして、データで改めて確認させていただきたいと思います。まず16ページ目ですが、こちらが専門学校生の経済的状況になります。図表15につきましては、東大の小林先生らのグループの図表を使わせていただいておりますが、収入階層別の高卒後の進路状況を見ますと、専門学校につきましては親の年収が低い方が専門学校進学率が高いという傾向がまず前提としてございます。
 経済的支援の状況等を図表16・17で見ておりますが、まず図表16は、この10年間の日本学生支援機構の奨学金の利用状況ですが、この10年で専門学校生貸与者とするのが増えております。また、16ページの下を見ていただきますと、20代、30代、40代がそれぞれ専門学校生のときにどういった形で、図表17が授業料、図表18が生活費を負担していたかについて聞いております。これを見ていただきますと、20代におきまして、非常に奨学金を充てて授業料を支払っていたりですとか、生活費を負担していたという回答割合が高くなっております。つまり、やはり専門学校生におきましては、奨学金の利用の割合が非常に高まっているということが分かるかと思います。
 続きまして18ページ目、経済状況につきまして、大学と比較したものでございます。こちらにつきましては、一番下、大学生の私立の家庭からの援助金と授業料等の平均を比較したものでございます。一番下が大学で、こちらにつきましては日本学生支援機構さんのアンケート結果を用いています。上2つにつきましては今回の協力者調査の結果を用いておりますが、上が家庭からの援助額で、下が支出となっておりまして、大学生の私立につきましては基本的に家庭からの援助と授業料等はとんとんになっているのですが、専門学校生は協力者は平均で見ますと半額程度、一般生徒につきましても授業料等の方が高くなっているということが伺えます。これらにより、やはり専門学校生は大学生と比べ、経済的に厳しい環境があるのではないかということが、こちらからも見て取れます。
 続きまして18ページです。先ほど経済的支援、奨学金等を利用しているということを述べましたが、こちらを家計の状況別に見ますと、これは図表の20になりますが、家計状況として、やはり家計年収が低いほど経済的支援を利用しております。特に家計年収300万円未満は6割近くは何らかの経済的支援を利用しております。
 続きまして、では何を利用しているかということを見ますと、一番割合が多いのは、やはり日本学生支援機構の奨学金、続きまして学校の授業料減免制度を使っているという割合も高くなっております。こちらにつきましても、併せて図表22で見えますように、こちらの授業料減免措置を受けられなかったら修学がどの程度困難かについて聞いたところ、やはり300万円未満の家庭につきましては非常に困難というような割合が高くなっております。また、学生支援機構の奨学金につきましても、やはり借りられなかったら修学が困難という割合が300万円未満で非常に高くなっているといった傾向はございます。
 続きまして19ページ目でございます。こちらにつきましても東大の小林先生グループがやられた調査のデータを用いた結果となっておりますが、専門学校生の7割以上が卒業後の返還が不安だから、なるべく貸与奨学金は借りたくないと思っております。前ページで奨学金を借りている割合が高いというのを示しましたが、一方で積極的に借りているかというと、そういうわけでもないというのを示しているのが19ページとなっております。やはり貸与型の奨学金には不安を感じている方が多いということが1つ言えると思っております。
 そのとき、借りたくない割合が、図表25で実際に奨学金の状況別というのを載せております。こちらにつきまして、利用状況別に見ますと、検討したが申請を断念した人の8割はなるべく奨学金を借りたくないと考えているということで、中にはやはり貸与型奨学金へ不安を持って借りていない方もいらっしゃるということを、図表25では示しております。
 また、では申請したけれども採用とならなかったケースですとか、検討したが申請を断念した方というのが、ほかの奨学金を利用しているかどうかを見たのが図表26なのですが、そういった方々はもう8割以上はほかの奨学金は受けていないような状況となっています。ごく一部だけ、1割程度だけ、ほかの奨学金を受けている方がいますが、基本的には日本学生支援機構の奨学金を受けられなかった、若しくは申請をやめたというような方につきましては、ほかも使っていないというような状況となっております。
 あと、20ページにつきましては、借りるかどうか不安というのに、併せて、では実際に借りた方が返還に対してどう感じているかということを見たものです。こちらにつきまして、35%が返還できるか不安と感じているということがあります。19ページの図とあわせまして、やはり積極的に貸与型奨学金を利用しているわけではないということが1つ言えるのではないかと思われます。
 続きまして21ページになりますが、専門学校生の経済的支援の利用状況につきまして、では一方で支援制度としてどうなっているかということを学校側の状況を見ております。図表28につきましては日本学生支援機構の学校の奨学金制度を持っている学校の割合を示したものでございます。こちらにつきましては、大学に対しまして専門学校は、奨学金制度を持っている割合は2割程度と低くなっていると。また、その中を見ますと、大学は給付型が多いのに対しまして、専修学校につきましては半分以上が貸与型の奨学金となっているということでございます。
 図表30につきまして、これは今回の学校調査で見たものでして、授業料の減免制度等も含めて見た形となっております。割合としては、やはり大体同じような形となっておりまして、授業料減免制度をしている割合の方が奨学金を実施しているよりも割合は高いのですが、ただ中を見ますと、経済的基準、つまり家計所得が低いかどうかといったような基準まで設けて実施しているかどうかについて見ますと、経済的基準を要件に含んだ制度の実施割合というのは、多くても授業料減免制度で1割ということで低くなっているということが分かります。
 ということで、新制度の充実はまだまだという言い方でいいかどうかは分からないですが、実施割合は大学等と比較して低いという現状となっております。
 これらを踏まえて22ページ。こちらにつきましては、では高校卒業後に就職した方につきまして、専門学校に行きたかったけれども進学のための費用が高かったから就職した割合というものを算出しますと、今回の調査で8.2%、高校を卒業して就職していますが、そのうち1割程度が進学のための費用が高かったから就職したと回答しております。
 高校卒業後の就職者は年間18万9,000人、これは平成28年度の結果でございますが、ということを踏まえますと、大体1万5,000人程度の高卒者は、専門学校に行きたいけれども経済的理由で進学を断念している可能性というのもあるのではないかということを、これは試算ではございますが、出しております。
 次へ行かせていただきまして23ページ、24ページ。こちらにつきましては、先ほどの出身者調査から、専門学校の中退者につきまして中身を少し見ております。中退した理由のうち36.9%が経済的に苦しかったから中退したという回答をしております。このうち52%が何かの支援があれば中退せずに済んだと答えております。では、どんな制度があれば中退しなくて済んだかについて見ますと、やはり授業料減免制度、給付型の奨学金といったような形の回答となっております。やはり貸与型は余り高くないということがございますので、返還不要な給付型、それから減免型の経済的支援が中退防止には求められているのではないかということが言えるかと思います。
 24ページにつきましては参考で、飛ばさせていただきます。
 ここまでが専門学校生に対する経済的支援の状況となっております。
 では最後に25ページから、これらを踏まえまして今回の事業の効果の検証を行っております。26ページに書かせていただきましたように、冒頭でも御説明しましたが、まずは学校生活に対して今回の支援によってどういった影響があったか、2番目としては入学に対してどのような影響があるか、3番目としましては卒業後にどの程度影響があるか、あと4番目としましては、その学校の経済的支援の体制に対して影響を及ぼしたかどうかといったことを検証しております。
 次のページ、27ページ目から実際の今回の事業の効果を見ております。
 まず、効果を見る前に27ページを前提としまして、今回対象となりました協力者の状況のデータを見ております。まず、家計所得はやはり低くなっておりまして、年間200万円台が平均となっておりますと。こちらにつきましては一般生徒との比較から見ても低いことが分かりますし、あと国民生活基礎調査とこの全世帯の平均と比べても、非常に低い割合となっているということが分かるかと思います。
 今回、協力者に当たった方々につきましては、家計支持者がだれかと言いますと、6割以上は母親、あと1割程度は自分自身ということとなっております。また、主たる家計支持者の就業状況を見ますと、非正規社員か、若しくは働いていない割合が高くなっているということが見て取れます。こちらを前提としまして28ページ目から、では実際の効果の全体像を見ていきたいと思います。
 まず28ページの協力者に今回の事業を受けてどういった効果がありましたかということを聞きました。その結果が図表40となっております。そしてほとんどの生徒が経済的負担が減少しました。こちらは実際には親の経済的負担を減らすことができ、それが自分の経済的負担を減らすことができたというものの、いずれかに大体丸を付けている生徒がほとんどでした。そのほか効果としまして、4割以上が奨学金やローンを借りずに済んだ、若しくはアルバイトを減らすことができたといったような回答となっております。
 また、36.2%、上から4番目ですが、学修促進としまして勉強時間を確保できたですとか、資格取得につながったといったような回答を得ております。また、それから32.6%ですが、中退・休学・授業料延滞といったことに対して効果がありましたといったような回答を得られております。これが28ページです。
 こちらにつきまして、もう1つ深掘りして分析したのが29ページからになります。こちらにつきまして、実際に事業としましては平成27年度から始めておりますので、27年度も事業を受けていた人と、今年初めて受けた人で効果を比較しております。比べてみますと、27年度も28年度も支援を受けている人の方が、先ほど挙げました効果の奨学金・アルバイトを減少させるですとか、中退の防止、学修促進といったものの割合が高くなっております。この結果につきましては、やはり継続協力者の方が事前に支援を受ける見通しが立つので、奨学金やアルバイトを減らすこと、それからそれによって勉強の時間に充てることができたといったことにつながっているのではないかということが推測されます。
 併せて30ページ。こちらにつきましては学校側の意見も併せて検証しております。この図表42の見方ですが、こちらにつきましても平成27年度・28年度両方、事業に参加している学校のみを対象とした分析ではあるのですが、27年度も調査を行っておりまして、そのときの調査は1月に行っています。その1月のときにきちんと支援を行っていた学校というのは上の2つ、平成27年度の下の方に未返金と書いてありますが、要するに1月の段階ではまだ生徒に与えていなかったところもございまして、そちらと比べたところ、早めに生徒さんに与えていたところの方が効果を感じているというのが、1つ、図表の42から見て取れました。
 図表43につきましては、その効果の中身について見ておりますが、平成27年度に授業料納付を遅らせる形で生徒さんに支援を行っている、若しくは27年度までに支援金を払っている学校さんは、27年度未返金になって基本的に多分3月とかに支払った学校だと思いますが、そういったところと比べて支援効果が高くなっているといったことが見て取れました。
 ですので、やはり支援時期が早く行った方が事業の効果はより大きくなるだろうということは1つ言えるかと思います。
 続きまして31ページになります。こちらにつきましては、あと併せて行っています修学支援アドバイザーの状況について書いておりますが、参加状況としましては75%、4分の3の生徒さんが参加しております。参加している生徒さんの大体8割からは役立ったというような回答を得られております。
 まず全体像を見ましたが、32ページ目からはそれぞれの効果を詳細に見ていきたいと思います。まず、協力者の負担の状況でございますが、今回の協力者に対する授業料の負担額は平均70万円ですが、支援後は平均36万円の半分の負担で済むようになっております。これと併せまして図表47ですが、奨学金の返還につきまして不安と感じていた割合、とても不安であるというのが17%が10%と減っているというのが1つ特徴と言えると思います。
 続きまして33ページ目から、次に修学継続・中退等についての効果でございます。まず、国の事業の支援を受けられなかった場合、どのくらい修学が困難かということを聞きましたところ、修学が困難と答えたのは全体の84.4%と、今回の事業がないと、やはり修学が困難であると答えたのがほとんどとなっております。
 また、34ページにつきまして、大体先ほど3割の生徒さんが中退等の防止に効果があったと答えておりますが、こちらを学校側のデータでも比べて見たのが34ページとなっております。ただ、平成28年の調査を行ったときに、実際に3月終わるまでには調査は行っていないので、実際の検証としては27年度、一昨年の事業の中退の数で検証を行っております。これを見ますと、その前の26年度と比べて27年度の協力校につきましては経済的理由による中退者の割合というのは減っております。ただ、専門学校全体で見ますと、26年度と27年度では27年度の方が経済的理由による中退というのは増えておりまして、これから見ましてもやはり中退の低下につきまして一定の効果があったのではないかと思います。
 これを図表49は割合ベースで見ていますが、図表50につきましては人数ベースで見たところ、やはり26年度は1学校当たり2.3人だったのが、27年は1.63人と減っております。これは51は推計ではあるのですが、ではこれを全ての学校で実施した場合にどのくらいの効果があるかということを推計しますと、大体1,100人くらいの減少効果があるのではないかということが言えるということを一応書いております。といったように中退率の減少は目に見えて大きな効果があったと言えると思います。
 続きまして、もう1つの効果としましてアルバイトを減らす、それから学修時間を増やすといった効果についてです。図表52は、支援を受けたことで生活の変化があったかどうかということを聞いておりまして、変化があったと回答したのは6割強となっております。変化の内容について具体的に聞いたところ、アルバイトを行う時間が減った、学校以外での勉強の時間が増えたといった割合が高くなっております。こちらにつきましては、やはり継続協力者の方が割合が高くなっている。あと支援金につきましては基本的に授業料に使うこととなっておりますので、その授業料が浮いた分をどう使ったかというときに、もともと親が払っているので親が使っているケースと、自分でやっているので自分が使うというケースがございまして、やはりその自分で使用したケースの方がこういった効果が高くなっております。勉強時間につきましても変化があった人について見ますと、アルバイト時間を週8時間程度減らして勉強時間を7時間程度増やしているといったような結果が出ております。
 続きまして36ページ。併せまして、そのアルバイトの状況について幾つか聞いておりますが、アルバイトが勉強の妨げにどの程度なっているかを聞いたところ、支援前につきまして16%の方がとても妨げになっていると回答したのですが、支援後につきましては、とても妨げになっていると回答した割合が3%と、ほとんどなくなっております。それで、どういった状況になったのかを図表56に示しておりまして、また、これらにつきまして今回の支援事業が影響したかどうかということについて聞いておりまして、6割が影響したと回答しております。
 あと37ページ以降が出席率について。こちらにつきましては学校側について協力者一人一人に対しての評価をしていただきまして、出席状況がよいかどうか、それから変化があったかということを聞いております。図表58の方がほかと比べていいかどうかで、ほかの生徒と比べてよいという割合がまず高い。それから下を見ますと図表59なのですが、出席状況の変化としまして4割程度が支援前よりよくなったというような回答を得ております。
 同じような聞き方で38ページ、学校から見た成績についてです。成績につきましてはほかの生徒に比べて成績のよい割合も、やはり高い方が多く、かつ成績変化につきましても5割以上の生徒が支援前よりよくなったといったようなのは、学校側から見た回答となっております。
 あと成績に関連しまして40ページになりますが、実際によくなったかどうかにつきまして、平成27年度から協力しているような学校の方がよくなったという回答割合が高くなっております。こちらにつきましては、あと図表63になりますが、自己評価にはなりますが、平成27年度に支援があった方が成績自己評価が高くなっているということになります。繰り返しになりますが、やはり支援時期が長い方が成績等にもつながるのではないかということが言えると思います。
 あと成績関連としまして40ページでございますが、冒頭の説明等にもありましたが、事業を行うことによって年次目標等を立てております。年次目標の内容及びその習得状況というのがこちらになっておりまして、ほとんどの生徒が専門分野に関わる知識・技能を習得しますということを目標と立てておりまして、8割の生徒がそれを達成できたと、自己評価ではございますが、回答しております。
 ここまでが学校生活に関する効果でございまして、41ページ以降がまず入学に関するものでございます。まず41ページが前提条件として、入学時の重視要素を聞いております。図表65につきまして、家庭の経済事情というのは入学に影響していますかということを聞きますと、やはり協力者につきましては8割以上が影響しておりますと、学校選択に関係しているということを答えております。
 こちらにつきましては、では併せて経済的支援があることが関係あるかと聞いたところ、こちらにつきましても8割答えたうちの、また8割以上が、専門学校に経済的支援制度があることを重視して選ぶということを回答しております。
 では、それらの前提を踏まえて42ページになりますが、では今回の事業が影響したかどうかについて聞いたところです。入学前から知っていた生徒、これは後ほどまた御説明しますが、割合多くはないのですが、知っていた生徒は、もう87.5%が入学決定に影響したと回答しております。あと、こちらの支援事業に関連している学校独自の授業料減免制度につきましては、いつ支援が決定したかによって学校選択に影響しております。入学前若しくは入学段階で授業料減免制度が決まっている場合は、やはり学校選択に影響しているということが回答として得られております。逆に言うと、支援制度があるということが分かっているだけだと、それほど選択に影響していないというような回答となっております。
 続きまして43ページ、こちらは前に出てきた話の繰り返しになりますが、あと協力者、進学に絡めまして卒業した高校が所在する都道府県内へ進学する割合というのも、若干ではございますが、協力者の方が高くなっています。その後の就職につきましても、地元就職率が高くなっておりますというのを43ページで示しております。
 44ページ目からが、サンプル数は少なくなりますが、平成27年度の協力者で卒業した生徒がどういった状況にあるかということを示しております。こちらにつきましては出身者調査とのデータで比較をしております。見たところ、初職につきまして正社員で就いた割合、それから専門学校で学んだ専門分野と同じような内容の仕事に就いているといった割合が、それぞれ協力者の方が高くなっております。
 また、あと46ページでございますが、卒業生の状況としまして、仕事を選んだ理由等を聞いておりますが、人に喜ばれる仕事ができるとか、チームの一員として協力しながら働くことができるといったような回答が多くなって、利他的な理由で働いている割合が高いというのも協力者の1つ特徴と言えるのではないかと思われます。
 最後にあと、46ページから、では支援を行う学校についてはどうなったかということを見ております。授業料減免措置の実施割合は全体として経済的支援を含むものは多くないという話はさせていただきましたが、ただ、平成26年度につきましてはまだ5.8%だったことを考えますと、全体的には12.4%が多いかというのはあるかと思うのですが、実際に2倍以上に拡大しているというのが1つ、今回の事業の効果としては挙げられるのではないかと思います。
 これの変更があった内容を見ますと、やはり6割は国事業を契機に授業料減免制度を開始しているという回答をしておりますので、今回の事業が専門学校に対して経済的支援を促進させる効果があったのではないかということが1つ言えるかと思います。あと図表78では、実際に1校当たりの経費等も増えておりますということを示しております。
 あと参加校につきましても、事業開始以来、平成27年度は93校、28年度が139校と増えております。28年度につきましては参加意向はあるという回答をした学校の数を書かせていただいております。また、図80につきましては27年度と28年度の参加校での特徴の違いといたしまして、27年度はどちらかというと生徒数が多くて教員数も多いというような規模の大きい学校さんが多かったのですが、28年度はそれよりやや規模が小さい学校さんも参加してきておりますので、だんだん小さい学校にも事業が浸透しているのではないかということが言えるかと思います。
 最後に、48ページ目から課題を述べさせていただきたいと思います。都道府県の実施状況としましては、8割都道府県は今年度、29年度に実施する意向がございます。ただ、課題としましては、やはり実施する学校が少ない・ないと挙げています。その内訳としましては、やはり授業料減免を行っている学校が少ない・ないといったような回答が高くなっております。こちらにつきましては49ページの方に学校に同様の質問をしておりますが、やはり同じような回答を得ておりまして、国事業を実施していない学校さんに理由を聞きますと、やはり一番大きいのは財務面での負担が大きいから経済的支援を、減免を行えないというのが一番大きい理由となっております。また情報公開を満たしていないというのも理由として挙げております。
 ですので課題・要望としましては、参加している学校の要望としましては、支援の額を増やしてほしい、あと決定時期を早めてほしい、要件を緩和してほしいといったような回答が見られております。
 最後に50ページ。一方で生徒から見た課題について見ています。先ほど入学前から知っていた生徒さんは非常に影響しているという回答があったのですが、ただ、図表86にありますように、入学前からこの事業を知っていた生徒さんの割合は6.7%と、まだ非常に少ないので、やはりこの入学前にどう周知していくかというのが1つ課題と言えるかと思います。
 あと、その要望について聞いたところ、「支援の額を増やしてほしい」が最も高いのですが、あとはやはり上記とも関係しまして支援時期の決定を早めてほしいといったものが3割いますということとなっております。
 最後に、51ページはこれまでの効果をまとめ、整理したものとなっておりまして、繰り返しになりますが、事業を行うことによりまして、特に中退に1つ効果があったというのはすごく大きな効果ではないかと思います。また、支援により浮いたお金でアルバイトの時間を減らして勉強が増加している生徒もいると。出席率・成績についても改善効果が見られます。
 入学につきましては、認知している場合は影響があります。ただ、認知度向上が課題と言えます。卒業後の状況につきましても、サンプル数は限られていますが、実際に支援を受けて働いている方は専門の分野で働いている割合が高いとなっております。
 また、専門学校の経済的支援の実施割合は拡大しているということが効果として挙げられるかと思います。
 駆け足ではございましたが、説明を終わらせていただきたいと思います。

【小林(雅)座長】  どうもありがとうございました。非常に大部な報告でしたが、まず、この報告に対して御質問等はございますでしょうか。どうぞ。

【小杉委員】  大変よい調査だったと、構造的にもすごく優れていますし、分かったことも多くてよかったと思いました。その上で質問が、制度的なものも含めて、ひょっとしたら文部科学省に聞いた方がいいようなことも含めて、3つございます。
 1つがレファレンスグループなのです。協力者と比較した一般の生徒、あるいは場合によっては卒業生調査から出身者と比較します。このレファレンスグループが適当かどうかというところに少し疑問を感じました。まず生徒との間で同じ数を選んだと書いてありますが、学科とか専攻はどうなのか。専攻学科によって、例えば就職なんていうのは全然違いますから、特に後で就職への効果とか、あるいは仕事への取組姿勢とかいうのを比較していますが、これは分野をコントロールしないと、医療系の方に進んだ場合の仕事への取組姿勢という話と、文化・教養系の卒業者の方では全然違うはずですので、それを全部、ある意味で無視した形で、サンプル数が少ないというのもあるのですが、どこかで分野のコントロールあるいは職種のコントロールをしないと、この話は、最後に大きな結論になっていますが、ここには若干眉唾を感じました。それが1番目で、レファレンスグループをどう取っているのか、そこについての妥当性はどう考えるかというのが1番目の質問です。
 2番目は、調査の中で支援の前・後という比較が出てきますね。あれは調査を2回やったのですか。それとも本人の中で前と後と聞いたのですかという、単純な質問が2つ目。
 それから3つ目は支援の時期が大変重要だという結論ですが、すみません。これは制度的な問題で、いつ支援をするかというのは都道府県が決定するようなことなのですか。誰がどこで決定するか、知らなかったので、それを教えていただければと思います。
 以上3つです。

【八田氏】  まず、1つ目のレファレンスグループの件につきまして、御指摘ごもっともでございまして、一般につきましては、本当は全部でできるといいのですが、そこはやはり協力の問題もありまして、一般は協力校さんの選択に任せています。ただ、一応配るときになるべく同学部、同学科、同学年の方には配ってくださいということはお願いはしております。そこまでの精度とはなっている……。

【小杉委員】  せめて最終的に比較する前に、一般生徒の学部・学科分野の分布と、今回の協力者との分布が余り異なっていないとか、何かその辺のことを入れていただくと信憑性が高まると思います。

【八田氏】  分かりました。

【小杉委員】  あと、卒業生についても、学科をもし聞いていたら。

【八田氏】  そうですね。実は委員会を受けたときも指摘を頂いたこともございます。44ページの下に小さく書いてあるのですが、出身者の卒業生の方ではなくて、一般の卒業生の方の偏りに対しウェートバックを行って、協力者の方の分野に合わせた形の集計を一応行ってはいる……。

【小杉委員】  そうすると、この意識のところもウェートバックをしている……。

【八田氏】  一応ウェートバックはしております。とはいえというのは……。

【小杉委員】  まあ、サンプル数がもともと比較対象をするのが42人という話なので、ちょっときついですけれども、大事なポイントではあるのですが、これを最後の結論にバーンと持ってくるのはどうかなと思いました。

【八田氏】  分かりました。

【小林(雅)座長】  大きな結論を出すためには、まだまだ問題があるということですね。ですから、むしろ慎重になった方がいい。

【小杉委員】  そうですね。大変いい調査なのですが、ちょっとその辺に危なっかしさを感じました。

【八田氏】  すみません。ありがとうございます。
 丸2の支援前後につきましては、1回のアンケートで「前はどうでしたか」・「後はどうでしたか」という聞き方をしております。多分、2回できる方がいいというのは……。

【小杉委員】  そうですけどね。必ずそうすると、もちろん自分の中で合理化するのが働くので、結果としてそうなるだろうなというのはあるのですけれども。

【八田氏】  ご指摘ありがとうございます。

【白鳥専修学校教育振興室長】  3つ目の支援時期の件につきましては、各県で判断いただく形で進められております。

【小杉委員】  分かりました。ありがとうございます。

【小林(雅)座長】  よろしいですか。

【小杉委員】  はい。

【小林(雅)座長】  ほかにございませんでしょうか。どうぞ。

【千葉委員】  21ページの表で、専修学校は返還型の奨学金が多くて、なおかつ20%の専門学校しか、それを設けていないという、大学の方は74.2%にあるということですね。だから専門学校の方はそういうふうに減免をしてあげたくても、なかなかそれが経営的に無理だということで、おそらくこれは20%になっているのですね。
 大学の方は、今、定員割れの学部も大変多くなっていますので、そのような事情で何とか入ってもらおうということもあり、これが増えているのではないかと思います。専門学校が90万円くらいの学費を設定して、家庭年収が低い人でも勉強できるような学費設定をしているところに、なおかつ10万、20万の学費の減免をしなければならないのは難しい面があります。であるならば、バウチャー型や返還不要型の大学・専門学校に今度付いたような、ああいうようなものでやっていただくと、本当の救済になるのではないかと思うのです。
 90万円の学費設定のところを20万円減免してしまったら、70万円しか学費が入ってこないという形になりますので、その辺の事情もこの際皆さんにも知っておいていただければということで、あえて発言をさせていただきます。

【小林(雅)座長】  私立大学の場合には、それほど規模は大きくないのですが、授業料減免に対して、これも2分の1補助ですが、補助がありますので、それがないので、ますます差がついているということもあります。

【千葉委員】  そうですね。

【小林(雅)座長】  それからもう1点は、今、千葉先生がおっしゃいましたけれども、給付型奨学金が今度できるわけですが、その利用者はかなり専門学校生が増えるのではないかと私たちは予想しているのですが、これはちょっとふたを開けてみないと分からないことですが、これも来年度2万人程度ですからね。どの程度、利用されるか分かりませんが、少しは改善になるかなというふうには考えております。
 ここまでについて、事務局から何かございますか。

【白鳥専修学校教育振興室長】  いえ、特にございません。

【小林(雅)座長】  よろしいですか。ほかにございませんでしょうか。はい、どうぞ。

【相川委員】  今の支援の時期の決定で、各県での判断というお話が事務局からあったと思うのですが、ちょっと確認したいのですが、時期というのはいつ頃の時期を各県で判断して……。

【八田氏】  調査結果で、結構幅広くありまして、実際に、この事業自体でも申請が8月締めとかになっていて、秋にはもうやっているようなところもあれば、結局学校に払うのは3月のところまでというので、結構幅広でばらばらでして。で、実際に調査依頼をする事業なので、1月くらいには何とかやらないと、年度末に出せないのでというのもあり、大体1月にやると、実際にサンプルとしてここにも書いておりますが、一応423から回収しているのですが、そのときに支援を受けているのは224ですね。だから半数くらいが1月前半の時点で支援を受けられているというような……。

【相川委員】  というのは、やはり生徒側からすると、支援を受けられる時期というか、それを周知してもらってというので、自分が進む方向を決めるにはすごく大事なことなのかなと、自分が行こうとしているところ、行きたいところ、学びたいところの支援があるのか、ないのか、どれくらいあるのかという、そういう情報を得るのってすごく大事な決める1つではあると思うのです。
 これは事業ですから、各県でばらばらというのも何か「あれ?」と。1つの事業としてやっていくのに、各県でばらつきがあることに対して、やはり受ける生徒の方がいろいろ混乱する部分もあるのではないかという感じがしたので、ちょっと聞いてみました。

【小林(雅)座長】  これは多分、各都道府県の状況で相当違ってしまうというのが実情なので、文部科学省の側ではなかなかそれをそろえるというのは、どうしても所管が都道府県ですので難しいということがあると思いますが、この会議としては要望してもよろしいのではないかと思います。できるだけ早くしてくださいと。

【小杉委員】  この辺ですとお示ししてね。

【小林(雅)座長】  それが非常に効果があるということは、これで分かっているわけですから、各都道府県に対してできるだけ早く、しかもそろえてと。

【相川委員】  そうですね。

【小林(雅)座長】  あとは情報提供をしていただきたいということを……。

【相川委員】  はい。そうだと思うんです。

【小林(雅)座長】  そういう形で、この会議としてはお願いすればいいのではないかと思うのですが、そのあたり、北海道の状況を少し御紹介いただければと思うのですが、北海道は授業料減免を独自にされておりますので、特にそのあたりも含めまして御説明をお願いできますか。

【所委員】  北海道は……、ペーパーを用意すればよかったのですが、ペーパーがちょっとないものですから、先ほどの資料3-1の一番最後の9ページを見ていただきたいのですが、先ほど国の制度の御説明があったかと思いますが、その左下のイメージ図のところで、学校の減免額に応じて国の方で委託費として支援をするというスキームになっていますが、道の方では学校の減免額の2分の1について独自に支援をするということを、この制度ができたときに一緒にやらせてもらっています。
 ただ、右側の方でパターンがありますが、パターン1で行きますと、学校の負担、減免が40万円になっていますので、半分の20万円。国が上限に収まっていれば20万・20万・20万、1対1対1という形のスキームになるという形でございます。
 これについては、当初いろいろな議論があったというふうに聞いていまして、当然私立大学等については道としては支援をしていないわけであって、その部分について専門学校についてだけ支援をするのかという課題もあったでしょうし、一方では国の方で一律にやるべきなのではないか、特にその実証実験という中で道の負担を入れると別の方な形で効果がきちんと検証できないのではないかという話もあったのですが、当時、平成26年度、この制度ができる前、道の方では1学園、1法人4校しか減免措置を持っていなかったものですから、そういうところに拡充させていく、後押しする必要があるだろうということで、実証期間、今年度までなのですが、今年度までの間については道の方でも単独措置を入れて、ちょっとそこを増やしていこうというような経過があったと聞いています。
 ただ実際上、先ほど今回の成果ということで資料4の方で御説明がありましたが、結果として例えば資料4の46ページ下の方です。国の方では5.8%、全体でみると12.4%まで実施校が広がってきたという形なのですが、北海道の方では、そういう道単独事業も入れてやったのですが、当時3%から今、約10%という形で、単費を入れてもなかなか国の全体を上回るようなところまで行っていないので、そこをどう捉えるのかというのがありました。
 それから、詳しく検証できていないのですが、若干国の全体の成果を聞きまして、戻って32ページのところだったのですが、これは地域性があるので何とも言えないのでしょうが、事業の経済的負担減少効果ということで、平均的に70万円程度の授業料負担額のところで支援が行われているということなのですが、うちの方では授業料が100万円を超えるところがほぼ5割以上、70万円のところが7割以上という形で、中身を聞きますと医療系ですとか、もともと授業料が高額なところの学校さんが、こういった減免措置を講じているということで、なかなかそういった、授業料がもともと低いような分野の学校はやられていなかったのかなというのがありました。
 それと1つ言えるのが、大規模から小規模という話もあったのですが、やはり医療系が多いということで、なかなか北海道の方ではまだ大規模の方が多いのかなというふうなところが分かります。
 それから先ほど時期の話があったのですが、事務的にはいろいろと手続があるので、どうしても早め早めにはしようと思っているのですが、うちだと秋口から年内にはという話になっているのですが、どうしてもすぐには出せない部分がある。ただ、事業の周知と言いますか、継続してやられているところについては、当然こういった事業をやりますよということは生徒についてもアピールできるので、新たに「今年から始めますよ」というところはちょっとあれかもしれませんが、毎年やっているところは早めに周知はできるのかなというふうには思っています。

【小林(雅)座長】  ありがとうございました。
 今のことと関連するのですが、新しい制度として修学支援アドバイザーというので、これも今の情報の周知が重要だということで作っていただいたわけです。これは給付型奨学金にも関連して、今度はスカラシップアドバイザーを作っていただくということで、私と相川先生が給付型のときにかなりそのことは強く主張して、実現させていただいたのですが、こちらはもう先行して修学支援アドバイザーをやっておりますので、その辺の状況について、今どのような状況にあるか、事務局から簡単に御紹介願えますか。

【白鳥専修学校教育振興室長】  各都道府県には、この事業のスキームとして修学支援アドバイザーという方々を配置しながら、個別の財政設計に関する助言、生徒生活相談などを受けるというスキームで進めております。現在、各県のうち一部に聞き取りをさせていただいたところ、1つは講演会・セミナーといった形で一堂に会する場で、例えばファイナンシャルプランナー協会の方が講師となって、卒業後のライフプランであるとか、奨学金の返済、あるいは一般的な雇用の形態、正規と非正規の違いなどについて講演などを行っているといったケースが見られる次第でございます。
 そのセミナー・講演等を踏まえて、生徒さんが自分自身の将来に置き換えて考えるようなやり方をやっているところもあって、それは生徒にとって大変分かりやすかったといったような反応もあり、また他方で課題として、これはほかの部分でも出ていますが、貸与型奨学金を借入金と考えていない生徒さんもいたというようなことの中で、借り入れるリスクを生徒に伝えていく必要性がやはり改めて認識されたとかいったようなところもありました。
 そのような講演会・セミナーとして一斉にやるものと併せて、個別に相談を受けるといったようなことも実際ありまして、今のような部分を各個人の実情、それぞれの状況に応じて個別に相談を受けること、まさに奨学金の返済についての御相談、生涯設計に当たって、そういうところも含めた、例えば借入金の状況なども含めて将来のライフプランに関しての御相談に応じるといったようなところもやっていらっしゃるというようなことで聞いております。

【小林(雅)座長】  ありがとうございました。そうすると、やった効果はかなり出ているというふうに考えてよろしいということですね。
 ほかにございませんでしょうか。はい、どうぞ。

【浦部委員】  すみません。資料4の22ページのところで、高校卒業後に就職した者のうち、8.2%が「専門学校に行きたかったが、進学のための費用が高かったから就職」したということで、就職した生徒というか、卒業生にアンケートを取ったということですか。

【八田氏】  要するに今働いている方で高卒の方ということです。

【浦部委員】  はい。実際はそこを断念したので就職したというふうにはなかなか単純にはなっていないという部分があると思うのです。

【八田氏】  そうですね。

【浦部委員】  ですので、就職はしていないというところも含めると、こんなふうにスパッと割れるのかなという感じで、下にも「専門学校に行きたかったが経済的理由で進学を断念した高校卒業者の数(推計値)」というふうに書いてありますが、就職していないところも、実際、昨年度の本校の卒業生もそうなのですが、専門学校に行きたかったのですが、行く費用がなくて、一般的にというか、浪人と言えるのかどうか、分からないですが、お金を貯めてからとかいうところで、即その、だめだったから就職というふうにはなっていないケースが多々あるように見受けられるので、就職した者の中からそれを抜粋して、その数を推計するというのが、少し飛躍し過ぎかなというふうに感じました。
 以上です。

【八田氏】  なるほど。ありがとうございます。

【小林(雅)座長】  八田さん、何かございますか。

【八田氏】  多分、本当はそこまで広げて調べられるといいのですが、そこの方を押さえるのが、まず難しいというのもあるので、確実に押さえるところでの数字ということで御了承いただければという言い方もあれですが。

【浦部委員】  実態として……。

【八田氏】  実態としては、多分これだけではないというのは、ちょっとそこですね。

【浦部委員】  そうですね。1万5,000人というふうに、何か割と少ないなという感じで見えてしまったので。もうちょっといるんじゃないかなと。

【八田氏】  そうですね。「こういう条件の中では」とか……、はい、分かりました。

【浦部委員】  そうですね。余り少なめに見積もることもないのではないかなというふうに思ったので。

【小杉委員】  モニター調査で有職者しか対象にしていないのでこうなるので、その辺が分かるような表現ぶりが必要かもしれないですね。

【八田氏】  そうですね。分かりました。

【小杉委員】  学卒、無業者が入っていないとか。

【浦部委員】  そうそう。

【小林(雅)座長】  私も似たような集計をやっていますから、余り人のことは言えないのですが、逆に言うと、できるだけ控えめに出しておいた方がいいかなということがありまして、先ほどの話と同じなのですが、余り過大推計をやると眉唾になってしまうということがありまして、少し過小推計になっているおそれというのは、その御指摘のとおりだと思います。
 どうぞ。

【濱中委員】  その小林先生の推計結果を常に見ているので、私はこれでも十分多いなという印象だったですね。
 多分、進学のための費用が高かったから進学しなかったという人の中には、大学に進学したかった人と、専門学校に進学したかった人というのが両方入っていて、そういうこともあって、専門学校への進学希望のみに限定するとやや多くなる気がします。そもそもこの調査は40歳まで調査対象に入っているので、ずいぶん前に高校を卒業した人のデータから現状を推計すること自体、かなり怪しいのは怪しいのですが。ところで、この報告書自体はもう確定しているわけですよね。そのような理解でいいのですよね。
 これで確定しているとなると、分析委員だった私は何をしていたんだというお叱りを受けるわけですが。小杉先生から指摘のあった専攻分野の偏りの件も、たしか分析委員会のときは問題になっていたような記憶があるのですが……。

【八田氏】  で、直させていただいてと。

【濱中委員】  すみません。字が小さくて、見落としていましたけど、44頁の下に確かに注記がありますね。きちんと対応していただいたというのは、よく分かりました。

【八田氏】  ちょっとその辺また、すみません。どうするか相談させていただきます。

【小林(雅)座長】  よろしいですか。
 浦部先生にお聞きしたいのですが、先ほどの情報の周知の話に戻りますが、私は昨年度あたりから、かなり高校の先生にいろいろ聞いていると、どうも進路指導の先生が必ずしも奨学金を担当しているわけでもないし、高校によって非常にやはり温度差があるのですよね。丁寧に保護者に説明会をやるような高校もあれば、パンフレットを置いて、それでおしまいというような高校もあるみたいで、そのあたりは少し御事情、私はそんなふうに見たのですが、そんな感じなのでしょうか。

【浦部委員】  そうですね。学校によって大分奨学金の指導というのが異なっているというのも現状ですし、はっきり言ってしまいますと、本校はそうなのですが、進路指導部が担当している学校と、教務部が担当しているところと、もっと言ってしまうと経営企画室と言って行政の方が担当している学校もあるというところと、それから比較的対象者が多い学校とさほど多くない学校と様々ありますので、もう、それぞれのところで相当な温度差があるというところは、実際あります。
 特に今年度、給付型の奨学金の話が出てきまして、各学校にそれぞれ数が割り当てられておりまして、本校が割り当てられました人数は4名となっています。それはいろいろなところから割り出した数字だというふうには思いますが、そこの周知がなかなかバタバタというふうな形で来ておりまして、その選び方を今から、はっきり言ってしまいますと選考基準を設定して会議を開いてというところですので、なかなかちょっとそこに割く労力がない一方で、やはり重要なことでもあるので、そこを非常に進路指導部の数名の教員の方で対応するのですが、もうバタバタとして、保護者からも連日問い合わせが入りますし、今日なんかも生徒を振り切って来ましたが、毎日生徒がいろいろな質問を抱えてやってまいります。
 特に本校は経済的な事情が非常に厳しい家庭が多いものですから、この場合、あの場合ということでケースが様々ございまして、その一つ一つをこちらもまだ確認が追いつかないようなところで、証明を出させたりですとか、そういうふうな状況になっておりますので、学校によっていろいろな温度差はもちろんありますが、対応の仕方も本当にまちまちで、特に今年度は昨年度のいろいろな新しい仕組の中から、また今年度にかけまして新しくいろいろ出てきていくという中で、十分に対応し切れていない学校もあるのではないかというふうに思われます。
 以上です。

【小林(雅)座長】  ありがとうございました。いや、そういうことではないかなと恐れていたのですが、スカラシップアドバイザーが機能して、そういう説明が十分にできるようになってくると、また少しずつ違うかなと思うのですが、なかなか現場の方は大変だなというのは、私たちもかなり相川先生とそういうことをお話ししたのですが、委員の先生方は皆さん教育者で立派な方なので、そういう理想的なことを結構、現場と言うよりも「いや、大丈夫です」とおっしゃっている方が多いので、それでやったのですが、大変だとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

【浦部委員】  先生、ちょっと質問させていただいていいですか。

【小林(雅)座長】  どうぞ。

【浦部委員】  今、スカラシップアドバイザーという方は、各学校に配置される……。

【小林(雅)座長】  いや、配置と言うよりも、やはりファイナンシャルプランナー協会とか、が中心になって……おこなうものです。というのは、本来はJASSOが行うべき仕事だと思うのですが、JASSOはご存じのように全然人数が足りないわけですね。ですからJASSOの方からスカラシップアドバイザーに説明して、スカラシップアドバイザーで3,000人くらいというふうに聞いていますが、それが各高校に行くと、そういう段階を踏んだやり方になります。

【相川委員】  本当は最低でも各県に1人とか、3,000人くらいという、3,000人くらいでどれくらい確保ができるのか、各県に1人。各校に1人というのはなかなか厳しいと思うんですよね。

【小林(雅)座長】  ですからそれも考えたのですが、今度は県の方との関係というのが出てくるので、もう直接という形で、あのときはなったのですけれど。都道府県経由というのも、当然考えられると思います。

【小杉委員】  いいですか。今回は都道府県がこれを、修学支援アドバイザーというのをやることになっているのですね。北海道ではどんな方がどのくらいの……。

【所委員】  ちょっとお待ちください。詳細は余り把握していないので申し訳ないんですけれども、講演ですとか、セミナーという形でやっているというふうには。ちょっとどういう人かというのは……。

【小杉委員】  やはりファイナンシャルプランナーさん。

【所委員】  すみません。そこまでちょっと把握していなかったです。

【小杉委員】  先ほどの個別相談までやっているところが一体どれくらいあるのかなと思いまして、多分個別相談って、私はてっきり個別相談だと思ったのです。この絵もそうですしね。そうしたらセミナー、「え? セミナー」と思って、若干びっくりしていたのですが、やはりセミナー型に……。

【所委員】  相談会も一応その中でやるという形にはなっていまして。

【小杉委員】  なるほど。

【相川委員】  保護者や生徒が一番いろいろなところで悩んで、そしてそれを拾う、受けとめる学校の進路指導の先生方も新しい制度に切り替わるところでいろいろ混乱しているというのが今の実情で、そこに個別指導で、個別相談でプランナーが入るというのが理想という。
 それで、去年喧々諤々したところで、基準をスパッと決めたら一番分かりやすいのではないかというような話もあったけれども、それは校長会の方で、ある程度学校でというか、余りラインを引かなくてもやれるというようなのがあったように記憶しているので、でも一番必要なのはやはり現場のところにきちんとケアして、先生方もケアして、そして生徒にも保護者にもケアできるという体制が整うことが一番大事なのではないかというのは感じています。

【小林(雅)座長】  結局は担任の先生が最後には一番相談に乗ることになると思いますので、そこまで理解していただけるといいのですが、少し時間が掛かるかなという感じになっています。
 ありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。どうぞ。

【濱中委員】  3年間この制度を続けてきて、やはりこの後どうするかというのが、議論としてかなり重要だろうと思います。
 正直言って、この制度が始まったときは、給付型奨学金というのを一応各政党とも政策に掲げていましたけれども、現実問題として難しいのではないかという懸念もあった中で、授業料減免という形ではあるけれども個人補助を実施してみようということでスタートしたのだと思います。実際問題として今年度から給付型奨学金が創設されましたし、2つの制度が並び続けると、やはり少し具合が悪いところもあるのかなという気がします。
 授業料減免は確かに、学校の方にとって比較的戦略的に使えるという意味で、またそれに国庫的な補助があって学校にとってメリットはあると思います。一方で先ほど千葉先生がおっしゃったように、そもそも経営的には減免をできない学校には、やろうと思ってもできないわけですから、だったら給付型奨学金を増やすべきだろうし、一方で給付型を単純に増やしても、大学に行く方に使われてしまって専門学校に行きたいような生徒になかなか枠が回ってこないとか、そんな問題もあるかもしれません。どういう形でこの先を制度設計するかというのを考えるのはかなり重要ではないかと思います。

【小林(雅)座長】  ありがとうございます。1つは、給付型が入るわけですから、この給付型の効果の検証というのは非常に大きな、これはこちらの専門学校だけではなくて高等教育機関全体の話になりますが、そこをやる必要はあると思います。その中で、効果の検証を経てどういう在り方が望ましいかというようなことを見ていくということも必要だと思うのです。
 幾つか今回非常に効果の検証でいろいろ分かってきたことがありまして、例えば33ページなのですが、図表の48で、これは非常に効果があったということで、そのとおりなのですが、逆を申しますと国事業の支援が受けられなかった場合でも修学はそれほど困難でないというのが13%、あるいは全く困難ではないというのが1.8%で、人数は少ないですから、これも断定的なことは言いにくいですが、大体6分の1くらいの方は別になくていいと言っているわけですよね。そういうふうに読むこともできるわけでありまして、そういう意味では本当に効果があるような対象を選んでやっているかということについても、こういうことも見ていく必要があるのではないかと思います。
 ですからそのあたり、給付型奨学金も全く同じ問題を持っていますので、奨学金の場合、必ず問題になるのは、こうした効果がないような人に、特に授業料減免にしても給付型にしても、渡し切りですから、そういった生徒支援を行うかどうかということについては、これから検証していかなければいけないというふうに思います。

【千葉委員】  ちょっと今日、資料を用意してきたのですが、資料が余り分かりよくないので、もう1回再整理して、次回出したいと思いますが、我々は平成27年からこの制度を使わせていただいておりまして、平成27年が蒲田・八王子合わせて21名が利用いたしました。実は本校は成績がある程度一定以上で、そしてかつ家庭の状況が困難な方ということで、本校の規則で行くと年収400万円以下というところで奨学金を出しているのですが、その中でこの生活保護世帯や非課税世帯という方については再審査という形で二重でこれを出させていただくということになっていまして、初年度は告知を余りやっていなかったものですから21名ですが、平成28年には30名ということで、さらに9名ばかり増えているのです。ですから2年続けたことによって、やはりそういう告知の効果が少し広がってきたということがあるのではないかと思います。
 この方たちの勉強の成果なのですが、これは極めていいです。退学率が一般のこの奨学金をもらっていない生徒に比べて極めて低いです。これだけの人数の中で、今のところ1人退学者がいますが、あとは全員勉強を続けておりまして、インタビューもしているのですが、奨学金のおかげで学校へ通うことができた、奨学金のおかげでアルバイトをしないで勉学に力を入れることができたと、そういうことが結構多く意見として挙がっておりまして、この制度を利用した生徒の中には国土交通省の航空管制技術官という、本校の電子系ではかなり目をひく就職先なのですが、そこへ入っている生徒もいまして、あとは建築学科で3年次に編入している生徒がいまして、こちらも就職に向けて引き続き努力を続けていくものと思いますが、ある程度勉学の習慣がきっちりと付いている、かつ学費の払い込みが厳しいという生徒にとっては、この制度があることによって非常に効果が上がるというふうに思います。
 逆に、うちにはいないから分からないのですが、勉強の習慣のない生徒がこの制度を利用したときにどういうことになるかということは、ちょっと我々のところでは分からないのですが、我々のところでは本制度は非常に効果があったということを報告させていただきます。

【小林(雅)座長】  ありがとうございます。そういった具体的な例がありますと非常に分かりやすいので、今後も検証作業はまた続けていくわけですので、私も以前、千葉先生の学校はじめ専門学校をかなり見させていただいたのですが、やはり今回ケーススタディは余りやっていないですね。

【八田氏】  すみません。事業が始まってアンケートをしても、2月で終わってしまうという状況もありましたので。

【小林(雅)座長】  だから具体的な事例があると、リアリティがもう少しあるかなという気がしますね。

【八田氏】  そうですね。

【小林(雅)座長】  ほかにございませんでしょうか。どうぞ。

【所委員】  先ほど、来年度以降、その先をどうしたらいいのだろうか、大きな業務になるという話がありましたけれども、先ほど私どもの方で、今のこの3年間に限って道の方でも単独で事業をやらせていただいたという話をしましたが、恒久的な制度になったときに、都道府県としてどんな形で負担できるのかというのは、また別議論になりますので、特に我々は非常に財政状況が悪い北海道でございますので、非常に厳しいというふうに認識しています。
 当然各都道府県でも何もしないというわけではないと思いますので、どういう形で関わっていくのかというのは議論すべきだと思っていますし、そのときにいろいろな思いもあるのでしょうから、いろいろな各県の意見を聞くようなことができれば、そういった場があればというのはちょっと思っていますので、可能であれば、そういった制度設計をするのであれば、そういった御意見も聞いてほしいと。

【小林(雅)座長】  この事業の前に、やはり県の代表の方に来ていただいて、その方がある程度幾つかの県の意見は聞いてまとめて、この場でお話はされたのですが、全体ではないのですね。ですから、ただそのときには都道府県は非常に状況が厳しいところもあるので、なかなか一律に参加するのは難しいと。特に財政的な形で入るのは難しいというような御意見だったのです。ですから一応国の単独事業という形になっているわけです。
 その辺、事務局は何か都道府県のことで付け加えることはありませんか。

【白鳥専修学校教育振興室長】  座長がおっしゃったように、初年度立ち上げの段階でも、全ての県ではないのですが、特にこの関係について一部の都道府県の方にお話を伺いながら制度設計を進めてきたというところもございます。これは濱中先生からお話しいただき、またほかの先生からもありましたけれども、この事業自体もまた3年間の事業ということで、今年度が最終年度ということもございますので、また来年度の事業の進め方に関しては各県の方々の意見も伺いながら、そしてまた、この会議における先生方の御意見を踏まえながら検討していきたいと思っております。

【小林(雅)座長】  あと御発言なさっていないのが……。どうぞ、よろしくお願いします。

【高橋委員】  今、座長の方から検証はこれからも続けていくというお話がありました。私どもは地域の経済団体ですので、まさに地域で優秀な生徒さんが企業に勤められて、実際に実力を発揮されているというのは大変ありがたいと思っています。それが検証されたということ、効果が表れたということでいいことだというふうに思っています。
 1点だけ、もしこれからも検証を続けるということであれば、実際に、今よく言われているのが離職率と言いましょうか、ミスマッチの話がございますが、一般的に卒業後3年間で大生徒が3割、高校生が4割というふうな話がございますが、いわゆるもし定着率みたいなものを測れるようなものがあれば、企業サイド、経済界と言いましょうか、そちらサイドからすると非常にありがたいかなと、そんなふうに思いました。
 以上でございます。

【小林(雅)座長】  ありがとうございます。その辺は小杉先生が専門ですが、定着率とか、離職率以外に何か。

【小杉委員】  今、最近の調査では、定着の問題というのは労働時間が一番大きな要因になっていると。

【小林(雅)座長】  違う問題ですね。

【小杉委員】  そういう結果が出ていて、学校の話ではなくて企業の話だろうという話に今はなっているところなのですが、双方あると思いますので。

【小林(雅)座長】  清水先生、どうぞ。

【清水委員】  この検証が終わって、次にどの制度に行くかというところで、高等専修学校の事例でお話しさせていただきます。高等専修学校は参考資料の中にありますように前回の中間まとめでは高等学校並みの公的支援が実現したと、就学支援金を指して、そのような表記をされています。しかし、各都道府県における授業料減免制度には凸凹があり、全て統一されているわけではありません。
 ですから、今度新しい制度を作るときに、凸凹があっては学ぶ生徒にまた格差が生まれてしまうことになってしまいます。高等専修学校の授業料減免の問題だけで言うと、例えば大阪府は独自で完全無償を年収約610万円程度未満まで実施、東京はこの平成29年度から独自で年収約760万円未満は無償としました。我々で調べたところ、平成28年度、埼玉県が年収約500万円未満までが無償となっていたのですが、よくよく調べてみると私立の高等専修学校は外されています。私立高校は対象になっているけれども、私立の高等専修学校は年収約500万円未満でも無償化になっていないのです。格差が生まれてしまっているのです。
 確かに平成25年度、授業料減免の特別措置を高等専修学校は取っていただきましたが、まだ28の都道府県しか実施をされていません。やはりこの背景には、先ほど千葉先生がおっしゃいました、1条校ではないので、県が責任を持ってくれるのか、国が責任を持ってくれるのか、どこに統一見解を持って運営してくれるのかということが明確になっていないのです。是非これから新しい制度を議論するときには全国凸凹が出ないように、学ぶ生徒が格差の中で学校生活を送ることのないように、国、また都道府県でしっかりと担保・保障していただけるような制度を皆さんで作っていただくようお願いしたいと思います。

【小林(雅)座長】  ありがとうございます。これは高等専修学校もそうなのですが、実は高校自体もそういう問題を持っていまして、やはり都道府県の所管ということで、どうしても先ほど来出ましたように、なかなか統一というか、難しいところがあるわけですが、最初に申しましたように、この検討会といたしましてはできるだけそういう点を要望していくと。具体的なエビデンスもある程度出ておりますので、それでお願いをしていくという形を取ればいいのではないかと思います。
 そのほかございませんでしょうか。私が少し気になっているのは、テクニカルな話ですが、この調査は調査事業として始まっているわけですね。直接国の事業として行うことができないという制約があるためですが、それで、授業料減免を受けた卒業生の調査の捕捉率が異様に低いのです。半分程度しか捕捉できていなくて、これは授業料減免を受けるから、その見返りと言うと言い方はよくないですが、その分、調査に協力してくださいということでやっているわけですけれども、なかなか捕捉率がよくないのです。
 これは給付型の場合も同じ問題を持つわけですが、このあたり、小杉先生、濱中先生は調査の専門家ですが、こういう卒業生の調査の捕捉率というのは難しいのですが、どうしたらいいのでしょうかという御相談です。

【小杉委員】  コストの問題が掛かりますけれども、これは多分郵送でやっているのでしょう。

【八田氏】  一応メールと郵送を両方聞いておいて、両方に送って、かつ届かない人は学校経由でもお願いしますというのまではやったのですが。

【小杉委員】  調査員調査ではないのですね。

【八田氏】  そこまではちょっと……。

【小林(雅)座長】  調査員ですね。訪問調査ということです。

【小杉委員】  やはり一番回答率を上げるにはお金を掛けることということになってしまうのですね。

【八田氏】  あと問題なのは届かない、要するに住所不詳になってしまうのが……。

【小林(雅)座長】  卒業しているということですね。

【小杉委員】  卒業して異動するからね。異動するときに、こちらにも教えてくださいというようなことを事前からやっておいて。

【八田氏】  多分すごく密にやっておくしかないのかなと。

【小杉委員】  ですね。しょっちゅうやり取りをして、結果をフィードバックして、おかげでこういうことができましたというような関連を作って。でもそうすると、その人は特別な人になってしまうという可能性もあるので、難しいのですけれども。

【八田氏】  そうですね。多分あと学校さん自体も結局我々が結構密にやっている学校と、余り追っていない学校があるので、学校に頼んでもこちらが知っている情報と同じ程度しか分かっていなかったところもあるので。

【濱中委員】  確かにこれだけの額の給付を受けて、1年目で半分しか捕捉できないというのは、ちょっとやはり問題と言えば問題ですね。何年か経ってしまったらしようがないかなという感じはしますけれども。
 ただ、回収すると言っても、学校にもよくお願いをして、捕捉してもらうというしかないのではないですかね。

【小杉委員】  それでフォローアップというと、このくらいになってしまうのは、やはりいる間にどれだけ協力者を作ってもらうかで、やっていることが意味があることだということを理解していただくという、個人の協力ですからね。

【小林(雅)座長】  1回だけではなくて卒業時に住所をまず確認するとか、もう少しきめ細かい作業が要るかもしれない。

【小杉委員】  そうですね。何回かやり取りしなければいけないので、私たちがよくやっているときには調査票の中に「転居をしたらこの葉書を送ってください」みたいな葉書を一緒に入れたりとか、あと結果が出たときに結果について新聞報道されたものを紹介するとか。

【小林(雅)座長】  なるほど。ちゃんと役に立っていると。

【小杉委員】  協力してくれたことが、これだけ世の中を動かしますよというような、そういうコンタクトを取り続けるようなことを努力はしましたけれども、でもだんだん減るんですよ。

【小林(雅)座長】  ありがとうございます。大変参考になりました。
 よろしいでしょうか。そろそろ時間がなくなっているのですが。
 ありがとうございました。それでは、今日いろいろ御意見を伺いましたので、今後に生かしていきたいと思います。
 最後に今後のスケジュールについて、事務局より御説明をよろしくお願いします。

【白鳥専修学校教育振興室長】  会議につきましては、今回も含めて年間3回程度を予定しておりまして、次回は7月から8月頃を予定しております。日程につきましては追って調整をさせていただいて御連絡をさせていただきますのでよろしくお願いいたします。

【小林(雅)座長】  ありがとうございました。よろしいでしょうか。
 それでは、本日の会議はこれで終了いたします。どうも、皆さんありがとうございました。

―― 了 ――
 

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課 専修学校教育振興室

03-5253-4111(内線:3958)

(生涯学習政策局生涯学習推進課 専修学校教育振興室)

-- 登録:平成29年08月 --