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国立女性教育会館の在り方に関する検討会(第2回) 議事録

1.日時

平成24年4月20日(金曜日) 13時00分~15時00分

2.場所

霞山会館「Room3 翠竹」

東京都千代田区霞が関3-2-1

3.議題

  1. 男女共同参画の在り方について
  2. 国立女性教育会館の役割・機能について

4.出席者

委員

赤井伸郎委員、浦野光人委員、大日向雅美委員、柿沼トミ子委員、柏木はるみ委員、堂本暁子委員、坂東眞理子委員、樋口恵子委員、藤原和博委員、山田昌弘委員

文部科学省

杉野生涯学習総括官、笹井男女共同参画学習課長、湯澤女性政策調整官

オブザーバー

山根徹夫(国立女性教育会館理事)、三上明輝(内閣府男女共同参画局調査課長)

5.議事録

【大日向座長】 それでは、定刻でございますので、ただいまから国立女性教育会館の在り方に関する検討会第2回を開催いたします。皆様、お忙しい中、ほんとうにありがとうございます。
 本日、山田委員が途中から出席との連絡を受けております。坂東委員も間もなくご到着と思いますが、坂東委員は、所用のため途中退席されます。
 また、国立女性教育会館の内海理事長ですが、会館主催の国際会議へのご出席の関係で、本日はやむを得ず欠席させていただきたいとのことでございます。
 なお、本日は内閣府男女共同参画局三上調査課長にご参加いただいております。ありがとうございます。後ほど、最近の男女共同参画をめぐる動きについてご説明をいただく予定となっております。
 それでは、本日の配付資料の確認を事務局よりお願いいたします。

【湯澤女性政策調整官】 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 本日お配りさせておりますのは、資料1、資料2、資料3-1、3-2、資料4-1から4-5、資料5、資料6となっております。また、参考資料としまして、前回の議事録と男女共同参画会議基本問題・影響調査会報告書、第3次男女共同参画基本計画、「男女共同参画社会の実現を目指して」をお配りしております。資料の欠落、その他、お気づきの点がございましたら、事務局までお知らせください。

【大日向座長】 ありがとうございます。
 資料は大丈夫でしょうか。よろしいですか。
 それでは、本日は最初に、前回の検討会の際に各委員からご意見をいただきました、その内容を事務局で整理していただいておりますので、事務局からご説明をお願いいたします。

【湯澤女性政策調整官】 それでは、資料1を御覧ください。こちらは、前回の検討会におきまして各委員からいただきました主なご意見を、事務局において要約させていただいたものです。
 前回のご議論では、おおよそ3つのカテゴリーに分けられるのではないかと考えまして、整理しております。まず、資料1の1ページにありますように、1つ目が、男女共同参画の在り方に関するご意見、2ページ目にありますように、2つ目が、国立女性教育会館に関するご意見、ページ飛びまして、4ページ目になりますが、3つ目が、その他のご意見としてまとめさせていただいております。なお2ページの国立女性教育会館に関するご意見につきましては、これまで果たしてきた役割、今後の役割・機能について、運営について、ご発言内容をまとめさせていただいております。
 以上でございます。

【大日向座長】 ありがとうございました。
 事務局におかれましては、前回の委員の皆様のご意見をこういう形でまとめていただきました。また、議事録も早速おまとめいただきまして、1週間足らずの間に、ほんとうにお手数をおかけいたしました。ありがとうございます。
 それでは、次に、男女共同参画の在り方について、前回いろいろとご意見がありましたので、内閣府男女共同参画局より、三上調査課長にお越しいただきました。最近の男女共同参画に関する動きなどにつきましてご説明をいただきまして、皆様の議論の参考とさせていただきたいと思います。
 それでは、三上課長、よろしくお願いいたします。

【三上調査課長】 内閣府男女共同参画調査課長・三上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、ご説明の機会をいただきまして、ありがとうございます。男女共同参画をめぐる最近の動きということでございますので、本年2月に、男女共同参画会議の下に設けられました専門調査会がとりまとめた報告書を中心にご説明を申し上げたいと思います。
 報告書の内容に入ります前に、男女共同参画行政、これは非常に幅広い分野をカバーしておりますので、若干バックグラウンド等をご説明させていただきたいと思います。
 委員の皆様方にはパンフレットをお配りさせていただきました。男女共同参画行政におきます法的な枠組みとしては、ご案内のとおりかもしれませんが、平成11年に策定された基本法というものがございます。パンフレットですと、44ページからごらんいただけます。この法的な枠組みをもとに政府が男女共同参画基本計画を策定して、これに基づいて政府全体としての取組が進められている形になってございます。現在は基本法が制定してから十数年ということになりまして、一昨年の12月に第3次の男女共同参画基本計画といったものが策定されております。その概要を抜粋して解説したものが、こちらのパンフレットでございます。
 第3次の計画は、取組部分は2段階で書かれております。平成32年までを長期的な政策の方向性として見通しながら、具体的な施策の部分は平成27年度末ということを射程に置いており、現在は2年度目に入ったところになっております。この基本計画は、閣議決定として、内閣としての意思決定を経たものでございますけれども、それに先立ちまして、官房長官を議長とし、民間議員を含む男女共同参画会議から、基本計画策定にあたっての考え方が答申されてございます。22年7月のことでございます。今日は資料をお配りしてございませんけれども、基本計画のベースになった答申は、基本法施行後10年を経て、男女共同参画がなかなか進んでいない状況は、どこに反省すべきことがあったのかといったようなことに触れた後に、できる限り具体的な数値目標とかスケジュールを明確にした上で、定期的にフォローアップすることを求めてございます。
 この答申を踏まえて策定された基本計画でございます。パンフレットの1ページ目のとおり、特徴が幾つかありますけれども、「構成」というところをごらんいただきますと、第1部に、基本的な方針、第2部に具体的な取組が書かれており、これは15の分野に分けられてございます。第3部が推進体制でございます。こちらの会議の検討事項とのかかわりで申しますと、第11分野「男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育・学習の充実」の中で、この概要版には出てきませんけれども、例えば、エンパワーメントと女性の教育、学習活動の充実といった文脈で国立女性教育会館の取組なども言及されております。
 第2次の計画に比べますと、その間、経済社会情勢が変化したということに対応して、第3分野「男性、子どもにとっての男女共同参画」など図に星がついているあたりを新しく追加したり、再編したりしました。あわせて、従来は成果目標を示した部分が第2次の計画では42項目ございました。それを今回は82項目に倍増させるといったことなどを通じまして、計画を定期的にフォローアップしながら、実効性を確保するように努めたことなどが特徴になってございます。
 本日ご紹介いたします報告でございますけれども、色刷りの資料2と、委員の皆様方には報告書本体も机の上にお配りしてございます。今ご説明した第3次の基本計画では、「女性の活躍による経済社会の活性化」という視点があらためて強調されてございます。そこを起点といたしまして、実効性を持って具体的に取組が進むように、専門調査会を設けまして、とりまとめられたものでございます。専門調査会は、男女共同参画会議の委員で、本日は後ほどお見えになるという、この会議の委員でもございます中央大学の山田先生を会長として、ほか二十数名の委員で構成されております。委員の方の名簿については、報告書の冊子184ページに収録してございます。
 野田総理は、1月の施政方針演説の中で、この女性にかかわる部分を非常に大きく触れておりまして、「女性は、これからの日本の潜在力の最たるもの」、あるいは、「社会のあらゆる場面に女性が参画し、その能力を発揮いただくことは、社会全体の多様性を高め、元気な日本を取り戻す重要な鍵」と述べておられます。このように、女性を経済成長の牽引役として位置づけて、女性の経済参画の推進に積極的に取り組もうとする動きは、国際的にも盛んになっておりまして、APECなどでも、女性と経済サミットなどが行われているところでございます。
 この調査会の報告書の第1部に関して、資料2の1ページをごらんいただければと思います。一番下にグラフや図を幾つか並べております。これ以外にも、報告書本体の中で、女性の置かれている現状、あるいは、女性と経済とのかかわりを示すような統計指標をたくさん載せまして、女性が活躍することがどういう意義を持つかといったところから説き起こしております。
 資料2の1ページでは、それを左上の方で3つにまとめてございます。女性の活躍が、男女それぞれの個人のためでもあるということ、それから、家族形成に資するということもあります。同時に、経済社会の、さらに言えば、企業の活性化などにも資するということで、これを進めることによって、個人が生活困難に陥るようなリスクが低下するとか、そういったことも含めまして、これからの未来を開いていくという前提でございます。逆に申し上げれば、こういったことが進まないと、我が国の今後の持続可能性がおびやかされるという強い危機感が示されているということでもございます。
 男女共同参画会議などで山田会長がこの報告書を説明される際に、よく言っておられるキーメッセージは、従来の男性片働きを念頭に置いた従来型の労働モデル、それを前提に整備されてきたいろいろな社会制度、さらに、そういった制度から影響を受けつつ形成されてきた人々の意識などを全体的に改革して、社会全体を個人の働き方や家族形態によらないシステムに切りかえていくということです。
 女性が活躍できる経済社会の構築というのを、この第1部で取り上げてございます。本日はデータの紹介を割愛させていただきますけれども、報告書の冊子ですと、21ページ以降に分析の詳細、43ページ以降に基礎データがかなり豊富に網羅されております。一部重複する形で事務局からも出されているものがあると思いますけれども、後ほど御覧ください。
 第1部の中では、資料2の右上、取り組むべき課題として、1、2、3と3つ並べてございます。4つ目のポジティブ・アクションは、第2部のところで、政治とか経済とかとあわせて構成されているので、便宜3つとご紹介申し上げます。特に3番目の部分が、おそらくこの委員会の検討事項とのかかわりが深い部分であろうと思われますので、3ポツの部分をご説明申し上げます。4ページまで進んでいただきますと、3の部分だけを1枚にまとめた形にしてございます。
 申し上げるまでもありませんけれども、教育が女性の生涯に及ぼす影響というのは、いろいろな意味で大きいわけであります。価値観の形成や確立に影響を与えるとか、あるいは、生涯を通じた知識、技能習得の基盤でもありますし、そういう意味で、活躍の土台をつくるのは、教育・訓練だという認識で、この報告は教育を取り上げております。データをごらんいただきますと、先進諸国の中では、我が国の女性の高等教育在学率は、ほかの先進国に比べて低いとか、あるいは、男性よりも女性のほうが低いといったようなことが、左側中段のグラフからごらんいただけると思います。
 また、中段右側で、到達した教育段階別に正規雇用者の比率などを見ますと、1992年から2002年にかけて、男女ともおおむね低下傾向にありますが、高い学歴ほど正規雇用者の比率が高い。2007年に向けて、高卒以下の学歴の正規雇用の割合というのは、男女とも引き続き下がる傾向にある一方、大学とかでは少し反転しているような動きも見られる。男女で同じ学歴のところを見ると、全般的に女性のほうが低いわけですけれども、特に高卒以下の学歴のところでは、男女でかなり差があるということで、ここらあたりにいろいろな問題があるのかもしれない。さらに言えば、相対的な貧困率なども、やはり学歴が高いほうが相対的な貧困率はどの年代でも低いですし、男性のほうが女性に比べると低い。逆に言えば、女性のほうが相対的な貧困率が高いというようなことがあります。グラフには載せていませんけれども、女性の進学が世帯所得の影響を受けやすいというような指摘もございます。
 こうした認識、あるいは分析に基づきまして、専門調査会では、4ページ上段右側にあるとおり、取り組むべき課題を示してございます。1つ目は、「教育が生涯に及ぼす影響についての情報提供、ロールモデルの提供」、2つ目は、「経済状況にかかわらず意志と能力ある若者の進学や修学継続の支援」ということでございます。このほか、本文をごらんいただきますと、冊子の19ページから20ページになりますけれども、女性教育者等の育児期間中に働きやすい環境づくりですとか、ライフプランニング支援なども、必要な政策として取り上げております。
 専門調査会のこの報告を受けまして、先ほど紹介しました男女共同参画会議では、3月14日に今後の取組事項を決定して、おおむね資料2の4ページ右上に書いてあるようなことを決めております。
 以上、非常に雑駁な説明でありましたけれども、調査会の報告について、特にこの会議と関係が深そうな部分をご説明申し上げました。
 直近の動きとしては、今月9日に国家戦略会議がございまして、そこで中間層の厚みを確保するために、女性の活躍が不可欠という認識が示されまして、総理のほうから、女性の活躍を推進する関係閣僚会議を設けて、6月までに重点課題を整理し、年内に工程表を策定するようにという指示がございました。現在、開催に向けて事務的な調整を進めております。この場を借りて、あわせてご紹介いたします。
 以上でございます。

【大日向座長】 ありがとうございました。
 ただいまご説明いただきました件で、ご質問等ございますか
 どうぞ、赤井委員。

【赤井委員】 もう皆さん、すべて理解されていると思います。僕が十分理解できていないのかもしれない。簡単に確認なんですけど、やっぱり一番重要なのが、ここでかかわるのは3番目ですかね。4ページのところの教育・キャリア形成支援というのと、あとは、やはり制度・慣行の見直し、意識の改革ということだと思うんですけど、まず教育のところで見ると、情報発信の必要性ということなんですけど、これ、教育を受ければ活躍できるというのがもう前提になっている。もしそうだとすれば、その情報がどうして足りていなかったのかとか、そういうところは分析されていたのか。もし教育を受ければ自分はちゃんと活躍できるということがわかっていたならば、どうして教育を受けなかったのかとか、そこのところを分かれば教えていただきたいのと、あと、意識の改革というのが1ページ前にあるんですが、この取り組むべき課題というところで、どういうふうに意識が改革されるというふうに考えて、この課題という形が位置づけられているんでしょうか。その2点だけ教えてもらってよろしいですか。

【三上調査課長】 教育を受ければ活躍できるのかということはもちろんあると思いますけれども、調査会では、学歴がほんとうに高いようなところでは、能力本位みたいなところもあり、そこでは差別は比較的少なくなるとか、そういう議論もありました。生涯賃金などでも、日本の現状ではかなり学歴による格差が見られる、あるいは、働き方が老後の経済的な状況などにも影響するというようなところまで、学生とか、その先に進んでいく人たちが十分に意識をしてこなかったのではないか。それは学校での教育とか、その後のキャリア形成におけることとか、もちろん、いろいろ問題はあったと思いますけれども、なぜそこが十分にいかなかったのかというところについては、報告書では、どちらかというと、こうすべきというアプローチで書いてあるということだと思います。
 それから、2点目は、意識がどう変わるかというご質問かと思いますけれども、これはよく言われていますけれども、男性が片働きで正規雇用でというような前提にしたような、税とか社会保障とか見直しの動きも現にありますけれども、そういう中で男女の役割分担とか、働き方とか、ライフコースの選択が影響を受けている様子が見られる状況にあり、一方的な因果関係はないのかもしれませんが、そこを変えていくことによって、主体的な選択を男性も女性もできるようになる、そういうことを期待している。要するに、女性は家庭を守るべきという意識だけの問題ではなくて、男性には一家を支えるものであるといった社会的な期待とか、男性本人などにもそういう意識もあるのかもしれませんが、そういうところがもっとイーブンに、お互い主体的な選択で選択できるようになるということを期待している、こういうことだと思います。
 すみません、十分なお答えになっていないかもしれません。

【大日向座長】 よろしいですか。ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
 堂本委員、お願いいたします。

【堂本委員】 最後におっしゃいました、総理が6月までに、これは閣僚会議とおっしゃいましたか。参加の閣僚は、どういう専門の閣僚がなるのか教えていただけますか。

【三上調査課長】 これは今まさに、どういうメンバーで構成するかということも含めて、事務的な調整をしております。総理から指示があったのは、中川担当大臣と古川国家戦略大臣を中心にということです。特に「女性と経済」にフォーカスを当てた形の閣僚会議になりますので、例えば経済産業大臣ですとか厚生労働大臣、その他にも、この基本計画の中で、経済とのかかわりの深いような分野を持たれる閣僚の方々には入っていただくことになると思っています。基本計画自体は非常に幅広いところをカバーしており、男女共同参画会議と同じような構成になっては閣僚会議をつくる意味もないですから、そこはもうちょっとフォーカスを当てた形にすべきなのかなと思って調整しています。

【大日向座長】 ありがとうございます。
 ほかにはよろしゅうございますか。
 どうぞ、樋口委員、お願いいたします。

【樋口委員】 恐れ入ります。
 赤井委員がおっしゃったことにも関連するのかもしれませんけれど、基本的に内閣府では男女差別なく、女性の高学歴化を進めるべきだというような視点でデータをおつくりになっていると思います。それはいいんですけれど、実は日本の場合、もう1つ考える必要があります。他の国では大体が高学歴イコール高就職ということが、女性の場合ほとんど貫徹しているようです。これは2000年代の初めに、今の厚労省の「働く女性の実情」いわゆる女性労働白書でございますけれど、女性の学歴と、それから就労状況に焦点を絞った、興味深い分析でした。
 日本の女性労働の特徴とされるM字型曲線というのは、実は短大以下の学歴の場合のでありまして、4年制大学以上の人はM字型になっていないのです。当時の厚労省は、これをキリン曲線と名づけておりました。一たんほとんど全員就職するんですけれど、結婚・子育て時期にどーんと下がって、あとはキリンの背中のように真っすぐ、もう就労の場には行かない。私は、これが日本の女性の、あえて言えば、社会的経済的地位も上がらないことの1つの問題点であって、この辺を私はぜひ分析していただきたいと思っております。
 それは私が元「女性と仕事の未来館」現職の館長だったときですから、ちょうど2002年ごろの労働白書だと思うのですけれど、じゃ、それは少し変わったかというと、前回、この会議で私は、今、企業が大変様変わりして、女性の活躍に乗り出しているというお話をいたしましたけれど、それは今の若い人への動きでございますから、まだこのキリン曲線型の動きは継続しているのではないかと思っております。高学歴の女性ほど職場に出ていないという日本型状況、私学といえども大学には国庫の補助金を出して教育していることを考えますと、まことにこれは国家財政の上からいってももったいないことでございまして、私は何としてもまずは高学歴の女性人が、国家社会から受けた恩恵に対して報いるような働き手、あるいは社会の形成者になっていくということが大切だと存じます。特にNWECがというわけではありませんけれど、そうした高学歴の少し暇のできた人々が、地域の女性会館などに集まって、そこでいろいろな活動を広げていったり、再就職について学んだりという役割を全国的に女性会館が果たしていたんじゃないかと思います。内閣府さんへの質問は、一番先に申し上げましたような、高学歴と就労状況との関係の分析とか、意識とか、そういうことはなさっているんでしょうか。

【三上調査課長】 多分、樋口先生が言ったのに答えられるようなグラフとかは、私は、最近のものとしては見たことはございません。ただ、高学歴であれば、それまでに親も含めてかなりの教育投資がされているはずなので、そういったものをリターンとして、むだにならないようにすべきである、そういうことは意識させるべきであるというような議論は、調査会の中でも出ておりました。
 先ほどおっしゃられたキリン曲線とか、そういったあたりは、またそういう視点で、今日的な状況がどうなっているかということも見たいと思います。

【大日向座長】 ありがとうございました。
 この点につきましては、この後、事務局のご説明もいただきました後、さらに皆様にご意見をいただきたいと思いますので。三上課長はお仕事のご都合で、ここでご退席となります。本日はお忙しい中、ありがとうございました。
 それでは、引き続きまして、ただいまの内閣府からのご説明も含めて、また、前回のご議論も含めて、男女共同参画の在り方について、皆様にご審議いただきたいと思いますが、ご審議いただく上で参考となる資料を事務局で用意したということでございますので、ご説明をお願いしたいと思います。
 柿沼委員がお手をお挙げくださいましたが、その後で。

【柿沼委員】 私はちょっとお願いがあってしたんです。

【大日向座長】 そうですか。三上課長、もう時間は過ぎていますが、大丈夫ですか。

【三上調査課長】 どうぞ、大丈夫です。

【大日向座長】 ありがとうございます。

【柿沼委員】 樋口先生と同じことなんですけれども、私は、高学歴で職を離れている30代の女性を10人から15人集めて、どうして職を離れているのかということを伺いました。埼玉県でも退職を中途でした女医さんを復帰させるためのシステムを組んだんですが、それで復帰された女医さんは一人もいませんで、それはちょっと失敗に終わったんですが。高学歴であれば活動をしたりするということは全くなくて、高学歴の女性が結婚する場合、相手はほとんど高学歴の方です。ですから、片働きでも十分で、今度は自分の子どもの子育てだけに専念をして、実際に獣医さんとかでどこかに就職しても、そこが空白になってもやめてしまうという状況なんですが、その女性の方々の関心は、地域にもない。そして、自分の夫と自分の子どもの観点しかない。自分が国家のお金をどれだけいただきながら、そこまでにしてもらったという自覚がないというようなこともあります。
 ですから、高学歴だけで女性が活躍を場として持つということではないので、高学歴の女性ほど、そういうことをもうちょっと内閣府のほうでも展開していただきたいと思います。それは、よその国の方にも、日本の大学卒の女性がどうして仕事をしていないのですかということを質問を受けたこともありますので、ぜひお願いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。

【大日向座長】 ありがとうございます。
 三上課長、何かありますか。よろしゅうございますか。よろしくお願いいたします。
 それでは、ここでご退席ということでございます。
 それでは、先ほども言いかけたところでございますが、この後、男女共同参画の在り方について皆様にご審議をいただきますので、それにあたって参考となる資料を事務局のほうからご説明いただきます。

【湯澤女性政策調整官】 それでは、ご説明させていただきます。資料3-1を御覧ください。
 こちらは、女性をめぐる状況について、女性教育会館が設立されました昭和50年代前半と現在とを比較したデータでございます。まず資料1枚目の左下を御覧ください。こちらは内閣府が実施した世論調査の結果ですが、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について、NWECが設立されたころである昭和50年調査では、「賛成」「どちらかといえば賛成」を合わせると、72.6%が賛成との考えを持っておりました。対しまして、平成21年調査では、「賛成」「どちらかといえば賛成」を合わせると、41.3%となっており、昭和50年調査と比べますと大分意識の変化が見られます。
 次に、同じページの右下を御覧ください。こちらのグラフは、共働き世帯数の推移ですが、NWECが設立されました昭和50年代で男性片働き世帯が圧倒的に多かったのですが、平成9年に共働き世帯が男性片働き世帯を上回り、この年を機に共働き傾向が一層進み、男性片働き世帯数が減少傾向となっております。
 次に、1枚おめくりいただきまして、左上のグラフを御覧ください。こちらは日本の進学率の推移を示したデータでございます。会館設立時、女子の4年制大学進学率は、2割にも満たなかったのですが、平成22年度では、45.2%となっております。
 次に、同じページの左の下を御覧ください。こちらは、先ほども内閣府のほうからご説明もありましたが、高等教育在学率の国際比較を示したデータでございます。ほとんどの国で女子の高等教育の在学率は男子よりも高いのですが、韓国、日本におきましては、男子の在学率が高くなっております。
 次に、同じページの右上のグラフを御覧ください。こちらは、女性が職業を持つことについての考え方を示したデータでございます。会館の設立が検討されていた昭和40年代後半におきましては、男性では、「結婚するまでは職業をもつほうがよい」との回答が一番多く、女性では、「子どもができたら仕事をやめ、大きくなったら再び職業をもつほうがよい」との回答が一番多くなっております。近年では、男女ともに、「子どもができたら職業をやめ、大きくなったら再び職業をもつほうがよい」とする割合が、平成4年をピークに年々減少しているのに対し、「子どもができてもずっと職業をつづけるほうがよい」とする割合が、平成4年以降、一気に上昇しております。
 次に、同じページの右下のグラフを御覧ください。先ほどごらんいただきましたとおり、意識の面では、女性は、「子どもができてもずっと職業をつづけるほうがよい」との意識が増加しているのに対し、実際には、出産・育児期に当たる年齢層において労働力が減少しております。昭和50年当時と現在とを比べ、出産年齢が上がっていることなどによる労働力率の底値の年齢変化はありますが、出産・育児期に当たる年齢階級において労働力率が下がるという傾向は変わっておりません。
 次に、その隣の真ん中のグラフを御覧ください。こちらは、全国の女性関連施設数をあらわしたデータです。会館が設立されたころの1975年から1979年の間では49施設でしたが、2011年には388施設となっております。
 次に、資料を1枚おめくりいただきまして、左上のグラフを御覧ください。こちらは、各国の国会議員に占める女性の割合の推移を示すデータです。日本は増加傾向にありますが、依然として割合が低い状況です。日本と同程度であった韓国は、2000年からクオータ制の導入などにより、現在、日本を上回っております。
 次に、右下のグラフを御覧ください。こちらは、企業における役職別管理職に占める女性の割合を示したデータです。どの役職についても、女性が占める割合は増加傾向にありますが、全体的にまだまだ低い状況です。
 続きまして、資料3-2を御覧ください。こちらは、昭和50年以降の女性政策に関する動きについて、国際、国内、会館ごとにまとめたものです。こちらの表をごらんいただくと、我が国の女性政策は、国際的な動向を踏まえまして、国内の法整備等を行ってきたということが見てとれると思います。
 事務局からの説明は以上でございます。

【大日向座長】 ありがとうございました。
 本日の資料説明は以上でございます。
 改めてお机の上の議事次第をごらんいただければと思いますが、本日、2つの議題を用意してございます。男女共同参画の在り方について、それから、国立女性教育会館の役割・機能について、この2つでございます。はじめに内閣府、そして、今、事務局から男女共同参画の在り方についてご説明をいただきましたのは、前回皆様から、国立女性教育会館の役割・機能を論ずる際には、そもそも日本が男女共同参画をどう推進しようとしているのか、その本質論から入るべきだというご意見がたくさんありました。したがいまして、そういった観点からの資料とご説明をいただいたわけでございます。委員の皆様からも、何人かから本日、配付資料を提出して下さっています。
 最初に、しばらくただいまのご説明、あるいは、皆様がご用意くださいました資料などをもとにいたしまして、男女共同参画の在り方についてご意見をいただければと思います。それをある程度した後に、議題(2)のほうに移りたいと思います。いずれも(1)と(2)はそんなにきれいに切れるものではないということだと思います。オーバーラップしても構いませんが、一応そういう整理のもとで、本日進めさせていただければと思います。
 では、坂東委員、どうぞ。

【坂東委員】 今日のアジェンダ、議題は、男女共同参画の在り方についてと、国立女性教育会館の役割・機能についてというのを、昨日送っていただきました。私は、今回の検討会は、時間もそんなにないわけですし、回数も少ないわけですし、その中で、例えば男女共同参画の在り方について議論を始めましても、とてもとても深めた議論にはならない、いろいろな制約があると思います。ですから、もっと私は、5回までどのような議題でなさるのか、それから、目的、結論、私たちは、この会館がとても大事である、会館を今のままで守ろうというような考え方を確認するために集まったのか。それとも、もう既にいろいろな動きがでている状況の中で、どう対応していくのかという、新しい方向性を出すために集まったのか、そういったようなことも含めて、この検討会の方向性、どういうふうに進めていかれるかということについて、まず事務局のほうからご意見を伺いたいなと思います。

【大日向座長】 杉野総括官、よろしくお願いいたします。

【杉野生涯学習総括官】 1点目のご質問につきましては、正直なところを申し上げますと、全体で5回ぐらいのスケジュールを押さえたときに、我々のこれまでの仕事のやり方からすると、最後の4回目、5回目あたりは、もうまとめに入っていくというのが普通ですので、1回目はともかく、2回目、3回目、つまり、今日と5月の段階では、かなり国立教育会館の具体的な機能、それから、今後の運営の在り方、具体論のご議論をいただくイメージを実は持っていました。
 ただ、事前に各先生方に委員のご就任をお願いし、そのときにいろいろなお話を伺うことがありました。それから、第1回目のご議論も踏まえますと、最終的に国立教育会館の在り方について、具体的な方向性を今後おまとめいただきたいと思っていますけれども、そのときにやはり基本になるのは、男女共同参画がこれまでどこまで進み、また、どこまで進んでいないのか、その原因は何かというまず議論があるということは、多分間違いないだろうと。その議論を踏まえた上で、では、国は男女共同参画を進める上で、これから何をしなければいけないのか、わけてもNWECはそのうちどの部分を担わなければいけないのか、こういう論理の展開になる可能性が高いなと感じたものですから、少なくとも、そもそも論として、男女共同参画はどこまで進んでいて、今後どういうふうにしなければいけないのかという基本論を、一度はきちっと議論していただく必要があるのではないかというふうに考えるに至りました。そのために、今日は少なくとも時間の半分はとって、その部分のご議論をやっていただく必要があるのではないかと考えた次第でございます。
 そういうことで考えますと、実はもう一つ、前回座長のほうからお諮りいただきました、関係団体なり関係者からのヒアリングというようなことも含めて考えてまいりますと、実は既に幾つかご相談なり連絡いただいておりまして、そうしますと、5回でこなせるかなというところは若干、ひょっとすると6回、7回という可能性もあるかなと思っておりまして、6月末第5回ということも考えておりましたけれども、ひょっとすると、第6回、第7回の可能性もあるというスケジュール感の中で、具体的なスケジュールを考えなければいけないというようなことを、今、事務的には考えております。これは改めて座長なり皆様方にご相談をして進めたいと思っております。つまり、少し回数を重ねる必要があるかなと。5回を前提にする会議の運営ではちょっと苦しくなってきたかなというふうに、正直考えております。すみません、時間をとって恐縮です。
 それから、2点目のご指摘については、決してこの会議は現在の女性教育会館をそのまま継続することを前提にご議論いただいているというわけではありませんで、閣議決定にも書いてありますように、女性教育、それから男女共同参画をどう進めるかという観点から、この会館の在り方を抜本的に検討いただくということでございますので、抜本的な検討というのは、要するに、一たん白紙にしていただいて、あるべき姿をご検討いただくということでございますので、その点については、そういうことでご検討いただければというふうに思っております。
 以上でございます。

【坂東委員】 回数が増えるということは了解いたしましたが、後ろの、いつまでにという時間はどうなのでしょうか。

【杉野生涯学習総括官】 我々はどうしても閣議決定に縛られるものですから、夏までに政府として結論を出すということになっております。当初は、夏は夏でも、初夏と思っておりましたけれども、初夏ではなくて、ひょっとすると夏ど真ん中、晩夏にはなりたくないと思っているんですけれども、そういう形で、夏の範囲内で政府としての結論を出したい、そのためのご検討を、お忙しいところ恐縮でございますけれども、重ねていただきたいというふうに考えております。

【坂東委員】 じゃ、終わりの時間は動かず。
 それと、もう一度お願いになりますけれども、7回になったとしても、もちろん、そのとおりに進まないこともあり得ますけれども、どういう議論を期待されているのかということをお示しいただければと思います。次の一回ごとではなしに、7回通じた方向性を示していただきたいなとお願いいたします。

【大日向座長】 私は大方、今、総括官がおっしゃったことと同じ思いでお引き受けしているんですが、これは事務局主導でやる検討会ではないという理解でよろしゅうございますね。したがいまして、回数が1回、2回増える、増減は確かに事務局にご足労願わなくてはなりませんが、どういう方向でということは、私どもが決めることであって、そもそもの検討会の設置の目的は、前回の資料に書かれていたことに尽きるんだと思います。そして、今総括官がおっしゃったように、晩夏になる前くらいの夏をめどに、国立女性教育会館の在り方について、私どもが会館を大事に思えばこそ、新たな姿を検討する。新たな機能ということもあるかもしれません。そういう方向でお考えいただければと思います。
 坂東委員がおっしゃったご指摘は、私も大変貴重なことをおっしゃっていただいたと思います。私が男女共同参画の在り方について、前半を使ってご議論くださいと申し上げたのは、そもそもそれをずっとやるということでは決してございませんで、そのためにも国には男女共同参画会議があり、そこの状況を三上課長がご説明くださった。それを踏まえて、NWECの役割・機能・活動にどう関連させていくかということを考えたいということで、少し時間をとってご議論いただきたいということでございます。そして、これは前回堂本委員のたってのご要望でもあったというふうに理解しております。そういう方向で進めてよろしゅうございますか。
 それでは、しばらくの時間、NWECの在り方につなげる方向での男女共同参画、日本の男女共同参画の在り方について、ご意見をいただきたいと思います。
 レジュメをお出しくださっている委員の方からでもどうぞ。ただ、レジュメの全部ご説明いただく必要もないかと思います。事前にお送りいただいておりますので、皆さんお目通しくださっていると思いますので、それに触れながらでも結構でございます。いかがでございますか。堂本委員ですか。

【堂本委員】 藤原委員が先でしょうか。

【大日向座長】 順番は、どちらでも結構かと思いますが。

【堂本委員】 じゃ、私、2番目に、伺った次に。

【大日向座長】 そうですか。藤原委員に先に、というご要望ですが、よろしいですか。

【藤原委員】 いやいや、どうぞ遠慮なさらずに。

【堂本委員】 こちらのことも申し上げたいと思ったので、失礼いたしました。読ませていただいて、先に事務局のほうでこれを配っていただいたので、ありがとうございました。お忙しい思いをさせたと思いますが。実際、ここでお書きになっていることも、私、伺いたいことがあったものですから、ご説明を伺ってから発言させていただければ大変うれしゅうございます。

【大日向座長】 具体的に堂本委員が、藤原委員の提出された資料、何についてお尋ねになりたいか、それをおっしゃっていただいてもよろしいでしょうか。

【堂本委員】 縮小均衡ということですね。会館として、ただ維持のための存続はあり得ないということで、この1行目なんですけれども。縮小は従業員のためにならない。これは、この前、浦野委員がご指摘になったように、ここはほとんど本質中の本質だと思っているんですけれども、それはなぜかというと、単年度の予算で、しかも2,000万ずつ減るという現実の中で、これはおっしゃるように、こういうようなことがある種制度の中で位置づけられていると、これを超えての議論が非常に難しい。しかし、先ほど総括官おっしゃったように、実際は、新しい機能を考えた場合に、このような財政の状況、あるいは予算の立て方が縛られていると、話をしても相当むだなことが出てくるんじゃないか。したがって、そこのところをどう工夫ができるのかということが解決できないと困るということが1つです。
 それから、もう一つ、今、総括官のおっしゃった中で、白紙に戻して考えるというふうにおっしゃったんですけれども、私は、今の事務方のご説明で、確かにNWECが設立された時期から非常に社会情勢が変わっている、世界の情勢も変わっているということはあるのは事実なんですけれども、同時に、これだけの歴史があるがゆえに、大変貴重であるということもございます。特に資料とか、それから、伝統的に地方の方たちがNWECを、総本山という言葉が適当かどうかわかりませんけれども、日本の女性会館とか女性のセンター、あるいは男女共同参画のセンター、そういったものの拠点として位置づけてきた、そこのところは非常に大事にしなければいけない部分ではないかと思うんですね。ですから、今のままではよくないという部分と、それから、この歴史を大事にしていかなければいけない。今まで積み上げてきた財産を大事にしなければいけないということと両方あると考えております。
 そういうことから、ここのおっしゃっている、維持のための存続はあり得ないということの内容と、その次の縮小均衡は従業員のためにならないという、この1行だけのご説明でも先に伺えたらと思っております。

【大日向座長】 恐れ入ります。とても大事なポイントなんですが、そういたしますと、議題(2)のところにもろに入ってきます。むしろ私が藤原委員のレジュメの中で、議題(1)に関連することとしてまずご説明いただきたいのは、「男女共同参画」という抽象表現ではなくという、このあたりから入っていただいたほうが、議題(1)に触れながら皆さんのご議論が進むかなと。その上で、今、堂本委員が言われたようなことは、議題(2)のほうで積極的にご意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。

【藤原委員】 じゃ、私のこのメモの中で、これは特に読んでいただく必要もなく、今、2つのポイントを指摘してみたいと思うんです。いずれにしましても、女性会館が今まで果たしてきた役割がいかにすばらしいかということは、私も行ってみまして、そのことはよくわかっていますけれども、時代が変化していますし、おそらく共同参画というふうに言ったとしても、その在り方自体、あるべき姿は変化しているはずだと思うんですね。昔の、いわゆる女性運動の拠点として、女性の権利をもっとという、そういうところからはもうかなり変化していると思いますので、そういう意味で、ただ単に維持・発展ということはあり得ないということは、これは女性会館に限らずですし、あるいは、ただ単に男女共同参画と言えば何でも予算が通る、こういうことももうないんですね。ですから、そのどちらにしても、今の議論を男女共同参画のほうに絞れば、もう一度、それはどういう意味なのかというようなところから問い直さないといけない時代にもう入っているんだと思います。
 高度成長社会から成熟社会に入ったのは、1997年~1998年というふうに私は理解していますが、そこからもう15年間成熟社会に入っていますので、成熟社会に適した男女共同参画の在り方というのを、ほんとうはきちっと議論すべき。それはもうこの1回、2回費やしてもですね。
 そのときに、ちょっと手っ取り早い言い方として、私が2022年というふうに書いているのは、もう今は2012年ですから、10年後というと2022年ですね。でも、内閣府は2020年というふうにしていたと思うんです。指導的地位につく女性3割というような目標があったと思うんですよ。これがほんとうに突っ込んで議論しなければいけないのは、「指導的地位」というのが一体何なにかと。参議院における女性の数とか、例えば会社における課長とか部長の数でほんとうにいいんですかと。おそらく、私の結論はもうありまして、違うんですよ。ほんとうに女性らしさを生かしながら、自分の自己実現を図りながら、家族も幸福にしながら、自分も幸福を追求していくという場合、今の企業の課長とか部長というのが、ほんとうになりたい仕事なのかという。男性にとっても、それが問われています。あるいは、今の議会のあの惨状を見れば、志を持っている人が政治家になりたいと思うのかどうか、そういうことも含めて、私は、形として、そういう社会のポジションを置いて、そのポジションのある割合を女性で占めるべきだというような数値目標を掲げるのは、もうかなり有効でない時代に入っているというふうに思っているんです。
 ですから、一応ここを仮に僕は選択2として、2022年指導的地位につく女性3割というのをもし戦略的に目標にするんだったら、それをはっきりしましょうねとは書いていますが、その場合、指導的地位というものについて、ただ単に組織におけるポジションとか、参議院の比率みたいな、そういうふうにはおそらくすべきではないだろう。もっと質的なものについて言及されるべきだし、実にこれは難しい指標だなと改めて思っています。
 ちょっとだけそれに補足して、あるエピソードを言いますが、最近、実はギャルママというのが非常に話題なんです。つけまつげをつけたギャルの、赤ちゃんを連れたママさんなんですけれども、私はもうとにかくつけまつげをつけてママさんをやっているだけで、ちょっと自分とは違う人種だなという、そういう気がして、何となく上から下へ見ちゃうようなところがあるんですが、どうもいろいろ聞いてみますと、今の20代、20万~30万人、こういう層がいまして、この人たちって結構古風で、社会参画を一生懸命図ろうとしていて、今回の震災においても、ネットワークを駆使しながら石巻のお母さんたちを助けたりという、そういう社会参画したいという意識が非常に強かったり、そういうことらしいんですね。その人たちは専業主婦で、社会的なポジションとか、例えばNPOの代表であったり、会社の課長であったりしないんですが、非常に社会的なムーブメントをつくり出していて、影響力を持っていて、しかも、社会に貢献しているんですね。見た目は、もうつけまつげばっちりのギャルなんですけど。そうすると、その人たちというのはどういうふうにとらえればいいのかという、そういうこともここに含まれてくる話題なのかなというふうに思いました。それが1つの話題。
 もう一つ、私がとにかくこの第3次男女共同参画基本計画、これを見させていただいても、非常に立派な方々が議論して、ものすごい時間を費やして、しかも、その前段で、ものすごい歴史と時間の中でこういうものが決まって、動いているわけですね。ただ、どうしてもやっぱり現象を見て、その現象に対する対症療法を非常に総合的にやっていらっしゃるとしか私には見えない。なぜかと言いますと、共同になっていない。その大もとには、最初に私が申し上げたように、基本的に子どものころは女性のほうが意識が高く、かつ仕事ができることがはっきりしているのに、それが社会とか組織となった途端に、それがなっていないという、その前提、一番前提の根っこの根っこにあるのは、日本の社会が、表面は多様化しています。見た目は多様化しているんですが、実は物事のとらえ方、並びに、それを保証する社会システムが、まずほんとうに多様化していない、画一的であるということに原因があるというふうに思っています。それが最初の第1回で浦野さんも指摘された、多様化というのが進んでいないんじゃないのということなんですが、これを本気で多様化を図れば、男性・女性だけではなくて、いろんな学歴も含めまして、あるいは外国人と日本人というようなことにもなるかもしれませんけれども、もっとほんとうの意味での機会均等というのは進むんだと思います。
 その根っこの根っこに何があるかということを一応強調して、私の話を締めたいんですけれども、これは原因ははっきりしていまして、私は、特に義務教育における学校教育の正解主義、とにかく正解を教えていく。何でも四択問題にしてしまって、4つの中に必ず正解があるという問いかけ方ですね。『走れメロス』を読ませる。『走れメロス』の帰り道のときのメロスの気持ちを、次の4つの中から選びなさいという、そういう発問に全部してしまう日本の正解主義が、これが非常に男性的な前例主義、正解主義、事なかれ主義を完全に保証していると思います。ですから、この教育を崩さないと、つまり、教育のコンセプトそのものを崩さないと、みんな一緒に正解がいい、みんな一緒に均質がいい、こういう社会から抜け出せない。それを抜け出すためには、義務教育のこの正解主義を絶対たたくことが必要だというふうに思っているので、ここでちょっと具体的に書いてあるのは、小学校で1割、中学校で3割、高校で5割、ほんとうは大学で10割、正解主義ではない教育カリキュラムを、複眼思考を獲得して、他者を多面的にとらえリスペクトさせるためのディベートやブレストを繰り返すような、そういう教育メソッドに移行させるべきではないかというのが、私の強い主張です。そのことをやった上で、産業界もみんな一緒という行動規範を改めて、時間をずらしていくとか、あるいは、人生のライフデザイン観でさえも画一的になっちゃっていますから、これをずらしていくとか、この教育の根っこのところをやらなければいけないというふうに思います。
 最後になりますけれども、それをちょっと勘違いして、学校現場で、例えば、男女同権なんだからと言って、君とさんづけで男の子、女の子を呼んでいたのを、全部さんづけにしちゃうとか、あるいは、男女の名簿を分けるのはよくないということで、全部まぜてわけわからなくしちゃったり、そういうのは僕は本末転倒だと思っていまして、そんな下らないことよりも、むしろ教育のカリキュラムそのものを、画一的なところから多様化に向かわせるということがものすごく大事なことではないかなというふうに思います。
 こんな本質的なことを、この会議で言っていいのかどうかもわからないし、さて、それをどのように具体的なアクションにつなげるのかについて、この会議が何かを提言できるのかどうかも私はわかっておりませんけれども、それを強調させていただきたいと思います。ありがとうございます。

【大日向座長】 ありがとうございます。
 藤原委員がわかっていないとおっしゃいましたけれど、まず私は、それがこの検討会につながっていくと思います。指導的地位とは何を目指すのかとか、先ほど内閣府のご説明に対して、樋口委員と柿沼委員が、高学歴女性の問題もご指摘になりました。この問題というのは、今後、NWECがどういう層を対象に役割・機能を深めていくかということと、まさにつながっていると思います。ですから、内閣府の男女共同参画会議がおまとめになったものとまた違った、ほんとうにユニークなご意見というのは、ここの委員からたくさん出ることを、今、皆さんのご意見を伺って、ほんとうにおもしろいと思いましたので、もうしばらく今の路線のようなところでご意見をいただければと思います。
 では、堂本委員、お願いいたします。

【堂本委員】 藤原委員、どうもありがとうございました。
 私も、画一的なものとか、そういったものではなくて、多様性というのがとても大事だということで、ほんとうに同感でございます。それが、ただ、私はなかなかその根っこの根っこが義務教育の正確主義?

【藤原委員】 正解主義。

【堂本委員】 正解主義ね。すべて正解でなければいけない、そこだというふうなのは、非常に興味深く伺ったところです。
 そのことと、ですから、文科省が義務教育を変えて、そして、子どもたちがほんとうに正解主義から脱却して、私もそこのところはすごく大事だろうと思うんですね。フランスから帰ってきた与謝野晶子さんのお孫さんが、日本の学校へ行って、葉っぱのことについて何か書けと言われて、今、正確に覚えていないんですけれども、とても独創的な、抽象的な答えをしたんですね。そうしたら、それはバツをつけられた。どうしてもそれに納得いかなくて、先生のところへ聞きに行ったら、「いや、教科書には、今までいろんな葉っぱの特徴が書いてあった。そんな抽象的なことはいけません」と言われて、「どうしてフランスだったら自分が発想したことを書いていいのに、日本は教科書に書いてあるお答えしか書いちゃいけないの」と言ったのは、もうほんとうに今から三、四十年前の話ですけれども、すごく鮮明に覚えています。そういう種類のことも1つかなというふうに思います。
 ですけれども、そのころから、私が記者をしていて一番最初の勤務先というのは、実は文科省の記者クラブでございました。そのときに、愛知文部大臣だったんですが、まだ学力テストというのがございまして、そして、数学の答えが、今までは応用問題のほうが正解率が高かった。ところが、だんだん計算問題の正解率が高くなってきたけど、応用問題の正解率が低くなってきた。私はその愛知大臣の発言がいまだに忘れられませんが、すべて応用問題だと。企業に行って働くにしても、同じことをするわけではない。子育てをするにしても、子どもというのは全部違うんだから、全部応用問題だ。日本において計算問題がどんどんできるようになって、応用問題ができなくなるということは、大変危機的なことだというふうに大臣がおっしゃったのは、今でもほんとうに鮮烈に覚えているんですけれども、そのときに、「じゃ、大臣、どうしたらいいと思っておられるんですか」と聞いたんですね。やはり今後教育の在り方を、個別、一人一人の教育を充実していかなければいけないというようなことを言われたと思っています。
 そういうコンセプトの中で、今おっしゃったことはみんな賛成なんですけれども、そこと、それから、NWECのほうの、今、私たちが与えられているミッションとがなかなか結びつきません。それで、今おっしゃったことはよくわかりました。そういったコンセプトで議論することも、とても大事だと思いますし、それから、逆のひっくり返した言い方をさせていただくと、私も実はあまりNWECをよく知っている人間ではないんですけれども、このごろいろんな形でNWECへ行くと、今おっしゃったようなことを逆にNWECがやっているという部分があるんですね。それは、ほかのところではやれないんですけれども、最初のNWECとはもう違うんですよ。女性の参政権とか、そういうような時代とはもう全然違って、今のNWECは非常に現代的になっていまして、外国との交流が強いせいもあって、そういう意味では、多様な文化をどういうふうにして日本の女性たちが受け入れるかということを国際的にやっておられる。その辺のところは、非常に私も感動いたしました。
 例えば私がNWECへおととし行ったときは、トラフィッキングといって、人身売買、このことをNWECでやっておられたんですね。日本の中でなかなかそういった、ほんとうに人権の問題を正面から取り上げているようなところが、ほかには、例えば法務省や何かがほんとうはやってくれればいいんですけれども、なかなかございません。
 私のレジュメをちょっとごらんいただきたいんですけれども、一番強い問題意識を四角く囲って書かせていただきました。野田総理も、女性の活躍を促進するための閣僚会議をつくるということで指示なすったそうですけれども、やはり日本にとって、もう今や少子化が進む中で、経済社会を活性化するためには、そして、日本を、災害からという思いも込めておりますけれども、再生していく上では、女性の活躍を促進することが必要不可欠だと認識をしている。これは女性だけではなくて、藤原委員がおっしゃった意味の、多様性の中の女性、人口の半分は女性ですから、その女性が入ってくることがとても大事だ。男女共同参画が進まなければ、ほんとうに日本の未来は開けないのではないかという危機感を抱いております。そういった問題意識から、NWECの改革に取り組み、今後のあるべき姿というのをぜひ考えたいという問題意識を書かせていただきました。
 見直しにあたっての基本姿勢でございますけれども、残念ながら、ジェンダーギャップ指数は、335カ国中、去年、98位でございました。確かに、藤原委員おっしゃいましたように、国会議員の数とか、課長の数とか、意味ないということも事実です。ただ、女の側から言わせていただくと、そこですべての意志決定がなされている。なぜここまで、総理大臣が女性のことについて閣僚会議をつくらなければならないって、すごくおかしなことですよ。先進国だと言っておきながら。なぜそんなことに、そこのところの落差が大きくなっちゃったかというと、私は、意志決定の場に女性が少ないからだというふうに思っているんですね。
 この前、ノルウェーのブルントラントさん、総理大臣でしたけど、ちょうど私は県の知事をやっていて、国会議員から県知事になってほんとうによかったと思っていると言ったんですね。なぜなら、決定権と予算とを自分で決められるから。「そうでしょう」と彼女は言った。私は総理大臣になったから、初めてほんとうの意味のポジティブ・アクション、全部あちらは6と4の割合を、どっちの性が超えてもいけないという法律で決まっちゃっている。それができたのは、私が女でありながら総理大臣になったからだとおっしゃいまして、なるほどと思ったんですが。私も知事になって一番思ったことは、やっぱり意志決定の場に女性がいない。国会議員もしていましたけれども、国会議員は、10%だろうが、20%だろうが、別にそれで最終的な意志決定ができるわけではありません。総理大臣になれれば、ブルントラントさんのように、そういう閣僚会議も指示できますけれども、一国会議員の中では、それはおっしゃるように、なかなかできないんですね。あんまり意味がない。
 ですけれども、やはりどうしても女性がそういった意志決定の場につくために、NWECのようなところで女性たち、私は、まさにおっしゃったように、ギャルママでいいと思うんです。NWECでギャルママの会があってもいいと思うの。そのギャルママの会が、いろんな経験をそこで発表してくれるようなことで、ギャルママ全国ネットというのも悪くないと思います。そんなようなことをNWECがやってもいい。NWECには、そういう自由があっていいんじゃないかというふうにすら思います。やはり教育研修とか研究、これはもともとある言葉で、NWECの設置法の中の言葉をとってはおりますけれども、その教育の中には、ギャルママ教育でもいいと思っていますので、そこを誤解しないで読んでいただきたい。
 それから、2番目のところですけれども、やはりこれから労働の問題が大事で、この間、樋口さんが指摘されましたけれども、未来館がその機能を失ってしまった以上、やはりNWECにおける女性のキャリア教育というのは、これはもう何としても必要なのではないかというふうに思います。特に東京とか都会はいいんですけれども、必要なのは、地方での教育なので、そのためには、NWECが拠点的な役割を果たすということがとても大事だと思っています。
 そして、さっきも同じことを申し上げましたけれども、35年にわたって蓄積してきた、特に資料、それからネットワーク、これを最大限度に生かせるのはNWECしかないということで、貧困の問題とか、そういう問題についても、ネットワークや今までの機能を活かして対応すべきであろう。
 最後に、もう日本だけの時代ではない以上は、世界の時代ですので、アジアだけではなくて、世界のハブステーションとしての機能を果たす。これはITをフル活用することがとても大事かというふうに思います。
 長くなるので、そこから先のことは、次の回に譲らせていただきたいと思います。

【大日向座長】 ありがとうございます。
 ほかの方はいかがでしょうか。
 では、浦野委員、お願いいたします。

【浦野委員】 今の皆さん方の意見をお伺いして、ほとんどそのとおりだなというふうに思うんですけれども。ちょっと視点を変えて見てみたいんですけれども。この男女共同参画というのが、先ほど藤原さんも言っていたように、何かの目標を設けてやるみたいな形が今一般的なんですけれども、その先のほんとうの目標って何なんでしょうかというところは、やはりかなり薄れてきていると思うんですね。
 企業も、今まで女性の参加がほとんどなかったのは、いろんな理由はあるんですけれども、正直なところ、20年前までで言えば、もうほんとうに売れるとわかっているものを、いかに安く効率的につくるかという、その一点でしたから、そんなに能力の違いということを求めなかったと思うんですね。ところが、今は、何が売れるかわからない、売れるものを探さなくてはいけない。そういう中で、やはり女性に参画をしてもらう商品開発だとか、あるいは、女性の感性で研究開発、この部分をやってみようとか、あるいは、人材育成、人の管理という部分で、女性の目が見たらどうなるだろうかという、そういった求め方をしているわけで、企業とすると、今のところポジティブ・アクションとかなんかでパーセントを上げてみたいなんていうようなことはあるんですけれども、でも、その先には、やはり女性の参画によって成果を上げて、それがはっきり見える形が欲しいんですね。今のところ、そういったデータって何もないわけで、何%参加しましたとか、女性の高等教育に進出する割合が上がりましたとかということを言っているんだけれども、それはあくまで手段ですよね。
 ですから、私がほんとうに女性だけではなくて、多様な人たち、今はあんまり社会に参加されていない障害者の方々とか、あるいは高齢者の方も含めて、あるいは海外の方も含めて、どんなふうにそういう人たちの能力を発揮してもらうと、我々が目標とする、こんな社会ができるんだという、そこへやはり持っていければなという思いがあって、理想とすると、この男女共同参画で、その先にあるものはということをみんなで共有してみたいなというふうに思うんですけれども。

【大日向座長】 ありがとうございます。
 大変貴重な視点をいただいたと思いますが、ほかの方、いかがでしょうか。
 では、柿沼委員、お願いいたします。

【柿沼委員】 私が町長をさせてもらっていた経験なんですが、末端の、ほんとうに地元、毛細血管のところですけれど、やっぱり自分が男女共同参画というのを少し担ってきていることもありますから、何かにつけて女性は、女性は、女性はと。男性が少ないときは、男性はというふうに言いますが。そうすると、同じ予算でもいろんなことで使いやすくなったり、例えば、女性トイレの荷物掛けから見たって、どこにフックをつけるか。男の人がつければ、上のほうにつけますけど、牛乳のパックを買い物したスーパーの袋を、だれがあそこに下げられるかというのは、やっぱり生活感のない人にはわからない。金がかかるわけではないですけど、やっぱり行動範囲とか視点とか、そういうことに対して1つの事例です。
 急行列車へ乗りました。そうしたら、1つは男性用、1つが共用と書いてあるんですよ。ですから、共用のほうは、男性も女性も使うわけです。男性用というのは、男性しか使わないから、行列ができているわけです。それを両方共用にしておけばいいわけですが、やっぱり設計をする男性は、自分の視点しかないですから、そういう発想しかありません。階段の幅からしても、何からしても。だから、男女共同参画が進めば進むほど、暮らしやすくなりますし、経費的にお金がかかることではないということは大いに言えることだと思います。
 ですから、男女共同参画で、藤原委員のご意見の中で、やはり30%が何だという、ギャル集団がおばさん集団というのは、私は婦人会の会長ですから、よく知っています。その大衆が組織力でどれだけ力をあらわすかというのも知っています。それはとても大事なことだと。これからも、これはもっともっと大事なことだと思います。ですけれど、その双方だと思います。やっぱり少なくとも意志決定をするという局面に、意志決定が男女共同参画という視点を持った感覚でなされなければ、幾ら大衆がそうではないといったときに、やっぱりけられてしまうということはあります。今の状況では、まだ意志決定の中に、そういう認識を持った、これは男性ももっとそれを持ってもらわなくてはならないわけですから、女性の地位向上だけではなくて、男女の共同参画で、あらゆる場面にということなんですけど、そこのところで男女共同参画が進むことは、暮らしやすくなりますし、国の将来にとっては非常にいいことだと思っております。

【藤原委員】 1個だけ確認していいですか。

 そうすると、指導的地位というのは、やはり組織における上位層でどれぐらいのシェアをとるかということにやっぱりなるということですか。

【柿沼委員】 それは、1つの実例を言いますと、例えば婦人会という全地婦連は、何百万人も日本の中におって行動をしていますけれど、このときに何をするかという意志決定をするのは、やっぱり知事であり、市長であり、町長でありということですから、じゃ、その次の部長クラスに、担当部長に女性がいたら、また違う見方ができるわけです。ですから、それは男性が同じように男女共同参画の視点を持ってなさってくだされば、別に女性に限らないですが、今の状況の中では、私が現場で感じるのは、指導的立場にある男性ほど、奥様は専業主婦で、ほとんど社会的な貢献について控え目な方が多いということがあります。ですから、当面は、指導的役割に女性が、意志決定、政策決定にかかわっていただく女性をもっと増やしていくことが1つの大きな仕事であろうというふうにとらえているということです。

【藤原委員】 わかりました。

【浦野委員】 ちょっと先ほどの補足で、今のことにも絡むんですけれども、そのような代替関係というのも非常に大事だと思うんです。そこから入るということもですね。
 ただ、コンピュータの使い方をほんとうに40年前にさかのぼって考えてみていただくとわかると思うんですけれども、40年前からコンピュータの導入が始まって、多分、25年ぐらいの間というのは、もういわゆる力仕事の置きかえだけでしたよね。そのことによって標準化を図って、浮いた部分をほかの仕事に使っていくというようなことが主体だったんですけれども。ここ15年で言えば、コンピュータが今までになかった分析、今までになかった仕事をやってきて、その結果、昔だったら、ほんとうにコンビニに買い物に来て、あの人、30歳ぐらいかな、40歳ぐらいかなでデータを入れていたんですね。だけど、今、そういうカードができて、もうほんとうに年齢がばっちりわかるわけですから、そうすると、いろんな商品分析とかなんかができてきて、要するに、コンピュータの使い方が全く従来とは違う形になって、世の中はやっぱり非常に皆さんにお買い求めいただける品物が並ぶような時代になってきているわけですね。そういう可能性が、この男女共同参画、あるいは多様性という社会の中で出てくるということが、私が一番言いたいことなんですよね。
 そのために、まず指導的立場につくことが大事だというのは、それは私もわかります。ただ、それはやっぱり過程の手段であって、最終的な目標というのは、私は日本に今までなかった仕事なり、なかったやり口なり、なかった分析なりが、どんどんこのことによって出てきてほしいなと思っている次第です。

【大日向座長】 どうぞ。

【坂東委員】 2020年30%というのは、今皆さんおっしゃったように、経過的な目標です。終極の目的では全くありません。そして、ご存じのように、今、ノルウェーでは、どちらかの性が40%を下回らないように、60%を上回らないようにというふうに、それぞれの社会によって、その目標とするレベルは違ってくると思います。
 それから、指導的地位とは何かということについて、これはほんとうに深めなければならない問題だと思いますけれども、少なくともデシジョンメーキングポジションという言葉からその目標値はとったんですけれども、1995年の国連の計画の中で、デシジョンメーキングポジションにつく女性をクリティカルマス、3割レベルは最低必要であるというところからきているんです。別に課長になったら、部長になったら、全部デシジョンメーキングができるわけではありませんけれども、それによって経験を積むことができる、トレーニングをすることができるということの意味合いも大変大きいだろうと思いますし、また、現実によく男性たちはおっしゃるんですけれども、「いや、家の中では女性が影響力を発揮しているよ」とか、「社会はみんな女性の手のひらの上で回っているんだ」ということをおっしゃいますけれども、やはりそれが明示的な形で示すことが必要だと。特に今のような変化の途中、トランジットの時期ですから、そういう数値を仮に必要だというふうに考えていただければと思います。

【樋口委員】 よろしいですか、ご発言。いいですか。

【大日向座長】  お願いいたします。

【樋口委員】 指導的立場という言葉は、非常にわかりにくい、難しい、悩ましいところもありまして、藤原委員のご発言を伺っておりまして、共感するところと、わかっていただけていないんだなと思うところと両方ございますので、ここは自由な議論の場だと思いますから、申し上げさせていただきます。
 一番共感したのは、最後の、日本の教育が正解主義、そういうもっと細かなニュアンスがたくさんあるグラデーションの部分も、あるいは、もっと遠くのほうにある考え方も、4つの枠の中にはめ込んでしまっている、その画一主義、おっしゃるとおりだと思います。
 ここを変えていかなければということは、とてもよくわかります。あえて申し上げれば、このような教育制度をつくり、正解主義を進めてきたのもほとんど全部男性だということなんです。ですから、もしその教育の根本を変えていこうと思いますと、別の委員が多様性を持った人が明示的にと言われましたけれども、まさに明示的に方針決定の中にいなければならない。それが課長という職であらわされるのか、指導的という言葉であらわされるのか、この表現って悩ましいと思うのですけど、あえて言えば、明示的な方針決定の場に、それで、男と女だけじゃないよ、もっといろいろあるよというのも、そのとおりです。しかし男女は少なくともダイバーシティというときの基本のきですよ。男性と女性全く同じだから平等に扱えと言っているのではないです。人間として同じです。これは人権の問題です。人権として、女性がまた虐待の問題であるとか、それこそ人身売買の問題であるとか、性暴力の問題であるとか、そういう人権が阻害されて抑圧されているという問題は、またNWECが担当するか、どこかでやるかは別として、どこかでやっぱり国連の政策としても、少なくとも人権の立場に立つならば、日本政府もどこかでやらなければならないと思うんです。
 と同時に、人権としては平等だけれど、やっぱり男と女というのは、身体的にも大きく違います。この違いを持った、大まかに分ければ2つしかない性、、やっぱりこの2つの性というのは、我ら社会における最も基本的なダイバーシティ、多様性の基本のきであるまいかと。この基本のきであるところでダイバーシティが実現していない、それでこの複雑な現代を乗り切れるのか。
 それから、もう一つ、先生がおっしゃったことで、共感することは、時代が変わったんだから、今までの男女共同参画とはまた違う見方があっていいんじゃないだろうかと。この時代が変わったということの認識が、言葉は藤原委員と私は同じなんですけれど、中身が違うのではないかと思います。時代が変わったというのは、古いおばさんたちが言う男女平等みたいなものではなくて、もっとまつげの長いギャルたちがやっているようなことが男女共同参画だよとおっしゃりたいかどうか、その辺はよくわかりませんけど。

【藤原委員】 いや、それは違う。全く違います。

【樋口委員】 そうですか。誤解でしたら失礼しました。

【大日向座長】 藤原委員のお考え、いろいろあるんでしょう。お聞きしたいと思います。

【藤原委員】 大丈夫です。今のをもうちょっと。

【樋口委員】 いいですか、今の話。
 危機感という言葉を堂本さんがおっしゃいましたけれど、テレビを見ているだけでも、さまざまな国の代表団の中で、女の人がほとんどいないのは日本ぐらいになってきました。そういう意味で、私は、時代は変わってきて、だからこそ男女共同参画ということ、別な言葉で言えばダイバーシティという言葉だと思いますけれど、そういう社会をつくらなければ生き残れないというぐらいに、私は時代は変わってきていると思うんです。
 現状で、日本の社会の在り方というのは、男の人もあまりにも単一社会で、能率・効率で正解主義でやってきたものですから、ほんとうは江戸時代かもうちょっと前へ行けば、男の人だって子育てにかかわったり、生活とかかわったり、大体みんな農民ですから、自然と向き合わざるを得ない。土と水とかかわらざるを得ない。そういう生活をしてきたのが、今のような高度産業社会の中で、ほとんどある一つの、仕事中心になってきて、これは男性にとっても非常にひずんだ社会になってきているのではないでしょうか。女の人が職場に入っていくことによって、そこで例えば育休をとる。男性もこのごろ少しずつとる。つまり、女性が社会に参画することによって、人間が生物として、自然体として持っているべきさまざまなものが、そこでお互いにシェアされていくのではないか。そういう意味で、私は男女共同参画ってとっても大事だと思います。 私は、男女共同参画を何か形にして見せろと言われたら、形にならないんですけれど、第九の合唱であるとか、オペラの男女混声合唱であるとかだと思います。男と女とは声域も違えば、聞く感じも違います。しかし、、第九の合唱にしても、男と女の力量が同じで、同じ舞台に上がっていなかったら、あの柔軟で強靭な世界はできません。2つの性のダイバーシティを認める先にインクルージョンがあります。おそらくもっと力強い、もっと豊かな、世界をつくり上げる。これが私の思う男女共同参画でございます。
 すいません、お先へ。大分しゃべりました。

【藤原委員】 1つだけ質問していいですか。

【樋口委員】 はい。

【藤原委員】 今、企業が成立させている組織の論理がありますよね。非常に男性的な組織の論理。これは役所でもそうだし、中央官庁でも、文科省でもそうだと思うんですね。その組織の論理というのは、極めて男性的な正解主義、前例主義、事なかれ主義、これに埋め尽くされているわけですけれども、そっちの論理に巻き込まれちゃってもいいんですかね。つまり、僕が言いたいのは、そっちの論理に合わせて目標設定するって、かえっておかしくなっちゃいませんかという意味なんですよ。

【樋口委員】 わかりました。ご趣旨は。

【藤原委員】 さっきギャルママの例を出したのは、そういう話で、組織の論理に合わせて目標設定されて、上位層に何%送り込むみたいなのって、それは、つまり、男性的な論理に巻き込まれる女性を増やすというふうになりませんかということなんです。

【樋口委員】 そういうおそれは多分にございます。育児休業とか、短時間勤務とか、そういう制度がない時代の女性がいかに無理をして働いていたか。やっぱり女であることを捨てるか、子を持つことをあきらめるか、そうしなければなかなか働き続けられませんでした。だから、私たちは、子どもを産みながら働き続けられるように、育児休暇をつくろう、短時間勤務をつくろうと。それで、現実にその女たちが増えれば、国の制度も、50年前の制度と、国の制度だってまるっきり違います。企業の在り方も変わってきています。遅々としたものではありますけれど、その中に女が入っていかなかったら、この国の根幹にかかわる法律などというのはできませんでした。
 ですから、おっしゃるような危険は、それは認めます。でも制度が変わると意識も変わります。それから、私は、まつげの長いギャルちゃんママは、外見で古い世代が決め付けてはいけないと自戒しています。被災地支援もいろんな人がしている。それを認めるのが大切、とおっしゃるのは全く同感です。いずれにしても、方針決定に参画していくことが大事なんです。行動することが大事なんです。先生も、そういう方々のすばらしさをわかってくださった。このことはとっても大事だと思うんですけれど。その人たちがものすごくいいセンスを持っているとするときに、彼らの主張が世の中を動かすためには、どういう手続き、どういう方法が有効なんだろうか。これは、逆に伺いたいことでもございます。でも、さっきのご質問に対する答えは、やっぱり出ていって、声を上げかなかったら変わらない。と思っています。

【大日向座長】 まだご発言のない委員の方、柏木委員、どうぞ。それから、山田委員もご到着で、今、男女共同参画の在り方を論じつつ、NWECの役割・機能のほうに話が移っておりますので、もし何かありましたら、どうぞ。
 では、柏木委員、お願いいたします。

【柏木委員】 ありがとうございます。私もレジュメを提出させていただきましたので、そのことから入っていきたいと思います。
 短い文章だったんですけど、上の4行目までは、私の感想です。独立行政法人の中で予算規模がこんなに小さいところだったのか、それでもまだ仕分けにあわなければいけないのかという感想と、私の周辺の女性たちからも、なぜ私たちの気持ちがわからないんだろうという失望とかいうものを、声が聞こえましたので、そんなことを書きました。
 その下の2行なんですけれども、NWECの充実強化がなされない場合ということは、まずここの1回目の議論からしてもないということですので、過去にも必要とされてきたセンターであり、より充実し強化され、今もそして未来も必要とされるセンターになるための議論をしていくのだろうと思っております。
 それにしても、今、今日の資料で私も正確に知りましたが、全国には388もの男女共同参画、あるいは、それに関連する施設があるということですけれども、堂本さんのお話にもありましたように、そこのナショナルセンターとして、センター・オブ・センターとして存在する国立女性教育会館にもし万が一のことがあれば、全国の388のセンターの数も影響があるのではないだろうかと。あるいは、機能や事業の質の充実も遅れていくのではないかなという懸念を感じております。
 1回目にもお話ししましたように、民間からも公募の所長が出る、あるいは、職員も、優秀な職員が各地で活動、活躍しておりますけれども、まだまだ388の男女共同参画センターや女性センターの機能や事業の質は地域によっていろいろです。その施設の設置の在り方もさまざまですし、そんなに盤石な状態とはいえないと感じています。そのような現状を判断すると、NWECへ期待するところは非常に大きなものがあります。そして、ずっとこれまで重ねられてきましたNWECに対する仕分けの議論を、テレビ等、あるいはメディアで見ている中で、まだそんな議論をしているのかという失望も、多くの女性が感じているのではないかなというふうに思っております。
 そして、今日、私が皆様のご議論をお聞きしながら、地方のセンターからということで、もう一つ違う問題提起をさせていただこうと思いますが、これから地域の中でもこういうセンターがたくさんできていて、男女共同参画を本気で推進したいと思っています。ワーク・ライフ・バランスについても、それから、ダイバーシティとか、企業に向けても、男性に向けても、あらゆるところにいろんな発信をしたり、事業を組んだりしているところですけれども、なかなか地方ではすぐに響いてきたりはしないことも多くあります。もう既に男女平等でしょうという中で、新しい考え方を浸透させていく、あるいは、センターそのものの認知を高めていくことも含めながら、頑張っているところです。
 そんなの当たり前でしょうという中にでも、こんなに困難があるじゃないですかというお話をするときに、いきにくいのは、ジェンダーの不平等とか、男女共同参画がないからだということではなくて、今の政治状況じゃねえ、今の経済状況の悪化を見ていると、というようなことで、なかなか自分の問題として落ちてきていないのではないかなと感じています。特に2008年のリーマンの後、もうそれぞれが自分のことでいっぱいになっています。地方も当然そうなんですけれども、なかなかゆっくり考えたり、学んだり、センターに来たり、センターで情報を得ようとしたりする気持ちも時間的な余裕もどんどんなくなってきているような感じがしております。
 また、首都圏と違うところで地方経済の悪化がありますし、少子化、高齢化、過疎化、限界集落、世帯の変化、コミュニティの変化、人口流出、企業の数がどんどん減っていく。地方の大学では、大学を出ても、大学を出たら就職できるということは全くなくて、大学を卒業してもなかなか就職が大変だという問題が山積している状況です。
 そんな中で、NWECに私は期待することなんですが、地方の中であちらこちらを回っていきますと、保育園ですとか幼稚園レベルから大学まで、まだまだ若い世代の中に男女共同参画の考え方、あるいは、それを教える先生方の中にも、そういうことの認識が薄い、あるいは、まだ取り組みがされていないというようなところが多く見られます。そういうことですから、NWECは、若者や女性や、若い世代にもっと視線を向けて、教育をしていただくなり、お金を投資していただくなりということがまだまだ必要かなというふうに思っております。
 学校の中でキャリアプランがなされない結果、社会に出てからもライフプランもつくれませんし、学生と社会人になってからいきなりギャップが大きすぎて、社会と学校の壁の中で戸惑っている若い世代もたくさん見受けられます。センターにも、学生向けのキャリアプラン研修や男女共同参画の講座をやってくれないかというような要望もたくさんあります。一緒に考えているところなんですけれども、NWECに期待したのは、そういうところに一緒に取り組んでいけるようなプログラムの開発を一緒にできたらいいなとか、私たちも悩むわけですけれども、一緒にそういうことで力を合わせられたらいいなと、そんな思いがいつもしております。
 地方と言えば、三重県の場合で言いますと、計画は大体70%ぐらい進んできましたし、条例についても進んできております。しかし、計画はつくったけれども、例えば、人口規模7,000人の町なんていうのがあります。そうしますと、男女共同参画の担当者はいません。室なんかありません。センターもありません。とりあえず計画をつくらなきゃいけないらしいからつくったけれども、その計画の分析から、その計画に従ってどのように進めるかというところまでは、全く視点がいかない。意識もいかないし、考え方もわからないし、それから、兼務が多すぎて、そこまでとても手が回らないんですというようなこともあります。
 それから、地方に行きますと、今、ギャルママの議論がありましたけど、ギャルママは見られません。やっぱり首都圏にいるのはよくわかるんですけれども、ギャルママというような人が存在できる多様性というか、認められない状況がありますから、多くは見られません。ギャルママは主張しているわけですけれども、そういう主張をする若い女性たちも、私はあんまりないんじゃないかなと思っています。
 それから、いわゆる野宿をしているような、リーマンの後、大変でしたけれども、三重県の中にそういう人がいるのかというと、そんなことはありません。特別な人は、家庭の中で若者を抱え込んでいますから、引きこもっていたり、問題があっても、娘や息子が就職できなくても、何となく親がみているというような状況で、二世帯で、世代を超えて貧困化していくような状況があるのではないかなというふうにも感じています。
 それから、M字の話とか、固定的性別役割分担の意識の話もありましたが、三重県は、全国よりはやっぱりM字は深いです。家庭の中で支えていってしまいますし、意識も、「結婚して出産したら、やめたらいいんじゃない」というのが大方です。固定的性別役割分担意識も、半分の人は、「それでいいんじゃない」と。「おかしいじゃない」、「そうは思わない」という人は5割を超えていないというような状況がありますので、地方と首都圏、都会とは随分と違うんだなと思いながら、いろんな意味でNWECに期待することは大です。
 388のセンターができたから、私の反省としては、じゃ、地方で進められたのかということを問われると、あるいは、問わなければいけないところですけれども、進んだという認識はありますけれども、十分にその機能を発揮して進めてこられたのかということは常に振り返りながら、今後もNWECと一緒に歩んでいきたいなと、そんなふうに考えています。

【大日向座長】 ありがとうございました。
 では、山田委員、どうぞ。

【山田委員】 遅れて来まして、どうも申しわけございませんでした。実は経済倶楽部という、引退した企業経営層の団体で、「男女共同参画は日本を救う」というテーマで講演してきたところでございまして、ふだん、こういうテーマで話をするのは初めてだと言われる中で話してまいりましたので、お許しくださればと思っております。
 一応話を聞けば、皆さんわかってくれるということで、別に男女共同参画というのは、一部の女性のためだけのものではなくて、男女共同参画を進めれば、日本社会、経済社会、さらに、私、お小遣いをよく出すんですけれども、共働きの男性はお小遣いが多いという形で、男性にも資するということでお話をさせていただきましたけれども。
 もう三上課長は帰られたそうですが、男女共同参画基本計画、専門調査会報告書や、その概要を、私、会長だったんですけれど、まとめたところでございますので、では、男女共同参画が進んでいない現状とすれば、どのようないい影響が起こるかということは、そこで見ていただければと思います。
 ここにいらっしゃる皆さん、もしくは、多くの日本国民の皆さんも、進めることはいいことだということは、多分、合意されているんだということを前提にお話しさせていただきますと、資料4-2のメモを見ていただきますと、結局は、他の機関では代わりのきかない機能を果たすということが教育会館には必要だということと、ただ単に目先の数字だけではなくて、日本全体の女性教育の底上げに資するという観点から、在り方を考えていくべきだというふうに私は思っております。
 前回も申し上げたことの繰り返しになりますけれども、結局、教育という観点から見ても、もちろん仕事もそうなんですけれども、職場、その他政治経済界も、もちろん学会もそうなんですけれども、教育の観点からも、現状は遅れている。日本の女性の高等教育率は男性より低く、他の先進国に比べて大きく遅れていますし、経済界、政界、社会で活躍している女性の比率がいまだ低いということは――ただ、今、女女格差ということも言われていますので、女性の経済状況なり家族状況なども非常に多様化している中でということを前提に考えていかなくてはいけないと思っています。
 例えば、リーダーシップ層が少ないという問題も大きいですけれども、無職の既婚女性は大きいですし、さらに、もしかしたら藤原先生がギャルママのお話をされたのかなというふうに思いますけれども、いわゆる高卒女性の無職・非正規率というものが、ここ5年、10年の間に高まっていまして、いろんな立場で、いろんな形で働いたり、働けなくなったりしているという現状があると思います。そういうふうに、ただ単に一つだけではなくて、リーダーになるためとか、仕事を始めるためとか、社会活動のためとかを含めて、能力開発をサポートする機能を充実させるようなセンターになることを期待したいと思います。
 特に日本では、キャリアアップのための教育というものは、学校教育と企業内教育に偏っていまして、つまり、逆に言えば、企業の正社員にならなければ、能力を開発する機会を失ってしまいます。そこから、ぜひでき得るならば、そこからこぼれ出た人に対する女性教育というものの開発のセンターとして機能があればいいと考えるところでございます。
 あと、やはり女性学、ジェンダー研究のセンターとしての機能も重要だと思っています。私、大学院等の指導を20年ぐらいやってきていますけれども、女性関係で修士論文を書こうという人は、じゃ、ちょっと女性教育会館に行って何日かこもってきなさいと言って、実際こもって修論を書き上げた修士の学生もいます。特に女性の社会進出がなぜ進んでいない現状とか社会問題などの資料等が非常にそろっている場所で、郊外にありますので、ゆったり研究できるという機能も十分あると思いますので、そういうもののセンターとしての機能ということが、ほかに代わるところはないかなというふうに思っております。
 さらに、前回も触れさせていただきましたけれども、いろんな人も触れておりますが、とにかく全国各地にさまざまな領域で活動している女性団体がいるわけです。もちろん、地方地方の女性会館等でのかかわりというのはあるんでしょうけれども、それをやっぱり全国的に統括して、意見交換をしたり、お互いの活動等の底上げを図るためには、いろんな形での国立女性会館のサポートなり主催事業なりということが必要だと考えております。私も何度かそういう集会に参加させていただきましたけれども、やはり会館での研究発表会を楽しみにしている地方の草の根団体というのは非常にたくさん存在していて、彼ら彼女らを、団体の活動を支援して、元気づけるための施策というものを必ず含めていただくようにお願いできればと思います。
 地方の団体の方も、会館の方もいらっしゃいますけれども、私が、社会学者ですので、よく地方に出張なり、また調査なりに出かけるときに、やはり女性等の教育団体というのは、いろんなところであったりします。そういう人たちをがっかりさせないように持っていけたらと思っております。
 以上です。

【大日向座長】 ありがとうございました。
 時間が残り少なくなって恐縮ですが、赤井委員がまだ。よろしくお願いいたします。

【赤井委員】 すみません。皆さんの意見も聞いていて、それほど専門家ではないんですが、やっぱり一番重要なのが、社会というか、国民が国を支えているわけですから、社会の男性も女性も、意識改革というのが重要で、浦野委員もおっしゃったように、企業にそれだけ女性を採用するようにと言っても、企業はやっぱりもうけるというか、それが一番の目的ですから、それがつながらないとだめで、企業にとっていいものと、社会にとっていいものは当然違うので、例えば環境問題もそうですけれども、環境問題というのは、なくせば社会にとってはいいんだけれども、厳しくすれば企業の利益は下がるかもしれない。だけれども、そういう環境問題に優しい企業のものを買おうとか、女性にちゃんと対処している企業の商品は買おうとか、そういうふうに社会が変わってくればいいわけで、最終的にはやっぱり消費者とか国民の意識がそういうふうになっているのかどうか。
 さらに、共同参画に関しては全体としては、それは受け入れられるけれども、いざ自分の職場のところでの話になると受け入れられないということになれば、やっぱり会社内での男性が今持っている利益と社会の利益というのは違うと思うので、その男性の気持ちも変わっていって、余裕が出てくるというか、もっと成長するというか、自分のことだけじゃなくて、社会がよくなることが自分の利益というか、自分がハッピーになるんだというような形に変わっていかないといけなくて、多分、それがほかの国と日本との違いだと思うので、そういうところをいかに変えていくのかとか、そういうところが大事で、最終的には、日本の場合、民主主義ですから、政治ということになると思うんですけれども、そういうのを変えていけるような形で、選挙を通じて、そういう国会議員を増やしていくとか、そういうような大きな話になっていくのかと。
 もう一つは、やっぱり男女共同参画、この会館の話になりますけど、重要だけれども、なかなか厳しい話になってきているというのは、やっぱり社会の中に優先順位的にもっと重要な、例えば社会保障の問題とか、そういうことがあって、その中で男女共同参画の優先順位というのがやっぱり低くなっているせいで、厳しい話になっていて、最重要課題だったら、多分、予算はつくはずなので、ほんとうにそれが正しいのか、そうでなければ、ほんとうに男女共同参画が優先順位は高いんだということを社会にわかってもらうためにどうすべきなのかとか、そういうようなところが重要かなと思います。
 すみません、長くなって。

【大日向座長】 いえ、ありがとうございました。
 皆さんから活発な、そして、貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。最後に、一、二分お時間をいただいて今日のことに触れ、そして、今後のことについてご相談させていただきたいと思います。
 今日、そもそも国立女性教育会館の役割・機能につなげていくという前提で、日本の男女共同参画の在り方について、皆様からいろいろご意見をいただきました。私は、この時間を持ってよかったと思いました。一言で男女共同参画はとても大事だと言っても、お一人お一人が考えていらっしゃるものが微妙に違うということも、改めてわかりました。
 そのときに非常に私が考えさせられたのは、浦野委員のご発言です。企業は男女共同参画をやれと言われても、特段、それを目的としてやるわけではない。企業にとってのあるべき成果目標というのがあって、それに即して、女性の力、活用を考えていく。それが結果として男女共同参画につながるということでした。これは非常に新しい視点だったと思います。
 これまでの男女共同参画は、例えば、女性の国会議員なり指導者の役割を、202030に象徴されますが、何割増やせ、そういう議論がとかく主流だったと思います。そして、多くの委員がおっしゃるように、その重要性は全く欠けていません。その重要性は非常に大きいです。でも、ここで考えなくてはいけないのは、成果を考えるときに、アウトプットとアウトカムを整理してこなかったのではないだろうか。例えば直近で、あるいは2年、3年先に、女性の指導者を何割増やすか、見える形で出していくのは、アウトプットだと思います。その結果、社会がどういうふうに変わるのか。最後に赤井委員が言われたように、企業が考える社会の在り方、地方公共団体が考える社会の在り方、若い世代が考える在り方、それぞれみんなが出し合って、アウトカムをきちんと明確にするという作業が、どちらかというと手薄だったと思います。それをしたときに初めて、NWECの新しい役割、在り方が見えてくるのではないかと思います。
 冒頭坂東委員が言われたように、この検討会は、NWECの在り方を検討する会です。NWECの役割、機能を白紙に戻すことなのか、これまでの維持継続なのか、再生なのか、再創造なのか、これが私たちの議論にゆだねられていると思います。したがいまして、これも坂東委員が言われたことですが、いつまでも悠長にやっているわけにはいかない。決して拙速にということではありません。しかし、国会の審議との関連で、夏ぐらいまでというめどを私たちはいただいています。そこを最大限有効に生かして、私たちが大事に思っているNWEC、そして、男女共同参画をどう進めていくかという意味で、次回から、できればアウトカムを目指しながら、当面NWECは何を目指すのか、そこにどういう役割が果たせるのかという、NWECの役割・機能のほうにフォーカスした議論に入っていきたいと思います。
 いかがでしょうか。そういう方向、そういうスピード感でやらせていただいてよろしゅうございますか。もちろん、拙速にすることは決して事務局もお考えではないと思いますし、私もそういう思いではございません。ほんとうにNWECが、今まで35年の歴史を大切にしつつ、新たに再創造していただくための議論です。そして、それは社会保障か男女共同参画かというような、vs構造の問題ではなく、むしろ、男女共同参画は、ほんとうにあるべきアウトカムが描けたら、それが社会保障につながっていくと私は信じています。そういう方向で、皆さんにぜひ次回から、レジュメをご用意いただくなり、率直なご意見をいただきたいと思います。
 それから、もう一つ、前回お諮りいたしましたヒアリング先です。幾つか事務局のほうに既にご意見、候補をお寄せいただいていると伺っています。最終的に、できれば4月25日、来週の水曜日、このあたりまでに候補をお寄せいただきたいと思います。事務局と相談した上で、ヒアリング先、あるいは日程をどうするかというのは、座長にご一任いただければ大変ありがたいと思いますが、それもお任せいただけますでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、最後に、ホームページでの意見募集について、事務局からご説明をお願いいたします。

【湯澤女性政策調整官】 それでは、資料5を御覧ください。
 前回の検討会におきましてご了承いただきました意見募集について、募集方法案を事務局にて作成いたしました。募集テーマにつきましては、「これからの男女共同参画と国立女性教育会館のあり方」とし、意見の提出方法としましては、郵送、または電子メールにて、文部科学省男女共同参画学習課までお送りいただくことを考えております。また、意見募集期間は、4月27日から6月1日までとし、意見募集につきましては、文部科学省のホームページと、電子政府の総合窓口でe-Govというものがございますが、こちらの2つにて募集広告を掲載することを考えております。
 事務局からは以上でございます。

【大日向座長】 この件につきまして、ただいまご説明いただきました案のとおり進めてよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【大日向座長】 ありがとうございます。では、そのようにお願いいたします。
 では、次回の日程につきまして、これも事務局からご説明をお願いいたします。

【湯澤女性政策調整官】 それでは、資料6を御覧ください。
 次回、第3回につきましては、5月23日水曜日の17時から19時を予定しております。場所は未定でおりますので、別途ご連絡させていただきたいと思います。
 なお、本日、参考資料として配付させていただきました議事録につきましては、各委員にご確認いただいたところではございますが、文部科学省のホームページに掲載させていただく関係上、お気づきの点がございましたら、来週25日までに事務局までお知らせくださるとありがたいと思っております。よろしくお願いいたします。

【大日向座長】 ただいまの件につきまして、ご質問、ご意見、よろしゅうございますか。
 それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。お忙しいところ、長時間にわたりまして、ほんとうにありがとうございました。

── 了 ──

お問合せ先

生涯学習政策局男女共同参画学習課男女共同参画推進係

(生涯学習政策局男女共同参画学習課男女共同参画推進係)

-- 登録:平成24年10月 --