これからの図書館の在り方検討協力者会議(第3回) 議事要旨

1.日時

平成21年10月2日(金曜日)

2.場所

文部科学省9F生涯学習政策局会議室

3.議事要旨

【財団法人石川文化事業財団お茶の水図書館】
●公立にも私立にも図書館には共通した基本機能があると思うが、私立図書館には創設者の理念により独自の設置目標がある。蔵書は特定のものに限定され、利用も限定されるので、蔵書数や利用者数といった数値目的の設定はなじまない。
●私立図書館は「自主・自律」。他に類似がないというユニークさこそが私立図書館の存在価値になる。
●一定分野の専門性の高さを標榜する私立図書館のポリシーは、長期的なビジョンに裏打ちされているので、短年度で評価できる、また成果を上げられる性格のものではない。
●公的にはノーサポート・ノーコントロールの基本姿勢を堅持し、基準を策定していただきたい。その際、規模の大小はあるが特定分野に特化した図書館や専門図書館協議会など他機関にも意見を聞いて欲しい。
【北九州市教育委員会中央図書館】
●「図書館の設置及び運営上望ましい基準」については図書館運営に携わるものとして、当然理解しておかなければならないものと認識している。
●具体的な数値が入っていないため、予算要求に活用することはないが、市の図書館運営の指針や、答申のバックボーンとして活用している。新たに図書館を設置する際にも参考となった。
●基準となる数値の設定を望む。現場では評価基準として対前年度比を重視する傾向が強いが、たとえば、人口規模に応じた望ましい利用状況というものがあるのではないか。
●図書館を市民交流の場、憩いの場としても位置づけてほしい。それは館内閲覧者の重視にもつながる。
●「専門的職員」とは、具体的にどのようなキャリアの者をさすのか。指定管理者制度や業務委託を導入する公立図書館の増加に伴い、職員の専門性をいかに確保するのかという問題がある。
【島根県海士町教育委員会】
●図書館未設置の市町村が多数存在しているにもかかわらず、その解消に向けた提言なり、言及がない。
●図書館サービスをしている「図書室」が多く存在すると思うが、「図書室における望ましい基準」についての記述がない。
●司書を配置するための予算措置はできないか。小規模町村の教育・情報格差を是正するためにも司書の確保は不可欠である。
●学校図書館との融合についてどのように考えているか。

 

お問合せ先

生涯学習政策局社会教育課