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   6. 学習しやすい環境の整備

 
(1)    多様なキャリアについての共通理解の促進
   行政のみならず、企業等においても多様なキャリアを評価し、その成果を採用、昇進の際に考慮する等の積極的な取組みがなされることにより、多様で能力の高い人材が社会で活躍できるようになり、新たな価値が創造され、企業等の競争力の向上や組織の活性化に資すると考えられる。

   特に、出産・育児期の女性の就労等へのニーズに対応することは、少子化による労働力人口の低下、経済成長率の低下といった状況の中で、多様な能力の活用方策として意味を持つ。
   また、出産・子育て後も多様なキャリアとして様々な学習や活動の成果が評価され、次の活動に繋がるようになれば、安心して子育てすることができるとともに、そうした経験をも生かして様々な場面で能力を発揮できると考えられる。

   こうした認識を社会全体が共有し、性別に関わりなく意欲と能力のある人材が活躍できる社会を創ることを目指す必要がある。

(2)    学習するための時間の創出
   多様なキャリアを生かすためには、一人一人の能力だけでなく、個人の置かれた生活環境等も様々であることを踏まえ、個人の持つ価値観やニーズに合った働き方の選択肢を用意することが必要である。

   このため、フレックス・タイム制度や短時間勤務、在宅勤務を取り入れたり、各種休業制度や再雇用制度を取り入れ、労働時間や就労場所、休暇等の弾力性を向上させるための取組みを進めることが重要である。

   これにより、必要なときに必要な学習をすることも可能になり、個人の能力の伸張と社会の発展に繋がる。

(3)    育児や介護をしながら学習しやすい環境の創出
   育児や介護をしながら学習しやすい環境を創出することにより、生涯にわたり様々な活動と個人の生活時間のバランスをとった選択を行うことが可能となり、ひいては、男女ともに個性と能力を十分に発揮できる活力ある社会の実現に繋がる*17

   育児期の学習や多様な活動を支援するため、大学等の学習機関に託児所を設置したり、延長保育や休日保育等保育施設における利用者の多様なニーズへの対応や、安全水準の向上が必要である。

   また、企業等においては、育児・介護休業制度や、育児・介護のための短時間勤務等の職場環境の弾力性を向上させるための取組みを進めることが重要である。




※17   
資料40    「子育て環境整備に向けて〜仕事と家庭の両立支援・保育サービスの充実〜」の概要


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