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SNSを活用したいじめ等に関する相談体制の構築に係るワーキンググループ(第3回) 議事要旨

1.日時

平成29年7月31日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省15階 15F特別会議室

3.議題

  1. SNSを活用した相談体制の構築に関する当面の考え方(中間報告)(案)について
  2. その他

4.出席者

委員

尾花委員、高田委員、齋藤委員、水地委員、笛木委員、森田委員、三坂委員、淵本様(東村委員代理)、横山委員
【ヒアリング対象者等】
アディッシュ株式会社スクールガーディアン事業部、柏市教育委員会生徒指導室、ストップイットジャパン株式会社、ダイヤル・サービス株式会社、特定非営利活動法人チャイルドライン支援センター、FacebookJapan株式会社、LINE株式会社

文部科学省

小松文部科学審議官、髙橋初等中等局長、下間大臣官房審議官、坪田児童生徒課長、松林生徒指導室長、髙橋課長補佐、星専門官

5.議事要旨

≪議題(1)SNSを活用した相談体制の構築に関する当面の考え方(中間報告)(案)について≫
 ※事務局より資料1を説明。
【主査】  それでは、ここから議論に移らせていただく。ただいまの説明について、項目が6つある。それについて、御質問、御意見を頂きたいと思うが、一応、前回の議論でまだまとまっていないところもあるので、4ページの3、緊急時等の具体的な対応要領について、(1)から(4)まであるが、これに関して最初に御議論をさせていただきたいと思っている。よろしくお願いしたいと思う。どなたからでも結構である。
 まず、先ほど事務局から説明があったが、3の(1)の丸の3つ目、位置情報の開示が原則困難であるという点があった。この点についてのクリアの仕方、あるいは何か工夫等あったら、御提案も併せていただきたいと思っている。これは教育現場もかなり関わるので、教育現場の方からも御意見を賜りたいと思っているが、いかがでしょうか。
【事務局】  補足的に説明させていただくと、もし来年の4月以降、どこかの自治体で、SNSを用いたような相談体制を始めると、全国の児童生徒からSNSが来る可能性がある。その中で、今から消えたいということをいきなり言ってくるような、本当に緊急な文言で相談が始まるというのも、可能性としてはあると思っている。そのときに、皆様には是非それを想像していただきたいと思っているのだが、事務局でも議論をしたが、例えば、その生徒さんが何々市内のビルにいるとか、ある程度場所を特定できるようなことを言ってくれるときは、当然すぐ110番をして、場合によっては警察の方にパトロールしていただくということがあると思う。それが1つである。
 それから、単純化して、今どこにいるかというのは全く分からないのだが、ただ、中学生に名前、名字、姓名を名乗ってもらったというときがある。どこの県、どこの学校に行っているかは全く言っていただけないと。そういうときには、これは全国の例えば教育委員会や学校のルートを通じて、その氏名の子供さんがいるかどうか、深夜でも保護者に連絡をとって安否確認をしていただくというようなことも、もし1つの自治体がこういうことを始めると、可能性としては出てくるということである。
 今までの24時間子供SOSダイヤルは、基本的にはその県内の電話につながったので、全国的に連絡をとって捜すということはなかったわけだが、今後そういうことになるので、負担も若干増えてくるとは思うのだが、その点についても実行可能なのかどうか、御議論を賜れればと思う。
【委員】  中学校の校長をやっているが、かつて十二、三年前だったか、都の教育委員会の方に自殺をほのめかす手紙が届いて、その手紙の中には、何月何日、ちょうど日曜日だったが、学校で自殺をするんだというような内容のことが書かれていた。その日には、都の教育委員会、そこからそれぞれ区市の教育委員会に話が回って、都内の全ての中学校の少なくとも管理職は、その日朝から晩まで学校に詰めて、そういう事態が起こらないよう確認するとともに、もし何かあれば緊急に対応するという態勢をとったことがあった。そのときもかなりの大騒ぎの状態だった。六百何校ある都内の中学でも、全国から見ればほんの一握りなわけだが、その規模でそういう状態だとすると、もっと広範囲に全ての学校でそろってそういう態勢をとる、例えば、名前が情報としてあるから、それを基に安否確認というようなことが実際にできるかどうか。中学校の現場にいる者としては、疑問符が付くというのが現状だと思う。
 【チャイルドライン支援センター】  相談というのは、基本的にまず、その子ないしその若者の心の内を深く聞くということで、これは最大限優先されるべきだと思う。SNSの場合は、電話に比べてやはり希死念慮ケースが多い。最初に書かれてきた、「死にたい」というSNSが来たから、全部それを警察に通告したり、学校に連絡をしたりということをやっていると、これは大変なことになる。物理的に大変だというよりも、子供の心の内を深く聞いていくという、アクティブリスニングの姿勢こそがやはり大切なので、その上で、「死にたい」というメッセージは「生きたい」というメッセージともちろん裏腹だから、その生きたい力をどういうふうにSNSあるいは電話の中で引き出していくのか、エンパワーメントしていくのかということがまず大前提として求められると思う。
 だから、文科省さん、教育委員会さん。SNSをやられた場合に、3分の1ぐらい「死にたい」というのが来てしまう可能性もあるわけだ。じゃ、それを全部通報するのかというと、現場も混乱するだろうし、余り現実的ではないと思う。本当に死にたい、リストカットケースなんかも年中入ってくるから、そういう意味では、どこまで聞き込んで、どのケースを学校に連絡するのか、あるいは警察に通報するのかということを、これはマニュアルでは難しいので、相談者の質を高めるということを前提としてやっていただくということが必要だと思う。
 これはイギリスのケースだが、本当に自殺し掛かっている子供たちから電話があって、それを警察に通報して、警官が駆け付けて、もうすぐ首をつるというところで保護したような事例もある。そこら辺の見極めをどういうふうにしていくのかということは、マニュアルも大切だが、相談員の力量にかかってくるので、そこら辺を是非重視した上で御判断いただきたいと思う。もう一つ加えるのであれば、連携先のレファレンスシートないしはレファレンスブックというものを、しっかりと相談現場には置いていただきながら対応していただきたいなと思う。
【主査】  法律の方々に少し伺うが、今のような事例のときに、選別に対して伴うリスクというのがある。その選別に伴うリスクに関しては、受ける教育委員会が非常に警戒するというか、恐れるところなのだが、相談者の責任がどこまで問われるのか。全力でとにかく対応したけれども、やむを得ない事態でどうしても避けられなかったというような事態に関しては、どのように判断すべきか。その辺のところについて、訴訟等を含めて何か御意見やお考えがあれば、お聞かせいただければと思う。もちろん個々のケースによってかなり内容が異なってくる。
こういう問題のときのリスクマネジメントというのは、予測可能なリスクというのと、予測できないリスクというのがある。予測できないリスクの場合には、やはり人間が関わることであるので、そういう過失や認識の誤り、判断の誤り等々を当然伴う事柄として、リスクというものをマネジメントしていかなきゃいけない。もちろんそれを最小限に、ミニマムにしていくという努力は当然しなきゃいけないし、予測可能なリスクの方へ不可能なものを引き上げていく、そういう努力もしなきゃいけない。それは当然のことだが、日本社会のリスクの考え方というのは、予測できない人為的なミス、人間であるが故に犯さざるを得ない過ちに関する解釈が、少し違った形で進んでいるかなと思う。つまり、相談者は完璧であるはず、リスクはないはずである。あるいはそれを養成することによってリスクが完全に回避できるという意識が社会意識の中にも、あるいは対応の体制の中にもまだまだあるように私には見受けられる。個人的な感想だが、この辺のところも踏まえてどう解釈していくべきかなということを思っていて、何かいい御意見があれば、今の教育委員会の受入れ体制にも関わるところなので、少し御意見を頂きたいと思う。
【委員】  非常に難しい問題で、適切な回答ができる自信は全然ないのだが、東京弁護士会が子どもの人権110番という相談を1985年からずっとやってきている中で言うと、いわゆる希死念慮というか、自殺を考えているというような相談が来たことはあるのだが、今まさに死に掛けているとか、そこまでの切迫した相談というのは、私自身は1991年からしか関わっていないが、ないのである。実際には、聞いてほしいということで掛けてきてくれるケースなので、そこでの対応がすごく大事だということで、きちんと話を受け止めて、受容しながら、どういうことがつらいのか、どうしてそういうふうに思っているのかというのを受け止められるかどうかという、そういう観点での研修とか、そういう形での対応が基本だろうとは思っている。
 今話に出た、法的な責任の問題に関して言うと、検討したことはないのだが、枠組みとしては、予見可能性と回避可能性の問題で判断されることになると思う。自殺をする可能性についての予見がどの程度できている状況なのかということである。だから、先ほどのような、切迫した形での具体的な話が出てきた場合には、予見可能性ということは一応、想定され得ることになると思う。予見可能だったとすると、次に回避できるのかという問題が法的な責任としては問われるので、その場合には、今どこにいるのかとか、そういったことを確認して、対応できる手立てをとったかどうか、それでも回避できなかった場合には、法的な責任はないというのが一応判断の枠組みにはなるのかなと思う。したがって、具体的に自殺の危険性がある話が出てきた場合に、どういう話をこちらからしていって、どういうことを聞いて、できる手立てをどういうふうに打つのかという、そのあたりは具体的に、マニュアルということではないのかもしれないが、徹底をする必要はあろうかと思う。逆に言うと、それを尽くしていれば、予見はできても回避はできなかったであろうということで、法的な責任は問われないという判断につながるのではないかと思う。
【委員】  今の緊急対応ということについて、チャイルドラインなどはもうそういう体制を作っておられると思うが、カウンセラーをしていて、一人で聞くというのはかなり難しい。一人で対応していると、そのことで追い詰められたり、客観的に見えなくなったりするので、後ろにそういうことを一緒に聞いたり、相談する人間がいる体制がどうしても必要だろうと思う。既に民間の方では様々なノウハウを持っておいでになると思うので、それが参考になるだろうと思う。
 それと、実際に私が経験したのだが、いのちの電話で大人に対応するときに、踏切の前にいるというようなことを聞いて、電話の中でいろいろ話をしながら、警察にパトカーですぐ行ってもらって保護ということがある。9月には運動会があるが、運動会をやったら死ぬというようなことを、電話相談で言ったときの対応として、そういうゲートキーパーのような役割をするのかどうか。先ほどから言われているが、子供たちが何らかのSOSを出しているとき、その最初の段階に十分関わることができればいいのではということを思った。
 ただ最近は、電話で相談をするのは件数が非常に少ないし、敷居が高いということで、LINEなどSNSで相談されるときには、かなり簡単というか、そこまで思い詰めていないいじめの相談も気軽にできると思うので、その仕分をするということは大変だろうと思う。この問題が子供にとって重大なのか、それともいろいろ苦労しているんだなといったレベルで一緒に考えていけばいいのか判断する。それができるのであれば、実際の学校現場の中で、いじめとかいうことを判断するときにもできるのではないかと思う。それがなかなか難しいから、どうしても発見が遅くなったりとか、相談に乗るタイミングを逃してしまったりとかいうことになるのではないか。自殺するかどうかは別にしても、子供たちがどの程度まで思い詰めているのか、教育委員会に報告するのかどうかといった判断を、そこで相手をしている人がするというのは、かなり大変なことになるのではないかなと思う。このあたり、実際にチャイルドラインがマニュアルを持っていると思うので、それを参考にさせていただいたらいいのではないかとは思っている。
【事務局】  柏市教育委員会が導入したSTOPitは、学校と学年がひも付けられているので、生徒が相談に来た場合、死にたいという自殺をほのめかすような内容だったら、教育委員会から校長に直接電話をして、早急に一緒に対応するような形になっている。
 先ほどSTOPitの方とも確認したが、どの携帯電話から発信されたかが分かるので、そういった場合でも警察署と連携をとって、早急に対応していきたいと考えている。
【チャイルドライン支援センター】  今、チャイルドラインのマニュアルについて御発言いただいたので、少しだけお話しする。相談員は一人では受けないということだが、我々はカウンセラーを受け手、スーパーバイザーを支え手とよんで、受け手と支え手が必ずペアになり、緊急対応の場合どこに通報するか、通告するのかということを決めている。電話に出ている人、あるいはSNSに対応している人が判断するのではないということだ。
 夜中は特に、一人で受けてしまうと、それで頭がいっぱいになってしまって、正確な判断ができなくなってくるから、一人では絶対に受けない。スーパーバイザーないしは支え手と言われるような人たちと必ずセットで相談に対応していくというのが原則になっている。
 その中で、本当の緊急対応ケースというもの、通告ケース、通報ケースというものをスクリーニングしていって、絞り込んだ上で、必要な場合は支え手、スーパーバイザーが当該機関に連絡するというシステムになっている。細かいことについてはまた改めて御報告したいと思う。
【ストップイットジャパン株式会社】  もう一つ、これは直接相談が来る前の対応で、もし可能であればというところであるが、STOPitは海外でもかなり広がっているので、海外での事例だが、子供たちにSTOPitの存在をどう伝えるのかというところで、いわゆる緊急性の高い相談が来るか、もっと手前の相談が来るかが変わってくる。STOPitは、自分の相談というよりは、友達がいじめられているのを見たら使ってねと明確に伝えているが、何でも相談できますというふうに子供に伝えるのか、若しくはちょっとしたいじめの相談はSNS、夜中に本当に助けが欲しいときはこちらの電話を使ってくださいといった形で、このときはこれ、このときはこれと明確に伝えるのか。学校から子供にどう説明するかによって、緊急性のある相談が減るということは起こっているので、参考にしていただけたらと思う。
【委員】  今の話の流れと、さっきの法的な責任のところでの補足だが、全く自信のない状況なので、ほかの法律に関わる方の御意見もお聞きしたいと思っている。相談で関わる方と、継続的に子供と関わっておられる方、例えば学校だと、親からの委託を受けて代理監督者として安全配慮義務を負って子供と接しておられる先生との対比でいうと、一回限りの相談での対応で担当者の責任が問われる場合、先ほどの回避義務とか予見可能性のレベルとしては、差が出てくるのかなというふうに思っている。だから、相談担当者の場合には、どこまでやったのかという責任は、回避義務の水準としてはそれほど高いものは問われない。明らかに大きなミスで子供が最終的に亡くなったとか、そういったケースであれば法的な責任が生じ得るとは思うが、そうでない、それなりの対応がされている場合に、一般的に考えれば、回避義務違反という判断にはならないと思っている。ほかの方の意見も是非聞いていただきたいのだが。
【委員】  私も委員と考え方は基本的に同じである。新しく始めると、その地方公共団体以外から来てしまったときに、例えば、名前を聞いても、学校の名前も同じようなのが各地にあったりして誤解をするとかということもあるかもしれないというのだが、その場合、先に始めたところにほかから来たということで気付かずに誤解をするとか、全国の生徒さんの名前は分からないので対応し切れなかったというときに、じゃ、注意義務の程度が上がるかというと、それはないと思う。基本的にそこでできる範囲の予見可能性と回避可能性を使えばいいので、自分が電話を聞いたときに、それが県外で、そこの教育委員会に連絡がつかず回避が間に合わなかったということで、法的な責任が加重されるということはないと思う。そういう意味では、全国からくるということで、責任の加算がされるかもしれないという意味でやらないよりは、できる範囲のことを順次各地が始めていくというふうにしていただいた方がいいと思う。中間報告の3の(4)の、在籍校の所在地が分からなかったり、実施地域以外から相談が来たときのことをとても難しく考えて、そこで二の足を踏むよりも、できる限りの相談を、今、皆さんがおっしゃったような形でやっていくということで進めればよいのではないかと思っている。
【LINE株式会社】  今、いろいろな意見が出た。電話の場合もSNSの場合も、予見可能性とか法的な話は実は一緒だと思う。ただし、電話の方は既にやっていて、その辺が整理されていても、SNSがまだしばらくの間整理されないのであれば、最初に「友達」になった時点で、緊急時の場合はこちらに電話してねと言って、全国に定着するまではそう書くというルールをお勧めするというのも一つの方法なのかなと思った。
 それから、もう一つは、お勧めするという部分で言うと、例えば、「一人で悩まないで@神奈川県」とか、そういう感じで最初はなるべく地名を入れることを推奨するというパターンもあり得るのかなと。そうでもないのに、ぱっと検索して、どこからでも当たってしまうよりも、「@埼玉県」「@神奈川県」と書いてあると、原則、そこの人たちが相談するのかなと思ってくれる手があるのかなと思った。
【チャイルドライン支援センター】  うちの電話の場合は、全国を7エリアに分けている。緊急性の高い電話というのは、やはり地域性がとても問われる。取りあえず児相につないでおけばいいや、警察につないでおけばいいやということではなく、やはり地域の中のネットワークというものが重要になってくる。児相でも、例えば2人職員がいたら、1人は非常に積極的だけど、もう1人は非常に消極的で、そこの地域のどの機関の誰につながるのかというところまである程度把握していないと、緊急性の高い場合ただ無責任につないでいくだけでは、かえって二次被害を及ぼす場合もある。ただ、SNSの場合は、エリアが絞り込めないところも多分あると思うので、難しいところだが、そういう地域をなるべく狭くしていくことが非常に重要だと考える。
【FacebookJapan株式会社】  技術的な話をすると、Facebookのメッセンジャーで受け付けた場合は、本人が了承さえすれば、本人の位置情報を相手方に通知することが可能である。また、2地点間の距離であるとか、何分、どういう経路で行けばたどり着くかとか、そういったものも自動的に表示されるようになっているので、それを使っていただくのが一つの可能性かと思う。
 もう一つ、弊社の場合、自殺するという情報を得た場合、もちろん専門家が判断するが、例えば、ライブとか、YouTubeのようにビデオで、今から自殺しますというのを放送できるようになっている。そういう緊急性の高いものを得た場合、弊社の方で可能な限りの情報をピックアップして、個人情報保護法の23条の1項2号に基づいて関係機関に通報するということを弊社ではやっている。
【事務局】  事務局からFacebookさんに質問したいと思っているのだが、SNSで、切迫しているというときにどうするかということが問題になっていて、今どこにいるの?というのは当然一生懸命聞き出そうと思うわけだが、それでも教えていただけないと。発信者の了解をとるのがなかなか難しいときに、例えば、教育委員会や警察からFacebookさんに夜電話して、緊急なのでこのSNSを発した人の位置情報を今すぐ教えてくれといった場合、対応していただけるのか、それとも難しいものなのか、教えていただければと思う。
【FacebookJapan株式会社】  基本的に、ユーザーの個人情報に当たる部分に関しては、裁判所の令状を頂かないと開示しないのが原則だ。ただ、自殺とか、生命に関わるものに関しては、具体的な書き込みを見つけたりされた場合にフェイスブックの方に通報していただくことによって、弊社側で判断して、すぐに関係機関に通達するということは可能である。
【委員】  先ほど言い掛けた(4)のところである。(4)はもちろん緊急時に限らず、在籍校が分からなかったり、他のところからというところだと思うが、3つ目の丸のところで、(1)の場合を除いてどうするかということになっていると思う。ここで気になったのは、2つ目の丸のところで、なりすまし等を想定した対応マニュアルといったことが書いてあるが、一般的に子供が相談するということなので、なりすましということよりも、他の地方公共団体等からという3つ目の丸のようなところについてどう対応するのかということをお考えいただきたいということである。それと、最初に相談をしてこようというときに、あなたはどこに住んでいるのかとか、あなたは誰だとかという具体的質問事項から始めるというのは、電話でもとてもやりにくいところだと思う。したがって、最初の受付のところでそうでないと入れないとかというシステムは別として、そのあたりはもう少し工夫をして、最終的にどこか特定できなくても、始めたところだから聞くとか、それが全国でとても大変なら、国でそういう分からないのを受け付けるところを一つ作るとかといった形で、せっかく相談してきた、勇気を奮い起こした子供たちを排斥しないような方向性を何か考えていただきたいと思う。弁護士会も各地でいろいろ電話相談をやっていて、まだ開設していないところからも東京にたくさん来るし、子供の件に限らず、いろいろな専門の相談が、他県の専門家の方にも行くが、恐らくそれでうちの地域ではないから受け付けないという対応はどこもしていないと思う。だから、できるだけそこに回せるというのはいいが、最初はなかなかそろわないという中では、始めたところの負担が重くはなるだろうし、いろいろなシステムの利用法によっては、もともと入らないというのもたくさんあると思うが、来てしまったものについては、答えることなく終わっちゃうということのないような考慮というのは必要ではないかというふうに思っている。
【ダイヤル・サービス株式会社】  弊社では電話でもメールでも受け付けているが、ルールづくりの問題だと思う。弊社はメールで相談を受け付けるときには、まず、学年と性別を教えてね、最初に書いてねというようなルールづくりをしている。相談してくるほとんどの子供たちは、最初にそこを教えてくれる。学校名、小学校であるとか、中学校、高校、そこが分かれば、教育委員会さんの方でもある程度想定ができるというか、対応を絞って行えるかなということがある。あとは相談内容を教育委員会さんに伝えると、その子が実際に該当しているのか、相談機関に実際に相談に来ているのかどうかというところもある程度想定がつくので、全然分からなくても、一致するケースというのがあると思う。その辺のルールを最初に提示してあげれば、もしかしたらいいのかなというふうに思う。
【チャイルドライン支援センター】  電話でもそうだが、大人の子供へのなりすましが多くなると思う。SNSだからとても多くなるというふうには申し上げないが、その際の対応もしっかりとスーパーバイザーないしは支え手という存在が判断をしていかないといけない。そうでないと、恐らくそんなに多数の回線、ラインを確保できないと思うので、そのうちの半分ぐらいが大人になってしまう可能性もなくはない。だから、それが大人であるのか、子供であるのかというのをしっかりと判断できる、熟練した専門性のある支え手、コーディネーター、スーパーバイザーという者をしっかりと置いていくということが大切になると思う。
 特にSNSの場合は、それを判断するのに時間が掛かる。大体、今までの経験上だと、2時間ぐらいやり取り、チャットをしないと、大人であるか、子供であるか分からないということがある。ただ、それを一回やってしまうと番号が分かるので、これは大人だからブロックしていこうということはできる。しかしSNSの場合は、大人か子供か判断するのにちょっとは時間が掛かるので、その点はあらかじめ想定しておいた方がいいかなというふうに思う。
【委員】  なりすましに関してだが、大人、子供で2時間ぐらい掛かると聞いてびっくりした。電話の場合はいろいろな矛盾が出てきたりとかいうのがあるし、もう一つは、なりすましでもいいけど、この人がどうしてそういうことをするのかというのを、関わっていくときに理解しつつやっていく。自分ではない人のことを、名前を使ってとか、あるいは陥れるためにということがあるかもしれないが、そういうことをする子供たちの思いもやっぱり理解していかなきゃいけないだろうなと思う。
 それと、そういうなりすましのようなものに、そのときに関わることも大切だが、何よりも学校教育の中で、SNSの使い方であるとか、なりすましの重大さや問題点とか、そういうことを常日頃教育していただく部分も入れていただくと、非常にいいんじゃないかとは思った。掛かってきたときに、なりすましかどうかの対応だけじゃなしに、教育の中で、そういうことが非常に世間に迷惑になるんだとか、やってはいけないことだということを定期的によく教えていただけるといいんじゃないかなというふうに思った。
【主査】  ありがとうございます。
 時間も限られている。いろいろな御意見、手法等伺って、留意すべき点も大分浮かび上がってきたと思うので、最初の1から6までの方へ進めさせていただきたいと思う。
 まず、冒頭の基本的な考え方のところである。これはいかがでしょうか。
【チャイルドライン支援センター】  ちゃんとCRCとSDGsを盛り込んでいただいたということは大変すばらしいことで、これで2030年まで基本方針は継続できるのではないかなというふうに感謝申し上げる。
 ただ1点、ここで加えていただきたい、お願いをしたいのは、アンダーラインのところだが、国、地方公共団体、学校、地域住民、家庭その他関係者というふうに書かれているが、この場合、我々チャイルドラインはその他関係者で一くくりになってしまう。なので、ほかのセンテンスの中では民間団体というふうに書かれているので、是非民間団体あるいは公益団体、NPO団体というのを加えていただけたら有り難いなというふうに思っている。
【主査】  ありがとうございます。
 最初のところだが、これはいじめ防止対策推進法があって、その規定を受けて、教育を受ける権利というところへ限定されてくるところである。これをもう少し広げておく必要があるのかどうか。これは法律を受けての文部科学省の施策であるので、やむを得ないところなのか、この辺のところは御意見を賜りたいと思っている。例えば、人権という言葉を使わなくとも、人格の尊厳を卑しめたり、侵害するというところへ表現を持っていくことも可能かなとは思っているが。
【チャイルドライン支援センター】  私の意見を申し上げると、命の尊厳とか、あるいは自尊感情とか、そういうものを保つんだというふうなニュアンスが、私個人としては一番好きな表現だ。権利ということを主張すると、また保守的な方々がいろいろと物議を醸すところもあるものだから、これは命の尊厳性とか、そういうものをやっぱり担保していく活動であるということで。
 それからいじめ防止対策推進法、これは改正をどんどんしていってもらわないと困るというふうに思って、議員連盟にも働き掛けようと思っているところだが、いじめ防止対策推進法と、それから子どもの権利条約、それから持続可能な開発目標とパラレルにしていただくと、よりいいのかなというふうに思わなくもない。いじめ防止対策推進法の下というふうに限定すると、その推進法が不備と言ったら作った方々に怒られてしまうが、不十分な点があった場合には、SDGsに書かれているもの、あるいはCRCに書かれているものの対応ができないということになってしまうから、できればパラレルに並列表記をしていただく方がベターなのかなというふうに思う。
【主査】  ありがとうございます。これはまた事務局で検討して欲しい。
【事務局】  検討する。
【主査】  6つ目の丸のところである。ここには双方向による相談の仕組みが入っているが、一応、一方向も加えて検討することにはなっている。基本的な考え方だが、いかがであるか。
【事務局】  作りとしては、基本的には即応性が求められるSNSの双方向による相談の仕組みを中心に体制の在り方を議論していて、あとは一方向による場合もそれに準じて考えてくださいということで、2回同じようなことを書くのも重複感があるので整理した。
【主査】  ありがとうございます。一方向にしても、電話相談等をうまく組み合わせながら、他の手法を組み合わせて、双方向になるように導入していくわけだから、そういう形で解釈できるところだろうと思うので、了解した。
 それでは、2番。
【委員】  ちょっと戻って、先ほどのチャイルドラインさんの視点だが、私もすごく大事なところだと思っている。例えば日弁連のいじめ予防授業なんかで行くと、いじめは人権侵害であるということを子供たちにもしっかりと伝えている。いじめを教育を受ける権利の侵害だけと限定してしまうのは、法律との関係でいろいろあるのかもしれないが、犯罪になるとか、そういうことではないということで、授業の方では展開している。冒頭のところで、言葉はもっと平易にしていただければと思うが、いじめは人権侵害であるということは是非うたっていただきたいと個人的にも思っている。ちょっとタイミングがずれたが、よろしくお願いします。
【主査】  それでは2番の相談体制の在り方である。ここに関していかがでしょうか。
【委員】  (5)の最後の丸のところである。「さらに、学校等に相談内容を伝える場合には、その後の学校や教職員の対応により、相談した児童生徒をめぐる状況が悪化することがないよう、学校等に適切な情報の取扱いを求める」というふうにあるが、これは現場の立場で読むと、学校に伝えるとよくないことが起こるので気を付けろよという読み方を、どちらかというとしてしまう。だから、「学校等に適切な情報の取扱いを求める」というところを、十分な情報共有を進めるとか、そんな感じで書きぶりを考えていただけたらと思う。当然、学校によってはそういうこともあるが、今多くの学校では、悪化をしないよう気を付けながらやっていますという意識はやはりあるから。結局、新しい体制を広めていきましょうというときに、現場を通じて広めていくというのは、大きな広め方の手段の一つだと思うが、例えば、全日中の生徒指導部で全国の学校に毎年、抽出だけれども調査をかけて、生徒指導上の問題ということで、スマートフォン等を使った中での問題は何が多いですかと聞くと、8割を超えるほどSNSの話が突出して多い。次が6割ぐらいでネット上の書き込み、それ以外は3割4割で収まっている。とすると、現場の感覚としては、スマホが出てこなかったらこんなトラブルはなかったのにという意識もあり、そこにかぶせて学校に伝えると駄目だと言われると、何かうまくいかないような気がするので、是非よろしくお願いします。
【委員】  私もこの文章、気になると思う。この丸の主語は一体誰なんだろうと考えたときに、民間の業者さんなのか、それとも相談を受けた人たちなのか、ケースによって違うのかということである。
 また、伝える場合というときに、伝えない場合というのもまた難しい線引きの話になる。さらに、細心の注意を払うというときの細心とは何か。非常に曖昧な文章が続いているが、教えてほしいのは、この主語はどういう考えか。
【事務局】  ここでは地方公共団体がSNSを用いた相談体制を構築することを想定しているので、主語は教育委員会とか地方公共団体である。教育委員会が例えば非常勤の相談員を雇用したり、あるいは民間の事業者に相談業務を委託するとしても、受けている主体は教育委員会なので、教育委員会、学校等――学校等は例えば教育支援センター等を想定しているのだが、相談を受けた教育委員会が学校とか教育支援センター等に相談内容を伝える場合にはと書いてある。
 伝える、伝えないの場合だが、匿名等で、話を聞いてすっきりした、また聞いてくださいということで緊急性もないということであれば、教育委員会の中でこういう相談がありましたという記録だけ残しておいて、学校に伝える必要もない、あるいはできないといったことを想定している。
 細心の注意ということだが、第1回のワーキンググループのとき、相談業務の構築に当たって、学校に情報をおろすと、言葉は悪いが、暴走というようなことがあるケースもまま見られるといった御意見もあったので、こういう表現を使ったわけだが、表現の方をもうちょっと修正したいと思っている。
【LINE株式会社】  確かに我々SNS業者と教育委員会や学校側に少し溝があるかもしれないというのは思っている。その上で、それを解消することがやっぱり今後のネットいじめを防ぐために非常に重要だと思う。そこで、この相談員のところの研修うんぬんという話のところに、書くか書かないかは事務局に任せるが、なるべく今後、教育委員会の現状の相談員の方々とSNS業者との話合いの場、若しくは研修の場などを文科省に設定していただけると、溝も埋まるし、本当に一丸となってネットいじめを防いでいけるんじゃないかなと思った。
【委員】  2番の相談体制の在り方のところの(1)番の相談対象者のところである。多分、第2回のワーキングの中で出たお話で、保護者の部分を入れていただけたと考えているが、(1)の4行目、児童生徒のみを対象とすることが考えられるという部分で切っていただいてよろしいのかなと思っている。基本的な考え方の最初のところに、児童生徒に対する相談体制の拡充というふうにうたっているので、保護者の立場からすると大変有り難いことではあるのだが、ここにもし保護者を対象とする場合にはというふうに書いてしまうと、最初にトライアルをされる自治体や団体がそこを考えなければいけないということになってくるかと思うので、保護者の方に関しては、一方向のシステムが出来上がってから入れていただければ十分かなと思っている。まずは最初の敷居を下げるという形でやっていただけたらと思うので、保護者というところはなくてもいいのではないかと考えている。
【委員】  3ページの(5)の、相談内容の守秘に関連すると思うが、最初の段階でどういう情報を聞くのかというあたりは結構大きな問題だと思っている。そして次に、それを聞いた上でプライバシーとして守るかという問題が出てくるのだと思う。弁護士会の相談のときには、最初、子供から掛かってきた場合は特にそうなのだが、名前とか学校とか、個人情報につながることは一切質問しないようにしている。というのは、やっぱりそれを聞いただけで、ガチャンと切られることが結構多い。とにかく聞いてほしいという相談の子供の場合には、そういった個人情報につながるようなことが聞かれるのであれば相談しないということで掛けてきているというケースがかなりあって、特にいじめの相談なんかでそういう場合が目に付くので、最初から個人情報を聞く入り方というのがどうなのかなというのが疑問として1つある。
 ただ、途中の段階で判断して、これは聞いた方がいいということで、よければ教えてもらえる? という形で聞くことはやっているが、そこは何か工夫の余地があれば、御検討いただけたらと思う。
 それからもう一つ、特にここには書いていないが、終わらせ方の問題である。弁護士会の相談の場合、特に子供本人からのときには、終わらせ方として、助言で終了、相談のやり取りで終わるというもの。それから、継続相談という終わらせ方として、こちらの連絡先を子供に教えて、いつでも連絡してねということで、弁護士個人の事務所の番号や携帯を教えるケース。それから、そちらの連絡先を教えておいてくれる? と聞く場合もある。だから、終わらせ方のいろいろなパターンを決めておいた方がいいのかなという感じもしている。
【委員】  先ほど委員から指摘があったが、4ページの一番上の丸のところである。私もスクールカウンセラーをしているので、学校の先生方がどれだけ苦労しておられるかはよく知っているが、学校外のカウンセラーをしていて、学校に情報を伝えたときに、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともある。先ほどチャイルドラインの方が、そのようにリファーしたとき、相手によっても、機関によっても、個人によっても違うといわれたが、ここの最後の丸のところに、日頃から信頼関係を持てるような円滑な連携ができるシステムを構築しておくということを入れておくことが必要なんじゃないかなと思った。当然、もうそのことはしておるから、文章として書く必要はないと言われればそれまでだが。
【主査】  それでは、5の民間団体等との連携・協力というところへ入らせていただく。これについてお願いします。
【チャイルドライン支援センター】 (1)の3番目の丸のところだが、前回、大学と連携するということも重要であるというような話をした。ただ、心理系だけに限定する必要はないと思う。私自身、医療系の大学の教員もやっているし、児童精神科とか思春期精神科の専門性のある大学院生などもその候補になると思う。あるいは福祉系、それから教育系、いろいろな学部の学生さんや教員の方もやっていただけることというふうに思うので、心理系だけに限定するのではなくて、心理系の学部等を有する大学というような表現にしていただいた方がベターかなと思う。
【委員】  4から5のところに事業者の協力というところがあると思うのだが、具体的にどうお考えなのかをお伺いしたい。この3回の会議のうち最初の2回で各事業者の方から、かなり違った形のシステムがあるということをいろいろ教えていただいた。これから先、各地の地方公共団体、教育委員会が、どこのやり方だったらうちに適しているとか、うちの心配事はここだと解決できるとか、そういったことをどのような形で、情報を提供して見ていただくのか。資料も実際に使ってみたりとか、使って見せてもらったりしないとなかなか分からないと思うが、どうやって皆さんに分かっていただくのか、何か文科省の方でお考えがあれば。
【事務局】  今、委員がおっしゃった意味で6の(4)を書かせていただいた。いろいろなアプリやSNSを使った取組があって、それぞれメリット、デメリットがあると思うので、お互いメリット等を共有して、これから全国展開していきたいと思っている。今回、委員の先生や事業者方からもそういう御意見を頂いたので、7ページの6の(4)にあるように、文科省、地方公共団体、民間団体、学識経験者等から成る協議の枠組みの設置を検討すべきであるとして、協議会のような枠組みを作り、そこの場でいろいろな知見についてシェアしていきたいというふうに考えている。
【委員】  そうだと思うのだが、要するに、全ての地方公共団体の方が知りたいと思ったときに、こういうのをやりたいと言ったら、うちのはこうだと説明していただくような、キャラバン的なものが先にないと、なかなか現実には分からないと思う。多分、業者さんの方にも大変なことをお願いしているかもしれないが、できる限り密な関係をとっていただきたいなと思っている。
【事務局】  ちょっと細かい話になるが、どのような実施要領、形でやるかということが年度内に詰まってきて、来春から募集をかけて、やっていただける地方公共団体などを募って、そして、そこと事業者がどのような組み方をするかということも多分選択肢として示すという形になると思う。
 それまでの段階で、この議論の進捗と併せて、事業者側もこういう提供ができるとか、こういう協力ができるという具体的な提案を公平に出していただき、それをシェアしながら、公共団体が、それならうちはそういう条件なら手を挙げてもいいとか、そういう形になってくるので、そこでうまく情報のシェアをしながら、この3月にかけてやっていきたいと思っている。
【チャイルドライン支援センター】  協議会を設置するとても重要な目的が私にはあると思っている。それは、子供を主体としたネットリテラシー、あるいはSNSリテラシーというものを作り上げていく、そして、世の中に配信、発信していくということだろうと思う。
 先ほど委員の方から、LINE、SNSが出てきて迷惑であるというお話もあった。チャイルドラインも、実は迷惑だと思っていたわけで、つまり、60代以上の相談員にとっては非常に迷惑なツールであるということである。ただし、子供がそれを使用している以上は、我々も当然それに対応していかなければいけない。手紙世代から電話世代に変わったというのと一緒である。手紙世代の方は電話では心は通じないから、電話じゃなくて手紙で書かなきゃいけないというふうに、私の大学の恩師の世代、80代以上の方はいまだに思っていらっしゃる方がいるわけだ。
 私もそういうふうに思っている部分はあるが、やはり社会がこれだけ急速に変わってきている中で、リテラシーの構築というものを子供の現場主体で作り上げていくことこそが、今、重要だろうというふうに思っている。それがないと、幾ら相談窓口を設置したとしても、モグラたたきのような状態になってしまう。文科省が中心になってリテラシーを構築していくんだという、そんな意気込みで協議会を立ち上げていただきたいというふうに考えている。
【事務局】  情報提供である。この取組を始めて、様々なメディアに紹介していただいたが、提供した日から今日まで大体20以上の教育委員会から、STOPitのアプリについての問合せを頂いている。
【LINE株式会社】  ネットリテラシーとか情報モラル教育は非常に大事だと思う。文科省が我々を束ねたり、ここの学識経験者の方を束ねて知見を集めて情報モラル教育を配信するのだったら、紙で学校に配るより、SNSで配信した方がいいと思う。例えば、本気でやるとなったら、高校生の91%はLINEユーザーなので、そこへ配信しろといったら、我々は協力するつもりもあるので、そういったことも御検討いただければと思う。
【主査】  ただいまのことに関連して、先ほどの理念的なところ、ネットリテラシーを高めていくということは私も大賛成で、それは協議会の方の仕組みになってくる。
 むしろそれの一つの受皿母体として、何かそういうネットワークなり機構のようなものを、こういう相談体制を受け付ける事業者等の方々で横に連携しながら作っていくというような体制は不可能なのか。もちろんどこが機構の事務局をあずかるかという大変な問題はあるが、やはり一方では、そういうものが存在しないと、こちら側からいろいろと情報をお尋ねしたり、あるいはこういうことに関してどうだということを教育委員会側から質問して、両方が連携・協働していくという体制がとりにくいような感じがするが。
【FacebookJapan株式会社】  とても大事な取組だというふうに思うが、いじめのみならず、ネット上の青少年の安心・安全という幅広い問題で、既に3つ4つ団体が存在しているのもある。その座組みの中で、不十分なものがあるのであれば、何か検討していくということは十分にあり得るんじゃないかなと思う。
【チャイルドライン支援センター】  Facebookには申し訳ないのだが、過去2年ぐらい、いろいろな企業を歩いて、そういう枠組みができないかというお願いをしてきた。そして、企業のCSRの活動の中で、是非力をかしてほしい、協力してほしいというお願いもしてきたわけだが、よく言われるのは、今、企業は四半期決算になっている、四半期の中で営業利益をどれだけ出さなきゃいけないかということが非常に問われている。我々も苦しいんだというお答えが頻繁に聞かれる。
 ただ、それでもやはりこれは企業の社会的な責任としてやっていただくべきことだろうと思っている。松下幸之助さんたちも言っていたことで、我々非営利団体もそうだが、企業の目的というものはやはり人を幸せにすることだ。特に子供に関わっている企業の場合は真の意味で子供を幸せにすること、それが社会的な責務だろうと思っている。利潤の追求と非営利とで法人の形は違うが、目的は一緒だというふうに思っているので、是非もう一歩前に踏み出して御協力いただきたいと、この場をかりてお願いをさせていただく。
【LINE株式会社】  実は総務省の呼び掛けている情報モラル教育の団体にも我々は入っているし、警察が呼び掛けている情報モラル教育の団体にも既に入っている。ただ、教育委員会さんとの連携で文科省主導の団体も作るのであれば、当社は十分前向きに検討する。それとは別に総務省とかと一緒にと言われたら、それでも構わないし、そこら辺の検討はそちらにお任せします。
【ストップイットジャパン株式会社】  私が今活動させてもらっているものに、安心ネットづくり促進協議会というのがある。これは正に学校の先生とかPTAの集まる場で、児童ポルノやSNSの問題も含めて情報モラル教育をどう普及させていくかということで、かなりの企業と行政の皆さんが参加してオールジャパンの活動で既にやっている。したがって、新しく作るのがいいのか、あるいはそういったところとうまくつながっていくのがいいのかというと、既にあるところを活用してもっと大きくしていった方が、効率も含めていいんじゃないかなと個人的には思っている。ただ、参加するのはもちろん大賛成で、何か仕掛けた方がいいとは思う。
【主査】  ありがとうございます。あと、今の民間団体との協力、あるいはその他の留意点でいかがですか。
【委員】  その他の留意点の(3)のスマートフォン等を所有しない児童生徒への配慮のところである。SNSを利用できない子供たちに対する対応として、SOSダイヤルの周知を改めて強化するなどということで、結局、現段階ではSNSの利用ができない部分でしか配慮されていない。電話ではなくてSNSを使いたいという子供たちで、持っていないとか、ここから発信すると自分の相談と分かってしまうというので、違うものから発信したいということに対する方向性が検討できる余地が、SOSダイヤルだけではなくて、あるといいかなと思った。
【チャイルドライン支援センター】  留意点の中に盛り込んでいただく必要はないのかもしれないが、やはりいじめというものが何で起こるのかという、本質を考えていかないといけないと思う。私は自尊感情と密接に関わっていると思っていて、日本の社会全体が、大人の社会も含めて、自分より弱い者を見付けて、その弱い者との比較の中で自分のアイデンティティーを確立していく、あるいは自尊感情を高めていく。それが場合によってはいじめになってしまう。だから、いじめられる側がいじめる側になったり、いじめる側がいじめられる側になったり、すぐに変わってしまうわけだ。
 そこには社会の価値観、大人の価値観が大きく反映している。したがって、弱い者を見付けて消極的に自尊感情を維持するのではなくて、命の尊厳というものは絶対なんだということを、地域社会でも、家庭でも、学校教育の中でも是非伝えていっていただきたいなと思う。それはある意味で大人側の責務だと思う。
 そのような価値観の転用と、それからもう一つ、このような社会の構造の改革、具体的には法律の整備もそうだし、支援システムもそうだが、価値観とシステムの両方の変革というものを是非大きな枠組みで捉えながら実施をしていっていただきたい。私たちもそのために協力をしていきたいと考えている。
 先ほどの教育を受ける権利を奪うことがいじめであるということに絡めて言うと、社会が今、貧困家庭の子供たちの教育の権利を奪っている。それは社会が奪っている。これはいじめだ。そういうことが起こっていながら、社会がそれを見過ごしているという問題もあろうかと思う。だから、いじめの本質を考えることと、どのようなシステムづくりがいいのかということの二つを、同時並行でやっていっていただきたいなと思うし、私たちもやってまいりたいというふうに思っている。
【主査】  ありがとうございます。
 6ページの情報管理のところ、その他の留意点、これに関してはいかがですか。相談内容等の流出に関して、それをどう防いでいくかというところも関わってくるかと思う。
【LINE株式会社】  我々ももちろん情報管理をしっかりして個人情報を守っていくという前提で、文言はこのままでいいのだが、完全にそれで何も出さないということでいくと、今年度の取組や来年度の先進自治体など、幾つかの取組がマニュアル化されないので、十分に匿名加工をしたり、また、名前を消すだけじゃなくて、学校名とかもきちんと消して、マニュアルや技法、それからノウハウがちゃんとたまっていき、次の自治体などに共有されるようなニュアンスが少しあった方がいいのかなとは思った。言い回しをどうしたらいいのか私も分からないのだが。
【主査】  ありがとうございます。
 前回、今の御意見と、保存期間とで幾つか議論の論点が分かれたように思っているが、これに関しては何か御意見ございますか。
【事務局】  ダイヤル・サービスさんに、お分かりであれば教えていただきたいが、今、24時間子供SOSダイヤルでダイヤル・サービスさんが受けておられるときに、一時的に作る資料があると思う。それは教育委員会に提出した後、ダイヤル・サービスさんのところには何も資料が残らないという、そういう理解でよろしいか。
【ダイヤル・サービス株式会社】  自治体によっても違うが、ほとんどの自治体に関しては契約期間が終了した後に、全て廃棄するという形になっている。したがって、本年度契約しているところに関しては、全て電子データで弊社の方にも残っている。
【事務局】  その電子データ自体は、残っているものと同じものは全て自治体の方にお渡ししているので、その自治体でどの辺まで保存されているかどうかは御存じない、そういう理解でよろしいか。
【ダイヤル・サービス株式会社】  多分、数年間は保存されていると思うが、具体的な保存期間の方は、うちでは分からない。
【事務局】  LINEさんにお尋ねしたいのだが、技術的にLINEの通信ログがいっぱいたまったものを、例えば、ハードディスクかあるいはほかの外部記録媒体か分からないが、すぐに保存や整理ができるものなのかどうか、技術的な点を教えていただきたいと思う。
【LINE株式会社】  今年度2つの自治体で用意しているが、そのシステムではテキストデータを吐き出すことを予定している。つまり、今、出した分をテキストにして、その画面だと容量が重くなるので、文字だけ吐き出すのと、送られてきたスクリーンショットだけは別フォルダに保存するイメージを今のところ持っている。ただ、我々はシステムを提供するだけであって、廃棄期間はそれぞれの自治体が決める話なので、そこまでは煮詰まっていないと……、指示いただければ、そのとおりにする。
【事務局】  一義的には各地方公共団体に公文書管理条例とか公文書管理規則があって、いろいろな文書によって、これは1年保存、3年保存、5年保存というふうに分かれている。自治体の条例に従うということから、特に明記はしなかったのだが、文科省の方である程度示した方が、実務を教育委員会の方でされる場合にはやりやすいのか、それとも各自治体の方で電話のときの保存期間とも併せて御自分で判断された方が制度設計としてやりやすいのかということがもし分かれば、教育委員会さんに教えていただきたいと思う。
【柏市教育委員会生徒指導室】  柏市教育委員会だが、自治体の管理の条例に沿ってやっていきたいとは一応考えているところである。
【LINE株式会社】  さっきの私の言い方が一部まずかったかなと思って、きちんと補足するが、LINEでは、今年度行われる自治体2つについては、当社にデータを残さない予定にしている。あくまでも自治体の中でだけデータを保存するというスキームで進めている。その自治体のところにどれだけデータを残すようにするかという設定については、当社は自治体に合わせようと思っている。
【主査】  文部科学省でも、例えば、不登校に関連して教育支援シートがあるが、あの場合には、一応、学籍がある間は保存するという形になっている。それは自治体のそれぞれの条例には関係なく、こちらからそういうお願いをしているということだろうと思うが、いじめに関しても似たような性格があるだろうと思っている。この点、事務局としていかがですか。つまり、生徒指導に関して、指導要録がある。これの保存期間は卒業後5年という最長期間を持っているが、それと今のように卒業までという、2つの区分があろうかと思うが、いかがか。
【事務局】  そうすると、この中間報告の中では、指導要録とか、あるいは学籍がある期間だけ保存することも考えられるというようなことを示しつつ、あとは条例に十分従ってやってくださいというようなことで、中間報告で書かせていただきたいと思っているが、いかがか。
【主査】  そこまで保存することの弊害等ももちろんないではない。特にラベリングの問題が一番大きいと思うが、それは使い方次第で、それさえきちっと整えておいていただければ、ある程度遡及可能なデータとして教育関係としては必要な情報かなと思っている。そのあたりはまた御検討の上、明示していただいた方がいいかなと思っている。
 それでは、続いて、資料2の方が少し残っているが、キャンペーンについて、御紹介させていただきたいと思う。事務局の方から御説明をお願いします。
【事務局】  このワーキンググループは産学官民にお集まりいただいたところなので、いじめ防止強化キャンペーンをするべきではないかということで御議論、御提言を頂いた。短期間の依頼にかかわらず、各委員又は事業者の皆様、御回答に御協力いただいて、誠にありがとうございました。
 机上配布資料にまとまっている資料が、現在出てきているそれぞれの主体による8月の中下旬までの取組、あるいはそれ以降、29年度下半期に向けた取組を記載していただいたものである。せっかくなので、私どもとしては、まず、8月の上旬までにこれの文言を整理して取りまとめて、長期休暇明け前後に児童生徒が亡くなるケースが毎年急増する傾向にあるので、長期休暇明け前後に悩みを抱えている児童生徒をターゲットとしたキャンペーンということで、まず打ち出したいと思っている。御提出いただいた取組については、更に文言等の整理をさせていただいて、キャンペーンの実効性が高まるように、速やかに情報発信を行っていきたいと考えている。内容に関してはまた個別に御確認させていただくこともあろうかと思うので、御協力をお願いします。
 今年度下半期に実施していただく取組についても、また新たに団体、主体が加わることもあろうと思っているのだが、更に新たな団体、主体を加えた上で内容の整理、更新を行った上で、適当な時期に周知を行うことにしたいと考えている。
 事務局からは以上だが、御賛同いただけるかどうか、よろしくお願いします。
【主査】  この前の議論からこういうキャンペーンに協力したいという事業体、あるいは非営利団体があるので、それを現在の段階でできる限り一つまとまった形でキャンペーンを行いたいという趣旨である。反対はもちろんないと思うし、是非ともやっていかなきゃいけない、最初のステップだろうと思っている。このワーキンググループの成果でもあるだろうと思っているので、ひとつよろしく御協力のほどお願いしたいと、私の方からも申し上げる。
【チャイルドライン支援センター】  1点だけ質問させていただくが、リリースはいつ頃予定をされているか。
【事務局】  できるだけ8月の上旬、早急にやりたいと思っている。
【委員】  ここに書いていないが、日弁連は内部でちゃんと協議して、これに参加するということで、正式な文書は近日中に文科省の方に行くということなので、その点だけちょっと付加させていただく。
【チャイルドライン支援センター】  1点だけ紹介する。日本電話相談学会というものがあって、30回の年次大会が10月21、22日に成蹊大学で行われる。学会として初めてだが、私がコーディネーションをして、ワークショップを開催する。22日の方の分科会では、SNSを使った子供の相談についてということで、前回プレゼンテーションさせていただいたツールのデモ版を使っていただきながら、実際体験していただけるというようなことも考えているので、これは学会員でなくても、企業の方でも出席が可能になっているので、ホームページを見ていただいて、御関心のある方は御出席いただければ有り難いなというふうに思っている。
【主査】  ありがとうございます。こういう試みがあちらこちらで展開されていくというのは大変望ましいことなので、その他の団体においても是非御検討いただきたいと思うし、大学の方もやはり協力体制を引いていかなきゃいけないでしょう。
【委員】  先ほどチャイルドラインの担当者が言われたが、我々が相談を受けるときに、こちらのツールに合わせるんじゃなしに、子供たちがより相談しやすいようにということ、また向こうがそういうふうに選ぶんであれば、それについていこうということで努力している。また勉強会等に参加させていただいて、少しでも子供たちと関係がとれるようにしていきたいと思っているし、心理学ということで言えば、臨床心理士の指定大学院が百三十幾つあって、そちらでも相談を受けているので、そういうところでも電話だけじゃなしに、積極的にSNSが取り入れられていくことを進めていきたいと思っている。
【主査】  ありがとうございます。やはり大学の方は若いからスマホには大変なれておると思うが、分析の技法に関しては非常に難しい面もあるし、検証は我々の大学のスタッフだけでは到底荷が重いと思うので、その際には先行事業体の方、民間団体も含めて御協力いただいて、大学と、産官民の協力、共同体制を引いていきながら、これからの担い手を育てていくということも必要だろうと思っているので、是非ともお願いしたいと思っている。よろしくお願いします。
 それでは、議論はここまでにさせていただきたいと思う。本日もいろいろと御意見を頂きまして、ありがとうございます。当面の考え方については、きょう議論がかなりまとまったかと思っている。もし委員の先生方の御賛同、御承認が得られれば、本日頂いた御意見に対する修正が随分必要になってくるが、それを私と事務局の方で行わせていただいて、必要に応じて委員の皆様に事務局からメールで送付させていただきながら、最終的な取りまとめを行うことにしたいと思うが、今後の進め方について、それでよろしゅうございますか。
 それでは、主査預かりという形にさせていただく。ありがとうございました。
 それでは、事務局の方で何か御連絡があったらよろしくお願いします。
【事務局】  では、主査と御相談の上で、取りまとめられた中間報告については、また後日、メールにて皆様の方へお送りさせていただきたいと考えている。
【主査】  ありがとうございます。
 それでは、以上をもちまして、ワーキンググループ第3回の会議を閉会させていただく。御協力ありがとうございました。

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初等中等教育局児童生徒課

-- 登録:平成29年09月 --