学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議(第1回) 議事録

1.日時

平成27年8月26日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省3階第2特別会議室

3.議題

  1. 座長の選任等について
  2. 学校図書館の現状について
  3. 今後の学校図書館の望ましい在り方について(自由討議)
  4. その他

4.議事録

【中安児童生徒課課長補佐】  定刻となりましたので、これより、第1回学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議を開催いたします。座長選任までの間は、事務局が議事を進行させていただきます。私、事務局の文部科学省初等中等教育局児童生徒課課長補佐の中安と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、会議の公開の取扱いにつきましては、後ほどお諮りいたしますけれども、それまでも暫定的に公開という形で会議を進めさせていただきたいと思っております。
 それでは、開会に当たりまして、坪田初等中等教育局児童生徒課長より一言御挨拶申し上げます。
【坪田児童生徒課長】  おはようございます。文部科学省児童生徒課長の坪田でございます。
 皆様におかれましては、本当に御多用中のところ、本調査協力者会議の委員をお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。言うまでもなくですが、学校図書館は、学校教育に欠くことのできない基礎的な施設でございます。近年では、読書活動の推進のために利活用されることに加えまして、調べ学習やNIE、また、国語や社会、美術等、様々な授業で活用されるというようなことが活性化しておりまして、学校における言語活動や探求活動の場となり、まさに今言われているところのアクティヴ・ラーニングを支援していく重要な役割が期待されているところでございます。
 また、昨年、学校図書館法の一部を改正する法律が制定されました。ここで学校司書の専門性を確保するため、その資格・養成の在り方等について検討を進めるとともに、研修その他の必要な措置を講ずることとされているところでございます。
 このようなことに加えまして、できれば、未来の学校図書館像と言いますか、それが10年後、20年後、30年後、イメージはそのぐらい先だということなんですけれども、そのような視点で、長期的・マクロ的な視点に立って、学校図書館のあるべき姿も併せて検討できればと考えております。いろいろな動きの中で、例えば、電子書籍の導入といった新しい課題もありますし、これまであまり正面からは議論してこなかった司書教諭や学校司書とボランティアの関係であるとか、あるいは民間のノウハウの活用などについても御議論いただきたいと思っております。学校図書館の運営に係る基本的な視点、そして、学校司書資格・養成等の在り方に関して、関係者が今後共有するための一定の指針を成果物として得たいと考えております。今後議論を進めるに当たっては、学校図書館の振興に御尽力いただいている各関係団体からの御意見も丁寧にお伺いして、今後進めていきたいと考えております。
 公共図書館が地域の学びの場として今、非常に活性化しております。学校図書館も負けないように活性化をし、国としても全面的に支援をしたいと思っておりますので、是非、皆様の御協力をお願いしたいと思います。これからどうぞよろしくお願いいたします。
【中安児童生徒課課長補佐】  本日御出席の方々については、座席表、及び資料1の2枚目に委員一覧を配付させていただいております。後ほど自由に御発言をいただくこととしておりますので、ここでの御紹介は省略をさせていただきます。
 次に、本会議の座長の選任に移らせていただきます。差し支えなければ、学校図書館を主な専門分野として研究されており、従前、文部科学省で実施しておりました、学校図書館担当職員に求められる役割・職務等の在り方に関する検討会議での座長を御担当いただきました、堀川委員にお願いしたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
      (「異議なし」の声あり)
【中安児童生徒課課長補佐】  ありがとうございます。それでは、御異議ないということで、堀川委員に座長をお願いしたいと思います。堀川委員には座長席にお移りいただくとともに、今後の議事進行も堀川座長にお願いしたいと思います。
【堀川座長】  それでは、微力ながら、堀川が座長を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 座らせていただきます。この会議の位置付けと申しますか、学校図書館には専門の方々だけではありませんので、学校図書館についての歴史的なことも話をさせていただきたいと思います。
 まず、この日本の学校図書館は、戦後、新しく導入されたものだと考えていいと思います。戦前からももちろん学校図書館はありましたけれども、新しいアメリカの思想が入ってきたということです。それは、戦後、アメリカの教育使節団が日本にやってきて、今後どんな教育をしていったらいいかという報告書を出した中で、第2次の報告書の中に、「学校図書館は学校の心臓部」という言葉があります。それだけ、心臓が動かなければ教育は動いていかないということだと思いますけれども、学校図書館は学校の心臓部という言葉、そして、学校図書館が学校教育に大切なんだということが強調されていたこともあって、学校図書館が日本に、アメリカの学校図書館をモデルに始められたという経緯があります。
 そこで、どういうようなものかということを説明するための学校図書館の手引、あるいは学校図書館の基準、そして、学校図書館法が1953年に出されています。その学校図書館の手引が1948年に学校図書館法の前に出ていますけれども、それを全国2か所、東西、千葉県と奈良県で伝達講習という、学校図書館の手引を使って各県から3人ずつ代表に集まってもらって、そして、それを伝達をするという講習が開かれ、その3人の方々が各県に戻っていって広げていったと。その当時のことを、「燎原の火のごとく」広がっていったというように表現なさる方もいらっしゃいました。
 ただ、そういうふうに始まったものですが、日本の教育というのは、もともと学校図書館が要らない、教科書中心の、学校図書館を必要としない教育でずうっとまいりました。それがずっと踏襲されてきたということもあって、学校図書館法の中に書かれている、教育課程の展開に寄与するという部分がなかなか具現化されなかったなと思います。それは、司書教諭が発令されなかったということもあったと思います。それは、学校図書館法で司書教諭を置くと書いてあるんですが、それから司書教諭の養成を始めたということもあったと思います。
 そして、話は飛びますが、1997年に学校図書館法が改正され、2003年から12学級以上の学校に司書教諭が配置されることになりました。ただ、この司書教諭が何をすべきかという役割が明確化されていないままに発令されたこともあります。そして、2013年度、先ほど課長さんの方から話がありましたように、学校図書館の担当職員の役割について明確化するという協力者会議がありました。それは、2003年4月以降、12学級以上の学校に司書教諭が発令されてはいても、授業を持っている、あるいはクラブ活動の顧問であったりと、なかなか学校図書館の仕事ができない、あるいは何をしていいか分からない司書教諭たちがいる中で、学校としては、司書の資格を持った人に入ってきてもらう、そして、学校図書館の仕事をしてもらうなどの動きがあり、全国の約半分の学校に学校司書が置かれるという、そうした現状を踏まえての、いわゆる学校司書の役割は何かということを明確化した協力者会議でした。
 そして、先ほどもお話がありましたように、学校司書という位置付けが、置くように努めなければならないというように、きちんと学校図書館法の中に位置付けられたのが2014年の6月という、そうした流れの中で、学校司書に限らず、もうちょっと幅広いというか、とてもいいメンバー、委員さんが集まってくださっていると思いますが、こうした幅広い中で、今度は学校図書館の整備に関して論議をしようという会議だと思います。
 先ほど課長さんが、全面的に支援しますとおっしゃってくださって、とても心強いお言葉で、勇気を得ておりますが、委員の皆様方、そして、事務局の皆様方のお力を得て、この会議が実りあるものとなるように祈念しております。微力ですが、こちらも精いっぱいやらせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、次に、私がやむを得ず欠席をする場合等もあるかと存じますので、座長代理を決めたいと思います。これは事務局との御相談で、座長代理については、平久江委員さんに座長代理をお願いしたいと存じますが、いかがでしょうか。
                            (「異議なし」の声あり)
【堀川座長】  ありがとうございます。それでは、御異議がないようですので、平久江委員さんに座長代理をお願いいたします。
 それでは、次に、本会議の公開の取扱いについてお諮りしたいと思います。これについて事務局より説明をお願いいたします。
【中安児童生徒課課長補佐】  資料2の会議の取扱いについて(案)を御覧ください。この会議の扱い、会議は原則として公開する、ただし、非公開情報等を使用して議事を運営する場合など、座長が非公開が適当と認める場合には、非公開とすることができる。会議資料は原則として公開する。会議の傍聴についても、あらかじめ登録をいただくことで、座席数を上回る場合は抽選等という条件はありますけれども、基本的に公開とし、5.にございますように、基本的には、議事録を作成してこれを公開という形で考えたいと思っております。
 以上でございます。
【堀川座長】  ありがとうございました。今説明がありました資料2について、何か御意見ございますでしょうか。
 なければ、御了解いただいたということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、本会議の公開の取扱いについては、この資料のとおりとさせていただきます。それを踏まえまして、本日は非公開で審議をしていただく理由はありませんので、ただいま決定しましたように、資料2に基づき、公開により議事を進行いたします。
 その際、事務局より何かありますでしょうか。
【中安児童生徒課課長補佐】  座長にお諮りいたします。事務局に対して、本会議、初回ということもありまして、撮影希望がありました。今回の撮影について、この冒頭時点のみ撮影可としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
【堀川座長】  はい、結構です。
【中安児童生徒課課長補佐】  それでは、撮影の御希望を出されていた方、撮影をお願いします。
 そろそろよろしいでしょうか。
 それでは、撮影はここまでとさせていただきたいと思います。座長におかれましては、議事の進行をお願いいたします。
【堀川座長】  それでは、本日は第1回目の会議でありますので、まずは事務局から本会議の趣旨、目的について説明をお願いいたします。そして、この事務局からの説明の後に、各委員さんからも一言ずつ頂きたいと思っております。それではまず事務局より、資料1について説明をお願いします。
【中安児童生徒課課長補佐】  資料1の学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議についてをごらんください。1の趣旨にありますけれども、学校図書館でございますが、学校教育に欠くことのできない基礎的な設備として、近年では調べ学習やNIE、また、授業で活用されることにより、学校における言語活動や探求活動の場となり、アクティヴ・ラーニングを支援していく役割が期待されております。また、学校図書館法の一部を改正する法律において、専ら学校図書館の職務に従事する職員「学校司書」の専門性を確保するため、その資格・養成の在り方等について検討を進めることが法で求められております。このような状況を踏まえまして、皆様の御協力を得て、学校図書館の運営に係る基本的な視点、学校司書資格・養成等の在り方に関して、関係者が共有するための一定の指針を得るため、本会議に調査・研究を行っていただくことを目的としております。
 それを踏まえまして、検討事項、四つ書かせていただいておりますが、学校図書館の運営に係る基本的な視点について、学校司書資格・養成等の在り方について、学校司書の職務のより一層の充実のための方策について、その他という形で準備をさせていただいております。
 4の実施期間でございますけれども、6月30日に設置させていただいておりまして、来年度の終わりまでということで、ちょっと長めにとっておりますけれども、できるだけ速やかに議論を進めていただくということもお願いできればと思っております。
 以上です。
【堀川座長】  ありがとうございました。何かこれに関しての御質問ありますか。
 それでは、各委員さんに、席順で申し訳ないのですが、稲垣委員さんから順に、御所属と、それから、これまで学校図書館に関わってこられた御経験など、短くて申し訳ないです、お一人2分ほどでお願いできますか。
【稲垣委員】  稲垣でございます。よろしくお願いいたします。突然振られてあれなんですけれども、2分というのは結構長いかなと思ったんですけれども。現在、江戸川区教育委員会の指導室長を、この4月から任命を受けてさせていただいております。この3月までは小学校の校長を5年間やっておりました。その前に、ほかの自治体での指導主事等をやっています。もともと中学校の教員でございました。ということで、小学校や中学校、それから行政、学校、様々な中で学校図書館にも関わってきたという経緯がございます。
 前の自治体にいたときには、学校図書館の支援の仕組みそのものを作る担当でやっておりました。そんなこともあって、小学校の校長時代にも、自分の学校について、いかに学校図書館を学校教育の中核に据えて教育活動を活性化していくかということで取り組んでいたところでございます。先ほど、この会議の論点というところで幾つかお話ありましたけれども、大変必要で、喫緊の課題かなと捉えています。よろしくお願いいたします。
【小瀬村委員】  神奈川県の平塚市立南原小学校の司書教諭をしております小瀬村と申します。よろしくお願いいたします。
 私は、実は、先ほども御挨拶させていただいたんですが、堀川先生に放送大学でお世話になって、司書教諭を取らせていただきました。司書教諭というのは、資格を持っているんですけれども、どの学校でも任命されるわけではなくて、学校に着任して誰が司書教諭になるかという任命状況で、ここちょっとやっていなかったんですけれども、本年度は司書教諭として活動させていただいています。
 神奈川県の中で司書教諭専門委員会というのがありまして、その中で数年関わってきて、神奈川県の司書教諭全体のレベルアップを図ろうということで進めてまいりました。それに関しては全国大会や全国SLAの機関紙などに司書教諭の活動などを連載して発表させていただいてきました。
 あと、SLAのフランスやオーストラリアの海外の図書館の視察にも参加したり、また、個人的に韓国のソウル大学の附属小学校の図書館などを見学させていただいたりしてきて、日本と違う学校図書館の在り方について学ぶ機会も得てきました。
 あとは、国語教育に関して、少しですけれども関わってきたので、NHKのEテレの「おはなしのくにクラシック」の企画にも、資料などを提供させていただきました。そういう電子メディアという分野についても、これから学校図書館で取り入れていかなくてはいけない分野だなとすごく感じております。そういったお話も勉強させていただきたいなと思っているところです。どうぞよろしくお願いいたします。
【小西委員】  皆さんおはようございます。兵庫教育大学でお世話になっている小西と言います。私は、この3月までは山口県の教育委員会におりました。17年間、教育行政におりまして、特に学校図書館についてこだわって仕事をしてきたことはないのですが、数年前に山口県の学校図書館の整備率が全国に比べ非常に悪いという結果がありまして、19の自治体の教育長さん方とじかに交渉したことがございます。整備をしてくださいねと。地方交付税に含まれるこの学校図書館の費用が全く取ることができない、そういう現状があります。さらに学校図書館がどうすれば市長さん、首長さんの目に留まって、もっとここを整備しなくちゃならんよというふうになるのかといったことは、これからの学校の在り方に非常に通じているところがありました。そんなことも含め考えていきたいなと思っております。よろしくお願いいたします。
【小林委員】  埼玉県大宮中央高等学校の司書教諭を務めております小林と申します。3年前までは特別支援教育の現場で知的障害を持った子供たちと一緒に学んでおりました。私のこの図書館との関わりで言いますと、前回の1997年の学校図書館法改正に当たりまして、全国学校図書館協議会から学校司書と司書教諭の職務のすみ分けを整理しなさいということで委嘱がありまして、その取りまとめ役として、マトリックスのような形で学校図書館職員の専門職員の職務内容ということでまとめました。これをまとめるまでには、数学の集合の概念のベン図と言いますか、学校司書と司書教諭で、真ん中の重なりのところが両者で共同して行うとかいうような、いろいろなタイプ、◎○△×というような形で、職務を整理したり、いろいろな形をしたんですけれども、そのときはやはり限界がありまして、結局はこれは指針であり、各校の実情に応じて職務を分担するという玉虫色の結論しか出なかったのが心残りです。今回、皆様方の御意見を参考にさせていただいて、学校図書館の専門職員の職務がより整理に近づくことを願って参加しております。よろしくどうぞお願いいたします。
【佐藤委員】  島根県教育委員会教育長、佐藤でございます。島根県は平成25年度から学校司書等の配置率、小中、それから高等学校、特別支援学校全てにおいて100%となっております。勤務時間の長短はございますが、それぞれの学校に人がいる図書館を実現したということで、ここに招いていただいていると考えております。私自身は4月から県教委の方にお世話になっておりまして、特に今のところまでは何をしたわけではありませんが、島根県の中で学校司書が配置される途中のところ、学校図書館教育を振興していく過程といったところを全て見ておりますので、そのあたりがお役に立てればと思っております。
 本日は遅れて来まして大変失礼いたしました。台風の影響で、米子から飛行機が飛ばず、別の空港からやって参りました。そのような地方の代表としてここでお話をさせていただいたり、また、勉強させていただいて、それを今後の島根県の学校教育の方に生かしていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
【堀川座長】  あいうえお順で、品川委員さんにお願いしていいですか。
【品川委員】  皆さん、こんにちは。私は教育ジャーナリストで編集者でもあります品川と申します。私の経歴を少しだけ御紹介申し上げますと、もともとは出版社でずっと編集者をしておりました。2000年に会社をやめて独立しましたが、サラリーマン時代からずっと子供たちの取材、特にいじめられたり、不登校だったり、引きこもっていたり、あるいは非行に走ったり、ADHDやディスレクシア、アスペルガー症候群など発達障害を持つ子供たち、摂食障害やリストカット等の子供たちをずっと取材し、独立後は子供たちが長くいる場ということで教育に関わる取材も続けております。取材先は国内では公立学校がメインでして、海外ではいい教育を提供している公立および私立学校を取材しております。子供の取材も含めると、年間100校ぐらいはいろいろな現場を見させていただいております。そういった取材等を通して学校の図書館、図書室は拝見させていただいております。
 その経験から申し上げると、望ましい学校には必ずと言っていいほど開かれた図書館があるなというのが私の実感でございます。図書館が校内の隅っこにあったり、本はそろっていても読まれた形跡がないような図書室がまだまだあるのも実態だと考えております。だからこそ学校図書館が変わっていくということは、すべての子供にとって、とてもメリットがあることだと思っています。たとえばアメリカのように学校にいる司書が、何ワード知っている子供はこの本を読むといいよというような、そういう提案はまだまだなされていないのかもしれませんが、何か踏み込んだ形での、先ほど課長の方からアクティヴ・ラーニングの話もあったと思うんですが、学校の図書室を中心とした新しい学校づくりというものが可能ではないかと考えています。私自身、学校の校舎を建てるときのアドバイスで入ったときには、「必ず図書室を開かれたところにしてください」と申し上げました。
 それ以外の図書館との関わりというのは、図書館の司書の方に出す雑誌でいろいろな公共図書館の取材もさせていただいております。何より私自身が今も編集者であり、本を作る立場ですので、是非、本を読むことを始め、図書館のありようだったり図書館を巡る教育等がもっと変わっていければいいなと思っております。
 以上です。
【高橋委員】  カルチュア・コンビニエンス・クラブの高橋です。よろしくお願いします。私は、民間企業のCCCというところで、武雄市図書館というのを皮切りに現在6館の公立図書館を指定管理という形で受けている事業者でございます。図書館の経験は、非常に申し訳ないんですけれども、まだかれこれ3年半ほどしか経験していないということで、こういった場で参加するような資格がないんじゃないかと悩みながら出ております。そういう意味でいくと、この会議に参加することで自分自身の知見を深めていって、それが各市町村に還元できればいいなと思ってやっております。
 学校図書館の関わりということでございますと、実は、来年の3月にリニューアル開館予定の多賀城市の図書館の運営を担うことになっておりまして、本年度から業務委託ということで窓口業務を中心に受けております。その一環として、多賀城市の中の小学校6校に対して学校司書を派遣するということをやっています。そういう意味でいくと、学校図書の関わりというのもまだ半年ぐらいでございます。
 やってみて思っているのは、理想と現実の違いがすごいあるなというのがひしひしと感じています。いろいろな問題も感じていまして、例えば、司書の処遇の問題で、なぜか学校司書さんと公立図書館の司書さんでいくと、ヒエラルキーの差があったりとか、あと、司書教諭の方とのコミュニケーションの問題で、全然連携を取れていなかったり。あと、学校に派遣される司書さんは休憩室がなくて、学校図書の端っこでお弁当を食べていたりとか。そんな問題をいっぱい感じています。
 私の立場としては、そういう何も知らない状態でやりながらも、現場で感じている不ぐあいみたいな、リアルな現場のことを発言していければなと思っています。
 ちなみに、今は3ステップに分けて多賀城市の図書館の改革というか、学校図書の充実をやっていきたいなと思っていて、ステップ1としては環境、ステップ2で司書教諭の方とのコミュニケーションで、いかに学校の授業の中に図書館が活用されるかということを連携していく。ステップ3では、最近、小学校の子供って隣の教室に入っちゃだめなんです。なので、友達同士がコミュニケーションをとるときは廊下でお話をしてみたいなことがあるので、私としては、学校図書の進化系の一つとしては、子供たちのサードプレイス的な、コミュニケーションがとれるような場所としての図書館というのも一つの在り方じゃないかなというので、そういう3ステップに分けて基礎を固めて、学校の先生との連携を深め、最終的に新しい形の図書館を2か年計画ぐらいで実現できればなと思っています。できれば、この場でも実際にアクションしていることが幾つかありますので、発表できればなと思っています。ありがとうございます。
【武島委員】  愛知県清須市から参りました武島と申します。よろしくお願いいたします。私個人といたしましては、2000年9月に東海豪雨という災害が愛知県の西枇杷島町という小さな町を襲いまして、当時、我が子の幼稚園の図書室が水に浸かって全滅をしたという経験から、全国の方から、いろいろな本を送っていただきまして、それを整理していくうちに、やはり子供に本を届けるということがいかに大事であるかということで、2000年より、地元の小学校で読み聞かせのボランティアをずっとやっております。その関係で、8年前に、学校支援地域本部事業という、学校と地域を結ぶ事業をやるときに、コーディネーターをということで、8年前より、学校支援地域本部事業の地域コーディネーターをしております。コーディネーターと言っても職務ではなくて、自分の中では、ボランティアのリーダーという立場で、活動しております。学校と地域を結ぶときに、学校に出向きまして、「校長先生、学校として何が困っていますか。」ということを尋ねますと、「図書館をどうにかしてほしい、子供と図書館をつなぐことが学校としてはやりたいけれど、できない、」ということを、学校の方から依頼されます。清須市は予算もなくて、それまでは小さな図書室しかなかったんですが、3年前に初めて図書館ができましたので、その公共図書館と学校をつなぐということを、学校支援地域本部事業としてやれないかということで、今、本がない学校の図書館に、公共図書館から毎月100冊の本を借りてきて、それを生徒に貸し出す、学校司書も配置されていない市なので、読書ボランティアを養成いたしまして、活動しております。一つの中学校に20人の読書ボランティアが週2回、2時間目と3時間目のちょっと長い休み時間と昼休みに、公立図書館で借りてきた100冊の本を通して、生徒と一緒に、図書館の居場所作りということを目指しております。
 そういった関係で、今回参加させていただいたと思います。まだまだ図書館のこと等、不なれなこともありますので、これを機に勉強させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【平久江座長代理】  筑波大学の平久江と申します。私は大学の方で図書館情報メディア系というところに所属しておりまして、特に学校図書館を専門にしてまいりました。それで、司書教諭、それから学校司書の養成・研修、また、学生の教育・研究、更には大学院での研究、研究者の育成、こういったところに携わってきております。
 また、前の、ちょっと長いので名前は言えないんですけど、学校司書の資格・養成・研修、申し訳ありません、所属していながら、そこで委員をやっておりまして、継続して今回も委員として参加させていただいております。
 そうしたところでやはりいろいろ考えることがあったんですけれども、冒頭にもお話があったんですけれども、ここで学校図書館法が改正されました。この改正は、戦後一番大きな改正の一つと言っていいのではないかと思います。そうした意味から、学校図書館というのは今大きな転機に来ているのではないかと考えております。そして、特にやはり新しい学校図書館像というものが求められているのではないかと思います。冒頭お話がありましたように、やはり今後10年、20年ということを見据えた議論をしていくことが必要かなと思っております。そうしたことに幾ばくなりとも力を尽くせましたら大変うれしく思っております。ということで、頑張っていきたいと思います。どうもよろしくお願いいたします。
【堀部委員】  こんにちは。神奈川県横浜市立並木中央小学校の堀部と申します。校長職が3年目を迎えているのですが、その前に横浜市教育委員会に7年ほどおりまして、当時、横浜が読書活動の推進を進める中で、初めての学校図書館専任の指導主事という立場で事務局に初めて入らせていただきました。その行政の経験の中で、今、各地から着目されている学校司書の配置事業というところで、現在配置事業後半になりますが、500校に学校司書を配置するという施策にも関わらせていただきました。また、先ほどのお話にありました、調査協力者会議の方にも参加させていただき、そうした経験のもと現場の啓発というところでも日々過ごしているところです。
 本校は、文科省の方の学習指導の実践協力校ですとか、横浜市教育委員会の読書活動の活性化の拠点校の事業というところも受けさせていただき、国語科を中心にしながら、学校図書館教育の充実を進めているところです。とりわけ行政の経験というところでは、この7年間の中での施策の実現というところで、校種を超えたいろいろな学校との関わり、あるいは公共図書館とのつながりというところで実践的な部分を学ばせていただきました。今回こちらの方の会議でそういった行政の経験と、また、学校管理職という立場からの経験の中から、読書活動の充実に向けた環境整備というところで勉強したいと思っています。
 ちなみに、現在、横浜市の学校図書館協議会の会長と、小学校の教育研究会の学校図書館部会の方の会長を務めております。現場で実践していたときも、学校図書館に関わりながら教科の充実を進めてきたというところが、少しでも今回生かされればなと、また、勉強の機会になればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【三浦委員】  皆さん、こんにちは、明治大学の三浦と申します。ホーム先では、司書課程並びに司書教諭課程の授業を担当しております。私、先々月6月になるんですけれども、オランダのマーストリヒトで開かれました国際学校図書館協会、ISLの大会に参加してまいりました。全部で150ぐらい発表があったんですが、そのうち幾つかの発表の中で、学校図書館のイメージを児童生徒に聞くという報告がありました。これは海外の方も日本の方の発表もあったんですけれども、海外での調査というと、学校図書館のイメージって何って聞くと、先生がいて、児童生徒がそこで一緒に相談しているというイメージを子供さんたちが書いてくる。ところが、日本の方の発表だと、学校図書館のイメージはって言うと、本がある、机がある、部屋があるというだけで、実は人が入ってこないというような、そういった研究報告がありました。
 やはり図書館というと、職員だとか人を介して利用者、児童生徒さんと、それから、資料等、コレクション等をつなげていくということが大きな役割になるかと思いますので、そういったあたりで、日本の学校図書館、まだまだ伸びる余地があるのではないかと感じた次第です。
 また、私、日本図書館協会の方で、図書館情報学教育部会の幹事をしておりまして、図書館協会では、図書館情報学教育部会、並びに学校図書館部会の方で、学校図書館専門職員の養成に関する議論なども行われておりますので、是非、そうした、先ほど全国SLAさんの方で議論があるというお話もありましたけれども、そういった各団体の議論などもこちらの方で併せて御議論いただければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
【米澤委員】  こんにちは。私は、都立高校で司書をしております米澤と申します。前回の調査研究協力者会議の方にも参加させていただきました。私は、東京都に司書として採用されまして、それ以降、7校の都立高校の学校図書館に勤務してまいりました。私が東京都に採用されましたときと今現在の東京都の状況は大きく様変わりをしておりますが、日々学校図書館の方で授業支援や生徒への対応をしている専任の司書といたしまして、是非、現場の声をここでお話をしながら、皆様とこれからの学校図書館、また、学校図書館を支援する職員はどういった形が望ましいかということを、考えていけたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【中安児童生徒課課長補佐】  なお、今、一通り御挨拶いただきましたけれども、本日御欠席をされておりますけれども、植松跡見学園女子大学文学部教授、こちらの方は、特に図書館建築を御専門とされております。また、加藤岡山県津山市立北陵中学校学校司書さん、更に、實吉学校法人東京女子学園理事長・同校長の御3名にも委員として御参加いただいておりますので、御承知おきいただければと存じます。
【堀川座長】  ありがとうございます。私は、申し遅れましたけれども、青山学院女子短期大学で司書の養成に当たっております。ここへ来る前に23年間島根県にお世話になりました。島根県の学校司書さん、司書教諭の方々、教育委員会の方々に本当にいろいろ教えていただいて、育ててもらった、有り難く思っています。
 そして、皆様のいろいろお話を伺って、冒頭、私がおごった言い方をしてしまいましたが、とても恥ずかしくてというか、おわび申し上げたいと思います。こんなに学校図書館に、いろいろな見地から関わってくださっている方々と一緒にこれから協議できることを、大変うれしく思っております。
 さて、それでは、今後議論を進めるに当たりまして、私たちが委員の皆様の間で、学校図書館の役割について共通理解を持つことが大切かと思われますが、それについてはいろいろお話をしていくわけですが、その前に、私の方から、申し訳ない、勝手ですけれども、私が考える学校図書館ということを、5分ほどです、まずはDVDを見ていただいてから説明をさせていただきたいと思います。こちらから話をさせていただいてよろしいでしょうか、すみません。それでは、5分ほどまずは見てください。
 これは島根県の小学校で、三つの授業がコンパクトにまとめてあります、三つです。
                                (DVD視聴)
【堀川座長】  ありがとうございます。 それでは、2枚もので、堀川の名前が右上に書いてある資料がお手元にあるでしょうか。それを使って説明をさせていただきたいと思います。六、七分の短い時間ですけれども、どうぞごらんください。最初のページの一番下のところに、学校図書館の機能と四角で囲んであるところがあるんですが、自由に読書するとか調べるとか、あるいは、子供から言えば学習、先生から言えば教育・授業、情報や資料を活用するという、今の特別支援のクラスではこの形態でしたね。それから、情報活用能力と読書力の指導を計画的・体系的に全校で実施するとなると、先ほどの三つの事例の最初の二つは、教科の中で情報活用の、図鑑で調べるとか、あるいは情報カードを使う、そうしたスキルを使いながら授業を展開している。それが何年のどういう科目で、どの教科で、こういうスキルを養っていくんだということを学校全体で年間の指導計画を立てているという学校です。
 そして、こうした学校図書館活用を学校経営の中核に据えることで始まった揖屋小学校の図書館活用教育、2年目、3年目のときに、この1年生から始めた子供たちが3年生になったら、この学年は算数がよくできる、それから、諦めない子が育ってきた、そして、全国の学力調査の記述式の部分、無記入の子供がいなくなったというようなことを先生方がおっしゃっています。
 こうした学校図書館が、先ほどの新しいイメージというのが、もっと新しいイメージにこれからどんどんつながっていけばいいと思っていますが、上の方の年表を見ていただけますでしょうか。先ほど申しました1948年に「学校図書館の手引」が出され、これが1987年まで出ています。学習指導要領も改訂されたことですし、次のものが出るといいなと思っていますけれども、そのままになっています。そして、1992年に全国学校図書館の悉皆調査が行われ、それを基に、その当時の学校図書館の蔵書を1.5倍にするという計画の下に、1993年に学校図書館図書標準というものが定められ、そして、図書の整備の新5か年計画で、地方交付税で当時は年間80億という予算が組まれたものです。そして、1995年あたりから、いろいろな事業を文科省が実施してくださり、いろいろな地域が手を挙げたところにお金がつくということで、どんどん進むところは進んでいきました。
 1997年に学校図書館法が改正され、2003年4月以降に12学級以上の学校には司書教諭が発令されるということになりました。それを受けて、1998年から、全国6つか7つか、ブロックに分けて、学校図書館フォーラムが1年に1回開催されていました。5年ほど続いたと思います。
 ということで、あとはまた見ていただければと思います。それから、ちょうど真ん中辺から下に書いてある四角で囲ってあるところは、2012年に出た「新学校図書館図書整備5か年計画」の考え方です。
 そして次のページを見ていただきたいんですが、学校図書館担当者の役割として、これも私見ですけれども、学校司書と司書教諭が真ん中に、よく車の両輪というような言い方もされますが、先ほどもちょっと話しましたけれども、司書教諭が授業も持ち、クラブ活動の顧問などもしながら、ほかの仕事もたくさんある中で、そうすると、司書教諭は学校運営に、具体的な実際的なものに関わる時間がないということになると、司書教諭の右側に吹き出しで書いておきました、カリキュラムに図書館活用を位置付けるのが司書教諭の役割になるのではないかと思います。これは学校図書館法に教育課程の展開に寄与するというように学校図書館の役割が書いてありますが、まさにそれを司書教諭が行う、学校図書館法が作られたときには司書教諭が実際的な学校図書館の仕事をするイメージがあったかもしれませんが、時間的に無理ということになると、その部分は学校司書に任せて、学校司書の吹き出しの左側の方を見ていただくと、学校図書館の整備と運営、そして、教育支援を行うのが学校司書。先ほどのビデオで見ていただいたように、学校司書もティームティーチングで授業の中に入って情報の専門家という役割で支援・指導しています。
 それから、戻りますと、司書教諭の右側の吹き出しのところの二つ目に、情報活用能力の育成の推進とあります。これは、1990年代から欧米中心に始まった動きです。この情報活用能力の育成のためには、情報活用のプロセスとスキルを学ばせることがとても重要になってきます。情報を使う力です。その情報を使う力を、学校図書館だけではなくて、そうした情報を使う力を付けさせる。そのためには、このページの下のところに、情報活用のプロセスが4段階に書いてあります。これは文科省で出している探求的な学びの児童生徒の姿として、課題の設定から、情報の収集、整理・分析、まとめ・表現というのがこの情報活用のプロセスですが、これを子供たちは真っすぐ進んでいくわけではなく、行ったり来たりしながら、そして、その目標に向かうのも、山に登るのに子供たちが早く登ったり、いろいろな道から登ったり、遅く登ったり、回りを見ながらとか下を見ながらとか、いろいろなスタイルがあると思います。それと同じように、情報を使うということの子供一人一人の学びがあり、そのプロセスを繰り返し経験する。その中で、今の4段階の左側の図ですけれども、先を見通すことができるようになる。自分がどの段階にいるのか分かるようになる、これはメタ認知ですよね、自分を外から見ることができる。そして、どの方向へ進めばよいのか分かるようになる、そして、自分でプロセスを作れるようになる。この、先を作れるという。そうすると、繰り返しプロセスを経験することで、意欲的に取り組み、最後まで諦めない子供が育ってくる。先ほどの揖屋小学校の先生方がまさにおっしゃることだと思います。そして、初めて出会う状況でも推測して行動できるようになる。要するに、今まで何を学んできたかというだけではなくて、これからにどう対処できるかという、これからに対応できる子供たちを育てるためには、この学校図書館で情報を使うことで、こうした情報を使う力を育てていく、培っていくことができると思います。
 そのほかに、最初に三浦先生がおっしゃったように、学校図書館イコール読書のような、あ、ごめんなさい、それは机とか図書があるということでしたね。学校図書館というのは、今までイコール読書のようなイメージがありましたけれども、実際にそういう文学作品を読む中で、負の感情を体験することも、もちろん、想像力が高まる、そして、いろいろな登場人物と一緒に楽しい体験もするんですが、負の感情をともにすることで、そうした窮地にというか、これまで出会ったことのないマイナスの感情でも対応できるような感情の管理、コントロールを学んでいくこともあります。そうした読書センターとして、あるいは学習情報センターとしての学校図書館というイメージで私は考えておりますが、これからの協議の中で、これをもっと20年後、30年後のイメージとして皆様と一緒に考えていけたら有り難いと思います。
 それで、駆け足になりましたけれども、今度は中安補佐の方から、今度は資料3と4についての御説明をお願いいたします。
【中安児童生徒課課長補佐】  堀川座長ありがとうございました。
 それでは、資料3と資料4に基づいて、学校図書館の現状等と、考えられる主な論点について、論点の方は全く事務局の方でたたき台、お試しとして作ったものでございますけれども、御説明させていただきます。資料3と4はお手元に並べておいていただければと思います。
 まず、資料4の方から御説明させていただきます。3ページでございますけれども、学校図書館の法的位置付けについてということでございまして、学校図書館法の定義第2条の下の方にございますように、図書館の役割二つ書かれております。学校の教育課程の展開に寄与することと、児童又は生徒の健全な教養を育成する、このことを目的としておりまして、次の4ページ、学校図書館に係る制度及び財政措置の経緯についてということで、昭和28年に学校図書館法が制定され、司書教諭の配置義務が書かれましたが、併せて当面の間設置しなくてもよいという猶予規定も置かれておったところ、平成9年に標準学校規模である12学級以上の学校については必ず置くようにという話になりました。また、平成26年に学校図書館法が改正された中では、学校司書を置くように努めるよう書かれておりまして、財政措置の面では、平成5年に定めました学校図書標準を踏まえまして、順次その体制に向けた計画を策定しておりまして、平成24年から5か年では約1,000億円が図書に、約75億円が新聞にということが計画されております。
 また、同じ時期から、こちら計画ではなく毎年度措置ということで、学校図書館担当職員、学校司書の配置のための地方財政措置がとられてございます。
 5ページですけれども、学校図書館の役割についてということで、これは一般に言われていることですが、読書センター、学習センター、情報センターという三つの役割がありまして、6ページからですけれども、学習指導要領においても位置付けがなされてきておるところでございます。
 10ページでございますけれども、こちらに先ほど来出ております学校図書館図書標準がございまして、これが学校図書館資料の在り方について文部科学省の方で現在お示ししているものになります。論点の方に行っていただきまして、これについてどう考えるかと。特に学校図書館図書標準において蔵書数の定めはあるんですけれども、それ以外の定めはないことについてどう考えていくかということが、特に教育課程との関係の充実ということから、一つ論点になってくると思っております。
 また、平成5年ですので、全く考えられていなかったんですけれども、電子書籍についてどう考えていくかも論点になり得ると思っております。
 更に新聞の有効活用について、これは、そのまま少し進んでいただきまして、資料4の17ページですけれども、最近ようやく始まったレベルというところで、最初に調査した平成22年では、高等学校では既に相当数の学校で配備されていたわけですけれども、小中学校は10%台だったんですが、最近、新聞の有用性も大分現場の方で理解されまして、直近の調査では3割を超えています。ただ、新聞という教材というか、ものの性質上、論点があり得るところかなと思うんですが、各学校図書館には基本的には単数配備、1.3とか1.7とかですね、そういう配備状況でございまして、そういったことについて少しよく考えていく必要はないかと思っております。
 続きまして、論点の方で、学校図書館の運営を支える人材についてということで、先ほど来出ています、司書教諭と学校司書の関係でございますが、資料4の18ページにございます。これはお詳しい方にとっては当たり前の話なんですけれども、そうではない方にとってはちょっとややこしい話というか、どういう役割分担で、そもそも誰がなっているのかという話ですけれども、司書教諭の方について申し上げれば、教員、教諭がなっております。学校司書の方については、事務職員等という形でなっております。配備率の方でいきますと、12学級以上、先ほどのように法律できちんと置くようにとなっていますので、小、中、高等学校ともに、司書教諭については相当数高い数字、98%とかそういう数字になっているわけですけれども、学校司書の方については、これまで地方自治体さんの努力で配置を進めてこられてきたところがありますが、現状で申し上げますと約半分ぐらい、高等学校については6割を超えているという状況でございます。
 学校司書さんの配置が進んできた背景には、司書教諭、この方々が、学校図書館の業務に週当たり携われている時間が1時間とか2時間ぐらいしかないというデータもありまして、そういう状況の下、学校図書館の活性化ということから、学校司書の配置が進められてきたものであると考えております。
 19ページでございますけれども、そのように地方独自で配置が進められてきました学校司書さん方について、その役割、職務、及び資質能力の向上方策についてということで、一昨年議論をしました。要すれば、下の枠囲いの中にございますけれども、学校図書館担当職員というのは、学校図書館の運営・管理、いわば司書さんという側面と、児童生徒に対する教育という、学校に携わるという両面にわたる知識・技能を習得していただくことが必要ではないかということでございます。
 こういうふうに役割が整理されたこと等を踏まえまして、20ページにございますように、学校図書館法の一部を改正する法律というのが議員立法の形で出されました。その法律の内容のまずは一番上ですけれども、学校には、司書教諭のほかとして、2行目に、専ら学校図書館の職務に従事する職員(学校司書)を置くよう努めなければならないというふうにされました。また、その下に、国及び地方公共団体は資質向上を図るということで、研修の実施、その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。更に三つ目として、国は、学校司書としての資格の在り方、その養成の在り方等について検討を行うというふうにされているところでございます。
 ここまで司書教諭と学校司書というところで、まず、学校司書の、資格をどうするかということが一つ法律上の議論になっていますので、25ページの方に行っていただきまして、文部科学省の方で調査いたしまして、現状、学校司書として勤務されている方々が、採用時点で、御本人方一人一人に有していた資格はどういうものかということでございますけれども、図書館法に規定されている司書の資格を持っておられる方が55%、司書教諭等になる資格をお持ちの方が14%、それから、そういうのはお持ちか、お持ちでないか、それから、重複している部分もあるんですけれども、大学ですとか公立図書館での勤務経験のある方が28%、ここまでは重複しているんですが、その上で、そういった資格・経験等がないという回答で来られた方が27%ぐらいいたという状況でございます。
 自治体の方の採用条件というのも、数字がずれている部分もありますが、結構かぶっている部分もありまして、下のところだけ申しますと、資格・経験がない、特に条件を定めていませんという自治体さんが35%ぐらいあったということで、こういったことについてどう考えていくかというのは一つ議論としてあるかなと思っております。
 一方で、27ページ、これは非常にテクニカルな論点なので、さらっと触れるだけにさせていただきたいと思います。各資格の義務付けについては、これは随分古い閣議決定なのですが、地方分権推進計画というものがございまして、小さい字で恐縮ですが、一つ目の枠の一番最後なんですけれども、要は、職に就くための資格として全国的に一律の義務付けを行うことは、国民の生命・健康・安全に関わる法令で定める専門的な講習を除き、適当ではなく、これを存置する場合にはガイドラインとするものとするということが一応定まっておりまして、テクニカルにはこういう論点がある中で、方向性を御検討いただく必要があるかなと思っております。
 その次、28ページですけれども、学校司書の資質向上のための取組についてということでございまして、法律の方でも、資質向上のための取組をするよう努めましょうということになっているわけですが、やっていますかと聞くと、やっていますという自治体が現状3分の2ぐらいで、研修をやっています、あるいは参考資料等の配付を行っていますという自治体がこれぐらいの状況ということでございます。
 続きまして、ボランティア等の関係ということで、論点の方にも書かせていただいておりますけれども、資料で言いますと30ページでございます。ボランティアを活用している学校数が、小・中・高等学校で申しますと、小学校が81.1%、中学校が28.1%、高等学校は2.9%、そういう状況でございます。
 その中で、配架や貸出・返却業務等、図書館サービスに係る支援というところをごらんいただきますと、ボランティアを活用している場合、小学校はほとんどの場合そういったところにも御活用いただいているわけですけれども、中学校・高等学校については、なかなかそういう部分の活用が進んでいなくて、読み聞かせ等の役割がボランティアの方が多いということになっておりまして、こういった状況、何でそういう状況になっているのかというのは、我々もちょっとつかみかねているところあるんですけれども、少し、現場の方々からの御意見も賜れれば有り難いと思っております。
 施設についてでございまして、31ページから36ページまで、基本的に文科省の方で定めておりますものを書いていますが、後でさらっとしたものでございまして、これをどうするかというところもあるかと思うんですけれども、途中お話にありましたような学校図書館のイメージということで、37ページなんですけれども、これは横浜の、校長先生が指導力、あるいは司書教諭の先生方が指導力を発揮されて、いろいろと変えられた学校の例でございまして、先生方いわく、「うちはお金はないんだけども、立派な図書館にしているんだ」というような学校図書館の例ですけれども、学校としてなかなかビジョンがない状態からきちんとビジョンに沿った蔵書の整備が、司書の配置、維持発展ということで、取り組まれている例もあるということでございます。
 そういった中で、世界の子供たちと学校図書館に対するイメージのギャップがあるというお話ありましたけれども、そういったことも、どう考えていくかということについて、少しその具体的な御議論をいただければ有り難いと思っています。
 38ページでございますが、学校図書館における民間のノウハウの活用状況についてということでございまして、これ、自治体さんにお伺いしたところ、最近ちらほらとそういうお話を伺うなと思って、初めて聞いたわけですけれども、今現在の数値で3.6%、数字として決して大きいとは言えませんけれども、考え方みたいなものは少し整理する必要が出てきているんじゃないかと思っております。
 続きまして、主な論点の方の6.に行かせていただきます。学校図書館の運営についても、最終的には各学校でお考えいただくことだと思いますけれども、成果指標みたいなこともある程度考えていくことが、しっかりと自治体の中での説明責任を果たして、首長さんなりの御関心を得ていくことにつながっていくのかなと思いますので、論点として上げさせていただいております。
 国の方は何かやっているのかねということでございますけれども、読書推進の基本計画がございまして、どこまで効果的に推進できているかは疑問なしとは残念ながらしない部分があるんですが、一つ、不読率というものを目標に掲げていまして、これを減らしていくことが重要なのではないかということを我々としては考えているところでございます。
 42ページから先は、望ましい基準ということでございまして、学校図書館ではなく公立図書館にはこういうものがございます。その内容について、御参考までに置いておきました。
 雑ぱくございますが、以上です。
【堀川座長】  どうもありがとうございました。今の御説明について御質問ありますか。
 それでは、閉会まであと40分ということで、55分まで約35分ぐらいですが、皆様からいろいろな御意見を伺いたいと思います。ちょっと広いんですけれども、今後の学校図書館の望ましい在り方についてという大きなくくりの中で、どこからでも結構です。初回ですので、この論点の中のどこ、あるいはここには入っていないけれども、もっとこうした論点を加えたらどうかというような御意見でも何でも結構です。どなたからでも、どうぞ御自由にお願いいたします。
【小瀬村委員】  最初でちょっと恐縮ですが、司書教諭の立場として発言させていただきたいと思います。質問もあるんですけれども。私、基本的に、司書教諭なので、司書教諭がいかに学校図書館を活用した授業をするかが、子供たちの読書活動、図書館の読書、学習情報センターの機能を活発にするのではないかと思っています。今とても学校司書がクローズアップされていて、司書の配置ということが話題によくなっていますが、一番の基本は、司書教諭は授業ができるけれども、学校司書は単独では授業ができないという現状ですよね。そうなると、司書教諭として授業時間の確保という問題があります。先ほど堀川先生のビデオでも出ていたんですけれども、正岡先生は、このときは司書教諭ではなく担任でいらしたんですよね。その後ですか、専任の司書教諭になられたのは。
【堀川座長】  司書教諭?
【小瀬村委員】  島根県が、最近の現状は分からないんですけれども、司書教諭の専任制に取り組み、正岡先生が第1号だったと思うんです。
【堀川座長】  いや、第1号ではないですけれども、専任に近い形です。それから、学校によっては司書教諭が複数いるところもあります。この司書教諭は、小学校だったら、1・2年生担当の司書教諭、3・4年担当、5・6年担当、そして、その司書教諭がどういうように授業の中に学校図書館の活用を入れていくかを働き掛ける。先ほどカリキュラムの中に位置付けると申しましたけど、それをその学年担当の司書教諭がやるところもあります。
【小瀬村委員】  そういうような細かい取り組みなのですね。なかなか、司書教諭が、学校の中で動けない状況というのがすごく多くて、司書さんはどんどん入ってくるんですけれども、司書さんとの連絡する時間が放課後まで持てなかったり、また、先ほどすばらしい授業を見せていただいたんですけど、ほかのクラスの授業に司書教諭が入っていくような時間の確保がとても難しいと思います。
 また、司書教諭の方の問題もありまして、どの司書教諭も同じように系統性のある、しっかり情報の力を踏まえて授業ができる先生ばかりではないという事情もありますが、司書教諭がいかに授業に関わっていけるかという配備面、環境面や専任時間が与えられていないという現状があります。すごい協力的な校長先生の下で専任時間を与えていただいた司書教諭の例も知っていますが、校内の理解が得られなかったという状況も現場では多々あります。司書が活発に学校図書館に関わるためには、司書教諭の立場からは、司書教諭の活動できる環境というのも大切なのかなと考えております。
【堀川座長】  ありがとうございます。どの先生でも。
【平久江座長代理】  先ほどちょっと自己紹介のところで申し上げたんですけれども、学校図書館像というのを新たに構築していくことが必要ではないかというお話をしたんですけれども、やはりこうした機会ですから、少し大きな議論も大切ではないかと考えております。それで、この前の研究協力者会議とのつながりもあるので、お話しさせていただきたいんですけれども、関連するのが5ページなので、せっかく資料を作っていただきましたので、5ページあたりを見ていただくと、学校図書館の機能という形で、読書センター、学習センター、情報センターという捉え方が示されているんですけれども、これは、堀川先生のお話やプリントの中にありましたように、大体95年から言われるようになってきております。これが非常に積極的な図書館の役割というものを表す一つの言葉として使われてきて、これの整備・充実ということで進められてきたところもあるので、そういう意味では、この読書センター、学習センター、情報センターという考え方は非常に重要かなと思っております。
 ただ、この三つの捉え方なんですけれども、従来は読書センター、学習情報センターという捉え方で進められてきました。それを、前回の研究協力者会議でこれを三つに分けて捉えるという考え方を出したんですね。これはあまり注目されていないかもしれないですけど、あまり理解されていないのが悲しいところでもあるんですけれども。
 なぜ三つに分けたかと言いますと、それは、今後、情報センターとしての役割を充実させていかなければいけないということで、三つに分けて捉えたらいいんじゃないかということを踏まえて、三つに分ける考え方が出された、それがここに書かれている考え方だと思うんですけれども。
 ただ、そういう経緯があるんですけれども、この三つの役割というのは、95年あたりから出されたもので、既に学校図書館の現代化の方法として示された割には20年近く経過しているという現状があるんですね。その中で大きく変わってきました。特に2000年代に入りますと、公共図書館と学校図書館の連携・協力といったものが非常に強く言われるようになってきたんです。また、すぐれた学校図書館の活動を展開しているところでは、文科省の授業も施策もあるかと思うんですけれども、学校図書館と公共図書館が連携・協力しながら、図書館活動を進めているという実態が出てきているわけですね。そういうことを考えますと、三つの機能で十分なのかということが、一つ考えていかなきゃいけないことかなと思います。
 ただ、これ、もう少し正確に言いますと、学習指導要領の解説を見ますと、資料センターを基盤としてこの三つの機能を展開するという、そんな言い方もしているので、そういう意味では四つかもしれないんですけれども。ただ、今言ったように、公共図書館と連携・協力をしていくという全体的な大きな流れがありますので、そういった観点を組み入れられるような形で、機能を再定義していくことが必要なんじゃないか、そういった大きな議論をしていただければということで。具体的には、公共図書館との連携・協力ということを少し考えていくことが必要じゃないかと思います。
 以上です。ちょっと長くなりましたが。
【堀川座長】  そうすると、論点の中にそれも入るかもしれないですね。入れてほしいという。はい、失礼しました。
【平久江座長代理】  希望的に、そういうことです。
【稲垣委員】  稲垣でございます。先ほど、お隣の小瀬村委員がおっしゃっていたこととちょっとつながると思うんですけれども、これまでのこの会議での御説明の中で、司書教諭と学校司書の役割の話の中で、司書教諭がどうしてもほかの職務等の関係があって、時間を確保することが厳しいから、時間がないから、その分を専門職であるいわゆる学校司書にというお話だけしか出ていなかったかなと思って、私もそこはちょっと気になっていたところでございます。そもそも子供たちの教育をつかさどるのは教諭の役割でございますので、時間がないからそれを誰かが代わるというものでは当然ないと思います。多分、そういう議論ではなかったかなと思うんですけれども、言葉の上ではちょっとそこが気になったところでありますので。
 例えば、今、資料4の19ページの真ん中の枠の一番下の行にも、教育指導への支援、多分そういう言葉で落ち着くところに落ち着いたんだと思うんです。教育指導そのものではなくて、教育指導への支援というところで、役割を明確に、支援という役割で出しているのかなと思います。そのことから言うと、資料3の、この会の考えられる論点の中の、司書教諭の役割についてというところで、そこもちょっと、そもそも司書教諭というところを外してしまうと、学校教育、学校図書館活用そのものが、教諭はかやの外になってしまう、そこまでちょっと危惧し過ぎかなと思うんですけれども、少し思いました。
 それから、話が変わりますけれども、資料3の論点のところで言うと、一番上に書かれている、冒頭お話があった、そもそも蔵書数そのものではなくそれ以外の定めというところは、非常に重要な観点かなと思います。ここはどうしても数目だけに陥ってしまっている学校も少なくはないのかなと思いますので、ここのところが、ある程度、何かガイドラインのようなものが出せれば、大きな動きになると思っております。
 以上です。
【堀川座長】  そうですね。これについては、教育委員会の方で廃棄はまかりならんというところもありますので、数を確保しようと思って。
 はい、それでは、ほかの委員さん、いかがでしょうか。
【武島委員】  まずその蔵書数のことで言いますと、この間もうちの市議会である議員から、質問を受けていました。二つの中学校で蔵書数が少ないということで議論になったわけですけれども、その蔵書数の少ないところの図書室は、中学生たちに、なぜ図書室に来ないのかと聞きますと、汚い・古い・少ないと言うものですから、資料価値がなくて古いものは捨ててしまいましょう、まず捨てることから始めましょうよと校長先生に申し上げるんですけれども、この法律のために、1冊の文庫本でも捨てることができないと言われますので、こういう時期に、この蔵書数の定めと、それ以外の定めのないことの、数にあまりこだわらないような、もう少し発展性のある法律改正が今後必要ではないかということがございます。
 また、先ほどのVTRを見せていただきまして、非常に感銘を受けました。うちの学校、愛知県はほとんどだと思うんですけれども、司書教諭の専任制ということが恐らくされていなくて、図書室の改修をするときでも、司書教諭の先生と相談しながら進めてはいくんですけれども、やはり担任を持っている、部活動を持っている、それは小学校・中学校の司書教諭の先生は、図書館のこと、例えば、先ほどの授業に対する時間はないと思います。ただ、学校図書館法を今回初めてきちんと読ませていただいたときに、図書室と保健室は同等なんですね。ということは、保健室には養護教諭の先生が必ずいらっしゃる、これは恐らく公立の小・中学校であれば、鍵はかかっていない、けがをしたら養護の先生に行きなさい、それは授業の間でも、ほかの担任の先生が、鼻血を出したら養護の先生に診てもらいなさいと言うのと同じように、各学校の担任の先生たちも慕っている養護教諭がいらっしゃるように、日本の学校図書館においても、本のことは司書教諭に聞きなさいという、ほかの先生たちの理解と子供たちの認識がある司書教諭の先生が、20年、30年後に、保健室に養護教諭がいらっしゃるのと同じような形でいらっしゃることが、一つの私が思っている司書教諭の先生の在り方です。
 ですから、私どもの地域では、学校司書というものが配置されておりませんので、ボランティアで進めておりますが、そういうことでも、中学校の家庭科の授業で、中学生が幼稚園訪問するときに、家庭科の先生が、何をしていいのか分からないということで、学校支援地域本部事業として、読み聞かせの授業にゲストティーチャーとして行って、幼稚園と学校と本を結ぶということも現在やれておりますので、司書教諭がきちんと専任制を持つことが一つ大きな20年後の希望だと思います。とりとめなくてすみません。
【坪田児童生徒課長】  事務局の立場ではなくて、一学校図書館ファンとして刺激を受けたので発言したいんですけれども、ユーザーが大事だと思っていて、これは公共図書館でも同じで、私も公共図書館の担当課長をやっていたときに、単に蔵書数とか貸出冊数ではなくて、利用者数と。今、玄関にカウンターがついている図書館は半分ぐらいになってきていて、どれだけの人が出入りしたか。要は、別に貸し出さなくても、閲覧したり、学習したり、また、ビジネスの人がそこで使うことを評価していかなきゃいけないし、そういう拠点になっていくべきじゃないかという話で、ちょっと意識を変えていかなくちゃいけない。学校図書館で、貸出冊数、蔵書数以外で、利用状況をちゃんと把握しているのか。もちろん、開館時間をちゃんととれるところと、常に、ほとんど鍵がしまっているんじゃないかと。私も何百という学校を見ていますけど、どうして、放課後自由に開けられる学校と、閉める学校とがあるんだろうというのは、マインドの問題としか言いようがないんですね。できない理屈は皆さん言いますけれども、別に生徒が係として図書委員が担当してもいいわけで、別に生徒に任せちゃいけないということもないわけで。だけど、盗難の責任はどうなんだとか、いろいろ心配したら切りがないんですけれども。どうして同じ条件なのにできる学校とできない学校があるのか。
 あるいは、今、児童生徒のニーズで言われた、ぼろぼろの本ばかりで借りる気しないとか。あるいは、きょう資料にしましたけれども、本当に入りやすい雰囲気のところとか、学びやすいところと学びにくい雰囲気のところとか。何かそういうものを、実際うまく詰めていかないと、上から目線で、こういう機能を持ってやればいいんじゃないかと言っても、一向に使われない学校図書館のままになるんじゃないかという感じがしたので。児童生徒をここへ呼んでヒアリングしたらどうだとは言いませんけれども、是非、皆さんがお持ちの、自分の学校とか、自分が触れてきた中で、子供たちがこういう声を上げているというようなことも、きょうの議論だけじゃなくて、今後取り入れながらやっていった方が、これまでにない画期的な、利用者目線のものができてくるんじゃないかと感じました。
 そのために大事なのは、校長先生、管理職の御理解。管理職が頑張っている学校というのは、学校図書館をすごく利用されている気がするんです。そこに目を行かせるためには、例えば、私のやっていたエリアなんですけれども、校長先生に学校図書館長の発令をする、責任を負わせて評価もする、使わせていなかった学校長さんはそれなりのあれをしていく。そこまで持っていくと、単に司書教諭さん任せとか、人に任せて、この部署に任せ切って終わりじゃなくて、自分にはね返るんだということで、校長先生が常に学校図書館使われているか、授業で使っているかを常にウォッチするみたいな、意識して職員会議でも呼び掛けるみたいな、そのぐらいのことをしていかないと、いくら基準とかいろいろなものがあっても変わっていかないんじゃないかと思ったりする、だったら、国がもっと考えろよという話になるんですけれども、皆さんの振りだけさせてもらって、そういうお知恵もまた今後の会議でいただきたいなという感想とお願いでした。失礼しました。
【堀川座長】  ありがとうございます。以前の会議のときも茅野市の校長先生がそうおっしゃっていましたね。校長が学校図書館長になっているとおっしゃっていました。
 この2番の学校図書館の運営というところで、管理も含めて、校長先生のというか、管理者のところも論点一つ入れたいところですね。
【小西委員】  自己紹介のときに少し申し上げたんですが、これからの学校を考えていくと、20年、30年後にどんな学校になっていくんだということですよね、学校自体が。別のところで進めている話ですが、コミュニティスクールは今後どんどん増えていくだろうと。私が関わっていた山口県は、今年じゅうに100%コミュニティスクールになるんです。地域の学校を運営する時代になってくるだろうと。学校図書館というのは、地域の方がどんどん学校に入ってくるときに一番集まりやすい場所でもあるんだと。ということは、子供たちだけで学校図書館を考えるのではなくて、地域の公共図書館化を見据えた学校図書館の運営をこれから考えていかなくちゃならない。そこには民意があって、首長さんがどうにかしようという動きがしやすくなるということであります。そんなことも含めて、地域の生涯学習の拠点として、今後は、学校というのは考えられるべき施設ですから、そこを、その中心として、学校図書館が位置づいているというふうな議論を進めていくことが必要ではないかと考えています。
 以上です。
【品川委員】  ありがとうございます。多分これからまたいろいろと議論が活発化していくのだろうと思っておりますが、最初に幾つか取材し考えていたことを申し上げたいと思います。
 最初に申し上げたいのは、学校図書館はこれから今まで以上に学習スタイルの多様性を踏まえた図書館にしていく必要があると考えております。例えば、アクセスビリティの問題です。発達障害を持つ子供たちが通常学級に多数いることが分かっているにもかかわらず、残念ながら、音声化できる図書数が圧倒的に少ない。テキストトゥスピーチが入っているPCを置いている学校も圧倒的に少ない。欧米の小学校に行って最初に胸を打たれたのは、大抵の図書館にはブックオンテープがあり、ディスレクシア指導に力を入れているところにはPCで音声を聴きながら読めるようになっているんですね。つまり、読むのは苦手だけど、耳から聞いたら本が読める、読解できるという子供たちを視野に入れているわけです。ですが、我が国の場合は、そもそもブックオンテープは少なくて、著作権の問題もあり、本をPDF化をしてテキストトゥスピーチで自分で自由に読めるような環境にはなっていません。
 音声化されたモノがあれば読みの手助けになるのは盲の方だけではなくて、発達障害の中でも学習障害やディスクレシア、注意・集中に課題がある子供たちも同様です。そういったアクセスビリティを上げていくということは必須だと思っています。
 ということを踏まえますと、発達障害を含めた、専門知識のある司書教諭であり、学校司書の方をいかに養成していくかということ、これも大事だと考えております。先ほど見せていただいたDVDをすばらしいと思いながら拝見していた一方、書きなさいというだけの指示では書くことが苦手な子供はその段階で図書室に行くのが辛くなると思うわけです。書く指導は当然必要ですが、一方で、あそこで一言、口頭の方が分かりやすい子は録音していいというようなアドバイスが一言あるだけで、学校図書を中心に、多様性、インクルーシブ教育システムの実現は可能なのではないかと考えます。
 そのために何ができるかと言ったら、専属ライブラリアンを置くことではないでしょうか。先ほど武島先生もおっしゃっておられましたが、海外で望ましい教育を提供している公立学校を見ていてすごいと思うのは、学校にいらっしゃるライブラリアンが専門知識があってかつ質も高く、一般の先生のサポートもできるようになっている点でした。今、随分と公共図書館が変わってきました。公共図書館がレファランスに力を入れるようになった、アドバイスできるようになってきて、これは本来の図書館の役割だと思っておりますが、学校図書館もそうあってもいいのではないかと考えます。司書教諭が増えることは大事ですが、一方、先生方がお忙しいことは現場を取材していて痛感しております。とすると、ここを変えていく大きなドラスティックなシステムなのか方法なのかが必要、それは財政措置なのか、学校司書なのか、何か全く新しいものを設置するのか、そこは、是非、皆さんの御意見もお聞きしながら議論を深めていければと思っています。
 3点目は、社会に開かれるということです。私、中教審の教育課程企画特別部会というところにいるのですが、そこの中間報告にこれからは社会に開かれた教育課程を実現するということをはっきりと打ち出しております。ということは、図書館も学校だけで閉じるのではなくて、いかに開かれていくかということが求められる考えます。多様な子供たちの多様な学びの場としての図書館と考えたときに、個々の子供の教育的ニーズを踏まえるということは何かと言ったら、例えば、すごくすぐれた子供が、小学校の図書館では足りないと思ったときに、地域の図書館だけに行くというのが従来の方法かもしれない。例えば、中学校の図書館も使えるとか、地域の高校の図書館も使えるというような、そういった図書館の自由化と言ったらおかしいかもしれないですが、何かそういった制度を超えていくものもあっていいのではないかと思っています。同じように社会に開かれた教育課程の実現に向けるということであれば、例えば、教師支援ができる学校図書館があってもいいのではないかと思っています。
 四つ目は、先ほどの堀川先生から頂戴した2ページ目に、学校図書館で育む二つの力:「情報を使う力」と「読む力」全くそのとおりなんですが、これに加えて、新しい学習指導要領は、子供たちに求める資質・能力として三つの柱、すなわち従来の「知識を蓄える」に加え、獲得した知識を「いかに応用するか」、と同時に「人格形成」というのを挙げております。それらの中にクリティカルシンキングやクリティカルリーディング等が含まれますので、そういったトレーニングを学校図書館を使って行っていくことも十分可能であるわけで、そういう基本教育も可能だというような視点を持ったライブラリアンがいれば、学校も活性化し変わっていくのではないかということを考えております。
 以上です。
【堀川座長】  ありがとうございます。そういうライブラリアンがいるといいんですけどね。大体、日本に学校図書館が導入されたときに、当時のアメリカの状況で、スクールライブラリアンとティーチャーライブラリアンという二つの職種があったところが、大きな学校だと、スクールライブラリアンを入れよう、規模の小さい学校で、スクールライブラリアンが入れられないところはティーチャーライブラリアンという、そうした現状を、日本では、ティーチャーライブラリアンを司書教諭と訳して、そちらを導入したんですね。その辺が、最初からちょっとねじれたところから始まっている、そういう現実もあります。
 どうでしょうか、ほかの先生。
【高橋委員】  感想みたいになっちゃうんですけれども、学校司書の役割みたいなことが気になっていて、情報センターということで、調べ学習をしっかり教えていくみたいな役割を担うのであれば、子供たちへのきっかけとか、スタートラインになる位置付けだと思うんですね、その役割というのが。これは公立図書館の司書とは役割が大きく違うなというのがきょう私すごく感じたことなんですけれども、公立図書館の司書って、どちらかと言うと、調べたい人たちに対してサポートするという役割なんですが、一方、学校司書というのはどちらかと言うとプッシュ型で、自分から動いて子供たちに調べる方法を教えていくということなので、この役割の違いをはっきりしておいた方がいいんじゃないかというのはすごく感じました。
 あとは、求められる姿とか役割がすごい多いなというのが、問題の根本じゃないかと思っていて。読書センターにもなって、学習センターにもなって、情報センターになって、更に資料センターだってなったときに、一体、働いている学校司書なりというのが、どの役割を一番ウエートを置いてやったらいいのかというのが、多分、実際は分からないんじゃないかと感じていて。例えば、情報センターって、子供たちのきっかけの場、スタートラインの場を徹底的にやるんだみたいなことで、位置付けとか、研修とか、内容も特化してやった方が分かりやすくなるんじゃないかと思いました。
 あと、利用率を上げるみたいなお話が、そこも見ていったらというお話があったんですけれども、私が今、学校の司書派遣しているところを回ると、図書館が大体3階とか4階にあるんです。小学校1年生の子が3階に上がると、大体4年生とか3年生のお兄ちゃんで、4階に行くと6年生になっていて、多分これは行きにくいだろうなと。そんなふうに、いかに行きやすくするかという設計段階とかも重要かなと思っています。
 以上です。
【堀川座長】  ありがとうございます。それでは、6分ぐらいのところですので、今まで御発言のなかった委員さん、そちらからお願いします。
【米澤委員】  先ほど、公共図書館と学校図書館ということで、司書のイメージというのが皆さんそれぞれいろいろあるのだなと思いました。図書館学、図書館情報学を学び、図書館に入ってきた者としましては、学校図書館も図書館だと思っております。また、公共図書館と学校図書館の連携とか、そういった意味では、生徒に対して、将来、生涯学習的にも公共図書館を使うんだみたいな形のイメージを持っておりまして、何か資料の不足があったときには公共図書館を利用するといったこともいつも考えて活動をしております。
 それと、前回の協力者会議の際に、学校司書としまして、すごくいい報告書になったなと思うポイントは、児童生徒に対する、教育に関する職務に携わる知識が必要だということが認められたことだと思っています。私たちは学校の現場で生徒に対応していく際に、教育に関する、私たちはもちろん、授業を行うことはできないですが、支援をすることはできます。しかし、その支援をすることに対しても、現場によってはストップがかかる場合があります。この点で報告書に先ほどの内容が盛り込まれたことで、とても現場では働きやすくなると思いますし、是非、そういった役割に対する意識を広めていただきたいと思っております。
 あと、学校長のリーダーシップというのも同様にとても大事なことで、学校図書館で働く職員は、学校の教職員と一員であるべきです。それは学校を支えるチームとしての意味合いです。そうでないと、同じ活動を、どういった形の学校を作っていくかとか、教育目標を持っているかという学校経営の基本的なスタンスに関わることができません。職員会議に出られないような学校司書ではいけないと思います。そういった現場の話を聞いていただきながら、進めていっていただけたらと思います。
 以上です。
【三浦委員】  こちらからは、論点の2番の真ん中のところに挙げていただいている、学校司書の役割と、学校司書の資格養成やその在り方に関して、とても重要な点だと考えております。先ほど事務局の御説明からでは、25ページの表の中で、司書の資格を流用しながら、学校司書として働いていただく体制が今多いという御報告ありましたけれども、先ほど別の委員からも、公立図書館における役割と、学校図書館における職員の役割が違うのではないかという御意見ありましたけれども、学校司書に求められる要件が何か、学校司書の養成の体制をどうしていくかが今後の大きな論点になるかと考えております。
 以上です。
【堀部委員】  先ほどの米澤委員にかぶるところがあるのですけれども、一つは、学校司書の役割というところで、先の協力者会議で、学校司書が教育指導への支援に関する職務を担うということで、そのためには、児童生徒の教育に関する知見を高める内容が必要だと、そこはすごく目玉というか、いいなと思っています。また、学校管理職のリーダーシップからすると、そうした中で、学校の教職員の一人という立場で機能していただきたいというところがあります。そこが公共図書館の司書の方の専門性との違いもあり、これから議論を進めていく上では、児童生徒に関するというところを学校司書さんにどのような見識を持って担っていただくかというところも踏まえないといけないと思います。また、行政の立場としては、学校司書に光がかなり当てられているところがありますけれども、どなたかの御発言にあったように、司書教諭の役割は極めて大きいと思いますので、司書教諭の育成というか、そういう研修も含めて、そういったものの具体的な姿を幾つか提示しないといけないということも思っています。
 また、大きなことでは、学校管理職は、これは学校教育に関わるもの全てにおいてですが、学校図書館が教育課程の展開に寄与するという文言を具体的なイメージとしてどれだけ持たれているかというのがすごくあると思います。ですから、これは管理職への啓発も含めて、それを具体的に共有できるような方策というところでのガイドラインが必要ではないかと思いました。議論を非常に楽しみにしています。
 以上です。
【佐藤委員】  先ほど話が出ました島根県ですが、特に専任の司書教諭がたくさんいるわけではありません。いくつかの学校で専任として行っておりまして、でも、その学校はやはり図書館の活用がとても図られています。今、島根県で一番に考えなければいけないと思っているのは、どのような授業を目指していて、そこに学校図書館の機能をいかに生かしていくかというところです。特別な支援に関して、先ほど品川委員から話が出ましたが、例えば、学校司書がその子供に合った本を選んでさりげなく渡す、一人一人が違う本を選んでいて、その子はその子に合った本を渡されているということが、担任、司書教諭、学校司書が連携していると実現できます。そのように図書館の機能をどのように生かしていくか、その中で学校司書や司書教諭がどのような役割を果たしていけばいいのかというところが、私の興味のあるところです。
【小林委員】  小林です。論点が非常に多岐にわたっていて、どれもお互いに密接に関連していますので、これだけが大切ということはないんですけれども、ここに挙げられている中で私の中で一番大きな関心がありますのは、学校図書館の運営を支える人材についてということで、学校司書の役割や資格養成の在り方というところでは、御用意いただいた資料の20ページ、学校図書館法の一部を改正する法律の附則として、今後養成の在り方について検討を行うと。実は97年法改正のときの学校司書教諭の必置を定めたときも、これまでの5科目7単位の、しかも4年ないし2年の実務経験の読み替えというようなことを廃して、5科目10単位読替えなしということで決まったわけです。今回も学校司書が、努力義務ではあるんですけれども法律に盛られたということで、是非、学校司書の養成、学校司書固有の役割、そして、必要な知識や技能について、これから整理が進むといいなと思っています。
 論点は以上なんですが、先ほど来、品川委員さんを中心に、特別支援、又は個別のニーズを持った児童生徒への対応が話題になって、大変有り難く、うれしく思います。今マルチメディアデイジーというものが普及が進んでいるところなんですけれども、なかなか現場には届いていない。テクニカルなもの、技術が進んで、メディアが進んでも、やはりそれを一人一人の子供に届ける人の存在がやはり遅れているんではないかと思っています。ですから、特別支援教育で、特に大きな役割を担う人、学校司書、司書教諭が、特別支援又は個別のニーズというものに理解がある、その養成課程でそれが盛り込めるといいなと期待しております。
 以上です。
【堀川座長】  ありがとうございました。もっと御意見を伺いたいところですが、ぎりぎりの時間になってしまいました。きょうのところは皆様からの御意見は以上にさせていただきたいと思います。
 次なんですけれども、今後のスケジュールについて、事務局から説明をお願いいたします。
【中安児童生徒課課長補佐】  改正学校図書館法の第6条2項というところにおきまして、途中御説明したんですけれども、国及び地方公共団体は、学校司書の資質の向上を図るため、研修及びその他必要な措置を講ずるよう努めなければならないとされております。これを踏まえまして、学校図書館に係る人材方々に対して、体系的な学校図書館に関する知識の習得をするための資料が提供できれば、まず当面その資質の向上に資するということになるんではないかと考えておりまして、そのため、次回につきましては、そういったものについて皆様に討議いただきたい、また、事務局の方で準備を進めさせていただきたいと思っております。
 また、スケジュール次第ですけれども、一つ論点に上がっております、学校司書の質の向上、資格の在り方の検討などについて、幅広い立場の方々からも御意見をいだたくため、関係団体からのヒアリングを考えたいと思っております。
【堀川座長】  ありがとうございます。それでは、今、中安補佐からヒアリングという話が出ましたけれども、委員の皆様におかれましては、ヒアリングの対象団体について御推薦いただきたい団体がある場合には、どうぞ事務局まで御連絡ください。実際に全部の御希望に添えるかどうか分かりませんが、最終的には事務局と、それから、堀川と調整の上で選定させていただきたいと思います。それで御了承いただけますでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、今後の予定そのようにさせていただきます。
 それでは、最後に事務局の方からは何かございますでしょうか。
【中安児童生徒課課長補佐】  次回の会議の日程につきましては、追って御調整した上で、御連絡をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
【堀川座長】  それでは、本日はこれで閉会にさせていただきます。今日は委員の皆様、本当にありがとうございました。

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