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教員免許更新制度の改善に係る検討会議(第8回) 議事要旨

1.日時

平成26年3月11日(火曜日) 10時~12時

2.場所

文部科学省東館15階15F1会議室

3.議事要旨

【出席者】内田委員、◎小川委員、片平委員、後藤委員、中庭委員、橋本委員、原之園委員、本郷委員、松宮委員、森山委員 (欠席:鈴木委員、濱本委員)
※◎印は主査 
(文部科学省関係者)
髙口教職員課長、小谷教員免許企画室長 他
【議題】
・「教員免許更新制度の改善について」(報告)案について
・その他

【議事】
○事務局から資料2教員免許更新制度の改善について(報告)案」の説明の後、「必修領域」と「選択必修領域」の内容、「学校関係者による教員免許状情報の確認システムの整備」及び報告案全体について意見交換を行った。

各委員の主な発言は以下のとおり。

<意見交換>
【教員免許更新制度の改善について】(資料2)
「必修領域」と「選択必修領域」の内容について

・前回の検討会議で結論が出なかった「必修領域」と「選択必修領域」の内容について御意見を伺いたい。

・資料2 12ページで、「新たな『必修領域』の四つの内容に関しても、これまで同様、学校種・免許種や教職経験に応じてさらに具体化・細分化し深めた内容を『選択領域』の講習として開設することは可能」とあるが、大学にとっては相当な負担となる。このことは検討会議の報告書を大学に送付する以外に、周知徹底する工夫が必要ではないか。
 また、「選択必修領域」に関しても、具体化・細分化したものを「選択領域」に位置付けることが可能とのことであるが、「選択領域」に位置付けたものは「選択必修領域」の講習とは認められないと思う。そのため、講習を開設する側は講習案内に「選択必修領域」と「選択領域」で同じような名称の講習が記載された場合に、受講者が混乱しないよう工夫する必要があると感じた。

・「選択必修領域」の講習を複数受講することを希望する者は多くなると思う。余分に受講した「選択必修領域」を「選択領域」の時間数に回すことができるようにした方がよいのではないか。ただし、これを実行するためには、講習開設側の受講管理システムの改修などが必要となるため、詳細に検討する必要がある。

・資料2 12ページには「『必修領域』と『選択必修領域』は一つの大学等で受講できる環境を確保すべき」とあるが、「選択必修領域」として指定するテーマが多い場合、一つの大学が開講するのは難しいのではないか。大学の規模によって異なるが、「選択必修領域」の内容を網羅的に開設できる大学は少ないと思う。「選択必修領域」は指定されたテーマの中から興味関心のあるものを受講するものであるので、報告書案にある「一つの大学等で」という表現が妥当であるのか検討する必要がある。

・「必修領域」、「選択必修領域」及び「選択領域」の内容の重複について、講習開設側として、受講者を混乱させないために相当の工夫が必要だと思う。受講者の混乱を防ぐために、講習案内等で講習の内容を明確に示さなければならない。
「選択必修領域」で指定されたテーマを全て開講できる大学は少ないのではないか。複数の講習を開設するためには講師の確保や「必修領域」の開設期間との調整等で限界がある。大学によっては相当の工夫が必要とされるため、制度の変更について早急に講習開設者へ周知することが必要である。

・資料2 11ページの「選択必修領域」として枠に囲まれているものと、その下の「上記のほか、『選択必修領域』の内容として位置付ける事柄の候補」として挙げられている事柄との違いについて説明していただきたい。

・枠で囲まれている「選択必修領域」を制度化していく予定である。ただし、状況が刻々と変わっていくため、制度改正の時期になって、「事柄の候補」として挙げられているものを絶対に含む必要があるという状況になれば、「選択必修領域」に追加するということもあり得ると考える。

・この制度を実務として運用を行う際の留意点等があれば御意見をいただきたい。

・「選択必修領域」に含める事柄として「教育相談(いじめ・不登校への対応など)」とあるが、この表現では、いじめや不登校を中心とした教育相談と理解してしまう。教育相談はもっと幅広いものであるので、いじめや不登校を中心とした教育相談ということでないのであれば、「(いじめ・不登校への対応を含む。)」とした方がよいのではないか。

・委員が御指摘のとおり、広い意味での教育相談を「選択必修領域」で扱うことを想定しているため、「(いじめ・不登校への対応を含む。)」に修正させていただく。

・「選択必修領域」の講習を開設することになると、講習を開設する大学側は「必修領域」や「選択領域」の講習定員数を減らして、「選択必修領域」を開設することになるのか。講習定員数を変更せずに新しく「選択必修領域」を追加することになるのか。

・大学によって差が出るのではないか。受講者は「必修領域」、「選択必修領域」及び「選択領域」の講習全てを一つの大学で受講したい、というのが基本。規模の大きい大学であれば、全ての領域の講習を開設できるが、規模の小さい大学だと一部だけ開設するということになると思う。この場合、複数の大学で連携して対応するということも運用上の課題として検討しなければいけない。実施してみなければわからない部分である。

・現在、「必修領域」の講習は6時間ずつ、二日間で行われる。「選択必修領域」の新設によって、「必修領域」6時間となるので、残りの一日分を「選択必修領域」の受講に充てることは可能ではないか。ただ、大学の講義室数には限界があるため、受講者が希望する免許状更新講習を受講できるような工夫を各大学で行う必要がある。

・「選択必修領域」で開設できる事柄が広がったため、教育学、心理学を専門とする教員以外の教員も担当しやすくなったので、「必修領域」や「選択領域」の講習数が減るということはないのではないか。また、「選択領域」の方を受講したいと考える教員もおり、講習数が減ることはないのではないか。


学校関係者による教員免許状情報の確認システムの整備について

・教員免許状情報証明書を学校に備え付けて、保護者の閲覧を可能とすることについてであるが、わが国では教育職員免許法で、相当免許状主義を採っている一方で、例外規定もある。この規定によって、相当する免許状を有しない教員についても制度的に認められているということについて一般の方の理解が進むまでは、混乱を生じるのではないかと思う。ただし、情報の開示は大事なことであるので、教育委員会が保護者等へ周知を行いつつ定着させていくことになるとは思う。
 無免許教員が教員として採用されていたという事件について、システマチックに対応しづらい問題がある。例えば、非行を教員が行った場合は、教育委員会で必ず失効の手続が行われるが、教員免許状は所有しているが教員ではない者が禁固以上の刑に処された場合、法律上は免許状が失効していても、教育委員会に対し失効の手続を行わない者がいる。新しい制度になっても、教育委員会がそういった状況を知ることができなければ、システム上で失効の手続は行われないので、有効な証明書が発行され続ける。禁固以上の刑に処された者の免許状をシステム上でも失効させるための方策を検討する必要があるのではないか。

・御指摘のとおりであるが、現実的には難しい。刑事罰を受けたという履歴は一般的に他人が知ることのできない情報になる。刑事罰を受けて免許状が失効したことを把握しようとすると、刑事罰を受けた者1人1人について教員免許状の有無を確認する等の作業が必要となってくるが、全ての行政の仕組みと照らしても、そのようなことは行われておらず、悪意のある者については、刑事司法で対応していくしかないと考えている。

・特別支援学校の教員について、特に視覚障害、聴覚障害の領域の教員免許状を取得できる大学が少ないこともあり、免許状の所有者が少ない現状がある。特別支援学校教諭免許状の取得を促進させる取組を進めていかなければならない。


報告案全体について

・この教員免許更新制度の改革は、教育改革にもつながるのではないかと考える。教員免許状情報の確認システムにより、教員や教育委員会も一般の方に公開されることを前提とした教育を行うよう意識しなければならなくなる。制度上認められている免許状を持たない教員について、その情報を公開すると保護者から指摘を受けるという意見があったが、そういったことを学校は保護者に説明していかなければならないのではないか。確認システムの構築は、学校教育を地域・市民・保護者と作っていく新しい第一歩となるのではないか。
 また、大学としては教員免許更新制度により、教員がこれからの教員生活を考えるきっかけを大学が提供するということを位置付けた、新しい一歩だと思う。
 教育委員会にとっても、大学にとっても学校教育についての新しい改革が始まると捉えて報告書を読んだ。

・新免許状と旧免許状が併存するという状態は、今後40年近く続くこととなる。複雑なシステムを長期間維持させることは難しい。何とかする方法はないのか。

・もともと有効期間の定めが無い旧免許状に、後から有効期間を設定することは、不利益処分となるためできない。新免許状の有効期間を失くすことも考えられるが、難しい。

・本日出された意見は報告書案についての異議や疑問というより、報告書案の中身について了承した上で、実務的な運用面で課題となる事項についての御意見になるかと思う。報告書案にどこまで反映させるかについて事務局と相談し、主査一任とさせていただきたい。

・更新講習の見直しについて今後のスケジュールを確認したい。

・委員の方々の御意見から、「選択必修領域」の新設等については、講習開設者に対し、周知や準備期間を十分に取る必要があると考えている。現時点では、平成28年2月若しくは4月頃から実施になると考えている。

・報告書案の修正等については、主査に一任していただいたと理解した。今後は、報告書案の内容を確認した上で、初等中等教育局長に報告することになる。また、中央教育審議会教員養成部会にも報告させていただくこととする。

(了)

お問合せ先

初等中等教育局教職員課

-- 登録:平成26年03月 --