参考資料2 国語教育における「CAN-DOリスト」の形での学習到達目標設定に関する検討会議(第6回)主な意見(案)

平成24年12月13日

設定した学習到達目標に従って年間指導計画を策定し,その目標をタスク化し,どんなパフォーマンスができるかということを考えるにあたっては,校内での協力体制が必要。


本県では,2010年にCAN-DOを一斉に作り始めた。2011年度はそれぞれの学校で作成したCAN-DO,もしくは県で作成したスタンダード版
教科書ベースのCAN-DOの他に,教科書以外のタスクをベースにしたCAN-DOがあるのではないか。CAN-DOからタスクを作るという方向と,ある素材をCAN-DOに落とし込んでいくという方向と、両方があるのではないか。既存の「CAN-DOリスト」は比較的簡単に教科書に落とし込めた。
「自己紹介ができる」,あるいは「本,新聞,雑誌などを読むことができる」と目標設定しても,どのような自己紹介ができるのか,どのような新聞記事が読めるのか,具体的に合意してベンチマークとして持っておかないと,非常に曖昧なまま終わってしまうのではないか。


CEFRや学習指導要領の言葉が曖昧なのは,いいことではないか。一般的な記述であるので,どのような学校にも適用できるし,どのようなレベルにも分けることができる。学校ごとに達成したいレベルを決めていけばいいのではないか。
何らかの形でベンチマークは必要だが,学校等のレベルが必ずしも一定ではないのも事実。国としては,曖昧であっても,こういうことができるようになるというものを中心に置き,それぞれの地域ごとに地域の特性に合わせた形でベンチマークに近いものを持つのも一つ方法。例えば拠点校が中心となって,そういったものを作り,それを共有していくというのも現実的。


日本の高校生は英語を実際にあまり使わない傾向がある。また学力と英語の使用傾向が必ずしも合っておらず,学力的にかなりレベルが高いところでも,英語を実際にあまり使っていない場合があったりする。生徒が実際に英語を使ってみることを促すことも重要。
以前に実施した調査では,教室内で例えばディベートやディスカッションができるということについて,肯定的に「できる」と答えている生徒は,教室外でも,例えば英語のニュースを聞いて理解できたり,新聞を読めたりする。両者の相関関係は高い。その意味では,教室外活動に関する項目をどの程度入れる必要があるか。むしろ教室内でまずしっかりこういうことができるようになれば,教室の外でもこういうこともできるようになるはずだということを示せるといいと思う。


外部検定試験の実施団体のcan-do statementsは教室外can-doと教室内can-doに分けてあるが,例えば、教室外can-doとして示されている「英語のネーティブ・スピーカーがスピードやポーズなどにある程度配慮して話をすれば,おおよそ内容を理解できる」については,教室内でもできる。したがって,教室内でできることと教室外でできることに大きな差はないのではないか。ほとんどのことは教室内でもできるので,両者を区別しなくてもいいのではないか。

お問合せ先

初等中等教育局国際教育課

外国語教育推進室