資料3公立義務教育諸学校の学級規模及び教職員配置の適正化に関する検討会議(第1回)概要

(自由討議における主な発言)

○ 言語活動や体験活動、批評・討論の充実など、新しい学習指導要領は40人の一斉指導を想定したものではなく、学級規模の改善なくして実現できない。新学習指導要領実施と同時に学級規模も対応すべきで、中学校1年生等についても来年から少人数学級を実施すべき。

○ 小学校2年生以上の35人以下学級の推進を進めるべき。外国語活動に係る教職員配置上の措置やALTの増員、ICT活用もお願いしたい。
 また、被災地については、教職員のみならずスクールカウンセラーの配置も進めて欲しい。被災地の産業復興のため、専門高校の教育充実も大切。

○ 少人数学級の推進については小学校からの学年進行ではなく中学校についても早く進めて欲しい。

○ 新学習指導要領で目指している教育が現在の教職員定数で実現できるのか、基本に立ち返って考え直して欲しい。全ての子どもに理想の教育を受けさせるために必要な教育環境は何かを考えた上で、足りない部分は加配で補うべき。

○ 文部科学省が示している自然減の推計は、更に長いスパンで考えるべき。都市部でも単学級の学校が増えるのではないか。教職員定数の配置だけでなく学校教育経費について、子どもの数に応じて算定していくことも検討してもよいのでは。

○ 財政が逼迫している中、少人数学級が他の予算よりも優先することについての理論武装が必要。今後、学年進行で少人数学級を進めるにあたり、どのようなシナリオがあり得て、どのくらい財政負担がかかるのか。今後会議の中でいくつかパターンを示して教えて欲しい。今回18都道府県で少人数学級を拡大しているが、どのような予算的裏付けがあってこのような拡充を行ったのか資料を出して欲しい。

○ 障害児が通常学級に入った場合の教員配置の在り方について、通級指導の充実等も含め検討すべき。特別支援学校のセンター的機能が今後重要となってくるので、特別支援コーディネーターの配置も進めて欲しい。

○ 特別支援学校に関しては、学級編制標準や養護教諭、副校長の複数配置も検討して欲しい。

○ 生活集団と学習集団とは別ものであり、少人数学級ありきではなく、それぞれの集団にどのような規模が望ましいかを考える必要があるのではないか。

○ 今後の少人数学級については単年度ではなく、計画的に先が見える形での定数改善を行って欲しい。教育課題に対応する形での加配定数の拡充も重要であり、加配定数を振り替えるだけでなく総枠の拡大も進めて欲しい。

○ 学力、生活(生徒指導)両面での教育効果の因果関係の説明が必要。効果があった場合、その理由はなんだったのかという踏み込んだ検証が必要。新しい時代にふさわしい加配の有り方についても再検討が必要。

  学力の二極分化が進んでいるので、低学力層にターゲットを絞った施策が地方で行われており、そうした取組への加配も必要。例えば、放課後、土曜日、夏休みの補習、受験指導等を行う学校や生活保護世帯が25%以上の学校に加配することなども検討してはどうか。

○ 加配の効率的活用の観点から、できるだけ目的を限定せず一括して配分し、地方が自由に活用できる加配を考えてはどうか。

○ 35人以下学級にすると教員の職務負担がどの程度減るか、そして本来しなければならない教員としての業務にどの程度専念できるのかのシミュレーション・調査も必要。

○ 35人以下学級の効果測定については、学習面など「対児童生徒」への効果と、教材開発、授業研究に振り向ける時間の増加など「対教師」への効果を分けて考えてはどうか。

○ 現場のことが最も良くわかっているのは校長。人員配置に関する校長の裁量権限は各県でバラバラ。年度途中で加配教員の職務変更内容を認めるなど校長にもっと人的裁量を渡すべき。

○  教員の残業が増えており、学校現場の業務の整理・縮小を進めて欲しい。事務職員を増員するというのも一つの手。

○  学習効果を上げるためには、一斉指導のみならず、個別対応によるきめ細かな指導が必要でありそのための加配も引き続き大事である。

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