参考資料2 英語教育に関する目標設定の在り方(教員)等についての意見の概要

英語教育に関する目標設定の在り方(教員)等についての意見の概要

○英語ができるからいい先生というわけではないが、ある程度いい先生になるためには、英語力も必要である。
○英語教員の英語力に関する指標については、大いに活用し、参考にすべきであるけれども、基本的には目安という位置づけにするべきである。
○「「英語が使える日本人」の育成のための行動計画」(以下「行動計画」という。)に示した英語教員の英語力の指標については、大学生全体では上位のスコアであり、また、教員採用試験の合格者の点数から考えても現実を反映したものとなっているのではないか。また、「行動計画」の指標はある程度の効果が出ており評価できる。一方で、感覚として、中学校の教員についてはこの指標に到達していない教員が多いのではないか、という意見もあった。
○「行動計画」で示した指標より高い数値を設定すべきではないかという指摘もあったが、英語教員に求められる英語力のみの基準を上げると、人物面では優秀だけれども英語力が若干足りないがために、採用試験に落ちてしまうという事態が増えてしまい問題ではないか。また、高い英語力を持った人間は教員だけでなく、企業などにも就職内定をもらうことが多々あり、教員ではなく企業など他の選択肢を選んでしまうのではないか。
○すべての英語教員に求められる英語力と中学校段階・高等学校段階ごとに求められる英語力をある程度分けて考えるべきではないか。
○コミュニケーション能力を測るという意味では、「聞く」「読む」だけではなく、「話す」「書く」能力も測ることができるTOEICのSWテスト、もしくはTOEFLのiBTを指標として提示する必要があるのではないか。また、その際は受験料についても勘案する必要があるのではないか。
○TOEICなどのスコア型のテストとは別に、英語教師としてはこういうことができる必要があるというような、CAN-DOリストのようなものを定める必要があるのではないか。
○教員になる段階で求められる英語力と、教員になってから育成する英語力を整理する必要があるのではないか。
○英語教員の英語力は、知識としての英語力と授業が英語であふれるための何気ない会話などの英語力があり、中学校英語教員の場合、後者は中学校卒業程度の英語を余裕を持って使いこなせる力であり、多くの中学校英語教員が持っている英語力だと考える。問題は、英語教員の持っている力をどのようにうまく引き出していくかではないか。 
○指標を設定する場合、各自治体で優秀だと思われる教員を抽出した上で、その方々の英語力を測定し、それをベンチマークにする方法が面白いのではないか。一方で、各自治体でどのような教員を選定するかの基準については、慎重に検討する必要があるのではないかという意見もあった。
○自ら勉強して外部試験を受験するような英語教員はいいが、勉強することに無関心で外部試験を受験しないような英語教員の英語力の向上を図ることが重要ではないか。
○「若手英語教員米国派遣事業」については、100人という数字は少し寂しいのではないか、本当に英語力の向上が必要な層に行ってもらえるような施策にすべきではないか、この事業で派遣される100人の教員が周りにいい影響を与え、英語力が十分でない教員の底上げを図るものではなければならないのではないか。
○高等学校の学習内容は、論理的に思考し発表するというところに力点が置かれておりTOEFLの要素が強いが、中学校の学習内容は、コミュニケーション能力の基礎を育成するという趣旨からTOEICの要素が強いのではないか。その意味でTOEICかTOEFLかという二者択一よりも、それぞれのレベル・目的に合ったテストを選択するということも考えられるのではないか。

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