→ 学校や地域との役割分担について、どう考えるか。
→ とりわけ、生活空間や人間関係のほとんどを家庭によって占められる乳幼児期の子どもに対する親・家族の役割について、どう考えるか。
→ 食事や睡眠等の基本的な生活習慣の習慣づけや基本的なしつけなどは、家庭が責任をもって行うべきではないか。
→ 家庭の教育力の低下について、どのように考えるか。
→ 子どもを放任する親、子育てに無関心な親がいると同時に、過保護、過干渉な親もいるなど、様々な「親の問題」が指摘されるが、これらについてどう考えるか。
【家庭・家族のあり様に関する指摘(これまでの会議意見等から)】
・ テレビ、ゲーム、ネットなどのメディアの発達に伴い、家族同士が互いに関心を向けなくなり、家族の乖離現象が生じているのではないか。
・ 親類や地域のつながりが希薄化して、親の孤立化が進み、親が自らの子育てやしつけに自信を失いやすい状況が生じてるのではないか。
・ 厳しい経済状況の中で子育てをしている親が増えていること等も念頭に置く必要があるのではないか。
・
「親の問題」についてよく指摘されるが、重要なのは親を責めることでなく、どう支えていくかということではないか。
など
《参考》家庭の教育力等に関する各種調査
○ 約7割の親が家庭の教育力が低下していると実感。その理由としては、過保護、甘やかせすぎや過干渉な親の増加を挙げるものが多い。
〔文部科学省委託研究「家庭の教育力再生に関する調査研究」(平成13年度)〕
○
できるだけ子どもの自由を尊重する親でありたいと考えている保護者が増えている。
〔NHK放送文化研究所「中学生・高校生の生活と意識調査」(平成15年)〕
○
日本では、各国に比べ、妻と夫の育児時間の差が大きい(父親の育児時間・子どもと接する時間が少ない)。子どものしつけについても、主に母親が担う傾向にある。
内閣府「平成18年度版男女共同参画白書」、
独立行政法人国立女性教育会館「家庭教育に関する国際比較調査報告書(平成16・17年度)」〕
→ 親の子どもに対する関わり、接し方一般について、特に留意すべき点はないか。
→ 徳育の充実のための家庭での取組等として、奨励すべきものはあるか。
【子どもとの関わりについての指摘(これまでの会議意見から)】
・ 大人が子どものやるべきことをあらかじめ決めてしまうことで、子どもの「生きること」を奪っているのではないか。
など
【充実すべき家庭での取組(これまでの会議意見から)】
・ 「家訓」を作る
・ 親子の共通体験を重ねる
・ 乳幼児期の子どもに子守歌を歌ってやる
など
→ 行政における対応として、どのような支援が求められるか。
→ 教育、福祉、保健医療など関係諸機関の連携・協力により、さらに推進すべき事項はあるか。
【求められる取組、効果を期待できる取組等(これまでの会議意見から)】
・ 親教育、「親を学ぶ」講座等の学習機会の提供
・ 親に対する情報提供の仕組み、子育てに関する情報交換の場
など
《参考》家庭教育への支援に関する施策
○家庭教育支援基盤形成事業
身近な地域における家庭教育支援を広く実施するため、「家庭教育支援チーム」の定着を図るとともに、持続可能な支援を行うための地域人材を養成し、多くの親が集まる様々な機会を活用して、子育て・親育ち講座等の学習機会を提供する。
○訪問型家庭教育相談体制充実事業
地域の子育て経験者や専門家の連携による「訪問型家庭教育支援チーム」を設置し、家庭や企業を訪問して情報や学習機会の提供、相談対応を行うなど、積極的かつきめ細かな家庭教育支援を実施するための手法を開発する。
○家庭教育手帳の作成
乳幼児や小学生等を持つ各家庭への情報提供や家庭教育に関する学習機会等での活用を促すため、家庭教育に関するヒント集(家庭教育手帳)を全国の教育委員会等に提供する。
○子どもの生活習慣づくり支援事業
家庭における食事や睡眠など、基本的生活習慣の乱れに起因した子どもたちをめぐる問題に地域一丸となって取り組むため、「早寝、早起き、朝ごはん」といった子どもの基本的生活習慣づくりの定着に向けた方策及び成果を活用し、全国的な普及啓発を図る。
○幼稚園における子育て支援
幼稚園が地域の幼児期の教育のセンターとして、子育て支援機能を充実し、「親と子の育ちの場」としての役割を果たすため、幼稚園における相談活動、情報提供、未就園児の親子登園、保護者同士の交流の機会の提供などの子育て支援活動を実施する。
初等中等教育局児童生徒課