参考資料 特別活動、総合的な学習の時間、生活科、道徳、現行学習指導要領における特別活動について

参考資料:特別活動

1 特別活動の目標

 望ましい集団活動を通して、心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り、集団や社会の一員としてよりよい生活を築こうとする自主的、実践的な態度を育てるとともに、人間としての生き方についての自覚を深め、自己を生かす能力を養う。

2 特別活動の授業時数

  • (1)学級活動・ホームルーム活動
    • 小学校
      学年 年間総授業時数の標準
      第1学年 34
      第2学年 35
      第3学年 35
      第4学年 35
      第5学年 35
      第6学年 35
    • 中学校
      学年 年間総授業時数の標準
      第1学年 35
      第2学年 35
      第3学年 35
    • 高等学校
      原則として、年間35単位時間以上。
  • (2)児童会活動・生徒会活動、クラブ活動及び学校行事の内容に応じ、年間、学期ごと、月ごとなどに適切な授業時数を充てる。

3 学校教育における特別活動の内容

小学校 中学校 高等学校
A 学級活動
  • (1)学級や学校の生活の充実と向上に関すること。
  • (2)日常の生活や学習の適応及び健康や安全に関すること。
A 学級活動
  • (1)学級や学校の生活の充実と向上に関すること。
  • (2)個人及び社会の一員としての在り方、健康や安全に関すること。
  • (3)学業生活の充実、将来の生き方と進路の適切な選択に関すること。
A ホームルーム活動
  • (1)ホームルームや学校の生活の充実と向上に関すること。
  • (2)個人及び社会の一員としての在り方生き方、健康や安全に関すること。
  • (3)学業生活の充実、将来の生き方と進路の適切な選択決定に関すること。
B 児童会活動 B 生徒会活動 B 生徒会活動
C クラブ活動    
D 学校行事
  • (1)儀式的行事
  • (2)学芸的行事
  • (3)健康安全・体育的行事
  • (4)遠足・集団宿泊的行事
  • (5)勤労生産・奉仕的行事
C 学校行事
  • (1)儀式的行事
  • (2)学芸的行事
  • (3)健康安全・体育的行事
  • (4)旅行・集団宿泊的行事
  • (5)勤労生産・奉仕的行事
C 学校行事
  • (1)儀式的行事
  • (2)学芸的行事
  • (3)健康安全・体育的行事
  • (4)旅行・集団宿泊的行事
  • (5)勤労生産・奉仕的行事

4 特別活動の改善の要点

  1. ボランティア活動などで社会奉仕の精神を涵養する体験や、幼児、高齢者、障害のある人々などとの触れ合い、自然体験、社会体験などを充実する。
  2. 学校生活への適応や人間関係の形成、教科・科目や進路の選択などの指導に当たってガイダンス機能を充実
  3. 家庭や地域の人々との連絡や社会教育施設の活用を推進

参考資料:総合的な学習の時間

総合的な学習の時間について

1.創設の趣旨(平成10年7月 教育課程審議会答申より)

  • 各学校が地域や学校の実態等に応じて創意工夫を生かして特色ある教育活動を展開できるような時間を確保すること。
  • 国際化や情報化をはじめ社会の変化に主体的に対応できる資質や能力を育成するために教科等の枠を超えた横断的・総合的な学習をより円滑に実施するための時間を確保すること。

2.総合的な学習の時間の授業時数・単位数

1.小学校
  • 小学校では,低学年において総合的な性格をもつ教科である生活科が設定されていることや生活科を中核とした他教科との合科的な指導が進められていることなどを考慮して,第3学年以上に設定している。
    学年 第3学年 第4学年 第5学年 第6学年
    年間授業時数 105
    (3)
    105
    (3)
    110
    (3.1)
    110
    (3.1)
    ( )(かっこ)は,週当たりに換算した授業時数
2.中学校
  • 中学校では,各学校において一層創意工夫を生かした特色ある教育課程の編成が行えるよう,下限及び上限の幅をもって時数を設定している。
    学年 第1学年 第2学年 第3学年
    年間授業時数 70~100
    (2~2.8)
    70~105
    (2~3)
    70~130
    (2~3.7)
    ( )(かっこ)は,週当たりに換算した授業時数
3.高等学校
  • 高等学校では,一人一人の生徒の実態に応じた多様な学習や各学校の特色に応じた教育の展開を可能とするため,「総合的な学習の時間」に充てる授業時数及び単位数に幅を設けている。
    総合的な学習の時間の授業時数及び単位数 卒業までに105~210単位時間(3~6単位)を標準とし,各学校において,学校や生徒の実態に応じて,適切に配当
    ※ 職業教育を主とする学科については,「課題研究」と代替することが可能。

3.総合的な学習の時間のねらい

  • 自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育てること
  • 学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにすること。
  • 各教科等で身に付けた知識や技能等を相互に関連付け,学習や生活において生かし,総合的に働くようにすること(一部改正追加事項)

4.総合的な学習の時間の学習活動等

  • 各学校は,例えば国際理解,情報,環境,福祉・健康などの教科横断的・総合的な課題,児童生徒の興味・関心に基づく課題,地域や学校の特色に応じた課題,自己の在り方生き方や進路について考察する学習活動(高)などについて,創意工夫を生かした教育活動を実施すること。
  • 自然体験やボランティア体験などの社会体験,観察・実験や見学・調査,発表や討論,ものづくりや生産活動など体験的な学習,問題解決的な学習を積極的に取り入れること
  • グループ学習(小中高),異年齢集団による学習(小中),個人研究(高)などの多様な学習形態,地域の人々の協力も得つつ,全教師が一体となって指導に当たるなどの指導体制,地域の教材や学習環境の積極的な活用などについて工夫すること。

(参考)学習指導要領の一部改正(平成15年12月)

 学習指導要領のねらいの一層の実現を図る観点から,学習指導要領の一部改正を実施。総合的な学習の時間については,その一層の充実を図る観点から,1.総合的な学習の時間のねらいとして,各教科等で身に付けた知識・技能を相互に関連付け,総合的に働くようにすることを新たに規定した,2.全体計画を作成することを新たに規定したなどの改正を行ったところ。

現行学習指導要領における生活科について

参考資料:生活科

1 生活科教育のねらい

  • 具体的な活動や体験を通すこと。
  • 自分と身近な人々,社会及び自然とのかかわりをもつこと。
  • 自分自身や自分の生活について考えること。
  • 生活上必要な習慣や技能を身に付けること。
  • 自立への基礎を養うこと。

2 生活科教育の内容構成

ア 授業時数

小学校
学年 1 2
年間授業時数 102 105
週当たり時数 3 3

イ 内容と構成

第1学年及び第2学年
  • (1)学校と生活
    • 学校の施設の様子及び学校生活を支えている人々や友達のことが分かること
    • 楽しく安心して遊びや生活ができること
    • 通学路の様子などに関心をもち,安全な登下校ができること
  • (2)家庭と生活
    • 家庭生活を支えている家族のことや自分でできることなどを考えること
    • 自分の役割を積極的に果たすこと
    • 規則正しく健康に気を付けて生活すること
  • (3)地域と生活
    • 自分たちの生活が地域の人々や様々な場所とかかわっていることが分かること
    • 親しみを持つこと
    • 人々と適切に接すること
    • 安全に生活すること
  • (4)公共物や公共施設の利用
    • みんなのものであることや支えている人がいることなどが分かること
    • 公共物や公共施設を大切にすること
    • 安全に気を付けて正しく利用すること
  • (5)季節の変化と生活
    • 身近な自然の観察
    • 季節や地域の行事にかかわる活動
    • 四季の変化や季節によって生活の様子が変わることに気付くこと
    • 自分たちの生活を工夫したり楽しくしたりできること
  • (6)自然や物を使った遊び
    • 身の回りの自然を利用したり身近にある物を使ったりした遊び
    • 遊びを工夫し,みんなで楽しむことができること
  • (7)動植物の飼育・栽培
    • 動物を飼ったり植物を育てたりすること
    • 育つ場所,変化や成長の様子に関心をもつこと
    • 生命をもっていることや成長していることに気付くこと
    • 生命への親しみをもち,大切にすること
  • (8)自分の成長
    • 多くの人々の支えにより自分が大きくなったこと,自分でできるようになったこと,役割が増えたことなどが分かること
    • 生活や成長を支えてくれた人々に感謝の気持ちをもつこと
    • これからの成長への願いをもって,意欲的に生活すること

現行学習指導要領における道徳教育について

参考資料:道徳

1 道徳教育の意義

 道徳教育は、児童生徒が人間としての在り方を自覚し、人生をよりよく生きるために、その基盤となる道徳性を育成するためのもの。

2 学校教育における道徳教育の位置付け

小・中学校

 学校の教育活動全体を通じて行う。
 それを補充、深化、統合するため、「道徳の時間」(週当たり1単位時間、年間35単位時間)において、計画的、発展的な指導を行う。

小学校
学年 年間総授業時数の標準
第1学年 34
第2学年 35
第3学年 35
第4学年 35
第5学年 35
第6学年 35
中学校
学年 年間総授業時数の標準
第1学年 35
第2学年 35
第3学年 35

高等学校

 「公民科」や「特別活動」のホームルーム活動を中心に学校の教育活動全体を通じて行う。

3 小・中学校における道徳の内容

  1. 「主として自分自身に関すること」
     望ましい生活習慣を身に付ける、着実にやり抜く強い意志をもつ、よいことと悪いことの区別をする、真理を愛する、自己の向上を図る など
  2. 「主として他の人とのかかわりに関すること」
     礼儀正しくする、思いやりの心をもつ、互いに励まし合う、それぞれの個性や立場を尊重する など
  3. 「主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること」
     自然を愛護し、美しいものに感動する、人間の力を超えたものに対する畏敬の念をもつ、かけがえのない自他の生命を尊重する など
  4. 「主として集団や社会とのかかわりに関すること」
     役割と責任を自覚し集団生活の向上に努める、法やきまりを遵守する、公平、公正にする、勤労の尊さを理解する、郷土や国家の発展に努める、世界の平和と人類の幸福に貢献する など

4 現行学習指導要領における道徳教育の改善の要点

  1. 善悪の判断や郷土を愛することなどの内容の充実
  2. 体験活動を生かした心に響く道徳教育を推進
  3. 校長や教頭の参加、家庭や地域社会との連携などを推進 など

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