資料1 言語力の育成に関する「特別活動」についての論点例
特別活動における言語の活用を通じて、言語力を育成する観点からどのような改善事項や配慮事項が考えられるか。
人間関係や集団生活の形成に関すること
望ましい人間関係や集団生活の形成に必要な言語力を育成する観点から、例えば、学級(ホームルーム)活動、児童会・生徒会、クラブ活動、長期宿泊体験などについて、次のような改善や配慮を行うことが考えられるがどうか。
- 協同の目標の下に行う同年齢や異年齢による言葉の交流活動を一層重視すること
- 学校を離れた長期集団宿泊体験活動を通して、言葉を介して協同生活ができるようにすること
- 好ましい人間関係やよりよい集団生活を形成するのに必要なスキルを学ぶ場を重視すること(構成的グループエンカウンター、ソーシャルスキルトレーニング、ピアサポートなど)
自治的能力の向上に関すること
自治的能力の向上に必要な言語力を育成する観点から、例えば、学級(ホームルーム)活動、児童会・生徒会活動、学校行事などにおける話し合い活動について、次のような改善や配慮を行うことが考えられるがどうか。
- 学校や学級における生活上の問題を、言葉や話し合いを通して解決する活動を一層重視すること(ルールや約束づくりも含む)
- 学級会や児童会・生徒会など様々な会議の方法について、国語科で学習した内容を体験的に理解したり実践したりできるようにすること
実生活、実社会とのかかわりや社会参画の態度、能力に関すること
実生活や実社会で役立つ言語力を育成する観点から、例えば、児童会・生徒会活動や学校行事における地域の人々との交流体験や職場体験、奉仕体験などについて、次のような改善や配慮を行うことが考えられるがどうか。
- 児童生徒による学校内や地域などにおける気持ちのよいあいさつや言葉づかいなどについての啓発活動などを重視すること
- 異年齢活動や地域の大人との交流活動、児童会や生徒会と地域の人々との合同会議などを重視し、正しい敬語の活用など言葉によるコミュニケーションを促すこと
- 体験したことを言葉でまとめたり、発表し合ったり、手紙に表したりする活動を一層重視すること