今後のラボデザインの在り方に関する調査研究協力者会議(第6回) 議事要旨

1.日時

令和2年6月19日 金曜日 10時00分~11時10分

2.場所

Web会議

3.議題

  1. 事例集(案)について
  2. その他

4.出席者

委員

有信睦弘、伊香賀俊治 、上野武(主査)、江口亨、甲斐知惠子、岸利治、斎尾直子、下條真司、恒川和久、宮浦千里、山本仁、丹沢広行(特別協力者)※ 五十音順、敬称略

文部科学省

(文教施設企画・防災部)山﨑文教施設企画・防災部長、笠原技術参事官、野口参事官、小湊参事官付文教施設監理官、幅崎参事官付参事官補佐
(科学技術・学術政策局)守随研究開発基盤課専門官
(研究振興局)小澤参事官(ナノテクノロジー・物質・材料担当)付専門職

5.議事要旨

(○:委員、●:事務局)

議題(1)事例集(案)について

・事務局より、資料2及び資料3に基づき、事例集(案)について説明。事例集(案)に対して、委員に意見を求めたところ、以下の意見があった。

○  3ページの一番下に、「コンタミネーション対策」と初めて出てくるので、説明書きを入れてはどうか。

○  第2章の各事例に特に重要な役割を果たした設計事務所名を表記してはどうか。

○  新型コロナ感染予防を考えたときに、ICT等を活用したコミュニケーションは大切であると思う。

○  新型コロナ感染予防関連は、最初の第1章に少し触れた方が良いと思う。

○  建築学会と空気調和・衛生工学会の両会長連名で、建築分野における特に換気対策に関し、様々な情報発信をしており、一言触れられることは大切と思われる。

○  この事例集はコミュニケーションをとることを重要視して作られたものであるが、事例をを集めた段階では、新型コロナは考慮されていなかったので、ここで急に取り込むと内容が歪んでしまうと思われる。事例集の最初と最後に少し触れて、考えていくべきと記載した方が良いのではないか。

○  各事例に協力いただいた各大学に新型コロナ対応状況を確認し、良い取り組み事例があれば少し盛り込むのも良いと思う。

○  情報を取りまとめた時期を明記した上で、今、議論になっているようなことにも触れておくという、時系列を入れておくと、読む方は理解しやすいと思う。

○  (文部科学省の検討において)国立大学が地域の中でのイノベーション・コモンズとしての位置付けをきちんと見据えることができるような、そういう施設整備を進めていくべきであるという発想の話が出ており、財源の多様化を含めて、地域の中で大学がそれなりの役割を果たすということで、いろいろな共創、協調関係を築いていくという視点もある。このラボデザインがその流れと釣り合っていく、整合性を持っていくような、そういう部分も最後のところに少し触れても良いと思う。

○  イノベーション・コモンズや地域連携、地域再生ということも出ているので、それにつながるワード・コメントを少し、「あとがき」に入れてはどうか。
 
○  新しく加わった視点として、プロセスが大事だというのはとてもよかったと思う。第3章のポイントにも、そういうことが最初に書かれていたのはとてもよかった。名古屋大学において、キャンパスマネジメントグループというのが紹介され、縦割りの大学の組織を横につなぐような施設、組織というのはとても大事。今後、事例を収集するに当たっては、完成品のよさを伝えるだけではなく、途中のプロセスや組織の在り方まで踏み込んで、優れた事例を発信していけたら良いと思う。

○  多くの大学は、老朽化と建物の修繕で大変苦しんでいるというのが実情。そういう現状にあって、それでも何とかして良いものを造っていこうと考え、そのような苦労話も例に挙げて、このようにすれば財源がなくても良い施設が造れると感じさせるものを、次回はもう少し入れたら良いと思った。

○  このような事例集があると、設計者とも、具体的にサンプルを見ながらディスカッションが可能になると思う。

○  第3章ポイントのコストマネジメントの中に、「キャンパスマスタープランとの整合性」とあるが、コストとマスタープランは分けて記載した方が良い。施設全体をマネジメントできる組織の存在が大きいと思われ、そのあたりも触れた方が良いと思う。

○  新型コロナの話は、ICT活用が、ある種レジリエンスにつながるので、そういうことも少し考えていかないといけない。

○  縄張意識を強く持って縦割りで造るのではなく、みんなで融合して造ればこんなに良いものができるということを、知っていただくということがすごく大事。施設部は勿論、それに関わる専門家とか設計事務所の方々が事例集を活用して、一般のユーザーや、新築じゃなくても良いものができるということを知らしめていくようなプロセスが大事だと思う。この事例をどう使うのかということを、広く大学等へ周知する際に配慮いただきたい。

○  いかに多くの方々に活用していただくかというのが重要だと思うので、情報提供した大学の施設部署においては、問合せがあればすぐにレスポンスしてくれることを期待する。

○  例えば第3章のポイントに記載の「適切に設定の上」や「通路幅等に配慮する必要がある」という記載は具体性に欠けるので、今後は表現方法に配慮が必要と思われる。

●  頂いた意見は事務局で修正方法の検討含め対応する。

○  今後の資料の修正については、主査に一任することとした。

●  グローバル化や情報化が進展する社会の中で、教育研究を取り巻く環境も常に変化しており、イノベーションの源泉としても、知の拠点、共創の拠点として、国立大学等に対する社会の期待はますます大きくなっている。改修の際も、こういう事例集を発信することによって、単に元に戻すような、現状維持の改修ではなく、こういう視点も加えた改修を是非実施いただきたい。そうすることによって大学施設全体の質の底上げにつながると思われ、この事例集の位置付けは非常に重要なものになってくる。また、事例集を作るのが目的ではなく、周知して、実際に活用してもらうことが重要だと考え、国立大学だけではなく、公立、私立大学等も含め幅広く周知したいと考える。
 有益な事例集にしていただいて、本当に皆様方の御尽力に感謝申し上げる。


―了―

お問合せ先

大臣官房文教施設企画・防災部参事官付

整備企画係
電話番号:03-5253-4111(内線2322)

(大臣官房文教施設企画・防災部参事官付)