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国立大学法人等施設の長寿命化に向けたライフサイクルの最適化に関する検討会(第2回) 議事要旨

1.日時

平成29年12月22日 金曜日 10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 旧文部省庁舎4階

文教施設企画部会議室

3.議題

  1. 現地調査報告(横浜国立大学)
  2. 地方自治体における長寿命化の取組について
  3. 民間施設における長寿命化の取組について
  4. 基本的な考え方について
  5. その他

4.出席者

委員

齋藤委員、鈴木委員、髙井委員(主査)、高草木委員、玉上委員、恒川委員、中西委員、名和委員、山本委員(五十音順)

文部科学省

山下文教施設企画部長、山﨑技術参事官、浅野施設助成課長、藤井計画課長、富田計画課整備計画室長、笠原参事官、松下参事官補佐

5.議事要旨

(○:委員、●:事務局)

議題(1)現地調査報告(横浜国立大学)

・事務局より資料1に基づき横浜国立大学の現地調査の概要を説明。

○全般的には、少ない予算の中で努力して維持管理を行っていると感じた。

○横浜国立大学のようにキャンパス移転を行った大学は、今後建物が一斉に劣化することが考えられる。

○建物が一斉に老朽化する事はやむを得ないと思う。それに対応できるような予算をどのように措置するかが重要。

○長期的な計画を立てる以前の問題として、タコ足配線が多くある等、喫緊のリスクを解消する必要があると思った。

・恒川委員より机上資料に基づき名古屋大学の取組について説明。

○キャンパスマスタープランはとても重要で、大学がどのような方針で、今後の大学の性格付けをするのかという計画とマッチしていなければならない。昨今、科学技術の革新がとても速く進んでいく中で、30年サイクルのキャンパスマスタープランを作ることは難しい。名古屋大学ではどのように考えているのか。

○キャンパスマスタープランとして30年後の大きなビジョンを掲げつつ、6年ごとに中期目標プランとしてお金も含めて実現可能な計画を検討している。キャンパスはこれまで何十年もかかって作られてきたものであり、大きな方向性は維持していかないといけないと考えている。

議題(2)地方自治体における長寿命化の取組について

・山本委員より資料2に基づき地方自治体における長寿命化の取組について説明。

議題(3)民間施設における長寿命化の取組について

・鈴木委員より資料3に基づき地方自治体における長寿命化の取組について説明。

○劣化への対応は、重要度に応じて事後保全か予防保全かを決めているとのことだが、重要度、もしくはその判断基準は具体的にどのようなものなのか。

○安全・安心が一番である。事故につながるようなものについては、早めに対応することが大原則。次は機能の維持。例えばオフィスであれば、入居している企業の仕事が止まらないように、施設の機能を維持することが大事。

○銀行が業務を行いながら改修した事例について、改修工事の一番の問題は騒音であるが、営業の妨げにならないように特殊な工事を行ったのか。

○基本的には、工事を夜間に行った。さらに、現場での工事が減るようにゼネコンと改修方法を相談した。

○大学の改修では、教室を確保するために仮校舎を建てる費用が金銭的な負担となるため、そのような改修工事が出来ると良い。

○耐震改修に際して仮移転を行った場合、結構な費用になる。そのため、建物を使いながら改修を行うことも、予算面を考えると重要である。

○大学の場合、理系の学部では研究が妨げられてしまうため、移転することが難しい。騒音で装置が壊れることもある。したがって、建物を使いながら改修を行う工法が出来ると良い。

○改修を行う建物の躯体の強度が保たれているのであれば、そのような工法は良いかもしれない。

議題(4)基本的な考え方について

・事務局より、参考資料1、資料4、5に基づき、第1回検討会における主な意見等、基本的な考え方について説明

○資料5-4に関して、「従来の整備」と「長寿命化による整備」の差異が分からなかった。

●施設は時間がたてば物理的に劣化していくが、30年以上で整備を行っているのが「従来の整備」のイメージであり、25年程度で整備を行うのが「長寿命化による整備」のイメージ。

○25年、50年、75年等の大きな予算以外に、普段の維持費を確保すればもっと違ってくると思う。ペンキの塗り替え等の補修を行うと、建物の持ちがかなり違うと思う。また、名古屋大学の取組のように、地域の特性に合った建物をマスタープランで考えていく事が大事ではないか。

○資料5-2に関して、経年によって老朽化状況はずいぶん違うが、築35年程度で高度経済成長期の建物は旧耐震基準の時代に建てられたため、大学の中でも扱いに困っているのではないか。そのような施設をずっと維持していくべきか、計画的な観点が重要である。また、比較的小さな予算によって作られた小規模な建物によって、建て詰まりが発生している大学があるのではないか。マスタープランを踏まえた整備が重要であり、様々な条件で建てられた施設の中には、築年数によらず現代に見合わなくなったものもあるのではないか。

○国立大学法人等の施設の維持管理費は、運営費交付金として人件費や物件費と一緒になっているが、本来は独立した予算であるべきだと思っている。世界最先端の研究のためには最新の施設が必要だが、施設として適切な費用というのは切り分けることが難しく、足りないことも見えづらい。施設の更新等について目標がないため、予算要求も難しい。そのためにも、ガイドラインが必要ではないか。

○旧耐震の建物で、耐震補強・機能改修等を行ったものを20年から25年使用した後、再度投資するのか、取り壊して改築するのか判断基準が欲しい。

○現在の予算状況を鑑みると、今までのようにどんどん建物を新しく作ることは難しいので、今の建物を100年持たせるためにどうしたらいいのか、今回の検討会では議論していると考える。大学では、運営費交付金や授業料等、様々な方法により資金を作らないといけない。大学が自前で資金を稼ぐ手法として、ネーミングライツやクラウドファンディング、産学連携等があるが、それはあくまでもプロジェクト的なものであり根本的なものではない。このような環境の中でどう考えていくかということに関しても議論していかなくてはならない。

○これ以上基盤的経費は減らさないということで頑張っているが、予算を要求するためには何にどのくらいかかるのか指標が必要。施設は指標が出しやすい。建物自体は耐震補強を行って良くなっても、付属するパイプライン等は耐震補強されておらず、壊れてしまう。バイオ系の研究棟は、バイオハザードの危険性があるため、安全性の高い建物を造らなくてはならない。そのためには、既存施設の活用では対応できないため、新築の予算が必要。このような新しい施設整備が必要なものの問題点もあげてはどうか。

○各大学は保有施設を有効に使い教育成果や研究成果を上げる必要がある。学生の協力を得ながら、施設を丁寧に使っていき、長寿命化していく事も必要。保有施設の切り分けが大事。どのように使うのか撤去するのかという判断をしていかなければならない。

○施設の長寿命化にも最大で80年から100年の限界があり、必ず更新需要が出る。建物の総量が増加すれば、維持管理費も増加するので、総量をある一定の枠内に押えていく必要がある。新しい建物は維持管理費に関しては省エネ型になり安くなる可能性があるが、イニシャルコストはかかる。多様な施設を擁しているが、その中でも選択せざるを得ず、例えば、既存の築50年の建物を、残り30年使うのか、50年使うのかは、その段階で判断する必要がある。建築学会の報告によるとコンクリートの中性化は躯体の強度にそれほど影響しない。しかし、危険性は高まるので、ライフサイクルについては、いつ何をすれば一番コストが安くなるのかを考える必要がある。

○資料4について、自治体や民間の取組のような内容をグッドプラクティスとして入れてほしい。問題は、大学がどのように建物を大事にしていくのか、そのためのお金をどうするのか。大学の施設は大学の財産であって、特定の部局や個人のものではないという認識を持ってもらうことが必要。今後の推進方針としては、中教審で議論しているアンブレラ方式や国公私立が一緒にいろいろなことをやるとか、地域再生を活用するとか、そういった議論を踏まえることも必要。

○資料5と資料5-4について、25年、75年で「空調等の設備の更新・修繕、屋上防水」とあるが、空調機や屋上防水は15年程度しか持たない。単純に25年、75年と書かれると、部位によっては問題がある。

○今の設備機器は、25年後には部品の供給がないこともあり、しっかり考えないと機能停止が起こってしまう可能性がある。民間施設では、大規模でなくても15年で劣化している部分を直すことがある。外壁のシール材や空調機等は、15年が1つの節目だと思う。

○毎年目視を行い、学内遵守をする習慣は必要。単純に15年、25年を目安としてしまうのではなく、担当者が適宜見て判断する風潮になれば良いのではないか。

○100年を経済的な面から目標に設定している印象を受ける。建築学会から提言された当時は、建物のスクラップ・アンド・ビルドを減少させ、地球環境負荷を減らすために100年は持たせようという意味だったと思う。それをそのまま前提条件にするのはいかがか。

○昔に立てた100年建築が尾を引いている気がする。当時と現在では酸性雨や大気の状態、コンクリートの条件も異なっている。コンクリートは爆裂することもあるため、メンテナンス項目の中にコンクリートの状態を確認することも含めてはどうか。

○100年持つ建物も、持たない建物もあるが、100年というのは長く使わなければいけないという一つの象徴である。長く持たせて、お金を有効に使える形にするためにも、日常的な管理や定期的なチェックが大切である。大学は常に社会と共に歩いて未来を開拓する場であり、常に新たな需要がある。そのため、施設整備予算は今後も拡充していく必要がある。そのような新たな需要についても書くべきではないか。

○最近、質の良い骨材や砂がなくなり、今までの基準に基づいて作っても、20年、30年程度で壊れることもある。コンクリートはメンテナンスフリーで、100年持つと考えられていたが、補修をしたものが本当に持つのかという検討をきちっとしなければならない。

○長寿命化においては、躯体の状況を調査する必要もあると思う。

●本日欠席の佐藤委員から会議資料に対するコメントをいただいているので御紹介させてほしい。

・長寿命化のためにはリアルタイムで省力的かつ安価に劣化状況を把握できるようにすることが重要。そのための有効な手法や取組、制度について具体的に整理できればいいのではないか。

・資料4について、「現状と課題」の部分にPFIなどの民間活力の適用というのを加えてはどうか。

・資料5について、例えば講義形式からアクティブラーニングといったようなことに変わってきているが、そういう教育研究の進展を考慮する必要があるのではないか。

・施設の一部劣化を理由に余り活用されていない施設があり、そういうようなものについてはフル改修をしなくても部分的な修理をすれば使用可能となるため、既存施設の有効活用が図られるのではないか。

議題(5) その他

・事務局より、資料6に基づいて今後のスケジュールを説明。

お問合せ先

大臣官房文教施設企画部参事官付

管理企画係
電話番号:電話番号:03-5253-4111(内線2550)

(大臣官房文教施設企画部参事官付)

-- 登録:平成30年02月 --