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国立大学法人等施設の長寿命化に向けたライフサイクルの最適化に関する検討会(第1回) 議事要旨

1.日時

平成29年11月15日 水曜日 13時30分~15時30分

2.場所

文部科学省 旧文部省庁舎4階

文教施設企画部会議室

3.議題

  1. 国立大学法人等施設を取り巻く現状等について
  2. 本検討会における論点について
  3. 施設の長寿命化に関するアンケート調査の実施について
  4. その他

4.出席者

委員

齋藤委員、佐藤委員、鈴木委員、髙井委員(主査)、高草木委員、玉上委員、恒川委員、中西委員、野口委員、山本委員(五十音順)

文部科学省

山下文教施設企画部長、山﨑技術参事官、富田整備計画室長、笠原参事官、松下参事官補佐、加賀谷国立大学法人支援課課長補佐

5.議事要旨

(○:委員、●事務局)



・本検討会の公開について、事務局より資料2に基づき説明し、原案のとおり決定

・髙井委員を主査に選任

・事務局より資料1に基づき本検討会の趣旨等について説明

議題(1)国立大学法人等施設を取り巻く現状等について

議題(2)本検討会における論点について

・事務局より資料3に基づき国立大学法人等施設を取り巻く状況について、資料4に基づき本検討会の論点(案)について説明


○施設の長寿命化を進めるにあたっては、基本的な考え方や、費用の問題等について検討を行わないと、これから国立大学の施設が維持できないことになるのではないかと感じる。


○第4次国立大学法人等施設整備5か年計画の中で示されている整備目標やその所要経費と、現在の施設整備に係る予算とのギャップが大きいが、これをどう捉えて議論を進めていこうと考えているのか。


●第4次国立大学法人等施設整備5か年計画における整備目標と所要経費は、全て国費での整備を想定したものではなく、民間資金を活用した整備や、自助努力による整備も含めた目標としている。本検討会では、長寿命化を図るうえで施設のライフサイクルの基本的な考え方を整理し、どのような対策をどのタイミングで行えば施設にかかるトータルコストの縮減等につながるのか整理したい。基本的な考え方を踏まえながら、各大学でもトータルコストを抑える取組等を進めて頂き、我々としても必要な予算の確保に向けて取り組んでいくことを考えている。


○各大学において、自分たちの大学だという認識を持ち丁寧に使うこと、自分たちの校舎を大切にするということが大事なことではないかと思う。


○大学の教育研究のために、施設の安全性は最低限必要な事である。これからは、長寿命化が一番の課題となる。長寿命化を図るうえで、学長がリーダーシップをとりやすくするため、客観的な指標、メルクマールがあると良いのではないか。また、ビルド・アンド・ビルドではなく、スクラップ・アンド・ビルドを視野に入れるべきではないか。


○資料のとおり18歳人口は減少しているが、国立大学協会の将来計画では今後も入学定員はある程度維持していくとされており、主要な施設は当然これからも必要になる。また、留学生の増加や社会人の学びなおしを考慮すると、人・物・金と並んでスペース確保の問題はますます大きい要素になってくる。その中で、問題となるのが予算の問題。現実にはプライオリティーをつけ、最も危険性が高い施設から対応していかざるを得ないが、どこかで限界がある。施設の予算をどう確保するかということと、横浜国立大学の事例のように、利用者の意識改善を図ることを検討していかなければならない。


○18歳人口は減少しているものの、日本の大学院就学率は韓国等に比べて低いことや、今後のリカレント教育の推進等も考えると、国立大学等が受け入れる学生が減るという意識には違和感がある。国立大学の法人化は、施設整備は国が支援するという前提でスタートしたと考えている。科学技術立国を目指しているにもかかわらず、必要なところに投資がされていない。施設の機能強化と、受け入れる学生数は、ある程度関連する問題であるため、今後は高等教育局と文教施設企画部との連携が更に必要になってくると思う。また、土地の活用については、一般的には都市部が有利との考え方もあるが、京都の場合、制度を活用したくても風致地区や高さ制限等、他の規制に引っかかるため、前に進まない事例がある。国や自治体に理解してもらいながら総合的に対処していく必要があるのではないか。


○国立大学法人等施設の保有面積が増加を続けている状況について、これは既存施設を残したまま更に増やしているのか、ある一定のものは壊しているのか、その実態を調べて欲しい。また、老朽化した施設に投資をすると、その施設の維持にさらにお金がかかるという現状があるため、この部分の分析も必要だと思う。ある時期に投資をすれば施設にかかる全体のコストが安くなる可能性もある。


○施設の更新を行う一方で、活用されない老朽化した施設は壊すことも検討する必要があるのではないか。


○キャンパス移転した大学と、古くからあるキャンパスでは保有面積の状況は違うが、大学として、どうやって維持管理していくのかということは考えなくてはならない。特にキャンパス移転をした大学は老朽化の時期が重なるため、非常に大きな問題。


○検討会における論点を具体的にしたうえで議論した方が良いのではないか。また、施設のライフサイクルとは、改修とか修繕の周期を想定していると思うが、時間を基準にして保全をすると、不経済になる場合が多い。耐用年数は物によってばらつきが大きいため、実務的に対応するためには、優先順位で決めるしかないと思う。劣化の評価による優先順位や診断といった点に、論点の中でも重点を置くべきではないか。


○長寿命化とは、どのくらいの年数を想定しているのか、ある程度イメージを共有しないと、答えが見つからない。老朽化が進んだ施設は、かなりの費用をかけないといい状態には戻せない。建物の寿命の年数によっては、建て替えた方がいいという考え方もあるかもしれないので、どの程度の年数にするのかについて整理した上で議論した方がいい。


○横浜国立大学では平成19年頃から計画的修繕として年間2億円程度を確保し、補助金で行う大規模改修の時期までに発生する屋上防水や外壁、トイレ、バリアフリー化等の整備に優先順位をつけ充ててきたため、比較的いい状態で維持できている。しかし、近年は予算の確保が難しく、計画的修繕ができないことで突発的な事故が発生しており、事故が起こったら対処するということで、後手後手に回っている。また、樹木の管理等キャンパス全体の共通的なものにも莫大な費用を要しており、老朽施設の修繕にお金が回らない状況。このような中で、スペースマネジメントの強化として、利用効率が低いものを明らかにして、利用効率を高める等の工夫をしつつ、最終的には老朽施設を縮減し、維持管理費を削減していく必要があると考えている。


○資料1の3枚目について、従来のライフサイクルから長寿命化へと転換するイメージは理解できるが、縦軸と横軸に目盛りを入れていく必要がある。その場合、全部一律に揃えることは難しいため、具体的な部分は個別施設計画で分類していくのではないか。そのためには、施設の劣化状況を早く、正確にチェックするような方策等を、実際の研究等も参考にしながら検討してはどうか。


○長寿命化は問題を先送りにする側面もあり、計画的に予防保全を行っても、コストが削減できるかは分からない。今は、質が保てなくなる恐れが高いが、お金がかからないやり方でやっている。したがって、どういう目標を設定するのかを細かく検討することが重要ではないか。また、現状で早急に対応が必要な築50年以上の建物が大量にあるため、今すぐやるべきものがすごく積み上がってしまう。そこに充てる予算がないため、なんとかしのぐための方策も考えなければならない。長期的に目標を立ててやっていく部分と、しのがなければいけない部分を分けて考える必要があるのではないか。


○長寿命化を考えながらやっていくものと、やめた方がいいものの切り分けも大事ではないか。


○効率的にメンテナンスを行うことは大切であるが、地域の特性を考え、100年後もサスティナブルな建物として残していくという考え方も大切ではないか。そのためには、多少費用をかけてでも残していく施設もあるのではないか。


○名古屋大学では、歴史的なことも踏まえて30年、50年後をどう考えるのかを押さえるため、キャンパスマスタープランを策定している。歴史的なことや地域のことも重要だが、老朽化したした建物の中には低層のものがあり、敷地の使い方として非効率的な建物もある。そういうものは、建て替えてコンパクトにした方がコストを削減でき、より魅力的なキャンパスを造ることが出来ることもある。全ての老朽化した施設を長寿命化するのではなく、より効率的に歴史的なことも踏まえたキャンパスにしていく必要がある。


○キャンパスのグランドデザインは確かに大切で検討が必要だと思うが、一方でやはり財源の問題が気になる。今、各大学では、財源を確保するため、スペースチャージや外部への貸し出し、ネーミングライツなど、様々な取り組みを実施している。学生や教員、地域の方々などの利用者にも、大学施設の維持には費用がかかっているということを理解してもらうことが重要だと思う。

議題(3)施設の長寿命化に関するアンケート調査の実施について

・事務局よりアンケート(案)の説明


○文部科学省では、各国立大学法人の修繕費、点検保守費等の維持管理費と、それらが運営費に占める割合等については既に把握しているのか。


●各大学における施設整備費補助金を財源としたような大きな改修等については把握しているが、空調等の細かな修繕等の状況については把握していない。また、維持管理費についても、修繕費等にどのくらい支出したのか全体の金額としては把握しているが、その内訳までは把握していない。来年度以降、耐用年数の考え方等を詳細に検討する際には、各大学の実態について調査を行う必要があると考えているが、今回は長寿命化の基本的な考え方をまとめるにあたって必要な意見を集めたいと考えている。


○施設の長寿命化に関する取組について、国立大学に限らず私立大学なども含めて、様々なグッドプラクティスを紹介して頂きたい。また、施設にかかるトータルコストの縮減や平準化も大事だが、財源の多様化は大学にとって非常に大きなテーマとなっているため、財源をどうやって捻出しているのかというニュアンスがあってもいいのではないか。


○大学運営における認識のところで、学長や総長に対して、今後の施設整備の方針や、施設整備をどれほど重要視しているかという点を伺うことも大事ではないか。


○建築保全センターで作成しているBIMMSに参加すると、機器の更新時期や費用など、維持管理に関するデータが蓄積されていく。国立大学法人は参加していないのか。


●文部科学省では、官庁施設については、官庁施設専用のBIMMSを活用しているが、BIMMSは地方自治体向けのシステムのため、国立大学法人については基本的に活用していないと認識している。


○BIMMSではなくても、同様の維持管理に関するデータの蓄積がある程度なければ議論ができないのではないか。アンケートでは推測が混ざってしまうため、回答が推測なのか、エビデンスに基づいたものなのか、明確にして回答してもらった方が良いのではないか。

議題(4)その他


・髙井主査より、本検討会において代理出席を認めることについて提案、了承

・事務局より、スケジュール(案)の説明

お問合せ先

大臣官房文教施設企画部参事官付

管理企画係
電話番号:03-5253-4111(内線2550)

(大臣官房文教施設企画部参事官付)

-- 登録:平成29年12月 --